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JP2005209714A - 固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

固体撮像素子およびその製造方法 Download PDF

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JP2005209714A JP2004012079A JP2004012079A JP2005209714A JP 2005209714 A JP2005209714 A JP 2005209714A JP 2004012079 A JP2004012079 A JP 2004012079A JP 2004012079 A JP2004012079 A JP 2004012079A JP 2005209714 A JP2005209714 A JP 2005209714A
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Takanori Sato
孝紀 佐藤
Maki Saito
斎藤  牧
Sadaji Yasuumi
貞二 安海
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Fujifilm Microdevices Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

【課題】 表面が平坦でかつ、電荷転送効率の高い固体撮像素子を提供する。
【解決手段】 半導体基板上に、光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する複数の電極からなる電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備した固体撮像素子であって、前記電極は、半導体基板表面に、同一幅で起立する壁状の電極間絶縁膜で囲まれた領域に配設され、前記電極間絶縁膜によって電気的分離のなされた単層構造の導電性膜で構成されており、前記電極の転送方向の下面の端縁部は、転送方向に隣接する電極の上面の端縁部と、前記電極間絶縁膜を介して重なりあうように形成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体撮像素子およびその製造方法に係り、特に微細な単層電極CCD(電荷結合素子)構造をもつ固体撮像素子の信頼性の向上に関する。
エリアセンサ等の撮像デバイスであるCCDを用いた固体撮像素子は、基本構造として、フォトダイオードなどの光電変換部と、この光電変換部からの電荷読み出し部と、読み出し電荷を転送するための電荷転送電極を備えた電荷転送部とを有する。この電荷転送電極は、半導体基板表面に形成された電荷転送チャネル上に複数個隣接して配置され、クロック信号で順次に駆動される。
従来、電荷転送電極は、2層電極構造をとるものが主流であり、第1の電極(下層電極)形成後、第1の電極表面に形成した酸化シリコン膜などの絶縁膜を挟んで第2の電極(上層電極)を形成するという方法がとられている。この方法では、電荷転送部表面に凹凸が形成されるため、電荷転送電極のパターニング後に、新たに上記電荷転送電極のパターンに位置合わせして形成した、開口をもつレジストパターンを形成し、光電変換部の電極材料をエッチング除去し、光電変換部を構成するフォトダイオード形成のためのイオン注入を行おうとする場合、あるいは電荷転送部の上層に多層配線部を形成する場合においては、十分なパターン精度を得ることができないという問題がある。
そこで、近年、電極表面が平坦となるようにした単層電極構造を実現する方法が提案されている。
この方法では図10に示すように、第1層導電性膜4aを形成し異方性エッチングにより断面矩形状となるようにパターニングした後、パターニングされた第1層導電性膜4aの表面を酸化シリコン膜などの電極間絶縁膜3で被覆し、この上層に第2層導電性膜4bを成膜し、化学的機械研磨(CMP)法または全面エッチバック法により平坦化し、電極間絶縁膜3で絶縁分離された単層構造電極が形成される。
この構造では、表面は平坦となり、光学系や、配線が高精度に形成することができるという利点がある。しかしながら、従来の2層電極構造に比べ、電極のオーバラップ部がないために電荷転送効率が低下するという問題が生じている。
特願
このように、単層電極構造では、表面の平坦化をはかることができる反面、オーバラップ部がないために、チャネルへの電界印加が十分でなく、電荷転送効率が低下するという問題がある。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、表面が平坦でかつ、電荷転送効率の高い固体撮像素子を提供することを目的とする。
そこで本発明では、半導体基板上に、光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する複数の電極からなる電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備した固体撮像素子であって、前記電極は、半導体基板表面に、同一幅で起立する壁状の電極間絶縁膜で囲まれた領域に配設され、前記電極間絶縁膜によって電気的分離のなされた単層構造の導電性膜で構成されており、前記電極の転送方向の下面の端縁部は、転送方向に隣接する電極の上面の端縁部と、前記電極間絶縁膜を介して重なりあうように形成されたことを特徴とする。
この構成により、電極間絶縁膜の幅を超えて電荷転送方向に電極が突出していることになり、隣接する電極に電界がスイッチングされても、隣接する電極が電極間絶縁膜上まで突出しているため、半導体基板表面に形成される電荷転送チャネル上には十分に電界がかかることになり、電荷転送効率を高めることができる。
なお、ここで重なり合うとは一致している場合も含むものとする。
また、本発明の固体撮像素子は、前記電極の転送方向の上面の端縁が、転送方向に隣接する電極の下面の端縁よりも転送方向に突出していることを特徴とする。
この構成により、電荷転送チャネル上には必ず電極が存在することになり、十分に電界がかかることになり、電荷転送効率を高めることができる。
また、本発明の固体撮像素子は、前記電極の少なくとも電荷転送方向の端縁はテーパ面を形成していることを特徴とする。
この構成により、上記効果に加え、微細化に際しても電極間絶縁膜の段切れが抑制され、信頼性の高い単層電極構造を得ることができる。
また、本発明の固体撮像素子は、前記電極は、少なくとも電荷転送方向に断面台形状をもつ第1層導電性膜からなる第1の電極と、断面逆台形状をもつ第2層導電性膜からなる第2の電極とが交互に形成されていることを特徴とする。
この構成により、上記効果に加え、占有面積を増大することなく最大限に有効に電極断面積を大きくすることができ、電極抵抗を低減し、微細化に際しても転送効率の低下を招くことなく、信頼性の高い単層電極構造を得ることができる。
また、本発明の固体撮像素子は、前記電極の内、第1層導電性膜からなる第1の電極は、少なくとも電荷転送方向の端縁が、上面で断面積が小さくなるように形成された段差面を形成しており、前記第1の電極に対して電荷転送方向に隣接する、第2層導電性膜からなる第2の電極は、前記段差面上に突出するように、上面で断面積が大きくなるように形成された段差面を形成していることを特徴とする。
この構成によれば、制御が容易で上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明の固体撮像素子は、前記電極間絶縁膜の幅は、0.1μm以下であることを特徴とする。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、半導体基板の第1の導電型の半導体層の表面に、ゲート酸化膜および、第1層導電性膜のパターンを順次形成する工程と、前記第1層導電性膜のパターンの側壁を覆うように側壁絶縁膜を形成する工程と、この上層に第2層導電性膜を形成する工程と、前記第1層導電性膜のパターンが露呈するまで、前記第2層導電性膜をエッチングし、側壁絶縁膜で覆われた第1層導電性膜のパターン間に第2層導電性膜が配置された、単層構造の電荷転送電極を形成する工程と、を含む固体撮像素子の製造方法において、前記第1層導電性膜のパターンを形成する工程は、少なくとも電荷転送方向の断面が上面幅と下面幅とが異なるようにパターニングする工程を含むことを特徴とする。
この方法によれば、第1層導電性膜のパターンの断面プロファイルを変えるのみで容易に、上記構造を得ることができる。
また本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記第1層導電性膜のパターンを形成する工程が、電荷転送方向の断面が台形状をなすようにエッチングする工程を含む。
この構成により、テーパエッチングを行なうのみで容易に形成可能である。
また本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記第1層導電性膜のパターンを形成する工程は、上面幅と下面幅とが異なるように2段階エッチングする工程を含むことを特徴とする。
この構成により、エッチング条件を変えるのみで容易に形成可能である。
また本発明の固体撮像素子の製造方法は、第2層導電性膜のエッチングに先立ち、前記アモルファスシリコン層をアニ−ルし多結晶シリコン層を形成する工程を含む。
この構成により、アニール工程を付加するのみで、断線や短絡のおそれがなく、信頼性の高い単層電極構造を得ることができる。また第2層導電性膜としてアモルファスシリコン層を用いているため、導電性も高く、高速で電界を印加することができ、電荷転送効率を向上することができる。
また本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記アモルファスシリコン層を形成する工程が、ドーパントを供給しつつ成膜する工程を含む。
この構成により、粒界に沿ってしっかりとドーパントが入り込んでいくため、均一な導電性膜を形成することができる。
また本発明の方法は、前記アニ−ルする工程が、600℃以上に加熱する工程を含む。
また本発明の固体撮像素子の製造方法は、前記第1層導電性膜のパターンを形成する工程が、前記ゲート酸化膜上に、第1層導電性膜を形成する工程と、この上層に前記第2層導電性膜に対してエッチング選択性を有する材料からなるエッチングストッパ層を形成する工程と、フォトリソグラフィにより前記第1層導電性膜および前記エッチングストッパ層とをパターニングし、ゲート酸化膜上に前記第1層導電性膜と前記エッチングストッパ層との2層構造パターンを形成する工程を含む。
この方法により、エッチング工程において第1層導電性膜がエッチングされるのを防ぐことができる。
また、本発明では、前記側壁絶縁膜を形成する工程が、前記2層構造パターンを覆うように、基板表面全体に絶縁膜を形成する工程と、前記2層構造パターンの側壁にのみ前記絶縁膜を残すように前記絶縁膜を垂直方向に、異方性エッチングする側壁絶縁膜形成工程とを含む。
この方法によれば、自己整合的に微細幅の電極間絶縁膜を形成することができ、高精度で信頼性の高い電荷転送電極を形成することが可能となる。またフォトリソグラフィプロセスを不要とするため、解像限界を超えて信頼性の高いパターン形成が可能となる。
また、本発明では、前記側壁絶縁膜を形成する工程は、前記第1層導電性膜上面を酸化防止膜で被覆し、表面酸化を行う工程を含む。
この方法によれば、酸化シリコン膜の成膜速度を制御することができれば、極めて容易に微細幅(膜厚)の酸化シリコン膜からなる側壁絶縁膜を形成することが可能となる。
また、本発明では、前記第2層導電性膜を形成する工程は、前記側壁絶縁膜の形成された第1層導電性膜の厚さを越えるまで、前記1層導電性膜全体を覆う第2層導電性膜を形成する工程と、前記エッチングストッパが露呈するまで、前記第2層導電性膜をエッチングする工程と、前記エッチングストッパを必要に応じて除去し、前記側壁絶縁膜を電極間絶縁膜として複数の領域に分離された導電性膜からなる電荷転送電極を形成する工程とを含む。
この方法によれば、エッチングストッパの存在により、より高精度の導電性膜を形成することが可能となる。なお第2層導電性膜は第1層導電性膜上部のエッチングストッパより高い位置まで形成するのが望ましい。
また、本発明では、前記側壁絶縁膜形成工程は、ゲート酸化膜をエッチングストッパとして異方性エッチングを行う工程を含む。
この方法によれば、ゲート酸化膜の膜減りを防止し、高精度に幅の規定された側壁絶縁膜からなる電極間絶縁膜を形成することが可能となる。
また、側壁絶縁膜は酸化シリコン膜で構成してもよい。
CVD法により全面に形成した後、異方性エッチングによって側壁残しを行ってもよいし、窒化シリコンなどの酸化防止膜を第1の導電性膜の上面に形成し酸化を行うことにより第1の導電性膜の側壁にのみ選択的に酸化シリコン膜を形成することができる。
以上説明したように本発明では、表面の平坦化を実現しかつ電荷転送効率の低下もなく、信頼性の高い固体撮像素子の形成が可能となる。
また本発明の固体撮像素子の製造方法によれば、テーパエッチングあるいはエッチング条件を変えた2段階エッチングを行なうのみで、効率よく、上記固体撮像素子を形成することができる。
次に本発明の実施の形態を図1乃至4に基づいて説明する。以下の実施の形態では、本発明の特徴となる、光電変換部のフォトダイオードと電荷転送部の形成方法を工程順に説明する。
以下本発明の実施の形態について図面を参照しつ説明する。
(第1の実施の形態)
この固体撮像素子は、図1(a)および(b)に、平面図およびそのA−A断面図を示すように、表面にpウェル、およびn型半導体層が形成されたシリコン基板1表面に、ゲート酸化膜2を介して配列形成される複数の電荷転送電極40(4a、4b)が、ゲート酸化膜2上に所定の間隔で形成された電極間絶縁膜3によって複数の電荷転送電極に分離形成される。そして、この電荷転送電極は、シリコン基板1表面に、同一幅で起立する壁状の電極間絶縁膜3で囲まれた領域に配設され、前記電極間絶縁膜3によって電気的分離のなされた単層構造の導電性膜で構成されており、前記電荷転送電極(第1層導電性膜)4aの転送方向の下面の端縁部4aDEは、転送方向に隣接する電荷転送電極(第2層導電性膜)の上面の端縁部4bUEと、前記電極間絶縁膜3を介して重なりあうように、断面台形状および逆台形状に形成されたことを特徴とする。他の領域については、通例の固体撮像素子と同様である。
この電極間絶縁膜3は、第1層導電性膜4aのパターンの表面にCVD法により形成された酸化シリコン膜(HTO膜)を異方性エッチングすることにより構成されており、リソグラフィ工程を減ることなく自己整合的に高精度の微細パターンとして形成される。
なお図1(a)に示すように、シリコン基板1には、複数のフォトダイオード30が形成され、フォトダイオードで検出した信号電荷を転送するための電荷転送電極40が、フォトダイオード30の間に蛇行形状を呈するように形成される。電荷転送電極40によって転送される信号電荷が移動する電荷転送チャネル31は、図1(a)では図示していないが、電荷転送電極40が延在する方向と交差する方向に、やはり蛇行形状を呈するように形成される。なお、図1(a)においては、電極間絶縁膜3の内、フォトダイオード領域と電荷転送電極40との境界近傍に形成されるものの記載を省略してある。
図1(b)に示すように、pウェルの形成されたシリコン基板1内には、フォトダイオード30、電荷転送チャネル31、チャネルストップ領域32、電荷読み出し領域33が形成され、シリコン基板1表面には、ゲート酸化膜2が形成される。ゲート酸化膜2表面には、酸化シリコン膜からなる電極間絶縁膜3と電荷転送電極40が形成される。
なお、図示しないがフォトダイオード部30の表面には薄いp型領域が形成されている。
電荷転送電極40は、上述したとおりであるが、電荷転送電極40の上面には層間絶縁膜としての、酸化シリコン膜5が形成される。
固体撮像素子の上方には、フォトダイオード30部分を除いて遮光膜50が設けられ、さらにカラーフィルタ60、マイクロレンズ70が設けられる。また、電荷転送電極40と遮光膜50との間、および遮光膜50とカラーフィルタ60との間は、絶縁性の透明樹脂等が充填される。電荷転送電極40および電極間絶縁膜3を除いて通例のものと同様であるので説明を省略する。また、図1では、いわゆるハニカム構造の固体撮像素子を示しているが、インターライン型の固体撮像素子にも適用可能であることはいうまでもない。
そしてこの電荷転送電極は、高濃度ドープされたアモルファスシリコンからなる第1層導電性膜のパターン4aと、電極間絶縁膜3を介してこの間に充填された高濃度ドープされたアモルファスシリコンからなる第2層導電性膜のパターン4bとを、アニールにより多結晶シリコン膜とされたパターン4Sで構成されている。
次にこの固体撮像素子の製造工程について説明する。
まず、例えば不純物濃度1016原子/cm程度のp型のウエルを形成したシリコン基板1表面に、電荷転送チャネルとなるn型のCCD埋め込みチャネルが形成されるとともに素子分離部となるp型のチャネルストッパを基板表面の所定の領域に形成されたシリコン基板を用意する。そしてこのpウェルの形成されたn型のシリコン基板1表面に、膜厚25〜50nmの酸化シリコン膜2aと、膜厚50nmの窒化シリコン膜2bと、膜厚10nmの酸化シリコン膜2cを形成し、3層構造のゲート酸化膜2を形成する。続いてこのゲート酸化膜2上に、SiH(100%)1000SCCMとPH(1%:N希釈)90SCCMとの混合ガスを反応性ガスとして用いた減圧CVD法により、膜厚0.3〜0.4μmの高濃度リンドープのアモルファスシリコン膜を形成する。このときの基板温度は530℃、成膜圧力は0.60Torrとする。続いて、減圧CVD法により例えば膜厚10nmの酸化シリコン膜5aと膜厚150nmの窒化シリコン膜5bとからなる上部絶縁膜5を形成する。
そして、図2(a)に示すように、この上層にレジストパターンR1(例えばGKR:登録商標)を厚さ0.8〜1.4μmとなるように塗布し、フォトリソグラフィにより、所望のマスクを用いて露光し、現像、水洗を行い、パターン幅0.35μmのレジストパターンR1を形成する。
そして、図2(b)に示すように、CHF、C、OとHeの混合ガスを用いた反応性イオンエッチングによりレジストパターンR1をマスクとし、上部絶縁膜5をパターニングする。
さらに、プラズマアッシングによってレジストパターンR1を除去し、図2(c)に示すように、この上部絶縁膜5をマスクとして、ゲート酸化膜2の窒化シリコン膜2bをエッチングストッパとして第1層導電性膜4a(アモルファスシリコン膜)を断面台形状となるように、エッチング条件を調整してパターニングする。このとき、この台形の上底Luと下底Lとの差の2分の1が電極間絶縁膜の幅diよりも大きくなるように形成する。これにより、電荷転送電極(第1層導電性膜)4aの転送方向の下面の端縁部4aDEは、転送方向に隣接する電荷転送電極(第2層導電性膜)の上面の端縁部4bUEと、前記電極間絶縁膜3を介して重なりあうように形成することができる。ここでは高密度プラズマエッチング装置を用いるのが望ましい。
この後、図3(a)に示すように、SiHとNOの混合ガスを用いた減圧CVD法により膜厚30nmの酸化シリコン膜(HTO)からなる電極間絶縁膜3を形成する。なおここでは、OとTEOS(テトラエトキシシラン)を反応ガスとしたAPCVD(常圧CVD)法、減圧CVD法などを用いてもよい。そして、異方性エッチングにより、垂直方向にのみエッチングを進行させ、電極となる領域の側壁にのみ酸化シリコン膜を残すように、残膜の膜厚が25から50nm程度となるまでエッチングを行う。ウェットエッチングにより表面に残留している酸化シリコン膜をエッチング除去し側壁絶縁膜からなる電極間絶縁膜3を形成する。なお、ここで電極間絶縁膜としては酸化膜を用いてもよいし、酸化膜とCVD法による膜との積層膜でもよい。
この方法によれば、電極間絶縁膜としての絶縁膜のパターンを形成する際に異方性エッチングを用いた側壁残しにより、微細でかつ緻密で高品質の電極間絶縁膜が容易に形成される。このとき側面がテーパ面であるため、側面が若干エッチングされることがある。従ってこのエッチングによる膜減りを見越して、若干厚く形成しておくのが望ましい。なお、熱酸化により酸化シリコン膜を形成してもよい。いずれの方法をとった場合も、解像限界よりも小さな、微細な電極間絶縁膜を有する固体撮像素子を形成することが可能となる。
そして、図3(b)に示すように、再度、SiH(100%)1000SCCMとPH(1%:N希釈)90SCCMとの混合ガスを反応性ガスとして用いた減圧CVD法により、膜厚0.8μmの高濃度ドープのアモルファスシリコン膜からなる第2層導電性膜4bを形成する。このときも基板温度は530℃、成膜圧力は0.60Torrとする。
この後、必要に応じて700℃30秒の熱処理(RTA熱処理)を行い、アモルファスシリコン層をアニールしてドープト多結晶シリコン層4Sを形成する。ここでは第1層の膜厚400nm以上(第1層導電性膜(多結晶シリコン膜)+上部絶縁膜(窒化シリコン膜+酸化シリコン膜)=400nm+100nm+150nm+マージン=800nm)であった。
さらに図3(c)に示すように、CMPにより、表面の平坦化を行なう。エッチング液としては有機アミンを分散材としたコロイダルシリカ粒を用いた。このときの、基板温度は20〜25℃の範囲であった。
この後図4(a)に示すように、周知のフォトリソグラフィ技術を用いて、PD開口のパターンをもつレジストパターンR2を形成する。この、レジストパターンR2には、光電変換部のフォトダイオード領域になる多数のフォトダイオード部形成用開口(PD開口)が一定間隔で2次元的に配列される。
続いて、図4(b)に示すように、レジストパターンR2をエッチングマスクにして、PD形成領域を覆う第2層導電性膜4S、酸化シリコン膜2cを反応性イオンエッチング(RIE)で順次にドライエッチングする。ここで、酸化シリコン膜2cのエッチングガスとしては、例えばCを用い、第2層導電性膜を構成するポリシリコンのエッチングガスとしては上述したHBrとClの混合ガスを用いる。なお、このエッチングガスとしてはOを添加したものも使用可能である。このレジストパターンR2をエッチングマスクにしたPD開口下の第2層導電性膜4Sのエッチング除去で初めて、単層構造の電荷転送電極となる第1層導電性膜4S、第2層導電性膜4Sが所定のピッチで形成されることになる。
続いて、周知のアッシング法でレジストパターンR2を除去し、窒素ガス雰囲気で900℃のアニール処理を施す。このアニール処理で、シリコン基板1中のリン不純物の活性化と注入損傷の回復を行う。
このようにして、図4(c)に示すように、シリコン基板1のpウェルとn型拡散層とでフォトダイオード(30)が形成される。
このようにして、電荷転送電極をもつ固体撮像素子が形成される。
また、以後の工程において、更に上部に層間絶縁膜を挟んで、遮光膜、カラーフィルタ、集光用のマイクロレンズ等が周知の技術を用いて形成されるが、これらの説明は省略する。
このように本発明では、電極間絶縁膜3の幅を超えて電荷転送方向に電極が突出していることになり、前記電極の転送方向の上面の端縁が、転送方向に隣接する電極の下面の端縁よりも転送方向に突出して重なっており、隣接する電極に電界がスイッチングされても、隣接する電極が電極間絶縁膜上まで突出しているため、半導体基板表面に形成される電荷転送チャネル上には十分に電界がかかることになり、電荷転送効率を高めることができる。
また、本実施の形態では、第2層導電性膜をドープトアモルファスシリコンで形成し、成膜後、CMP工程に先立ちアニールによりドープト多結晶シリコン層としているため、CMP工程において微小窪みが生じたり、膜の変質が生じたりすることなく、形成される。このようにして解像限界を超えて単層電極構造の電荷転送電極を形成することが、固体撮像素子の微細化あるいは画素数の増加が更に容易になる。また、一連の製造工程が効率化され製造コストの低減が容易になる。
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
前記第1の実施の形態では、電極間絶縁膜3となる側壁絶縁膜の形成を、CVD法で形成した酸化シリコン膜を異方性エッチングすることにより側壁残しを行うことによって形成したが、本実施の形態では第1の導電性膜のパターンの上面を窒化シリコン膜などの酸化防止膜で被覆しておき、酸化を行うようにしてもよい。
なお、本実施の形態の場合は第1層導電性膜の側壁酸化によって電極間絶縁膜を形成するため、タングステンシリサイドやアルミニウムではなく、多結晶シリコンなどの酸化により絶縁膜となる導電性材料を第1層導電性膜として使用する必要がある。
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
前記第1の実施の形態では、第1層導電性膜のパターニングをテーパエッチングによって実現したが、この例では、等方性エッチングと異方性エッチングとの2段階エッチングによって第1の導電性膜4aのパターンが下方では垂直断面、上方ではテーパ面となり、段差をもつ要に形成したことを特徴とする。他部については、前記第1の実施の形態と同様に形成した。
すなわち、図5(a)に示すように、前記第1の実施の形態と同様、レジストパターンR3をマスクとして用いて反応性イオンエッチングにより、上部絶縁膜5をパターニングし、この後このレジストパターンR3を残したまま、等方性エッチングによりテーパ断面を持つようにエッチングする。
さらに、レジストパターンR3を残したまま、図5(b)に示すように、このレジストパターンR3と上部絶縁膜5とをマスクとして、ゲート酸化膜2の窒化シリコン膜2bをエッチングストッパとして第1層導電性膜4a(アモルファスシリコン膜)をRIEにより断面垂直となるように、エッチング条件を調整してパターニングする。このとき、この第1層導電性膜4aの上面の幅Lu2と下面の幅LD2との差の2分の1が電極間絶縁膜の幅diよりも大きくなるように形成する。これにより、電荷転送電極(第1層導電性膜)4aの転送方向の下面の端縁部4aDEは、転送方向に隣接する電荷転送電極(第2層導電性膜)の上面の端縁部4bUEと、前記電極間絶縁膜3を介して重なりあうかほぼ一致するように形成することができる。
さらに、図5(c)に示すように、プラズマアッシングによってレジストパターンR3を除去し、熱酸化により酸化シリコン膜3を形成する。
そして、図6(a)に示すように、再度、SiH(100%)1000SCCMとPH(1%:N希釈)90SCCMとの混合ガスを反応性ガスとして用いた減圧CVD法により、膜厚0.8μmの高濃度ドープのアモルファスシリコン膜からなる第2層導電性膜4bを形成する。
この後、必要に応じて700℃30秒の熱処理を行い、アモルファスシリコン層をアニールしてドープト多結晶シリコン層4Sを形成する。
さらに図6(b)に示すように、前記第1の実施の形態と同様にCMPにより、表面の平坦化を行なう。
この後図6(c)に示すように、周知のフォトリソグラフィ技術を用いて、PD開口のパターンをもつレジストパターンR4を形成する。
このようにして、レジストパターンR4をエッチングマスクにして、PD形成領域を覆う第2層導電性膜4S、酸化シリコン膜2cを反応性イオンエッチング(RIE)で順次にドライエッチングし、単層構造の電荷転送電極となる第1層導電性膜4S、第2層導電性膜4Sが所定のピッチで形成されることになる。
続いて、周知のアッシング法でレジストパターンR4を除去し、窒素ガス雰囲気で900℃のアニール処理を施す。このアニール処理で、シリコン基板1中のリン不純物の活性化と注入損傷の回復を行う。
このようにして、図7に示すように、シリコン基板1のpウェルとn型拡散層とでフォトダイオード(30)が形成される。
このようにして、電荷転送電極をもつ固体撮像素子が形成される。
すなわち、この方法によれば、電荷転送電極(第1層導電性膜)4aの転送方向の下面の端縁部4aDEは、転送方向に隣接する電荷転送電極(第2層導電性膜)の上面の端縁部4bUEと、前記電極間絶縁膜3を介してほぼ一致するように形成することができる。
以上の実施の形態では、光電変換で発生する電荷が電子の場合について説明しているが、電荷が正孔の場合でも本発明は同様に適用できる。但し、この場合には、上述した不純物の導電型を全て逆にすればよい。また、上記の実施の形態ではゲート酸化膜はONO構造の場合について説明しているが、酸化シリコン膜のみで構成してもよい。
また前記実施の形態では、電極を形成する導電性膜としてドープトアモルファスシリコン層をアニールすることによって形成したドープトポリシリコン膜を用いたが、ノンドープのアモルファスシリコン層を成膜し、成膜後ドーピングを行なうようにしてもよい。
なお、電極の形状については、前記実施の形態に限定されることなく、本発明の技術思想の範囲内において、適宜変更可能であり、図8および9に示すように段差を持つ形状あるいは滑らかに側面が変化する形状であってもよい。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、本発明の技術思想の範囲内において、適宜変更可能である。
以上、説明したように本発明の固体撮像素子は、テーパエッチングあるいはエッチング条件を変えた2段階エッチングを行なうのみで、表面の平坦化を実現しかつ電荷転送効率の低下もなく、信頼性の高い固体撮像素子の形成が可能となることから、デジタルカメラ、携帯電話などに用いられる小型の撮像素子として極めて有効である。
本発明の第1の実施の形態を説明する固体撮像素子の平面図及び断面図である。 本発明の第1の実施の形態を説明する固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の第1の実施の形態を説明する固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の第1の実施の形態を説明する固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の第2の実施の形態を説明する固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の第2の実施の形態を説明する固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の第2の実施の形態を説明する固体撮像素子の製造工程の断面図である。 本発明の固体撮像素子の変形例を示す断面図である。 本発明の固体撮像素子の変形例を示す断面図である。 従来例の固体撮像素子を示す説明図である。
符号の説明
1 シリコン基板
2 ゲート酸化膜
3 電極間絶縁膜
4a 第1層導電性膜
4b 第2層導電性膜
5 絶縁膜
R1 レジストパターン
R2 レジストパターン

Claims (11)

  1. 半導体基板上に、光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する複数の電極からなる電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備した固体撮像素子であって、
    前記電極は、半導体基板表面に、同一幅で起立する壁状の電極間絶縁膜で囲まれた領域に配設され、前記電極間絶縁膜によって電気的分離のなされた単層構造の導電性膜で構成されており、
    前記電極の転送方向の下面の端縁部は、転送方向に隣接する電極の上面の端縁部と、前記電極間絶縁膜を介して重なりあうように形成されたことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記電極の転送方向の上面の端縁が、転送方向に隣接する電極の下面の端縁よりも転送方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記電極の少なくとも電荷転送方向の端縁はテーパ面を形成していることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記電極は、少なくとも電荷転送方向に断面台形状をもつ第1層導電性膜からなる第1の電極と、断面逆台形状をもつ第2層導電性膜からなる第2の電極とが交互に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子。
  5. 前記電極の内、第1層導電性膜からなる第1の電極は、少なくとも電荷転送方向の端縁が、上面で断面積が小さくなるように形成された段差面を形成しており、前記第1の電極に対して電荷転送方向に隣接する第2層導電性膜からなる第2の電極は、前記段差面上に突出するように、上面で断面積が大きくなるように形成された段差面を形成していることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  6. 前記電極間絶縁膜の幅は、0.1μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の固体撮像素子。
  7. 半導体基板の第1の導電型の半導体層の表面に、ゲート酸化膜および、第1層導電性膜のパターンを順次形成する工程と、
    前記第1層導電性膜のパターンの側壁を覆うように側壁絶縁膜を形成する工程と、
    この上層に第2層導電性膜を形成する工程と、
    前記第1層導電性膜のパターンが露呈するまで、前記第2層導電性膜をエッチングし、側壁絶縁膜で覆われた第1層導電性膜のパターン間に第2層導電性膜が配置された、単層構造の電荷転送電極を形成する工程と、
    を含む固体撮像素子の製造方法において、
    前記第1層導電性膜のパターンを形成する工程は、少なくとも電荷転送方向の断面が上面幅と下面幅とが異なるようにパターニングする工程を含むことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  8. 前記第1層導電性膜のパターンを形成する工程は、電荷転送方向の断面が台形状をなすようにエッチングする工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体撮像素子の製造方法。
  9. 前記第1層導電性膜のパターンを形成する工程は、上面幅と下面幅とが異なるように2段階エッチングする工程を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体撮像素子の製造方法。
  10. 前記側壁絶縁膜を形成する工程は、前記第1層導電性膜上面を酸化防止膜で被覆し、表面酸化を行う工程を含む請求項7乃至9のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法。
  11. 前記第2層導電性膜を形成する工程は、前記側壁絶縁膜の形成された第1層導電性膜の厚さを越えるまで、前記1層導電性膜全体を覆う第2層導電性膜を形成する工程と、
    前記エッチングストッパが露呈するまで、前記第2層導電性膜をエッチングする工程と、
    前記エッチングストッパを必要に応じて除去し、前記側壁絶縁膜を電極間絶縁膜として複数の領域に分離された導電性膜からなる電荷転送電極を形成する工程とを含む請求項10に記載の固体撮像素子の製造方法。
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