JP2005124823A - 内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内視鏡検査を円滑に行うことができる内視鏡装置を提供する。
【解決手段】 CCD30を内蔵した電子内視鏡2は、内視鏡検査に使用する予定の使用者の氏名や使用予定の日時等の情報と電子内視鏡2の種類を書き込んだ書き換え可能な情報記憶部48が設けてあり、電子内視鏡2をビデオプロセッサ6に接続することにより、CPU56は、その情報を読み出し、使用者の氏名をモニタに表示して、表示された使用者以外の者が使用するのを防止したり、電子内視鏡2の種類の情報から接続された電子内視鏡2に適した画像処理を行う設定の制御等を行うようにして、内視鏡検査を円滑に行い易くした。
【選択図】 図2
【解決手段】 CCD30を内蔵した電子内視鏡2は、内視鏡検査に使用する予定の使用者の氏名や使用予定の日時等の情報と電子内視鏡2の種類を書き込んだ書き換え可能な情報記憶部48が設けてあり、電子内視鏡2をビデオプロセッサ6に接続することにより、CPU56は、その情報を読み出し、使用者の氏名をモニタに表示して、表示された使用者以外の者が使用するのを防止したり、電子内視鏡2の種類の情報から接続された電子内視鏡2に適した画像処理を行う設定の制御等を行うようにして、内視鏡検査を円滑に行い易くした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、内視鏡により内視鏡検査を行う内視鏡装置に関する。
近年、画素数の異なる内視鏡や拡大用内視鏡など、多種の内視鏡が開発されている。また、更に、内視鏡により得られる画像に対して画像処理を行うことにより、被検体内の正常部位と病変部などとの識別を容易に行えるようになった。
従って、使用者は、被検体に合わせて、内視鏡の種類を選択し、必要に応じて画像処理を行うようになった。
このように多種の内視鏡に対応できるように、例えば特公平8−22272号公報の従来例では、各内視鏡に、撮像して表示する際の設定条件として必要となる条件情報記憶部を設けた内視鏡装置が開示されている。
そして、内視鏡検査を行う使用者が、内視鏡を信号処理を行う信号処理装置としてのビデオプロセッサに接続することにより、ビデオプロセッサに接続された内視鏡の条件情報記憶部に記憶された記憶内容が読み出され、ビデオプロセッサは、その内視鏡に適した条件設定で信号処理を行えるようにしている。
特公平8−22272号公報
しかしながら、上記従来例では、使用者が、内視鏡検査を行うために使用しようとする使用予定の内視鏡が、他の使用者によって使用されてしまうことがあった。つまり、従来例では、特定の使用者が使用予定とする内視鏡であっても、他の使用者によって使用されてしまうことがあり、内視鏡検査を円滑に行い難くなる欠点があった。
また、予定通りに、使用者が使用しようとする内視鏡を使用できる場合においても、使用者にとって最適な画像処理の設定にするには内視鏡検査毎に設定作業が必要になり、設定作業のために時間がかかってしまう。
例えば、従来例においても内視鏡に設けられた固体撮像素子毎にホワイトバランスのような画像の補正値を記憶し、内視鏡が異なるビデオプロセッサに対して接続されても良好な画像を得るものがあったが、使用者が目的とする特定の画像処理を行うには、別途設定を変更する必要があり、設定に時間がかかってしまう。また、設定条件を忘れてしまうと、さらに目的の検査を行うのに時間がかかり、内視鏡検査を円滑に行い難くなる。
(発明の目的)
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、内視鏡検査を円滑に行うことができる内視鏡装置を提供することを目的とする。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、内視鏡検査を円滑に行うことができる内視鏡装置を提供することを目的とする。
より具体的には、本発明は、内視鏡検査を行う使用者が、使用予定の内視鏡を使用し易くしたり、使用者に応じて適切な画像処理を行える設定条件にできる等、内視鏡検査を円滑に行い易い環境に設定できる内視鏡装置を提供することを目的とする。
本発明は、体腔内等に挿入可能な細長の挿入部内に固体撮像素子を配設した内視鏡と、前記内視鏡がコネクタ部を介して着脱自在になされ、前記固体撮像素子により撮像した信号の信号処理を行う信号処理装置とを有する内視鏡装置において、
前記内視鏡側に、内視鏡を使用予定とする使用者の情報と前記使用者に関連付けられた画像処理の設定情報との少なくとも1つを記憶する書き換え可能な情報記憶部と、
前記信号処理装置側に設けられ、前記情報記憶部の記憶内容の読み出し又は書き込みの動作指示信号を出力する記憶部制御手段と、
前記コネクタ部の接続、又はコネクタ部が接続された状態での電源の投入によって、前記情報記憶部から読み出された情報を基に制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記内視鏡側に、内視鏡を使用予定とする使用者の情報と前記使用者に関連付けられた画像処理の設定情報との少なくとも1つを記憶する書き換え可能な情報記憶部と、
前記信号処理装置側に設けられ、前記情報記憶部の記憶内容の読み出し又は書き込みの動作指示信号を出力する記憶部制御手段と、
前記コネクタ部の接続、又はコネクタ部が接続された状態での電源の投入によって、前記情報記憶部から読み出された情報を基に制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
上記構成により、前記制御手段は、例えば使用者の情報を表示する制御を行うことによって、表示された使用予定の使用者以外のものが内視鏡を使用することを防止する制御を行う等して、内視鏡検査を円滑に行うことができるようにしている。
本発明によれば、制御手段が、使用者の情報を表示する制御を行うことによって、表示された使用予定の使用者以外のものが内視鏡を使用することを防止する制御を行う等により、内視鏡検査を円滑に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1ないし図15は本発明の実施例1に係り、図1は実施例1の内視鏡装置の全体構成を示し、図2は図1における主要部の内部構成を示し、図3は回転フィルタ及び回転フィルタに設けられたRGBフィルタ等の透過特性等を示し、図4はメニュー画面の表示例を示し、図5はモニタ画面に表示される内視鏡画像表示領域と表示位置及びサイズを変更して可能な関心領域を示し、図6は内視鏡画像表示領域に設定した関心領域に処理画像を擬似カラーで表示する表示例を示し、図7は図6とは異なる表示例を示し、図8はビデオプロセッサに設けられているメニューの項目及びその項目における選択可能な種類、操作スイッチの種類及び操作スイッチに割り付け可能な項目等を示し、図9は内視鏡装置の電源を投入した起動時での処理動作を示し、図10は図9の処理動作においてモニタに表示される表示例を示し、図11はCCDのタイプを検出して対応するマスク信号を生成する動作を示し、図12は図11におけるタイプ1用マスク信号生成の処理動作を示し、図13は画像処理を行った場合に関心領域のサイズに応じて関心領域内での画像処理を行うか否かの閾値を変更する動作を示し、図14は原画像と画像処理した処理画像との表示を行う処理動作を示し、図15は図14における擬似カラー処理の表示の処理動作を示す。
図1に示すように、本実施例の内視鏡装置1は、撮像手段を備えた電子内視鏡2と、この電子内視鏡2に照明光を供給する光源部3と、撮像手段に対して映像信号処理(画像信号処理)する映像信号処理ブロック4及びこの映像信号処理ブロック4からの出力信号に対して画像処理する画像処理ブロック5とを内蔵したビデオプロセッサ6と、このビデオプロセッサ6から出力される画像信号を表示するモニタ7と、モニタ7に表示されるモニタ画像(内視鏡画像)を写真撮影するモニタ画像撮影装置8Aと、このビデオプロセッサ6に接続され、画像情報等の記録を行う画像ファイリング装置8Bと、画像処理のON/OFFの指示信号を送ったり、患者データの入力等を行うキーボード9と、を有する。 電子内視鏡2は、細長で例えば可動性の挿入部11を有し、この挿入部11の後端に太幅の操作部12が連設されており、この操作部12の後端側の側部から可撓性のユニバーサルコード13が延設され、このユニバーサルコード13の端部のコネクタ14は、ビデオプロセッサ6のコネクタ受け部15に着脱自在で接続される。
電子内視鏡2の挿入部11には、先端側から硬性の先端部16、この先端部16に隣接する湾曲自在の湾曲部17、可撓性を有する長尺の可撓部18とが順次設けられている。 また、使用者は、電子内視鏡2の操作部12に設けられた湾曲操作ノブ19を回動操作する事によって、湾曲部17を左右方向あるいは上下方向に湾曲できるようになっている。また、この電子内視鏡2の操作部12には、挿入部11内に設けられた処置具チャンネルに連通する挿入口20が設けられている。
また、電子内視鏡2の操作部12の頂部には、フリーズ指示を行うフリーズスイッチ、レリーズ指示を行うレリーズスイッチ、観察モード切替スイッチ等のスコープスイッチ10が設けてある。そして、使用者は、スコープスイッチ10を操作して例えばフリーズ指示を行うと、その指示信号は、ビデオプロセッサ6内部の制御回路40(図2参照)に入力され、制御回路40はフリーズ画像が表示されるようにメモリ部39(のR、G、B用メモリ39r、39g、39b)を制御する。
また、使用者は、キーボード9やビデオプロセッサ6のフロントパネル55(図2参照)からフリーズ指示操作を行うことにより、その指示信号は、CPU56(図2参照)を介して制御回路40に送られ、制御回路40は、対応する制御を行う。
また、使用者がレリーズ指示操作を行うと、CPU56は、まずフリーズ画像の表示状態でなければ、制御回路40を介してフリーズ画像の表示状態にする制御を行い、モニタ画像撮影装置8Aにレリーズの制御信号を送り、モニタ画像撮影装置8Aは、その制御信号により写真撮影を行う。
また、使用者が、キーボード9やビデオプロセッサ6のフロントパネル55を操作して、画像処理を行うON及び画像処理を停止するOFFの指示入力を行うこともでき、この指示信号が入力されると、CPU56は、IHb処理ブロック44のIHb算出回路61、IHb平均値算出回路62、輝度検出回路67、無効領域検出回路68等を制御して対応する画像処理を行うように制御する。
また、使用者が、観察モード切替スイッチを操作して観察モード切替指示を行うと、その指示信号は、ビデオプロセッサ6内部の制御回路40に入力され、制御回路40は、後述する移動用モータ31により、回転フィルタ27を移動して通常観察から蛍光観察に観察モードを切り替える等の制御を行う。
図2に示すように、先端部16における照明窓及び観察窓には、照明レンズ21と対物光学系22とがそれぞれ取り付けてある。対物光学系22の結像位置には、固体撮像素子として、例えば電荷結合素子(CCDと略記)30が配置されている。
照明レンズ21の後端側には、ファイババンドルからなるライトガイド23が配置され、このライトガイド23は、挿入部11、操作部12、ユニバーサルコード13内を挿通され、コネクタ14に接続されている。
そして、使用者は、このコネクタ14をビデオプロセッサ6に接続する事により、このビデオプロセッサ6内の光源部3から出射される照明光が、前記ライトガイド23の入射端に入射されるようになっている。
光源部3は、照明光を発生するランプ24を有する。このランプ24の照明光は、その光路中に配設された絞り25を経て、モータ26によって回転される回転フィルタ27に入射され、この回転フィルタ27を透過した光は、集光レンズにより集光されてライトガイド23の入射端に入射される。
ランプ24は、可視光を含む照明光を出射する。また、絞り25は、制御回路40により制御される絞りモータ25aにより駆動される。
回転フィルタ27は、内周側に通常観察用のRGBフィルタ28が配置され、外周側に蛍光観察用フィルタ29が配置されている。この回転フィルタ27は、この回転フィルタ27を回転するモータ26と共に、移動用モータ31により、光路と直交する方向(図1の符号P参照)に移動される。
例えばモータ26には、ラックが取り付けてあり、ピニオンギヤを設けた移動用モータ31により、回転フィルタ27及びモータ26は、光路と直交する方向(図1の符号A参照)に移動される。つまり、観察モード切替の指示が行われると、移動用モータ31は回転フィルタ27等を移動し、光路中に配置されるフィルタを切り替える。
図3(A)に示すようにこの回転フィルタ27には、通常観察のためのRGBフィルタ28が同心円状の内周側に、蛍光観察用フィルタ29が同心円状の外周側に配置されている。そして、通常モード、蛍光モードの切替に応じ、内周側のRGBフィルタ28と外周側の蛍光観察用フィルタ29とが選択される。
内周側の通常観察用のRGBフィルタ28は、その透過特性は図3(B)に示すような特性である。つまり、Rフィルタ28aは、600−700nmの赤の波長帯域、Gフィルタ28bは500−600nmの緑の波長帯域、Bフィルタ28cは400−500nmの青の波長帯域をそれぞれ透過するように設定されている。
また、外周側に設けた蛍光観察用フィルタ29はR2、G2、Eフィルタ29a、29b、29cからなり、その透過特性は図3(C)に示すような特性に設定されている。つまり、R2フィルタ29aは、600−660nnnm、G2フィルタ29bは、540−560nm、Eフィルタ29cは、400−470nmの各波長帯を透過するように設定されている。なお、R2フィルタ29aとG2フィルタ29bとの透過特性は低いレベルに設定されており、これらの狭帯域の照明光のもとで撮像された赤及び緑の色信号(簡単化のため、それぞれR2,G2信号と略記)と蛍光信号とで合成して蛍光観察用に擬似カラー表示できるようにしている。
また、図2に示すようにCCD30の前には、励起光をカットする励起光カットフィルタ32が配置されており、この励起光カットフィルタ32は図3(D)に示すような透過特性に設定されている。具体的にはこの励起光カットフィルタ32は、490−700nmの波長帯域の光、つまり、青色帯域の短波長側の一部を除いた可視光を透過する。
ランプ24から出射された光は、回転フィルタ27により、各波長領域に時系列的に分離されて、ライトガイド23の入射端に入射されるようになっている。
この照明光は、ライトガイド23によって先端部16に導かれて先端面の照明窓に取り付けた照明レンズ21を通って被検査部位等の被写体に面順次の照明光が照射される。この場合、通常観察モードでは、R、G、Bの通常観察用の面順次の照明光となる。また、蛍光観察モードでは、R2、G2、Eの面順次の照明光となる。
前記対物光学系22の結像位置に配置されたCCD30には、面順次の照明光によって照明された被写体像が、対物光学系22によってその光電変換面に結像され、このCCD30により電気信号に変換される。このCCD30は、CCDドライバ33によりCCDドライブ信号が印加されることにより、CCD30により光電変換されて蓄積された信号電荷が読み出されて出力される。なお、制御回路40(或いはCPU56)は、CCDドライバ33を制御して、CCD30による電荷蓄積時間を可変制御する電子シャッタの動作をさせることができるようにしている。
このCCD30から光電変換されて出力される時系列の画像信号(撮像信号)は、映像信号処理ブロック4内に入力され、所定の範囲の電気信号(例えば、0〜1ボルト)に増幅するためのアンプ34に入力される。
この場合、時系列の画像信号は、通常観察モードでは、R、G、Bの色信号となり、蛍光観察モードではR2、G2の照明の下で撮像された信号(R2、G2と記す)と、Eの励起光のもとで撮像した蛍光信号となる。
このアンプ34の出力信号は、A/Dコンバータ35でディジタル信号に変換され、さらにオートゲインコントロール回路(AGC回路と略記)36に入力され、このAGC回路36により適正なレベルになるようにゲインが自動制御される。このAGC回路36を経た信号は、1入力3出力のセレクタ37に入力される。
そして、時系列的に送られてくる撮像信号は、このセレクタ37によって、R,G,Bの各色信号或いはR2、G2、蛍光信号に切り換えられて、ホワイトバランス調整回路38に入力される。このホワイトバランス調整回路38は、基準となる白の被写体を撮像した場合、R,G,Bの各色信号のレベルが等しくなるように各色信号に対するゲインが調整、つまりホワイトバランス調整される。このホワイトバランス調整回路38の出力信号は、メモリ部39に入力される。
そして、R,G,Bの各色信号等の時系例に入力される信号は、メモリ部39を構成するR,G,B用メモリ39r,39g,39bに格納されるようになっている。
つまり、通常観察のモードでは、R,G,Bの各色信号は、メモリ部39を構成するR,G,B用メモリ39r,39g,39bにそれぞれ格納される。また、蛍光観察モードの場合には、R2、G2、蛍光信号がR,G,B用メモリ39r,39g,39bにそれぞれ格納される。
なお、A/Dコンバータ35によるA/D変換、セレクタ37の切り換え、ホワイトバランス調整の際の制御およびメモリ部39のR,G,B用メモリ39r,39g,39bへの色信号の記憶(書き込み)及び読み出しは、制御回路40により制御される。
また、制御回路40は、同期信号発生回路(図2ではSSGと略記)41に基準信号を送り、同期信号発生回路41は、それに同期した同期信号を発生する。
なお、ここでのR、G、B用メモリ39r,39g,39bに書き込みを禁止する状態にすることにより、静止画を表示する状態にすることができる(後述の同時化回路53での内部のメモリでも可能となる)。
また、上記A/Dコンバータ35の出力信号は、測光を行う測光回路42に入力され、測光された信号は制御回路40に入力される。そして、制御回路40は、測光された信号を積分した平均値を(適切な明るさの場合の)基準の値と比較することにより、その差を小さくするように調光信号として絞りモータ25aを駆動し、この絞りモータ25aで駆動される絞り25における(照明光路上の)開口量を可変して適切な照明光量に調整する。
なお、絞りモータ25aには、絞り25の(開口量に対応する)絞り位置を検出する位置検出手段としての図示しないロータリエンコーダ等が取り付けてあり、このロータリエンコーダの検出信号は制御回路40に入力される。この検出信号により、制御回路40は、絞り25の位置を検出できる。また、この制御回路40は、CPU56と双方向に信号を送る信号線で接続されており、CPU56も絞り25の位置を確認することができるようになっている。
上記通常観察モードの場合には、R、G、B用メモリ39r,39g,39bから読み出された色信号R,G,B信号は、画像処理ブロック5を構成する血液情報量となる色素量としてのヘモグロビン量に相関する値(以下、IHbと略記)の算出等の処理を行うIHb処理ブロック44に入力される。
本実施例では、このIHb処理ブロック44は、設定された関心領域内で、各画素でのIHbの量(値)の算出及びその平均値算出や各画素でのIHbの値を元に擬似カラー画像として表示する擬似画像生成処理を行うIHb処理回路部45と、設定された関心領域に対して画像処理に適しない無効領域を検出する無効領域検出部46とを備えた構成となっている。
また、本実施例では、IHbの擬似カラー画像をフリーズ画像で表示する場合、色ズレの少ない状態で表示できるように色ズレ検出を行う色ズレ検出回路47も備えている。 上記IHb処理ブロック44から出力される面順次の信号はγ補正回路50でγ補正され、さらに後段画像処理回路51で構造強調が行われる。その後、文字重畳回路52で、患者データや算出されたIHbの平均値が重畳された後、同時化回路53で面順次信号から同時化された信号に変換される。
同時化回路53は、内部に3つのフレームメモリを有し、面順次の信号データを一時3つのフレームメモリに順次書き込み、同時に読み出すことにより、同時化されたRGB信号等の同時化された信号を出力する。
同時化された信号は、D/A変換部54の3つのD/Aコンバータにそれぞれ入力され、アナログのRGB信号等に変換されてモニタ7、モニタ画像撮影装置8A及び画像ファイリング装置8Bに入力される。なお、同時化回路53内部のフレームメモリの書き込み及び読み出しやD/A変換部54のD/A変換は、制御回路40により制御される。
また、CPU56は、γ補正回路50、後段画像処理回路51、文字重畳回路52の動作を制御する。
なお、モニタ画像撮影装置8Aは、モニタ7と同様に画像等を表示する図示しないモニタとそのモニタに表示される画像等を写真撮影で画像記録を行う写真撮影装置(具体的にはカメラ)とから構成される。
そして、使用者は通常の可視光で照明及び撮像した通常画像(原画像ともいう)をモニタ7に表示させたり、ビデオプロセッサ6のフロントパネル55に設けたスイッチやキーボード9からの指示操作により、IHb画像の表示の指示等を行うと、その指示信号はCPU56に入力され、CPU56は指示信号に対応してIHb処理ブロック44等の制御を行う。
なお、蛍光観察モードに設定された場合には、R,G,B用メモリ39r,39g,39bから読み出されたR2、G2、蛍光信号は、画像合成回路65,面順次回路66等を経て後段側の処理回路に送られ、例えばR2,G2による赤及び緑の色信号と、青色の色信号に着色された蛍光信号とで擬似カラー表示される。
また、本実施例では、各電子内視鏡2には、その電子内視鏡2を内視鏡検査に使用する使用予定の使用者の情報と共に、電子内視鏡2の種類の情報を含む固有の識別情報等を格納した情報記憶部48を設け、ビデオプロセッサ6に対して種類が異なる電子内視鏡2が装着された場合でも、ビデオプロセッサ6側でこの情報記憶部48に記憶された電子内視鏡2の種類の情報や使用者の情報等を読み出し、内視鏡検査に有効に利用する制御を行うようにしている。
このため、種類が異なる電子内視鏡2がビデオプロセッサ6に接続されても、その電子内視鏡2に適切な信号処理を行えるようにしている。この情報記憶部48は、例えば電気的に記憶内容を書き換え可能とし、かつ不揮発性の特性を持つフラッシュメモリやEEPROM等で構成されている。
ここで電子内視鏡2に固有の識別情報に含まれる種類の情報とは、例えば、画角及び光学ズーム等の光学的種別情報、用途情報(上部消化管用あるいは下部消化管用等の用途情報)の他、内設されるCCD30の画素数等の情報である。
上記情報記憶部48は、電子内視鏡2のコネクタ14がビデオプロセッサ6に接続されると、信号線を介して制御回路40と電気的に接続されると共に、情報記憶部48は、この制御回路40を介してCPU56とも電気的に接続される。そして、CPU56は、信号線を介して情報記憶部48に情報を書き込んだり、情報記憶部48に記憶され(書き込まれ)た情報を読み出す制御を行う。CPU56は、制御回路40を介して情報記憶部48から読み出した情報を、例えばCPU56の内部に設けた(第2の情報記憶部としての)制御データ記憶部56aに格納する。
そして、CPU56は、この制御データ記憶部56aに格納されたデータ(情報)に基づいてビデオプロセッサ6の動作や設定の制御を行う(CPU56は、情報記憶部48から読み出した情報に基づいて制御動作を行うこともできる)。また、CPU56は、電子内視鏡2の種類の情報を後述する関心領域設定回路63等に送り、CCD30の画素数等のCCDタイプ等が異なる場合にも適切な表示サイズの関心領域の設定等を行えるようにしている。
次にIHb処理ブロック44の構成を説明する。図2に示すようにR用メモリ39rからのR信号とG用メモリ39gからのG信号とは、IHb処理ブロック44内のIHb算出回路61に入力され、IHbの算出が行われる。そして、IHb算出回路61の出力信号は、IHb平均値を算出するIHb平均値算出回路62に入力される。
また、CPU56により検出されたCCDタイプの情報は、関心領域を設定する関心領域設定回路63に入力され、この関心領域設定回路63は、CCDタイプの情報に応じて、擬似画像を表示する場合、適切なサイズで表示するように擬似画像の表示領域を設定する。
また、関心領域設定回路63により設定された関心領域の情報は、IHb算出回路61とIHb平均値算出回路62に送られ、その関心領域において無効領域を除く領域における画素でIHbを算出する。
IHb算出回路61は、具体的には以下の(1)式の演算を行って、各画素におけるIHbの値を算出する。
IHb=32×log2(R/G)・・・(1)
R:関心領域内における無効領域を除くR画像のデータ
G:関心領域内における無効領域を除くG画像のデータ
この式(1)を回路によって実現することは容易であり、例えば、入力されるR画像のデータとG画像のデータを図示しない除算器を用いて演算し、その出力結果をROMなどで構成した図示しないLog変換テーブルで変換することで実現できる。また、CPUなどを用いて上記(1)式の演算を行っても良い。
R:関心領域内における無効領域を除くR画像のデータ
G:関心領域内における無効領域を除くG画像のデータ
この式(1)を回路によって実現することは容易であり、例えば、入力されるR画像のデータとG画像のデータを図示しない除算器を用いて演算し、その出力結果をROMなどで構成した図示しないLog変換テーブルで変換することで実現できる。また、CPUなどを用いて上記(1)式の演算を行っても良い。
IHb算出回路61により算出されたIHbは、IHb平均値算出回路62に出力され、IHb平均値算出回路62は入力されるIHbに対して、関心領域設定回路63で設定された関心領域における無効領域を除いた領域で平均化してIHb平均値を算出する。なお、後段画像処理回路51は、色調調整や色彩強調であってもよい。
また、このIHb算出回路61により算出されたIHbは、擬似画像生成回路64に入力される。擬似画像生成回路64は、IHbの値から擬似カラーで表示する擬似画像を生成し、画像合成を行う画像合成回路65に出力する。また、この擬似画像生成回路64には、無効領域表示回路69からの無効領域に対応する信号も入力される。
画像合成回路65には、擬似画像生成回路64で生成された擬似画像データと、R,G,B用メモリ39r,39g,39bからのR,G,B画像データとが入力され、画像合成回路65は関心領域設定回路63からのマスク信号に基づいて両画像データを合成する処理を行い、合成した画像データを面順次の信号に変換する面順次回路66に出力する。 具体的には画像合成回路65は、マスク信号が“0”の期間では、原画像に相当するR,G,B画像データを出力し、マスク信号が“1”の期間では、擬似画像データと無効領域を示す画像データを出力するようにして合成した画像データを後段の面順次回路66に出力する。この場合の無効領域を示す画像データは、無彩色で表示されるものとなる。
面順次回路66は、合成された画像データのR、G、B成分をそれぞれ面順次で出力する処理を行う。つまり、γ補正回路50側には、R,G,B成分の画像データが面順次で出力される。
なお、本実施例では、関心領域設定回路63による関心領域の情報(具体的にはマスク信号)は、γ補正回路50と後段画像処理回路51に送られ、使用者の選択により、関心領域の周囲の原画像部分に対してはγ補正や構造強調を行うこともできるようにしている。
また、IHb平均値算出回路62で算出されたIHb平均値は、文字重畳回路52に送られ、モニタ画面上に算出されたIHb平均値を表示することができるようにしている。この場合にも、使用者の選択により、CPU56を介して表示/非表示を選択できるようにしている。
また、上記R,G,B用メモリ39r,39g,39bからのR,G,Bの画像データは、無効領域検出部46を構成する輝度検出回路67に入力される。この輝度検出回路67は、関心領域内のR,G,Bの画像データに対して、その輝度レベルを検出し、その検出結果を無効領域検出回路68に出力する。
この無効領域検出回路68は、予め設定された閾値と比較することにより、無効領域か否かを検出(判断)する。
この無効領域検出回路68は、輝度検出回路67により検出された輝度レベルを2つの閾値と比較する。この2つの閾値はハレーション検出用の閾値と、暗部検出用の閾値とであり、ハレーション検出用の閾値は、200/255に設定されており、暗部検出用の閾値は、20/255に設定されている。ここで、255は8ビットで量子化した場合の飽和レベルを示す。
そして、輝度レベルが暗部検出用の閾値以下である場合と、ハレーション検出用の閾値以上である場合には、無効領域と判断される。
この無効領域検出回路68は、無効領域の検出結果を無効領域表示回路69に出力すると共に、IHb算出回路61、IHb平均値算出回路62及びCPU56に出力する。そして無効領域表示回路69は、無効領域部分であることを示す0あるいは1の信号を擬似画像生成回路64に出力し、この無効領域では例えば無彩色(グレイ)等で表示されるようにする。
また、IHb算出回路61は、無効領域検出回路68から無効領域の検出情報が入力されることにより、関心領域におけるIHbの算出を行わないようにし、IHb平均値算出回路62は、関心領域における無効領域を除いた領域でIHb平均値を算出する。
また、CPU56は、無効領域の検出情報により、このCPU56は無効領域の大きさ(サイズ)を計数(カウント)し、画像処理を行うか否かを(閾値と比較して)判断すると共に、このCPU56に接続されたスピーカ70による音声やモニタ7での表示などで、使用者に報知を行うことができるようにしている。
また、CPU56は、例えばその内部にこのような画像処理方法を行う制御プログラムが書き込まれた記録手段として、例えばROM56cを内蔵しており、CPU56は、起動時にこのROM56cの制御プログラムを読み込んで上記のような画像処理を行う。具体的には、図9、図11から図15に示すフローチャートの画像処理の動作を行うように制御する。
使用者は、ビデオプロセッサ6のフロントパネル55に設けた指示スイッチやキーボード9等からIHb画像の表示の指示等を行うと、その指示信号はCPU56に入力され、CPU56は指示信号に対応してIHb処理ブロック44等の制御を行う。
この場合、使用者は、フロントパネル55に設けたスイッチやキーボード9からIHb画像(擬似画像)の表示のON/OFFや色彩強調のON/OFFの指示を行うと、CPU56はその指示に対応してON/OFFの制御を行う。また、使用者は、キーボード9を操作して、電子内視鏡2の情報記憶部48に書き込む情報を入力することもできる。つまり、このキーボード9は、情報記憶部48に書き込み情報を入力する情報入力手段を形成している。
また、R,G,B用メモリ39r,39g,39bからのR,G,Bの画像データは、色ズレ検出回路47に入力され、R,G,Bの画像データの相関量等の検出により色ズレ量を検出する。
そして、画像のフリーズ指示がされた場合、設定された時間内等で色ズレ最小の画像を検出してその色ズレ最小の画像を検出したフィールドの画像を表示するように制御回路40に信号を送り、制御回路40はメモリ部39のR,G,B用メモリ39r,39g,39bへの書き込みを禁止状態にして表示手段としてのモニタ7に表示される画像及びモニタ画像撮影装置8Aのモニタに表示される画像を静止画状態にする。
図4はフロントパネル55やキーボード9から各種の設定を行うメニュー画面を示す。メニュー画面を表示させることにより、図4(A)に示すように内視鏡画像の表示サイズ、関心領域の表示サイズ、処理画像としてのIHbレンジにおけるNormal/Wideの選択、IHb平均値の表示のON/OFFや、図4(B)に示すように例えば1〜7から選択するフリーズレベル、プリフリーズ/色ズレ防止フリーズによる色ズレ検出、フル/ライトの文字表示、平均/オート/ピークによる測光方式等を選択設定できるようにしている。
この図4に示したメニューのより詳細な内容を図8(A)で示している。
ここで、内視鏡画像の表示サイズの項目に関して、例えば種類欄に示す大、中、小から選択でき、また、内視鏡画像中に設定される関心領域の表示サイズも、大、中、小から選択設定できる。また、IHbレンジとしてNormalを選択した場合には、IHbの値が30から70までのものを16段階の擬似カラーで表示し、Wideを選択した場合には、IHbの値が10から90までのものを16段階の擬似カラーで表示する。
また、IHb平均値は、ON/OFFにより関心領域中の各画素毎のIHbを加算平均した値の表示/非表示を選択できる。
また、フリーズレベルは、色ズレ検出の検出対象の画像枚数を可変する。その枚数は、フリーズスイッチが押される前か、後のいずれかであり、所定の時間分、メモリに取り込まれる画像によって決まる。そのレベルの値は、例えば1〜7から設定でき、レベル1では、約50msec、レベル7では、約1secになる。
また、色ズレ検出は、色ズレ検出の対象画像について、フリーズスイッチが押される前とするのがプリフリーズで、後とするのが色ズレ防止フリーズである。
また、文字表示におけるフルは、必要な項目を全て表示し、ライトは一部の情報に限定して表示する。モニタ画面には内視鏡画像の他に、患者ID番号や、日付け等の情報が表示される。そしてフルを選択すると、必要な項目を全て表示する。ライトを選択すると、一部の情報に限定して表示を簡素化する。また、フルの場合には、内視鏡画像の上に文字情報が重なることも多くあるが、ライトではこれを防ぐ効果もある。
さらに測光は、平均/オート/ピークから選択して、内視鏡画像の明るさを好みの状態になるように光源の光量を調整する。平均を選択した場合は、画像全体が明るくなるように調整する。この場合、暗い部分と明るい部分を一緒に映すと、ハレーションがでる場合がある。ピークは、ハレーションが起こらないように調整するが、暗いと感じる場合がある。オートは、ハレーションをなるべく防ぎながら、処置具等が画像に現れても、それによるハレーションを無視して暗くならないように調整する。
また、ビデオプロセッサ6により制御するための操作スイッチへの機能の割り付けは、図8(C)に示すように電子内視鏡2のスコープスイッチ10(におけるスコープSW1〜SW4)とキーボード9のオプションSW、フロントパネル55のオプションSWに付与する。
また、図8(C)のスコープSW1等に、実際に割り付ける機能としては、図8(B)に示すような機能を割り付けることができる。ここで、IHbの項目(機能)を割り付けた場合には、そのON/OFFを選択できる。そして、ONにすると、IHbの画像処理(IHb擬似カラー、IHb平均値表示)を実行する。
また、フリーズの項目を割り付けた場合には、ON/OFFが選択でき、ONにすることにより動画から静止画を得る。また、レリーズの項目を割り付けた場合には、ON/OFFが選択でき、ONにすることにより静止画から画像記録(写真、ファイリング)する。また、構造強調の項目を割り付けた場合には、切/弱/強を選択でき、これらの種類に応じて画像の構造強調のレベルを切り替える。
図5は、内視鏡画像表示領域7aのみ(図5(A))の場合から関心領域7cを例えば5つの異なる位置に設定した様子(図5(B)の中央位置から図5(F)の右側の位置まで)と、例えば図5(E)に示す関心領域7cを大の状態から中の状態(図5(G))及び小(図5(H))に設定した様子を示す。
本実施例では、内視鏡画像に対してIHb処理等の画像処理を行う関心領域7cを設定できるようにすると共に、その関心領域7c内での画像処理を行う場合に輝度レベルにより輝度が画像処理に不適切な無効領域か否かの無効領域の検出(判定)を行うようにしている。また、無効領域を表示すると共に、前記無効領域の大きさに応じて画像処理を禁止したり、報知する等して画像処理の適正化を行うようにしている。
図5により、関心領域7cの位置やサイズを選択設定できることを説明したが、図6は、内視鏡画像表示領域7aに内視鏡画像を表示した状態から関心領域7cに画像処理した処理画像としてのIHbの値に応じて擬似カラー化して表示する擬似カラー画像を表示する場合の説明図を示す。
例えば通常の動作状態では、モニタ7の表示面には図6(A)に示すように八角形の内視鏡画像表示領域7aに、内視鏡画像が動画で表示される。また、この内視鏡画像表示領域7aの左側には、患者データ等の他に、IHb平均値表示準備の表示がされる。
具体的にはIHb=−−−(7bで示す)と表示され、IHb平均値を表示する準備がされている。なお、このIHb平均値表示準備の表示は、選択により非表示にすることもできる。なお、IHb平均値の値により、病変部分か健常部分(正常部分)かを診断する目安となる情報を得ることができる。
そして、使用者は、擬似カラー画像の表示をONする指示操作を行うと、例えば図6(B)に示すように内視鏡画像表示領域7aにおける設定された関心領域7cに画像処理画像としての擬似カラー画像を表示する。この場合、関心領域7cに画像処理画像を表示する場合、その輝度レベルが検出されて、無効領域検出回路68により無効領域か否かの判定が行われる。
そして、無効領域7dの大きさが画像処理を行うのに適する大きさの場合には、モニタ7は、無効領域7dを除く部分で擬似カラー画像7eを表示する状態になると共に、無効領域7dを無彩色で表示する。また、図6(A)におけるIHb平均値表示準備の表示からIHb平均値の表示(7fで示す)も行えるようにしている。なお、図6(B)及び図6(C)は、関心領域7cを大に設定した状態で示している。なお、図13を参照して後述するように関心領域7cを大に設定した場合には、無効領域7dが関心領域7cの40%以下であるかにより画像処理を実行するか否かを判断する。
図6(B)の場合には無効領域7dが関心領域7cの40%以下であるので、画像処理が実行され、画像処理結果として、関心領域7cには擬似カラー画像7eの表示がおこなわれると共に、IHbの平均値の表示7fが行われる。
一方、無効領域7dの大きさが画像処理を行うのに適さない大きさ以上の場合、具体的に図6(C)に示す場合には、無効領域7dが関心領域7cの40%を越える場合には、画像処理は実行されないことになり、擬似カラー画像7eは表示されないし、IHbの平均値の表示7fも行われない。図6(C)の場合には、無効領域7dが暗部の場合であり、この場合には、(無効領域7dは、主に)暗部です。光量を上げて下さいの報知をして、使用者は、この報知に従った操作を行うことにより、無効領域7dを減らして画像処理を行えるようにする画像処理の適正化をすることができるようにする。この場合、内視鏡画像表示領域7aと関心領域7cと無効領域7dが表示されなくても良い。
また、内視鏡画像表示領域7aの右側には擬似カラー画像で表示した場合のレンジを示すカラーバー7gが表示される。この場合には、標準(Normal)のレンジの場合で示している(但し、図5中では簡略化してNormで示している)。
また、図7(A)は関心領域7cを中のサイズに設定した場合の表示例を示し、図7(B)は関心領域7cを小に設定した場合で、暗い場合の表示例を示す。図10で説明するように関心領域7cを中、小の各サイズに設定した場合には、無効領域7dが関心領域7cの30%、20%以下であると、それぞれ画像処理を実行し、30%、20%を越えると画像処理は実行されない。図7(A)では無効領域7dが関心領域7cの30%以下であり、画像処理が実行された場合の表示例となり、図7(B)は無効領域7dが関心領域7cの20%を越え、画像処理が実行されない場合の表示例である。また、報知を行い、使用者は、この報知に従った操作を行うことにより画像処理を適正化することができるようにする。
また、図7(C)は、関心領域が大であり、無効領域7dの割合が小さい場合(図6(B)の場合とほぼ同様)であり、これに対して、図7(D)は、擬似カラー表示のレンジをNormalからWideに変更した例を示す。
本実施例では、各電子内視鏡2に情報記憶部48を設け、内視鏡検査を行う使用予定の日時の情報とその日時で使用する使用者の氏名の情報と電子内視鏡2の種類の情報等を予め記憶しておくことにより、内視鏡装置1を起動した場合に、ビデオプロセッサ6における制御手段としてのCPU56は、その情報を読み出して使用予定の使用者の氏名等を表示する制御を行う等して使用予定の使用者が内視鏡検査を円滑に行い易くしていることが特徴の1つになっている。
次に本実施例の内視鏡装置1を内視鏡検査等を行うために起動した初期時の動作を図9を参照して説明する。
ビデオプロセッサ6及びモニタ7等を図1に示すように接続して内視鏡装置1の電源がONされると、最初のステップS141に示すようにビデオプロセッサ6のCPU56等は、動作状態になる。そして、ステップS142において、CPU56は、ビデオプロセッサ6に電子内視鏡2が接続されているか否かを制御回路40を介して判断する。
この場合、CPU56は、制御回路40を介して電子内視鏡2の情報記憶部48にアクセスすることができるか否かにより、電子内視鏡2のコネクタ14がビデオプロセッサ6のコネクタ受け部15に接続されている接続状態か否かを判断する。
そしてCPU56は、電子内視鏡2が接続されていないと判断すると、電子内視鏡2が接続されるのを待つ。
一方、電子内視鏡2が接続されていると判断すると、ステップS143に示すようにCPU56は、制御回路40を介して電子内視鏡2に設けられた情報記憶部48からこの電子内視鏡2の種類の情報と、この電子内視鏡2を使用予定とする使用者(医師)に関するその氏名、この電子内視鏡2を使用して内視鏡検査を行う使用予定の日時等を含む情報を読み出し、例えばCPU56内部の制御データ記憶部56aに格納する。
そして、次のステップS144においてCPU56は、電子内視鏡2が接続された日時や、内視鏡検査の使用予定の日時の情報から判断し、現時点で内視鏡検査に使用する使用者の氏名等の情報を、制御データ記憶部56aから読み出し、その情報をモニタ7の表示画面で表示する。
図10は、ステップS144におけるモニタ7の表示画面での表示例を示す。モニタ7上に、現時点における内視鏡検査において、この電子内視鏡2の識別情報(CF)が表示されると共に、使用予定となっている使用者の情報が表示されるようになる。具体的には、「使用者は金子です。」の表示を行う。
或いは、使用者が複数となっている場合には、図10の括弧内に示すように例えば「本日、10時から12時までの使用者は金子です。また、14時から15時までの使用者は杉本です」等と表示する。なお、図10では紙面の都合上、簡略化した表示により示している。
このように電子内視鏡2を使用する予定となっている使用者の氏名(名前)や日時等が表示されるので、他の者が使用することを有効に防止できる。従って、使用予定の使用者は、この電子内視鏡2を用いて予定された内視鏡検査を円滑に行うことができる。
また、電子内視鏡2の使用予定の使用者以外の者は、モニタ7での表示内容からその電子内視鏡2の使用予定の状況を知ることができるし、確認することもできる。
本実施例では、さらに使用予定の情報の登録(記憶)を行うこともできるようにしている。図9におけるステップS144の情報表示の処理の後、CPU56は、次のステップS145に示すようにこの電子内視鏡2を使用する使用予定の登録を行う指示入力がされるか否かの判断を行う。この場合には、使用予定の登録を行いますかの表示を行うようにしても良い。
そして、指示入力がされない場合とか一定時間入力がないと、CPU56は、例えばステップS144の処理に戻る。一方、使用予定の登録の指示入力がされると、ステップS146に示すように、CPU56は、キーボード9等から使用予定の日時、使用者の氏名等の入力情報を受け付ける。
使用予定の日時の情報及び使用者の氏名の情報等が入力されると、ステップS147に示すようにCPU56は、その内容で登録OKかの確認を求める。使用者は、その内容でOKの場合には、Yesキー等の指示入力を行うと、ステップS148の処理に移る。一方、使用者は、入力した情報を中止したり、取り消しや変更をしようとする場合には、No等の指示入力を行うと、ステップS144に戻ることになる。
ステップS148においてCPU56は、制御回路40を介して電子内視鏡2の情報記憶部48に、ステップS146で入力された情報を書き込む。つまり、その書き込み以前の記憶内容に新たに入力された情報が付加された記憶内容に更新する。そして、正常に書き込みが行われたことを確認して、CPU56は、ステップS144に戻る。なお、ステップS144における使用者の表示の処理は所定時間が経過すると、この処理を終了し、他の処理を行うことができる状態となる。
また、本実施例では、図6(B)等に示すように内視鏡画像表示領域7a内に設定した関心領域7c部分のみに擬似カラー画像や無効領域7dを表示する場合、関心領域設定回路63は、図11に示すような作用によってマスク信号を発生して、画素数等が異なるCCD30の場合にも、擬似カラー画像等の処理画像を適切なサイズで表示できるようにしている。
このため、CPU56は、情報記憶部48から読み出した電子内視鏡2の種類の情報、より具体的にはCCD30に関する情報を関心領域設定回路63に送り、適切にマスク信号を発生できるようにしている。
例えば、処理画像として擬似カラー画像の表示を行う場合、関心領域設定回路63は、CPU56から送られる情報により、図11のステップS1に示すように実際に使用されているCCD30がタイプ1の種類か否かを判断し、これに該当すると判断した場合には、ステップS2に示すようにタイプ1用のマスク信号を発生し、このマスク信号を画像合成回路65に出力する。
タイプ1用のマスク信号は擬似カラー画像等の処理画像の表示を行うタイミングで“1”となり、それ以外の期間では“0”となる2値のマスク信号を出力し、画像合成回路65は、このマスク信号により原画像に擬似カラー画像等の処理画像を部分的にはめ込むような画像合成を行って後段側に出力する。そして、モニタ7の表示面には図6(B)に示すように擬似カラー画像が部分表示される。
一方、図11のステップS1に該当しない場合には、ステップS3に進み、CCD30がタイプ2のものか否かを判断する。このタイプ2の種類に該当すると判断した場合には、関心領域設定回路63は、ステップS4に示すようにタイプ2用のマスク信号を発生し、このマスク信号を画像合成回路65に出力する。そして、この場合にも、図6(B)とほぼ同じように擬似カラー画像が表示される。
一方、ステップS3の条件にも該当しない場合には、ステップS5に進み、その他のタイプに応じたマスク信号を発生する。このようにして、複数種類のCCD30の場合にも、そのCCD30の画素数等に適切なサイズで擬似カラー画像の部分表示を行えるようにしている。
具体的な例を挙げて説明すると、例えばタイプ1のCCD30では、その画素数が400×400であり、関心領域の大きさが大で位置が中央部であれば、中央部で200×200の画素領域(つまり1/4のサイズ)で“1”となり、それ以外の期間では“0”となる2値のマスク信号を発生する。また、タイプ2のCCD30では、その画素数が800×600であり、この場合にはその中央部で400×300の画素領域(やはり1/4のサイズ)で“1”となり、それ以外の期間では“0”となる2値のマスク信号を発生する。
従って、タイプ1或いはタイプ2のいずれの場合にも、原画像の中央部等でその1/4の表示サイズで擬似カラー画像の表示が行われるようになる。
また、タイプ1或いはタイプ2のいずれの場合にも、関心領域7cの大きさに対応したマスク信号を生成する。図12は、例えばタイプ1用マスク信号生成の処理内容を示す。 この処理がスタートすると、ステップS6で、関心領域設定回路63は、設定あるいは選択される関心領域7cが大かの判断を行う。そして、これに該当する場合には、ステップS8aに進み、大用の関心領域7cに相当するマスク信号を生成し、さらに次のステップS9aで、無効領域7dの閾値の設定を行う。
ステップS6の判断において、関心領域7cが大でない場合には、次のステップS7に移り、関心領域設定回路63は、関心領域7cが中かの判断を行う。そして、これに該当する場合には、ステップS8bに進み、中用の関心領域7cに相当するマスク信号を生成し、さらに次のステップS9bで、無効領域7dの閾値の設定を行う。
ステップS7の判断において、関心領域7cが中でない場合には、ステップS8cに進み、小用の関心領域7cに相当するマスク信号を生成し、さらに次のステップS9cで、無効領域7dの閾値の設定を行う。
このように本実施例では、関心領域7cの大きさに応じて閾値を設定して、より適切に、つまり所定の精度を保持できるように画像処理を行うようにしている。
このように関心領域7cの大きさに応じて閾値を設定する動作を図13を参照して説明する。なお、以下に説明するように関心領域7cの大きさに応じて閾値を可変設定しているのは、関心領域7cが大きく設定されている場合には、無効領域7dの(関心領域7cに占める)相対的な割合が大きくても、残りの領域の画素数が十分に大きくなる。従って、その場合には十分に精度を保って解析結果が得られることになるので、関心領域7cが大きい程、閾値を大きく設定している。
図13に示すように画像処理がスタートすると、ステップS11に示すように関心領域7cの位置とサイズの設定を行う処理となる。この場合使用者は、キーボード9等から関心領域7cの位置とサイズの設定を行う入力操作を行う。
次のステップS12において、CPU56は、このように設定された関心領域7cのサイズが大であるか否かの判断を行う。そして、大であると判断した場合には、ステップS14aに示すように閾値を40%として、ステップS15に移る。
一方、ステップS12において、CPU56は、関心領域7cのサイズが大でないと判断すると、次のステップS13に進み、関心領域7cのサイズが中であるか否かの判断を行う。そして、中であると判断した場合には、ステップS14bに示すように閾値を30%として、ステップS15に移る。
また、ステップS13において、CPU56は、関心領域7cのサイズが中でないと判断すると、ステップS14cに進み、関心領域7cのサイズが小であると判断し、閾値を20%として、ステップS15に移る。
ステップS15において、輝度検出回路67は、関心領域7c内の各画素毎の輝度計算を行い、その計算結果をCPU56に送る。
CPU56は、次のステップS16において、輝度計算結果からハレーションと暗部を判別する閾値を用いてその画素数を計算する。
そして、次のステップS17において、CPU56は、ステップS14a、14b、14cにより設定した閾値を用いて、無効領域7dの画素数が閾値以下か否かの判断を行う。
そして、その判断において、無効領域7dの画素数が閾値以下の場合には、ステップS18に示すようにCPU56は、関心領域7c内の画像処理をONにして、画像処理を行わせる。 一方、ステップS17の判断において、無効領域7dの画素数が閾値を超える場合には、ステップS19に示すようにCPU56は、関心領域7c内の画像処理をOFFにする。
つまり、無効領域7dが多い場合には、画像処理を禁止することになる。このため、無効領域7dが多い場合には不適当な処理結果が得られないこととなり、処理結果が所定の精度を有するか否かの確認等を行わなくても済むように画像処理の適正化をしている。 また、この禁止の他に、CPU56は、さらにステップS20に示すように、画像処理を行うことが適当でないことの報知を行う。例えば、「明るさが適切でありません」との報知メッセージや報知音をモニタ7やスピーカ70で行う。このため、使用者は、明るさが適切でないために、画像処理が行われないことを容易に知ることができる。そして、明るさを調整することにより、画像処理が行えるように適正化することもできる。
以上では、ビデオプロセッサ6に装着される電子内視鏡2に搭載されているCCD30の画素数が異なる例について説明したが、本実施例はこれに限らず、装着される電子内視鏡2の種類を判定し、この装着された電子内視鏡2に適した画像処理を行うことができる。
すなわち、情報記憶部48の情報に基づいて、画角や光学ズーム等の光学的な要素が異なる電子内視鏡2が装着されたことが検出された場合、適切なサイズでの表示を行うよう各条件を設定する。例えば、光学ズーム機能を有する電子内視鏡2が装着された場合、CCD30から得られる画像は全体的に重要な意味を持つので、関心領域のサイズを大きくするよう設定し、一方で光学ズーム機能を備えない電子内視鏡2が装着された場合には、当該サイズを小さく設定しても良い。
また、主に胃の観察等に用いる上部消化管用内視鏡と異なり、大腸観察等に用いる下部消化管用の電子内視鏡2が装着された場合、管腔が多く比較的暗い部位を観察するため、的確な画像処理を行い易いように関心領域のサイズを大きく設定しても良い。
このように本実施例によれば、使用者の情報と共に、使用予定の時間帯とが表示されるので、内視鏡検査を円滑に行い易い内視鏡装置1を構築できる。
また、使用予定の使用者以外の者も、使用予定の時間帯以外の時間帯に簡単に登録することができ、複数の使用者が内視鏡検査を円滑に行えるように設定(スケジュール)することもできる。
なお、上記の説明において、情報記憶部48に使用予定の日時の情報を書き込む代わりに使用予定日における使用予定とする使用者の順番等の情報を書き込むようにしても良い。例えば、内視鏡検査を行う使用者は、内視鏡検査の予定日を登録する場合、時間帯までは確定していない状態においては、単に内視鏡検査を行う予定であることを登録する時は、登録内容としては順番を示すものでも良い。登録時以降において、必要に応じて複数の使用者間で調整可能にしても良いし、順番の内容を時間帯に変更可能にしても良い。
次にこの内視鏡装置1を動作状態に設定して、IHb分布の擬似カラー表示等を行う作用を図14を参照して説明する。
内視鏡装置1の電源を投入して動作状態に設定すると、図8に示した使用者の表示の処理等を行う。その後、ビデオプロセッサ6内のCPU56は、キーボード9等からの指示入力を監視しており、ステップS21に示すように擬似カラーがONの指示入力がされたか否かを判断する。
そして、擬似カラーがONにされていないと、ステップS22の原画像表示を行う。例えば、図6(A)に示すような状態で、モニタ7の表示面に内視鏡画像を動画で表示する。
なお、本実施例では、原画像表示の場合には、後段画像処理回路51の構造強調をONにして構造強調された画像を表示するようにしている。また、擬似カラー表示する場合には、自動的に構造強調をOFFに設定して、擬似カラー表示の色調等が変化してしまわないようにしている。
このため、一旦、擬似カラー表示にされた後に、擬似カラーOFFにされた場合にはステップS22では擬似カラー画像時の構造強調OFF処理を解除し、構造強調ONの状態で原画像を表示するようになる。
一方、ステップS21で擬似カラーONと判断された場合には、CPU56は、ステップS23のレンジチェックを行う。つまり、擬似カラーで表示する場合の色割り当てをノーマル(Normal)とワイド(Wide)かの判断を行う。
そして、ノーマル或いはワイドに該当する色割り当てのカラーバーの表示の指示制御を行う。そして、ステップS24でマスク信号が1か否かの判断を行う。
マスク信号が1の場合には、CPU56は、関心領域設定回路63に対して関心領域設定の信号を画像合成回路65に出力するように制御する。そして、擬似画像生成回路64による擬似画像は画像合成回路65により原画像と合成してステップS25に示すように擬似カラー処理の表示の処理を行い、ステップS27に進む。例えば図6(B)に示すように内視鏡画像表示領域7aの原画像における関心領域7cに擬似カラー画像を表示する。なお、無効領域7dの部分に対しては無彩色で表示する。この内視鏡画像表示領域7aの右側にはカラーバーが表示される。
一方、マスク信号が1でない場合には、ステップS26に示すように原画像を表示する処理を行い、ステップS27に進む。
擬似カラー画像表示の処理の後、CPU56は、ステップS27において後段画像処理回路51での構造強調がONか否かの判断を行う。そして、ONにされている場合には、構造強調をOFFにしてステップS21に戻る。
一方、構造強調がONにされていない場合には、構造強調をOFFのままにしてステップS21に戻る。
このように(擬似カラー画像を表示する場合には)、構造強調を自動的にOFFにする処理をして、擬似カラー画像の表示を行うようにしているので、IHbによる擬似カラー表示を行った場合、構造強調によりその擬似カラー表示が変化してしまうことを有効に防止できる。
上記ステップS25の擬似カラー処理の表示の処理の詳細を図15に示す。
擬似カラー処理の表示の処理が開始すると、ステップS30に示すようにCPU56は、関心領域7c内かの判断を行う。そして、これに該当しない場合には、ステップS31に示すように通常画像を表示することになる。
一方、ステップS30の判断において、関心領域7c内であると判断されると、ステップS32に示すように輝度検出回路67により輝度計算が行われる。
この輝度計算の結果は無効領域検出回路68に送られ、この無効領域検出回路68は、ステップS33に示すように無効領域7dか否かの判断を行う。この判断結果は、IHb算出回路61と無効領域表示回路69とCPU56とに送られる。
そして、無効領域7dでないと判断された場合には、ステップS34に示すようにIHb算出回路61は、IHb算出を行う。そして、IHb算出結果により、ステップS35に示すように、関心領域7cにおいて、擬似カラー表示される。
一方、ステップS33において、無効領域7dと判断された場合には、ステップS36に示すように無効領域表示回路69により無効領域表示の処理が行われる。さらにステップS37により、無効領域7dの大きさ算出の処理が行われる。
例えばCPU56は、無効領域検出回路68から無効領域7dと判断された画素をカウントし、その大きさを算出する。そして、CPU56は、ステップS38において、算出された無効領域7dの大きさが閾値以下か否かの判断を行う。
この判断において、算出された無効領域7dの大きさが閾値以下の場合には、ステップS39に示すように画像処理を継続する。これに対して、算出された無効領域7dの大きさが閾値を超える場合には、ステップS40に示すようにCPU56は、画像処理を中止する。
このように本実施例によれば、内視鏡検査を円滑に行い易い内視鏡装置1を実現することができる。より具体的には、内視鏡装置1の起動時に、使用予定の使用者の氏名をモニタ画面に表示することにより、電子内視鏡2を使用予定の使用者以外の者に使用されてしまうことを、有効に防止でき、従って内視鏡検査を円滑に行い易くできる。
また、使用予定の使用者及び各使用予定の時間帯の表示により、電子内視鏡2を使用予定とする使用者以外の者が新たに使用予定の登録を円滑に行うことができ、複数の使用者の場合においても内視鏡検査を円滑に行うことができる。
次に本発明の実施例2を図16を参照して説明する。本実施例は、例えば電子内視鏡2の情報記憶部48には、(内視鏡検査を行う予定の)使用者の氏名と電子内視鏡2の種類の情報を記憶し、かつビデオプロセッサ6側には、(画像処理の自動設定を望む使用者は、)その使用者が望む画像処理の設定内容(設定条件)にする設定情報を例えば制御データ記憶部56aに予め登録(記憶)する構成にしている。
そして、CPU56は、情報記憶部48から読み出した使用者の情報により、ビデオプロセッサ6側に画像処理の条件を設定した(登録された)使用者か否かを判断し、その使用者の場合には、設定情報に従ってその使用者に対応した画像処理の設定に自動的に行うことができるようにしている。その他の構成は、実施例1と同様である。
次に本実施例の内視鏡装置1の起動時の動作を図16を参照して説明する。
ステップS151に示すように(ビデオプロセッサ6に電子内視鏡2が接続された状態で、ビデオプロセッサ6の電源をONにしてCPU56が動作状態に設定されると)、CPU56は、情報記憶部48から使用者の氏名と電子内視鏡2の種類を読み出す。そして、読み出した情報を、制御データ記憶部56aに格納する。
なお、情報記憶部48から読み出した使用者の氏名の情報により、実施例1で説明したようにその氏名をモニタ7に表示する等してこの電子内視鏡2が内視鏡検査を行う予定の使用者が使用されるように報知することができるが、実施例1ですでに説明しているので、この動作を省略する。
次のステップS152において、CPU56は、電子内視鏡2の使用者が、予め制御データ記憶部56aに登録されているKANEKOかの判断を求める。
そして、制御データ記憶部56aに登録されているKANEKOとは異なる氏名である場合には、ステップS153に示すようにCPU56は、ビデオプロセッサ6における画像処理、具体的にはIHbの算出により擬似カラーのレンジを標準となるNormalとする。
一方、使用者はKANEKOであることを示す入力をキーボード9等から行うと、ステップS154に示すようにCPU56は、情報記憶部48から読み出した電子内視鏡2の種類の情報からこの電子内視鏡2が拡大観察用のものか否かの判断を行う。
そして、この電子内視鏡2が拡大観察用のものでないと判断した場合には、ステップS155に示すようにCPU56は、IHbの算出により擬似カラー表示する場合の擬似カラーのレンジをWideに設定する。
一方、この電子内視鏡2が拡大観察用のものであると判断した場合には、ステップS156に示すようにCPU56は、IHbの算出により擬似カラー表示する場合の擬似カラーのレンジをNormalに設定する。
このように本実施例によれば、使用者に応じてその使用者に適した画像処理の設定条件に自動的に設定することができる。
上記のように使用者の判断処理の後で、さらに電子内視鏡2の種類に応じて、図16におけるステップS154からステップS156のように設定したことを補足説明すると以下のようになる。
例えば、通常の電子内視鏡2では、胃の粘膜や太い血管から細い血管など、血液情報量の多い部分や少ない部分を満遍なく表示できるように画像処理(具体的には擬似カラー)のレンジを広くする。一方で拡大観察用の電子内視鏡2では、細い血管を注目することが多く、その部分の血液情報量の変化は多くないので、画像処理(具体的には擬似カラー)のレンジを狭くし、微細な変化を確認する。
従って、情報記憶部48から得られた電子内視鏡2の種類から、画像処理のレンジを自動的に最適化することで、わざわざレンジ設定をする手間を省くことができる。
本実施例では、ステップS155及びステップS156の設定処理を行った後、さらにステップS157において、CPU56は、使用者がKANEKOである情報により、KANEKOにより予め設定された関心領域7cのサイズ等(画像処理の設定)を行う。つまり、擬似カラーのレンジの設定の他に、他の画像処理項目に対しても使用者が望む設定内容に設定することもできる。
このようにして、使用者により画像処理の設定情報を予め登録(或いは設定)しておけば、以後はその使用者に適した画像処理の条件を設定できるようにしている。このため、操作性を向上できると共に、円滑に内視鏡検査を行うことができる。
従って、このようにして(登録された使用者としての)KANEKOの特定により、ビデオプロセッサ6で設定された画像処理の設定内容を確認するために、キーボード9等の操作によりメニューを表示させると、例えば図17のようになる。この場合には、関心領域7cのサイズが大で、IHbレンジがWideに設定され、その他にフリーズレベルや文字表示の項目がKANEKOにより予め設定された内容となる。
このように本実施例によれば、ビデオプロセッサ6に電子内視鏡2を接続して、使用者が望む画像処理の条件に自動的に設定できるので、内視鏡検査毎に画像処理の設定条件を行わなければならない煩わしい作業を不用にできる。また、使用する電子内視鏡2の種類に応じて、使用する電子内視鏡2に適した画像処理の条件に設定することもできる。
また、画像処理の設定条件の情報をビデオプロセッサ6のCPU56の制御データ記憶部56a等の制御情報記録手段に登録することにより、電子内視鏡2の情報記憶部48に記憶する場合よりも、情報記憶部48を小さな記憶容量で済むようにコンパクトにできると共に、(画像処理の設定のために)その読み出し等を行う時間(通信時間)がかかってしまうことを改善できる。
尤も、画像処理する設定条件(設定内容)を電子内視鏡2の情報記憶部2側に記憶しておき、使用するビデオプロセッサ6が異なる場合にも対応できるようにしても良い。つまり、電子内視鏡2の情報記憶部2側に記憶した場合には、通常使うようなビデオプロセッサ6とは異なるビデオプロセッサ6に電子内視鏡2を接続して使用する場合にも、その電子内視鏡2の情報記憶部2から記憶された情報を読み出すことにより、予め記憶(登録)しておいた画像処理の設定条件に設定することができる。
なお、図16の処理の説明では、登録された使用者がKANEKOの場合のみで説明したが、複数の使用者が登録されていても良い。図18は、KANEKOの他に、SUGIMOTO及びTAKAHASHIがビデオプロセッサに登録されている場合を示す。この場合には、図16の処理はステップS152にける使用者はKANEKOかの判断において、KANEKO、SUGIMOTO及びTAKAHASHIの内から選択すれば、その選択された使用者に適した画像処理の設定条件に設定されるようになる。
以下により詳しい画像処理の設定例の場合を説明する。
図16を参照して説明したように、内視鏡装置1が使用状態に設定されると、CPU56は、情報記憶部48から使用者の氏名と電子内視鏡2の種類とを読み出し、ビデオプロセッサ6に予め記憶される設定情報を呼び出して適用する。
(a)画像処理の設定例1(測光):特定の使用者の場合に、直視型の電子内視鏡2ではピーク測光として、管腔状の観察で起こりやすいハレーションを防ぎ、側視型の電子内視鏡2では平均測光とする。
(b)画像処理の設定例2(文字表示形式):文字の表示形式とは、画面に表示される患者IDや氏名、日付やコメント等を省略形式にすることで、電子内視鏡2画像に重なる文字を減らすなどの効果を得ている。特定の使用者の場合に、電子内視鏡2の種類に応じて、コメントの入力できるエリアを増やしたり、使用者の氏名を表示したりする。
(c)画像処理の設定例3(操作SW):特定の使用者の場合に、電子内視鏡2に設けられた複数のスコープSW1〜SW4に対する各機能の割付を、電子内視鏡2の種類毎に変更することで、画像処理のレベルを最適化したり、こだわった操作が可能となる。また、キーボード9や、フロントパネル55に設けられるオプションSWに対しても、特定の使用者が電子内視鏡2の種類に応じて、同様のこだわった操作が可能となる。
(d)画像処理の設定例4(メニュー):特定の使用者の場合に、電子内視鏡2の種類毎に、通常の設定メニューから、よく使用する項目を集めた設定メニューを用意して表示することで、設定変更が簡便になる。
(e)画像処理の設定例5(フリーズの設定):フリーズは、画像用メモリに画像を記憶させながら、色ズレ検出をして色ズレが少ない画像を画像用メモリから読み出して静止画を表示する。色ズレ検出の対象は、フリーズ指示から所定の時間だけ遡るか、フリーズ指示から所定の時間が経つまでである。フリーズの設定には、そのような時間を決めるフリーズレベルであり、フリーズレベルが大きいと所定の時間が大きくなる。
また、特定の使用者の場合に、電子内視鏡2の種類毎に、フリーズの設定が切り替わるように設定する。
例えば、肺用電子内視鏡2では、被写体の動きが激しい為、静止画において重視するのは、色ズレの少なさと被写体の形になる。その際には、色ズレ検出の対象となる画像検索時間を短くなるようにフリーズレベルを小さくして、フリーズ指示したときの被写体の形から、あまり変化していない静止画を提供できるようにする。一方で、胃の検査を中心とするような電子内視鏡2の場合には、フリーズレベルを大きくして、色ズレが少ない静止画を提供できるようにする。
このほかに、特定の使用者の場合に、拡大用電子内視鏡2の時には、赤を目立たせるように色調を補正して、拡大観察時において血管を目立たせて、観察しやすくしてしてもよい。このようにすることにより、使用者の好みに応じた最適な観察像が得られるようにしても良い。
また、情報記憶部48に使用する電子内視鏡用の画像補正値を書き込んでおき、使用する電子内視鏡2に応じてその画像補正値を読み出して画像補正に利用しても良い。また、使用者と関連付けて書き込んでおき、関連付けられた特定の使用者のみの場合に画像補正を行うようにしても良い。
また、使用者の氏名と日時等の情報と共に、その使用者により内視鏡検査される患者名や患者番号或いは患者識別情報(患者ID)を(使用者に関連する関連情報として)情報記憶部48に書き込んでおき、内視鏡装置1の起動時にビデオプロセッサ6のCPU56は、使用者の氏名と共に、検査される患者名等の情報を読み出し、モニタ7等に表示するようにしても良い。
そして、その使用者によりその患者に対する内視鏡検査が終了した場合には、その患者の情報を検査済みと書き込む等して、情報記憶部48の記憶内容を更新するようにしても良い。
また、複数の使用者の氏名や検査予定の日時の情報と共に、各使用者により検査予定となる患者名のリストを読み出し、検査が順次行われる時間度に、患者名リストから患者名(及び検査者)を表示するようにしても良い。このようにすると、各検査の直前に患者名を入力する手間が省け、内視鏡検査を効率的に行うことができる。
また、ビデオプロセッサ6側の制御データ記憶部56aにも患者名や患者番号或いは患者識別情報を予め記憶しておき、CPU56は、電子内視鏡2の情報記憶部48から読み出した患者名や患者番号或いは患者識別情報が制御データ記憶部56aに記憶されたものと一致しているか否かの判断を行い、不一致の場合には、モニタ7等で報知(告知)するようにしても良い。このようにすると、後述するように同じ電子内視鏡2によって、より精度が高い解析を行えるようにできる。
本実施例によれば、実施例1の効果の他に、さらに登録された使用者の情報と電子内視鏡2の種類に適した画像処理の設定条件に設定でき、内視鏡検査をより円滑に行う環境を構築できる。また、操作性をより向上できる。
なお、CPU56は、電子内視鏡2の情報記憶部48から読み出した情報によりその電子内視鏡2の種類を識別する場合、各電子内視鏡2に固有の識別情報から判断できるようにしても良い。例えば、識別情報の一部からその電子内視鏡2の種類が分かるように識別情報或いは種類の情報を設定すると、種類の識別が簡単にできる。
また、情報記憶部48に使用予定の使用者の氏名の情報を書き込む代わりに、各使用者に固有の識別情報を書き込むようにしても良い。この場合には、制御データ記憶部56a側に識別情報から氏名を算出できるように変換できる情報を書き込んだ変換テーブルの情報を書き込むようにしても良い。特に、使用者の氏名を表示する必要があるような場合には、変換テーブルを設けると良い。
次に変形例の動作を図19を参照して説明する。本変形例は、電子内視鏡2の種類と使用者の氏名の他に、その使用者がその電子内視鏡2を使用した使用回数及び使用時間の情報を情報記憶部48に記憶し、その使用回数及び使用時間をモニタ7等で表示してその情報を利用可能にしている。
このようにして、使用回数及び使用時間の情報により、各病院で使用される複数の電子内視鏡2の使用頻度を均一化したり、電子内視鏡2が特定の使用者(医師)に偏らないように効率化するのに利用可能にする。
図19により具体的に説明する場合、電子内視鏡2の情報記憶部48に記憶されている使用者はKANEKO、SUGIMOTO、TAKAHASHIであるとしている。
図19に示すように、内視鏡装置1の電源がONにされた後、起動した状態になると、ステップS161に示すようにビデオプロセッサ6のCPU56は、電子内視鏡2の情報記憶部48から使用者の氏名と使用者が使用した使用回数と使用時間と電子内視鏡2の種類の情報を読み出し、制御データ記憶部56aに格納する。
そして、ステップS162に示すようにCPU56は、使用者はKANEKOかの判断を使用者に求める。この判断に対してKAKEKOでない操作入力を行うと、ステップS163に示すように、他の使用者の判断の処理を進めるようにする。
例えば、この電子内視鏡2の情報記憶部48に、使用者としてKANEKO、SUGIMOTO、TAKAHASHIの氏名が書き込まれていると、CPU56は、使用者はSUGIMOTOか、使用者はTAKAHASHIかの順にステップS162の判断を求める処理を行うことになる。
一方、ステップS162において、使用者はKANEKOであるとの操作入力を行うと、ステップS164の処理に進む。このステップS164においてはCPU56は、この使用者(KANEKO)に関する情報記憶部48から読み出した情報をモニタ7に表示する。
例えば、使用者=KANEKO、電子内視鏡=下部用拡大、使用回数=100回、使用時間=50時間を表示する。
その後、ステップS165に示すように使用者(この場合KANEKO)は、この電子内視鏡2を用いて内視鏡検査を実行する。その内視鏡検査を実行し、キーボード9等から内視鏡検査終了のキー入力を行うと、CPU56は、ステップS166に示す処理を行う。つまり、CPU56は、このKANEKOの使用回数を1回増加する。また、このKANEKOの使用時間をカウントしてそれまでの使用時間に積算する。
このようにして、CPU56は、更新されたKANEKOの使用回数と使用時間の情報を電子内視鏡2の情報記憶部48に書き込んでこの処理を終了する。
このように処理する本変形例によれば、各使用者による電子内視鏡2の使用回数や使用時間の情報が得られるので、その情報をより効率的な使用状態に改善するなどに利用することができる。
例えば、上記のように電子内視鏡2が特定の使用者(医師)に偏らないように効率化するのに利用したり、使用者毎にその電子内視鏡による平均の使用時間を算出して、内視鏡検査の予定(スケジュール)を効率的に設定するのに利用することもできる。また、電子内視鏡2の使用時間からその寿命等を算定するのに利用することもできる。
次に本発明の実施例3を図20ないし図22を参照して説明する。本実施例は、電子内視鏡2の種類と使用者の氏名から、ビデオプロセッサ6に接続されている周辺装置の設定等を制御できるようにしたものである。
このため、この制御を行おうとする使用者は、ビデオプロセッサ6の例えば、制御データ記憶部56aに周辺装置の動作を決定する設定情報をキーボード9を操作する等して予め記憶しておき、ビデオプロセッサ6は、起動時に実際に接続されている周辺装置を検出して、接続されている各周辺装置を設定情報に従って設定する制御を行う。
例えばビデオプロセッサ6に光源装置と画像ファイリング装置8Bとが接続されている場合には、光源装置に対する設定情報を読み出して、光源装置3の送気、送水、光量設定の制御を行うと共に、画像ファイリング装置8Bに対して、画像ファイリング装置8Bによる画像の電子的な記録の際の圧縮率等の設定の制御を行えるようにしたものである。
なお、図1では、ビデオプロセッサ6の内部に光源部3が内蔵された場合の構成で示しているが、以下の実施例では光源装置は、ビデオプロセッサ6とは別体であるとして説明する。また、この光源装置には、送気、送水を行う送気送水ポンプ等の送気送水装置を備えている。
図20(A)は、光源装置における送気、送水、光量の項目と、各項目における設定可能な種類と、その内容を示す。
例えば送気の項目としては、電子内視鏡2を通して、体内に空気を送る際のポンプによる送気量をLo/Med/Hiの順に強く(大きく)できる。
送水の項目としては、電子内視鏡2を通して、内視鏡レンズ(対物光学系22)の外表面に向けて送る際のポンプによる送水量をLo/Med/Hiの順に強く(大きく)できる。
また、光量の項目としては、電子内視鏡2に供給する照明光量の目標(設定量)を例えば数値1〜15までの範囲で設定でき、この数値が大きいほど、明るくなる。
また、図20(B)は、画像ファイリング装置8Bにおける圧縮率の項目と、その項目における設定可能な種類と、その内容を示す。
この場合、圧縮率の項目として、画像を電子記録する際の圧縮率を決める。そして、Normal/Fine/Superの順に圧縮率を低く設定できる。
また、図20(C)は、図示しない超音波観測装置における超音波振動子に対する周波数と超音波画像の脇に通常内視鏡画像を表示する(表示しない場合も含む)サブスクリーンの項目と、各項目における設定可能な種類と、その内容を示す。
この場合、超音波振動子の超音波発振の周波数及びその周波数に対する信号処理の周波数を例えば12/30MHzから選択することができる。周波数が高いと分解能が高くなるが、生体組織での減衰が大きくなる。
また、サブスクリーンの項目としては、超音波画像の脇に表示する通常内視鏡画像の表示サイズをラージ/スモールにするかの選択と、表示しないオフを選択することもできるようにしている。
そして、本実施例では予め使用者が内視鏡装置を構成する各周辺装置の設定を行い、ビデオプロセッサ6の制御データ記憶部56a等の制御情報記憶手段に登録しておくことにより、その使用者が登録しておいた設定内容に各周辺装置の設定の制御ができるようにしている。
図21は本実施例の動作を示す。図21に示すように、内視鏡装置1の電源をONにするとビデオプロセッサ6は起動し、ステップS171に示すようにビデオプロセッサ6のCPU56は、電子内視鏡2がビデオプロセッサ6に接続されているかの判断を行う。
そして接続されていないと、接続されるのを待つ。電子内視鏡2が接続されているのを検出すると、CPU56は、ステップS172に示すように、電子内視鏡2の情報記憶部48から使用者の氏名と電子内視鏡2の種類を読み出す。そして、読み出した情報を制御データ記憶部56aに格納する。
次のステップS173に示すようにCPU56は、制御データ記憶部56aに予め登録されている使用者の情報から、使用者はKANEKOかの判断を使用者に求める。使用者が異なる操作入力を行うと、ステップS174に示すように他の使用者の判断を順次進める処理を行う。
一方、ステップS173において使用者がKANEKOであると操作入力すると、CPU56は、ステップS175に示すように、光源装置、モニタ画像撮影装置8A、画像ファイリング装置8B、超音波観測装置等の周辺装置の接続状態を通信回線を介しての通信により検出する。このため、ビデオプロセッサ6と光源装置、モニタ画像撮影装置8A、画像ファイリング装置8B、超音波観測装置等の周辺装置とは通信回線により、双方向の通信が行えるように接続される。
そして、ステップS176に示すようにCPU56は、接続された光源装置等の各周辺装置に対して制御データ記憶部56aに予め登録された設定情報を通信回線を介して送り、各周辺装置の動作条件や設定項目を登録したものを反映するように設定する制御動作を行う。
このようにして、例えば図20(A)、(B),(C)に示した各項目に対して使用者が予め設定した内容を反映する設定条件や動作状態に設定できる。
より具体的に説明すると、特定の使用者が、電子内視鏡2の種類毎に、光源装置に内蔵された送気の強さを変えて、検査の効率化を図ることができるようになる。また、画像を記録する画像ファイリング装置8Bで電子的に記録する際の圧縮率を変えることで、使用者の好みの画質と容量のバランスが保てるように設定できる。また、超音波観測装置を組み合わせるような場合にも、超音波の周波数を切り替えるなどして、使用者と電子内視鏡2の種類に応じて、使用する電子内視鏡2に適した内視鏡検査等が可能となる。
このように本実施例によれば、ビデオプロセッサ6の画像処理の設定のみならず、光源装置、モニタ画像撮影装置8A、画像ファイリング装置8B、超音波観測装置等の周辺装置が接続された状態で内視鏡検査を行う場合においても、周辺装置の設定条件、動作条件を使用者が予め設定した内容を反映する状態に設定することができ、内視鏡検査を円滑に行うことができる。
また、図22に示すように電子内視鏡2で撮像した画像を記録する場合、図22(A)に示すように記録する画像の周辺部に使用者の氏名、電子内視鏡2の種類等を同時に表示した状態で画像ファイリング装置8Bで電子的に記録したり、モニタ画像撮影装置8Aで写真撮影するようにしても良い。
図22(A)は、画像ファイリング装置8Bに電子内視鏡2で撮像した内視鏡画像を使用者情報と共に電子的に記録する様子を示す。
この場合、撮像された内視鏡画像は、例えばJPEG圧縮された画像001.JPGや画像002.JPGの他に、これらの画像は、使用者がKANEKOであること、画像処理の擬似カラー表示のレンジがNormalであることを示す情報、電子内視鏡が大腸用のものであることを示す情報が使用者情報として、記録される画像の例えば先頭に、例えばテキストファイル001.TXTとして記録されるようにする。
ここでは、001.TXTの条件で、2つの画像が、画像ファイリング装置8Bに着脱自在で装着される例えば光磁気ディスク(MOディスクと略記)に記録されることを示している。
従って、例えば3つ目の画像として、使用者が異なったり、画像処理の設定条件が変更されると、3枚目の画像の先頭に、その使用者情報が003.TXTとして記録されることになる。
また、図22(B)はモニタ画像撮影装置8Aにより写真撮影した様子を示す。モニタ画像撮影装置8Aに写真撮影で記録する場合、例えば最初の駒となる部分に図22(A)における使用者情報に相当する表示を行った状態で写真撮影し、第2駒以降にその使用者情報と同じ設定条件で表示された内視鏡画像を写真撮影する。
そして、使用者や設定条件に変更があると、やはりその使用者情報に相当する表示を行った状態で写真撮影し、その駒以降がその条件で写真撮影された内視鏡画像の駒となる。この場合には、20駒分、フィルムの長手方向に使用者情報を含む駒が配列されることになる。
図22のように画像記録装置で電子記録や写真撮影することにより、検査を実行した使用者を特定しやすい。また、使用者は、容易に自分の検査画像を整理できる。また、電子内視鏡2の種類や使用者の氏名を、画像記録装置へ転送すれば、予め決められた圧縮率や表示サイズなどの制御も可能であり、最適な画像記録を実現できる。
さらに、後で診断する場合や、定期的に患部を撮影して治癒の状態を調べるような場合においても、画像記録条件が分かるので、診断や客観的な比較がし易い。また、同じ画像記録条件に設定し易くでき、より的確な診断等を行い易くなる。
なお、本発明は上述した各実施例等を部分的等に組み合わせる等して構成される実施例等も本発明に属する。
[付記]
1.前記使用者の情報をモニタ画面に表示する手段を有することを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
1.前記使用者の情報をモニタ画面に表示する手段を有することを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
2.前記信号処理装置に前記使用者に関連付けられる情報を記憶する第2の情報記憶部を設けたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
3.前記画像処理手段は、血液情報量を算出して画像化する血液情報量算出手段であり、前記情報記憶部の画像処理の設定情報により、前記血液情報量算出手段の画像化のレンジの切り替え可能としたことを特徴とする請求項4に記載の内視鏡装置。
付記3の効果:電子内視鏡と使用者に適した血流情報を得ることができる。
4.前記情報記憶部には使用者の情報を書き込み、前記信号処理装置の第2の情報記憶部には画像処理の設定情報を記憶し、前記画像処理の設定情報に基づいて前記信号処理装置は画像処理することを特徴とする付記2に記載の内視鏡装置。
付記4の効果:内視鏡側の情報記憶部を小さくして内視鏡をコンパクトにできる。また、情報量が減ることで通信時間が減って、内視鏡検査を効率化できる。
5.前記信号処理装置の第2の情報記憶部には、画像処理の設定情報または操作スイッチ又は一部のメニューの表示又はフリーズの設定に関する情報を使用者毎に記憶し、前記第2の情報記憶部に記憶された情報から読み出して制御する付記2に記載の内視鏡装置。 付記5の効果:信号処理装置側に記憶することにより、内視鏡側の情報記憶部の容量を小さくしたり、読み出しの時間を短くできる。
6.前記第2の情報記憶部に使用者が内視鏡検査する予定の患者リストを記憶し、内視鏡検査時に前記患者リストを読み出し可能としたことを特徴とする付記2に記載の内視鏡装置。
付記6の効果:患者名の打ち込みを省略し、内視鏡検査の時間を短縮できる。
7.前記第2の情報記憶部に記憶された前記使用者に関連する情報により、前記信号処理装置に接続される周辺装置の設定を行うことを特徴とする付記2に記載の内視鏡装置。 8.前記周辺装置は、光源装置、画像記録装置及び超音波観測装置のいずれかであり、光源装置の設定(送気送水のレベル、光量)、画像記録装置の設定(圧縮率)、及び超音波観測装置の設定(周波数、画面のレイアウト)における少なくとも1つの設定を行う付記7に記載の内視鏡装置。
付記7、8の効果:周辺装置の設定が簡便に行える。
9.前記信号処理装置に接続された周辺装置が画像記録装置であり、前記制御手段は、前記画像記録装置と通信し、前記使用者の情報及び画像処理の設定情報を記録する制御をすることを特徴とする付記7に記載の内視鏡装置。
10.前記画像記録装置の圧縮率設定、使用者名の写真記録や電子記録、使用者の画像処理設定の写真記録や電子記録を行う付記7記載の内視鏡装置。
付記10の効果:周辺機器の設定が簡便で、確実な検査記録を保存できる。
11.前記情報記憶部に、使用者が該内視鏡を使用した回数又は時間を読み出し又は書き込み可能とした請求項1に記載の内視鏡装置。
付記11の効果:内視鏡の使用を効率化、均一化等ができる。
12.前記情報記憶部に、使用者が該内視鏡用の画像補正値を読み出し又は書き込み可能とした請求項1に記載の内視鏡装置。
13.前記情報記憶部に、患者名や患者番号を有する患者識別情報を読み出し又は書き込み可能とした請求項1に記載の内視鏡装置。
14.前記患者識別情報を情報記憶部から読み出すと共に、予め信号処理装置に記憶された患者名や患者番号と一致しているか判定し、不一致の際には報知することを特徴とする付記13に記載の内視鏡装置。
付記14の補足説明:大腸の検査において、狭窄部があって、細い電子内視鏡2を使用しなければならない場合、該当する電子内視鏡以外においては、不一致であるメッセージが出て注意を促し、適切な挿入部が細い電子内視鏡が使用されるようにできる。また、画像処理によって、炎症性の患者の経過観察を例えば1年を通して行っている場合、特定の同じ電子内視鏡で定期的に観察して画像処理を行えば、別の電子内視鏡を用いる場合よりも、より精度の高い解析が行える。
15.前記情報記憶部は前記使用者に関連付けられた設定情報を記憶し、前記制御手段は、該設定情報に基づいて画像処理の設定の制御を行う請求項1に記載の内視鏡装置。
付記15の効果:複数の信号処理装置の場合にも対応が可能となる。
16.体腔内等に挿入可能な細長の挿入部の先端側に固体撮像素子を配設した内視鏡と、前記固体撮像素子で撮像した映像の信号データを信号処理装置で信号処理し、表示手段で表示可能とする内視鏡装置において、
前記内視鏡と前記信号処理装置とをコネクタ部で着脱自在に接続可能にすると共に、前記内視鏡側に、該内視鏡の種類を記憶し、かつ使用者の情報と画像処理の設定の少なくとも1つを記憶し、記憶内容を書き換え可能とする情報記憶部と、
前記信号処理装置側に前記情報記憶部の記憶内容の読み出し又は書き込みの動作指示信号を出力する記憶部制御手段と、
前記情報記憶部に書き込み情報を入力するための情報入力手段と、
前記情報記憶部から読み出された情報を記憶する制御情報記憶部と、
を有し、
前記コネクタ部の接続、又はコネクタ部が接続された状態での電源の投入によって、前記情報記憶部の情報を読み出して前記信号処理装置側の前記制御情報記憶部に伝送し、前記制御情報記憶部に記憶された情報を基に制御することを特徴とする内視鏡装置。
前記内視鏡と前記信号処理装置とをコネクタ部で着脱自在に接続可能にすると共に、前記内視鏡側に、該内視鏡の種類を記憶し、かつ使用者の情報と画像処理の設定の少なくとも1つを記憶し、記憶内容を書き換え可能とする情報記憶部と、
前記信号処理装置側に前記情報記憶部の記憶内容の読み出し又は書き込みの動作指示信号を出力する記憶部制御手段と、
前記情報記憶部に書き込み情報を入力するための情報入力手段と、
前記情報記憶部から読み出された情報を記憶する制御情報記憶部と、
を有し、
前記コネクタ部の接続、又はコネクタ部が接続された状態での電源の投入によって、前記情報記憶部の情報を読み出して前記信号処理装置側の前記制御情報記憶部に伝送し、前記制御情報記憶部に記憶された情報を基に制御することを特徴とする内視鏡装置。
1…内視鏡装置
2…電子内視鏡
3…光源部
4…映像信号処理ブロック
5…画像処理ブロック
6…ビデオプロセッサ
7…モニタ
7a…内視鏡画像表示領域
7c…関心領域
7d…無効領域
8A…モニタ画像撮影装置
8B…画像ファイリング装置
9…キーボード
10…スコープスイッチ
11…挿入部
12…操作部
13…ユニバ−サルコード
14…コネクタ
15…コネクタ受け部
16…先端部
17…湾曲部
18…可撓部
21…照明レンズ
22…対物光学系
23…ライトガイド
24…ランプ
25…絞り
25a…絞りモータ
26…モータ
27…回転フィルタ
28…RGBフィルタ
29…蛍光観察用フィルタ
30…CCD
31…移動用モータ
32…励起光カットフィルタ
39…メモリ部
40…制御回路
44…IHb処理ブロック
45…IHb処理回路部
46…無効領域検出部
47…色ズレ検出回路
48…情報記憶部
51…後段画像処理回路
56…CPU
56a…制御データ記憶部
57…検出回路
61…IHb算出回路
62…IHb平均値算出回路
63…関心領域設定回路
64…擬似画像生成回路
65…画像合成回路
66…面順次回路
67…輝度検出回路
68…無効領域検出回路
69…無効領域表示回路
代理人 弁理士 伊藤 進
2…電子内視鏡
3…光源部
4…映像信号処理ブロック
5…画像処理ブロック
6…ビデオプロセッサ
7…モニタ
7a…内視鏡画像表示領域
7c…関心領域
7d…無効領域
8A…モニタ画像撮影装置
8B…画像ファイリング装置
9…キーボード
10…スコープスイッチ
11…挿入部
12…操作部
13…ユニバ−サルコード
14…コネクタ
15…コネクタ受け部
16…先端部
17…湾曲部
18…可撓部
21…照明レンズ
22…対物光学系
23…ライトガイド
24…ランプ
25…絞り
25a…絞りモータ
26…モータ
27…回転フィルタ
28…RGBフィルタ
29…蛍光観察用フィルタ
30…CCD
31…移動用モータ
32…励起光カットフィルタ
39…メモリ部
40…制御回路
44…IHb処理ブロック
45…IHb処理回路部
46…無効領域検出部
47…色ズレ検出回路
48…情報記憶部
51…後段画像処理回路
56…CPU
56a…制御データ記憶部
57…検出回路
61…IHb算出回路
62…IHb平均値算出回路
63…関心領域設定回路
64…擬似画像生成回路
65…画像合成回路
66…面順次回路
67…輝度検出回路
68…無効領域検出回路
69…無効領域表示回路
代理人 弁理士 伊藤 進
Claims (4)
- 体腔内等に挿入可能な細長の挿入部内に固体撮像素子を配設した内視鏡と、前記内視鏡がコネクタ部を介して着脱自在になされ、前記固体撮像素子により撮像した信号の信号処理を行う信号処理装置とを有する内視鏡装置において、
前記内視鏡側に、内視鏡を使用予定とする使用者の情報と前記使用者に関連付けられた画像処理の設定情報との少なくとも1つを記憶する書き換え可能な情報記憶部と、
前記信号処理装置側に設けられ、前記情報記憶部の記憶内容の読み出し又は書き込みの動作指示信号を出力する記憶部制御手段と、
前記コネクタ部の接続、又はコネクタ部が接続された状態での電源の投入によって、前記情報記憶部から読み出された情報を基に制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする内視鏡装置。 - 前記情報記憶部は、さらに前記内視鏡の種類の情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
- 前記情報記憶部における前記使用者の情報は、前記内視鏡の使用予定を示す日時又は順番の少なくとも1つと、かつ、使用者の氏名又は使用者の識別情報の少なくとも1つとを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡装置。
- 前記信号処理装置は、画像処理を行う画像処理手段を有し、前記制御手段は、前記情報記憶部から読み出された情報に基づいて、前記画像処理手段による画像処理の設定の制御を行うことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の内視鏡装置。
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