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JP2005211746A - 空気浄化素子およびそれを備えた空気浄化装置 - Google Patents

空気浄化素子およびそれを備えた空気浄化装置 Download PDF

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伴教 赤井
Kazuo Nishikawa
和男 西川
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Abstract

【課題】無生物に起因する汚れ成分と、カビやダニなどのアレルゲン成分といった生物に起因する汚れを効果的に浄化できる空気浄化素子を提供する。
【解決手段】イオン発生電極にて正負イオンを発生するイオン発生素子4と、放電電極5およびこれに対向する対向電極6を有する電気集塵装置7と、イオン発生素子4で発生した正負イオンを電気集塵装置7へ供給するための送風手段3とを備え、電気集塵装置7により、主に無生物に起因する汚れ成分を除去し、イオン発生素子4から発生させる正負イオンにより、カビやスギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚れを不活化し、不活化された生物に起因する汚れ成分を、無生物による汚れと全く同様に電気集塵装置7により除去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気中に存在する、塵埃(糸屑や埃(ホコリ))等の無生物性の汚れと、カビや浮遊菌やウイルスや花粉やダニのアレルゲン成分といった生物性の汚れの両方を効果的に除去・不活化することができる空気浄化素子およびそれを備えた空気浄化装置に関するものである。
空気中の浮遊粒子での塵埃を捕捉して除去する方法として、電気集塵装置による方法が従来から提案されている。
電気集塵方法は、特許文献1に示すように、空気中の浮遊粒子である塵埃を放電(主にコロナ放電)によって帯電させるためのイオン化部(帯電部)と、帯電された塵埃をクーロン力で集塵板に付着させるコレクタ部(集塵部)とから構成され、イオン化部とコレクタ部との間を通る浮遊粒子を放電によりコレクタ部に集塵するものである。放電により粉塵を正もしくは負に帯電させて集塵する。
この電気集塵法は、加熱が不要であり、低消費電力のメリットを有し、かつ圧力損失も少なく、ランニングコストが小さい利点がある。しかも、空間に存在する粒子成分について、粒径が数ナノメートル程度の小さなものまで除去することができるので、一般的な手法であるフィルター式よりも小さな微粒子を除去できる利点がある。
しかし、この電気集塵方法では、空気中に浮遊している塵埃(糸屑や埃(ホコリ))等の無生物性の汚れの除去については、大きな効果を示すが、空気中のカビや浮遊菌やウイルスや花粉やダニのアレルゲンを除去・不活化する効果は見られない。カビやスギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚染原因は、人間に悪影響を与えるので、電気集塵方法の単独使用方式では限界がある。
そこで、カビや、浮遊菌や、花粉やダニのアレルゲン成分をも除去する電気集塵方法として、電気集塵部の他にフィルター部を設けることにより、このフィルター部でカビやダニなどのアレルゲン成分も除去・不活化する手法が提案されている。
この従来例としては、例えば、特許文献2では、ヨウ素化合樹脂またはヨウ素化合樹脂を含有した合成樹脂材料を添着、塗布、含浸、混同させるという方法が提案されている。従来より、ヨウ素成分は殺菌作用を有することが知られており、集塵電極の補集した粉塵粒子等をヨウ素化合樹脂の殺菌力により死滅または繁殖抑制するというものである。
また別の従来例としては、特許文献3に示すように、フィルター部に酸化チタン(TiO2)等の光触媒を担持させ、光触媒に光を照射することにより、殺菌させる手法も知られている。
さらに、上記のような電気集塵方法とは別に、空気中に存在する汚れ(特にカビやスギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚染原因)を除去・不活化する効果的な方法として、特許文献4に示すように、プラズマ放電により正負イオンを発生させ、これを空気中に放出させる技術も開示されている。
特開2000−202324号公報 特開2001−137742号公報 特開2003−144972号公報 特開2002−95731号公報
しかし、上述のように、電気集塵装置を備えた空気浄化装置においては、空気中に浮遊している塵埃(糸屑や埃(ホコリ))等の無生物性の汚れについては、大きな効果を示すが、空気中の浮遊菌やウイルスや花粉やダニのアレルゲンを除去・不活化するという効果はなく、感染症やアレルギー等の人体に悪い影響を与える生物性の汚染原因については、除去・不活化されることなく、活性を維持したままの状態で空間に放出されてしまうという問題が発生する。
電気集塵方法では、電極の損傷を防いでスパーク発生を抑制するためにさらにフィルターを設け、集塵された塵(チリ)や埃(ホコリ)をフィルター部に付着させて除去することができる。このフィルター部に付着したカビやスギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物性の汚れの場合は、たとえ電気集塵法によってフィルター部に吸着させて除去できたとしても、人体に悪い影響を与えるという活性はフィルター表面上で維持されたままである。
したがって、電気集塵装置の電源が切れた場合や、フィルターの掃除を行なうために、電気集塵装置からフィルターを取り外した場合や、電気集塵装置自体に瞬間的に過度の衝撃が与えられた場合などに、せっかくフィルター部に集められたカビやスギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚れ成分が、再びフィルターの表面から離脱して活性を維持したままの状態で空間に放出されてしまう可能性がある。
このように、付着していた生物に起因する生物性の汚染原因が一度に離脱すると、瞬間的には、極端な高濃度で集中的に空間に放出されることになるので、その空間内に存在する人間に与える悪影響は極めて大きなものとなる。
また、特許文献2のように、フィルターの構造としてヨウ素成分を添着、塗布、含浸、混同するといった処理を行う場合、通常のものとは異なる特殊な専用のフィルターを作製する必要があり、製造コストが上昇するという問題が発生する。
さらにまた上述の別手法である、光触媒を用いたフィルター方式の場合は、光触媒が効果を発揮するためには、光触媒の表面に照射するための光源を別途設置する必要があり、このため、新たな設置スペースの問題が発生するので、空気浄化装置をコンパクト化することが難しくなる。
一方、特許文献4に示すように、プラズマ放電により正負イオンを発生させ、これを空気中に放出させる空気浄化装置においては、カビや、浮遊菌や、スギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物性の汚染原因を除去・不活化することはできるが、空気中に浮遊している塵埃(糸屑や埃(ホコリ))等の無生物性の汚染原因に対しては大きな効果を期待することはできない。
したがって、これまで記したとおり、現状の空気浄化素子においては、空気中に存在する、塵埃(糸屑や埃(ホコリ))等の無生物性の汚染原因と、カビや浮遊菌やウィルスや花粉やダニのアレルゲン成分といった生物性の汚染原因の両方を効果的に除去・不活化することができないのが現状である。
本発明は、上記に鑑み、無生物に起因する汚れ汚染原因を除去できると共に、カビや、浮遊菌や、スギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚染原因を除去・不活化することができる空気浄化素子およびこれを備えた空気浄化装置の提供を目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、イオン発生電極にて正負イオンを発生するイオン発生素子と、放電電極およびこれに対向する対向電極を有する電気集塵装置と、前記イオン発生素子で発生した正負イオンを前記電気集塵装置へ供給するための送風手段とを備えたことを特徴とする空気浄化素子を提供する。
本発明の上記構成においては、電気集塵装置により、主に無生物に起因する汚染原因を除去することが可能となる。また、イオン発生素子から発生させる正負イオンにより、カビや、浮遊菌や、スギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚染原因を除去・不活化することが可能となる。正負イオンにより、これら不活化された生物に起因する汚れ成分は、無生物による汚れと全く同様に電気集塵装置により除去されることになる。
電気集塵装置にはフィルター部を設けてもよい。このフィルター部に付着したカビやスギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚染原因は、イオン発生素子から発生する正負イオンにより、すでに不活化された状態となっている。したがって、人体に与える影響は小さく、たとえ、衝撃や停電などの不慮のなんらかの影響により電気集塵装置が突然停止した場合や、あるいは、電気集塵装置に瞬間的な衝撃がかかったりした場合に、一旦フィルター部に集められた生物性の汚染原因がフィルター部から離脱して空間に再放出されたとしても、生物性の汚染原因はすでに不活化されているので、人体に対して、アレルギーや感染症を引き起こすといった重大な影響を与えることが無い。
さらに、イオン発生素子を駆動制御する制御部では、イオン発生素子に印加する電圧の波形や駆動方法を変更することにより、正負イオンの発生させる割合を自由に変更することができる。
すなわち、イオン発生素子から発生するイオンについて考えてみると、
ア)正イオンだけを含有する(あるいは、正イオンの発生割合が負イオンよりも多い)場合、
イ)負イオンだけを含有する(あるいは、負イオンの発生割合が正イオンよりも多い)場合と、
ウ)正イオンと負イオンの両方をほぼ同じ数量で含有する場合、
の3条件に分類することができる。
また、ア)正イオンだけを含有する( あるいは、正イオンの発生割合が負イオンよりも多い)場合や、イ)負イオンだけを含有する(あるいは、負イオンの発生割合が正イオンよりも多い)場合においては、空気中の浮遊菌やウイルスや花粉やダニのアレルゲンに対する除去・不活化の効果は低下する。しかし、このようないずれかのイオンが多い状態の空気を、電気集塵装置に送り込むことにより電気集塵装置の集塵効率を高めることができる。
通常は、電気集塵装置による微粒子の除去効率を高めるには、電気集塵装置を構成している放電電極と対向電極間の電界強度を高め、空気中の汚れである微粒子を帯電する度合いを大きくすればよいが、コロナ放電の割合を大きくすると、場合によっては、人体に有害で、悪臭を放つオゾンが発生してしまうという相反した問題が生じる。電気集塵装置では、オゾン自体を除去することはできないので、集塵効率を向上するために電界強度を高めることにはオゾン発生の問題があり限界がある。
そこで、イオン発生素子から発生させる負イオンもしくは正イオンを電気集塵装置に供給することにより、電極間の電界強度を高めることなく、オゾンの発生も抑制しつつ、集塵効率を高めることができる。
しかも、イオン発生電極を有するイオン発生素子から発生した正イオンと負イオンとが、電気集塵装置の放電電極と対向電極間に波及されると、放電電極と対向電極間に浮遊している物質がイオン化する。その結果、帯電した微粒子が増加し、電気集塵装置による集塵効率が向上するという、相乗効果を発揮することができる。
したがって、本発明の空気浄化素子およびそれを備えた空気浄化装置においては、電気集塵装置部は常に一定の条件で作動を継続しながら、一方では、正負イオンを発生するイオン発生素子の作動方法については、正イオンと負イオンを同一濃度で発生するように作動して、空気中の浮遊菌やウイルスや花粉やダニのアレルゲン成分を除去・不活化する条件で作動する場合と、正イオンもしくは負イオンの濃度が高くなるようにイオン発生素子を作動して、電気集塵装置の電極内のマイナスもしくはプラス帯電量を増加させて、集塵効率を高めるというような運転方法を適宜繰り返すことが行われる。
以上のとおり、本発明によると、電気集塵装置とイオン発生素子の両方と、送風手段とを有する空気浄化素子および空気浄化装置においては、空気中に浮遊する無生物性の汚染原因と、生物性の汚染原因の両方についての除去・不活化効果を示し、快適な空気浄化作用を示すことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態を示す空気浄化素子の概要図、図2はイオン発生素子の概要図、図3はイオン発生素子に印加されるパルス電圧波形の一例を示す波形図、図4は電気集塵装置の概要図である。
図に示すように、本発明に係る空気浄化素子1は、外枠2内に、送風手段3と、イオン発生電極を有するイオン発生素子4と、放電電極5と対向電極6とからなる電気集塵装置7とが組み合わされてなるものである。この空気浄化素子1は、例えば、動物を飼育・生産する施設において、ダクト(図示略)内に組み込み空気浄化装置として利用することができる。
外枠2は、例えば、筒状(角筒状、円筒状、D型筒状等)に形成されたものであって、送風手段3、イオン発生素子4および電気集塵装置7を固定するためのものである。外枠2の形状については、特に限定されるものではないが、送風手段3から効果的に空気を送り込むことできる形状となっていることが、望ましい。送風手段3、イオン発生素子4および電気集塵装置7は、外枠2内に、その送風方向で上流側から下流側にかけて順次配列される。
送風手段3は、無生物性や生物性の汚れを含む空気Aをイオン発生素子4や電気集塵装置7が外枠内に供給する役割を担う。送風手段3は、例えば、送風モータと送風ファンとから構成される。
イオン発生素子4は、5cm×3cm×2cm程度のごく小さな素子であり、任意の場所にどこにでも簡単に取り付けることができる。イオン発生素子4は、図2に示すように、誘電体10の裏側に設けられた誘電電極11と、この誘電電極11に対向するように誘電体10の表面に設けられたイオン発生電極12とを備えている。イオン発生電極12は放電現象に対しての耐性が強い金属のタングステンで形成されている。また、図2においては、イオン発生電極12が網状に形成されているが、これに限定されるものではなく公知の針型等を用いてもよい。さらに、正負イオンをより効果的に発生させるために、電極パタン形状やエッジ形状や材料等を適宜定めることができる。
イオン発生電極12と誘電電極11とは、リード線13を通じて高圧パルス駆動回路14に接続されている。高圧パルス駆動回路14はイオン発生素子4の内部に形成されている。そして、この高圧パルス駆動回路14を駆動制御する制御部16が設けられている。
制御部16は、高圧パルス駆動回路14を駆動し、イオン発生電極12と誘導電極11との間に正負電圧からなるピーク値が例えば、2.7kVであるパルス電圧を印加する。これにより、図2に示すように空気Aがイオン発生素子4を通り、イオン発生電極12から発生した正負イオンを含み、正負イオンを充分に含んだ空気A1となって、放出されることになる。このとき、空気の流れを作るために、送風手段3が合わせて用いられる。
イオンを充分に含んだ空気A1は、高圧パルス駆動回路14の駆動方法により、含有するイオン種を制御することができる。例えば、正イオンと負イオンを同じ濃度で両方含んだ状態の場合、イオンが空気中に放出されると、カビやアレルゲン成分に対する不活化効果を示す。また、負イオンと正イオンのバランスを不均一の状態で含有する空気とした場合は、さらに電気集塵装置7に正イオンもしくは負イオンを多く含む状態で供給することになり、電気集塵部での集塵効率を高めることができる。
また、イオン発生素子4に印加する電圧の波形や駆動方法を変更することにより、正負イオンの発生させる割合は、自由に変更することができる。すなわち、イオン発生素子4から発生するイオンについて考えてみる。次のように、
ア)正イオンだけを含有する(あるいは、正イオンの発生割合が負イオンよりも多い)場合と、
イ)負イオンだけを含有する(あるいは、負イオンの発生割合が正イオンよりも多い)場合と、
ウ)正イオンと負イオンの両方をほぼ同じ数量で含有する場合、
の3条件に分類することができる。
イオン発生素子4に印加する電圧波形を適宜変更することにより、ア)、イ)、ウ)のいずれにも変更することができる。
そして、これら3つの条件の中で、空間のウイルスやカビ菌や浮遊菌を不活化する効果が最も大きいのは、ウ)正イオンと負イオンの両方をほぼ同じ数量で含有する場合である。さらに言うと、正イオンと負イオンの濃度が過不足無く発生するときに、最も効果を示す。
図3は正イオンと負イオンを同濃度で空間に放出するときに、高圧パルス駆動回路で形成される電圧波形の概念図である。イオン発生素子4のイオン発生電極12と誘導電極11に印加されるパルス電圧の波形は、徐々に減衰する正弦波上のパルス電圧をT1秒間印加し、その後、T2秒間の休止時間を設定している。このサイクルを繰り返す。
イオン発生素子4の通常運転モードにおけるパルス電圧の条件は、正弦波の周波数が20kHz、パルスの繰り返し周期は60Hzとなっている。また、T1は1ミリ秒、T2は約15.7ミリ秒(3000/60−1)、印加するピーク電圧は、正電圧が+2.7kV、負電圧が−2.7kVとなっている。
ここでは、正電圧と負電圧の絶対値が同じであるパルス電圧を印加しているので、正イオンと負イオンの濃度が同じとなっているが、制御部16からの信号により、高圧パルス駆動回路14を制御することにより電圧波形を適宜変更し、負イオンと正イオンの濃度バランスを変更すること(例えば、正イオンの濃度を高めたり、あるいは負イオンの濃度を高めたりする)ことができる。
正負イオンの効果については、特開2002−95731号公報に詳細に記されているが、ここで、簡単に説明すると、イオン発生素子の作動原理は、プラズマ領域を形成してイオンを発生するイオン発生電極を有するイオン発生素子の電極間に交流の高電圧(多くの場合はパルス電圧)を印加すると、放電によりイオン発生電極から正イオンと負イオンを発生する。発生した正イオンとしてはH(HO)(mは任意の自然数)、負イオンとしてはO (HO)(nは任意の自然数)が最も安定に生成している。イオン種については、質量分析法による精密測定で確認されている。
これらの正イオンと負イオンが空気中に同時に生成すると化学反応を起こし、活性種である過酸化水素H又はヒドロキシラジカル・OHを生成する。これらの酸化水素H又はヒドロキシラジカル・OHが極めて強力な活性を示し、これにより空気中の浮遊菌やウイルスや花粉やダニのアレルゲンを除去・不活化することができるというものである。
したがって、上述の効果を発揮するには、空間に正イオンと負イオンの両方を供給しなければならない。また、上述の効果を空間に波及させるためには、正負イオンを含む空気を空間に放出する必要があるので、送風手段3を設けて、送風手段3からの空気の気流よりイオンを波及させる方法が好ましい。
次に、電気集塵装置7について説明する。電気集塵装置7は、図4に示すように、コロナ放電現象を発生させるための放電電極5と、これに向かい合うように配された対向電極6とを備え、これらの電極が高圧電源回路23に接続されている。高圧電源回路23は、制御部16により制御される。なお、放電の種類としては、特に限定されるものではないが、針型の放電電極を用いたコロナ放電現象を用いることが多い。
放電電極5は、例えば、一定の間隔に配列した針状電極(間隔は、数センチメートル程度であることが多い)や、例えば、酸化しにくい金属であるタングステン等を用いたワイヤーとから構成される。そして、針状電極やワイヤに例えば直流の10kV程度の高電圧を印加される。
対向電極6は、放電電極5と間隔をおいて平行に配置された一対の電極板から構成されている。対向電極6は接地されている。
基本的な動作原理は、送風手段3を作動させ、高圧電源回路23を駆動すると、放電電極5と対向電極6と間に電界がかかり、放電が発生する。送風手段3により供給された空気A1は、これらの電極5,6間を通過する際、その中に含まれる微粒子がプラスに帯電する。そして、プラスに帯電した微粒子は、電極間の電界によるクーロン力により、対向電極6に静電付着され、電気集塵装置7を通過した空気A1はクリーンな状態の空気A2となって放出されることになる。このように、電気集塵装置7は、放電現象を利用して塵埃を帯電させて、塵埃を集塵するのである。なお、この動作により、微粒子が対向電極6に直接付着してしまうのを回避するため、対向電極6にフィルター部24を設けることができる。
制御部16は、マイクロコンピュータから構成され、次の2通りの運転モードを実行することができる。
(第1の運転モード)
第1の運転モードは、空気中の無生物性の汚れと生物性の汚れのうち、特に、無生物性の汚れに対する効果が大きな運転モードである。無生物性の汚れに対しては、イオン発生素子4と、電気集塵装置7の役割分担に関して電気集塵装置7の方が効果が大きい。そこで、電気集塵装置7を駆動させる。これだけでも無生物性の汚れに対して充分な除去の効果を示すが、さらにイオン発生素子4において、正負イオンのうちで、負イオンもしくは正イオンの発生割合を高くするように駆動する。
このとき、正イオンもしくは負イオンを多く含む空気は、送風手段3により、電気集塵装置7に運ばれる。正イオンもしくは負イオンは、電気集塵装置7の中で無機性の塵埃に衝突しながら、電極間の電界により、対向電極6に静電吸着される。すなわち、イオン発生素子4から発生する正イオンもしくは負イオンにより、電気集塵装置7での電極5,6間での帯電する微粒子の数が増加し、静電吸着される粒子の数が増加することになる。したがって、電気集塵装置7を単独で駆動するよりも、除去の効率が高くなる。
イオン発生素子4から正イオンもしくは負イオンのいずれかの発生割合を多くするため、そのイオン種により、電気集塵装置7に印加する電界方向を変更することにより、無機性の塵埃に対する静電吸着の効率を良好に維持することができる。
(第2の運転モード)
第2の運転モードは、空気中の無生物性の汚れと生物性の汚れのうち、特に、生物性の汚れに対する効果が大きな運転モードである。この場合は、カビやスギやヒノキ等の花粉(アレルゲン成分)やダニ(アレルゲン成分)といった生物に起因する汚れ成分に対しては正負イオンが大きな効果を示す、正負イオンを効果的に用いることになる。したがって、イオン発生素子4については、正負イオンの発生割合をほぼ同じにするような駆動状態とすることにより、これらの生物に起因する汚れを不活化することができるものである。
そして、不活化された生物性の汚れは、送風手段3により電気集塵装置7に空気の流れとともに運搬され、電気集塵装置7の電極5,6間で、無生物性の汚れと全く同様に静電吸着させる。
これら第1の運転モードと第2の運転モードは、制御部16により適宜変更され、空間がもっとも清浄(無生物性の汚染原因と、生物性の汚染原因の両方)となるように作用する。運転モードの変更は、一定時間毎になされてもよいし、あるいは、別途センサーを設け、制御部16は、そのセンサーからの信号を受けて、それに合わせて、運転モードを変更することができる。
このように、本実施形態においては、送風手段3と、イオン発生素子4と、電気集塵装置7とを組合わせることにより、空気中に浮遊する無生物性の汚れと生物性の汚れの両方について、除去する効果を発揮し、快適な空気清浄作用を示すことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で修正・変更を加えることができるのは勿論である。
本発明の実施形態を示す空気浄化素子の概要図 イオン発生素子の概要図 イオン発生素子に印加されるパルス電圧波形を一例を示す図 電気集塵装置の概要図
符号の説明
1 空気浄化素子
2 外枠
3 送風手段
4 イオン発生素子
5 放電電極
6 対向電極
7 電気集塵装置
10 誘電体
11 誘電電極
12 イオン発生電極
13 リード線
14 高圧パルス駆動回路
16 制御部
23 高圧電源回路
24 フィルター部

Claims (8)

  1. イオン発生電極にて正負イオンを発生するイオン発生素子と、放電電極およびこれに対向する対向電極を有する電気集塵装置と、前記イオン発生素子で発生した正負イオンを前記電気集塵装置へ供給するための送風手段とを備えたことを特徴とする空気浄化素子。
  2. 前記イオン発生素子が前記電気集塵装置よりも送風方向で上流側に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の空気浄化素子。

  3. 前記イオン発生素子の駆動を制御する制御部が設けられ、該制御部は、正イオンと負イオンの発生バランスを調節可能とされたことを特徴とする請求項1に記載の空気浄化素子。
  4. 前記制御部は、イオン発生素子から発生する正イオンと負イオンの発生バランスをほぼ同じに設定することを特徴とする請求項3に記載の空気浄化素子。
  5. 前記制御部は、イオン発生素子から発生させる正イオンと負イオンのうちの、いずれかのイオンの濃度を大きく設定することを特徴とする請求項3に記載の空気浄化素子。
  6. 前記制御部は、イオン発生素子から発生する正イオンと負イオンの濃度がほぼ同じになるように作動させる第1の運転モードと、前記正イオンと負イオンのうちのいずれかのイオンの濃度を大きくするように作動させる第2の運転モードとを組合わせて運転することを特徴とする請求項3に記載の空気浄化素子。
  7. 前記制御部は、イオン発生素子の第1の運転モードと第2の運転モードとを一定時間毎に変更することを特徴とする請求項6に記載の空気浄化素子。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の空気浄化素子を備えたことを特徴とする空気浄化装置。
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