JP2005243413A - 表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 駆動パネルと封止パネルとを封止用接着樹脂を介して貼り合わせる際に気泡の残存または混入を防止することができ、表示品質を高めることができる表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 駆動用基板に有機発光素子が形成された駆動パネル10に、封止用接着樹脂32を配置し、駆動パネル10と封止パネル20とを封止用接着樹脂32を介して真空中で貼り合わせる。封止用接着樹脂32と封止パネル20との間に隙間が形成されてしまった場合にも、その隙間は空気の気泡ではなく真空の隙間となるので、真空を解除することにより真空の隙間に封止用接着樹脂32が吸引され、隙間がつぶれる。気泡の残存または混入なく駆動パネル10と封止パネル20とが貼り合わされる。駆動パネル10に封止用接着樹脂32を配置する際には真空中で行ってもよく、大気中で行ってもよい。
【選択図】 図12
【解決手段】 駆動用基板に有機発光素子が形成された駆動パネル10に、封止用接着樹脂32を配置し、駆動パネル10と封止パネル20とを封止用接着樹脂32を介して真空中で貼り合わせる。封止用接着樹脂32と封止パネル20との間に隙間が形成されてしまった場合にも、その隙間は空気の気泡ではなく真空の隙間となるので、真空を解除することにより真空の隙間に封止用接着樹脂32が吸引され、隙間がつぶれる。気泡の残存または混入なく駆動パネル10と封止パネル20とが貼り合わされる。駆動パネル10に封止用接着樹脂32を配置する際には真空中で行ってもよく、大気中で行ってもよい。
【選択図】 図12
Description
本発明は、駆動パネルと封止パネルとを封止用接着樹脂を介して貼り合わせる表示装置の製造方法に係り、特に中型ないし大型の表示装置の製造に好適な表示装置の製造方法に関する。
従来、駆動用基板に有機発光素子を形成した駆動パネルと、封止用基板を有する封止パネルとを接着層を介して貼り合わせた有機発光表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような有機発光表示装置は、接着層および封止用基板により有機発光素子を確実に封止することができるが、製造工程において駆動パネルと封止パネルとを貼り合わせる際に気泡が残存または混入してしまい、光の屈折等により表示品質に深刻な影響を及ぼすという問題があった。そこで、従来では、駆動パネルに封止用接着樹脂を塗布したのち、封止用接着樹脂の上方に封止パネルを配置し、封止パネルの裏側からローラ等により端から端まで押圧することにより、封止用接着樹脂と封止パネルとの間から気泡を追い出しつつ貼り合わせるようにしていた(例えば、特許文献1ないし特許文献3参照)。
特開2002−216950号公報
特開2002−216958号公報
特開2002−221911号公報
しかしながら、特許文献1ないし特許文献3に記載された方法では、大気中で駆動パネルに封止用接着樹脂を塗布し、同じ大気中で駆動パネルと封止パネルとの貼り合わせを行っていたので、封止用接着樹脂の中の気泡が脱しきれずに残ってしまっていた。小型の場合には、貼り合わせた大型パネルのうち気泡のない部分を利用することも可能であるが、中型ないし大型の場合には、一枚のパネルの中に気泡があれば使用が難しくなってくる。このため、気泡を確実に排除することのできる製造方法の開発が望まれていた。
なお、液晶表示装置の製造工程においては、パネル外周を枠状に封止したのち、パネルの一部に開口を設けてこの開口に液晶を滴下し、パネル内部を真空にして液晶を真空圧で注入することが行われている。しかし、この方法を有機発光表示装置の貼合せ工程に適用した場合、貼合せに著しく長時間を要し、生産性の点で問題を生じるおそれがある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、駆動パネルと封止パネルとを封止用接着樹脂を介して貼り合わせる際に気泡の残存または混入を防止することができ、表示品質を高めることができる表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明による表示装置の製造方法は、駆動用基板に表示素子が形成された駆動パネルに封止用接着樹脂を配置する工程と、駆動パネルと封止用基板を有する封止パネルとを封止用接着樹脂を介して真空中で貼り合わせる工程とを含むものである。
本発明の表示装置の製造方法によれば、駆動パネルと封止パネルとを封止用接着樹脂を介して真空中で貼り合わせるようにしたので、封止用接着樹脂と封止パネルとの間に気泡が残存または混入することを確実に防止することができる。よって、表示品質を高めることができ、特に中型ないし大型の表示装置の製造に極めて好適である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る表示装置の断面構成を表すものである。この表示装置は、例えば、パーソナルコンピュータのモニタあるいはテレビジョンなどの中大型の有機発光表示装置、またはホームシアターなどの大型の有機発光表示装置として用いられるものであり、駆動パネル10と封止パネル20とが対向配置され、接着層30により全面が貼り合わせられた構成を有している。封止パネル20の大きさは、後述する製造方法において使用する装置の構造や、または目的とする表示装置の寸法により、必ずしも駆動パネル10と同じである必要はない。
図2は、図1に示した表示装置の詳細な断面構成を表すものである。駆動パネル10は、例えば、ガラスなどの絶縁材料よりなる駆動用基板11に、赤色の光を発生する有機発光素子10Rと、緑色の光を発生する有機発光素子10Gと、青色の光を発生する有機発光素子10Bとが、順に全体としてマトリクス状に設けられている。なお、駆動用基板11の端部には、取り出し端子およびアライメントマーク(いずれも図示せず)が設けられている。アライメントマークは、作業者が目視確認しながら駆動パネル10と封止パネル20との位置合わせを行うのを助けるためのものである。
有機発光素子10R,10G,10Bは、例えば、駆動用基板11の側から、陽極としての第1電極12、絶縁膜13、発光層を含む有機層14、および陰極としての第2電極15がこの順に積層されている。第2電極15の上には、必要に応じて、酸化シリコン(SiO2 )あるいは窒化シリコン(SiN)などよりなる保護膜16が形成されている。
第1電極12は、反射層としての機能も兼ねており、例えば、白金(Pt),金(Au),クロム(Cr)またはタングステン(W)などの金属または合金により構成されている。なお、第1電極12は、図示しない絶縁膜により相互に電気的に分離されている。
絶縁膜13は、第1電極12と第2電極15との絶縁性を確保すると共に、有機発光素子10R,10G,10Bにおける発光領域の形状を正確に所望の形状とするためのものである。絶縁膜13は、例えば、酸化シリコンなどの絶縁材料により構成され、発光領域に対応して開口部13Aが設けられている。
有機層14は、有機発光素子10R,10G,10Bごとに構成が異なっている。有機発光素子10R,10G,10Bの有機層14は、正孔輸送層,発光層および電子輸送層が第1電極12の側からこの順に積層された構造を有している。正孔輸送層は発光層への正孔注入効率を高めるためのものである。発光層は電界をかけることにより電子と正孔との再結合が起こり、光を発生するものである。電子輸送層は、発光層への電子注入効率を高めるためのものである。
有機発光素子10Rの正孔輸送層の構成材料としては、例えば、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)が挙げられ、有機発光素子10Rの発光層の構成材料としては、例えば、2,5−ビス−[4−[N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ]]スチリルベンゼン−1,4−ジカーボニトリル(BSB)が挙げられ、有機発光素子10Rの電子輸送層の構成材料としては、例えば、8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3 )が挙げられる。
有機発光素子10Bの正孔輸送層の構成材料としては、例えば、α−NPDが挙げられ、有機発光素子10Bの発光層の構成材料としては、例えば、4,4´−ビス(2,2´−ジフェニルビニン)ビフェニル(DPVBi)が挙げられ、有機発光素子10Bの電子輸送層の構成材料としては、例えば、Alq3 が挙げられる。
有機発光素子10Gの正孔輸送層の構成材料としては、例えば、α−NPDが挙げられ、有機発光素子10Gの発光層の構成材料としては、例えば、Alq3 にクマリン6(C6;Coumarin6)を1体積%混合したものが挙げられ、有機発光素子10Gの電子輸送層の構成材料としては、例えば、Alq3 が挙げられる。
第2電極15は、半透過性電極により構成されており、発光層で発生した光は第2電極15の側から取り出されるようになっている。第2電極15は、例えば、銀(Ag),アルミニウム(Al),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ナトリウム(Na)などの金属または合金により構成されている。
封止パネル20は、駆動パネル10の有機発光素子10R,10G,10Bが形成されている側に位置しており、例えば、接着層30と共に有機発光素子10R,10G,10Bを封止する封止用基板21を有している。封止用基板21は、有機発光素子10R,10G,10Bで発生した光に対して透明なガラスなどの材料により構成されている。また、封止用基板21には、図示しないが、例えば、カラーフィルタまたはブラックマトリクスとしての遮蔽膜が設けられ、有機発光素子10R,10G,10Bおよびその間の配線において反射された外光を吸収し、コントラストを改善するようになっている。更に、封止用基板21の端部には、駆動用基板11のアライメントマークに対応するアライメントマーク(図示せず)が設けられている。
図1および図2に示した接着層30は、駆動パネル10と封止パネル20との間に設けられ、表示装置の強度を確保すると共に、水分や酸素の侵入による有機発光素子10R,10G,10Bの結晶化および第2電極15の剥離をより効果的に防止するようになっている。接着層30は、駆動パネル10の全面に設けられている必要はなく、有機発光素子10R,10G,10Bを覆うように設けられていればよい。駆動用基板11の端部に設けられた取り出し端子(図示せず)を接着層30の外部に露出させ、駆動回路等との電気的接続をとるためである。
接着層30は、熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂により構成されている。特に封止用基板21に図示しないカラーフィルタを設ける場合には、カラーフィルタの材料は紫外線を透過しにくいので、接着層30は主として熱硬化型樹脂により構成されていることが好ましい。
この表示装置は、例えば、次のようにして製造することができる。
図3は、この表示装置の製造方法を表す流れ図である。まず、図2に示したような駆動用基板11に有機発光素子10R,10G,10Bが形成された駆動パネル10を用意する(ステップS101)。
なお、駆動パネル10は、例えば、次のようにして形成することができる。まず、駆動用基板11に、例えばスパッタリング法により上述した材料よりなる第1電極12,取り出し端子およびアライメントマーク等を設ける。次いで、例えば蒸着法により上述した材料よりなる絶縁膜13を形成し、開口部13Aを設ける。続いて、第1電極12の上に、例えば蒸着法により、各色別に、上述した材料よりなる正孔輸送層,発光層および電子輸送層を順次成膜して有機層14を形成する。有機層14を形成したのち、例えば蒸着法により、上述した材料よりなる第2電極15を形成し、必要に応じて保護膜16を形成する。
また、封止用基板21に、必要に応じて、遮蔽膜,カラーフィルタおよびアライメントマーク等を形成することにより封止パネル20を形成する(ステップS102)。
駆動パネル10および封止パネル20を形成したのち、駆動パネル10に封止用接着樹脂を配置する工程(以下、「接着樹脂配置工程」という。)と、駆動パネル10と封止パネル20とを封止用接着樹脂を介して真空中で貼り合わせる工程(以下、「真空貼合工程」という。)とを行う。
(製造装置の構成)
真空貼合工程は、例えば、図4に示した製造装置を用いて行う。この製造装置100は、例えば、内部を真空にすることが可能な真空容器110を有しており、この真空容器110内に、駆動パネル10を支持する基体120と、封止パネル20を支持して駆動パネル10に対して相対的に移動させる移動機構130と、封止パネル20を裏側から加圧することにより封止用接着樹脂を押し広げるための加圧部材140とが配設されている。また、真空容器110には、排気部111および真空解除のためのガス導入部112が設けられている。排気部111は図示しない排気装置に接続され、ガス導入部112は図示しないガス供給装置に接続されている。
真空貼合工程は、例えば、図4に示した製造装置を用いて行う。この製造装置100は、例えば、内部を真空にすることが可能な真空容器110を有しており、この真空容器110内に、駆動パネル10を支持する基体120と、封止パネル20を支持して駆動パネル10に対して相対的に移動させる移動機構130と、封止パネル20を裏側から加圧することにより封止用接着樹脂を押し広げるための加圧部材140とが配設されている。また、真空容器110には、排気部111および真空解除のためのガス導入部112が設けられている。排気部111は図示しない排気装置に接続され、ガス導入部112は図示しないガス供給装置に接続されている。
基体120は、図5に示したように、駆動パネル10の厚みよりも浅い溝121が設けられていることが好ましい。駆動パネル10を溝121にはめ込むことにより駆動パネル10を確実に固定することができるからである。
移動機構130は、移動可能な二本の平行な支持アーム131を備えている。なお、封止パネル20の大きさによっては、図4および図6に示したように、必要に応じて、支持アーム131の間にガラス等よりなる帯状の保持部材132を架け渡し、封止パネル20の端を保持部材132に乗せるようにしてもよい。
加圧部材140は、例えば、図4に示した加圧ピンに限られず、加圧ローラ等でもよい。
更に、真空容器110内に、封止用接着樹脂を塗布または滴下などにより配置するための接着樹脂配置機構(図示せず)が設けられている場合には、接着樹脂配置工程および真空貼合工程の両方を製造装置100により行うことも可能である。接着樹脂配置機構としては、例えば、スリットノズル型ディスペンサ、ロールコータ、またはスクリーン印刷法によるものが挙げられる。以下の説明では、接着樹脂配置工程および真空貼合工程の両方を製造装置100により行う場合について説明する。
(接着樹脂配置工程)
まず、図7に示したように、真空容器110内の基体120上に、駆動パネル10を載置する(ステップS103)。
まず、図7に示したように、真空容器110内の基体120上に、駆動パネル10を載置する(ステップS103)。
次いで、同じく図7に示したように、上述した接着樹脂配置機構(図示せず)により、駆動パネル10に仮固定用接着樹脂31を配置する(ステップS104)。仮固定用接着樹脂31は、駆動パネル10と封止パネル20とを貼り合わせたのち、駆動パネル10と封止パネル20とを位置合わせしてから封止用接着樹脂を硬化させるまでの間、両者の正確な位置関係を保持するためのものであり、例えば、駆動パネル10と封止パネル20との重なる領域の四隅に配置することが好ましい。また、仮固定用接着樹脂31としては、例えば紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましい。局所的な硬化が容易であり、かつ硬化時間が短いからである。
続いて、同じく図7に示したように、駆動パネル10に封止用接着樹脂32を配置する(ステップS105)。封止用接着樹脂32は、駆動パネル10と封止パネル20とを全面にわたって貼り合わせるためのものであり、例えば熱硬化型樹脂を用いることが好ましい。封止用接着樹脂32は、例えば、図8に示したように面状に配置してもよいし、図9に示したように線状に配置してもよく、あるいは図10に示したように点状に分散して配置してもよい。
また、このとき、必要以上に多量の封止用接着樹脂32を配置しないようにすることが好ましい。封止用接着樹脂32が硬化する際に広がりすぎて、取り出し端子などを覆ってしまうおそれがあるからである。例えば、後述するように、駆動パネル10と封止パネル20とを貼り合わせた段階で、封止用接着樹脂32が封止パネル20の端面から少し内側まで押し広げられた状態になるよう、封止用接着樹脂32の量を調整することが好ましい。なお、封止用接着樹脂32の量の調整は、封止用接着樹脂32を吐出するノズル等と駆動パネル10との間隔、配置速度、配置パターンの間隔または長さ、配置停止時または配置終了時の待機時間、封止用接着樹脂32の吐出量などの諸条件が総合的に関係する。
(真空貼合工程)
駆動パネル10に封止用接着樹脂32を配置したのち、図11に示したように、真空容器110内の移動機構130に封止パネル20を設置する(ステップS106)。なお、このとき、駆動用基板11および封止用基板21の各々に設けられたアライメントマークを用いて、駆動パネル10の位置と封止パネル20の位置とが大きくずれないように位置合わせしておくことが好ましい。
駆動パネル10に封止用接着樹脂32を配置したのち、図11に示したように、真空容器110内の移動機構130に封止パネル20を設置する(ステップS106)。なお、このとき、駆動用基板11および封止用基板21の各々に設けられたアライメントマークを用いて、駆動パネル10の位置と封止パネル20の位置とが大きくずれないように位置合わせしておくことが好ましい。
移動機構130に封止パネル20を設置したのち、排気部111により真空容器110内を真空にする(ステップS107)。このときの真空度は、例えば、10-1Paないし10-2Pa程度とする。これにより、脱泡、すなわち、封止用接着樹脂32内に残っている気泡を除去することができ、気泡の残存を防止して表示品質を向上させることができる。
真空容器110内を真空にしたのち、図12に示したように、移動機構130により封止パネル20を下降させて封止用接着樹脂32に接触させたのち、加圧部材140により封止パネル20を裏側から加圧して封止用接着樹脂32を押し広げていく。これにより、駆動パネル10と封止パネル20とを、封止用接着樹脂32を介して真空中で貼り合わせる(ステップS108)。このように真空中で貼り合わせるようにすれば、封止用接着樹脂32と封止パネル20との間に隙間が形成されてしまった場合にも、その隙間は空気の気泡ではなく真空の隙間となるので、真空を解除することにより真空の隙間に封止用接着樹脂32が吸引され、隙間をつぶすことができる。よって、気泡の残存または混入なく駆動パネル10と封止パネル20とを貼り合わせることができ、表示品質の高い表示装置を製造することができる。
このとき、接着樹脂配置工程で説明したように封止用接着樹脂32を配置する量を調整し、押し広げられた封止用接着樹脂32が封止パネル20の端面からはみ出すことのないようにする必要がある。例えば、封止用接着樹脂32は、硬化により更に広がることを考慮して、図13において斜線を付して示したように、封止パネル20の端面から10mmないし5mm程度の範囲内に押し広げられていることが好ましい。
なお、封止用接着樹脂32の伸びが足りない場合には、例えば、基体120を例えば40℃ないし50℃程度の低温に加熱するようにすれば、封止用接着樹脂32の粘度を下げることができ、スムーズに押し広げることが可能となる。
駆動パネル10と封止パネル20とを真空中で貼り合わせたのち、真空容器110内の真空を解除する(ステップS109)。このとき、真空解除は、例えば、窒素ガスまたは空気などを徐々に導入するようにすることが好ましい。
真空を解除したのち、真空容器110内の気圧を大気圧と同じに戻し、貼り合わせられた駆動パネル10および封止パネル20を真空容器110から取り出し、位置合わせ装置(図示せず)において駆動パネル10と封止パネル20とを正確に位置合わせし、直ちに紫外線照射などにより仮固定用接着樹脂31を硬化させ、仮固定層31Aを形成する(ステップS110)。これにより、位置合わせされた駆動パネル10と封止パネル20との正確な位置関係を固定することができる。
仮固定用接着樹脂31を硬化させたのち、貼り合わせられた駆動パネル10および封止パネル20を炉に設置し、例えば80℃程度の温度に加熱することにより封止用接着樹脂32を硬化させ、接着層30を形成する(ステップS111)。封止用接着樹脂32は、硬化に伴い、毛細管現象により外側へと広がっていくので、図14に示したように、接着層30により封止パネル20の端面まで十分に接着させることができる。なお、接着層30は、図15に示したように、封止パネル20の端面からわずかにはみ出す場合がある。この場合、接着層30が封止パネル20の端面から必要以上にはみ出ないようにすることが好ましい。これは、駆動パネル10の端に設けられている取り出し端子17が接着層30に覆われてしまわないようにするためである。そのためには、接着樹脂配置工程において説明したような封止用接着樹脂32の量の調整を行うことが望ましい。
封止用接着樹脂32を硬化させたのち、目的とする表示装置の大きさにより必要に応じて分割を行う。以上により、図1および図2に示した表示装置が完成する。
この表示装置では、例えば、第1電極12と第2電極15との間に所定の電圧が印加されると、有機層14の発光層に電流が注入され、正孔と電子とが再結合することにより、主として発光層の正孔輸送層側の界面において発光が起こり、この光は第2電極15を透過して取り出される。本実施の形態では、駆動パネル10と封止パネル20とが封止用接着樹脂32を介して真空中で貼り合わせられているので、接着層30と封止パネル20との間に気泡が残存または混入することが防止されている。よって、気泡による光の屈折などの悪影響がなくなり、表示品質が向上する。
このように本実施の形態では、駆動パネル10と封止パネル20とを封止用接着樹脂32を介して真空中で貼り合わせるようにしたので、封止用接着樹脂32と封止パネル20との間に気泡が残存または混入することを確実に防止することができる。よって、表示品質を高めることができ、特に中型ないし大型の表示装置の製造に極めて好適である。また、駆動パネル10に封止用接着樹脂32を配置したのちに駆動パネル10と封止パネル20とを封止用接着樹脂32を介して貼り合わせるようにしたので、駆動パネル10と封止パネル20との間に封止用接着樹脂32を導入するのに時間をかけなくて済み、製造効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、接着樹脂配置工程および真空貼合工程の両方を製造装置100において行う場合について説明したが、接着樹脂配置工程は、他の製造装置により行うようにしてもよい。すなわち、例えば図16に示したように、他の製造装置において駆動パネル10に仮固定用接着樹脂31(ステップS104)および封止用接着樹脂32(ステップS105)を配置したのち、真空容器110内の基体120上に駆動パネル10を載置する(ステップS103)ようにしてもよい。
また、接着樹脂配置工程の一部を他の製造装置により行うようにしてもよい。すなわち、例えば図17に示したように、他の製造装置において駆動パネル10に仮固定用接着樹脂31を配置したのち(ステップS104)、真空容器110内の基体120上に駆動パネル10を載置し(ステップS103)、駆動パネル10に封止用接着樹脂32を配置する(ステップS105)ようにしてもよい。
更に、図18に示したように、駆動パネル10を真空容器110内の基体120上に載置したのち(ステップS103)、真空容器110内を真空にして(ステップS107)、仮固定用接着樹脂31を真空中で配置し(ステップS204)、封止用接着樹脂32を真空中で配置する(ステップS205)ようにしてもよい。この場合も、図示しないが、他の製造装置において駆動パネル10に仮固定用接着樹脂31を配置したのち、真空容器110内の基体120上に駆動パネル10を載置し、真空容器110内を真空にして、駆動パネル10に封止用接着樹脂32を真空中で配置するようにしてもよい。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、真空貼合工程ののちに、位置合わせおよび仮固定を行うようにした場合について説明したが、真空貼合工程において精確な位置決めが可能であれば位置合わせは省略してもよい。
また、上記実施の形態において説明した各層の材料および膜厚、または成膜方法および成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
更に、上記実施の形態では、有機発光素子10R,10G,10Bの構成を具体的に挙げて説明したが、全ての層を備える必要はなく、また、他の層を更に備えていてもよい。
加えて、上記実施の形態で説明した製造装置100の構成は限定されるものではなく、他の構成としてもよい。
本発明は、携帯情報端末などに用いられる小型の有機発光表示装置、パーソナルコンピュータのモニタあるいはテレビジョンなどの中大型の有機発光表示装置、またはホームシアターなどの大型の有機発光表示装置の製造に適用することができ、特に中大型または大型の有機発光表示装置の製造に好適である。
10…駆動パネル、10R,10G,10B…有機発光素子、11…駆動用基板、12…第1電極、13…絶縁膜、14…有機層、15…第2電極、16…保護膜、17…取り出し端子、20…封止パネル、21…封止用基板、30…接着層、31…仮固定用接着樹脂、31A…仮固定層、32…封止用接着樹脂
Claims (4)
- 駆動用基板に表示素子が形成された駆動パネルに封止用接着樹脂を配置する工程と、
前記駆動パネルと封止パネルとを前記封止用接着樹脂を介して真空中で貼り合わせる工程と
を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。 - 前記駆動パネルに前記封止用接着樹脂を真空中で配置する
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。 - 前記駆動パネルに前記封止用接着樹脂を大気中で配置する
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。 - 前記表示素子は、第1電極、発光層を含む有機層および第2電極が前記素子基板の側から順に積層された有機発光素子である
ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
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