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JP2005226787A - 軸受用密封装置 - Google Patents

軸受用密封装置 Download PDF

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JP2005226787A JP2004037532A JP2004037532A JP2005226787A JP 2005226787 A JP2005226787 A JP 2005226787A JP 2004037532 A JP2004037532 A JP 2004037532A JP 2004037532 A JP2004037532 A JP 2004037532A JP 2005226787 A JP2005226787 A JP 2005226787A
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  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)
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Abstract

【課題】 シールリップとスリンガーの間に異物の噛み込みが生じにくく、長期間使用しても摩耗を生じることがなく、安定した密封性を維持できる軸受用密封装置とする。
【解決手段】 芯金21に固定されるシール部材23には、弾性材からなる第1ラジアルシールリップ37と、第2ラジアルシールリップ39と、第3ラジアルシールリップ40とを備え、各々スリンガー22に対してラジアル方向に摺接する。第1ラジアルシールリップ37は断面コ字形に形成したスリンガー22の中間円筒部25の外周面36に対して、第2ラジアルシールリップ39及び第3ラジアルシールリップ40は内輪側円筒部26の外周面38にそれぞれ摺接する。第1ラジアルシールリップ37は第1ガータースプリング33により、第2ラジアルシールリップ39は第2ガータースプリング34によりシール方向に付勢され、長期間安定した高いシール性が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は軸受内に水等が侵入することを防止し、内部のグリースが漏出しないようにする軸受用密封装置、及びその軸受用密封装置を備えた転がり軸受に関する。
自動車の車輪は、車輪支持用ハブユニット軸受装置により懸架装置に支持している。図5は、従来から広く用いられている車輪支持用のハブユニット軸受装置の1例を示している。このハブユニット軸受装置1は、ハブ2と、内輪3と、外輪4と、複数個の転動体5、5とを備える。このうちのハブ2の外周面の外端部には、車輪を支持する為のフランジ6を形成している。また、このハブ2の中間部には第一の内輪軌道7を、同じく内端部には外径寸法が小さくなった小径段部8を、それぞれ形成している。
なお、このハブユニット軸受装置1が車体に取り付けられた状態では、通常は車輪が取り付けられるフランジ6が車体の幅方向外側に位置し、その反対側が車体の幅方向中央寄りで車体の内側に位置するので、図面にも示しているとおり、このハブユニット軸受装置1の各部材において、このフランジ6側を外側、その反対側を内側と呼ぶ。
そして、この小径段部8の外周に内輪3を外嵌し、内輪3の外端面をハブ2の段差面10と突き合わせえかしめ止めすることにより、複列転送面7、9を有する内方部材が溝成される。図示例の軸受装置は、内方部材の複列の転送面のうちの一方7をハブ2の外周に直接形成し、他方9を内輪3の外周に形成したものである。
上記外輪4の内周面には、上記第一の内輪軌道7と対向する第一の外輪軌道13及び上記第二の内輪軌道9に対向する第二の外輪軌道14を形成している。そして、これら第一、第二の内輪軌道7、9と第一、第二の外輪軌道13、14との間に上記転動体5、5を、それぞれ複数個ずつ設けている。尚、図示の例では、転動体5、5として玉を使用しているが、重量の嵩む自動車用のハブユニットの場合には、これら転動体としてテーパころを使用する場合もある。
また、図示の例では、上記外輪4の内端部内周面と上記内輪3の外周面との間に内側シール11を備え、外輪4の外端部内周面とハブ2の外周面との間に外側シール12を設けることにより、上記転動体5、5を設置した軸受内空間に塵芥が進入したり、或はこの空間から潤滑油等が外部に漏出することを防止している。
上記のような複列の転動体を中心としてその内側と外側の部分に設けられ、外輪の内周と内輪の外周間を密封するシールとしては種々のものが用いられており、特に高いシール性が要求される内側シール11としては、例えば特開平10−252762号公報に示される図6に示すようなパックシール式の密封装置20が用いられている。即ち、図6に示す例の密封装置20は、芯金21と、スリンガー22と、シール部材23とから成り、このうちの芯金21は、低炭素鋼板等の金属板に対してプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により、一体成形している。この様な芯金21は、前記外輪4の内端部内周面に内嵌固定自在な外輪側円筒部24と、この外輪側円筒部24から直径方向内方に折れ曲がった芯金円輪部25とを備えた、断面略L字形で円環状としている。
また、上記スリンガー22は、ステンレス鋼板等、優れた耐食性を有する金属板に、やはりプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により一体成形している。この様なスリンガー22は、上記内輪3の内端部外周面に外嵌固定自在な内輪側円筒部26と、この内輪側円筒部26から直径方向外方に折れ曲がったスリンガー円輪部27とを備えた、断面L字形で円環状としている。
上記シール部材23は、ゴム、エラストマー等の弾性材により造られて、主ラジアルシールリップ30、副ラジアルシールリップ31、およびアキシャルシールリップ32とを備えており、各々芯金21にその基端部を結合固定している。このうち主ラジアルシールリップ30はスリンガー22の内輪側円筒部26の外周面における、スリンガー円輪部27に近い側で摺接し、副ラジアルシールリップ31はスリンガー22の内輪側円筒部26の外周面における、スリンガー円輪部27から遠い側に接している。なお、この密封装置を軸受装置に対して組み込んだ状態では、主ラジアルシールリップ30は転動体を中心側とすると、この軸受装置の外側に、また副ラジアルシールリップ31はこの軸受装置の内側に位置することとなる。
アキシャルシールリップ32はスリンガー円輪部27の側面に摺接しており、したがって図示のシール部材23の例では、ラジアルシールリップを2個、アキシャルシールリップを1個設けた例を示している。なお、副ラジアルシールリップ31はスリンガー22の内輪側円筒部26の内周面に僅かに接するか接しない程度に設定し、主ラジアルシールリップ31側に内部のグリスを供給可能にすることもある。
特開平10−252762号公報
従来の車輪支持用ハブユニット軸受装置に用いるパックシール形式の密封装置においては、前記のようにシールリップとしてゴムやエラストマー等の材料を使用しており、このシールリップを金属のスリンガーに摺接させることで、軸受内への水の浸入を防止しているものであるが、このようなシールの密封性寿命に影響を与える要因としては、異物がスリンガーとシールリップに噛み込むことにより発生するスリンガーとシールリップの摩耗、及び長期間の使用及びシールが高温に晒されることにより発生するシールリップのだれがあり、どちらもシールリップの絞め代が低下(不足)するという面において悪影響を及ぼす。また、前記のようにして生じるシールリップのだれは、スリンガーとシールリップ間への異物の噛み込みを更に生じやすく、それにより摩耗の進行が促進されやすくなるという問題もある。
上記のような問題は前記ハブユニット軸受装置以外に、種々の分野に用いられている軸受装置においても、その程度の差はあっても共通する問題であり、シール性能が高く、長期間そのシール性能を維持することができる軸受装置用密封装置が望まれている。
したがって本発明は、シールリップとスリンガーの間に異物の噛み込みが生じにくく、それにより長期間使用しても異物の噛み込みによる摩耗を生じることがなく、また長期間の使用及びシールが高温に晒されることがあってもシールリップのだれが生じにくく、長期において安定した密封性が得られ、長寿命化を図ることができる軸受用密封装置、及びその軸受用密封装置を備えた転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明による軸受用密封装置は前記課題を解決するため、内輪と、外輪と、その間で転動する転動体とを備えた軸受の密封装置において、内輪の外周面または外輪の内周面に固定した芯金と、該芯金に固定する第1ラジアルシールリップ及び第2ラジアルシールリップと、前記第1ラジアルシールリップ及び第2ラジアルシールリップに対して直接シール方向に力を付与する環状の第1スプリングと第2スプリングとを備えたものである。
また、本発明による他の軸受用密封装置は、前記第1ラジアルシールリップと第2ラジアルシールリップの少なくとも一つがスリンガーと摺接するようにしたものである。
また、本発明による転がり軸受装置は、前記の軸受用密封装置を備えたものである。
本発明は上記のように構成したので、シールリップの摺接部におけるシール性が向上し、シールリップとその摺接面との間に異物の噛み込みが生じにくく、それにより長期間使用しても異物の噛み込みによる摩耗を生じることがなくなる。また長期間の使用及びシールが高温に晒されることにより発生するシールリップのだれが生じる状態になっても、スプリングによってシール面圧を維持することができる。したがって、長期間使用しても前記異物の噛み込みが生じることなく、またシール面圧が低下しないので長期間使用しても安定したシール性能を維持することができ、長寿命の軸受用密封装置とすることができる。また、この軸受用密封装置を備えた転がり軸受も長寿命とすることができる。
本発明の軸受用密封装置はシール性能が良く、且つ長期間そのシール性能を維持することができるように、内輪と、外輪と、その間で転動する転動体とを備えた軸受用の密封装置において、内輪の外周面または外輪の内周面に固定した芯金と、回転軸の軸線に対して直角方向のシールを行い、前記芯金に固定する第1ラジアルシールリップ及び第2ラジアルシールリップと、前記第1ラジアルシールリップ及び第2ラジアルシールリップに対して直接シール方向に力を付与する環状の第1スプリングと第2スプリングとを備えたものである。
図1には本発明による軸受用密封装置の実施例を示しており、(a)にはこの軸受用密封装置におけるシールリップの自由状態を、スリンガーに対して組み付けられた状態で仮に示しており、(b)には実際に組み付けられた状態を示している。また(c)にはこの軸受用密封装置を軸受装置に組み込んだ状態を示し、本発明による軸受用密封装置を備えた転がり軸受の例を示している。図1に示す実施例においては、前記図6に示す従来例との構成の相違を明瞭にするため、同図に示すものと同様の向き及び同様の断面部分を示しており、同図から明らかなようにこの密封装置20においても、芯金21とスリンガー22と弾性材からなるシール部材23を備えており、特にこの実施例においては後述するような第1ガータースプリング33と第2ガータースプリング34を備えている。
なお、本発明による密封装置は後述する例えば図1(c)及び図2(c)の例のように、転動体57の両側に対して対象的に配置されることもあるので、この密封装置においては転動体に近い側を「軸受内側」と称し、反対側を「軸受外側」と称して、前記図5に示すような車輪支持用ハブユニット軸受装置における密封装置として用いられる際の、車両の内側に位置する「内側」と、その反対側の「外側」とは区別して使用し、図示している。
図1に示す実施例の密封装置20においては、芯金21については前記図6に示す従来のものとほぼ同様の構成をなし、外輪円筒部24と芯金円輪部25とにより略L字状をなしており、スリンガー22については、内輪の外端部外周面に外嵌固定自在な内輪側円筒部26と、この内輪側円筒部26から軸受外側部分から直径方向外方に折れ曲がり、軸受組み込み時に軸受外側に位置するスリンガー円輪部27と、更にスリンガー円輪部27の先端から軸受内側方向に折り曲げられた中間円筒部35とを備えており、全体として断面コ字状或いはそれを反転させた逆コ字状をなしている。
シール部材23はスリンガー22の中間円筒部35の外周面36に接する第1ラジアルシールリップ37と、スリンガー22の内輪側円筒部26の外周面38における、スリンガー円輪部27に近い側、即ち外周面38の軸受外側部分に接する第2ラジアルシールリップ39と、スリンガー22の内輪側円筒部26の外周面38における、スリンガー円輪部27から遠い側、即ち外周面38の軸受内側に接する第3ラジアルシールリップ40とを備えている。
第1ラジアルシールリップ37には軸受外側に傾斜し、図1(a)にその自由状態を、同図(b)に組み込み状態を示すように、組み込み状態においてはその内周端部41において中間円筒部35の外周面36に対して弾性的に当接する第1弾性リップ部42と、その先端から径方向外側に向いて延びる第1保持リップ43とを備え、第1弾性リップ部42の外周面と第1保持リップ43の軸受内側に面する内側面の接続部には、環状をなすスプリングとしての第1ガータースプリング33がシール性を補助することができるように、縮径方向に作用している。
第2ラジアルシールリップ39も前記第1ラジアルシールリップ37と同様の構成をなして軸受外側に傾斜しており、組み込み状態においては図1(b)に示すように、その内周端部46において内輪側円筒部26の外周面38に対して弾性的に当接する第2弾性リップ部47と、その先端から径方向外側に向いて延びる第2保持リップ48とを備え、第2弾性リップ部47の外周面と第2保持リップ48の軸受内側に面する内側面の接続部には、前記第1ガータースプリング33と同様の構成をなす第2ガータースプリング34を受ける第2スプリング受け部50を形成している。
第3ラジアルシールリップ40については、前記図6に示す実施例における副ラジアルシールリップ31と同様の構成をなしており、本発明においても補助的なシール機能をなすので、ここでの詳細な説明は省略する。前記第1ラジアルシールリップ37と、第2ラジアルシールリップ39と、第3ラジアルシールリップ40はいずれも芯金21に接着等により固定されており、全て一体化している。
第1ガータースプリング33と第2ガータースプリング34はいずれもコイル状のスプリングをリング状に形成してなり、その素材、線形コイルの線材径、コイル径、リング径等の設定によって、リップシール部を内径側に所定の力で付勢するように調節することができる。したがって、第1弾性リップ部42と第2弾性リップ部47が同一の力でシールを行うように設定する際には、両ガータースプリングが同一素材、同一線材径、同一コイル径の時には、各々のシール端部の直径に応じたリング径に設定される。
なお、上記実施例においては、シールリップのシール性を高めるためガータースプリングを用いる例を示したが、それ以外に例えばゴムやエラストマー製の弾性リング等、種々のスプリングを用いることができる。
上記構成からなる密封装置20は図1(b)に示すように組み立てられてパックシールとして用いられ、軸受装置への組み込み時には例えば図1(c)のように軸受装置に固定される。即ち、図1(c)に示す軸受装置51は1つの外輪52と、第1内輪53及び第2内輪54の2個の内輪と、第1内輪53の第1内輪軌道55とこれに対向する外輪52の第1外輪軌道56との間を転動する複数の転動体57と、これを所定位置に保持する保持器58と、第2内輪54の第2内輪軌道60とこれに対向する外輪52の第2外輪軌道61との間を転動する複数の転動体57と、これを所定位置に保持する保持器62とから構成された軸受装置の例を示している。
上記のような軸受装置51において、第1内輪53の軸受外側方向の外周面63と、これに対向する外輪52の第1内周面64との間に前記のような密封装置20の構成をなす第1密封装置65を組み込んでいる。同様に第2内輪54の軸受外側方向の外周面66と、これに対向する外輪52の第2内周面67との間に同様に前記密封装置20の構成をなす第2密封装置68を組み込んでいる。第1密封装置65は軸受外側方向にスリンガー22のスリンガー円輪部27が位置するように組み込まれ、第2密封装置68は同様に、軸受外側方向にスリンガー22のスリンガー円輪部27が位置するように組み込まれており、したがって両密封装置65、68は、軸受の軸線方向中心位置を通る平面に対して対称の構成をなしたものが各々作成されて用いられる。
図1に示す構成からなる密封装置20を図1(c)に示すように軸受装置51に組み込んで使用するときには、軸受装置51の外側から水や塵埃等が侵入しようとするとき、図1(b)に示されるように最初スリンガー22の中間円筒部35の外周面38に対して、第1弾性リップ部42の初期位置復帰力による弾性力と、更にその弾性力を補助する予め設定された所定の力を与える第1ガータースプリング33の締め付け力によって、従来の弾性リップ部の弾性力のみのものと比較して、より確実なシールを行うことができる。
更にこの第1弾性リップ部42のシール部分から内部に侵入する水等が存在する場合でも、第1弾性リップ部47と同様の構成をなし、同様の機能をなす第2弾性リップ部47の弾性力と、その弾性力を補助する第2ガータースプリング34の締め付け力によって、第2弾性リップ部47は高いシール性が維持されているため、前記侵入してきた水等を確実にここでシールすることができ、内部への水等の侵入を防ぐことができる。また、この第2弾性リップ部47は、軸受内部に充填されているグリースが第3ラジアルシールリップ40のシール部分を通り抜けてくるときには、この第2弾性リップ部47によって外部に漏れ出すことを防止する。
図2には本発明による密封装置の第2実施例を示す。図2に示す密封装置59においては、前記図1に示す第1実施例に示した密封装置20の構成に対して、更にスリンガー22に固定された第4ラジアルシールリップ部70を備えている。図示する実施例の第4ラジアルシールリップ部70は、スリンガー22のスリンガー円輪部27における軸受外側方向の表面71から、中間円筒部35の外側表面36にかけて接着等により固定されており、シールリップ端72はその使用状態において図2(b)に示すように、第4ラジアルシールリップ70の初期位置に戻る弾性力によって、芯金21の外輪円筒部24における端部内周面73に対して軸受外側方向に傾斜して圧接し、シール作用を行っている。
上記のように第4ラジアルシールリップ70のシールリップ端72が外輪円筒部24の端部内周面73に対して圧接できるようにするため、図2の密封装置59においては前記図1の密封装置20の芯金21における外輪円筒部24よりも軸受外側方向に延ばした構成をなしている。
上記のような第4ラジアルシールリップ70を更に付設することにより、これを前記図1(c)に示す軸受装置20とほぼ同様の構成をなす軸受装置59に対して、前記と同様に組み込むことにより、図2(c)に示すような軸受用密封装置を備えた転がり軸受として使用することができ、図1(c)に示す密封装置20を用いたものよりも、更にシール性を向上させ、またそれを長期間維持することができる。
図3には本発明による前記図1に示すような構造の密封装置20を、前記図5に示したものと同様のハブユニット軸受装置1に適用することにより、従来のハブユニット軸受装置よりもシール性に優れたハブユニット軸受装置1とした例を示している。図3に示したハブユニット軸受装置1は、前記のように図5に示したものと同様の構成をなす装置を示しており、その構成については先に述べたので、同一部品及び部分については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3に示すハブユニット軸受装置1においては、前記図5に示した装置における内側シール11の部分に、図1に示した密封装置20を適用し、外側シール12の部分には従来からこの部分に用いられているシールと同様のものを用いた例を示している。
このように、特に高いシール性を要求される内側シール11部分に密封装置20を用いることにより、前記図6に示したような従来の密封装置を適用したものよりも、長期間使用しても高いシール性能を維持することができ、ハブユニット軸受装置1の信頼性を向上させることができる。
図3に示す実施例においては、図5に示すハブユニット軸受装置1の内側シール11として図1に示す密封装置20を適用した例を示したが、それ以外に例えば図4に示したように、前記図5に示すハブユニット軸受装置1の内側シール11として図2に示す密封装置59を用い、外側シール12として図1に示す密封装置20を用いることもできる。
このような構成を採用することにより、内側シール11及び外側シール12は共に、従来の密封装置よりもシール性能を向上することができ、したがって、前記図3に示すハブユニット軸受装置よりも更に長期間使用しても高いシール性能を維持することができるようになる。
なお、前記実施例においてはスリンガーを用いて、このスリンガーの形成される円筒面に対して第1ラジアルシールリップと第2ラジアルシールリップを摺接させてシールを行う例を示したが、このスリンガーを用いることなく、各ラジアルシールリップを内輪外周面に直接摺接する等の種々の手段でシールを行うように構成しても良い。
更に、前記各実施例においては外輪に芯金を固定し、その芯金に第1ラジアルシールリップと第2ラジアルシールリップを固定し、各ラジアルシールリップを内輪に固定したスリンガーに対して、或いは内輪に対して直接摺接させる例を示したが、前記芯金を内輪に固定し、その芯金に固定した第1ラジアルシールリップと第2ラジアルシールリップとを、外輪に固定した前記スリンガー状の部材に対して、或いは外輪の内周面に対して直接摺接させることによりシールを行うように構成することもできる。
本発明による密封装置は前記のようにハブユニット軸受装置として有効に利用することができるものであるが、そのほか各種のラジアル軸受装置における密封装置として有効に利用することができる。
本発明による軸受用密封装置の第1実施例を示し、(a)はシールリップの自由状態を示す断面図、(b)はシールリップの組み込み状態を示す断面図、(c)は密封装置を転がり軸受に組み込んだ状態を示す断面図である。 本発明による軸受用密封装置の第2実施例を示し、(a)はシールリップの自由状態を示す断面図、(b)はシールリップの組み込み状態を示す断面図、(c)は密封装置を転がり軸受に組み込んだ状態を示す断面図である。 本発明の前記第1実施例による軸受用密封装置を適用した車輪支持用軸受装置の例を示す断面図である。 本発明の前記第1実施例及び第2実施例による軸受用密封装置を適用した車輪支持用軸受装置の例を示す断面図である。 従来から用いられている車輪支持用軸受装置の断面図である。 同車輪支持用軸受装置に用いられる従来の軸受用密封装置の例を示す断面図である。
符号の説明
20 密封装置 21 芯金
22 スリンガー 23 シール部材
24 外輪円筒部 25 芯金円輪部
26 内輪側円筒部 27 スリンガー円輪部
33 第1ガータースプリング 34 第2ガータースプリング
35 中間円筒部 36 外周面
37 第1ラジアルシールリップ 38 外周面
39 第2ラジアルシールリップ 40 第3ラジアルシールリップ
41 内周端部 42 第1弾性リップ部
43 第1保持リップ 45 第1スプリング受け部
46 内周端部 47 第2弾性リップ部
48 第2保持リップ 50 第2スプリング受け部
51 軸受装置 52 外輪
53 第1内輪 54 第2内輪
55 第1内輪軌道 56 第1外輪軌道
57 転動体 58 保持器
60 第2内輪軌道 61 第2外輪軌道
62 保持器 63 外周面
64 第1内周面 65 第1密封装置
66 外周面 67 第2内周面
68 第2密封装置

Claims (3)

  1. 内輪と、外輪と、その間で転動する転動体とを備えた軸受の密封装置において、
    内輪の外周面または外輪の内周面に固定した芯金と、
    該芯金に固定する第1ラジアルシールリップ及び第2ラジアルシールリップと、
    前記第1ラジアルシールリップ及び第2ラジアルシールリップのシール方向に力を付与する環状の第1スプリングと第2スプリングとを備えたことを特徴とする軸受用密封装置。
  2. 前記第1ラジアルシールリップと第2ラジアルシールリップの少なくとも一つがスリンガーと摺接することを特徴とする請求項1記載の軸受用密封装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の密封装置を有することを特徴とする転がり軸受装置。
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