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JP2005218618A - ソリッドゴルフボール - Google Patents

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JP2005218618A
JP2005218618A JP2004029213A JP2004029213A JP2005218618A JP 2005218618 A JP2005218618 A JP 2005218618A JP 2004029213 A JP2004029213 A JP 2004029213A JP 2004029213 A JP2004029213 A JP 2004029213A JP 2005218618 A JP2005218618 A JP 2005218618A
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啓司 大濱
Koichi Fujisawa
光一 藤澤
Kazuhiko Isogawa
一彦 五十川
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

【課題】 本発明により、耐久性および打球感を損なうことなく、飛行性能を向上させたソリッドゴルフボールを提供する。
【解決手段】 本発明は、少なくとも1層のコアと該コア上に被覆形成された少なくとも1層のカバーとから成るソリッドゴルフボールにおいて、該コアが基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物および有機硫黄化合物を含有するゴム組成物から成り、該基材ゴムが希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有し、かつ該有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することを特徴とするソリッドゴルフボールに関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ソリッドゴルフボール、更に詳しくは耐久性および打球感を損なうことなく、飛行性能を向上させたソリッドゴルフボールに関する。
通常市販されているゴルフボールには、ツーピ―スゴルフボールやスリーピースゴルフボールなどのソリッドゴルフボールと糸巻きゴルフボールがある。近年、ソリッドゴルフボールは、従来の糸巻きゴルフボールと同等のソフトな打球感を維持したまま、飛距離を増大させることが可能であることから、市場においても大半を占めるようになった。また、ソリッドゴルフボールにおいては、更なる性能向上を目指して多くの技術が発明されており、反発性能を向上する手法や、多種の硬度分布を得る手法により、飛行性能を損なうことなく打球感に優れたゴルフボールが提供されている(特許文献1〜4等)。
特許文献1には、シス‐1,4結合を90%以上含有するポリブタジエンであって、その25℃における5質量%トルエン溶液の粘度η(mPa・s)が200以上、重量平均分子量Mw(×10)と数平均分子量Mn(×10)との比Mw/Mnが2.0〜4.0であるポリブタジエンを10〜100質量%含有する基材ゴムを主成分とするゴム組成物の加熱成形物を構成要素とすることを特徴とするゴルフボールが開示されている。
特許文献2には、(a)シス‐1,4結合含量が80〜100モル%、1,2‐ビニル結合含量が0〜2モル%、かつアルコキシシリル基を持つ化合物で変性された変性ポリブタジエンゴム50〜100重量部、(b)上記(a)成分以外のジエン系ゴム50〜0重量部[ここで、(a)成分と(b)成分の合計量は100重量部である]、(c)架橋性モノマー10〜50重量部、(d)無機充填剤5〜80重量部、および(e)有機過酸化物0.1〜10重量部、を含有することを特徴とするソリッドゴルフボール用ゴム組成物が開示されている。
特許文献3には、(a)シス‐1,4結合を60%以上有すると共に、1,2‐ビニル結合を2%以下有するポリブタジエンであって、その25℃における5質量%トルエン溶液の粘度η(mPa・s)が600以下であり、そのムーニー粘度(ML1+4(100℃))をAとし、かつその重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)をBとしたとき、10×B+5≦A≦10×B+60の関係を満足するポリブタジエン20〜100質量%と、(b)上記(a)成分以外のジエン系ゴム0〜80質量%とを配合する基材ゴム100質量部に対して、
(c)不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩 10〜60質量部、
(d)有機硫黄化合物 0.1〜5質量部、
(e)無機充填剤 5〜80質量部、
(f)有機過酸化物 0.1〜5質量部、
を配合したゴム組成物の加熱成形物であって、その中心JIS‐C硬度と表面JIS‐C硬度との差が15より大きくかつ40以下である加熱成形物を構成要素とすることを特徴とするゴルフボールが開示されている。
特許文献4には、1層以上のコアと該コア上に被覆形成された1層以上のカバーから成るソリッドゴルフボールにおいて、該コアの少なくとも1層が、(a)基材ゴム、(b)共架橋剤、(c)有機過酸化物、および(d)下記式で表わされるポリスルフィド化合物
Figure 2005218618
(式中、R〜Rの少なくとも1つおよびR〜R10の少なくとも1つはBrであり、nは2以上の整数である)を含有するゴム組成物を加硫成形して成るソリッドゴルフボールが開示されている。
しかしながら、得られたゴルフボールの性能は未だ十分とは言えず、更なる向上が望まれる。また、これらのゴルフボールは、打球感をソフトにするために表面硬度と中心硬度との差を大きくする等、コアを軟らかくしていることから、耐久性が悪化したり、反発性能が低下するという問題があった。
特開2001‐149502号公報 特開2002‐293996号公報 特開2002‐355338号公報 特開2003‐33447号公報
本発明は、上記のような従来のゴルフボールの有する問題点を解決し、耐久性およびソフトな打球感を損なうことなく、飛行性能を向上させたソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、コアが基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物および有機硫黄化合物を含有するゴム組成物から成り、上記基材ゴムが希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有し、かつ上記有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することによって、耐久性およびソフトな打球感を損なうことなく、飛行性能を向上させたソリッドゴルフボールが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、少なくとも1層のコアと該コア上に被覆形成された少なくとも1層のカバーとから成るソリッドゴルフボールにおいて、該コアが基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物および有機硫黄化合物を含有するゴム組成物から成り、該基材ゴムが希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有し、かつ該有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することを特徴とするソリッドゴルフボールに関する。
本発明を好適に実施するため、
上記コアが、初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの圧縮変形量2.0〜8.0mmを有し;
上記希土類元素系触媒がネオジウム系触媒であり;
上記希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンが、基材ゴム100重量部に対して、20〜100重量部の量で含有され;
上記ブロモ基を有するポリスルフィド化合物が、基材ゴム100重量部に対して、0.01〜5重量部の量で含有される
ことが好ましい。
ゴルフボールにおいて、コアの反発性能を向上することによって、打撃時のボール速度が高くなって飛行性能が向上する。また、コアの中心硬度と表面硬度との差を大きくすることも非常に重要であり、これにより効果的にソフトな打球感を得ることができ、更に打撃時の変形が大きくなって打出角が大きくなり、またスピン量が抑制され、結果的に飛行性能が向上する。しかしながら、変形量が大きくなることから耐久性が悪化してしまう。即ち、前述の特許文献等の従来技術においては、基材ゴムの改良および有機硫黄化合物の配合により、反発性能を向上させて飛行性能を改良しているが、その際に更にコア内部の硬度を適正化することは検討されておらず、その他の性能が損なわれるという問題があった。
本発明者等はコア用ゴム組成物の成分と得られるゴルフボールの性能について鋭意検討を行った結果、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物および有機硫黄化合物等を含有するコア用ゴム組成物において、基材ゴムが希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有し、かつ有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することによって、
(1)従来のコアより表面硬度が高くなり、
(2)従来のコアでは硬度差が大きくなると低下していた反発性能が向上し、
(3)従来の手法により硬度差を大きくした場合よりも耐久性が向上する
ことを見出した。上記のように基材ゴムが希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有することによって主に上記(3)が達成され、有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することによって主に上記(1)および(2)が達成される。従って、本発明により、耐久性およびソフトな打球感を損なうことなく、飛行性能を向上させたソリッドゴルフボールを得ることができるのである。
本発明のソリッドゴルフボールは、コアが基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物および有機硫黄化合物を含有するゴム組成物から成り、上記基材ゴムが希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有し、かつ上記有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することによって、耐久性およびソフトな打球感を損なうことなく、飛行性能を向上させたソリッドゴルフボールを提供し得たものである。
以下、本発明のゴルフボールについて更に詳しく説明する。本発明のゴルフボールは、少なくとも1層のコアと、コア上に被覆形成された少なくとも1層のカバーとから成る。本発明のゴルフボールに用いられるコアは、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物、有機硫黄化合物、充填材、老化防止剤等を含有するゴム組成物を加硫成形することにより得られる。
本発明のゴルフボールにおいて、上記ゴム組成物の基材ゴムは、希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有することを要件とする。上記ポリブタジエンは、ムーニー粘度50以上65未満ML1+4(100℃)、好ましくは50〜62ML1+4(100℃)、より好ましくは50〜60ML1+4(100℃)、最も好ましくは52〜60ML1+4(100℃)を有することが望ましい。上記ムーニー粘度が50ML1+4(100℃)未満では製造作業性は良好であるが、反発性能が悪くなり、65ML1+4(100℃)以上では反発性能は良好であるが、製造作業性が悪いものとなる。
上記ポリブタジエンは、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)2.0〜6.0、2.0〜4.0、より好ましくは2.5〜3.5を有することが望ましい。上記比(Mw/Mn)が2.0未満では反発性能は良好であるが、加工性が悪いものとなり、6.0より大きいと加工性は良好であるが、反発性能が悪いものとなる。上記Mwは50×10〜70×10、好ましくは54×10〜68×10、より好ましくは56×10〜67×10である。上記Mwが50×10未満では反発性能が十分に得られなくなり、70×10より大きいと反発性能は良好であるが、製造作業性が悪いものとなる。上記Mnは、15×10〜40×10、好ましくは18×10〜35×10、より好ましくは20×10〜32×10である。上記Mnが15×10未満では反発性能が十分に得られなくなり、40×10より大きいと反発性能は良好であるが、製造作業性が悪くなる。
上記ポリブタジエンの配合量は、基材ゴム100重量部に対して、20〜100重量部、好ましくは30〜100重量部、より好ましくは50〜100重量部であることが望ましい。上記配合量が20重量部未満では、上記ポリブタジエンによる効果が十分に得られず、反発性能を向上させたり、硬度差を大きくすることができなくなって、飛行性能が低下する。
上記のように、本発明のコア用ゴム組成物において、上記基材ゴムは上記ポリブタジエンのみから成ってもよいが、それに加えて従来からソリッドゴルフボールに用いられている合成ゴム、特に上記ポリブタジエン以外のポリブタジエンゴムを配合してもよい。更に、所望により、上記ポリブタジエンゴムには天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、エチレン‐プロピレン‐ジエンゴム(EPDM)等を配合してもよい。
本明細書中で、「ムーニー粘度」とは、回転式可塑度計の1種であるムーニー粘度計で測定される工業的な粘度の指標であり、配合ゴム粘度の測定にゴム工業においてよく用いられる。円筒形のダイスとその中央においたロータによって形成される空隙に配合ゴムを密閉充填し、試験温度100℃、予備加熱時間1分間、ロータの回転時間4分間、回転数2rpmでロータを回転したときに生じるトルク値により得られる。単位記号としてML1+4(100℃)、ここでMはムーニー粘度、Lはロータの形状であり大ロータ(L形)を表し、(1+4)は予備加熱時間1分間、ロータの回転時間4分間を表し、100℃は試験温度を表す、を用いる(JIS K 6300)。
本発明において、上記ポリブタジエンの合成に用いられる希土類元素系触媒としては、公知のものを使用でき、例えばランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルモキサン、ハロゲン含有化合物、要すればルイス塩基の組合せよりなる触媒が挙げられるが、特にランタン系列希土類元素化合物、更にネオジウム化合物を用いたネオジウム系触媒が好ましい。
ランタン系列希土類元素化合物としては、原子番号57〜71の希土類金属のハロゲン化物、カルボン酸塩、アルコラート、チオアルコラート、アミド等が挙げられる。それらの中でも、上記のようにランタン系列希土類元素化合物としてネオジウム化合物を用いたネオジウム系触媒の使用が、1,4−シス結合が高含量、1,2−ビニル結合が低含量のポリブタジエンゴムを優れた重合活性で得られるので好ましい。
有機アルミニウム化合物としては、一般式:
AlR
(式中、R、R、Rは、互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して水素または炭素数1〜8の炭化水素基である)で表されるものが用いられる。
アルモキサンとしては、有機アルミニウム化合物と縮合剤とを接触させることによって得られるものであって、一般式(‐Al(R)O‐)で示される鎖状アルミノキサン、あるいは環状アルミノキサンが挙げられる(Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原子及び/又はアルコキシ基で置換されたものも含む。mは重合度であり、5以上、好ましくは10以上である)。Rとしてはメチル、エチル、プロピル、イソブチル基が挙げられるが、メチル基が好ましい。アルミノキサンの原料として用いられる有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム及びその混合物などが挙げられる。トリメチルアルミニウムとトリブチルアルミニウムの混合物を原料として用いたアルモキサンを好適に用いることができる。また、縮合剤としては、典型的なものとして水が挙げられるが、この他に上記トリアルキルアルミニウムが縮合反応する任意のもの、例えば無機物などの吸着水やジオールなどが挙げられる。また、ファインケミカル,23,(9),5(1994)、J.Am.Chem.Soc.,115,4971(1993)、J.Am.Chem.Soc.,117,6465(1995)に記載されているアルモキサンの会合体でもよい
ハロゲン含有化合物としては、一般式:
AlX 3−n
(式中、Xはハロゲンであり、Rは炭素数1〜20の、アルキル基、アリール基、またはアラルキル基であり、nは1、1.5、2または3である)で表されるハロゲン化アルミニウム;MeSrCl、MeSrCl、MeSrHCl、MeSrClなどのストロンチウムハライド;そのほか、四塩化ケイ素、四塩化錫、四塩化チタン等の金属ハロゲン化物が挙げられる。
ルイス塩基は、ランタン系列希土類元素化合物を錯体化するのに用いられ、アセチルアセトン、ケトン、アルコール等が好適に用いられる。
これらのランタン系列希土類元素化合物を用いた希土類元素系触媒存在下でブタジエンを重合する場合、ブタジエン/ランタン系列希土類元素化合物の比率は通常、モル比で5×10〜5×10、好ましくは1.0×10〜1.0×10である。有機アルミニウム化合物/ランタン系列希土類元素化合物の比率はモル比で5〜500、好ましくは10〜300である。ハロゲン含有化合物/ランタン系列希土類元素化合物の比率はモル比で0.5以上、好ましくは1〜20である。ルイス塩基/ランタン系列希土類元素化合物の比率はモル比で1〜10、好ましくは1.5〜5である。
上記希土類元素系触媒は、ブタジエンの重合の際に、有機溶媒、例えばn‐ヘキサン、シクロヘキサン、n‐ヘプタン、トルエン、キシレン、ベンゼン等に溶解した状態で用いても、またはシリカ、マグネシア、塩化マグネシウム等の適当な担体上に担持させて用いてもよい。重合条件としては、溶液重合または塊状重合のどちらであってもよく、重合温度は−30〜150℃であり、重合圧力は他の条件に依存して任意に選択してもよい。
本発明のコア用ゴム組成物において、上記共架橋剤としては、アクリル酸、メタクリル酸等のような炭素数3〜8のα,β-不飽和カルボン酸またはその亜鉛、マグネシウム等の一価または二価の金属塩が挙げられるが、メタクリル酸亜鉛およびアクリル酸亜鉛が好ましい。上記共架橋剤の配合量は、基材ゴム100重量部に対して、10〜50重量部、好ましくは10〜45重量部、より好ましくは15〜45重量部であることが望ましい。上記共架橋剤の配合量が10重量部未満では、コアの架橋が十分に行われず軟らかくなり過ぎ、反発性が低下し、また耐久性も悪化する。上記共架橋剤の配合量が50重量部を超えると、架橋度が高くなり過ぎ硬くなり過ぎて打球感が悪いものとなる。
有機過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)‐3,3,5‐トリメチルシクロヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)へキサン、ジ‐t‐ブチルパーオキサイド等が挙げられ、ジクミルパーオキサイドが好適である。上記有機過酸化物の配合量は、基材ゴム100重量部に対して、0.1〜3.0重量部、好ましくは0.3〜3.0重量部、より好ましくは0.5〜2.5重量部である。上記有機過酸化物の配合量が、0.1重量部未満では加硫が十分に行われず、3.0重量部を越えるとコアが硬くなる割には反発性能が向上せず、また打球感が悪くなる。
本発明のコア用ゴム組成物においては、前述のように有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することを要件とする。上記ポリスルフィド化合物は、ブロモ基を有すものであれば特に限定されないが、以下の式:
Figure 2005218618
で表わされるポリスルフィド化合物が好ましい。式中、R〜RおよびR〜R10は、それぞれ独立してHまたはブロモ基を表し、R〜Rの少なくとも1つおよびR〜R10の少なくとも1つはブロモ基であり、好ましくはそれぞれ3つ以上、より好ましくはR〜R10全てがブロモ基に置換された化合物であり、nは2以上の整数、好ましくは2である。
フェニル基に置換される臭素原子の数が多いほど、反発性に優れ、低いヘッドスピードで打っても反発性を確保できる。また、2つのフェニル基間に介在する硫黄原子が1つのモノスルフィドでは、同程度の圧縮変形量を有するジスルフィドと比べて反発性が劣り、特に低ヘッドスピードの場合に充分な反発性を確保できない。本発明に用いられるポリスルフィド化合物としては、フェニル基間に介在する硫黄原子が2つ以上のポリスルフィド化合物であればよいが、合成が簡単で、入手、価格の点からジスルフィド化合物が好ましい。
従って、上記式で表されるポリスルフィド化合物のうち、ビス(ブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(ジブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(トリブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(テトラブロモフェニル)ジスルフィド、ビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィド等が好ましく、ブロモ基を6つ以上有するポリスルフィド化合物がより好ましく、特にフェニル基のすべての水素原子がブロモ基に置換されたビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィドが最も好ましく用いられる。
上記有機硫黄化合物の配合量は、基材ゴム100重量部に対して、0.01〜5.0重量部、好ましくは0.05〜4.0重量部、より好ましくは0.1〜3.0重量部である。0.01重量部未満では反発性を向上する効果が十分に発揮できない。3.0重量部を超えると圧縮変形量が大きくなって反発性が低下する。
本発明のコア用ゴム組成物において、上記有機硫黄化合物は上記のようなブロモ基を有するポリスルフィド化合物のみから成ってもよいが、それ以外のポリスルフィド化合物、即ちブロモ基を有さないポリスルフィド化合物等の従来からソリッドゴルフボールに用いられている有機硫黄化合物を配合してもよい。
充填材としては、ソリッドゴルフボールのコアに通常配合されるものであればよく、例えば無機充填材、具体的には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム等が挙げられ、高比重金属充填材、例えばタングステン粉末、モリブデン粉末等およびそれらの混合物と併用してもよい。配合量は、基材ゴム100重量部に対して1〜50重量部、好ましくは3〜45重量部である。1重量部未満では重量調整が難しく、50重量部を越えるとゴムの重量分率が小さくなり反発性が低くなり過ぎる。
更に本発明のゴルフボールのコア用ゴム組成物には、老化防止剤、その他ソリッドゴルフボールのコアの製造に通常使用し得る成分を適宜配合してもよい。使用する場合、配合量は、基材ゴム100重量部に対して、0.5〜5重量部、好ましくは0.7〜4重量部であることが望ましい。
本発明のゴルフボールに用いられるコアは、前述のゴム組成物を金型内で140〜180℃、圧力2.8〜11.8MPaで10〜60分間加硫成形することにより得ることができる。この際の条件は、コアの硬度差を大きくするため、できるだけ高温で加硫することが望ましく、例えば有機過酸化物としてジクミルパーオキサイドを使用する場合、160℃以上で加硫することが望ましい。
本発明のゴルフボールでは、コアの直径は32.8〜40.8mm、好ましくは33.6〜40.0mmであることが望ましい。32.8mmより小さいと反発性が低下して飛距離が低下し、40.8mmより大きいとカバーが薄くなり過ぎて、耐久性が低下する。
本発明のゴルフボールにおいて、上記コアは初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの圧縮変形量2.0〜8.0mm、好ましくは2.2〜7.5mm、より好ましくは2.8〜6.2mmを有することが望ましい。上記コアの圧縮変形量が2.0mmより小さいとコア自体が硬くなり過ぎてコア硬度差に関係なく打球感が悪いものとなる。8.0mmより大きいとコア自体が軟らかくなり過ぎて反発性および耐久性が悪いものとなる。
本発明のゴルフボールでは、上記コアがJIS‐C硬度による表面硬度(b)と中心硬度(a)との硬度差(b−a)20以上、好ましくは23〜50、より好ましくは28〜50を有することが望ましい。上記硬度差が20より小さいと、コアの変形量が小さくなり、打球感が悪いものとなり、飛行性能も低下する。上記硬度差が50より大きくなると、耐久性が悪いものとなる。
本発明のゴルフボールにおいて、上記コアは、JIS‐C硬度による中心硬度65未満、好ましくは35〜60、より好ましくは40〜55を有することが望ましい。上記中心硬度が65以上であると、コアが硬くなり過ぎて打球感が悪いものとなる。。
また、本発明のゴルフボールでは、上記コアがJIS‐C硬度による表面硬度60〜90、好ましくは65〜90を有することが望ましい。上記中心硬度が60より低いと、コアが軟らかくなり過ぎて反発性および耐久性が悪いものとなる。また、90より高いと、コアの硬度差に関係なく、コアが硬くなり過ぎて打球感が悪いものとなる。尚、本明細書中で、コアの表面硬度とは前述のように加硫成形して形成したコアの表面で測定した硬度を意味し、コアの中心硬度とは、通常コアを2等分切断し、その切断面においてコアの中心の位置で測定した硬度を意味する。
次いで、上記のようなゴム組成物から得られたコア上にはカバーを被覆する。本発明のゴルフボールに用いられるカバーは、単層構造であっても2層以上の多層構造であってもよい。本発明のカバーは熱可塑性樹脂、特に通常、ゴルフボールのカバーに用いられるアイオノマー樹脂を基材樹脂として含有する。上記アイオノマー樹脂としては、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したもの、またはエチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を金属イオンで中和したものである。上記のα,β‐不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられ、特にアクリル酸とメタクリル酸が好ましい。また、α,β‐不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のメチル、エチル、プロピル、n‐ブチル、イソブチルエステル等が用いられ、特にアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルが好ましい。上記エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体中や、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を中和する金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウム、錫、ジルコニウム、カドミウムイオン等が挙げられるが、特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性等からよく用いられ好ましい。
上記アイオノマー樹脂の具体例としては、それだけに限定されないが、ハイミラン(Hi‐milan)1555、1557、1605、1652、1702、1705、1706、1707、1855、1856(三井デュポンポリケミカル社製)、サーリン(Surlyn)8945、サーリン9945、サーリンAD8511、サーリンAD8512、サーリンAD8542(デュポン社製)、アイオテック(Iotek)7010、8000(エクソン(Exxon)社製)等を例示することができる。これらのアイオノマーは、上記例示のものをそれぞれ単独または2種以上の混合物として用いてもよい。
更に、本発明のカバーの好ましい材料の例としては、上記のようなアイオノマー樹脂のみであってもよいが、アイオノマー樹脂と熱可塑性エラストマーやジエン系ブロック共重合体等の1種以上とを組合せて用いてもよい。上記熱可塑性エラストマーの具体例として、例えばアトフィナ・ジャパン(株)から商品名「ペバックス」で市販されている(例えば、「ペバックス2533」)ポリアミド系熱可塑性エラストマー;東レ・デュポン(株)から商品名「ハイトレル」で市販されている(例えば、「ハイトレル3548」、「ハイトレル4047」)ポリエステル系熱可塑性エラストマー;BASFジャパン(株)から商品名「エラストラン」で市販されている(例えば、「エラストランET880」)ポリウレタン系熱可塑性エラストマー;三菱化学(株)から商品名「ラバロン」で市販されている(例えば、「ラバロンT3339C」)スチレン系熱可塑性エラストマー;等が挙げられる。
上記ジエン系ブロック共重合体は、ブロック共重合体または部分水添ブロック共重合体の共役ジエン化合物に由来する二重結合を有するものである。その基体となるブロック共重合体とは、少なくとも1種のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1種の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック共重合体である。また、部分水添ブロック共重合体とは、上記ブロック共重合体を水素添加して得られるものである。ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、p‐t‐ブチルスチレン、1,1‐ジフェニルスチレン等の中から1種または2種以上を選択することができ、スチレンが好ましい。また、共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3‐ペンタジエン、2,3‐ジメチル‐1,3‐ブタジエン等の中から1種または2種以上を選択することができ、ブタジエン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。上記ジエン系ブロック共重合体の具体例としては、例えばダイセル化学工業(株)から商品名「エポフレンド」市販されているもの(例えば、「エポフレンドA1010」)、(株)クラレから商品名「セプトン」で市販されているもの(例えば、「セプトンHG‐252」)等が挙げられる。
上記の熱可塑性エラストマーやジエン系ブロック共重合体等の配合量は、カバー用の基材樹脂100重量部に対して、0〜60重量部、好ましくは10〜40重量部である。60重量部より多いとカバーが軟らかくなり過ぎて反発性が低下したり、またアイオノマー樹脂との相溶性が悪くなって耐久性が低下しやすくなる。
本発明に用いられるカバーには、上記樹脂以外に必要に応じて、コアに用いたものと同様の充填材や、種々の添加剤、例えば二酸化チタン等の顔料、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を添加してもよい。
上記カバーを被覆する方法についても、特に限定されるものではなく、通常のカバーを被覆する方法で行うことができる。カバー用組成物を予め半球殻状のハーフシェルに成形し、それを2枚用いてコアを包み、130〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、または上記カバー用組成物を直接コア上に射出成形してコアを包み込む方法が用いられる。
上記カバーの厚さは、1.0〜5.0mm、好ましくは1.4〜4.6mmであり、より好ましくは1.4〜2.5mmである。1.0mmより小さいと薄くなり過ぎて耐久性が低下し、反発性能も低下し、5.0mmより大きいと打球感が悪くなる。
カバー成形時に、ボール表面にディンプルを形成し、また、カバー成形後、ペイント仕上げ、スタンプ等も必要に応じて施し得る。本発明のゴルフボールは、ゴルフボール規則に基づいて、直径42.67mm以上(好ましくは42.67〜42.82mm)、重量45.93g以下に形成される。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
コアの作製
以下の表1(実施例)および表2(比較例)に示した配合のコア用ゴム組成物を混練し、金型内で同表に示す加硫条件で加熱プレスすることにより表4(実施例)および表5(比較例)に示した直径を有するコアを得た。得られたコアの圧縮変形量および硬度分布を測定し、その結果を同表に示した。試験方法は後記の通り行った。
Figure 2005218618
Figure 2005218618
(注1)JSR(株)製のニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴム
(注2)JSR(株)製のネオジウム系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴム
(注3)硫酸バリウムの配合量を得られるゴルフボール重量が45.4gとなるように調整する。
(注4)PCTP:ペンタクロロチオフェノール
DPDS:ジフェニルジスルフィド
PBDS:ビス(ペンタブロモフェニル)ジスルフィド
カバー用組成物の調製
以下の表3に示すカバー用配合材料を二軸混練型押出機によりミキシングし、ペレット状のカバー用組成物を得た。押出条件は、
スクリュー径 45mm
スクリュー回転数 200rpm
スクリューL/D 35
であり、配合物は押出機のダイの位置で200〜260℃に加熱された。各カバー用組成物から厚さ約2mmの熱プレス成形シートを作製し、23℃で2週間保存後、そのシートを3枚以上重ねて、JIS‐C硬度を測定した。その結果をカバー硬度として表3〜表5に示した。
Figure 2005218618
(注5)三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン中和エチレン-メタクリル酸共重合系アイオノマー樹脂
(注6)デュポン社から市販されている亜鉛イオン中和エチレン-メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂
(注7)三菱化学(株)から市販されているスチレン系熱可塑性エラストマー
Figure 2005218618
Figure 2005218618
(実施例1、2、4、5、比較例1〜3および5)
得られたカバー用組成物を射出成形することにより、カバー用半球殻状成形物(ハーフシェル)を作製し、それを2枚用いて、得られたコアを包み、金型内で150℃で2分間加熱プレスすることにより、厚さ1.6mmを有するカバー層を形成し、表面にクリヤーペイントを塗装して、直径42.8mmおよび重量45.4gを有するツーピースゴルフボールを得た。
(実施例3、5および比較例4)
カバー層の形成が、表4(実施例)および表5(比較例)に示した各カバー層厚さとなるように、上記実施例1、2、4、5、比較例1〜3および5におけるカバー層の形成工程を2回繰り返した以外は同様にして、直径42.8mmおよび重量45.4gを有するスリーピースゴルフボールを得た。
得られたゴルフボールに関して、反発係数、耐久性、飛距離および打球感を測定または評価し、その結果を表6(実施例)および表7(比較例)に示した。試験方法は以下の通り行った。
(試験方法)
(1)コア圧縮変形量
コアに初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの変形量を測定することにより決定した。
(2)硬度
JIS‐C硬度は、JIS‐K6301に規定されるスプリング式硬度計C型を用い、高分子計器(株)製自動ゴム硬度計P1型にて測定した。
(i)コア硬度
作製したコアの外表面で測定したJIS‐C硬度をコアの表面硬度とし、コアを通常2等分切断し、その切断面においてコアの中心点において測定したJIS‐C硬度をコアの中心硬度とした。
(ii)カバー硬度
各カバー用組成物から作製された厚さ約2mmの熱プレス成形シートを23℃で2週間保存後、そのシートを3枚以上重ねて、JIS‐C硬度を測定し、カバー硬度とした。
(3)反発係数
各ゴルフボールに200gのアルミニウム製円筒物を40m/秒の速度で衝突させ、衝突後の上記円筒物およびゴルフボールの速度を測定し、それぞれの衝突前後の速度および重量から各ゴルフボールの反発係数を算出した。測定は各ゴルフボールについて12個ずつ行って、その平均値を各ゴルフボールの反発係数とした。その結果を、比較例1の反発係数を1とした時の指数で示した。
(4)耐久性
ゴルフラボラトリー社製スイングロボットにメタルヘッド製ウッド1番クラブ(ドライバー、W#1)を取付け、各ゴルフボールをヘッドスピード45m/秒で繰返し打撃し、衝突板に衝突させ、割れが生じるまでの打撃回数を調べた。その結果を、比較例1の割れが生じるまでの打撃回数を100とした時の指数で示した。この指数の値が大きい程、ゴルフボールの耐久性が優れていることを示す。
(5)飛距離
ゴルフラボラトリー社製スイングロボットにメタルヘッド製ウッド1番クラブ(住友ゴム工業(株)製のXXIO、W#1、ドライバー、ロフト角11度、Rシャフト)を取付け、ヘッドスピードを40m/秒に設定して各ゴルフボールを打撃し、飛距離を測定した。飛距離としてトータル(停止点までの距離)を測定した。測定は各ゴルフボールについて12回ずつ行い(n=12)、その平均を算出して、各ゴルフボールの結果とした。
(6)打球感
ゴルファー10人により、メタルヘッド製ドライバーを用いた実打テストを行い、「打撃時の衝撃が小さく反発感もあって打球感が良好である」と答えた人数により評価し、各ゴルフボールの打球感とした。判定基準は以下の通りとした。
判定基準
◎ … 8〜10人
○ … 6〜7人
△ … 4〜5人
× … 1〜3人
(試験結果)
Figure 2005218618
Figure 2005218618
実施例1〜6のゴルフボールは、比較例1〜5のゴルフボールに比べて、反発係数、耐久性、飛距離および打球感に優れることがわかった。
これに対して、比較例1のゴルフボールは、コア用ゴム組成物の基材ゴムとしてニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエンのみを用いているため、打球感はやや良好であるが、反発係数が小さくなっている。また有機硫黄化合物として、ブロモ基を有さないポリスルフィド化合物のみを用いているため、表面硬度が低く、硬度差が小さくなっている。比較例2のゴルフボールは、コア用ゴム組成物の基材ゴムとして希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンのみを用いているため、反発係数が大きくなっている。また有機硫黄化合物として、ブロモ基を有さないポリスルフィド化合物のみを用いているため、表面硬度が低く、硬度差が小さくなっている。
比較例3のゴルフボールは、コア用ゴム組成物の基材ゴムとして希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンのみを用いているため、反発係数が大きくなっている。また有機硫黄化合物として、ブロモ基を有さないペンタクロロチオフェノールのみを用いているため、表面硬度が低く、硬度差が小さくなっている。比較例4のゴルフボールは、コア用ゴム組成物の基材ゴムとしてニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエンのみを用いているため、打球感はやや良好であるが、反発係数が小さくなっている。また有機硫黄化合物として、ブロモ基を有するポリスルフィド化合物のみを用いているため、硬度差が小さく、反発係数も小さくなっている。
比較例5のゴルフボールは、コア用ゴム組成物の基材ゴムとしてニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエンのみを用いているため、打球感はやや良好であるが、耐久性が悪いものとなっている。また有機硫黄化合物として、ブロモ基を有さないポリスルフィド化合物のみを用いているため、反発係数が小さくなっている。

Claims (5)

  1. 少なくとも1層のコアと該コア上に被覆形成された少なくとも1層のカバーとから成るソリッドゴルフボールにおいて、該コアが基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物および有機硫黄化合物を含有するゴム組成物から成り、該基材ゴムが希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンを含有し、かつ該有機硫黄化合物がブロモ基を有するポリスルフィド化合物を含有することを特徴とするソリッドゴルフボール。
  2. 前記コアが、初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでの圧縮変形量2.0〜8.0mmを有する請求項1記載のソリッドゴルフボール。
  3. 前記希土類元素系触媒がネオジウム系触媒である請求項1または2記載のソリッドゴルフボール。
  4. 前記希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンが、基材ゴム100重量部に対して、20〜100重量部の量で含有される請求項1〜3のいずれか1項記載のソリッドゴルフボール。
  5. 前記ブロモ基を有するポリスルフィド化合物が、基材ゴム100重量部に対して、0.01〜5重量部の量で含有される請求項1〜4のいずれか1項記載のソリッドゴルフボール。
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