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JP2005244688A - 非接触icカード用リーダライタ装置 - Google Patents

非接触icカード用リーダライタ装置 Download PDF

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JP2005244688A
JP2005244688A JP2004052851A JP2004052851A JP2005244688A JP 2005244688 A JP2005244688 A JP 2005244688A JP 2004052851 A JP2004052851 A JP 2004052851A JP 2004052851 A JP2004052851 A JP 2004052851A JP 2005244688 A JP2005244688 A JP 2005244688A
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優 八木田
Hisashi Kiyozawa
久 清沢
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Abstract

【課題】 非接触ICカードの安定した動作を可能にする。
【解決手段】 制御部10では、カード確認手段101は、所定の間隔でICカード2に対し、ループアンテナ16を介してチェックコマンドを送信する。電力調整手段102は、チェックコマンドに対するICカード2の応答の受信状況を判定し、受信状況に応じて通信時の放射電力を調整し、変更値を電力増幅器14に設定する。これにより次の通信時、変更された放射電力でチェックコマンドがICカード2に対して送信される。電力調整手段102は、必要であれば、その応答の受信状況に応じてICカード2が良好に動作するように、再び放射電力を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は非接触ICカード用リーダライタ装置に関し、特に非接触ICカードの内蔵アンテナとの間で無線による通信を行うアンテナ部を備え、電力供給とデータ通信を行う非接触ICカード用リーダライタ装置に関する。
非接触ICカードとの間で無線により通信して、電力供給やデータ送受信などを行う非接触ICカード用リーダライタ装置では、非接触ICカードがカードケース内に収容されて使用される場合も、カード単体で使用される場合にも、非接触ICカードを安定して動作させる必要がある。
非接触ICカードをカードケースなどに収納して使用する場合、カードケース内に、たとえば磁気カードなどのように、リーダライタ装置からの電磁波を弱めるものが入っていることがある。この場合、非接触ICカードを安定して動作させるために、リーダライタ装置が出力する放射電力をある程度強めに設定する必要があった。
しかしながら、リーダライタ装置の放射電力を強めた場合、カードケース内などに収容されているときには良好に動作しても、カード単体で使用するときには、放射電力が大きすぎて過剰な電力が供給されるなどして、リーダライタ装置の表面近傍では安定して動作しない可能性があった。
また、非接触ICカードが動作するリーダライタ装置の表面から非接触ICカード間の距離(動作距離)を長くするために、リーダライタ装置の放射電力を大きくしたいという要請がある。しかしながら、放射電力を大きくすると、リーダライタ装置の表面近傍の磁界強度が過度に大きくなり、表面近傍では、非接触ICカードが動作しない領域(以下、不感帯という)が生じる。この不感帯の発生を防止するために、リーダライタ装置の調整に多くの時間が必要であった。
そこで、非接触ICカードの内蔵アンテナと、リーダライタ装置のアンテナ部との交信位置が所定値以下に近づかないように、すなわち、非接触ICカードの内蔵アンテナが受ける磁界強度が所定値以下となるように、アンテナ部の表面近傍に段差や傾斜などの交信位置規制手段を設けたリーダライタ装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001−357361号公報(段落番号〔0016〕〜〔0020〕、図1)
しかし、従来のリーダライタ装置には、非接触ICカードの使用状況によらず安定した動作をさせることが容易ではないという問題点があった。
上記の説明のように、非接触ICカードがカードケース内に収容されている場合と、カード単体で使用されている場合とでは、良好に動作させるための放射電力が異なる。また、リーダライタ装置と非接触ICカード間の動作距離によっても、良好に動作させるための放射電力が異なる。
従来のリーダライタ装置の調整では、一般的に、表面近傍の不感帯の発生を防止することを優先し、表面での放射電力を弱めるように出力調整を行っていた。つまり、リーダライタ装置の表面近傍での動作を保証するために、非接触ICカードの動作距離を犠牲にすることが多かった。このため、非接触ICカードをカードケース内に収納したまま使用するような場合や、動作距離が大きい場合などには、非接触ICカードを安定して動作させることが難しくなるという問題点があった。
また、交信位置規制手段を設けたリーダライタ装置では、リーダライタ装置と非接触ICカードとの間の動作距離を所定値以上に保つことによって表面近傍での不感帯の発生を防止することが可能である。しかしながら、非接触ICカードの位置が変化する場合には、その位置によっては、通信が困難になる場合も生じる。
このように、従来のICカードリーダライタ装置では、非接触ICカードがカードケース内に収容されているか、カード単体であるかといった非接触ICカードの状況、あるいは、ICカードリーダライトと非接触ICカードとの間の距離、すなわち非接触ICカードの位置など、様々な使用状況下において非接触ICカードを安定して動作させることが容易ではなかった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、非接触ICカードの使用状況によらず安定した動作を可能にする非接触ICカード用リーダライタ装置を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、非接触ICカードの内蔵アンテナとの間で無線による通信を行うアンテナ部を備え、電力供給とデータ通信を行う非接触ICカード用リーダライタ装置において、非接触ICカードに対して所定の間隔でチェックコマンドを送信するカード確認手段と、非接触ICカードからの応答に応じて通信時に出力する放射電力を調整する電力調整手段と、を具備する非接触ICカード用リーダライタ装置が提供される。カード確認手段は、所定の間隔をおいて、アンテナ部を介して非接触ICカードの状態を確認するチェックコマンドを送信する処理を繰り返し、非接触ICカードの存在を検知する。電力調整手段は、カード確認手段によって送信されたチェックコマンドに対する非接触ICカードの応答の受信状況を判定し、判定された受信状況に応じて通信時に出力する放射電力を調整する。
このような非接触ICカード用リーダライタ装置によれば、カード確認手段によって、非接触ICカードに対し、アンテナ部を介して非接触ICカードの状態を確認するチェックコマンドが送信される。電力調整手段は、チェックコマンドに対する非接触ICカードの応答の受信状況を判定し、受信状況に応じて通信時の放射電力の設定を変更する。所定の間隔をおいて、変更された放射電力でカード確認手段よりチェックコマンドが非接触ICカードに対して送信される。電力調整手段は、必要であれば、その応答の受信状況に応じて再び放射電力を変更する。
これにより、ICカード用リーダライタ装置は、非接触ICカードを良好に動作させることが可能な放射電力を出力するように自動的に調整する。
また、本発明では上記課題を解決するために、非接触ICカードとアンテナ部との間の距離を測定する距離測定手段と、距離測定手段によって測定された非接触ICカードとの距離に応じて放射電力を調整する電力調整手段と、を具備する非接触ICカード用リーダライタ装置が提供される。
このような非接触ICカード用リーダライタ装置によれば、距離測定手段は、非接触ICカードとアンテナ部との間の距離を測定し、測定された距離の値を電力調整手段に通知する。電力調整手段では、取得した距離に基づいて、非接触ICカードを安定して動作させることが可能な放射電力に変更する調整を行う。これにより、非接触ICカードとアンテナ部との間の距離に対し、最適な放射電力に調整される。
さらに、本発明では上記課題を解決するために、アンテナ部の入力インピーダンスと出力インピーダンスを整合させるマッチング回路のインピーダンスマッチングを検出する検出手段と、検出手段の検出したインピーダンスマッチングに応じて放射電力を調整する電力調整手段と、を具備する非接触ICカード用リーダライタ装置が提供される。
このような非接触ICカード用リーダライタ装置では、非接触ICカードとアンテナ部との位置関係により、マッチング回路のインピーダンスが変化する。検出手段は、入力インピーダンスと出力インピーダンスの整合をとるマッチング回路のインピーダンスマッチングを検出し、電力調整手段に通知する。電力調整手段は、取得したインピーダンスマッチングに基づいて、非接触ICカードを安定して動作させることが可能な放射電力に変更する調整を行う。これにより、非接触ICカードとアンテナ部との位置関係に対し、最適な放射電力に調整される。
本発明の非接触ICカード用リーダライタ装置は、所定の間隔で非接触ICカードにチェックコマンドを送信し、応答の受信状態に応じて通信時の放射電力を調整するため、非接触ICカードがどの位置にあっても安定した通信が可能となる。通信時の無線の放射電力を変更することにより不感帯の位置が変化するため、放射電力を調整して不感帯の位置を調整し、非接触ICカードが不感帯に位置するために通信できなくなることを防止することができる。また、調整は所定の間隔で送信される通信により行われるので、予め放射電力を厳密に調整する必要がなく、非接触ICカードの使用状況によらず安定した動作を容易に得ることができるという利点がある。
また、本発明の非接触ICカード用リーダライタ装置は、非接触ICカードの位置との距離を検出し、検出された距離に基づいて放射電力を調整する。あるいは、アンテナ部のインピーダンスマッチングに基づいて、非接触ICカードとの位置関係を検出し、検出された位置関係に基づいて放射電力を調整する。これらにより、非接触ICカードがアンテナ部の表面近辺から遠い位置まで、どの位置にあっても安定した通信が可能となる。また、非接触ICカードの位置が変化しても、安定した通信が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
本発明にかかる非接触ICカード用リーダライタ装置(以下、リーダライタとする)は、非接触ICカード(以下、ICカードとする)の内蔵アンテナとの間で無線通信を行って、ICカードに電力を供給するとともに、ICカード内のデータの読み出し、あるいはICカード内へのデータ書き込みを行う非接触ICカードシステムに適用される。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態のリーダライタのブロック図である。
本発明の第1の実施の形態のリーダライタ1は、装置全体を制御する制御部10、通信を制御するコントローラ部11、水晶発振器12と変調器13と電力増幅器14から成る送信部、入力インピーダンスと出力インピーダンスの整合をとるマッチング回路15、ループアンテナ16、および検波器17と増幅器18と二値化回路19とからなる受信部を有し、ICカード2と無線通信を行う。
制御部10は、装置全体を制御するとともに、ICカードの状態を確認するカード確認手段101、放射電力を調整する電力調整手段102を具備する。制御部10は、マイクロプロセッサと、マイクロプロセッサに所定の処理を実行させるための処理プログラムが記憶されたメモリなどから構成される。マイクロプロセッサが、処理プログラムを実行することにより、カード確認手段101および電力調整手段102などの処理機能が実行される。
カード確認手段101は、所定の間隔で、ICカード2に対しカードの状態を確認するためのチェックコマンドを送信する制御を行う。チェックコマンドを送信するタイミングは任意であり、たとえば、所定のタイマ機能を用いて一定周期ごとに送信処理を行う。カード確認手段101は、チェックコマンド送信をコントローラ部11に要求するとともに、ICカード2からの応答の有無などの受信状況をコントローラ部11より取得し、電力調整手段102に伝える。
電力調整手段102は、チェックコマンドに対するICカード2からの受信状況に応じて、電力増幅器14の設定値を変更し、通信時の放射電力を調整する。たとえば、ICカード2からの応答を受信できなかった場合に、放射電力が現在値より大きくあるいは小さくなるように電力増幅器14を制御する。放射電力を大きくすれば、動作距離が大きくなり、小さくすれば不感帯の発生を抑えることができる。すなわち、ICカード2が動作距離の外にあれば、放射電力を大きくして動作距離を大きくすれば通信できるようになる。同様に、ICカード2の位置が不感帯内であれば、放射電力を小さくすることで不感帯を抑え、ICカード2との通信を可能にする。放射電力の設定時、必要であれば、ICカード2との位置関係を把握できる情報を取得し、これを参照して設定値を算出するようにできる。たとえば、ICカード2との距離を測定する距離センサなどを設け、その情報を参照する。また、チェックコマンドのほかの通信コマンド、たとえば、ICカード2からのデータ読み出しに対する応答などの受信状況に応じて、同様の放射電力調整を行うようにすることもできる。
コントローラ部11は、ICカード2との間の通信データの送受信を制御する。送信部では、水晶発振器12は、リーダライタ1内部で使用される同期信号を生成する。変調器13は、水晶発振器12から供給される同期信号を、コントローラ部11から供給されるデータによって変調する。電力増幅器14は、変調器13の出力信号を電力増幅して、マッチング回路15へ送る。通信時の放射電力のレベルは、電力増幅器14の増幅率を変更することにより、調整される。
マッチング回路15は、ループアンテナ16の入力インピーダンスと送信部の出力インピーダンスの整合を行う。ループアンテナ16は、マッチング回路15を経由した送信部の出力信号を最終的に電磁波としてリーダライタ1の外部へ出力する。また、ICカード2から送信されるデータを受信し、受信部を構成する検波器17へ出力する。検波器17は、ICカード2から送られてきた振幅変調された信号を検波する。増幅器18は、検波した受信信号を所定の受信レベルまで増幅する。二値化回路19は、増幅された受信信号をデジタル信号に変換し、コントローラ部へ出力する。
一方、ICカード2は、ループアンテナ21とICカード2の動作を制御する制御回路などを含むICチップ22を有する。ICチップ22は、ループアンテナ21を介してリーダライタ1からの受信信号を整流することにより直流電源電圧を得るとともに、復調回路によって受信波を復調して通信コマンドデータを取り出し、通信コマンドデータに応じた応答データを変調回路により変調してリーダライタ1に送信する。
このような構成のリーダライタ1の動作について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態のリーダライタの動作を説明する図である。
リーダライタ1では、制御部10のカード確認手段101が、所定の間隔ごとに、ICカード2の状態を確認するチェックコマンドをコントローラ部11へ送る。コントローラ部11へ送られたチェックコマンドは、変調器13によって水晶発振器12の生成する同期信号で変調された後、電力増幅器14で増幅され、送信信号となる。送信信号の送信レベルは、電力増幅器14に設定された増幅率によって決まる。この送信信号は、マッチング回路15を経由し、ループアンテナ16からICカード2に向けて送信される。
ICカード2がリーダライタ1の動作距離内に位置する場合、リーダライタ1のループアンテナ16から送信されたチェックコマンドがループアンテナ21に到達する。ICカード2では、ループアンテナ21により信号を受信すると、ICチップ22で、信号を復調して所定の処理を実行した後、応答をリーダライタ1へ送信する。リーダライタ1では、ICカード2から送られた信号をループアンテナ16で受信し、検波器17で検出された受信信号を増幅器18で増幅した後、二値化回路19でデジタル化してコントローラ部11経由で制御部10へ送る。ICカード2がチェックコマンドを受信できなかった場合、リーダライタ1は応答を受信できず、コントローラ部11に受信タイムアウトが発生し、受信タイムアウトが制御部10へ伝達する。また、ICカード2からの応答を受信したが、受信状況が悪くエラーとなったような場合も、コントローラ部11を介して受信エラーが制御部10へ伝達される。
制御部10のカード確認手段101は、応答を正常に受信できた場合、良好な放射電力であると判断し、その状態を維持する。また、受信タイムアウトあるいは受信エラーが発生した場合、電力調整手段102を起動する。電力調整手段102は、電力増幅器14の増幅率を変更し、放射電力の調整を行う。たとえば、現在の増幅率から予め決められた値を増加または減少させ、増幅率を変更する。また、必要であれば、ICカード2との間の測定距離などの情報を参照し、増幅率を算出してもよい。
再び、所定の間隔が経過し、カード確認手段101からチェックコマンドの送信を開始する。このときの送信は、電力調整手段102によって変更された放射電力にて行われる。そして、必要であれば、同様の手順で電力調整が行われる。
このように、第1の実施の形態のリーダライタ1によれば、所定の間隔で送信するチェックコマンドを用いてICカード2の存在を検知するとともに、ICカード2からの応答の受信状況に応じて通信時の放射電力を調整し、ICカード2と最も通信を良好に行うことができる放射電力で通信を実行することができる。この結果、ICカード2がリーダライタ1のループアンテナ16の表面近辺に位置する場合でも、遠くに位置する場合であっても安定した通信を行うことが可能となる。また、電力調整が自動的に行われるため、リーダライタの調整に費やされる時間を軽減することができる。
なお、上記の説明では、所定の間隔で送信するチェックコマンドの受信状況に応じて放射電力の調整を行うとしたが、ICカード2からのデータ読み出しやデータ書き込みなどの通信コマンドの受信状況によって放射電力を調整することもできる。これにより、ICカード2の位置が変化しても安定した通信が可能となる。
次に、本発明の第1の実施の形態のリーダライタにおける電力調整方法について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態の電力調整方法を示すフローチャートである。
リーダライタ1の制御部10は、所定の周期に到達したとき、ICカード2に対しチェックコマンドを無線送信し、ICカード2からの応答を待つ(ステップS1)。次に、ICカード2からチェックコマンドに対する返信があったかどうかを判定する(ステップS2)。返信有りの判定の場合、ICカード2との通信処理を実行し、処理を終了する(ステップS3)。一方、返信なしの判定の場合、ICカード2へ通信する際に出力する放射電力を変更し、ステップS1へ戻って、次の周期の無線送信を行う(ステップS4)。
以上の処理手順が実行されることにより、ICカード2からの応答を正常に得られない場合に放射電力を変更して再び通信を行う手順が繰り返し行われ、通信を良好に行うことができる放射電力を設定することが可能となる。
なお、チェックコマンド以外の通信コマンドについても、本発明の電力調整方法を適用し、その応答の受信状況に応じて、放射電力を調整することもできる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態のリーダライタのブロック図である。図1と同じものには同じ番号を付し、説明は省略する。
本発明の第2の実施の形態のリーダライタ3は、第1の実施の形態の制御部10、コントローラ部11、送信回路を構成する水晶発振器12と変調器13と電力増幅器14、マッチング回路15、ループアンテナ16および受信回路を構成する検波器17と増幅器18と二値化回路19を具備するリーダライタ1に、距離センサ31を有している。
距離センサ31は、距離センサ31とICカード2との間の距離を検出する距離測定手段である。検出した距離は、制御部10に伝達する。
制御部10は、電力調整を行う際に、距離センサ31の検出したICカード2との距離を参照し、距離に応じた電力増幅率を算出し、電力増幅器14に設定する。
このような構成のリーダライタ3の動作について説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態のリーダライタの動作を説明する図である。
リーダライタ3では、制御部10が所定の間隔でICカード2の状態を確認するチェックコマンドをコントローラ部11へ送る。チェックコマンドは、さらに、送信回路で変調された後、ループアンテナ16からICカード2に向けて送信される。ICカード2では、ループアンテナ21により信号を受信すると、ICチップ22で信号処理をした後、応答をリーダライタ3へ送信する。チェックコマンドを受信できない場合は、応答を返さない。
リーダライタ3では、制御部10は、応答を確認し、受信タイムアウトあるいは受信エラーが発生した場合、電力調整を行う。このとき、距離センサ31は、リーダライタ3とICカード2との間の距離を測定しており、検出された測定距離300を制御部10に伝達している。制御部10では、距離センサ31の測定した測定距離300の値に基づいて良好な放射電力を算出し、電力増幅器14の増幅率を設定して放射電力の調整を行う。算出時には、ICカード2からの応答受信の受信状況が加味されてもよい。
このように、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態に加えて、電力調整時に距離センサ31によって測定されたICカード2との距離に基づいて調整を行うことができるため、より速く良好な放射電力を設定することができる。この結果、ICカード2とリーダライタ3との間の距離がどのような範囲であっても、距離に応じた放射電力が設定され、安定した通信が可能となる。
なお、本発明の第2の実施の形態では、チェックコマンドを用いた通信以外にも、通常の通信コマンド送信時に距離センサ31の測定した距離を用いて放射電力の調整を行うことができる。この場合、たとえば、電力調整手段102は、通信コマンドの送信前に距離センサ31の測定した距離に応じた放射電力を算出して電力増幅器14を設定しておき、通信コマンドを送信する。これにより、ICカード2の位置が変化しても、距離センサ313により変化後の距離を検出し、これに合わせて電力調整されるため、安定した通信が可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態のリーダライタにおける電力調整方法について説明する。図6は、本発明の第2の実施の形態の電力調整方法を示すフローチャートである。なお、図6に示した電力調整方法は、図3に示した第1の実施の形態の電力調整方法における放射電力の変更処理(ステップS4)に適用される。
チェックコマンドに対するICカードからの応答が受信タイムアウト、あるいは受信エラーとなり、放射電力の調整が要求されて、処理が開始される。なお、放射電力の調整要求が、チェックコマンド以外の通信コマンドの受信状況によって発生してもよい。
第2の実施の形態の電力調整処理が開始され、距離センサ31によってICカード2とリーダライタ3との距離を測定する(ステップS11)。そして、距離の測定値により、リーダライタの放射電力を変更する(ステップS12)。たとえば、距離が遠ければ、放射電力を大きくして、動作距離を大きくする。また、距離が近ければ、放射電力を小さくして、不感帯を抑える。
以上の処理手順が実行されることにより、ICカード2からの応答が正常に得られない場合、ICカード2とリーダライタ3との間の距離に応じて放射電力が調整され、安定した通信が可能となる。
なお、上記の説明では、通信コマンドの受信状況に応じて放射電力を調整するとしたが、通信コマンドの送信前に距離に応じて放射電力を調整することもできる。
通信処理実行前に放射電力の調整を行う電力調整方法について説明する。図7は、本発明の第2の実施の形態の電力調整方法を通信前に適用した場合の処理手順を示したフローチャートである。
通信コマンドの送信処理が開始され、放射電力の変更処理が起動される(ステップS21)。放射電力の変更処理では、距離センサ31が測定したICカード2とリーダライタ3との間の距離に応じた放射電力が算出され、算出値に基づいて電力増幅器14が設定される。続いて、ステップS21の処理によって調整された放射電力を用いて、通信コマンドのICカード2への無線送信を行う(ステップS22)。そして、ICカードからの応答を無線受信する(ステップS23)。通信が終了したかどうかを判定し、終了であれば処理を終了し、終了していなければステップS21に戻って放射電力の変更からの処理を行う(ステップS21)。
以上の処理手順が実行されることにより、通信コマンドが送信される前に、ICカード2との間の距離に応じた放射電力に調整されるので、ICカード2の位置が変化した場合でも、安定した通信が可能となる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3の実施の形態のリーダライタのブロック図である。図1と同じものには同じ番号を付し、説明は省略する。
本発明の第3の実施の形態のリーダライタ4は、第1の実施の形態の制御部10、コントローラ部11、送信回路を構成する水晶発振器12と変調器13と電力増幅器14、マッチング回路15、ループアンテナ16および受信回路を構成する検波器17と増幅器18と二値化回路19を具備するリーダライタ1に、マッチング回路15のインピーダンスマッチングを検出する検出器41を有している。
検出器41は、マッチング回路15のインピーダンスマッチングを検出する検出手段である。マッチング回路15では、ループアンテナ16の入力インピーダンスと送信部の出力インピーダンスの整合をとるようにインピーダンスマッチングを設定している。ICカード2とループアンテナ16との位置関係により、マッチング回路15のインピーダンスが変化する。たとえば、ICカード2が近接すると、ループアンテナ16の入力インピーダンスが低下する。そこで、検出されたインピーダンスマッチングにより、ICカード2とループアンテナ16との位置関係がわかる。検出したインピーダンスマッチングは、制御部10に伝達する。
制御部10は、電力調整を行う際に、検出器41の検出したインピーダンスマッチングに基づいてICカード2とループアンテナ16との距離を推定し、距離に応じた電力増幅率を算出して電力増幅器14に設定する。
このような構成のリーダライタ4の動作について説明する。リーダライタ4では、制御部10が所定の間隔でICカード2の状態を確認するチェックコマンドをコントローラ部11へ送る。チェックコマンドは、さらに、送信回路で変調された後、ループアンテナ16からICカード2に向けて送信される。ICカード2では、ループアンテナ21により信号を受信すると、ICチップ22で信号処理をした後、応答をリーダライタ4へ送信する。チェックコマンドを受信できない場合は、応答を返さない。
リーダライタ4では、制御部10は、応答を確認し、受信タイムアウトあるいは受信エラーが発生した場合、電力調整を行う。このとき、検出器41は、ICカード2とループアンテナ16との位置関係に応じて変化するマッチング回路15のインピーダンスマッチングを測定しており、検出された測定値を制御部10に伝達している。制御部10では、検出器41の測定したインピーダンスマッチングの測定値に基づいて、良好な放射電力を算出し、電力増幅器14の増幅率を設定し、放射電力の調整を行う。
このように、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態に加えて、電力調整時に検出器41によって測定されたICカード2との距離に応じて変化するマッチング回路15のインピーダンスマッチングに基づいて放射電力の調整を行うことができるため、より速く良好な放射電力を設定することができる。こうして、ICカード2とリーダライタ4との間の距離がどのような範囲であっても、距離に応じた放射電力が設定され、安定した通信が可能となる。
なお、本発明の第3の実施の形態も第2の実施の形態の場合と同様に、チェックコマンドを用いた通信以外にも、通常の通信コマンド送信時に検出器41の測定したマッチング回路15のインピーダンスマッチングを用いて放射電力の調整を行うことができる。
次に、本発明の第3の実施の形態のリーダライタにおける電力調整方法について説明する。図9は、本発明の第3の実施の形態の電力調整方法を示すフローチャートである。なお、第2の実施の形態と同様に、図9に示した処理手順は、図3に示した第1の実施の形態の電力調整方法における放射電力の変更処理(ステップS4)に適用される。
チェックコマンドに対するICカードからの応答が受信タイムアウト、あるいは受信エラーとなり、放射電力の調整が要求されて、処理が開始される。なお、放射電力の調整要求が、チェックコマンド以外の通信コマンドの受信状況によって発生してもよい。
第3の実施の形態の電力調整処理が開始され、検出器41によってICカードとループアンテナ16との位置関係に応じて値が決まるマッチング回路15のインピーダンスマッチングを測定する(ステップS31)。そして、インピーダンスマッチングの測定値に基づき最適な放射電力を算出し、リーダライタの放射電力を変更する(ステップS32)。たとえば、距離が遠ければ、放射電力を大きくして、動作距離を大きくする。また、距離が近ければ、放射電力を小さくして、不感帯を抑える。
以上の処理手順が実行されることにより、ICカード2からの応答が正常に得られない場合、ICカード2とリーダライタ4の間の距離に応じて放射電力が調整され、安定した通信が可能となる。
なお、上記の説明では、通信コマンドの受信状況に応じて放射電力を調整するとしたが、第2の実施の形態の場合と同様に、通信コマンドの送信前に距離に応じて放射電力を調整することもできる。第3の実施の形態の場合、図7に示した放射電力の変更処理(ステップS21)が、検出器41の検出したマッチング回路15のインピーダンスマッチングに応じて放射電力の調整値が算出される。
以上の処理手順が実行されることにより、ICカード2の位置が変化した場合でも、安定した通信が可能となる。
本発明の第1の実施の形態のリーダライタのブロック図である。 本発明の第1の実施の形態のリーダライタの動作を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の電力調整方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態のリーダライタのブロック図である。 本発明の第2の実施の形態のリーダライタの動作を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態の電力調整方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の電力調整方法を通信前に適用した場合の処理手順を示したフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態のリーダライタのブロック図である。 本発明の第3の実施の形態の電力調整方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 リーダライタ(第1の実施の形態)
2 ICカード
3 リーダライタ(第2の実施の形態)
4 リーダライタ(第3の実施の形態)
10 制御部
11 コントローラ部
12 水晶発振器
13 変調器
14 電力増幅器
15 マッチング回路
16 ループアンテナ
17 検波器
18 増幅器
19 二値化回路
21 ループアンテナ
22 ICチップ
31 距離センサ
41 検出器
101 カード確認手段
102 電力調整手段

Claims (7)

  1. 非接触ICカードの内蔵アンテナとの間で無線による通信を行うアンテナ部を備え、電力供給とデータ通信を行う非接触ICカード用リーダライタ装置において、
    前記非接触ICカードに対し、前記アンテナ部を介して所定の間隔で前記非接触ICカードの状態を確認するチェックコマンドを送信するカード確認手段と、
    前記チェックコマンドに対する前記非接触ICカードからの応答の受信状況に応じて、通信時に出力する放射電力を調整する電力調整手段と、
    を具備することを特徴とする非接触ICカード用リーダライタ装置。
  2. 前記電力調整手段は、前記非接触ICカードからの応答を受信できない場合に、前記放射電力を変更し、前記アンテナ部から発生する磁界強度を調整することを特徴とする請求項1記載の非接触ICカード用リーダライタ装置。
  3. 前記電力調整手段は、さらに、前記チェックコマンドに対する応答以外の前記非接触ICカードから送信される通信データを含む受信データの受信状況に応じて、前記放射電力を調整することを特徴とする請求項1記載の非接触ICカード用リーダライタ装置。
  4. 前記非接触ICカードと前記アンテナ部との間の距離を測定する距離測定手段をさらに具備し、
    前記電力調整手段は、前記放射電力の調整時に、前記距離測定手段によって測定された前記非接触ICカードとの距離に応じて前記放射電力を変更することを特徴とする請求項1記載の非接触ICカード用リーダライタ装置。
  5. 前記アンテナ部の入力インピーダンスと出力インピーダンスを整合させるマッチング回路のインピーダンスマッチングを検出する検出手段をさらに具備し、
    前記電力調整手段は、前記検出手段の検出した前記インピーダンスマッチングに応じて前記放射電力を変更することを特徴とする請求項1記載の非接触ICカード用リーダライタ装置。
  6. 非接触ICカードの内蔵アンテナとの間で無線による通信を行うアンテナ部を備え、電力供給とデータ通信を行う非接触ICカード用リーダライタ装置において、
    前記非接触ICカードと前記アンテナ部との間の距離を測定する距離測定手段と、
    前記距離測定手段によって測定された前記非接触ICカードとの距離に応じて放射電力を調整する電力調整手段と、
    を具備することを特徴とする非接触ICカード用リーダライタ装置。
  7. 非接触ICカードの内蔵アンテナとの間で無線による通信を行うアンテナ部を備え、電力供給とデータ通信を行う非接触ICカード用リーダライタ装置において、
    前記アンテナ部の入力インピーダンスと出力インピーダンスを整合させるマッチング回路のインピーダンスマッチングを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出した前記インピーダンスマッチングに応じて放射電力を調整する電力調整手段と、
    を具備することを特徴とする非接触ICカード用リーダライタ装置。

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