以下、本発明の実施態様を、例えばテレビジョン受像機(テレビ)について詳細に説明するが、本発明はこれら実施の態様に何ら限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1乃至図3は、本実施形態のサムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)の切換え方式の一例を示す説明図であり、ここでは、12個の縮小画像(サムネイル)を含むサムネイル一覧表示画面が全部で100頁とした場合の、1頁目、n頁目、100頁目のサムネイル一覧画面を示している。各画面の画像は複数個(図1乃至図3では12個)単位でグループ分けされ、各グループ毎に管理するために頁番号が割当てられている。そして、リモートコントロール装置(リモコン)等の操作によって、所定の画面頁(グループ)を選択し、選択されたグループに対して、以下のような制御を行うことができる。
本実施形態においては、サムネイル一覧表示画面を1画面づつ順次切換えて送る方式(次頁送り/順次頁送り)に加えて、サムネイル一覧表示画面を連続的に高速で切換えて送る方式(連続頁送り/高速頁送り)を設けている。なお、送り方向に対して最終頁(図1乃至図3では100頁または1頁)になった場合は、先頭頁(図1乃至図3では1頁または100頁)に戻る構成となっている。
連続頁送り制御が実行されると、送られた画面頁番号は高速で切換わって表示されるが、送られた画面頁番号に割り当てられた(関連付けられた)画面のサムネイルは表示されずに、画面頁を連続的に切換えて送る構成である。従って、連続頁送りの実行中は、各画面に含まれる複数のサムネイルを再生・表示するための作業を行う必要がなくなり、作業時間が短縮化されるので、スムーズで迅速な頁送りを実現することができ、快適な検索操作が可能となる。
なお、切換わった頁番号に対応する画面のサムネイルを表示させない代わりに、連続頁送りの指示操作前の画面のサムネイルを表示させた状態を維持してもよいし、各サムネイルに対応する場所に予め決められた所定パターン画像(例えばグレー画像等の単色画像など)を表示させてもよい。このように、予め決められた所定パターン画像を表示させる制御方法であれば、次頁送りまたは連続頁送りのいずれが実行中であるかを、ユーザーに認識させることができる。
また、連続頁送り制御の実行中に、画面上に「ページ送り」等の表示を行う方法によっても、連続頁送りが実行中であることをユーザーに対して容易に認識させることができる。このような報知表示を行なえば、切換わった画面の画像(サムネイル)が表示されず、連続頁送りの指示操作前のサムネイル一覧表示画面の画像の表示が維持されている場合であっても、ユーザーの不安を解消することができる。
連続頁送り制御の実行中は、切換わった画面のサムネイルが表示されないため、画像の確認はできないが、見たい画像が含まれるおおよその画面頁番号はユーザーが過去に操作した時の記憶等で認識できる場合が多い。従って、実際の操作では、例えば、連続頁送りによって所望の画面頁の近くまで送り、その画面頁から次頁送りによって画像を確認しながら画面頁を送り、所望の画像に到達するような操作を行なうことが可能となる。とりわけ、例えば千枚程度の画像データからサムネイル表示を用いて所望の画像をいち早くサーチしたい場合等には、非常に有効な手法である。
一方、このような連続頁送りの操作においては、次のような課題もある。すなわち、所望の画面頁で連続頁送りを停止する場合、停止したい頁の画面で停止操作を行なうことになるが、停止操作を行なってから実際に停止するまでにタイムラグが存在するので、その間に頁がカウントされてしまい、実際に停止した頁は所望の頁よりも頁送り方向に対して進んだ頁になってしまう。
このタイムラグが存在しうる一例として、例えばリモコンの送り/戻しボタンを押し続けることによって連続頁送りを実行し、ボタンを押し続けることを止めることで連続頁送りを停止するような操作が、事例として挙げられる。このとき人間は、瞬間的に力を入れる動作よりも、瞬間的に入れていた力を抜く動作の方がより俊敏性に欠けるため、タイムラグが存在することになる。
よって、本実施形態では、このような不具合を解消するために、連続頁送り制御の実行中に表示する画面頁番号を、カウントされている番号から頁送り方向に対して所定頁数進めた番号としている。すなわち、頁送り方向がカウントアップする方向であれば、カウントされている頁番号に所定数を加算した頁番号が表示されることとなり、カウントダウンする方向であれば、カウントされている頁番号から所定数を減算した頁番号が表示されることとなる。
このような構成とすることにより、実際に連続頁送りが停止する画面頁をユーザの所望の画面頁に一致させることができる。なお、どれくらい送り/戻し方向に進めた頁番号を表示させるかは、テスト等を行って適当な値を決めるようにすればよいが、本実施形態では例えば1頁進めた番号を表示するようにしている。
図4に、本実施形態のテレビジョン受像機のブロック図を示す。まず、テレビジョン受像機の一般的な構成として、テレビ放送信号を受信する受信部1、映像処理を行なう映像処理部2、音声処理を行なう音声処理部3、映像を表示する表示部4、音声を出力するスピーカー5、連続頁送り、次頁送り等を含む全体の制御を行なうマイコン6、ROM7、テレビジョン受像機の遠隔操作を行なうリモートコントロール装置(リモコン)8、リモコン8からの送信を受信する受光部9等から構成される。
本実施形態では、更にデジタルカメラ等で撮影された画像データが記録されているメモリカード等の外部メモリを挿入するカードスロット10、メモリカード等に記録された画像データを読み取る外部メモリ制御部11、受信部1と外部メモリ制御部11との切替えを選択的に行い、どちらかの出力信号を映像処理部2、音声処理部3に伝送する切替部12を有している。
図5に、本実施形態におけるリモコン8の外観構成図を示す。リモコン8は、テレビジョン受像機の電源のオン・オフを指示入力する電源ボタン13、メニュー画面の表示を指示入力するメニューボタン14、テレビジョン受像機の入力切換を行なう入力切換ボタン15、「1」〜「12」のキーで構成されたチャンネル選局ボタン16、表示部4に表示される画面の操作を行なう操作ボタン17等で構成される。
メモリカード等に記録された画像を表示部4に表示させる手順を図6のフローチャート、図7の表示部4の画面に基づいて説明する。図6において、まず、電源ボタン13を押して電源をオンにして(S1)、メニューボタン14を押す(S2)と、図7のメニュー18が表示される(S3)。操作ボタン17の上下左右方向を指示する方向指示ボタン17a、17b、17c、17dにより、表示部4に表示されたメニュー18内の項目の選択を行なうことができ、真中に配置された決定ボタン17eにより選択された項目の決定を行なうことができる。
操作ボタン17により、図7のメニュー18の「カード設定」を選択、決定すると、メニュー19がサブメニュー画面として表示される。ここで、メニュー19の「静止画設定」を選択、決定することによって(S4)、静止画モードとなり、切替部12を介してメモリカード等の画像の表示を行なうことができる(S5)。なお、リモコン8の入力切換ボタン15を押して、「カード設定」のモードを選択することもできる。
次に、画像の表示制御操作について、図8のフローチャートに基づいて説明する。図8において、まず、表示部4の画面上で「1画面表示」を行うか「サムネイル表示」を行うかを選択することができる(S11)。「サムネイル表示」を選択、決定すると、外部メモリ制御部11、マイコン6で、各画像データが複数個の単位でグループ化され、複数のグループを管理するために各グループに画面頁番号を割り当てる画像管理の処理が行なわれ、次いで所定の画面頁番号が選択されてサムネイルの一覧表示画面が表示される(S12)。
さらに、方向指示ボタン17dを押すと(S13)、押されている時間を計測する計測タイマが作動し(S14)、計測時間が所定時間以上になると(S15)、連続頁送り制御が実行され、送られた頁番号に対応する画面のサムネイルは表示されずに、頁番号が連続的にカウント処理されて、カウントされた頁番号よりも頁送り方向に対して例えば一頁先行した頁番号が表示される(S16)。なお、前述したように、連続頁送りを指示する操作前の画面に含まれるサムネイル表示を維持したままにしてもよいし、サムネイルの代わりに予めROM7に記憶されたグレー画像等を読み込んで表示させても良いし、「ページ送り」等の報知表示を併せて行なってもよい。
S17で方向指示ボタン17dが押されているか否かが判定され、方向指示ボタン17dが継続して押されている間は連続頁送り制御の実行が継続され、方向指示ボタン17dの押下が停止されると連続頁送り制御は終了し、その時点で最後にカウントされた頁番号を表示し、その頁番号に対応する画面のサムネイルを再生・表示する(S18)。
S15、S19にて、計測時間が所定時間より短いと判断された場合は、次頁送り制御が実行され、次頁の頁番号とサムネイルとが画面内に表示される(S20)。このように、方向指示ボタン17dの操作だけで、連続頁送りと次頁送りとの両方の指示操作を行うことが可能であるため、操作ボタンの数を増やすことなく、操作部を小型化することができる。勿論、次頁送り(順次頁送り)のための操作ボタンと連続頁送り(高速頁送り)のための操作ボタンとを個別に設けてもかまわない。
なお、S11にて、「1画面表示」が選択、決定された場合は、1つの画像が1画面に表示され(S21)、その後の頁送りは、S13〜S20のフローと同様の操作で行なうことができる。また、例えば方向指示ボタン17cが押された場合は、画面頁が戻る方向に頁送り操作が行なわれる構成であり、その際もS13〜S20のフローと同様の操作で行なうことができる。なお、各操作ボタンは、テレビジョン受像機本体に設けてもよいことは言うまでもない。
また、上記の説明は、本発明をテレビジョン装置に適用した例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子カメラや電子ブック装置などのように、電子化された画像の表示制御を行なうことが可能な画像表示装置の全てに適用することが可能である。
さらに、サムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)に表示する画像データは、外部のメモリカードから読み出したものに限らず、内蔵のメモリや記憶媒体に格納されている画像データや、ネットワーク等を介して外部より取得可能な画像データであっても良いことは明らかである。また、サムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)に表示する画像の種類としては、静止画像に限らず、動画像やテキストなどを含む種々の画像であってもよい。
以上のように、本実施形態にかかる電子画像表示制御方法は、複数の電子化された画像をグループ分けし、各グループを頁単位で管理するための頁番号を割り当てる画像管理工程と、所定操作を実行する操作工程と、前記操作工程の操作に基づき、所定の制御を指示する指示工程と、前記指示工程の指示に基づいて、各グループに対し割り当てられた頁番号と記憶もしくは記録された所定画像を表示する制御工程とを有し、前記指示工程で指示された前記所定の制御が連続頁送り制御の場合、前記制御工程は、前記頁番号のカウント処理を行い、前記カウント処理に基づいた頁番号を連続的に表示するとともに、前記所定画像として当該頁番号に関連付けされた電子化された画像以外の所定パターン画像を表示するものである。
また、前記画像管理工程は、前記各グループが複数の電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよいし、前記各グループが1つの電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよい。
さらに、前記操作工程では、第1操作または第2操作のいずれかが実行され、前記指示工程は、前記操作工程で実行された操作が前記第1操作か前記第2操作かを判定する判定工程を有し、前記判定工程において、前記第1操作と判定された場合は前記連続頁送り制御を指示し、前記第2操作と判定された場合は次頁の画面に切換える次頁送り制御を指示し、前記制御工程は、前記指示工程の指示に基づいて前記連続頁送り制御または前記次頁送り制御のいずれかを実行するようにしてもよい。
また、前記操作工程の前記所定操作は、スイッチの作動操作によって実行され、前記判定工程は、前記作動操作が所定時間を超えない場合は前記第2操作と判定し、前記作動操作が所定時間以上継続する場合は前記第1操作と判定するようにしてもよい。
さらに、前記制御工程は、前記連続頁送り制御の実行中、前記所定パターン画像としてグレー画像を表示するようにしてもよいし、前記連続頁送り制御の実行中、連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうようにしてもよい。
そしてまた、前記制御工程は、前記連続頁送り制御の実行中、前記カウント処理でカウントしている頁番号より頁送り方向に対して所定数進めた番号を表示するようにしてもよい。
同様に、本実施形態にかかる電子画像表示システムは、表示手段と、記録又は記憶媒体に保存された複数の電子化された画像を読取る読取手段と、前記読取手段で読取った画像をグループ分けし、各グループを頁単位で管理するための頁番号を割り当てる画像管理手段と、所定操作が実行される操作手段と、前記操作手段の操作に基づき、所定の制御を指示する指示手段と、前記指示手段の指示に基づいて、各グループに対し割り当てられた頁番号と記憶もしくは記録された所定画像を前記表示手段に表示する制御手段とを有し、前記指示手段で指示された前記所定の制御が連続頁送り制御の場合、前記制御手段は、前記頁番号のカウント処理を行い、前記カウント処理に基づいた頁番号を連続的に表示するとともに、前記所定画像として当該頁番号に関連付けされた電子化された画像以外の所定パターン画像を表示するものである。
また、前記電子画像表示システムは、テレビジョン放送信号を受信する受信手段と、前記読取手段からの画像信号または前記受信手段からの画像信号のいずれかを前記表示手段へ伝送するように切替を行なう切替手段と、前記指示手段の指示に基づいて、前記読取手段からの画像信号を前記表示手段へ伝送するように前記切替手段を制御する切替制御手段とを備えたものである。
さらに、前記画像管理手段は、前記各グループが複数の電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよいし、前記各グループが1つの電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよい。
また、前記操作手段の前記所定操作として、第1操作または第2操作が実行され、前記指示手段は、前記操作手段で実行された操作が前記第1操作か前記第2操作かを判定する判定手段を有し、前記判定手段において、前記第1操作と判定された場合は前記連続頁送り制御を指示し、前記第2操作と判定された場合は次頁の画面に切換える次頁送り制御を指示し、前記制御手段は、前記指示手段の指示に基づいて前記連続頁送り制御または前記次頁送り制御のいずれかを実行するようにしてもよい。
さらに、前記操作手段の前記所定操作は、スイッチの作動操作によって実行され、前記判定手段は、前記作動操作が所定時間を超えない場合は前記第2操作と判定し、前記作動操作が所定時間以上継続する場合は前記第1操作と判定するようにしてもよい。
そしてまた、前記制御手段は、前記連続頁送り制御の実行中、前記所定パターン画像としてグレー画像を表示するようにしてもよいし、前記連続頁送り制御の実行中、連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうようにしてもよい。
さらに、前記制御手段は、前記連続頁送り制御の実行中、前記カウント処理でカウントしている頁番号より頁送り方向に対して所定数進めた番号を表示するようにしてもよい。
本実施形態によれば、上述のとおり、連続頁送りの機能を設けたことにより、見たい画像を短時間で容易に探し出すことができる電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
また、連続頁送りの実行中に、各頁の画像データを表示することが無く連続頁送りが迅速に処理されるので、快適な操作性を有する電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
さらに、連続頁送りと次頁送りを一つの操作手段で操作可能としたことにより、部品点数を増やさずに多くの操作機能を有した電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
そしてまた、連続頁送りの実行中に、所定パターン画像(例えばグレー画像)や連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうことにより、ユーザーは連続頁送りが実行中であることを容易に認識することができる。
さらに、連続頁送りの実行中に、カウント処理されている頁番号よりも送り方向に対して先行した番号を画面上に連続表示することにより、ユーザーが行なう連続頁送りの終了操作時のボタン解放操作等の俊敏性に合わせて、ユーザーが見たい画像を的確に表示させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態について詳細に説明するが、上記本発明の第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図9乃至図11は、本実施形態のサムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)の切換え方式の一例を示す説明図であり、ここでは、12個の縮小画像(サムネイル)を含むサムネイル一覧表示画面が全部で100頁とした場合の、1頁目、n頁目、100頁目のサムネイル一覧画面を示している。各画面の画像は複数個(図1乃至図3では12個)単位でグループ分けされ、各グループ毎に管理するために頁番号が割当てられている。そして、リモートコントロール装置(リモコン)等の操作によって、所定の画面頁(グループ)を選択し、選択されたグループに対して、以下のような制御を行うことができる。
本実施形態においては、サムネイル一覧表示画面を1画面づつ順次切換えて送る方式(次頁送り/順次頁送り)に加えて、サムネイル一覧表示画面を連続的に高速で切換えて送る方式(連続頁送り/高速頁送り)を設けている。なお、送り方向に対して最終頁(図9乃至図11では100頁または1頁)になった場合は、先頭頁(図9乃至図11では1頁または100頁)に戻る構成となっている。
連続頁送り制御が実行されると、送られた画面頁番号は高速で切換わって表示されるが、送られた画面頁番号に割り当てられた(関連付けられた)画面のサムネイルは表示されずに、画面頁を連続的に切換えて送る構成である。従って、連続頁送りの実行中は、各画面に含まれる複数のサムネイルを再生・表示するための作業を行う必要がなくなり、作業時間が短縮化されるので、スムーズで迅速な頁送りを実現することができ、快適な検索操作が可能となる。
また、連続頁送りの終了後に、連続頁送り制御が開始される前の画面に戻って、再度操作をやり直したい場合等は、復帰手段の操作により連続頁送り開始直前に表示されていた画面を表示することができる。従って、当該画面の画面頁番号を覚えていなくても、簡単な操作で連続頁送りの開始前の画面に戻ることができる。
なお、切換わった頁番号に対応する画面のサムネイルを表示させない代わりに、連続頁送りの指示操作前の画面のサムネイルを表示させた状態を維持してもよいし、各サムネイルに対応する場所に予め決められた所定パターン画像(例えばグレー画像等の単色画像など)を表示させてもよい。このように、予め決められた所定パターン画像を表示させる制御方法であれば、次頁送りまたは連続頁送りのいずれが実行中であるかを、ユーザーに認識させることができる。
また、連続頁送り制御の実行中に、画面上に「ページ送り」等の表示を行う方法によっても、連続頁送りが実行中であることをユーザーに対して容易に認識させることができる。このような報知表示を行なえば、切換わった画面の画像(サムネイル)が表示されず、連続頁送りの指示操作前のサムネイル一覧表示画面の画像の表示が維持されている場合であっても、ユーザーの不安を解消することができる。
連続頁送り制御の実行中は、切換わった画面のサムネイルが表示されないため、画像の確認はできないが、見たい画像が含まれるおおよその画面頁番号はユーザーが過去に操作した時の記憶等で認識できる場合が多い。従って、実際の操作では、例えば、連続頁送りによって所望の画面頁の近くまで送り、その画面頁から次頁送りによって画像を確認しながら画面頁を送り、所望の画像に到達するような操作を行なうことが可能となる。とりわけ、例えば千枚程度の画像データからサムネイル表示を用いて所望の画像をいち早くサーチしたい場合等には、非常に有効な手法である。
一方、このような連続頁送りの操作においては、次のような課題もある。すなわち、所望の画面頁で連続頁送りを停止する場合、停止したい頁の画面で停止操作を行なうことになるが、停止操作を行なってから実際に停止するまでにタイムラグが存在するので、その間に頁がカウントされてしまい、実際に停止した頁は所望の頁よりも頁送り方向に対して進んだ頁になってしまう。
このタイムラグが存在しうる一例として、例えばリモコンの送り/戻しボタンを押し続けることによって連続頁送りを実行し、ボタンを押し続けることを止めることで連続頁送りを停止するような操作が、事例として挙げられる。このとき人間は、瞬間的に力を入れる動作よりも、瞬間的に入れていた力を抜く動作の方がより俊敏性に欠けるため、タイムラグが存在することになる。
よって、本実施形態では、このような不具合を解消するために、連続頁送り制御の実行中に表示する画面頁番号を、カウントされている番号から頁送り方向に対して所定頁数進めた番号としている。すなわち、頁送り方向がカウントアップする方向であれば、カウントされている頁番号に所定数を加算した頁番号が表示されることとなり、カウントダウンする方向であれば、カウントされている頁番号から所定数を減算した頁番号が表示されることとなる。
このような構成とすることにより、実際に連続頁送りが停止する画面頁をユーザの所望の画面頁に一致させることができる。なお、どれくらい送り/戻し方向に進めた頁番号を表示させるかは、テスト等を行って適当な値を決めるようにすればよいが、本実施形態では例えば1頁進めた番号を表示するようにしている。
図12に、本実施形態のテレビジョン受像機のブロック図を示す。まず、テレビジョン受像機の一般的な構成として、テレビ放送信号を受信する受信部1、映像処理を行なう映像処理部2、音声処理を行なう音声処理部3、映像を表示する表示部4、音声を出力するスピーカー5、連続頁送り、次頁送り等を含む全体の制御を行なうマイコン6、ROM7、テレビジョン受像機の遠隔操作を行なうリモートコントロール装置(リモコン)8、リモコン8からの送信を受信する受光部9等から構成される。
本実施形態では、更にデジタルカメラ等で撮影された画像データが記録されているメモリカード等の外部メモリを挿入するカードスロット10、メモリカード等に記録された画像データを読み取る外部メモリ制御部11、受信部1と外部メモリ制御部11との切替えを選択的に行い、どちらかの出力信号を映像処理部2、音声処理部3に伝送する切替部12を有している。
図13に、本実施形態におけるリモコン8の外観構成図を示す。リモコン8は、テレビジョン受像機の電源のオン・オフを指示入力する電源ボタン13、メニュー画面の表示を指示入力するメニューボタン14、テレビジョン受像機の入力切換を行なう入力切換ボタン15、「1」〜「12」のキーで構成されたチャンネル選局ボタン16、表示部4に表示される画面の操作を行なう操作ボタン17、連続頁送りの開始前の画面に戻すための戻るボタン28等で構成される。
メモリカード等に記録された画像を表示部4に表示させる手順を図14のフローチャート、図15の表示部4の画面に基づいて説明する。図14において、まず、電源ボタン13を押して電源をオンにして(S1)、メニューボタン14を押す(S2)と、図15のメニュー18が表示される(S3)。操作ボタン17の上下左右方向を指示する方向指示ボタン17a、17b、17c、17dにより、表示部4に表示されたメニュー18内の項目の選択を行なうことができ、真中に配置された決定ボタン17eにより選択された項目の決定を行なうことができる。
操作ボタン17により、図7のメニュー18の「カード設定」を選択、決定すると、メニュー19がサブメニュー画面として表示される。ここで、メニュー19の「静止画設定」を選択、決定することによって(S4)、静止画モードとなり、切替部12を介してメモリカード等の画像の表示を行なうことができる(S5)。なお、リモコン8の入力切換ボタン15を押して、「カード設定」のモードを選択することもできる。
次に、画像の表示制御操作について、図16のフローチャートに基づいて説明する。図16において、まず、表示部4の画面上で「1画面表示」を行うか「サムネイル表示」を行うかを選択することができる(S11)。「サムネイル表示」を選択、決定すると、外部メモリ制御部11、マイコン6で、各画像データが複数個の単位でグループ化され、複数のグループを管理するために各グループに画面頁番号を割り当てる画像管理の処理が行なわれ、次いで所定の画面頁番号が選択されてサムネイルの一覧表示画面が表示される(S12)。
さらに、方向指示ボタン17dを押すと(S13)、押されている時間を計測する計測タイマが作動し(S14)、その時に表示されている画面の頁番号が記憶される(S15)。計測時間が所定時間以上になると(S16)、連続頁送り制御が実行され、送られた頁番号に対応する画面のサムネイルは表示されずに、頁番号が連続的にカウント処理されて、カウントされた頁番号よりも頁送り方向に対して例えば一頁先行した頁番号が表示される(S17)。なお、前述したように、連続頁送りを指示する操作前の画面に含まれるサムネイル表示を維持したままにしてもよいし、サムネイルの代わりに予めROM7に記憶されたグレー画像等を読み込んで表示させても良いし、「ページ送り」等の報知表示を併せて行なってもよい。
S18で方向指示ボタン17dが押されているか否かが判定され、方向指示ボタン17dが継続して押されている間は連続頁送り制御の実行が継続され、方向指示ボタン17dの押下が停止されると連続頁送り制御は終了し、その時点で最後にカウントされた頁番号を表示し、その頁番号に対応する画面のサムネイルを再生・表示する(S19)。
連続頁送り制御の終了後、戻るボタン28が押された場合は(S20)、S15で記憶された頁番号の画面に戻り、該画面のサムネイルを表示する(S21)。なお、ここでは、戻るボタン28の操作により表示される画面は、方向指示ボタン17dが押下された時に表示されていた画面である。従って、例えば連続頁送りが複数回実行された場合は、戻るボタン28の操作により表示される画面は、最新の連続頁送り制御の開始前に表示されていた画面となる。
一方、連続頁送りが複数回実行された場合であっても、戻るボタン28の操作により表示される画面を、常に最初の連続頁送りの開始前に表示されていた画面とすることもできる。その場合は、図16におけるS15の処理を、S12で行うように構成すればよい。
また、図16のフローチャートでは、戻るボタン28の操作により表示される画面の頁番号は、連続頁送りの実行開始前に記憶される構成であるが、例えば、連続頁送りの実行終了時の頁番号からカウント数を減算して求めるような構成にしてもよい。
S16、S22にて、計測時間が所定時間より短いと判断された場合は、次頁送り制御が実行され、次頁の頁番号とサムネイルとが画面内に表示される(S23)。このように、方向指示ボタン17dの操作だけで、連続頁送りと次頁送りとの両方の指示操作を行うことが可能であるため、操作ボタンの数を増やすことなく、操作部を小型化することができる。勿論、次頁送り(順次頁送り)のための操作ボタンと連続頁送り(高速頁送り)のための操作ボタンとを個別に設けてもかまわない。
なお、S11にて、「1画面表示」が選択、決定された場合は、1つの画像が1画面に表示され(S24)、その後の頁送りは、S13〜S23のフローと同様の操作で行なうことができる。また、例えば方向指示ボタン17cが押された場合は、画面頁が戻る方向に頁送り操作が行なわれる構成であり、その際もS13〜S23のフローと同様の操作で行なうことができる。なお、各操作ボタンは、テレビジョン受像機本体に設けてもよいことは言うまでもない。
また、上記の説明は、本発明をテレビジョン装置に適用した例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子カメラや電子ブック装置などのように、電子化された画像の表示制御を行なうことが可能な画像表示装置の全てに適用することが可能である。
さらに、サムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)に表示する画像データは、外部のメモリカードから読み出したものに限らず、内蔵のメモリや記憶媒体に格納されている画像データや、ネットワーク等を介して外部より取得された画像データであっても良いことは明らかである。また、サムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)に表示する画像の種類としては、静止画像に限らず、動画像やテキストなどを含む種々の画像であってもよい。
以上のように、本実施形態にかかる電子画像表示制御方法は、複数の電子化された画像をグループ分けし、各グループを頁単位で管理するための頁番号を割り当てる画像管理工程と、所定操作を実行する操作工程と、前記操作工程の操作に基づき、所定の制御を指示する指示工程と、復帰制御を指示する復帰工程と、前記指示工程または前記復帰工程の指示に基づいて、各グループに対し割り当てられた頁番号と記憶もしくは記録された所定画像を表示する制御工程とを有し前記指示工程で指示された前記所定の制御が連続頁送り制御の場合、前記制御工程は、前記頁番号のカウント処理を行い、前記カウント処理に基づいた頁番号を連続的に表示するとともに、前記所定画像として当該頁番号に関連付けされた電子化された画像以外の所定パターン画像を表示し、前記連続頁送り制御の終了後、前記制御工程は、前記復帰工程の指示に基づいて、前記連続頁送り制御の開始前に表示されていた頁番号と当該頁番号に関連付けされた電子化された画像を表示するものである。
また、前記操作工程の操作に基づいて、表示されている頁番号を記憶する記憶工程を有し、前記制御工程は、前記復帰工程の指示に基づいて前記記憶工程で記憶された頁番号と当該頁番号に関連付けされた電子化された画像を表示するようにしてもよい。
さらに、前記画像管理工程は、前記各グループが複数の電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよいし、前記各グループが1つの電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよい。
そしてまた、前記操作工程では、第1操作または第2操作のいずれかが実行され、前記指示工程は、前記操作工程で実行された操作が前記第1操作か前記第2操作かを判定する判定工程を有し、前記判定工程において、前記第1操作と判定された場合は前記連続頁送り制御を指示し、前記第2操作と判定された場合は次頁の画面に切換える次頁送り制御を指示し、前記制御工程は、前記指示工程の指示に基づいて前記連続頁送り制御または前記次頁送り制御のいずれかを実行するようにしてもよい。
さらに、前記操作工程の前記所定操作は、スイッチの作動操作によって実行され、前記判定工程は、前記作動操作が所定時間を超えない場合は前記第2操作と判定し、前記作動操作が所定時間以上継続する場合は前記第1操作と判定するようにしてもよい。
また、前記制御工程は、前記連続頁送り制御の実行中、前記所定パターン画像としてグレー画像を表示するようにしてもよいし、前記連続頁送り制御の実行中、連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうようにしてもよい。
さらに、前記制御工程は、前記連続頁送り制御の実行中、前記カウント処理でカウントしている頁番号より頁送り方向に対して所定数進めた番号を表示するようにしてもよい。
同様に、本実施形態にかかる電子画像表示システムは、表示手段と、記録又は記憶媒体に保存された複数の電子化された画像を読取る読取手段と、前記読取手段で読取った画像をグループ分けし、各グループを頁単位で管理するための頁番号を割り当てる画像管理手段と、所定操作が実行される操作手段と、前記操作手段の操作に基づき、所定の制御を指示する指示手段と、復帰制御を指示する復帰手段と、前記指示手段または前記復帰手段の指示に基づいて、各グループに対し割り当てられた頁番号と記憶もしくは記録された所定画像を前記表示手段に表示する制御手段とを有し、前記指示手段で指示された前記所定の制御が連続頁送り制御の場合、前記制御手段は、前記頁番号のカウント処理を行い、前記カウント処理に基づいた頁番号を連続的に表示するとともに、前記所定画像として当該頁番号に関連付けされた電子化された画像以外の所定パターン画像を表示し、前記連続頁送り制御の終了後、前記制御手段は、前記復帰手段の指示に基づいて、前記連続頁送り制御の開始前に表示されていた頁番号と当該頁番号に関連付けされた電子化された画像を表示するものである。
また、前記操作手段の操作に基づいて、表示されている頁番号を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記復帰手段の指示に基づいて前記記憶手段に記憶された頁番号と当該頁番号に関連付けされた電子化された画像を表示するようにしてもよい。
さらに、前記電子画像表示システムは、テレビジョン放送信号を受信する受信手段と、前記読取手段からの画像信号または前記受信手段からの画像信号のいずれかを前記表示手段へ伝送するように切替を行なう切替手段と、前記指示手段の指示に基づいて、前記読取手段からの画像信号を前記表示手段へ伝送するように前記切替手段を制御する切替制御手段とを備えたものである。
そしてまた、前記画像管理手段は、前記各グループが複数の電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよいし、前記各グループが1つの電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよい。
さらに、前記操作手段の前記所定操作として、第1操作または第2操作が実行され、前記指示手段は、前記操作手段で実行された操作が前記第1操作か前記第2操作かを判定する判定手段を有し、前記判定手段において、前記第1操作と判定された場合は前記連続頁送り制御を指示し、前記第2操作と判定された場合は次頁の画面に切換える次頁送り制御を指示し、前記制御手段は、前記指示手段の指示に基づいて前記連続頁送り制御または前記次頁送り制御のいずれかを実行するようにしてもよい。
また、前記操作手段の前記所定操作は、スイッチの作動操作によって実行され、前記判定手段は、前記作動操作が所定時間を超えない場合は前記第2操作と判定し、前記作動操作が所定時間以上継続する場合は前記第1操作と判定するようにしてもよい。
さらに、前記制御手段は、前記連続頁送り制御の実行中、前記所定パターン画像としてグレー画像を表示するようにしてもよいし、前記連続頁送り制御の実行中であることを認識できる表示を行なうようにしてもよい。
そしてまた、前記制御手段は、前記連続頁送り制御の実行中、前記カウント処理でカウントしている頁番号より頁送り方向に対して所定数進めた番号を表示するようにしてもよい。
さらに、前記電子画像表示システムは、前記表示手段と離れた場所から遠隔操作を行なう遠隔操作装置を有し、前記操作手段および前記復帰手段は前記遠隔操作装置に設けられてもよい。
本実施形態によれば、上述のとおり、連続頁送りの機能を設けたことにより、見たい画像を短時間で容易に探し出すことができる電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
また、連続頁送りの実行中に、各頁の画像データを表示することが無く連続頁送りが迅速に処理されるので、快適な操作性を有する電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
さらに、復帰手段の操作により、連続頁送り開始前に表示されていた画面を表示することができるので、当該画面の頁番号を覚えていなくても、簡単な操作で連続頁送り開始前の画面に戻ることができる。
そしてまた、連続頁送りと次頁送りを一つの操作手段で操作可能としたことにより、部品点数を増やさずに多くの操作機能を有した電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
また、連続頁送りの実行中に、所定パターン画像(例えばグレー画像)や連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうことにより、ユーザーは連続頁送りが実行中であることを容易に認識することができる。
さらに、連続頁送りの実行中に、カウント処理されている頁番号よりも送り方向に対して先行した番号を画面上に連続表示することにより、ユーザーが行なう連続頁送りの終了操作時のボタン解放操作等の俊敏性に合わせて、ユーザーが見たい画像を的確に表示させることができる。
そしてまた、連続頁送りや次頁送り等の操作を行なう操作手段を、リモートコントロール装置(リモコン)等の遠隔操作装置に設けたことにより、連続頁送りや次頁送りの画面を表示装置と離れた場所から確認しながら操作できるので、画面が見やすく操作性を向上させることができる。
また、連続頁送りや次頁送り等の操作を行なう操作手段や連続頁送り開始前の画面に戻すための操作を行なう復帰手段を、リモートコントロール装置(リモコン)等の遠隔操作装置に設けたことにより、操作場所が限定されず、連続頁送りや次頁送りの画面を表示装置と離れた場所から確認しながら操作できるので、画面が見やすくなり操作性を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施形態について詳細に説明するが、上記本発明の第1の実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図17乃至図19は、本実施形態のサムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)の切換え方式の一例を示す説明図であり、ここでは、12個の縮小画像(サムネイル)を含むサムネイル一覧表示画面が全部で100頁とした場合の、1頁目、n頁目、100頁目のサムネイル一覧画面を示している。各画面の画像は複数個(図17乃至図19では12個)単位でグループ分けされ、各グループ毎に管理するために頁番号が割当てられている。そして、リモートコントロール装置(リモコン)等の操作によって、所定の画面頁(グループ)を選択し、選択されたグループに対して、以下のような制御を行うことができる。
本実施形態においては、サムネイル一覧表示画面を1画面づつ順次切換えて送る方式(次頁送り/順次頁送り)に加えて、サムネイル一覧表示画面を連続的に高速で切換えて送る方式(連続頁送り/高速頁送り)を設けている。なお、送り方向に対して最終頁(図17乃至図19では100頁または1頁)になった場合は、先頭頁(図17乃至図19では1頁または100頁)に戻る構成となっている。
連続頁送り制御が実行されると、送られた画面頁番号は高速で切換わって表示されるが、送られた画面頁番号に割り当てられた(関連付けられた)画面のサムネイルは表示されずに、画面頁を連続的に切換えて送る構成である。従って、連続頁送りの実行中は、各画面に含まれる複数のサムネイルを再生・表示するための作業を行う必要がなくなり、作業時間が短縮化されるので、スムーズで迅速な頁送りを実現することができ、快適な検索操作が可能となる。
なお、サムネイル一覧表示画面(グループ)の総頁数が所定数より少ない場合、連続頁送りを実行してしまうと、所望の頁は瞬時に通過してしまうこととなり、却って不便なものとなってしまう怖れがある。そこで、本実施形態では、画面(グループ)の総頁数が所定数より少ない場合は、連続頁送りは実行せずに、次頁送りを実行する構成にして、使い勝手を向上させている。ここで、連続頁送りの実行を不可とする所定の総頁数については、連続頁送りの速度等から適当な値を選定することができるが、本実施形態では、例えば、画面(グループ)の総頁数が4枚以上の時にのみ連続頁送りを実行可能としている。
また、切換わった頁番号に対応する画面のサムネイルを表示させない代わりに、連続頁送りの指示操作前の画面のサムネイルを表示させた状態を維持してもよいし、各サムネイルに対応する場所に予め決められた所定パターン画像(例えばグレー画像等の単色画像など)を表示させてもよい。このように、予め決められた所定パターン画像を表示させる制御方法であれば、次頁送りまたは連続頁送りのいずれが実行中であるかを、ユーザーに認識させることができる。
さらに、連続頁送り制御の実行中に、画面上に「ページ送り」等の表示を行う方法によっても、連続頁送りが実行中であることをユーザーに対して容易に認識させることができる。このような報知表示を行なえば、切換わった画面の画像(サムネイル)が表示されず、連続頁送りの指示操作前のサムネイル一覧表示画面の画像の表示が維持されている場合であっても、ユーザーの不安を解消することができる。
連続頁送り制御の実行中は、切換わった画面のサムネイルが表示されないため、画像の確認はできないが、見たい画像が含まれるおおよその画面頁番号はユーザーが過去に操作した時の記憶等で認識できる場合が多い。従って、実際の操作では、例えば、連続頁送りによって所望の画面頁の近くまで送り、その画面頁から次頁送りによって画像を確認しながら画面頁を送り、所望の画像に到達するような操作を行なうことが可能となる。とりわけ、例えば千枚程度の画像データからサムネイル表示を用いて所望の画像をいち早くサーチしたい場合等には、非常に有効な手法である。
一方、このような連続頁送りの操作においては、次のような課題もある。すなわち、所望の画面頁で連続頁送りを停止する場合、停止したい頁の画面で停止操作を行なうことになるが、停止操作を行なってから実際に停止するまでにタイムラグが存在するので、その間に頁がカウントされてしまい、実際に停止した頁は所望の頁よりも頁送り方向に対して進んだ頁になってしまう。
このタイムラグが存在しうる一例として、例えばリモコンの送り/戻しボタンを押し続けることによって連続頁送りを実行し、ボタンを押し続けることを止めることで連続頁送りを停止するような操作が、事例として挙げられる。このとき人間は、瞬間的に力を入れる動作よりも、瞬間的に入れていた力を抜く動作の方がより俊敏性に欠けるため、タイムラグが存在することになる。
よって、本実施形態では、このような不具合を解消するために、連続頁送り制御の実行中に表示する画面頁番号を、カウントされている番号から頁送り方向に対して所定頁数進めた番号としている。すなわち、頁送り方向がカウントアップする方向であれば、カウントされている頁番号に所定数を加算した頁番号が表示されることとなり、カウントダウンする方向であれば、カウントされている頁番号から所定数を減算した頁番号が表示されることとなる。
このような構成とすることにより、実際に連続頁送りが停止する画面頁をユーザの所望の画面頁に一致させることができる。なお、どれくらい送り/戻し方向に進めた頁番号を表示させるかは、テスト等を行って適当な値を決めるようにすればよいが、本実施形態では例えば1頁進めた番号を表示するようにしている。
図20に、本実施形態のテレビジョン受像機のブロック図を示す。まず、テレビジョン受像機の一般的な構成として、テレビ放送信号を受信する受信部1、映像処理を行なう映像処理部2、音声処理を行なう音声処理部3、映像を表示する表示部4、音声を出力するスピーカー5、連続頁送り、次頁送り等を含む全体の制御を行なうマイコン6、ROM7、テレビジョン受像機の遠隔操作を行なうリモートコントロール装置(リモコン)8、リモコン8からの送信を受信する受光部9等から構成される。
本実施形態では、更にデジタルカメラ等で撮影された画像データが記録されているメモリカード等の外部メモリを挿入するカードスロット10、メモリカード等に記録された画像データを読み取る外部メモリ制御部11、受信部1と外部メモリ制御部11との切替えを選択的に行い、どちらかの出力信号を映像処理部2、音声処理部3に伝送する切替部12を有している。
図21に、本実施形態におけるリモコン8の外観構成図を示す。リモコン8は、テレビジョン受像機の電源のオン・オフを指示入力する電源ボタン13、メニュー画面の表示を指示入力するメニューボタン14、テレビジョン受像機の入力切換を行なう入力切換ボタン15、「1」〜「12」のキーで構成されたチャンネル選局ボタン16、表示部4に表示される画面の操作を行なう操作ボタン17等で構成される。
メモリカード等に記録された画像を表示部4に表示させる手順を図22のフローチャート、図23の表示部4の画面に基づいて説明する。図22において、まず、電源ボタン13を押して電源をオンにして(S1)、メニューボタン14を押す(S2)と、図23のメニュー18が表示される(S3)。操作ボタン17の上下左右方向を指示する方向指示ボタン17a、17b、17c、17dにより、表示部4に表示されたメニュー18内の項目の選択を行なうことができ、真中に配置された決定ボタン17eにより選択された項目の決定を行なうことができる。
操作ボタン17により、図7のメニュー18の「カード設定」を選択、決定すると、メニュー19がサブメニュー画面として表示される。ここで、メニュー19の「静止画設定」を選択、決定することによって(S4)、静止画モードとなり、切替部12を介してメモリカード等の画像の表示を行なうことができる(S5)。なお、リモコン8の入力切換ボタン15を押して、「カード設定」のモードを選択することもできる。
次に、画像の表示制御操作について、図24のフローチャートに基づいて説明する。図24において、まず、表示部4の画面上で「1画面表示」を行うか「サムネイル表示」を行うかを選択することができる(S11)。「サムネイル表示」を選択、決定すると、外部メモリ制御部11、マイコン6で、各画像データが複数個の単位でグループ化され、複数のグループを管理するために各グループに画面頁番号を割り当てる画像管理の処理が行なわれ、次いで所定の画面頁番号が選択されてサムネイルの一覧表示画面が表示される(S12)。
さらに、方向指示ボタン17dを押すと(S13)、押されている時間を計測する計測タイマが作動し(S14)、計測時間が所定時間以上になると(S15)、グループの総頁数が所定数以上の場合に連続頁送り制御が実行され(S16)、送られた頁番号に対応する画面のサムネイルは表示されずに、頁番号が連続的にカウント処理されて、カウントされた頁番号よりも頁送り方向に対して例えば一頁先行した頁番号が表示される(S17)。なお、前述したように、連続頁送りを指示する操作前の画面に含まれるサムネイル表示を維持したままにしてもよいし、サムネイルの代わりに予めROM7に記憶されたグレー画像等を読み込んで表示させても良いし、「ページ送り」等の報知表示を併せて行なってもよい。
S18で方向指示ボタン17dが押されているか否かが判定され、方向指示ボタン17dが継続して押されている間は連続頁送り制御の実行が継続され、方向指示ボタン17dの押下が停止されると連続頁送り制御は終了し、その時点で最後にカウントされた頁番号を表示し、その頁番号に対応する画面のサムネイルを再生・表示する(S19)。
S15、S20にて、計測時間が所定時間より短いと判断された場合、または、グループの総頁数が所定数より少ないと判断された場合は(S16)、次頁送り制御が実行され、次頁の頁番号とサムネイルとが画面内に表示される(S21)。
このように、方向指示ボタン17dの操作だけで、連続頁送りと次頁送りとの両方の指示操作を行うことが可能であるため、操作ボタンの数を増やすことなく、操作部を小型化することができる。勿論、次頁送り(順次頁送り)のための操作ボタンと連続頁送り(高速頁送り)のための操作ボタンとを個別に設けてもかまわない。
なお、S11にて、「1画面表示」が選択、決定された場合は、1つの画像が1画面に表示され(S22)、その後の頁送りは、S13〜S21のフローと同様の操作で行なうことができる。また、例えば方向指示ボタン17cが押された場合は、画面頁が戻る方向に頁送り操作が行なわれる構成であり、その際もS13〜S21のフローと同様の操作で行なうことができる。なお、各操作ボタンは、テレビジョン受像機本体に設けてもよいことは言うまでもない。
また、上記の説明は、本発明をテレビジョン装置に適用した例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子カメラや電子ブック装置などのように、電子化された画像の表示制御を行なうことが可能な画像表示装置の全てに適用することが可能である。
さらに、サムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)に表示する画像データは、外部のメモリカードから読み出したものに限らず、内蔵のメモリや記憶媒体に格納されている画像データや、ネットワーク等を介して外部より取得可能な画像データであっても良いことは明らかである。また、サムネイル一覧表示画面(インデックスマルチ画面)に表示する画像の種類としては、静止画像に限らず、動画像やテキストなどを含む種々の画像であってもよい。
以上のように、本実施形態にかかる電子画像表示制御方法は、複数の電子化された画像をグループ分けし、各グループを頁単位で管理するための頁番号を割り当て、前記グループの総頁数を記憶する画像管理工程と、所定操作を実行する操作工程と、前記操作工程の操作に応答して、所定の制御を指示する指示工程と、前記指示工程の指示に応答して、各グループに対し割り当てられた頁番号と記憶もしくは記録された所定画像を表示する制御工程とを有し、前記指示工程で指示された前記所定の制御が連続頁送り制御で、かつ、前記グループの総頁数が所定数以上の場合、前記制御工程は、前記頁番号のカウント処理を行い、前記カウント処理に基づいた頁番号を連続的に表示するとともに、前記所定画像として当該頁番号に関連付けされた電子化された画像以外の所定パターン画像を表示するものである。
また、前記画像管理工程は、前記各グループが複数の電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよいし、前記各グループが1つの電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよい。
さらに、前記操作工程では、第1操作または第2操作のいずれかが実行され、前記指示工程は、前記操作工程で実行された操作が前記第1操作か前記第2操作かを判定する判定工程を有し、前記連続頁送り制御または次頁の画面に切換える次頁送り制御を指示し、前記グループの総頁数が前記所定数以上の場合、前記指示工程は、前記判定工程において前記第1操作と判定されたときは前記連続頁送り制御を指示し、前記第2操作と判定されたときは前記次頁送り制御を指示し、前記制御工程は、前記指示工程の指示に基づいて前記連続頁送り制御または前記次頁送り制御のいずれかを実行し、前記グループの総頁数が前記所定数より少ない場合、前記制御工程は、前記操作工程での操作が実行されたとき、前記判定工程の判定結果が前記第1操作または前記第2操作であるかにかかわらず、前記次頁送り制御を実行するようにしてもよい。
そしてまた、前記操作工程の前記所定操作は、スイッチの作動操作によって実行され、前記判定工程は、前記作動操作が所定時間を超えない場合は前記第2操作と判定し、前記作動操作が所定時間以上継続する場合は前記第1操作と判定するようにしてもよい。
また、前記制御工程は、前記連続頁送り制御の実行中、前記所定パターン画像としてグレー画像を表示するようにしてもよいし、前記連続頁送り制御の実行中、連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうようにしてもよい。
さらに、前記制御工程は、前記連続頁送り制御の実行中、前記カウント処理でカウントしている頁番号より頁送り方向に対して所定数進めた番号を表示するようにしてもよい。
同様に、本実施形態にかかる電子画像表示システムは、表示手段と、記録又は記憶媒体に保存された複数の電子化された画像を読取る読取手段と、前記読取手段で読取った画像をグループ分けし、各グループを頁単位で管理するための頁番号を割り当て、前記グループの総頁数を記憶する画像管理手段と、所定操作が実行される操作手段と、前記操作手段の操作に応答して、所定の制御を指示する指示手段と、前記指示手段の指示に応答して、各グループに対し割り当てられた頁番号と記憶もしくは記録された所定画像を前記表示手段に表示する制御手段とを有し前記指示手段で指示された前記所定の制御が連続頁送り制御で、かつ、前記グループの総頁数が所定数以上の場合、前記制御手段は、前記頁番号のカウント処理を行い、前記カウント処理に基づいた頁番号を連続的に表示するとともに、前記所定画像として当該頁番号に関連付けされた電子化された画像以外の所定パターン画像を表示するものである。
また、前記電子画像表示システムは、テレビジョン放送信号を受信する受信手段と、前記読取手段からの画像信号または前記受信手段からの画像信号のいずれかを前記表示手段へ伝送するように切替を行なう切替手段と、前記指示手段の指示に基づいて、前記読取手段からの画像信号を前記表示手段へ伝送するように前記切替手段を制御する切替制御手段とを備えたものである。
さらに、前記画像管理手段は、前記各グループが複数の電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよいし、前記各グループが1つの電子化された画像を含むようにグループ分けするようにしてもよい。
そしてまた、前記操作手段の前記所定操作として、第1操作または第2操作が実行され、前記指示手段は、前記操作手段で実行された操作が前記第1操作か前記第2操作かを判定する判定手段を有し、前記連続頁送り制御または次頁の画面に切換える次頁送り制御を指示し、前記グループの総頁数が前記所定数以上の場合、前記指示手段は、前記判定手段において前記第1操作と判定されたときは前記連続頁送り制御を指示し、前記第2操作と判定されたときは前記次頁送り制御を指示し、前記制御手段は、前記指示手段の指示に基づいて前記連続頁送り制御または前記次頁送り制御のいずれかを実行し、前記グループの総頁数が前記所定数より少ない場合、前記制御手段は、前記操作手段での操作が実行されたとき、前記判定手段の判定結果が前記第1操作または前記第2操作であるかにかかわらず、前記次頁送り制御を実行するようにしてもよい。
また、前記操作手段の前記所定操作は、スイッチの作動操作によって実行され、前記判定手段は、前記作動操作が所定時間を超えない場合は前記第2操作と判定し、前記作動操作が所定時間以上継続する場合は前記第1操作と判定するようにしてもよい。
さらに、前記制御手段は、前記連続頁送り制御の実行中、前記所定パターン画像としてグレー画像を表示するようにしてもよいし、前記連続頁送り制御の実行中、連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうようにしてもよい。
そしてまた、前記制御手段は、前記連続頁送り制御の実行中、前記カウント処理でカウントしている頁番号より頁送り方向に対して所定数進めた番号を表示するようにしてもよい。
また、前記電子画像表示システムは、前記表示手段と離れた場所から遠隔操作を行なう遠隔操作装置を有し、前記操作手段は前記遠隔操作装置に設けられてもよい。
本実施形態によれば、上述のとおり、連続頁送りの機能を設けたことにより、見たい画像を短時間で容易に探し出すことができる電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
また、連続頁送りの実行中に、各頁の画像データを表示することが無く連続頁送りが迅速に処理されるので、快適な操作性を有する電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
さらに、グループの総頁数が所定数以上の場合のみ、連続頁送りを実行することにより、グループの総頁数が少ないために所望の頁が瞬時に通過してしまうという不便さを解消した電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
そしてまた、連続頁送りと次頁送りを一つの操作手段で操作可能としたことにより、部品点数を増やさずに多くの操作機能を有した電子画像表示制御方法及び電子画像表示システムを提供することができる。
また、連続頁送りの実行中に、所定パターン画像(例えばグレー画像)や連続頁送り中であることを認識できる表示を行なうことにより、ユーザーは連続頁送りが実行中であることを容易に認識することができる。
さらに、連続頁送りの実行中に、カウント処理されている頁番号よりも送り方向に対して先行した番号を画面上に連続表示することにより、ユーザーが行なう連続頁送りの終了操作時のボタン解放操作等の俊敏性に合わせて、ユーザーが見たい画像を的確に表示させることができる。
そしてまた、連続頁送りや次頁送り等の操作を行なう操作手段を、リモートコントロール装置(リモコン)等の遠隔操作装置に設けたことにより、操作場所が限定されず、連続頁送りや次頁送りの画面を表示装置と離れた場所から確認しながら操作できるので、画面が見やすくなり操作性を向上させることができる。