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JP2005250024A - フォトニッククリスタル光ファイバの製造方法 - Google Patents

フォトニッククリスタル光ファイバの製造方法 Download PDF

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JP2005250024A
JP2005250024A JP2004059122A JP2004059122A JP2005250024A JP 2005250024 A JP2005250024 A JP 2005250024A JP 2004059122 A JP2004059122 A JP 2004059122A JP 2004059122 A JP2004059122 A JP 2004059122A JP 2005250024 A JP2005250024 A JP 2005250024A
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preform
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optical fiber
tube
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JP2004059122A
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Masataka Nakazawa
正隆 中沢
Taichi Oka
太一 岡
Kazumasa Osono
和正 大薗
Hei Yo
兵 姚
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

【課題】 伝送損失が小さいフォトニッククリスタル光ファイバの製造方法を提供するものである。
【解決手段】 本発明に係るフォトニッククリスタル光ファイバの製造方法は、石英ロッド21の周りに複数本の石英管22を配置してなる石英束部材23を、フッ素をドープした石英ジャケット管24内に挿入配置してプリフォーム20を形成し、そのプリフォーム20に線引き加工を施して、石英ロッド21、石英管22、及び石英ジャケット管24を融着一体化するものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ファイバのクラッド部に、ファイバ長手方向に一様なフォトニック結晶構造を有するフォトニッククリスタル光ファイバの製造方法に関するものである。
従来の光ファイバにおいては、コア部に添加物を入れることで、コアとクラッドとの間に屈折率の差をもたせ、それによってコアとクラッドとの間で全反射を生じさせて光波をコア内に導波させている。そして、異なる屈折率プロファイルの光ファイバを用いることにより、様々な特性を有する光ファイバが得られていた。
ところで、近年、光通信ネットワーク及び光信号処理の高速化に伴って、更に大容量の光ファイバが必要とされている。そこで、光ファイバの新しい可能性を切り開く技術として、フォトニッククリスタル光ファイバ(Photonic Crystal Fiber(以下、PCFと記す))が注目されている(例えば、非特許文献1参照)。
PCFとは、光ファイバのクラッド部に、光ファイバの長手方向に一様な2次元周期のフォトニック結晶(Photonic Crystal)構造を有しており、その導波原理の違いから分類して、おおよそ2種類に大別される。
1つは、クラッドに相当する領域に、フォトニックバンドギャップ(Photonic Band Gap)を設け、ブラッグ反射によって光波をコア内に閉じこめるものである(例えば、非特許文献2参照)。
もう1つは、従来の光ファイバと同様に、コアとクラッドの屈折率差を利用し、全反射によって光波をコア内に閉じこめるものである。従来の光ファイバが、コア部に添加物をドーピングすることによってコアとクラッドとの間に屈折率差をもたせていたのに対し、全反射を利用したPCFは、ホーリーファイバ(Holey Fiber)のように、クラッド部に設けた空孔により実効屈折率を下げたものである。
PCFは、クラッド部に設ける空孔のデザイン(形状、配置密度)により、超広帯域単一モード伝送領域、大きな実効コア断面積、High-Δ、大きな構造分散など、通常の光ファイバでは実現できない特性を備えている。
PCFの製造方法は、先ず、細径で、所定の長さの石英管及び石英ロッドを用意し、石英ロッドの周りに石英管を数百本束ねて石英束部材を形成し、その石英束部材を石英ジャケット管内に挿入配置してプリフォームを形成する。次に、そのプリフォームに線引き加工を施して、石英ロッド、石英管、及び石英ジャケット管を融着一体化し、所定の径のPCFを得る。
クレガン、外(R.F.Cregan et al.),「シングルモード フォトニック バンド ギャップ ガイダンス オブ ライト イン エア(Single-Mode Photonic Band Gap Guidance of Light in Air)」,サイエンス(Science),(米国),1999年9月3日,第285号,p.1537-1539 ナイト、外(J.C.Knight),「フォトニック バンド ギャップ ガイダンス イン オプティカル ファイバ(Photonic Band Gap Guidance in Optical Fibers)」,サイエンス(Science),(米国),1998年11月20日,第282号,p.1476-1478
ところで、従来のPCFの製造方法においては、プリフォームに線引き加工を施して、石英ロッド、石英管、及び石英ジャケット管の融着一体化を行うが、石英ロッド及び石英管と石英ジャケット管との、加熱条件(溶融具合)が不均一であることから、線引きの際のプリフォームは径方向において融着速度が異なる。その結果、融着一体化させる際、石英管の大きさが径方向において不均一となってしまう。よって、PCFの空孔の大きさも不均一となり、伝送損失が大きくなってしまうという問題があった。この問題は、PCFの実用化への障害となっている。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、伝送損失が小さいフォトニッククリスタル光ファイバの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明に係るフォトニッククリスタル光ファイバの製造方法は、光ファイバのクラッド部に、ファイバ長手方向に一様なフォトニック結晶構造を有するフォトニッククリスタル光ファイバを製造する方法において、石英ロッドの周りに複数本の石英管を配置してなる石英束部材を、フッ素をドープした石英ジャケット管内に挿入配置してプリフォームを形成し、そのプリフォームに線引き加工を施して、上記石英ロッド、上記石英管、及び上記石英ジャケット管を融着一体化するものである。
ここで、石英ジャケット管のフッ素含有率は、0.1mol%以上であることが好ましい。
以上によれば、フッ素をドープした石英ジャケット管を用いることで、石英ロッド、石英管、及び石英ジャケット管の融着一体化を、プリフォームの径方向に亘って均一に行うことができる。
本発明によれば、フォトニック結晶構造を構成する各空孔の大きさ及び配列が均一なフォトニッククリスタル光ファイバを得ることができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の好適一実施の形態に係るPCFの製造方法により得られたPCFの斜視横断面図を図1に示す。
図1に示すように、本実施の形態により得られたPCF10は、その中央部にコア部11を有し、コア部11の周りにクラッド部12を有するものであり、クラッド部12におけるコア部11近傍に、ファイバ長手方向に一様な2次元周期(ハニカム状)のフォトニック結晶構造13を有している。フォトニック結晶構造13は、コア部11の周りに同心円状に形成、配列された複数の空孔14で構成され、各空孔14はファイバ長手方向(図1中では上下方向)に連通している。
本発明の好適一実施の形態に係るPCF10の製造方法は、図2に示すように、先ず、線引後にコア部11となる細径の石英棒(石英ロッド)21の周りに、線引後にクラッド部12のフォトニック結晶構造13を構成する細径の石英管22を、稠密に(最密に)、複数本(例えば、数百本)束ねて配置し、石英束部材23を形成する。石英ロッド21は純粋石英で形成される中実石英棒、石英管22は純粋石英で形成される中空石英管である。また、石英ロッド21と石英管22とは、同径で、同じ長さとすることが好ましい。
次に、この石英束部材23を、フッ素を添加(ドープ)した石英ジャケット管24内に挿入配置し、プリフォーム20を形成する。
最後に、図4に示すようにプリフォーム20に、通常の光ファイバ線引き加工を施し、プリフォーム20における石英ロッド21、石英管22、及び石英ジャケット管24を融着一体化させながら所定のファイバ径となるように線引することで、PCF10が得られる。
ここで、石英ジャケット管24は、フッ素を0.1mol%以上、好ましくは0.1〜2.1mol%含有している。石英ジャケット管24にドープするフッ素の濃度を0.1mol%以上としたのは、フッ素の濃度が0.1mol%未満であると、後述するように、石英ジャケット管24の融点を低下させる効果が十分でなく、プリフォーム20の線引時に融着不良が生じてしまうためである。その結果、図1に示したPCF10において、各空孔14の大きさ及び配列が不均一となってしまう。
また、プリフォーム20を形成する際、つまり、石英ロッド21と石英管22とで構成される石英束部材23を石英ジャケット管24に挿入配置する際、石英管22が互いに交差することなく(石英管22がねじれることなく)、両端部が同じ位置に配列されるようにする必要がある。このため、石英束部材23の形成と、石英束部材23の石英ジャケット管24内への挿入配置とは、同時に、かつ、純水中で超音波による微振動を与えながら行うことが好ましい。具体的には、図3に示すように、純水32を入れた超音波洗浄器31の中に、所定寸法の石英ジャケット管24を斜めに立てて配置し、その石英ジャケット管24内に石英ロッド21と石英管22を順次配列して石英束部材23を形成し、プリフォーム20を作製する。その後、プリフォーム20を乾燥用の容器内に入れて、付着した水分を蒸発、乾燥させた後、線引きに供する。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
石英ジャケット管24にフッ素をドープすることにより、純石英と比較して融点が低くなる。よって、プリフォーム20を線引きして、ジャケット管24、石英ロッド21、及び石英管22を部分溶融、融着、一体化する際に、プリフォーム20の最高加熱点(最高温度部)において、ジャケット管24が先行して部分溶融する。その溶融体は、毛細管現象により拡散して石英束部材23の隙間(石英ロッド21と石英管22との間隙)内に入り込み、石英ロッド21及び石英管22の配列が乱れるのを抑制する。その結果、ジャケット管24、石英ロッド21、及び石英管22の部分溶融が、プリフォーム20の径方向に亘って、同時、かつ、均一に行われる。
よって、プリフォーム20の径方向に亘って、均一に線引きを行うことができるようになり、融着速度もプリフォーム20の径方向に亘って均一となる。このため、径方向に亘って均一にファイバ化(線引き)を行うことができ、線引き中における石英管22の大きさ及び配列が不均一になるということはなくなる。その結果、図1に示したPCF10において、各空孔14の大きさ及び配列が均一となる。
また、得られたPCF10のクラッド部12は、前述した溶融体の分散によりフッ素ドープの石英で構成されるが、純石英で構成されるクラッド部と比較して屈折率が低くなる。よって、コア部11とクラッド部12との間で屈折率差が生じ、光波をコア部11に閉じこめる効果がより高くなる。
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
次に、本発明の実施の形態について、実施例に基づいて説明するが、本発明の実施の形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
フッ素を添加した石英ジャケット管を製造するにあたり、先ず、VAD法により、ドーパントを含まないスートプリフォーム製造した。具体的には、通常のシングルモード用光ファイバプリフォームを製造する要領で、直径がφ120mm、長さ1mのスートプリフォームを、コア、クラッドにドーパントを添加せずに製造した。
そのスートプリフォームに、He=10L/min、Cl2=150cc/min、SiF4=100cc/min、温度1500℃の雰囲気で加熱処理(脱水処理+焼結処理)を施してフッ素ドープを行い、外径がφ60mm、長さが400mmの高純度透明ガラス化母材を得た。
この高純度透明ガラス化母材の屈折率分布を、プリフォームアナライザにより測定したところ、フッ素添加部の屈折率は、純石英と比較して0.15%も屈折率が低下していた。この屈折率の低下度合いから、ガラス化母材に含まれているフッ素濃度を算出すると、0.46mol%に相当していた。このガラス化母材を線引きして延伸し、更に、ガラス化母材の内部を研削することで、外径φ25mm、内径φ15mm、長さ320mmの石英ジャケット管24(図2参照)を作製した。この時、長手方向の寸法精度は±0.1mm以下であった。研削した面(管内面)は、表面に汚れなどが付着しているため、流水を用いてガラスの削り屑などの大きいゴミを洗い流した後、エチルアルコールとトリクロロエチレンで超音波洗浄を行った。その後、純水で洗い流し、フッ酸を用いて洗浄して、表面仕上げを行った。
次に、フッ素ドープ石英ジャケット管24内に、細径の石英ロッド21及び石英管22の配列を行い、プリフォーム20を作製した。この配列は、図3に示したように、純水中で、かつ、超音波による微振動を与えながら行った。
最後に、このプリフォーム20に線引きを施し、外径φ125μmのPCF10(図1参照)を作製した。得られたPCFの特性を調べたところ、零分散波長は850nmであった。また、1550nmにおける伝送損失は1.5dB/kmであり、非常に低損失であった。
本発明の好適一実施の形態に係るPCFの製造方法により得られたPCFの斜視図である。 本発明の好適一実施の形態に係るPCFの製造方法を説明するための図であり、プリフォームの斜視図である。 図2におけるプリフォームを製造する際の概略図である。 図2におけるプリフォームを線引きする際の概略図である。
符号の説明
20 プリフォーム
21 石英ロッド
22 石英管
23 石英束部材
24 石英ジャケット管

Claims (2)

  1. 光ファイバのクラッド部に、ファイバ長手方向に一様なフォトニック結晶構造を有するフォトニッククリスタル光ファイバを製造する方法において、石英ロッドの周りに複数本の石英管を配置してなる石英束部材を、フッ素をドープした石英ジャケット管内に挿入配置してプリフォームを形成し、そのプリフォームに線引き加工を施して、上記石英ロッド、上記石英管、及び上記石英ジャケット管を融着一体化することを特徴とするフォトニッククリスタル光ファイバの製造方法。
  2. 上記石英ジャケット管のフッ素含有率が0.1mol%以上である請求項1記載のフォトニッククリスタル光ファイバの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011027866A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 空孔構造光ファイバ
CN104570199A (zh) * 2014-12-31 2015-04-29 华南理工大学 一种硒碲单晶复合光纤及其制备方法

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