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JP2005262144A - NOx吸蔵還元触媒 - Google Patents

NOx吸蔵還元触媒 Download PDF

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JP2005262144A JP2004080787A JP2004080787A JP2005262144A JP 2005262144 A JP2005262144 A JP 2005262144A JP 2004080787 A JP2004080787 A JP 2004080787A JP 2004080787 A JP2004080787 A JP 2004080787A JP 2005262144 A JP2005262144 A JP 2005262144A
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義次 小倉
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Abstract

【課題】硫黄被毒からの回復処理を容易に行うことができ、耐久時におけるNOx 浄化活性の低下をさらに抑制する。
【解決手段】
アルミナより硫黄酸化物を吸着しにくい酸化物担体を用いたNOx 吸蔵還元型の下触媒層2の表面に、アルミナにLiとLi以外のNOx 吸蔵材をモル比でLi/(Li以外のNOx 吸蔵材)≧2となるように担持したNOx 吸蔵還元型の上触媒層3を形成した。
上触媒層3は、SOx の捕捉量が理論値より格段に多く、NOx 吸蔵能の回復も容易であるので、下触媒層2の硫黄被毒が抑制され、しかも両触媒層でNOx を浄化できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リーン雰囲気でNOx を吸蔵し、ストイキ又はリッチ雰囲気で吸蔵されていたNOx を放出して還元浄化するNOx 吸蔵還元触媒に関し、詳しくは硫黄被毒を抑制できるNOx 吸蔵還元触媒に関する。
近年、リーン雰囲気でNOx を吸蔵し、ストイキ又はリッチ雰囲気で吸蔵されていたNOx を放出して還元浄化するNOx 吸蔵還元触媒が開発され、実用化されている。このNOx 吸蔵還元触媒は、アルミナなどの酸化物担体にPtなどの貴金属と、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれるNOx 吸蔵材とを担持してなるものである。リーン雰囲気では、排ガス中のNOが貴金属によって酸化されてNO2 となり、それがNOx 吸蔵材と反応して亜硝酸塩又は硝酸塩となることで吸蔵される。そしてストイキ又はリッチ雰囲気では、亜硝酸塩又は硝酸塩が分解してNOx が放出されることでNOx 吸蔵剤はNOx 吸蔵能を回復し、放出されたNOx は雰囲気中に豊富に存在するHCなどの還元成分によって還元される。
また例えば特開平09−173866号公報に記載されているように、 DPFのセル隔壁の表面にアルミナなどからコート層を形成し、そのコート層に白金(Pt)などの貴金属を担持した連続再生式 DPF(フィルタ触媒)が開発されている。このフィルタ触媒によれば、捕集されたPMが貴金属の触媒反応によって酸化燃焼するため、捕集と同時にあるいは捕集に連続してPMを燃焼させることでフィルタ機能を再生することができる。そして触媒反応は比較的低温で生じること、及び捕集量が少ないうちにPMを燃焼できることから、 DPFに作用する熱応力が小さく破損が防止されるという利点がある。そして例えば特開平09−094434号公報に開示されているように、コート層にNOx 吸蔵材をさらに担持したNOx 吸蔵還元型のフィルタ触媒も知られている。
ところが排ガス中には硫黄酸化物が含まれているために、NOx 吸蔵材は硫黄酸化物とも反応する。しかし生成する硫酸塩は、硝酸塩より分解しにくいために、通常の雰囲気では硫酸塩となったNOx 吸蔵材のNOx 吸蔵能を回復させることが困難であり、これによってNOx 浄化活性が低下するという問題があった。この現象は、NOx 吸蔵材の硫黄被毒と称されている。この硫黄被毒からNOx 吸蔵材のNOx 吸蔵能を回復するには、排ガス雰囲気を還元剤が豊富なリッチ雰囲気として処理する必要があるが、処理時間が長くなると燃費が悪化してしまう。特にディーゼルエンジンからの排ガス中には硫黄酸化物が多く、上記したNOx 吸蔵還元型のフィルタ触媒においては硫黄被毒を抑制することが大きな課題となっている。
そこで特開2002−177779号公報には、NOx 吸蔵材としてLiとKを用い、モル比でLi/K≧ 1.4となるように担持したディーゼルエンジン用のNOx 吸蔵還元触媒が開示されている。この触媒によれば、排ガス温度が 600℃程度の低温域にある場合においてもNOx 吸蔵材から硫黄成分が効率よく脱離する。しかしこの触媒では、硫黄脱離量は多いもののNOx 吸蔵能の回復が十分でなく、更なる改良が望まれている。
また特開2002−126453号公報には、NOx 吸蔵還元触媒層の表面にSOx を物理吸着可能な硫黄捕捉層を形成した排ガス浄化装置が開示されている。この排ガス浄化装置によれば、高温リーン雰囲気においてSOx が硫黄捕捉層に捕捉されるので、NOx 吸蔵還元触媒層に担持されているNOx 吸蔵材の硫黄被毒を抑制することができる。しかしこの技術では、硫黄捕捉層が排ガスの浄化に寄与することはなく、硫黄捕捉層によってコート層の厚さが厚くなるために、排気圧損を従来と同等とするにはNOx 吸蔵還元触媒層の厚さを薄くせざるを得ない。したがってNOx 浄化能を従来と同等に維持しようとすると、NOx 吸蔵還元触媒層に貴金属及びNOx 吸蔵材が高密度で担持されることになり、貴金属の粒成長などによって活性が低下しやすいという不具合がある。
特開平09−094434号 特開2002−177779号 特開2002−126453号
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、硫黄被毒からの回復処理を容易に行うことができ、耐久時におけるNOx 浄化活性の低下をさらに抑制することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明のNOx 吸蔵還元触媒の特徴は、担体基材と、アルミナより硫黄酸化物を吸着しにくい酸化物担体に貴金属とNOx 吸蔵材とを担持してなり担体基材の表面に形成された下触媒層と、アルミナに貴金属とNOx 吸蔵材とを担持してなり下触媒層の表面に形成された上触媒層と、からなり、上触媒層のNOx 吸蔵材はLiとLi以外の元素を少なくとも含み、モル比でLi/(Li以外の元素)≧2となるように含まれることにある。
排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、を有し、セル隔壁の表面及び細孔内表面に下触媒層及び上触媒層が形成されているフィルタ触媒であることが好ましい。
そしてフィルタ触媒である場合には、下触媒層の平均粒子径は 0.5〜 1.2μmであり、上触媒層の平均粒子径は 1.5μm以上であることが望ましい。
本発明のNOx 吸蔵還元触媒によれば、上触媒層に多量のSOx を捕捉することができるため、下触媒層のNOx 吸蔵材の硫黄被毒が抑制される。また上触媒層はSOx を脱離しやすいので、NOx 吸蔵能が容易に回復する。したがって硫黄被毒を抑制することができ、回復処理も容易に行うことができる。また平常時は上触媒層と下触媒層とでNOx を浄化し、上触媒層にSOx が捕捉された状況では主として下触媒層によってNOx を浄化するので、NOx 浄化活性の低下をさらに抑制することが可能となり、高いNOx 浄化性能が発現される。
そして短時間のリッチ処理によって硫黄被毒した上触媒層のNOx 吸蔵能を回復できるので、燃費が向上する。
本発明者らは、NOx 吸蔵還元触媒の硫黄被毒現象を鋭意研究したところ、化学反応として算出される理論硫黄被毒量より多量のSOx が捕捉される場合があることを発見した。すなわちアルミナを担体としたNOx 吸蔵還元触媒では、NOx 吸蔵材とSOx との反応による捕捉量と、アルミナとSOx との反応による捕捉量との合計量が理論硫黄被毒量となるが、実際の硫黄被毒量はそれを2倍以上に上回る量となることを見出した。しかもこの現象は、NOx 吸蔵材としてLiと、Li以外のNOx 吸蔵材を、モル比でLi/(Li以外のNOx 吸蔵材)≧2となるように担持した場合に生じることも明らかとなり、このようにNOx 吸蔵材を担持したNOx 吸蔵還元触媒では、 600℃程度の比較的低温域から硫黄成分が容易に脱離しNOx 吸蔵能の回復が容易であることも明らかとなった。さらにこの現象は、アルミナを担体とした場合に特異的に起こるものであり、ジルコニアやチタニアなど他の酸化物担体ではこのような現象は生じないことも明らかとなっている。
したがって特開2002−177779号公報に記載の触媒が、回復処理時に硫黄成分の脱離量が多いにも関わらずNOx 吸蔵能の回復が不十分であったのは、アルミナにモル比でLi/K≧ 1.4となるように担持しているため、特異的に多く捕捉されたSOx が主として脱離したのであって、NOx 吸蔵材と反応したSOx は大部分がそのまま残ったため回復が不十分であったと考えられる。
本発明は、このような発見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明のNOx 吸蔵還元触媒は、アルミナに貴金属とNOx 吸蔵材とを担持してなり、NOx 吸蔵材はLiとLi以外の元素を少なくとも含み、モル比でLi/(Li以外の元素)≧2となるように含まれる上触媒層を有している。この上触媒層には理論硫黄被毒量よりも2倍以上多いSOx を捕捉できるので、下触媒層のNOx 吸蔵材の硫黄被毒が抑制され、上触媒層の硫黄被毒後にも主として下触媒層によってNOx を浄化することができる。また硫黄被毒した上触媒層のNOx 吸蔵材からは、 600℃程度の比較的低温域から硫黄成分が容易に脱離するのでNOx 吸蔵能が容易に回復し、下触媒層と上触媒層とでNOx を十分に浄化することができる。
下触媒層は、アルミナより硫黄酸化物を吸着しにくい酸化物担体に貴金属とNOx 吸蔵材とを担持してなるものである。硫黄酸化物を吸着しにくい酸化物担体としては、ジルコニア、チタニア、あるいは少なくともチタニアを含む複合酸化物などが例示される。アルミナより酸性度が高い酸化物を用いることが好ましいが、特性に影響を与えない範囲であれば、アルミナあるいはアルミナより酸性度が低い酸化物を混合してもよい。
下触媒層に担持されている貴金属及びNOx 吸蔵材は、従来のNOx 吸蔵還元触媒と同様のものを用いることができる。貴金属としてはPt、Rh、Pd、Irなどの白金族貴金属が挙げられ、NOx 吸蔵材はアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。その担持量も従来のNOx 吸蔵還元触媒と同様でよい。
下触媒層の表面に形成される上触媒層は、アルミナに貴金属とNOx 吸蔵材とを担持してなり、NOx 吸蔵材はLiとLi以外の元素を少なくとも含み、モル比でLi/(Li以外の元素)≧2となるように含まれている。アルミナとしては、γ型、θ型、α型などを用いることができるが、比表面積の大きなγ型が特に好ましい。
Li以外のNOx 吸蔵材としては、K、Baを始めとして、Li以外のアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。ここで、モル比でLi/(Li以外のNOx 吸蔵材)≧2となるようにすることが重要である。このモル比が2未満では、上触媒層に捕捉されるSOx の量が少なくなり、下触媒層の硫黄被毒を抑制することが困難となる。また 600℃を超える温度で再生処理した場合に、NOx 吸蔵能の回復が不十分となってしますう。
上触媒層に担持される貴金属は特に制限されず、Pt、Rh、Pd、Irなどの白金族貴金属を用いることができる。またNOx 吸蔵材及び貴金属の担持量は、従来のNOx 吸蔵還元触媒と同様でよい。
下触媒層と上触媒層との比率は、重量比で上触媒層/下触媒層=7/3〜3/7の範囲が好ましい。この範囲から外れると、下触媒層の硫黄被毒が生じたり、NOx 浄化性能が低下したりする場合がある。
担体基材は、ストレートフロー構造のモノリス基材とすることができる。また排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、流入側セルと流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、を有するフィルタ基材とすることもできる。モノリス基材の場合には、そのセル隔壁の表面に下触媒層と上触媒層が形成される。この場合、モノリス基材1Lに対し、下触媒層と上触媒層の合計で 100〜 300g形成することが好ましい。形成量がこの範囲より少ないとNOx 浄化性能が低下し、この範囲より多く形成するとセル通路が狭まって排気圧損が上昇するため好ましくない。
ディーゼルエンジンからの排ガス中にはパティキュレートマター(PM)が多いので、本発明の触媒が特に有用である。この場合は担体基材はフィルタ基材とされ、セル隔壁の表面及び細孔内表面に下触媒層及び上触媒層が形成される。これによりNOx とPMの浄化が可能となる。この場合、フィルタ基材1Lに対し、下触媒層と上触媒層の合計で75〜 200g形成することが好ましい。形成量がこの範囲より少ないとNOx 浄化性能が低下し、この範囲より多く形成すると細孔の閉塞によって排気圧損が上昇するため好ましくない。
フィルタ基材のセル隔壁における細孔分布は、従来の DPFと同様に、気孔率が40〜80%、平均細孔径が10〜50μmの範囲とすることができる。気孔率または平均細孔径がこの範囲から外れると、PMの捕集効率が低下したり、排気圧損が上昇したりする場合がある。このようなフィルタ基材を用いた場合には、下触媒層の平均粒子径を 0.5〜 1.2μmとし、上触媒層の平均粒子径を 1.5μm以上とすることが望ましい。下触媒層の平均粒子径を 0.5〜 1.2μmとすることで、セル隔壁の細孔が閉塞されるのを防止でき、排気圧損の上昇を抑制することができる。また上触媒層の平均粒子径が 1.5μm未満では、NOx の拡散が律速となって下触媒層のNOx 吸蔵性能が低下してしまう。
以下、試験例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(試験例)
表1に示す各種NOx 吸蔵還元触媒を作製し、SO2 を所定濃度で含むモデルガスを 400℃で流通させた。そして入りガス中のSO2 濃度と出ガス中のSO2 濃度を測定し、触媒に捕捉されたSO2 量をS捕捉量として求めた。結果を表1に示す。
表1より、γ-Al2O3粉末にPtとLi及びBaが所定量担持された触媒は、理論値の2倍以上のSO2 を捕捉することが明らかである。またLi/Ba比が2未満であったり、ZrO2やTiO2を担体としたものでは、SO2 の捕捉量は理論値に満たないことも明らかである。
Figure 2005262144
(実施例1)
図1に、本実施例のフィルタ型NOx 吸蔵還元触媒を示す。フィルタ基材1は、排ガス下流側で目詰めされた流入側セル10と、流入側セル10に隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セル11と、流入側セル10と流出側セル11を区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁12と、を有している。セル隔壁12の細孔表面には、下触媒層2が形成され、下触媒層2の表面には上触媒層3が形成されている。以下、この触媒の製造方法を説明し、構成の詳細な説明に代える。
直径30mm、長さ50mmのコージェライト製のフィルタ基材1(気孔率60%、平均細孔径30μm)を用意した。次に、チタニア粉末25重量部、ジルコニア粉末25重量部、アルミナ粉末50重量部、及びバインダーがイオン交換水中に分散されたスラリーを調製し、アトライタとボールミルによって平均粒子径を 0.5μmに調整した。
このスラリーを用い、ウォッシュコート法にて上記フィルタ基材のセル隔壁12の表面及びセル隔壁12の内部の細孔表面にコート層を80g/L形成した。その後、吸水担持法にてPtを2g/L担持して焼成し、吸水担持法にてBaを 0.1モル/L担持した後 500℃で焼成して、下触媒層2を形成した。
次に、γ型のアルミナ粉末に予めPtが 2.5重量%担持されたPt/Al2O3粉末と、バインダーと、がイオン交換水中に分散されたスラリーを調製し、アトライタとボールミルによって平均粒子径を 1.5μmに調整した。このスラリーを用い、ウォッシュコート法にて下触媒層2が形成されたフィルタ基材1の下触媒層2の表面に第2のコート層を40g/L形成した。その後、吸水担持法にてKを 0.1モル/L担持し、Liを 0.2モル/L担持した後 500℃で焼成して、上触媒層3を形成した。なお、モル比(Li/K)は 2.0であり、Ptの担持量は1g/Lである。
(実施例2)
下触媒層2の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を 0.8μmとし、上触媒層3のKの担持量を0.05モル/Lとしたこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/K)は 4.0である。
(実施例3)
下触媒層2の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を 1.0μmとし、上触媒層3の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を2μmとし、上触媒層3にKに代えてBaを 0.1モル/L担持したこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/Ba)は 2.0である。
(実施例4)
下触媒層2の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を 1.2μmとし、下触媒層2にBaに代えてKを 0.1モル/L担持し、上触媒層3の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を3μmとしたこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/K)は 2.0である。
(実施例5)
下触媒層2にBaに代えてSrを 0.1モル/L担持し、上触媒層3の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を5μmとし、上触媒層3にKに代えてBaを 0.1モル/L担持したこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/Ba)は 2.0である。
(実施例6)
下触媒層2のBaの担持量を0.05モル/Lとし、下触媒層2にさらにLiを0.05モル/L担持し、上触媒層3のKの担持量を0.05モル/Lとし、上触媒層3のLiの担持量を 0.3モル/Lとしたこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/K)は 6.0である。
(実施例7)
上触媒層3の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を 0.8μmとしたこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/K)は 2.0である。
(比較例1)
下触媒層2にさらにKを 0.1モル/LとLiを 0.2モル/L担持し、上触媒層3を形成しなかったこと以外は実施例1と同様である。
(比較例2)
上触媒層3のKの担持量を 0.2モル/Lとし、Liの担持量を 0.1モル/Lとしたこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/K)は 0.5である。
(比較例3)
下触媒層2の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を 1.2μmとし、下触媒層2にBaに代えてKを 0.1モル/L担持し、上触媒層3の形成時にPt/Al2O3粉末に代えてジルコニアに予めPtが 2.5重量%担持されたPt/ZrO2粉末を用い、上触媒層3の形成時に用いたスラリーの平均粒子径を3μmとしたこと以外は、実施例1と同様である。なお、上触媒層3のモル比(Li/K)は 2.0である。
<試験・評価>
各触媒の構成を、表2にまとめて示す。
Figure 2005262144
上記した各触媒を電気炉に入れ、大気中にて 700℃で5時間保持する耐熱処理を行った。
また、これとは別に、各触媒のNOx 吸蔵材の担持量の1.5倍モルを目安としてSO2 濃度がそれぞれ調整されたモデルガスを、各触媒に 400℃で5時間流通させるS被毒処理を行った。
さらに、S被毒処理後の各触媒に対し、表3に示すリッチモデルガスを 600℃で10分間流通させるS脱離処理を行った。
Figure 2005262144
耐熱処理後、S被毒処理後、及びS脱離処理後の各触媒を評価装置にそれぞれ配置し、表3に示すリーンガスの定常状態から4秒間リッチガスを導入し、再びリーンガスに切り換えた際のNOx 吸蔵量をそれぞれ測定した。測定温度は 300℃である。結果を表4に示す。
Figure 2005262144
表4より、各実施例の触媒は各比較例の触媒に比べて耐熱処理後とS被毒処理後のNOx 吸蔵量の差が小さいことがわかる。このことから、各実施例の触媒ではNOx 吸蔵材の硫黄被毒が生じにくいことが示唆される。
また実施例1〜6の触媒は、S被毒処理後及びS脱離処理後のNOx 吸蔵量が比較例1及び比較例2の触媒に比べて大幅に向上している。これは、上触媒層3を形成したことによる効果であり、上触媒層3にSOx が捕捉されることで下触媒層2の硫黄被毒が抑制されたこと、かつS脱離処理によってNOx 吸蔵材のNOx 吸蔵能が十分に回復されたことに起因していると考えられる。比較例2の触媒は、モル比(Li/K)が異なること以外は実施例1と同様の構成であるが、モル比(Li/K)が 0.5ではSOx の捕捉量がそれほど多くないので、下触媒層2に硫黄被毒が生じ、しかもNOx 吸蔵能の回復も不十分であると考えられる。
また、比較例3の触媒は特にS被毒処理後及びS脱離処理後のNOx 吸蔵量が低いが、これは上触媒層3の担体としてジルコニアを用いたことによるものであり、上触媒層3における硫黄捕捉量が少ないことに起因している。
なお実施例7では、他の実施例に比べてS被毒処理後及びS脱離処理後のNOx 吸蔵量が少ないが、これは上触媒層3の平均粒径が小さすぎるために、NOx が下触媒層2まで十分に拡散しなかったためと考えられる。
本発明の一実施例の排ガス浄化装置の構造を示す断面図である。
符号の説明
1:フィルタ基材 2:下触媒層 3:上触媒層
10:流入側セル 11:流出側セル 12:セル隔壁

Claims (3)

  1. 担体基材と、アルミナより硫黄酸化物を吸着しにくい酸化物担体に貴金属とNOx 吸蔵材とを担持してなり該担体基材の表面に形成された下触媒層と、
    アルミナに貴金属とNOx 吸蔵材とを担持してなり該下触媒層の表面に形成された上触媒層と、からなり、
    該上触媒層の該NOx 吸蔵材はLiとLi以外の元素を少なくとも含み、モル比でLi/(Li以外の元素)≧2となるように含まれることを特徴とするNOx 吸蔵還元触媒。
  2. 排ガス下流側で目詰めされた流入側セルと、該流入側セルに隣接し排ガス上流側で目詰めされた流出側セルと、該流入側セルと該流出側セルを区画し多数の細孔を有する多孔質のセル隔壁と、を有し、該セル隔壁の表面及び該細孔内表面に前記下触媒層及び前記上触媒層が形成されている請求項1に記載のNOx 吸蔵還元触媒。
  3. 前記下触媒層の平均粒子径は 0.5〜 1.2μmであり、前記上触媒層の平均粒子径は 1.5μm以上である請求項2に記載のNOx 吸蔵還元触媒。
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