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JP2005289906A - 医薬組成物 - Google Patents

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JP2005289906A
JP2005289906A JP2004108432A JP2004108432A JP2005289906A JP 2005289906 A JP2005289906 A JP 2005289906A JP 2004108432 A JP2004108432 A JP 2004108432A JP 2004108432 A JP2004108432 A JP 2004108432A JP 2005289906 A JP2005289906 A JP 2005289906A
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salt
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dimemorphan
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JP2004108432A
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Yukio Ochishi
幸生 落司
Hiroyuki Tanaka
広幸 田中
Munehiro Negishi
宗広 根岸
Yasuhide Uchino
泰秀 内野
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Zeria Pharmaceutical Co Ltd
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Zeria Pharmaceutical Co Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
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Abstract


【課題】
風邪症候群などに有効な成分であるが、他の有効成分との配合性が悪く、安定な製剤化が難しかったイブプロフェンに、鎮咳成分および去痰成分を同時に配合することを可能にするだけでなく、褐変などの配合変化を効果的に抑えて安定性を向上させた製品価値の高い医薬組成物を提供することを課題とする。

【解決手段】
イブプロフェンに、鎮咳成分としてジメモルファンまたはその塩および去痰成分としてクレゾールスルホン酸カリウムを配合することにより、経時的な色調変化が抑えられた医薬組成物が得られることを見いだした。これらの成分を配合する本発明は、経時的な色調変化が抑えられることを特徴とする医薬組成物となった。


Description

本発明は、医薬組成物として、解熱鎮痛成分のイブプロフェンを主薬とした医薬組成物に関するものである。更に詳しくは、イブプロフェンに鎮咳成分のジメモルファンまたはその塩および去痰成分であるクレゾールスルホン酸カリウムを配合することにより、褐変などの配合変化が効果的に抑えられ、長期安定性が格段に向上した医薬組成物に関するものである。
風邪症候群は、そのほとんどがウイルスに由来する呼吸器感染症であるが、その主な症状は、咳嗽、のどの痛み、鼻づまり、鼻汁分泌亢進、喀痰などの局所的な症状から発熱、悪寒、筋肉痛、関節痛、全身倦怠感等の全身症状まで多岐にわたっている。
これらの症状を早期に消失させるべく、感冒薬には、痛みや発熱を緩和する解熱鎮痛成分、咳嗽症状を緩和する鎮咳成分、喀痰症状を緩和する去痰成分など種々の成分が配合されている(非特許文献1)。近年、解熱鎮痛成分として強力な解熱鎮痛作用を有するイブプロフェンが使用されている(非特許文献2)。
イブプロフェンは、非ステロイド系抗炎症剤であり、慢性関節リウマチ、関節痛及び関節炎、神経痛、神経炎、頸腕症候群等の他、風邪症候群、消炎、鎮痛剤としての効果を有する(非特許文献3)。従来、イブプロフェンは医療用医薬品(非特許文献4)としてこれらの疾患に使用されてきたが、その有効性と安全性から、近年、一般用の総合感冒薬としても販売されるようになった。
しかし、イブプロフェンは、融点が75〜77℃と低く、他剤と配合した場合、配合された他の成分の融点降下を起こすことがあり、このため、他の活性成分とイブプロフェンとが配合された製剤は安定性が悪く、有効成分の含量低下、外観変化等を伴いがちである(非特許文献5)という問題が指摘されている。
例えば、イブプロフェンを含む配合製剤に関しては、イブプロフェンメに、メキタジン、麻薬性鎮咳成分を加えた鎮咳剤に関する技術(特許文献1)や、イブプロフェンとジメモルファンまたはその塩を含むことにより、鎮咳効果が向上した鎮咳薬(特許文献2)など、その有効性に関する技術はすでに知られているが、それら配合製剤の色調変化を抑える安定性改善に関する技術への応用には至っていない。
感冒剤に配合される鎮咳薬は、麻薬性と非麻薬性のものに大別される。麻薬性鎮咳薬には、効果について長年の実績があるものの、薬物依存、便秘等の副作用を生じるという問題がある。それに対し非麻薬性鎮咳薬は、麻薬性に比べ効果が弱いという欠点があったが近年、有効性の高い非麻薬性鎮咳薬が用いられるようになった。その例としてヒベンズ酸チペピジンにおいては、鎮咳効果に加え、痰を薄めて排出しやすくするという去痰効果(気管支腺分泌亢進作用)を併せもち、同時に咳中枢に作用し良好な鎮咳効果を示す(非特許文献6、7)。また副作用が少ないため、子供の風邪や咳嗽症状の治療に広く使われているが、イブプロフェンと同時に配合しようとする場合、経時的な褐変などの配合変化を起こしやすいため、製剤技術上の問題が生じている。このような経時的な褐変を隠蔽するひとつの方法として、錠剤の場合、表面を水溶性高分子化合物や砂糖などで被覆する方法がある。被覆は褐変化を隠蔽するために有効な手段ではあるが、問題の根本的な解決にはなっていない。また被覆することによって薬物の溶出の時間が遅延し、薬効発現の時間が遅れるため、即効性が求められる感冒薬にとっては大きな痛手である。
ジメモルファンは、非麻薬性鎮咳薬として代表される有効成分であり、低用量で延髄の咳中枢に直接作用して、鎮咳作用をあらわし、イヌ、ネコを用いた薬理試験では、リン酸コデインやデキストロメトルファンよりも優れた鎮咳効果を発揮することが知られている。
また、この他にも感冒薬の成分として、気道分泌を促進し、粘稠な喀痰を液化する去痰効果を持つ成分が求められているが、その代表的なものとして、塩化リゾチーム、塩酸エチルシステインなどのあるが、塩化リゾチームは塩基性のタンパク質であり、酸性基を有するイブプロフェンとの配合変化により安定性が損なわれやすく(非特許文献4)、これらを同時に配合するためには、別の顆粒として製剤化するなどの対策が必要であり、製造工程が複雑化するなどの欠点を有する。
(A)イブプロフェンに、鎮咳薬として、(B)ジメモルファンまたはその塩および去痰薬として、(C)クレゾールスルホン酸カリウムを同時に配合した医薬組成物はこれまで知られていなかった。

特開平10−45595号公報 特開2001−97856号公報 セピーゴールドカプセル添付文書(ゼリア新薬工業株式会社) セピーIPゴールド添付文書(ゼリア新薬工業株式会社) 第14改正 日本薬局方解説書 C−268(廣川書店 プルフェン錠・錠200・顆粒添付文書(科研製薬株式会社) 佐藤 薬局Vol.27,No.12(1976) 2003第26版医療用日本医薬品集(株式会社じほう) アスベリン錠等添付文書(田辺製薬株式会社)
本発明の目的は、イブプロフェンに、風邪症候群に有効な成分を配合した製剤であって、褐変などの配合変化を効果的に抑え、長期的な安定性を格段に向上させた、製品価値の高い医薬組成物を提供することにある。
本発明者らが上述の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)イブプロフェンに(B)ジメモルファンまたはその塩および(C)クレゾールスルホン酸カリウムを配合することにより、経時的な色調変化が抑えられ、風邪症候群に効果的で製剤的に安定した医薬組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(A)イブプロフェンに(B)ジメモルファンまたはその塩および(C)クレゾールスルホン酸カリウムを配合することを特徴とする医薬品組成物である。
本発明によれば、(A)イブプロフェンに(B)ジメモルファンまたはその塩および(C)クレゾールスルホン酸カリウムを配合することにより、経時的な色調変化が抑えられた安定な医薬組成物を提供する。

本発明のイブプロフェンは、通常の医薬品に使用されるものであればよく、例えば日本薬局方収載品を使用することができる。イブプロフェンの濃度は、適宜増減して含有させることが可能であるが、その配合量は成人に対する1日投与量として400〜600mgが好ましく、特に、400〜500mgが好ましい。イブプロフェンの量が、400mg未満であると、前述の薬効、効果が期待できず、また、600mgを超えると安全性の観点において、疑問が生じるため好ましくない。
本発明でのジメモルファンまたはその塩は、通常の医薬品に使用されるものであればよく、例えば日本薬局方外医薬品成分規格収載品であるリン酸塩を用いることが望ましいが、他の塩として、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩または、フマル酸塩を用いることができる。またその配合量としては、イブプロフェン100重量部に対し、1.2〜20.0重量部、特に好ましくは、1.6〜15.0重量部とすることが良い。ジメモルファンまたはその塩の量が、1.2重量部未満であると、前述の薬効、効果が期待できず、また、20.0重量部を超えると安全性の観点において、疑問が生じるため好ましくない。
本発明のクレゾールスルホン酸カリウムは、通常の医薬品に使用されるもであればよく、例えば日本薬局方外医薬品成分規格収載品を使用することができる。またその配合量としては、イブプロフェン100重量部に対し、5.0〜100.0重量部、特に好ましくは、7.5〜80.0重量部とすることがよい。クレゾールスルホン酸カリウムの量が、5.0重量部未満になると、前述の期待する効果が得られず、薬効の面でも好ましくない。また、100.0重量部を超えて配合した場合、安全性の観点において疑問が生じるため、好ましくない。
さらにこの医薬組成物には、上記必須成分の他に必要に応じて、他の解熱鎮痛薬、他の鎮咳薬、他の去痰薬、抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬、抗炎症・消炎酵素薬、眠気防止薬(中枢神経興奮薬)、ビタミン類、生薬、漢方薬、制酸剤から選ばれる1種または2種以上を配合することができる。
具体的には、他の解熱鎮痛薬として、アスピリンまたはその塩、エテンザミド、イソプロピルアンチピリン、ケトプロフェン、ナプロキセン、ロキソプロフェンまたはその塩、プラノプロフェン、ジクロフェナックまたはその塩、抗ヒスタミン薬として、マレイン酸クロルフェニラミン(d体、dl体を含む)、メキタジン、マレイン酸カルビノキサミン、ジフェンヒドラミンまたはその塩、プロメタジンまたはその塩、ホモクロルシクリジンまたはその塩、抗炎症・消炎酵素薬として、塩化リゾチーム、セミアルカリプロティナーゼ、トラネキサム酸、セラペプターゼ、ブロメラインおよびその類縁物質などを配合し、抗コリン成分として、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、ロートエキスなどを配合し、他の鎮咳薬として、ジヒドロコデインまたはその塩、コデインまたはその塩、デキストロメトルファンまたはその塩、ノスカピンまたはその塩、エプラジノンまたはその塩、メトキシフェナミンまたはその塩などを配合し、気管支拡張薬として、塩酸メチルエフェドリン(d体、dl体を含む)、塩酸エフェドリン、塩酸メトキシフェナミン、塩酸トリメトキノール、テオフィリン、アミノフィリンなどを配合し、他の去痰薬として、グアヤコールスルホン酸カリウム、塩酸L−メチルシステイン、塩酸L−エチルシステインなどを配合し、眠気防止薬(中枢神経興奮薬)としてカフェイン類などを配合し、ビタミン類として、ビタミンBもしくはその誘導体またはそれらの塩、ビタミンBもしくはその誘導体またはそれらの塩、ビタミンCなど、生薬、漢方薬、制酸剤などを配合でき、これらは、単独または2種以上をあわせて用いることができる。ここで塩とは、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、臭化水素酸塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などがあげられる。
固形剤において製剤の調製に使用する担体としては、結晶セルロース、乳糖、デンプン、マルトース、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの賦形剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、クロスカルメロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、硬化ヒマシ油、タルク、マクロゴールなどの滑沢剤、軽質無水ケイ酸などの流動促進剤があり、この他必要に応じて崩壊補助剤、緩衝剤、保存剤、香料、色素、矯味剤などを使用することができる。
本発明の医薬組成物は、通常の方法により錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、丸剤、チュアブル剤、ドロップ剤、発泡剤、口腔内崩壊剤、などの経口投与形態の製剤に調製することができる。そのうち、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、またはカプセル剤に調製するのがよく。更に好ましくは、錠剤、顆粒剤、細粒剤がよく、特に好ましくは錠剤がよい。
本発明の医薬組成物は、通常成人に対して1日あたり1回あるいは数回に分けて経口投与することができ、その投与量は、年齢、体重、病状により適宜増減することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例1
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
べラドンナ総アルカロイド 0.02
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
メキタジン 0.24
リン酸ジメモルファン 1.19
クレゾールスルホン酸カリウム 9.92
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 59.31
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
実施例2
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
べラドンナ総アルカロイド 0.02
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
メキタジン 0.24
リン酸ジメモルファン 0.40
クレゾールスルホン酸カリウム 14.29
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 55.73
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
実施例3
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
ベラドンナ総アルカロイド 0.02
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
メキタジン 0.24
リン酸ジメモルファン 3.17
クレゾールスルホン酸カリウム 1.19
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 66.06
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
実施例4
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
ベラドンナ総アルカロイド 0.02
dl−塩酸メチルエフェドリ 2.98
メキタジン 0.24
リン酸ジメモルファン 0.40
クレゾールスルホン酸カリウム 1.19
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 68.83
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
実施例5
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
ベラドンナ総アルカロイド 0.02
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
メキタジン 0.24
リン酸ジメモルファン 3.17
クレゾールスルホン酸カリウム 14.29
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 52.96
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
実施例6
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 15.87
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
d−マレイン酸クロルフェニラミン 0.14
リン酸ジメモルファン 1.19
クレゾールスルホン酸カリウム 5.56
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 65.78
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
実施例7
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 23.81
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
d−マレイン酸クロルフェニラミン 0.14
リン酸ジメモルファン 1.19
クレゾールスルホン酸カリウム 9.92
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 53.48
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
実施例8
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
メキタジン 0.16
リン酸ジメモルファン 1.19
グリチルリチン酸 2.78
クレゾールスルホン酸カリウム 5.56
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 60.99
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
比較例1
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
フマル酸クレマスチン 0.05
ヒベンズ酸チペピジン 3.97
塩化リゾチーム 7.14
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 59.52
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
比較例2
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
ベラドンナ総アルカロイド 0.02
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
フマル酸クレマスチン 0.05
ヒベンズ酸チペピジン 2.98
塩化リゾチーム 5.56
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 62.07
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
比較例3
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
フマル酸クレマスチン 0.05
リン酸ジメモルファン 1.19
塩化リゾチーム 7.14
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 62.30
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
比較例4
下記成分および重量配合比に従って秤量し、均一に混合した後、得られた混合末を直接圧縮法にて、1 錠重量280mgの錠剤を得た。

イブプロフェン 17.86
ベラドンナ総アルカロイド 0.02
dl−塩酸メチルエフェドリン 2.98
フマル酸クレマスチン 0.05
ヒベンズ酸チペピジン 2.98
クレゾールスルホン酸カリウム 9.92
無水カフェイン 2.98
結晶セルロース 57.71
クロスカルメロースナトリウム 4.00
軽質無水ケイ酸 0.50
ステアリン酸マグネシウム 1.00 (重量部)
試験例1[色差評価試験]
実施例1〜8および比較例1〜4で得られた錠剤を各々、密閉ガラス瓶に入れ、60℃の温度条件下で7日間保存し、保存前と保存後の錠剤の色調を測定した。色調測定は、カラーテスター (MODELSC−3 ; スガ試験機株式会社) を用い、各試料の色調パラメーター、L(明度)、a(色相)およびb(彩度)から下記数式1により色差を算出し、保存前後の色調の変化を評価した。
Figure 2005289906
試験結果を表1に示す。
Figure 2005289906
結果は,表1に示すように本発明による処方(実施例1〜8、イブプロフェン、ジメモルファン、クレゾールスルホン酸カリウム配合群)が、比較例1、2(ジメモルファン、クレゾールスルホン酸カリウム非配合群)、比較例3(クレゾールスルホン酸カリウム非配合群)、比較例4(リン酸ジメモルファン非配合群)に比べて劇的に色調変化が改善されていることが証明された。
試験例2[配合製剤の風邪症候群局所症状改善効果試験例]
前述の実施例1の医薬組成物を用いて、その風邪症候群に対しての、効果を評価するべく、著明な風邪症候群による代表的な局所症状4種(鼻づまり、鼻汁分泌亢進、喀痰、咳嗽各症状)を有する、風邪症候群に罹患した成人男女12名を対象に、1回3錠、1日3回毎食後、4日間経口投与し、各症状改善効果を評価した。
改善効果の判定には、

著明改善 : 3症状あるいは、4症状すべてが消失した。
改善 : 2症状が消失あるいは、服用前に比べて、すべての症状が緩和した。
軽度改善 : 服用前に比べて、2症状以上が緩和した。
不変 : 服用前の状態と変わらない。
悪化 : 服用前の状態よりもひどくなった。

以上の5段階による評価を行った。
試験結果は、風邪症候群による局所症状に対する改善率(軽度改善以上)を表2に示した。結果、表に示すように発明製剤が風邪症候群の局所症状に対して、優れた改善効果を示していることが確認された。
Figure 2005289906
本発明により経時的な色調変化が抑えられ、製剤の長期安定性が格段に向上したイブプロフェン含有の医薬組成物を提供することが可能になった。また、経時的な色調変化が抑えられるだけでなく、風邪症候群における局所症状に対しても、高い有効性を示した。

Claims (6)

  1. (A)イブプロフェン、(B)ジメモルファンまたはその塩類、および(C)クレゾールスルホン酸カリウムを含有することを特徴とする医薬組成物。
  2. (B)ジメモルファンまたはその塩および(C)クレゾールスルホン酸カリウムの配合比率が、(A)イブプロフェン100重量部に対して、各々1.2〜20.0重量部および5.0〜100.0重量部である請求項1記載の医薬組成物。
  3. 請求項1記載の医薬品組成物に加え、他の解熱鎮痛薬、他の鎮咳薬、他の去痰薬、抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬、抗炎症・消炎酵素薬、眠気防止薬(中枢神経興奮薬)、ビタミン類、生薬、漢方薬、制酸剤から選ばれる1種または2種以上を含有する請求項1または2記載の医薬組成物。
  4. (A)イブプロフェン、(B)ジメモルファンまたはその塩および(C)クレゾールスルホン酸カリウムを含有し、色調変化が抑えられ安定性が良好であることを特徴とする医薬組成物。
  5. 錠剤、細粒剤、散剤、顆粒剤または、カプセル剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. (A)イブプロフェンを含有する医薬組成物において、(B)ジメモルファンまたはその塩類および(C)クレゾールスルホン酸カリウムを含有することにより、製剤の色調変化が抑えられ配合変化を防止する方法。
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