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JP2005207875A - 圧力センサ - Google Patents

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JP2005207875A
JP2005207875A JP2004014403A JP2004014403A JP2005207875A JP 2005207875 A JP2005207875 A JP 2005207875A JP 2004014403 A JP2004014403 A JP 2004014403A JP 2004014403 A JP2004014403 A JP 2004014403A JP 2005207875 A JP2005207875 A JP 2005207875A
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Abstract

【課題】 ハウジングを構成する材料の種類によらず、ハウジングとリングウェルドとの間のシール構造を実現できる圧力センサを提供する。
【解決手段】 リングウェルド35を断面L字状に構成し、一面30aにおける突起部30cの上に載せ、その後、リングウェルド35とハウジング30との間に電圧を印加することで、突起部30cの箇所でリングウェルド35をハウジング30に抵抗溶接する。そして、断面L字状とされたリングウェルド35の上にメタルダイアフラム34を載せたのち、リングウェルド35の一辺を折り曲げることでメタルダイアフラム34を挟み込み、リングウェルド35とメタルダイアフラム34とを溶接する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、第1のケースと第2のケースとをかしめ固定によって一体に組み付け、その内部に圧力検出用のセンシング部を設けてなる圧力センサに関する。
従来より、第1のケースと第2のケースとをかしめ固定によって一体に組み付け、その内部に圧力検出用のセンシング部を設けてなる圧力センサが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
この圧力センサの断面図を図11に示す。図11に示される圧力センサは、第1のケースとしてのコネクタケースJ1と測定媒体を導入するための第2のケースとしてのハウジングJ2とを備えて構成されるダイアフラムシールタイプの圧力センサである。すなわち、両ケースJ1、J2の間にメタルダイアフラムJ3を介在させた状態でハウジングJ2の収容凹部J4内にコネクタケースJ1が挿入されたのち、ハウジングJ2の収容凹部J4の入り口側をかしめて圧力センサの組み付けが成されることで、内部に圧力検出室J5が区画形成され、この圧力検出室J5内にセンシング部としてのセンサ素子J6などが設けられた構造となっている。
そして、圧力検出室J5は、コネクタケースJ1とハウジングJ2との間に介在するOリングJ7によってシールされており、圧力検出室J5の内部には、たとえばオイルなどの圧力伝達部材J8が封入されている。また、メタルダイアフラムJ3における圧力検出室J5とは反対側の面に、ハウジングJ2に導入された測定媒体による圧力が印加され、この測定圧力は、メタルダイアフラムJ3から圧力伝達部材J8を介してセンサ素子J6へ印加され、検出が行われるようになっている。
ここで、このような構造の圧力センサでは、測定媒体がハウジングJ2とリングウェルドJ9との間から漏れ出すことを防止するために、これらの間のシールを確保しなければならない。このため、上記特許文献1に示される圧力センサでは、メタルダイアフラムJ3の外周部分にハウジングJ2と同種の金属で構成されたリングウェルドJ9を接続し、このリングウェルドJ9とハウジングJ2との接触部分J10の一部を溶接した構造としている。
特開平7−243926号公報
近年、車両メーカからの要望により、圧力センサの軽量化が図られている。この要求に対し、本発明者らは、従来ステンレス(SUS)によって構成されていたハウジングJ2をアルミニウム(Al)などの軽金属によって構成することを試みた。
しかしながら、上記ようにリングウェルドJ9とハウジングJ2との溶接によってハウジングJ2とメタルダイアフラムJ3との間のシール構造を実現する場合、ハウジングJ2の材質を変更すると、リングウェルドJ9と異種金属となり、材料物性値が大きく異なることから溶接が不可能となるため、シール構造を実現できなくなるという問題が発生する。
本発明は、上記点に鑑み、ハウジングを構成する材料の種類によらず、ハウジングとリングウェルドとの間のシール構造を実現できる圧力センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1のケース(10)と第2のケース(30)とを一体に組み付けてなるケーシング(100)を備え、ケーシング(100)内に圧力検出用のセンシング部(20)を設けてなる圧力センサにおいて、第1のケース(10)の先端面(10a)と第2のケース(30)との一面(30bとの間には、メタルダイアフラム(34)が配置されると共に、該メタルダイアフラム(34)の外周に接合されたリングウェルド(35)が配置され、これらメタルダイアフラム(34)とリングウェルド(35)および第1ケース(10)によって囲まれる部分を圧力検出室(40)として、該圧力検出室(40)内にセンシング部(20)が配置された構成とされており、第2のケース(30)のうちリングウェルド(35)と対応する位置には、環状の突起部(30c)が備えられ、リングウェルド(35)が突起部(30c)の箇所で抵抗溶接されることで第2ケース(30)に接合されていることを特徴としている。
このように、リングウェルド(35)を突起部(30c)の箇所で抵抗溶接することにより、リングウェルド(35)と第2のケース(30)とを接合することが可能である。これにより、第2のケース(30)を構成する材料の種類によらず、第2のケース(30)とリングウェルド(35)との間のシール構造を実現できる圧力センサを提供することができる。
例えば、請求項2に示すように、リングウェルド(35)は、メタルダイアフラム(34)の表裏面を挟み込むように折り曲げられた構成とされ、該リングウェルド(35)およびメタルダイアフラム(34)が溶接により接合される。
請求項3に記載の発明では、第1のケース(10)と第2のケース(30)とを一体に組み付けてなるケーシング(100)を備え、ケーシング(100)内において、第1のケース(10)の先端面(10a)と第2のケース(30)の一面(30b)とによって挟み込まれるようにメタルダイアフラム(34)およびリングウェルド(35)を配置することで、圧力検出室(40)を形成し、この圧力検出室(40)内にセンシング部(20)を設けてなる圧力センサの製造方法において、一面(30b)に、リングウェルド(35)と対応する突起部(30c)が形成された第2のケース(30)を用意する工程と、リングウェルド(35)を断面L字状に構成し、一面(30a)における突起部(30c)の上に載せる工程と、リングウェルド(35)と第2のケース(30)との間に電圧を印加することで、突起部(30c)の箇所でリングウェルド(35)を第2のケースに抵抗溶接する工程と、断面L字状とされたリングウェルド(35)の上にメタルダイアフラム(34)を載せたのち、リングウェルド(35)の一辺を折り曲げることでリングウェルド(35)によってメタルダイアフラム(34)を挟み込む工程と、リングウェルド(35)とメタルダイアフラム(34)とを溶接する工程と、第1のケース(10)を第2のケース(30)に組み付ける工程と、を有していることを特徴としている。
このように、リングウェルド(35)を断面L字状に構成し、一面(30a)における突起部(30c)の上に載せ、その後、リングウェルド(35)と第2のケース(30)との間に電圧を印加することで、突起部(30c)の箇所でリングウェルド(35)を第2のケースに抵抗溶接することができる。
そして、断面L字状とされたリングウェルド(35)の上にメタルダイアフラム(34)を載せたのち、リングウェルド(35)の一辺を折り曲げることでリングウェルド(35)によってメタルダイアフラム(34)を挟み込み、リングウェルド(35)とメタルダイアフラム(34)とを溶接すれば、リングウェルド(35)と第2のケース(30)とを接合することが可能である。これにより、第2のケース(30)を構成する材料の種類によらず、第2のケース(30)とリングウェルド(35)との間のシール構造を実現できる圧力センサを提供することができる。
請求項4に記載の発明では、一面(30b)に、リングウェルド(35)と対応する突起部(30c)が形成された第2のケース(30)を用意する工程と、リングウェルド(35)とメタルダイアフラム(34)を一体とし、これらをを一面(30a)における突起部(30c)の上に載せる工程と、リングウェルド(35)と第2のケース(30)との間に電圧を印加することで、突起部(30c)の箇所でリングウェルド(35)を第2のケースに抵抗溶接する工程と、第1のケース(10)を第2のケース(30)に組み付ける工程と、を有していることを特徴としている。
このように、リングウェルド(35)とメタルダイアフラム(34)を一体とし、これらをを一面(30a)における突起部(30c)の上に載せたのち、リングウェルド(35)と第2のケース(30)との間に電圧を印加することで、突起部(30c)の箇所でリングウェルド(35)を第2のケースに抵抗溶接することも可能である。これにより、請求項3と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態が適用された圧力センサについて説明する。図1に、本実施形態における圧力センサS1の断面図を示すと共に、図2に図1の二点鎖線部分の拡大図を示し、これらの図に基づいて説明する。なお、この圧力センサS1は、例えば、自動車に搭載され自動車のエアコンの冷媒配管内の冷媒圧力を検出するものに適用される。
図1に示されるように、第1のケースとしてのコネクタケース10は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂を型成形することにより作られ、本実施形態では略円柱状をなしている。この樹脂ケースとしてのコネクタケース10の一端部(図1中、下方側の端部)には、凹部11が形成されている。
この凹部11の底面には、圧力検出用のセンシング部としてのセンサ素子20が配設されている。
センサ素子20は、その表面に受圧面としてのダイアフラムを有し、このダイアフラムの表面に形成されたゲージ抵抗により、ダイアフラムが受けた圧力を電気信号に変換し、この電気信号をセンサ信号として出力する半導体ダイアフラム式のものである。
そして、センサ素子20は、ガラス等よりなる台座21に陽極接合等により一体化されており、この台座21を凹部11の底面に接着することで、センサ素子20はコネクタケース10に搭載されている。
また、コネクタケース10には、センサ素子20と外部の回路等とを電気的に接続するための複数個の金属製棒状のターミナル12が貫通している。
本実施形態では、ターミナル12は黄銅(真鍮)にメッキ処理(例えばNiメッキ)を施した材料よりなり、インサートモールドによりコネクタケース10と一体に成形されることによってコネクタケース10内にて保持されている。
各ターミナル12の一端側(図1中、下方端側)の端部は、センサ素子20の搭載領域の周囲において凹部11の底面から突出して配置されている。一方、各ターミナル12の他端側(図1中、上方端側)の端部は、コネクタケース10の他端側の開口部15内に露出している。
この凹部11内に突出する各ターミナル12の一端部とセンサ素子20とは、金やアルミニウム等のボンディングワイヤ13により結線され電気的に接続されている。
また、凹部11内にはシリコン系樹脂等からなるシール剤14が設けられており、このシール剤14によって、凹部11に突出するターミナル12の根元部とコネクタケース10との隙間が封止されている。
また、一方、図1において、コネクタケース10の他端部(図1中、上方側の端部)側は開口部15となっており、この開口部15は、ターミナル12の他端側を例えばワイヤハーネス等の外部配線部材(図示せず)を介して上記外部回路(車両のECU等)に電気的に接続するためのコネクタ部となっている。
つまり、開口部15内に露出する各ターミナル12の他端側は、このコネクタ部によって外部と電気的に接続が可能となっている。こうして、センサ素子20と外部との間の信号の伝達は、ボンディングワイヤ13およびターミナル12を介して行われるようになっている。
また、図1に示されるように、コネクタケース10の一端部には、第2のケースとしてのハウジング30が組み付けられている。具体的には、ハウジング30には収容凹部30aが形成されており、この収容凹部30a内にコネクタケース10の一端側が挿入されることで、コネクタケース10にハウジング30が組みつけられた構成となっている。
これにより、第1のケースとしてのコネクタケース10と第2のケースとしてのハウジング30とが一体に組み付けられてなるケーシング100が構成されており、このケーシング100内にセンサ素子20が設けられた形となっている。
このハウジング30は、例えばアルミニウム(Al)等の金属材料よりなるものであり、測定対象物からの測定圧力が導入される圧力導入孔31と、圧力センサS1を測定対象物に固定するためのネジ部32とを有する。上述したように、測定対象物としては、たとえば自動車エアコンの冷媒配管などであり、測定圧力は、その冷媒配管内の冷媒圧力などである。
さらに、コネクタケース10の先端面10aとハウジング30における収容凹部30aのうちコネクタケース10の先端面10aと対向する一面30bとの間に、図2に示されるように、薄い金属(たとえばSUS等)製のメタルダイアフラム34と金属(たとえばSUS等)製のリングウェルド(押さえ部材)35とが配置されている。ハウジング30の一面30bのうち、リングウェルド35が配置される部位には、リング状の突起部30cが形成されており、リングウェルド35は、この突起部30cにてハウジング30に全周抵抗溶接されることで、圧力導入孔31の一端に気密接合されたものとなっている。
リングウェルド35は、メタルダイアフラム34を挟み込むように屈曲した形状となっており、メタルダイアフラム34が挟み込まれた状態でリングウェルド35と共にメタルダイアフラム34が溶接されることで、これらが一体とされている。
そして、図1に示されるように、ハウジング30のうち収容凹部30a側の端部がコネクタケース10の一端部にかしめられることで、かしめ部36が形成され、それによって、ハウジング30とコネクタケース10とが固定され一体化されている。
こうして組み合わせられたコネクタケース10とハウジング30とにおいて、コネクタケース10の凹部11とハウジング30のダイアフラム34との間で、圧力検出室40が構成されている。
この圧力検出室40には圧力伝達媒体であり封入液であるオイル(フッ素オイル等)41が充填され封入されている。このオイル41の封入により、凹部11にはセンサ素子20及びワイヤ13等の電気接続部分を覆うようにオイル41が充填され、さらに、オイル41はダイアフラム34により覆われて封止された形となる。
このような圧力検出室40を構成することにより、圧力導入孔31から導入された圧力は、メタルダイアフラム34、オイル41を介して、圧力検出室40内のセンサ素子20、ボンディングワイヤ13、ターミナル12に印加されることになる。
また、本実施形態の圧力センサにおいては、コネクタケース10の先端面10aに、圧力検出室40の外周を囲むように、環状の溝(Oリング溝)42が形成され、この溝42内には、圧力検出室40を気密封止するためのOリング43が配設されている。
このOリング43は例えばシリコンゴム等の弾性材料よりなり、コネクタケース10とハウジング30とにより挟まれて押圧されている。こうして、メタルダイアフラム34とOリング43とにより圧力検出室40が封止され閉塞される。
次に、上記圧力センサS1の製造方法について、図3に示す圧力センサS1の製造工程図を参照して説明する。
まず、ターミナル12がインサート成形されたコネクタケース10を用意する。シリコン系樹脂等よりなる接着剤を用いて、コネクタケース10の凹部11内へセンサ素子20を台座21を介し接着固定する。
そして、凹部11内へシール剤14を注入し、シール剤14を、凹部11の底面まで行き渡らせる。ここで、シール剤14がセンサ素子20の表面に付着しないように、注入量を調整する。
続いて、注入したシール剤14を硬化させる。そして、ワイヤボンディングを行って、各ターミナル12の一端部とセンサ素子20とをボンディングワイヤ13で結線し、電気的に接続する。
そして、センサ素子20側を上にしてコネクタケース10を配置し、コネクタケース10の上方から、ディスペンサ等によりフッ素オイル等よりなるオイル41を、凹部11へ一定量注入する。
続いて、図3(a)に示されるように、断面L字型のリングウェルド35をハウジング30における収容凹部30a内に配置する。このとき、リングウェルド35は、その厚みが所定の厚さとなるようにしている。これにより、図3(b)に示されるように、リングウェルド35の一辺がハウジング30の突起部30c上に位置し、他辺がハウジング30の収容凹部30aを構成する外周壁に沿うような状態となる。
そして、図3(c)に示されるように、リングウェルド35とハウジング30との間に所定の電圧を印加する。これにより、リングウェルド35が所定の厚さとなっていることから、突起部30cの箇所で抵抗溶接され、図3(d)のようにハウジング30とリングウェルド35とが接合される。
次に、図3(e)に示されるようにメタルダイアフラム34をハウジング30における収容凹部30a内に挿入し、図3(f)に示されるようにリングウェルド35の上に設置する。そして、図3(g)に示されるように、リングウェルド35のうちハウジング30の外周壁に沿う部分を折り曲げる。この後、図3(h)に示されるように、リングウェルド35の上面側からのレーザ溶接により、リングウェルド35−メタルダイアフラム34−リングウェルド35の接合を行う。
続いて、メタルダイアフラム34およびリングウェルド35と共にハウジング30を上から水平を保ったまま、コネクタケース10に嵌合するように降ろす。そして、この状態のものを真空室に入れて真空引きを行い圧力検出室40内の余分な空気を除去する。
その後、コネクタケース10の先端面とハウジング30の一面30bとが十分接するまで押さえることによって、メタルダイアフラム34とOリング43によってシールされた圧力検出室40が形成される。
最後に、ハウジング30の端部をコネクタケース10の一端側にかしめることにより、かしめ部36を形成する。こうして、ハウジング30とコネクタケース10とを一体化することにより、かしめ部36によるコネクタケース10とハウジング30との組み付け固定がなされる。このようにして、図1に示される圧力センサS1が完成する。
かかる圧力センサS1の基本的な圧力検出動作について述べる。
圧力センサS1は、たとえば、ハウジング30のネジ部32を介して、車両におけるエアコンの冷媒配管系の適所に取り付けられる。そして、該配管内の圧力がハウジング30の圧力導入孔31より圧力センサS1内に導入される。
すると、導入された圧力がメタルダイアフラム34から圧力検出室40内のオイル41を介して、センサ素子20の表面すなわち受圧面に印加される。そして、印加された圧力に応じた電気信号がセンサ信号として、センサ素子20から出力される。
このセンサ信号は、センサ素子20からワイヤ13、ターミナル12を介して、上記外部回路へ伝達され、冷媒配管の冷媒圧力が検出される。このようにして、圧力センサS1における圧力検出が行われる。
以上説明したように、本実施形態の圧力センサS1では、ハウジング30の一面30bに突起部30cを形成し、この突起部30cの上にリングウェルド35を載せた後に、抵抗溶接することでリングウェルド35がハウジング30に接合されるようにしている。そして、リングウェルド35の上にメタルダイアフラム34を配置したのち、リングウェルド35を折り曲げることで、リングウェルド35にメタルダイアフラム34が挟み込まれるようにし、その後、レーザ溶接によってリングウェルド35と共にメタルダイアフラム34を接合するようにしている。
このように、本実施形態では、抵抗溶接によればリングウェルド35をハウジング30に接合することができることに着目し、リングウェルド35をハウジング30に抵抗溶接したのち、リングウェルド35と共にメタルダイアフラム34をレーザ溶接するようにしている。このようにすれば、ハウジング30の材質がリングウェルド35の材質と異なったものとなっていても、リングウェルド35をハウジング30に溶接することができる。従って、ハウジング30を構成する材料の種類によらず、ハウジング30とリングウェルド35との間のシール構造を実現できる圧力センサS1とすることができる。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態では、リングウェルド35の形状を図4、図5に示されるように種々変形することが可能である。すなわち、第1実施形態では、図4(a)に示されるように、リングウェルド36の形状が単なる断面L字型としているが、例えば、図4(b)に示されるように屈曲点の内側にスリット(切り込み)35aを形成したり、図4(c)に示されるように屈曲点の外側にスリット(切り込み)35bを形成したり、もしくは、図4(d)に示されるようにその双方を形成すれば、よりリングウェルド35の折り曲げを容易に行うことが可能となる。
また、第1実施形態では、リングウェルド35が断面L字型となり、屈曲点からの各辺の長さをA、Bとすると、これらが等しいもの(A=B)となっているが、それぞれが異なる長さ(A≠B)、例えば図5(a)に示されるようにハウジング30の突起部30c上に配置される辺が収容凹部30aの外周壁に沿う辺よりも長くなるような構成(A>B)としても良い。このようにすれば、図5(b)に示されるように、リングウェルド35を折り曲げると、メタルダイアフラム34の表裏面でリングウェルド35の端部が異なった位置となる。このため、図中矢印のようにメタルダイアフラム34が変位すると、その支点がずれる。このため、メタルダイアフラム34が金属疲労による破損に至る可能性を低下させることができ、圧力センサS1の信頼性をより向上させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の圧力センサは、上記第1実施形態に対してメタルダイアフラム34の構造を変更したものである。図6は、本実施形態に係る圧力センサの断面図である。
図6に示されるように、本実施形態における圧力センサS1のメタルダイアフラム34は、リングウェルド35が一体形成された異形ダイアフラムとなっている。この異形ダイアフラムは、例えば薄型のメタルダイアフラム34の一面側に、抵抗溶接が行えるように所定の厚さに設定された円環状のリングウェルド35を接合することによって形成される。
また、ハウジング30における一面30bには、第1実施形態と同様に、リングウェルド35と対向するように突起部30cが備えられた構成となっている。そして、突起部30cの箇所でリングウェルド35が抵抗溶接されることで、リングウェルド35がハウジング30に接合された状態となっている。
このように構成される圧力センサS1は、第1実施形態で示した図3の各工程を図7に示す各工程に変更することで製造される。
すなわち、図7(a)に示す工程では、所定の厚さで構成されたリングウェルド35が一体形成されたダイアフラム34をハウジング30における収容凹部30a内に配置する。これにより、図7(b)に示されるように、リングウェルド35の一辺がハウジング30の突起部30c上に位置した状態となる。
そして、図7(c)に示されるように、リングウェルド35とハウジング30との間に所定の電圧を印加する。これにより、リングウェルド35が所定の厚さとなっていることから、突起部30cの箇所で抵抗溶接され、図7(d)のようにハウジング30とリングウェルド35とが接合される。
このような構成および製法によっても、リングウェルド35をハウジング30に接合することができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2実施形態の変形例)
上記第2実施形態では、異形ダイアフラムの形状を図8に示されるように種々変形することが可能である。すなわち、第1実施形態では、図8(a)に示されるように、メタルダイアフラム34の表面側にリングウェルド36が接合された構造としているが、例えば、図8(b)に示されるように裏面側に接合された構造としても良い。また、図8(c)に示されるように表裏面双方に接合された構造としても良い。
この場合、例えば、図9(a)に示されるように、リングウェルド35を2枚で構成し、2枚がそれぞれメタルダイアフラム34の表面側と裏面側に接合されるようにしても良いし、図9(b)に示されるように、リングウェルド35を1枚で構成し、それを折り曲げることで、メタルダイアフラム34を挟み込み、レーザ溶接などによってそれらを接合するようにしても良い。
また、図10に示されるように、一枚の金属板50を切削加工もしくはプレス加工することにより内周部分を薄肉化し、それをメタルダイアフラム34にすると共に、外周部分をリングウェルド35とすることも可能である。
(他の実施形態)
上記各実施形態において、圧力検出室40には、オイル41が封入されていなくてもよい。つまり、メタルダイアフラム34を介して圧力検出室40内のセンサ素子20に測定圧力が印加されればよく、圧力検出室40内の圧力伝達媒体としては気体等であっても構わない。
また、第1のケース10や第2のケース30の材質などについても、それぞれ樹脂や金属というように限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、センサ素子20は、上記したダイアフラムが受けた圧力を電気信号に変換し、この電気信号をセンサ信号として出力する半導体ダイヤフラム式のものに限定されるものではない。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの全体概略を示す断面図である。 上記第1実施形態に係る圧力センサの部分拡大図である。 上記第1実施形態に係る圧力センサの製造工程を示した図である。 第1実施形態の変形例におけるリングウェルドの断面構成を示した図である。 第1実施形態の変形例におけるリングウェルドの断面構成およびそのリングウェルドを搭載した圧力センサの作動状態を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの断面図である。 上記第2実施形態に係る圧力センサの製造工程を示した図である。 第2実施形態の変形例におけるメタルダイアフラムおよびリングウェルドの断面図である。 第2実施形態の変形例におけるメタルダイアフラムおよびリングウェルドの断面図である。 第2実施形態の変形例におけるメタルダイアフラムおよびリングウェルドの断面図である。 従来の圧力センサの断面図である。
符号の説明
10…第1のケースとしてのコネクタケース、
20…センシング部としてのセンサ素子、30…第2のケースとしてのハウジング、
34…メタルダイアフラム、35…リングウェルド、36…かしめ部、42…溝、
43…Oリング。

Claims (4)

  1. 第1のケース(10)と第2のケース(30)とを一体に組み付けてなるケーシング(100)を備え、
    前記ケーシング(100)内に圧力検出用のセンシング部(20)を設けてなる圧力センサにおいて、
    前記第1のケース(10)の先端面(10a)と前記第2のケース(30)の一面(30b)との間には、メタルダイアフラム(34)が配置されると共に、該メタルダイアフラム(34)の外周に接合されたリングウェルド(35)が配置され、これらメタルダイアフラム(34)とリングウェルド(35)および第1ケース(10)によって囲まれる部分を圧力検出室(40)として、該圧力検出室(40)内に前記センシング部(20)が配置された構成とされており、
    前記第2のケース(30)のうち前記リングウェルド(35)と対応する位置には、前記環状の突起部(30c)が備えられ、前記リングウェルド(35)が前記突起部(30c)の箇所で抵抗溶接されることで前記第2ケース(30)に接合されていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記リングウェルド(35)は、前記メタルダイアフラム(34)の表裏面を挟み込むように折り曲げられた構成となっており、該リングウェルド(35)および前記メタルダイアフラム(34)が溶接により接合されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 第1のケース(10)と第2のケース(30)とを一体に組み付けてなるケーシング(100)を備え、
    前記ケーシング(100)内において、前記第1のケース(10)の先端面(10a)と前記第2のケース(30)の一面(30b)とによって挟み込まれるようにメタルダイアフラム(34)およびリングウェルド(35)を配置することで、圧力検出室(40)を形成し、この圧力検出室(40)内にセンシング部(20)を設けてなる圧力センサの製造方法において、
    前記一面(30b)に、前記リングウェルド(35)と対応する突起部(30c)が形成された前記第2のケース(30)を用意する工程と、
    前記リングウェルド(35)を断面L字状に構成し、前記一面(30a)における突起部(30c)の上に載せる工程と、
    前記リングウェルド(35)と前記第2のケース(30)との間に電圧を印加することで、前記突起部(30c)の箇所で前記リングウェルド(35)を前記第2のケースに抵抗溶接する工程と、
    断面L字状とされた前記リングウェルド(35)の上に前記メタルダイアフラム(34)を載せたのち、前記リングウェルド(35)の一辺を折り曲げることで前記リングウェルド(35)によって前記メタルダイアフラム(34)を挟み込む工程と、
    前記リングウェルド(35)と前記メタルダイアフラム(34)とを溶接する工程と、
    前記第1のケース(10)を前記第2のケース(30)に組み付ける工程と、を有していることを特徴とする圧力センサの製造方法。
  4. 第1のケース(10)と第2のケース(30)とを一体に組み付けてなるケーシング(100)を備え、
    前記ケーシング(100)内において、前記第1のケース(10)の先端面(10a)と前記第2のケース(30)の一面(30b)とによって挟み込まれるようにメタルダイアフラム(34)およびリングウェルド(35)を配置することで、圧力検出室(40)を形成し、この圧力検出室(40)内にセンシング部(20)を設けてなる圧力センサの製造方法において、
    前記一面(30b)に、前記リングウェルド(35)と対応する突起部(30c)が形成された前記第2のケース(30)を用意する工程と、
    前記リングウェルド(35)と前記メタルダイアフラム(34)を一体とし、これらをを前記一面(30a)における突起部(30c)の上に載せる工程と、
    前記リングウェルド(35)と前記第2のケース(30)との間に電圧を印加することで、前記突起部(30c)の箇所で前記リングウェルド(35)を前記第2のケースに抵抗溶接する工程と、
    前記第1のケース(10)を前記第2のケース(30)に組み付ける工程と、を有していることを特徴とする圧力センサの製造方法。

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