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JP2005283267A - 貫通穴計測装置及び方法並びに貫通穴計測用プログラム - Google Patents

貫通穴計測装置及び方法並びに貫通穴計測用プログラム Download PDF

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JP2005283267A
JP2005283267A JP2004096356A JP2004096356A JP2005283267A JP 2005283267 A JP2005283267 A JP 2005283267A JP 2004096356 A JP2004096356 A JP 2004096356A JP 2004096356 A JP2004096356 A JP 2004096356A JP 2005283267 A JP2005283267 A JP 2005283267A
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Yoshihiro Yamage
義博 山華
Katsuichi Ono
勝一 小野
Hitoshi Kubota
整 久保田
Keiki Okamoto
桂喜 岡本
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Suzuki Motor Corp
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

【課題】 対象部材に形成された貫通穴の計測を精度よく自動的に行うこと。
【解決手段】 所定の厚みを有するワークWに形成された貫通穴Hを撮影してステレオ画像を取得する画像取得装置1と、この取得した画像を処理する画像処理装置2とを備え、
この画像処理装置2が、ワークWの画像取得面である表面側に位置する貫通穴Hの表面側輪郭と当該ワークの裏面側に位置する貫通穴の裏面側輪郭との三次元形状を抽出する輪郭形状抽出手段12と、抽出した各輪郭形状のそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報を検出する特徴点検出手段13と、検出したそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報に基づいて貫通穴の位置及びその貫通方向を算出する貫通穴情報算出手段14と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、貫通穴計測装置にかかり、特に、厚みのあるワークに形成された貫通穴の位置及び貫通方向を計測する装置に関する。また、計測方法、計測用プログラムに関する。
二輪アルミフレームなどの種々の部品が取り付けられる部材には、多くの部品取付用穴が形成されている。例えば、図12に示すような二輪アルミフレームFには、複数の貫通穴Hが形成される。しかし、かかる場合に、フレームが歪んで形成されてしまうと、その取付用穴の位置や穴の貫通方向が変化してしまい、取付部品が取り付けられないという問題が生じる。従って、これら取付用穴の検査を事前に行うことで、取付可能な許容範囲にあるフレームのみを使用することができ、その後の組み付け作業の迅速化を図ることができる。
そして、対象部材(ワーク)に形成された孔の位置を検査する技術が、特許文献1に開示されている。この特許文献1記載の孔位置の計測方法は、対象にスリット光を照射し、差分などの画像処理を使用し、対象の形状又は位置を計測するという手法であり、数mm程度の板厚を有する部材を対象としている。しかし、このような手法では、より厚みのある板材に形成された貫通孔に利用すると、孔の内面にもスリット光が照射され、誤検出や精度低下となるという問題が生じる。また、孔周辺が面取り加工されている場合、面取りによるスリット光の歪みが発生し、さらに検出が困難となる。
また、その他の従来技術として、対象部材を透明板の上に置き、下方から透過照明することで対象の影を撮影し、画像処理による形状の特徴(全長や、穴と穴の距離など)から、対象の部品種別を判定する手法がある。しかしながら、この手法では厚さ(深さ)のある穴を正確に認識することができないという問題が生じる。そして、全体形状の特徴を用いて種別判定を行うことはできるものの、形状検査としては不十分な精度である。
特開平6−281410号公報
このような従来技術の問題点から、上記検査はいぜんとして手作業にて行われている場合もある。具体的には、作業者が検査対象の貫通穴にピンを通して検査している。しかし、このような手作業による検査では、検査対象となる製品数が多いことと、検査箇所となる穴の数が多く、フレームなどの検査対象物が重量物となるとその作業は作業者にとって困難なものとなる。
このため、本発明では、自動的に、対象部材に形成された貫通穴の位置、方向などを精度よく検出することができ、容易に貫通穴の検査を行うことができる貫通穴計測装置、方法、プログラムを提供することをその目的とする。
そこで、本発明では、所定の厚みを有するワークに形成された貫通穴を撮影してステレオ画像を取得する画像取得装置と、この取得した画像を処理する画像処理装置とを備え、
この画像処理装置が、ワークの画像取得面である表面側に位置する貫通穴の表面側輪郭と当該ワークの裏面側に位置する貫通穴の裏面側輪郭との三次元形状を抽出する輪郭形状抽出手段と、抽出した各輪郭形状のそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報を検出する特徴点検出手段と、検出したそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報に基づいて貫通穴の位置及びその貫通方向を算出する貫通穴情報算出手段と、を備えた、という構成を採っている。
このとき、画像処理装置が、予め定められたワークに形成する各貫通穴の位置及び貫通方向を表す貫通穴設計情報を記憶する設計情報記憶手段と、この設計情報記憶手段に記憶された貫通穴設計情報と貫通穴情報検出手段による検出情報とを比較する貫通穴検証手段と、を備えた、という構成にすると望ましい。
このようにすることにより、まず、厚板材であるワークに形成された貫通穴のステレオ画像を取得し、貫通穴のワーク表面側に位置する輪郭と、貫通穴越しに映し出された裏面側に位置する輪郭との三次元形状を抽出する。そして、表面側輪郭と裏面側輪郭とのそれぞれ対応する特徴点の三次元座標を検出し、この特徴点から貫通穴の位置を検出することができ、さらに、それぞれ対応する特徴点座標のベクトルを算出することで、貫通穴の貫通方向を検出することができる。従って、ワークに形成された貫通穴の位置、及び、貫通方向が精度よく形成されているか否かを判断することができ、当該製品の検査を自動的に行うことができる。その結果、貫通穴の加工不良によるものはもちろんのこと、貫通穴を形成するワークの変形などによる精度不良をも容易に検出することができる。
また、上記輪郭形状抽出手段は、抽出した表面側輪郭及び裏面側輪郭と予め定められた輪郭予測ルールとに基づいてそれぞれの輪郭形状を予測算出する輪郭形状算出機能を備えた、という構成にすると望ましい。
これにより、貫通穴の輪郭形状を完全に抽出できない場合であってもその一部の輪郭から全体を予測することができる。特に、裏面側の輪郭形状を予測算出することができるため、両輪郭形状の特徴点座標を確実に検出することができ、貫通穴の計測精度の向上を図ることができる。
また、輪郭形状抽出手段は、ステレオ画像からエッジ検出により輪郭形状を抽出する、という構成にすると望ましい。さらには、ワークを裏面側から照らす照明装置を備えた、という構成にするとなお望ましい。
このようにエッジ検出を行うことで、輪郭形状の算出精度が向上し、特に、裏面から照明を照らすことでより裏面側の輪郭形状のエッジ検出を精度よく行うことができる。
また、貫通穴は、穴部分の断面形状が円形状である円柱状貫通穴であると共に、
特徴点検出手段は、表面側輪郭形状と裏面側輪郭形状とに基づいて当該各輪郭形状の円中心を特徴点として算出する輪郭中心算出機能を備えた、という構成にすると望ましい。
このように特徴点を貫通穴の円中心とすることで、ワークの板厚が不明な場合であっても、貫通穴の貫通方向及びワークの板厚まで検出することができ、測定精度の向上を図ることができる。
また、貫通穴情報算出手段は、表面側輪郭形状と裏面側輪郭形状とのうち、少なくともいずれか一方の輪郭形状に基づいて当該貫通穴の径を算出する機能を有する、という構成にすると望ましい。これにより、貫通穴の径まで同時に計測することができ、計測精度の向上を図ることができる。
また、本発明では、画像取得装置にて所定の厚みを有するワークに形成された貫通穴を撮影してステレオ画像を取得する画像取得工程と、この取得した画像を画像処理装置にて処理することによりワークの画像取得面である表面側に位置する貫通穴の表面側輪郭と当該ワークの裏面側に位置する貫通穴の裏面側輪郭との三次元形状を抽出する輪郭形状抽出工程と、画像処理装置にて抽出した各輪郭形状のそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報を検出する特徴点検出工程と、画像処理装置にて検出したそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報に基づいて貫通穴の位置及びその貫通方向を算出する貫通穴情報算出工程と、から成る貫通穴計測方法を提供している。
さらに、画像取得装置にて所定の厚みを有するワークに形成された貫通穴を撮影してステレオ画像を取得し、この取得した画像を処理する画像処理装置に、
ワークの画像取得面である表面側に位置する貫通穴の表面側輪郭と当該ワークの裏面側に位置する貫通穴の裏面側輪郭との三次元形状を抽出する輪郭形状抽出手段、抽出した各輪郭形状のそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報を検出する特徴点検出手段、検出したそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報に基づいて貫通穴の位置及びその貫通方向を算出する貫通穴情報算出手段、とを実現するための貫通穴計測用プログラムも提供している。
このような構成にすることにより、上述同様の作用効果を得ることができ、上記目的を達成することができる。
ワークに形成された貫通穴の位置、及び、貫通方向が精度よく形成されているか否かを検出することができ、当該製品の検査を自動的に行うことができる。従って、貫通穴の加工不良によるものはもちろんのこと、貫通穴を形成するワークの変形などによる精度不良をも容易に検出することができる、という従来にない優れた効果を有する。
本発明である貫通穴計測装置は、所定の厚みを有するワークに形成された貫通穴を撮影してステレオ画像を取得する画像取得装置と、この取得した画像を処理する画像処理装置とを備えている。そして、画像処理装置が、ステレオ画像から貫通穴の両端となるワークの表面及び裏面に位置する輪郭形状を抽出して、各輪郭形状から相互に対応する特徴点をそれぞれ検出する。そして、この特徴点から貫通穴の位置と、当該特徴点のベクトルから貫通穴の貫通方向を算出して、当該貫通穴がワークに適切に形成されているか否かを容易に判断を行うことができる、というものである。以下、本システムの構成について、以下の実施例を参照して詳述する。
本発明の第一の実施例を、図1乃至図10を参照して説明する。図1乃至図2は、本実施例における貫通穴計測装置の構成を示す図である。図3乃至図4は、貫通穴計測装置における画像処理の様子を示す説明図である。図5乃至図6は、貫通穴計測装置に用いる構成に関する説明図である。図7乃至図10は、装置の動作を示すフローチャートである。
〈全体構成〉
本実施例における貫通穴計測装置は、図1(a)に示すように、所定の厚みを有するワークWに形成された貫通穴Hを撮影してステレオ画像を取得する画像取得装置であるステレオカメラ1と、この取得した画像を処理する画像処理装置2とを備えている。また、ワークWの裏面側から所定の光を照射して、貫通穴Hを透過させる透過照明3を備えている。そして、この透過照明3や上記ステレオカメラ1は、ロボットアーム4に備え付けられていて、画像処理装置2に接続されたロボットコントローラ5にてその位置が制御される。
また、図1(b)には、図1(a)をさらに簡略化した貫通穴計測装置の構成を示す。この図に示すように、ワークWの表面側にステレオカメラ1を配置し、当該ワークWの裏面側から透過照明3にて照明した状態で、ステレオカメラ1にてワークWに形成された貫通穴Hの画像を取得する。そして、取得した画像を画像処理装置2にて処理する、という構成である。以下、各構成について詳述する。
〈ワーク、貫通穴〉
本実施例では、計測対象である貫通穴Hは、厚板形状のワークWに形成された断面円形状の貫通穴Hであり、換言すると、略円柱形状の貫通穴Hである。そして、ワークWには貫通穴Hが複数形成されており、後述するように、これら全ての貫通穴が計測対象となる。なお、上記貫通穴Hは断面が円形状であることに限定されない。
また、ワークWは固定装置(図示せず)にて固定配置され、その状態でロボットアーム4に備え付けられたステレオカメラ1にて撮影されることとなる。なお、ワークWの形状や配置位置、当該ワークWに形成される設計上の貫通穴Hの位置などを表す設計情報が予め用意されていて、後述するように画像処理装置2に記憶されることとなる。
〈ステレオカメラ〉
ステレオカメラ1は、所定の間隔を設けてロボットアーム4に固定配置された2つのCCDカメラである。そして、画像処理装置2にてその画像撮影タイミングなどが制御され、ワークWに形成された貫通穴Hのステレオ画像を撮影し、そのステレオ画像データを画像処理装置2に送信して記憶する。
このとき、ステレオカメラ1にて貫通穴Hの画像を取得する際には、貫通穴Hの奥側の輪郭、すなわち、ワークWの裏面側に形成されうる貫通穴Hの輪郭形状の一部が映し出される角度で取得する。従って、貫通穴Hの貫通方向を表す軸に対して所定の角度をもって取得可能なよう、ロボットアーム4の動作を制御して、ステレオカメラ1の配置間隔や、撮影時のワークWに対する距離を設定する。なお、取得したときの画像の一例を図3(a)に示す。この図は、左右それぞれのステレオカメラ1にて同一の貫通穴Hを撮影したときのものである。
ここで、上述したように、ステレオカメラ1では貫通穴HのワークWの裏面側に位置する輪郭形状を撮影できる位置にて撮影するわけであるが、貫通穴Hの貫通方向である軸方向に対して大きな角度を有する位置から撮影すると貫通穴Hの表面側の輪郭形状のみが映し出される場合がある。従って、このことを回避するために、予め画像処理装置2に記憶されているワークWの形状、配置位置情報、貫通穴Hの位置情報などから、ワークWに形成された貫通穴Hの形成位置を予測し、そのほぼ正面からステレオカメラ1にて取得する。そして、左右のステレオカメラ1の設置間隔は大きく設けずにロボットアーム4に設置しておく。これにより、ステレオカメラ1自体が所定の間隔を設けて配置されているため、左右の各カメラの光軸が貫通穴Hの軸から傾いて配置されることとなり、確実に裏面側の輪郭形状をも撮影することができる。なお、ステレオカメラ1が貫通穴Hの軸とほぼ同軸上から撮影することとなってもよい。かかる場合でも遠近法により裏面側の輪郭形状が映し出されることとなり、ステレオ視の原理により輪郭形状の三次元形状を算出することができる。
〈透過照明〉
また、上述したように、上記ステレオカメラ1とはワークWを挟んで反対側、すなわち、ワークWの裏面側に透過照明3を配置するが、これは貫通穴Hの裏側から表側に所定の明るさを有する光を照射させるためである。このようにすることで、表側から取得したステレオ画像においては貫通部分が明るく映し出されるため、裏側(奥側)に位置する貫通穴Hの輪郭形状を当該画像から容易に検出可能となる。
なお、この透過照明3は、上述したステレオカメラ1が設置されたロボットアーム4に設置される。そして、ステレオカメラ1と透過照明3を備えたロボットアーム4は一対設けられ、ワークWの表面側(一方のロボットアーム4)と裏面側(他方のロボットアーム4’)とに配置される。そして表面側の一方のロボットアーム4に備えられたステレオカメラ1で所定の貫通穴Hの画像を取得する際には、その貫通穴Hの裏面側に他方のロボットアーム4’の透過照明3’が位置するよう各ロボットアーム4,4’を画像処理装置2にて制御する。
〈画像処理装置〉
画像処理装置2は、演算部であるCPU10と、記憶部であるメモリ20と、マウスやキーボードなどの入力部30と、ディスプレイやプリンタなどの出力部40とを備えた一般的なコンピュータにて構成される。このコンピュータは、パーソナルコンピュータでもよいが、ワークステーションなどの比較的演算処理能力の高いコンピュータであるとなお望ましい。
また、この画像処理装置2には、上述したステレオカメラ1,1’と、このステレオカメラ1,1’を移動するロボットアーム4,4’の動作を制御するコントローラ5,5’と、が接続されている。
そして、CPU10には、主に、以下のような処理を実行する処理部が構築されている。これら処理部は、貫通穴計測用プログラムが画像処理装置2のCPU10に読み出されて組み込まれることで実現される。そして、このプログラムは、予め画像処理装置1の記憶部に記憶されていてCPUにて読み出されてもよく、CD−ROMなどの可搬媒体に記憶されたものが画像処理装置1に提供されてもよい。さらには、ネットワークを介して他のコンピュータからダウンロードすることにより組み込まれてもよい。以下、各処理部の処理内容について説明する。なお、各処理部による作用は以下に説明するものに限定されない。もちろん、動作説明時に説明する動作をも実現する。
ここで、CPU10に構築される各処理部、及び、メモリ20に記憶されるデータについて、図2の画像処理装置2の構成を示す機能ブロック図を参照して詳述する。
まず、CPU10には、主に、ステレオカメラ1の動作を制御してステレオ画像を取得する画像取得処理部11と、取得したステレオ画像の処理を行う貫通穴計測処理部(輪郭形状抽出部12、特徴点検出部13、貫通穴情報算出部14)と、計測した貫通穴の検証を行う貫通穴検証部15とが構築されている。
また、メモリ20には、輪郭形状を算出するための予め定められたルールデータを記憶する輪郭予測ルール記憶部21と、輪郭形状の特徴点を算出するための予め定められたルールデータである特徴点算出ルール記憶部22と、計測対象であるワークWの形状、設置位置、貫通穴Hの設計上の形成位置、貫通方向(軸)などの基準となる設計上のワークWに関するデータを記憶する設計情報記憶部23と、が形成されている。
そして、上記画像取得処理部11には、ロボットアーム4の動作を制御するロボットコントローラ5に制御指令を発するロボットアーム制御機能を有している。この機能は、設計情報記憶部23に記憶された情報に基づいて、貫通穴Hが形成されているであろう箇所をステレオカメラ1にて撮影できるようロボットアーム4の動作を制御する。例えば、ワークWの所定の貫通穴Hの軸上に、ステレオカメラ1の中間点が位置するように移動する。また、これと同時に、ワークWの裏面側に位置するロボットアーム4’に装備された透過照明が、その貫通穴Hを裏面側から照明可能な位置に移動するようロボットコントローラ5’に指令を出す。そして、その後、ステレオカメラ1にて貫通穴Hが形成されているであろう箇所のステレオ画像(符号PL,PR)を取得して、メモリ20などの記憶装置に一時保存する。このとき得られたステレオ画像(符号PL,PR)の一例を図3(a)に示す。この図に示すように、貫通穴Hの両端の輪郭がワークWの表面側(符号H1)と裏面側(符号H2)とに位置するが、裏面側の輪郭形状H2はその一部のみが撮影されることとなる。
そして、上記輪郭形状抽出部12は、上記取得したステレオ画像からワークWの画像取得面である表面側に位置する貫通穴の表面側輪郭形状と当該ワークの裏面側に位置する貫通穴の裏面側輪郭形状との三次元形状を抽出する。この処理について具体的に説明する。まず、図3(a)のような左右のステレオ画像PL,PRそれぞれについて、エッジ処理を行う。このとき、まず始めに表面側の輪郭を抽出可能な予め定められた設定にてエッジ処理を行う。例えば、濃淡差が比較的少ないエッジを抽出することで、表面側の輪郭形状をエッジ線として抽出することができ、図3(b)に実線で示すようなエッジ画像が得られる。一方で、裏面側の輪郭を抽出するさいには、比較的濃淡差が大きいエッジを抽出することで、図3(c)の実線で示すように裏面側のエッジ画像を得ることができる。なお、輪郭形状の算出手法は上記のものに限定されない。例えば、ステレオ画像から三次元形状として貫通穴の輪郭形状を抽出し、各輪郭形状の距離に応じて表面側の輪郭と裏面側の輪郭とを区別して抽出してもよい。
また、輪郭形状抽出部12は、上述したように抽出した表面側輪郭形状H1の一部と、裏面側輪郭形状H2の一部とから、それぞれ輪郭の全体形状を予測して算出する。ここでは、貫通穴Hを真正面からではなく斜めから撮影しているため、その端面画像は楕円形状となっている。従って、予め楕円の一部形状から楕円形状を予測するルールが記述されたデータをメモリ20から読み出して、これに基づいて表面側及び裏面側の輪郭形状をそれぞれ楕円形状にあてはめて算出する。なお、輪郭予測ルールデータは輪郭形状抽出部12による処理プログラムに組み込まれていてもよい。また、楕円あてはめ処理や後述する円形状のあてはめ処理は、既に種々のアルゴリズムが公知であるためその詳細な説明は省略する。
さらに、輪郭形状抽出部12は、上記楕円形状にあてはめられた表面側輪郭H1、及び、裏面側輪郭形状H2を、それぞれ左右のステレオ画像を用いて三次元データに変換する。そして、さらに、この三次元データに変換された楕円形状を真円形状にあてはめる。なお、このときのあてはめルールは輪郭予測ルール記憶部21に記憶されていたり、あるいは、プログラム化されている。このようにして表面側輪郭形状H1と、裏面側輪郭形状H2を三次元データにてそれぞれ算出する。算出した形状の三次元データの一例を、それぞれ図4(a),(b)に示す。
そして、上記特徴点検出部13は、上述のようにして算出した表面側輪郭形状H1と、裏面側輪郭形状H2とのそれぞれの特徴点を三次元データにて検出する。本実施例の場合には、特徴点は円形状である貫通穴Hの中心であるとされているため、各輪郭形状データH1,H2から特徴点算出ルールに基づいてその中心点座標を算出する。
また、貫通穴情報算出部14では、図4(c)に示すように、上記算出した表面側輪郭形状H1と裏面側輪郭形状H2との各中心座標のベクトルを算出し、当該貫通穴の貫通方向である軸Cを算出する。また、同時に、表面側輪郭形状H1から貫通穴Hの位置と、径を求める。さらには、上記軸Cや各輪郭形状H1,H2の中心座標から貫通穴Hの奥行き、すなわち、板厚をも算出することができる。
また、貫通穴検証部15は、上述したようにして求めた貫通穴Hが設計通りに形成されているか否かを検証する。具体的には、上記算出した貫通穴Hの位置、軸方向(角度)、径などを、予めメモリ20に記憶された設計情報と比較し、これら各値が予め定められた許容値を満たしているかどうか判断する。そして、その結果をメモリ20などの記憶部に記憶したり、出力部40から出力して、オペレータに通知する。
ここで、上記画像取得処理部11は、ステレオカメラ1にて画像を取得する準備としてカメラキャリブレーションを行うが、その手法が本実施例では従来のものと異なる。例えば、従来例では図5(c)に示す格子パターンを複数回撮影して、多数の特徴点を入力するZhangの手法が一般には用いられる。これは、初回にカメラ焦点・絞りを固定して、以後、格子パターンを動かして(角度を変えて)撮影する。ところが、このような従来の手法では、焦点が合っていない撮影時には図5(d)の左右それぞれの図に示すように格子がぼやけるが、これを人間が目視にて判別することは困難である。そして、本願における撮影はワークWに対して接写するため、厳密なピント合わせが必要になる。このため、本実施例では、図5(a)に示すように、十字線付きの格子パターンを用いることとする。このときのキャリブレーションの様子を図5(b)に示すと、格子パターンだけを見ると焦点が合っているようにも見えるが、十字線の状態を見ると左上の部分で焦点が合っていないことがわかる。これにより、格子の状態を見るよりも十字線の状態を見ることで、焦点ずれを詳細に判断することができる。
また、上記十字線付き格子パターンを実際にカメラ1にて撮影する際には、従来は図6(a)に示すように、格子付きパターン板50に対して表面側から照明103を当てていた。しかし、このような照明103では、格子パターンの動き(角度)によって照明状態が変わってしまうなどの不都合があり、また、強い照明が必要である反面、照明を強くすると板に照明が写りこんでしまう、という不都合があった。このため、本実施例では、図5(a)に示す十字線付き格子パターンをOHPシートなどの透明シートに印刷し、この格子パターンシート51を図6(b)に示すようにステレオカメラ1とは反対側に位置する裏面側から透過照明51にて照明する。これにより、接写状態であっても、暗転してコントラストの強い画像を得ることができ、精度の高いカメラキャリブレーションを行うことができる。
〈動作〉
次に、上述した貫通穴計測装置の動作を、図7乃至図10を参照して説明する。図7は、装置の全体的な動作の概要を示すフローチャートである。図8乃至図10は、図7に示す各処理の詳細な動作を示すフローチャートである。
図7を参照して全体的な動作を説明する。まず、画像処理装置2にてロボットアーム4の動作を制御して、ステレオカメラ1にてワークWに形成された貫通穴Hのステレオ画像を取得する(画像取得工程、ステップS1)。そして、このステレオ画像を元に、貫通穴計測処理を行う(ステップS2,S3,S4)。このとき、貫通穴Hが形成されていると予測される位置の情報となる設計形状等に基づいて、全ての貫通穴Hのステレオ画像を取得してしてから計測処理を行ってもよく、一つの貫通穴Hの画像を取得する度に計測処理を行ってもよい。
そして、貫通穴計測処理では、まず、取得した画像から貫通穴Hの両端の輪郭形状であるワークWの表面側輪郭形状H1と裏面側輪郭形状H2とを三次元形状として抽出する(輪郭形状抽出工程、ステップS2)。続いて、この各輪郭形状からそれぞれ対応する特徴点を検出する(特徴点検出工程、ステップS3)。なお、本実施例では、貫通穴が円形状であるため、その中心を特徴点とする。続いて、各輪郭形状の特徴点から貫通穴Hの貫通方向及び位置、さらには、その径などを算出する(貫通穴情報算出工程、ステップS4)。
その後、予め記憶された設計形状と比較することで、実際に製造した製品に形成された貫通穴Hが、設計通りに形成されているかを検証する(貫通穴検証工程、ステップS5)。
このようにすることにより、ワークに形成された貫通穴の位置、及び、貫通方向が精度よく形成されているか否かを検出することができ、当該製品の検査を自動的に行うことができる。その結果、貫通穴の加工不良によるものはもちろんのこと、貫通穴を形成するワークの変形などによる精度不良をも検出することができる。
次に、図7に開示した各処理の詳細な動作を、図8乃至図10を参照して説明する。まず、図8を参照して画像取得処理を説明する。
画像を取得する前にステレオカメラ1の準備処理として、まずカメラキャリブレーションを行う(ステップA1)。このとき、上述したように、OHPシートなどに印刷された十字線付き格子パターンを透過照明にて背面側から照明して用いる。
続いて、操作者がワークWをロボットアーム4に対向して配置し、ワークWの種別を画像処理装置2に操作者が入力して設定する(ステップA2)。あるいは、ワークWが他のロボットにて搬送されることにより自動的に配置され、当該ワークWに対応したワークの種別を特定するデータが自動的に設定される。
続いて、ワークWに応じて予め定められている設計形状などから、貫通穴数や、各貫通穴の位置に応じた撮影位置、照明位置のデータが操作者にて画像処理装置2に入力される(ステップA3)。あるいは、ワークWの種別に応じてメモリ20から当該ワークWの設計形状が読み出され、これに基づいて当該ワークWに形成されている貫通穴数や、各貫通穴の位置に応じた撮影位置、照明位置のデータが自動的に画像処理装置2に設定されてもよい。
そして、上述したように画像処理装置2に入力設定されたデータに基づいて、ロボットアーム4,4’の制御が行われ、ステレオカメラ1及び透過照明3’が所定の貫通穴Hを撮影可能な位置に移動される(ステップA4)。その後、ステレオカメラ1にてステレオ画像を撮影すると(ステップA5)、画像データを画像処理装置2に送信して記憶する(ステップA6)。
こうして、ワークWに形成されている全ての貫通穴Hのステレオ画像を取得するまで上記ステップA4〜ステップA6を繰り返す(ステップA7)。このとき、一方のロボットアーム4に備え付けられたステレオカメラ1のみを使用して画像を取得することに限らず、他方のロボットアーム4’に備え付けられたステレオカメラ1’と、一方のロボットアーム4に備え付けられた透過照明3’を用いて画像を取得するとよい。この場合には、ワークWの表面と裏面とが逆になるが、貫通穴Hの位置や軸方向を計測することには問題ない。これにより、貫通穴Hの位置によってはロボットアームの移動量が少なくなり、迅速な画像取得を図ることができる。
このようにして全ての画像取得が終了すると(ステップA7にて肯定判断)、ロボットアームを待機位置に移動する(ステップA8)。そして、記憶した各貫通穴Hのステレオ画像を用いて、貫通穴計測を行う。その処理を図9に示す。
まず、ステレオ画像データを読み出し(ステップB1)、フラグFを0にセットする(ステップB2)。続いて、フラグFの値を調べ(ステップB3)、F=0であれば(ステップB3にて肯定判断)、カメラ側(手前側)、すなわちワークW上で表面側に位置する当該貫通穴Hの輪郭について処理するよう設定される(ステップB4)。なお、後述するように、表面側の輪郭についての処理が終了するとF=1となるので、その際には裏面側の輪郭について処理するよう設定される(ステップB3で否定判断の後、ステップB5)。
続いて、表面側の輪郭形状を抽出すべく、ステレオ画像のエッジ処理が行われる(ステップB6)。このとき、表面側の輪郭はそのエッジが鋭く出ていないと予測できるため、濃淡変化の少ないエッジを検出するよう処理する。なお、これを左右のステレオ画像それぞれについて行う。そして、エッジはその一部しか抽出できないことがあるため、その一部のエッジ線に楕円あてはめを行う(ステップB7)。その後、楕円形状として表された左右のステレオ画像上の輪郭形状を用いて、表面側輪郭形状を三次元座標上の楕円形状に変換し(ステップB8)、これにあてはまる円形状を算出する(ステップB9)。こうして、表面側輪郭形状が三次元座標上に円形状として表されることとなり、この座標から穴径や輪郭形状の中心位置を算出する(ステップB10)。
続いて、フラグFが0であれば表面側輪郭として算出データを一時的に保存する(ステップB11)。その後、F=1でなければF=1にセットして(ステップB12にて否定判断の後、ステップB13)、ステップB3に戻る。すると、今度はステップF=1であるため(ステップB3にて否定判断)、裏面側輪郭形状について処理を行うよう設定され(ステップB5)、上述した貫通穴計測処理が行われる。
そして、表面側及び裏面側の輪郭形状や特徴点である中心座標が算出できると(ステップB12にて肯定判断)、画像処理装置2にて両輪郭形状の中心座標からベクトルを算出することで、貫通穴Hの貫通方向(軸方向)を算出することができる(ステップB14)。このようにして算出された貫通穴の計測データは画像処理装置2に一時的に記憶される(ステップB15)。そして、上記処理は全ての貫通穴について行われることとなる(ステップB16)。
続いて、計測したデータの検証処理を図10を参照して説明する。まず、上述のように算出して一時的に記憶した計測データを読み出すとともに、設計形状の情報である設計情報をメモリ20から読み出す(ステップC1)。そして、計測したものと設計上のデータを比較して、穴の位置や軸方向、穴の径などが、設計通りとなっているかということを検証する(ステップC2)。このとき、製造したものと設計上のデータの誤差を算出し(ステップC3)、当該誤差の値が予め設計情報として設計情報記憶部23に記憶された許容値を満たすか否か、例えば、誤差が許容値よりも低いかどうか、ということを画像処理装置2は調べる(ステップC4)。
仮に、検証した貫通穴Hの誤差が許容範囲を超えた場合には(ステップC4で否定判断)、NG判定となり(ステップC7)、NGとなった貫通穴Hを特定する情報や、誤差の詳細データが画像処理装置2に記憶、さらには、ディスプレイやプリントから出力される(ステップC8)。一方で、ある貫通穴について誤差が許容範囲内にある場合には(ステップC4にて肯定判断)、全ての貫通穴Hについて検証を行う(ステップC5)。そして、全ての貫通穴において誤差が許容範囲内にあると(ステップC5にて肯定判断)、OK判定となり(ステップC6)、その旨の結果が出力される(ステップC8)。
このようにすることにより、ワークWに形成された貫通穴Hの位置、及び、貫通方向が精度よく形成されているか否かを検出することができ、当該製品の検査を自動的に行うことができる。その結果、貫通穴の加工不良によるものはもちろんのこと、貫通穴を形成するワークの変形などによる精度不良をも検出することができる。
そして、本実施例では、上述したように、貫通穴Hの輪郭形状をその一部から予測して抽出することで、貫通穴の計測精度の向上を図ることができる。特に、ワークWの裏面から照明を照らして画像を取得することで、裏面側の輪郭形状の抽出を精度よく行うことができ、さらなる貫通穴の計測精度の向上を図ることができ、自動的に厳格な検査を行うことができる。
次に、本発明の第二の実施例を、図11を参照して説明する。図11は、実施例2における貫通穴計測装置の構成を示す概略図である。
本実施例における貫通穴計測装置は、上述した実施例1におけるものとほぼ同様の構成であるが、ロボットアーム4,4’にさらにレーザ測距計6,6’が備えられている点で異なる。このレーザ測距計6,6’は、画像処理装置2に接続されその動作を制御され、ワークWまでの距離を計測する。
そして、例えば、一方のロボットアーム4(図11の左側)に設置されたステレオカメラ1にて貫通穴Hを撮影する場合には、他方のロボットアーム4’(図11の右側)に備えられたレーザ測距計6’にて、当該画像取得対象となっている貫通穴Hが形成されている付近のワークWの裏面までの距離を計測する(図11の点線矢印参照)。そして、ワークWとの位置関係を考慮することで、ワークWの裏面の三次元位置を容易に算出することができる。なお、計測データは画像処理装置2にステレオ画像と共に記憶しておく。
その後、貫通穴Hの裏面側の輪郭形状を算出する際に、その三次元位置をレーザ測距計6’による測定データを用いる。これは、裏面側の輪郭形状箇所は、ステレオカメラ1から遠い位置にあるため、ステレオ画像だけによる計測ではその誤差が大きいことがありうる。特に、実施例1で示したように、裏面側の輪郭形状の抽出できるエッジは少ないため、より精度が低下することがありうる。従って、距離データを併用することで、裏面側の輪郭形状のより精度の高い三次元位置を算出することができ、測定する貫通穴情報の精度の向上を図ることができる。
なお、上述同様に、貫通穴Hの裏面側の輪郭形状の精度向上を図る手段として、レーザ測距計を用いず、ワークWの板厚データを予め画像処理装置2に記憶しておき、これを三次元認識する際に用いることも有効である。
本発明である貫通穴計測装置は、貫通穴が精度よく形成されているか否かを自動的に検査する装置として工場の製造ラインに設置可能であり、産業上の利用可能性を有する。
実施例1における貫通穴計測装置の構成を示す概略図である。図1(a)は使用状況を示す図であり、図1(b)はその基本構成を示す図である。 貫通穴計測装置を構成する画像処理装置の構成を示す機能ブロック図である。 図3(a)〜(c)は、画像処理装置による画像処理の様子を示す説明図である。 図4(a)〜(c)は、画像処理装置による画像処理の様子を示す説明図である。 図5(a)〜(d)は、カメラキャリブレーションに用いる格子パターンを示す説明図である。 図6(a),(b)は、カメラキャリブレーション時における格子パターンの使用状態を示す説明図である。 貫通穴計測装置の動作を示すフローチャートである。 貫通穴計測装置の動作を示すフローチャートであり、特に、画像取得処理の動作を示す。 貫通穴計測装置の動作を示すフローチャートであり、特に、貫通穴計測処理の動作を示す。 貫通穴計測装置の動作を示すフローチャートであり、特に、貫通穴検証処理の動作を示す。 実施例2における貫通穴計測装置の構成を示す概略図である。 ワークに形成された貫通穴の一例を示す図である。
符号の説明
1 ステレオカメラ(画像取得装置)
2 画像処理装置
3 透過照明(照明装置)
4 ロボットアーム
5 ロボットコントローラ
11 画像取得処理部
12 輪郭形状抽出部(輪郭形状抽出手段)
13 特徴点検出部(特徴点検出手段)
14 貫通穴情報算出部(貫通穴情報算出手段)
15 貫通穴検証部(貫通穴検証手段)
21 輪郭予測ルール記憶部
22 特徴点算出ルール記憶部
23 設計情報記憶部
W ワーク
H 貫通穴
H1 表面側輪郭形状
H2 裏面側輪郭形状

Claims (9)

  1. 所定の厚みを有するワークに形成された貫通穴を撮影してステレオ画像を取得する画像取得装置と、この取得した画像を処理する画像処理装置とを備え、
    この画像処理装置が、前記ワークの画像取得面である表面側に位置する前記貫通穴の表面側輪郭と当該ワークの裏面側に位置する前記貫通穴の裏面側輪郭との三次元形状を抽出する輪郭形状抽出手段と、抽出した前記各輪郭形状のそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報を検出する特徴点検出手段と、検出したそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報に基づいて前記貫通穴の位置及びその貫通方向を算出する貫通穴情報算出手段と、を備えたことを特徴とする貫通穴計測装置。
  2. 前記画像処理装置が、予め定められた前記ワークに形成する各貫通穴の位置及び貫通方向を表す貫通穴設計情報を記憶する設計情報記憶手段と、この設計情報記憶手段に記憶された貫通穴設計情報と前記貫通穴情報検出手段による検出情報とを比較する貫通穴検証手段と、を備えた、ことを特徴とする請求項1記載の貫通穴計測装置。
  3. 前記輪郭形状抽出手段は、抽出した表面側輪郭及び裏面側輪郭と予め定められた輪郭予測ルールとに基づいてそれぞれの輪郭形状を予測算出する輪郭形状算出機能を備えた、ことを特徴とする請求項1又は2記載の貫通穴計測装置。
  4. 前記輪郭形状抽出手段は、前記ステレオ画像からエッジ検出により輪郭形状を抽出する、ことを特徴とする請求項3記載の貫通穴計測装置。
  5. 前記ワークを裏面側から照らす照明装置を備えた、ことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の貫通穴計測装置。
  6. 前記貫通穴は、穴部分の断面形状が円形状である円柱状貫通穴であると共に、
    前記特徴点検出手段は、表面側輪郭形状と裏面側輪郭形状とに基づいて当該各輪郭形状の円中心を前記特徴点として算出する輪郭中心算出機能を備えた、ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の貫通穴計測装置。
  7. 前記貫通穴情報算出手段は、表面側輪郭形状と裏面側輪郭形状とのうち、少なくともいずれか一方の輪郭形状に基づいて当該貫通穴の径を算出する機能を有する、ことを特徴とする請求項6記載の貫通穴計測装置。
  8. 画像取得装置にて所定の厚みを有するワークに形成された貫通穴を撮影してステレオ画像を取得する画像取得工程と、この取得した画像を画像処理装置にて処理することにより前記ワークの画像取得面である表面側に位置する前記貫通穴の表面側輪郭と当該ワークの裏面側に位置する前記貫通穴の裏面側輪郭との三次元形状を抽出する輪郭形状抽出工程と、前記画像処理装置にて抽出した前記各輪郭形状のそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報を検出する特徴点検出工程と、前記画像処理装置にて検出したそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報に基づいて前記貫通穴の位置及びその貫通方向を算出する貫通穴情報算出工程と、から成ることを特徴とする貫通穴計測方法。
  9. 画像取得装置にて所定の厚みを有するワークに形成された貫通穴を撮影してステレオ画像を取得し、この取得した画像を処理する画像処理装置に、
    前記ワークの画像取得面である表面側に位置する前記貫通穴の表面側輪郭と当該ワークの裏面側に位置する前記貫通穴の裏面側輪郭との三次元形状を抽出する輪郭形状抽出手段、抽出した前記各輪郭形状のそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報を検出する特徴点検出手段、検出したそれぞれ対応する特徴点の三次元位置情報に基づいて前記貫通穴の位置及びその貫通方向を算出する貫通穴情報算出手段、とを実現するための貫通穴計測用プログラム。

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