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JP2005288740A - 液体噴射装置のクリーニング方法及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置のクリーニング方法及び液体噴射装置 Download PDF

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JP2005288740A JP2004103532A JP2004103532A JP2005288740A JP 2005288740 A JP2005288740 A JP 2005288740A JP 2004103532 A JP2004103532 A JP 2004103532A JP 2004103532 A JP2004103532 A JP 2004103532A JP 2005288740 A JP2005288740 A JP 2005288740A
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Abstract

【課題】 液体噴射ヘッドのクリーニングを終了する際に、液体噴射ヘッドへの流体の逆流及び液体噴射ヘッドのノズルのメニスカスの破壊を防止すること。
【解決手段】 プリンタは、ノズルNからインクを吐出する記録ヘッド8を備え、この記録ヘッド8を、ギヤポンプGPに接続されたキャップ31により封止して、ギヤポンプGPが発生する負圧により、キャップ31を介してノズルNから流体を排出させる。ギヤポンプGPは、第1の回転数で駆動してキャップ31の流体を吸引し、ノズルNから流体を排出させる。また、ギヤポンプGPは、第1の回転数よりも小さい第2の回転数で駆動してから駆動停止する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、液体噴射装置のクリーニング方法及び液体噴射装置に関する。
従来、液体をターゲットに対して吐出する液体噴射装置として、インクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという。)が広く知られている。プリンタでは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから液体としてのインクを吐出して印刷を行うが、記録ヘッドのノズル内のインクが増粘したり、ノズル内に気泡が混入したりすると、印刷が良好に行われなくなる可能性がある。そこで、これらの現象を回避するために、ヘッドクリーニング機構を備えたプリンタが提案されている。このヘッドクリーニング機構は、記録ヘッドのノズル開口面をキャップで覆い、キャップに連通したポンプを駆動させる。そして、ポンプによって発生する負圧を利用して、記録ヘッドのノズルから、インク、気泡等の流体を吸引する(例えば、特許文献1参照。)。このポンプとしては、チューブポンプ、ギヤポンプ等のポンプが使用可能である。
このヘッドクリーニングの際には、前記ポンプは、ノズルから流体を吸引可能な大きさの負圧をキャップ内に発生させるために、ポンプモータ等により予め設定された回転数等で駆動するようになっている。
特開2000−218806号公報
ところが、前記したポンプの中には、その内部において、流体の逆流が生じやすいものがある。このようなポンプを採用した場合、特にポンプ停止時等に、ポンプ側からキャップ側に流体が逆流する可能性があった。キャップ側に流体が逆流すると、記録ヘッドのノズルにその流体が混入したり、ノズル開口面を汚染してしまう虞がある。
また、内部での逆流が比較的生じにくいポンプであっても、ポンプが停止して吸引動作が終了した際に、キャップに連通するチューブ内の流体が逆流する等により、キャップ内の圧力が急激に高くなる可能性があった。そして、記録ヘッド内の負圧が解消されていない場合にキャップ内の圧力が急激に高くなると、ノズル内に、キャップ内のインクや空気、塵埃等の流体が吸い込まれてしまう虞がある。キャップ内の流体がノズル内に混入すると、インクの混色、気泡・塵埃の混入、ノズル内のインクの液面(メニスカス)の破壊等が生じ、印刷不良を招く。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体噴射ヘッドのクリーニングを終了する際に、液体噴射ヘッドへの流体の逆流及び液体噴射ヘッドのノズルのメニスカスの破壊を防止することにある。
本発明の液体噴射装置のクリーニング方法は、ノズルから液体を吐出する液体噴射ヘッドを、吸引手段に接続されたキャップ手段により封止して、前記吸引手段が発生する負圧により、前記液体噴射ヘッドから流体を排出させる液体噴射装置のクリーニング方法において、前記吸引手段により、前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、第1の吸引量になるように吸引して、前記ノズルから流体を排出させた後に、前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、前記第1の吸引量よりも小さい第2の吸引量になるように吸引する。
これによれば、吸引手段は、キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、第1の吸引量になるように吸引した後に、第1の吸引量よりも小さい第2の吸引量になるように吸引する。つまり、第1の吸引量での吸引動作により、キャップ手段内の圧力を低下させて液体噴射ヘッドのノズルから流体を排出させた後、第2の吸引量で吸引することにより、キャップ手段内の負圧状態を緩和することができる。その結果、吸引手段が吸引動作を停止した際等に、吸引手段側からキャップ手段側への流体の逆流が発生するのを防止できる。従って、流体の逆流に起因する、キャップ手段内の圧力の急激な上昇を防止できるので、液体噴射ヘッドのノズル内への流体の混入、ノズル内の液体のメニスカスの破壊等を防ぐことができる。
本発明の液体噴射装置は、ノズルから液体を吐出する液体噴射ヘッドを備え、同液体噴射ヘッドを、吸引手段に接続されたキャップ手段により封止して、前記吸引手段が発生する負圧により、前記液体噴射ヘッドから流体を排出させる液体噴射装置において、前記吸引手段により、前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、第1の吸引量になるように吸引して、前記ノズルから流体を排出させた後に、前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、前記第1の吸引量よりも小さい第2の吸引量になるように吸引する。
これによれば、吸引手段は、キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、第1の吸引量になるように吸引した後に、第1の吸引量よりも小さい第2の吸引量になるように吸引する。つまり、第1の吸引量での吸引動作により、キャップ手段内の圧力を低下させて液体噴射ヘッドのノズルから流体を排出させた後、第2の吸引量で吸引することにより、キャップ手段内の負圧状態を緩和することができる。その結果、吸引手段が吸引動作を停止した際等に、吸引手段側からキャップ手段側への流体の逆流が発生するのを防止できる。従って、流体の逆流に起因する、キャップ手段内の圧力の急激な上昇を防止できるので、液体噴射ヘッドのノズル内への流体の混入、ノズル内の液体のメニスカスの破壊等を防ぐことができる。
この液体噴射装置において、前記吸引手段は、吸引ポンプであって、前記キャップ手段からの単位時間当たりの吸引量が、前記第1の吸引量になるように駆動して、前記ノズルから流体を排出させた後に、前記キャップ手段からの単位時間当たりの吸引量が、前記第1の吸引量よりも小さい前記第2の吸引量になるように駆動してから、駆動停止する。
これによれば、吸引手段は、吸引ポンプであって、キャップ手段から単位時間当たりの吸引量が第1の吸引量になるように駆動した後、第1の吸引量よりも小さい第2の吸引量になるように駆動してから、駆動停止する。このため、第1の吸引量で吸引して、キャップ手段内にノズルからの流体の排出が可能な大きさの負圧が蓄積されても、第2の吸引量で吸引することにより、キャップ手段内の負圧状態が緩和される。従って、吸引ポンプが駆動停止しても、吸引手段側からキャップ手段側への流体の逆流等を防止して、キャップ手段内の急激な圧力の上昇を防止することができる。このため、キャップ手段内の流体が、液体噴射ヘッド内に逆流してしまうのを防止できる。また、例えば、回転数等の、ポンプの駆動モードを変更することで、キャップ手段からの吸引量を変更することができる。
この液体噴射装置において、前記吸引ポンプは、回転容積ポンプであって、第1の回転数で駆動して、前記キャップ手段内の流体を前記第1の吸引量で吸引した後、前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で駆動して、前記キャップ手段内の流体を前記第2の吸引量で吸引してから駆動停止する。
これによれば、吸引ポンプは回転容積ポンプであるので、その上流側に比較的大きな負
圧を発生することができる。また、その回転数を変更するだけで、キャップ手段からの流体の吸引量を変更することができる。
この液体噴射装置において、前記吸引ポンプは、ハウジング内に2つの歯車を収容したギヤポンプである。
これによれば、吸引ポンプは、歯車を備えたギヤポンプである。このため、吸引ポンプの構成を簡単にするとともに、小型化を図ることができる。また、ギヤポンプを、第1の回転数で回転駆動してから、第1の回転数よりも小さい第2の回転数で駆動させることで、キャップ手段内からの流体の吸引量を変更することができるので、制御が比較的簡単になる。
この液体噴射装置において、前記吸引ポンプへの流体の流入又は流出による負荷の増減を検出する検出手段を備えるとともに、前記吸引ポンプは、前記検出手段により前記吸引ポンプの負荷の増加が検出された後に、前記キャップ手段からの単位時間当たりの吸引量を、前記第1の吸引量から前記第2の吸引量に変更する。
これによれば、吸引ポンプは、検出手段がポンプの負荷の増加を検出した後、第1の吸引量から第2の吸引量に変更して吸引する。このため、流体が液体噴射ヘッドから確実に排出された後に、単位時間当たりの吸引量を低下して、キャップ手段内の負圧状態を緩和できるので、液体噴射ヘッドからの流体の吸引動作の信頼性を向上できる。
この液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドのノズルよりも上流側の流路に、弁装置を設けるとともに、前記弁装置は、液体を貯留する圧力室内外の圧力差に応じて変位する可撓性部材を備え、前記可撓性部材の変位により開閉弁する。
これによれば、液体噴射ヘッドのノズルよりも上流側の流路に、弁装置が備えられる。この弁装置は、液体を貯留する圧力室内外の圧力差に応じて可撓性部材が変位することにより開閉弁し、ノズル側に供給される液体量を調整する。この弁装置は、電力により駆動するアクチュエータ等により開閉弁しないので、ノズル側に安定して液体を供給するとともに、装置を簡単な構成にすることができる。また、吸引手段がキャップ手段からの吸引動作を停止するときには、停止前に第2の吸引量で吸引しているので、キャップ手段内の負圧状態が緩和されている。これにより、可撓性部材の変位が小さい状態になっているため、可撓性部材のたわみによる体積変化が小さくなり、この部分の体積変化によるノズル面からの流体の吸引が少なくなる。従って、ノズルのメニスカス破壊が防止でき、ノズルから良好な状態で液体を吐出することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。図1は、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置(以下、単にプリンタという。)の概略を説明する斜視図である。
図1に示すように、プリンタ1は、外ケース2を備え、外ケース2内には、プラテン5が配設されている。このプラテン5上には、図示しない紙送り機構によって、給紙トレイ3から外ケース2内に挿入されたターゲットとしての記録用紙(図示せず)が給送されるようになっている。そして、給送された記録用紙は、紙送り機構により、排紙トレイ4から外ケース2外へ排紙される。
また、外ケース2内には、ガイド部材6が、プラテン5の長手方向と平行になるように架設されている。このガイド部材6には、キャリッジ7が、同ガイド部材6に沿って移動可能に挿通支持されている。また、外ケース2内には、図示しないキャリッジモータが配
設されている。キャリッジモータは、一対のプーリに掛け装されたタイミングベルト(いずれも図示せず)を介してキャリッジ7を駆動させる。このように構成することによって、キャリッジモータが駆動すると、その駆動力はタイミングベルトを介してキャリッジ7に伝達され、キャリッジ7は、ガイド部材6に支持されながらプラテン5の長手方向と平行に往復移動するようになっている。
キャリッジ7の下面(プラテン5と対向する面)には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド8が搭載されている。この記録ヘッド8は、複数のノズルN(図5参照)からなるノズル列を6列備えており、これらのノズルNはノズル開口面8a(図5参照)で開口している。尚、図5には、説明の便宜上、一部のノズルNのみを示している。
図1に示すように、記録ヘッド8には、液体収容体としての第1及び第2のインクカートリッジ9,10から液体としてのインクが、供給チューブT1,T2を介してそれぞれ供給されるようになっている。これらの第1及び第2のインクカートリッジ9,10は、外ケース2内に配設されている。そして、記録ヘッド8に供給されたインクは、図示しない圧電素子によって加圧され、各ノズルNからインク滴として、記録用紙に吐出されることで印刷が行われるようになっている。
また、キャリッジ7には、図2に示す弁装置11が搭載されている。弁装置11は、各ノズル列と同数個(本実施形態では6個)備えられ、プリンタ1の使用する各種インクにそれぞれ対応している。そして、弁装置11は、第1及び第2のインクカートリッジ9,10とノズルNとの間のインク流路の途中に配設され、ノズルNからのインク吐出量に応じて、ノズルNにインクを供給するようになっている。
図2に示すように、弁装置11は、流路形成部材12を備えている。流路形成部材12には、導入口13、溝状流路14及び吐出口15が形成されている。溝状流路14は、上面12aに開口部を備え、この開口部は、可撓性部材としてのフィルム部材16が固着されることにより封止されている。このフィルム部材16は、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム等からなる多層構造のフィルムであって、ガスバリア性を備えている。溝状流路14の開口部にフィルム部材16が固着されることにより、溝状流路14の内側面とフィルム部材16の内側面との間に、圧力室17が形成されている。
また、フィルム部材16は、圧力室17側に、作動レバー18を備えている。作動レバー18は、1枚の薄板から形成され、一方の端部18a以外は、断面コの字状に折り曲げ形成されている。そして、端部18aは、流路形成部材12に支持されて、片持ち梁になっている。そして、フィルム部材16は、圧力室17内外の圧力差によって、圧力室17側又は外側に向かって変位するようになっている。
導入口13と溝状流路14との間には、第1及び第2の供給口19,20が形成されている。第1の供給口19は、第2の供給口20よりも上流側(導入口13側)に設けられ、その内径が、第2の供給口20の内径よりも大きくなっている。これらの第1及び第2の供給口19,20には、減圧弁21が備えられる。
減圧弁21は、弁体22、圧力調整用ばね23及びシール部材24を備えている。弁体22は、閉塞部25と作動片26とを備えている。閉塞部25は、第2の供給口20を閉塞可能な大きさの円盤部と、円盤部に形成された突部とを備えている。作動片26は、閉塞部25と一体に、円柱状に形成され、その外径が、第2の供給口20の内径よりも小さくなっている。弁体22の閉塞部25と、第1の供給口19の内側面との間には、圧力調整用ばね23が配設されている。この圧力調整用ばね23は、弁体22に対し、外力が加わっていないときに閉塞部25によって第2の供給口20を閉塞する位置(閉弁位置)に
配置させるような弾性力を付与している。そして、この圧力調整用ばね23の付勢力により、弁体22は、閉塞部25が第1の供給口19内に、作動片26が第2の供給口20を貫通し圧力室17側に突出するように配設される。
また、閉塞部25の第2の供給口20側の側面には、エラストマからなるシール部材24が配設されている。シール部材24は、Oリングであって、圧力調整用ばね23の付勢力により弁体22が閉弁位置に移動した際に、閉塞部25と、第1の供給口19の内側面との間で弾性変形して、第1及び第2の供給口19,20の間のインクの流れを遮断している。
弁装置11の圧力室17内のインクが、吐出口15を介して、記録ヘッド8に供給されると、圧力室17内のインクが消費されて内圧が低下し、フィルム部材16が内側に変位する。そして、フィルム部材16の変位により、フィルム部材16の作動レバー18が弁体22の作動片26を押圧すると、弁体22は、圧力調整用ばね23の付勢力に抗して、開弁位置に移動する。弁体22が開弁位置に移動すると、閉塞部25と、第1の供給口19の内側面とが離間し、第1及び第2の供給口19,20が連通状態になる。その結果、弁装置11の上流側(第1及び第2のインクカートリッジ9,10側)から、インクが流入し、導入口13、第1及び第2の供給口19,20を介して、圧力室17内に供給される。
そして、圧力室17内に所定量のインクが供給されて、その内圧が所定圧以上になると、フィルム部材16が外側(圧力室17の容積が大きくなる方向)に変位する。フィルム部材16が、弁体22と離間するまで外側に向かって変位すると、圧力調整用ばね23の付勢力により、弁体22が閉弁位置に付勢され、第1及び第2の供給口19,20が非連通状態になる。このように、弁装置11は、アクチュエータがなくても、圧力室17内のインク量に応じて開閉する自己封止弁として機能する。
次に、ヘッドメンテナンス機構について説明する。図1に示すように、外ケース2内の非印刷領域には、ヘッドメンテナンス機構を構成する、キャップ手段としてのキャップ装置30が設けられている。キャップ装置30は、キャップ31と、図示しないキャップ昇降機構とを備えている。図5に示すように、キャップ31は、上面が開口した箱体部31aと、箱体部31aの開口部に一体に設けられたシール部31bとを備えている。このシール部31bは、エラストマから形成されている。
そして、プリンタ1の印刷休止の際等、キャリッジ7の駆動により、記録ヘッド8がキャップ31の上方(ホームポジション)に移動したとき、キャップ31は、キャップ昇降機構の駆動によって、作用位置に配置されるようになっている。作用位置に移動したキャップ31は、そのシール部31bがノズル開口面8aに対して圧接されて弾性変形し、キャップ31内部と、ノズル開口面8aとで構成される空間Sを密閉状態に封止する。また、印刷を再開する際には、キャップ31は、前記キャップ昇降機構により作用位置から退避位置に移動され、ノズル開口面8aから離間するようになっている。
また、キャップ31の箱体部31aには、その底部に図示しない連通口が形成されている。この連通口は、キャップ31の内部空間と外部とを連通している。そして、連通口には、連通チューブT3を介して、吸引手段、吸引ポンプ、回転容積ポンプとしてのギヤポンプGPが接続されている。
このギヤポンプGPについて、図3及び図4に従って説明する。図3は、ギヤポンプGPの内部構造を説明する平面図、図4はギヤポンプGPの断面図である。ギヤポンプGPは、ハウジング35を備えており、ハウジング35には、収容室36が凹設されている。
収容室36には、駆動歯車37及び従動歯車38が互いに歯合した状態で収容されている。また、収容室36内には、駆動歯車37及び従動歯車38によって区画されることにより、吸引室39と吐出室40とが形成される。吸引室39の底面には、吸引口41が開口している。吸引口41は、ハウジング35内を貫通し、連通チューブT3を介してキャップ31側と連通している。吐出室40の底面には、吐出口42が開口している。吐出口42は、ハウジング35内を貫通し、外部と連通するように形成されている。
駆動歯車37は、ハウジング35に貫通支持された駆動軸43によって軸支されている。この駆動軸43は、図5に示すポンプモータMに連結されている。また、図3に示すように、従動歯車38は、従動軸44によって軸支されている。このような構成により、駆動軸43がポンプモータMの駆動により回転すると、駆動歯車37及び従動歯車38がr1矢印方向及びr2矢印方向にそれぞれ回転する。その結果、吸引室39内のインクが、各歯車37,38の歯溝と、収容室36の内側面との間に閉じ込められ、吐出室40側に移送される。
また、図4に示すように、ハウジング35には、収容室36の開口を封止するように、上カバー45が配設されている。上カバー45は、ボルトB及び図示しないナットによりハウジング35に対して押圧された状態で固定されている。上カバー45の内側面には、エラストマからなる環状のパッキン46が圧入されている。上カバー45がハウジング35に配設されると、パッキン46は収容室36の周囲を取り囲むように配置され、上カバー45とハウジング35との間で押し潰される。そして、このパッキン46が収容室36からのインクの漏れを防止することにより、収容室36は気密状態に封止される。また、上カバー45の内側面には、駆動歯車37及び従動歯車38の少なくとも一部が摺動するようになっている。
駆動歯車37及び従動歯車38の回転により、吸引室39から吐出室40にインクが移送されると、吐出室40が吸引室39よりも高圧の状態になる。このため、各歯車37,38の上面と上カバー45との隙間、各歯車37,38の下面と収容室36の底面との隙間、各歯車37,38の歯先と収容室36の内側面との隙間等を介して、吐出室40側から吸引室39側に向かってインクの逆流が発生しやすくなる。本実施形態では、各歯車37,38と上カバー45との隙間等、上記した隙間を小さくすることで、ギヤポンプGPの吸引能力に支障を来さないように構成している。
そして、図5に示すように、キャップ31がノズル開口面8aを封止した状態で、ポンプモータMによりギヤポンプGPを回転駆動させると、連通チューブT3内及びキャップ31内の流体(インク、空気等)がギヤポンプGP側に排出される。すると、キャップ31内の圧力が低下し、空間S内に負圧が蓄積される。そして、キャップ31の空間S内の圧力が所定値以下まで低下すると、記録ヘッド8のノズルN内のインクや気泡、ノズル開口面8aに付着したインク等が吸引されてキャップ31内に排出され、いわゆるヘッドクリーニングが行われる。これにより、ノズルN内の増粘したインク、気泡、ノズル開口面8aに付着したインク・塵埃等が吸引排出され、印刷不良が防止される。
キャップ31からギヤポンプGPに移送された流体は、ギヤポンプGPの吐出口42に接続された排出チューブT4(図5参照)を介して、廃インクタンクT(図1及び図5参照)に移送される。排出チューブT4の、廃インクタンクT側の端部は、大気に開放された状態になっている。このため、吐出室40は、大気圧に近い圧力に維持されている。
次に、プリンタ1の電気的構成の要部について図5に従って説明する。制御部60は、プリンタ1に接続された図示しない端末、又はプリンタ1の外部記憶媒体読取り装置から出力された画像データに基づいて、印刷データを作成し、この印刷データに基づいて記録
ヘッド8等を駆動する。また、制御部60は、RAM61又はROM62に格納されたクリーニングプログラムに従って、キャリッジモータ駆動回路63と、検出手段としてのポンプモータ駆動回路64とに信号を出力する。キャリッジモータ駆動回路63は、制御部60からの信号に従って、前記キャリッジモータを駆動する。
また、ポンプモータ駆動回路64は、制御部60からの信号に従って、第1及び第2のモータ回転数でポンプモータMを駆動する。このポンプモータMが駆動すると、駆動軸43の回転により、第1及び第2の回転数でギヤポンプGPが回転駆動する。また、ポンプモータ駆動回路64は、ポンプモータMの負荷トルクを検出するようになっている。
次に、プリンタ1がヘッドクリーニングを行う場合について説明する。図示しないクリーニング検知手段から、制御部60にクリーニング開始命令が出力されると、制御部60は、キャリッジモータ駆動回路63に信号を出力して、キャリッジ7をホームポジションまで移動させる。そして、キャップ昇降機構は、このキャリッジ7の移動に追従して、キャップ31を退避位置から作用位置まで移動させる。その結果、ホームポジションに配置されたキャリッジ7上の記録ヘッド8は、そのノズル開口面8aがキャップ31によって気密状態に封止される。尚、クリーニング検知手段とは、プリンタ1に備えられるスイッチ等である。
次に、制御部60は、RAM61又はROM62に格納されたクリーニングプログラムに従って、ポンプモータ駆動回路64に信号を出力し、ポンプモータMを第1のモータ回転数で駆動させる。ポンプモータMが第1のモータ回転数で駆動すると、ギヤポンプGPは、第1の回転数で回転駆動する(本吸引)。その結果、ノズル開口面8aを封止したキャップ31内の流体、連通チューブT3内の流体がギヤポンプGP側に排出される。すると、キャップ31内の圧力が低下して負圧状態になる。そして、キャップ31の内圧が所定圧力P1以下になると、ノズルNの上流(弁装置11側)とキャップ31内との圧力差が大きくなることによって、記録ヘッド8のノズルN内のインクや気泡、ノズル開口面8aに付着したインク、塵埃等がキャップ31側に吸引される。このとき、ギヤポンプGPは、キャップ31からの単位時間当たりの吸引量が、第1の吸引量になるように吸引駆動する。
ノズルNからインク等が排出されると、弁装置11の吐出口15及び圧力室17内のインクが各ノズルN側に供給される。その結果、圧力室17内のインクが減少し、フィルム部材16が徐々に内側に変位する。そして、フィルム部材16が弁体22の作動片26に当接すると、弁体22は開弁位置に移動し、第1及び第2の供給口19,20が連通状態になる。
そして、キャップ31の内部は、ノズルNから流体が次々に排出されることで圧力が上昇するが、ギヤポンプGPが第1の回転数で駆動することにより、キャップ31内がノズルNから流体を吸引可能な大きさの圧力(負圧状態)に維持されている。つまり、ギヤポンプGPの第1の回転数は、キャップ31内への流体の排出による圧力の増加を解消し、キャップ31の内圧を、ノズルNから流体を吸引可能な大きさの負圧状態に保つことができるような大きさに設定されている。
このように、キャップ31内に排出された流体は、連通チューブT3を介して、ギヤポンプGP内に流入する。ギヤポンプGPにインクが新たに流入すると、吸引室39内の圧力が一時的に高くなることで、ギヤポンプGPを駆動するための負荷トルクが大きくなる。このとき、ギヤポンプGPの負荷トルクが予め定めた負荷トルク以上になると、ポンプモータ駆動回路64の検出回路部64aが、制御部60に検出信号を出力する。制御部60は、クリーニングプログラムに従って、ポンプモータ駆動回路64の検出回路部64a
から信号を受信してから所定時間後に、ポンプモータ駆動回路64に信号を出力する。そして、第2のモータ回転数で、ポンプモータMを回転させる(圧力調整吸引)。尚、第2のモータ回転数は、第1のモータ回転数より小さい回転数に設定されている。また、このときの所定時間とは、ギヤポンプGPが第1の回転数で駆動を開始してから、本吸引を行い、ノズルNから、目詰まりを防止できる程度のインク量を排出するまでにかかる時間であって、この時間は、予め実験によって算出されている。
ポンプモータMが第2のモータ回転数で駆動すると、ギヤポンプGPは、第1の回転数より小さい第2の回転数で回転駆動する。すると、駆動歯車37及び従動歯車38の回転数が減少する方向へと変更することにより、吸引室39の内圧が、第1の回転数で回転駆動していた場合と比較して低下する。その結果、キャップ31から吸引される、単位時間当たりの流体の吸引量が、第2の吸引量になる。この第2の吸引量は、本吸引の際の第1の吸引量よりも小さい。
尚、ギヤポンプGPが第1の回転数にて回転駆動中には、単位時間当たりの吸引量が大きいため、弁装置11の圧力室17は低圧状態になっている。この状態ではフィルム部材16が大きく弾性変形しており、急にギヤポンプGPが駆動停止すると、この弾性変形分の体積を圧力室17内部に吸い込んでしまう。それに対し、ギヤポンプGPが第2の回転数にて回転駆動中には、弁装置11の圧力室17内部は負圧が小さい状態にある。このため、フィルム部材16の弾性変形量は小さく、ギヤポンプGPが停止した場合に、圧力室17内部にノズルN側から流体が吸い込まれたとしても、その体積は小さくなる。
制御部60は、ポンプモータ駆動回路64に、第2のモータ回転数で駆動するための信号を出力してから、所定時間が経過するとポンプモータ駆動回路64に信号を出力する。尚、この所定時間は、ギヤポンプGPが第2の回転数で回転してから、キャップ31内が所定圧力P2に到達するまでの時間を、予め実験によって算出したものである。ポンプモータ駆動回路64は、この信号を受信すると、ポンプモータMの駆動を停止する。このポンプモータMの駆動停止により、ギヤポンプGPも回転を停止する。
このとき、キャップ31内は負圧状態になっているので、ノズルNからのインクの排出が継続されている。その結果、キャップ31の内圧は、ノズルNから供給されるインクのため次第に大きくなって大気圧に近づいていく。すると、ノズルNよりも上流側(弁装置11側)の圧力と、キャップ31内の圧力との圧力差が次第に小さくなり、キャップ31の内圧が、ノズルNからインクを吸引不能の大きさの所定圧力P2(>所定圧力P1)に到達すると、ノズルNからのインクの排出が停止する。
そして、ノズルNからのインクの排出が終了することで、弁装置11の圧力室17内には弁装置11上流側から供給されたインクが充填され、フィルム部材16は、弁体22と当接しない位置に復帰する。これにより、弁体22が閉弁位置に移動して、弁装置11は閉状態となる。このとき、ノズルN内は、弁装置11から供給されたインクが充填されて、大気圧に近い圧力になっている。また、ノズルNからのインクの排出が終了することにより、ノズルN内のインクは、ノズル開口面8a側に、半月状のインク液面(メニスカス)を形成する。
また、キャップ31の空間S内及びギヤポンプGPの吸引室39内の圧力は大気圧に近い大きさに到達している。このため、大気圧になっている吐出室40から、各歯車37,38と上カバー45との隙間、各歯車37,38の歯先と収容室36の内側面との隙間等を介して、キャップ31側への流体の逆流が生じない。
従って、ギヤポンプGP側からキャップ31への流体の逆流がほとんど生じないので、
キャップ31の内圧が急激に上昇することがない。このため、キャップ31への流体の逆流により、キャップ31内部とノズルN上流側との圧力差が大きくなり、ノズルNからキャップ31内に排出された流体を吸引してしまうような事態が発生しない。従って、ノズルN内に、混色したインクや、気泡等が混入するのを防止できるとともに、ノズルN内のインクのメニスカスが、壊れることなく良好な状態で維持される。
ギヤポンプGPの回転駆動が停止されると、制御部60は、印刷が継続されるか否か判断する。印刷休止状態に移行する場合には、記録ヘッド8のノズル開口面8aをキャップ31によって封止した状態を保持し、ノズルN内の乾燥を防止する。また、印刷が継続される場合には、制御部60は、キャリッジモータ駆動回路63に信号を出力する。キャリッジモータ駆動回路63は、その信号に従って、キャリッジモータを駆動し、キャリッジ7をホームポジションから印刷領域側へ移動させる。キャリッジ7が印刷領域側に移動すると、キャリッジ7の移動に追従して、キャップ昇降機構がキャップ31を作用位置から退避位置に移動する。その結果、ノズル開口面8aから、キャップ31が離間し、ヘッドクリーニングが終了する。
上記実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、ヘッドクリーニングの際に、キャップ31が記録ヘッド8のノズル開口面8aを封止した後、まずギヤポンプGPを第1の回転数で回転駆動させるようにした。そして、ギヤポンプGPの第1の回転数での回転駆動により、ノズル開口面8aを封止したキャップ31の内部を、ノズルNから流体を吸引可能な大きさの圧力にするようにした(本吸引)。さらに、ギヤポンプGPを第1の回転数で所定時間駆動させた後、第1の回転数よりも小さい第2の回転数で回転駆動させてからギヤポンプGPを停止するようにした。つまり、ノズルNから流体を吸引した後、直ぐにギヤポンプGPの駆動を停止させるのではなく、第2の回転数で回転駆動させてから、その駆動を停止するようにした。このため、本吸引を行った後、キャップ31内の負圧状態を緩和させてから、ギヤポンプGPを停止させることができる。その結果、ギヤポンプGPを停止した際に、ギヤポンプGPの吐出側から、ギヤポンプGPの隙間を介して、キャップ31側に流体が逆流してしまうのを防止できる。このため、その流体の逆流による、キャップ31内の圧力の急激な増大を防止できるので、ノズルN内へのキャップ31内の流体の混入、ノズル開口面8aへのインク等の付着を防ぐことできる。また、ノズルN内のインクのメニスカスが破壊されるのを防ぐことができる。
(2)上記実施形態では、キャップ31内の流体を吸引する吸引手段を、ギヤポンプGPから構成した。このため、その回転数を変更するだけで、キャップ31からの吸引量を変更することができる。また、ギヤポンプGPの上流側に比較的大きな負圧を形成できるとともに、ポンプの小型化を図ることができる。
(3)上記実施形態では、ポンプモータ駆動回路64に、検出回路部64aを備え、この検出回路部64aは、ポンプモータMの負荷トルクを検出するようにした。このため、キャップ31から送り出された流体が、ギヤポンプGPに流入したことを、ポンプの負荷トルクの増大により検出することができる。従って、記録ヘッド8から流体が排出され、その排出された流体がギヤポンプGPに流入した時点を基準に、ギヤポンプGPの回転数を第1の回転数から第2の回転数に変更することができる。このため、本吸引を確実に行ってから、ポンプの速度を変更できるので、ヘッドクリーニング動作における信頼性を向上できる。
(4)上記実施形態では、記録ヘッド8のノズルNよりも上流側に、弁装置11を設けるようにした。そして、弁装置11は、ノズルN側に供給するインクを貯留するための圧力室17と、この圧力室17の内外の圧力差により変位するフィルム部材16と、フィル
ム部材16の変位により開閉弁する減圧弁21とを備えるようにした。このため、電力を駆動源とするアクチュエータ等がなくても圧力室17の圧力に応じて開閉弁できるので、弁装置11を薄型化することができる。
また、ギヤポンプGPは、第1の回転数での駆動による本吸引を行った後、第2の回転数での駆動による圧力調整吸引により、キャップ31内の負圧を緩和する。この圧力調整吸引により、弁装置11内の圧力室17の負圧が緩和できるので,フィルム部材16の弾性変形する変位を小さくし、キャップ31内の流体が弁装置11側に逆流してしまうのを防止できる。
尚、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、吸引手段を、小型化が可能である利点を有するギヤポンプGPから構成したが、例えば、渦巻ポンプ等の非容積ポンプ、プランジャポンプ、スクリューポンプ等の容積ポンプ、その他のポンプでもよい。
・上記実施形態では、ギヤポンプGPが第2の回転数で所定時間回転駆動すると、キャップ31の内圧が、所定圧力P2に到達し、記録ヘッド8のノズルNからの流体の排出が停止するようにした。この所定圧力P2は、ノズルNからの排出動作が継続されるような圧力でもよい。要は、第2の回転数は、キャップ31内に、ギヤポンプGPを停止した際に、ギヤポンプGP側からキャップ31側への流体の逆流を生じないような圧力を形成する速度であればよい。
・上記実施形態では、圧力調整吸引の後、ギヤポンプGPを第2の回転数よりも小さい第3の回転数で回転駆動させるようにしてもよい。このようにすると、逆流が生じやすいポンプを採用した場合に、より確実に逆流を防止できる。
・上記実施形態では、ギヤポンプGPを、吸引ポンプだけでなく、加圧ポンプとして使用するようにしてもよい。例えば、ギヤポンプGPが排出する流体(空気、インク)を、廃インクタンクとしての機能を備えるインクカートリッジに送り出して、内部に収容する吸収材に吸収させるようにしてもよい。この場合、ギヤポンプGPから送り出された流体のうち、廃インクのみが吸収材に吸収され、空気は、インクカートリッジのケース内に充填される。つまり、この場合、ギヤポンプGPは、流体をインクカートリッジに送り出す加圧ポンプとして機能する。その結果、インクカートリッジの中に、可撓性部材からなるインクパックが収容されていた場合、前記ケース内に充填された空気がインクパックを押し潰し、インクパックからインクが押し出されて、記録ヘッド8側に導出される。このような場合には、ギヤポンプGPの停止前に第2の回転数で回転駆動させることで、ギヤポンプGPの吸引側と吐出側とに圧力差が生じにくくなるので、インクカートリッジ側からギヤポンプGPの吸引側に向かって流体の逆流が発生しにくくなる。
・上記実施形態では、ポンプモータ駆動回路64の検出回路部64aは、ポンプモータMの負荷トルクを検知する機能を省略してもよい。このようにすると、ヘッドクリーニングの際の制御を簡単にすることができる。
・上記実施形態では、ポンプモータ駆動回路64の検出回路部64aは、その時々の検出信号を制御部60に出力して、制御部60において、その時々の負荷トルクを演算するようにしてもよい。そして、制御部60によって演算された負荷トルクが所定値以上になった時又は所定値以上になった時点から所定時間が経過した時に、ギヤポンプGPの回転数を切り替えるようにしてもよい。
・上記実施形態では、駆動歯車37及び従動歯車38に、上カバー45内側面又は収容
室36の底面と摺動する突部を形成してもよい。このようにすると、各歯車37,38は、上カバー45又はハウジング35に対して当接し、隙間を小さくしながら、摺動面積を小さくすることで、その回転時の負荷を小さくすることができる。
・上記実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出するプリンタについて説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックス、コピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、流体(液体)もインクに限られず、他の流体(液体)に応用してもよい。
本実施形態のプリンタの斜視図。 同プリンタに搭載される弁装置の断面図。 同プリンタに搭載されるギヤポンプの内部構造の平面図。 同ギヤポンプの断面図。 同プリンタの電気的構成を説明するブロック図。
符号の説明
1…液体噴射装置としてのプリンタ、8…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、11…弁装置、16…可撓性部材としてのフィルム部材、17…圧力室、31…キャップ手段としてのキャップ、35…ハウジング、37…駆動歯車、38…従動歯車、64…検出手段としてのポンプモータ駆動回路、GP…吸引手段、吸引ポンプ、回転型容積ポンプとしてのギヤポンプ、N…ノズル。

Claims (7)

  1. ノズルから液体を吐出する液体噴射ヘッドを、吸引手段に接続されたキャップ手段により封止して、前記吸引手段が発生する負圧により、前記液体噴射ヘッドから流体を排出させる液体噴射装置のクリーニング方法において、
    前記吸引手段により、前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、第1の吸引量になるように吸引して、前記ノズルから流体を排出させた後に、
    前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、前記第1の吸引量よりも小さい第2の吸引量になるように吸引することを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
  2. ノズルから液体を吐出する液体噴射ヘッドを備え、同液体噴射ヘッドを、吸引手段に接続されたキャップ手段により封止して、前記吸引手段が発生する負圧により、前記液体噴射ヘッドから流体を排出させる液体噴射装置において、
    前記吸引手段により、前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、第1の吸引量になるように吸引して、前記ノズルから流体を排出させた後に、
    前記キャップ手段からの単位時間当たりの流体の吸引量が、前記第1の吸引量よりも小さい第2の吸引量になるように吸引することを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の液体噴射装置において、
    前記吸引手段は、吸引ポンプであって、
    前記キャップ手段からの単位時間当たりの吸引量が、前記第1の吸引量になるように駆動して、前記ノズルから流体を排出させた後に、
    前記キャップ手段からの単位時間当たりの吸引量が、前記第1の吸引量よりも小さい前記第2の吸引量になるように駆動してから、駆動停止することを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項3に記載の液体噴射装置において、
    前記吸引ポンプは、回転容積ポンプであって、
    第1の回転数で駆動して、前記キャップ手段内の流体を前記第1の吸引量で吸引した後、前記第1の回転数よりも小さい第2の回転数で駆動して、前記キャップ手段内の流体を前記第2の吸引量で吸引してから駆動停止することを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項4に記載の液体噴射装置において、
    前記吸引ポンプは、ハウジング内に2つの歯車を収容したギヤポンプであることを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項3〜5のいずれか一つに記載の液体噴射装置において、
    前記吸引ポンプへの流体の流入又は流出による負荷の増減を検出する検出手段を備えるとともに、
    前記吸引ポンプは、前記検出手段により前記吸引ポンプの負荷の増加が検出された後に、前記キャップ手段からの単位時間当たりの吸引量を、前記第1の吸引量から前記第2の吸引量に変更することを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか一つに記載の液体噴射装置において、
    前記液体噴射ヘッドのノズルよりも上流側の流路に、弁装置を設けるとともに、
    前記弁装置は、液体を貯留する圧力室内外の圧力差に応じて変位する可撓性部材を備え、前記可撓性部材の変位により開閉弁することを特徴とする液体噴射装置。
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