JP2005116625A - 電子回路基板、電子部品の実装方法、電子部品モジュール及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体デバイス等の電子部品を電子回路基板に実装するときにおける加熱加圧による電子部品の損傷を防止するとともに、電子部品の特性劣化を抑止することを目的としている。
【解決手段】 基板3と、基板3上に形成された電気信号配線4と、電気信号配線4を被覆する絶縁層5とを備える電子回路基板1において、電気信号配線4には、絶縁層5の上面に少なくとも一部が露出した熱伝導性を有する接続部9が接続されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子回路基板、電子部品の実装方法、電子部品モジュール及び電子機器に関する。
一般に、半導体デバイス等の電子部品をフリップチップ方式によって電子回路基板にフェースダウン実装するとき、電子部品の底面に突設された電極端子と電子回路基板に形成された電気信号配線との間にバンプを介在させて電子部品を電子回路基板上に配置し、バンプを加熱溶融して電極端子と電気信号配線とを接合する。従来、バンプを加熱溶融する方法として、電子部品を加熱する方法と、電子部品及び電子回路基板を一体で加熱する方法とがある。
前者の方法は、電子部品に加熱ヒーター等の加熱手段を直接当接させ、加熱手段の熱を電子部品を介してバンプに伝達してバンプを加熱溶融する方法であり、後者の方法は、電子部品を電気信号配線上に配置して仮固定した状態で電子部品及び電子回路基板をリフロー装置等で加熱し、バンプを加熱溶融する方法である。また、上記した前者の方法の場合、溶融したバンプと電子回路基板とを強固に接合させるため、バンプを加熱溶融すると共に電子部品を電子回路基板の方向に加圧する加圧作業が行われている。
また、近年では、加圧や加熱を行わずに電極端子と電気信号配線とを接合する方法が提供されている。この方法は、電子回路基板に凹部を形成し、凹部から僅かに電気信号配線を突出させ、凹部内に電極端子に設けられたバンプを嵌合させる方法である。この方法によれば、加圧や加熱を行わずに電極端子と電気信号配線とを接合させることができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−209139号公報 (第5−8頁、第2図)
しかしながら、上記した従来の電子部品を加熱する方法では、電子部品は加圧されると共に加熱されるため、電子部品が損傷する場合があるとともに、電子部品の特性が劣化するという問題が存在する。例えば、ガリウム砒素(GaAs)等の脆弱な材料からなる化合物半導体デバイス(発光・受光デバイス)をフリップチップ方式によって電子回路基板に実装する場合について説明する。この場合、バンプ及び電気信号配線のめっきをそれぞれ金(Au)を使用し、化合物半導体デバイスを250℃以上で加熱すると共に100gf/バンプ以上で加圧することとなり、化合物半導体デバイスには大きすぎる加圧と高すぎる加熱との両方が作用するため、化合物半導体デバイスが破損するとともに化合物半導体デバイスの光学特性が低下する。
また、上記した従来の電子部品及び電子回路基板を一体で加熱する方法では、電気信号配線が形成されている基板は加熱によって熱収縮するため、基板に高精度にボンディングできないという問題が存在する。さらに、上記した電子回路基板に凹部を形成して凹部内に電極端子に設けられたバンプを嵌合させる方法では、バンプは電気信号配線の引っ掛かりによって抜け止めされているだけであるため、抜け易いという問題が存在する。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、半導体デバイス等の電子部品を電子回路基板に実装するときにおける加熱加圧による電子部品の損傷を防止するとともに、電子部品の特性劣化を抑止することを目的としている。また、電子部品を電子回路基板に実装するときにおける基板の収縮を抑えて、電子部品を高精度にボンディングすることを目的としている。さらに、電子部品の電極端子と電気信号配線とを強固に固定することを目的としている。
本発明の電子回路基板は、基板と、該基板上に形成された電気信号配線と、前記電気信号配線を被覆する絶縁層とを備える電子回路基板において、前記電気信号配線には、前記絶縁層の上面に少なくとも一部が露出した熱伝導性を有する接続部が接続されていることを特徴としている。
本発明に係る電子回路基板には電子部品が実装されるものであり、電子部品の電極端子と電気信号配線とは加熱溶融するバンプを介して接合されることは前提である。このような前提において、上記した本発明の電子回路基板の特徴により、露出した接続部を加熱すると、熱伝導現象によって接続部から電気信号配線を介してバンプに熱が伝達される。これによって、電気信号配線上に配置されるバンプは加熱溶融され、電子部品や基板が加熱されることなくバンプを加熱溶融することができる。
また、本発明の電子回路基板は、前記電気信号配線上の前記絶縁層には貫通孔が形成され、該貫通孔内に前記接続部が形成されている構成としてもよい。
このような構成により、接続部は、露出する一部以外の部分が絶縁層によって保護されるとともに、電気信号配線は、電子部品の電極端子が接合されるところの手前まで絶縁層で保護され、接続部及び電気信号配線は必要最低限の箇所だけがそれぞれ露出される。これによって、隣り合う電気信号配線や接続部がショートする危険性を軽減することができる。
このような構成により、接続部は、露出する一部以外の部分が絶縁層によって保護されるとともに、電気信号配線は、電子部品の電極端子が接合されるところの手前まで絶縁層で保護され、接続部及び電気信号配線は必要最低限の箇所だけがそれぞれ露出される。これによって、隣り合う電気信号配線や接続部がショートする危険性を軽減することができる。
また、本発明の電子回路基板は、前記絶縁層上には熱伝導配線が形成され、該熱伝導配線は前記接続部を介して前記電気信号配線に接続されている構成としてもよい。
このような構成により、熱伝導配線を加熱すると、熱伝導現象によって熱伝導配線から接続部を介して電気信号配線に熱が伝達され、電気信号配線からバンプに熱が伝達される。これによって、電気信号配線上に配置されるバンプは加熱溶融され、電子部品や基板が加熱されることなくバンプを加熱溶融することができる。
このような構成により、熱伝導配線を加熱すると、熱伝導現象によって熱伝導配線から接続部を介して電気信号配線に熱が伝達され、電気信号配線からバンプに熱が伝達される。これによって、電気信号配線上に配置されるバンプは加熱溶融され、電子部品や基板が加熱されることなくバンプを加熱溶融することができる。
また、本発明の電子回路基板は、前記熱伝導配線には、他の部分よりも拡幅された拡幅部が形成されている構成としてもよい。
このような構成により、一般に熱伝導配線の幅は狭いため加熱することが難しい熱伝導配線は、拡幅されて加熱し易い拡幅部を加熱することで加熱され、また、拡幅部は面積が拡大されているため熱を受ける面積が拡大される。これによって、熱伝導配線を容易に加熱することができるとともに、熱伝導配線に効率的に熱を加えることができる。
このような構成により、一般に熱伝導配線の幅は狭いため加熱することが難しい熱伝導配線は、拡幅されて加熱し易い拡幅部を加熱することで加熱され、また、拡幅部は面積が拡大されているため熱を受ける面積が拡大される。これによって、熱伝導配線を容易に加熱することができるとともに、熱伝導配線に効率的に熱を加えることができる。
また、本発明の電子部品の実装方法は、基板上に形成された電気信号配線の上にバンプを介して電子部品を配置する配置工程を含み、前記基板と前記電気信号配線とを備える電子回路基板に電子部品を搭載する電子部品の実装方法において、前記電気信号配線を加熱して前記バンプを加熱溶融又は加圧加熱し、該バンプを介して前記電子部品の電極端子と前記電気信号配線とを接合する接合工程を含むことを特徴としている。
このような特徴により、電気信号配線に加えられた熱は、熱伝導現象によって電気信号配線上に配置されたバンプに伝達され、この熱によってバンプは加熱溶融又は加圧加熱される。これによって、電子部品は加熱されず、電子部品に加熱および加圧の双方が作用することはないため、電子部品の損傷を防止することができる。また、電子部品は加熱されないため、加熱による電子部品の特性劣化を抑止することができる。また、基板は加熱されないため、基板は熱収縮されず、電子部品を高精度にボンディングすることができる。さらに、電子部品の電極端子と電気信号配線とはバンプを介して接合されているため、電極端子と電気信号配線とを強固に接合することができる。
また、本発明の電子部品の実装方法は、上記した電子回路基板の前記電気信号配線上にバンプを介して電子部品を配置する配置工程を含み、前記電子回路基板に電子部品を搭載する電子部品の実装方法において、前記接続部を加熱して前記バンプを加熱溶融又は加圧加熱し、該バンプを介して前記電子部品の電極端子と前記電気信号配線とを接合する接合工程を含む構成としてもよい。
このような構成により、接続部に加えられた熱は、熱伝導現象によって接続部から電気信号配線を介して電気信号配線に接触するバンプに伝達され、この熱によってバンプは加熱溶融又は加圧加熱される。これによって、前述した電子部品の実装方法と同様に、電子部品の損傷を防止することができるとともに電子部品の特性劣化を抑止することができ、また電子部品を高精度にボンディングすることができ、さらに電極端子と電気信号配線とを強固に接合することができる。
また、本発明の電子部品の実装方法は、上記した電子回路基板の前記電気信号配線上にバンプを介して電子部品を配置する配置工程を含み、前記電子回路基板に電子部品を搭載する電子部品の実装方法において、前記熱伝導配線を加熱して前記バンプを加熱溶融又は加圧加熱し、該バンプを介して前記電子部品の電極端子と前記電気信号配線とを接合する接合工程を含む構成としてもよい。
このような構成により、熱伝導配線に加えられた熱は、熱伝導現象によって熱伝導配線から接続部を介して電気信号配線に伝達され、電気信号配線から電気信号配線に接触するバンプに伝達される。そして、この熱によってバンプは加熱溶融又は加圧加熱される。これによって、前述した電子部品の実装方法の発明と同様に、電子部品の損傷を防止することができるとともに電子部品の特性劣化を抑止することができ、また電子部品を高精度にボンディングすることができ、さらに電極端子と電気信号配線とを強固に接合することができる。
また、本発明の電子部品モジュールは、上記した電子回路基板に電子部品が実装された構成からなるを特徴としている。
このような特徴により、上記した電子回路基板に係る発明と同様の作用及び効果が得られる。
このような特徴により、上記した電子回路基板に係る発明と同様の作用及び効果が得られる。
また、本発明の電子部品モジュールは、上記した電子部品の実装方法によって、前記電気配線基板上に前記電子部品が搭載された構成からなるとしてもよい。
このような構成により、上記した電子部品の実装方法に係る発明と同様の作用及び効果が得られる。
このような構成により、上記した電子部品の実装方法に係る発明と同様の作用及び効果が得られる。
また、本発明の電子機器は、上記した電子部品モジュールを有することを特徴としている。
このような特徴により、上記した電子回路基板に係る発明及び電子部品の実装方法に係る発明と同様の作用及び効果が得られる。
このような特徴により、上記した電子回路基板に係る発明及び電子部品の実装方法に係る発明と同様の作用及び効果が得られる。
以下、本発明に係る電子回路基板、電子部品の実装方法、電子部品モジュール及び電子機器の実施の形態について、図1、図2に基いて説明する。図1は電子回路基板1に半導体デバイス2が搭載されたデバイスモジュールを表す断面図であり、図2は電子回路基板1に半導体デバイス2が搭載されたデバイスモジュールを表す平面図である。
図1、図2に示すように、電子回路基板1には、基板3と、基板3上に形成された電気信号配線4と、電気信号配線4および基板3を被覆するレジスト5とが備えられている。基板3は、ガラス、フレキシブルテープ、ガラスエポキシ、或いはセラミックス等からなり、電気信号配線4は銅(Cu)やアルミニウム(Al)や金(Au)等の熱伝導性のよい材料からなり、レジスト5は絶縁性を有する絶縁被膜である。
電子回路基板1の一部には、半導体デバイス2が載せられる電子部品設置部6が形成されている。電子部品設置部6は搭載される半導体デバイス2の外形に合わせて区画されており、電子部品設置部6にはレジスト5が被覆されていない。電子部品設置部6内の基板3上には複数の電気信号配線4の端部が形成されており、電気信号配線4の端部はレジスト5に被覆されておらず露出されている。電気信号配線4端部の表面には、金(Au)や銅(Cu)やアルミニウム(Al)からなるめっき7がそれぞれ被覆されている。
複数の電気信号配線4上にそれぞれ形成されたレジスト5には貫通孔8がそれぞれ形成されている。貫通孔8は電子部品設置部6の近傍にそれぞれ形成されており、貫通孔8内には銅(Cu)やアルミニウム(Al)や金(Au)等の熱伝導性のよい材料からなるビア9が形成されている。ビア9の下端面は貫通孔8に対向する電気信号配線4の表面に接合されており、電気信号配線4とビア9とは接続されている。また、ビア9の上端面はレジスト5の上面に露出されており、レジスト5の表面と面一に形成されている。
また、レジスト5上には、銅(Cu)やアルミニウム(Al)や金(Au)等の熱伝導性のよい材料からなる複数の熱伝導配線10が形成されている。熱伝導配線10の一端はビア9の露出された上端面に接触されており、熱伝導配線10はビア9を介してレジスト5で被覆された電気信号配線4に接続されている。複数の熱伝導配線10は、ビア9の上端面から電子回路基板1の外周部にかけてそれぞれ形成されており、熱伝導配線10の電子回路基板1の外周部上に位置する他端には他の部分よりも拡幅された拡幅部11がそれぞれ形成されている。複数の熱伝導配線10に係るそれぞれの拡幅部11は電子回路基板1の外縁に沿ってそれぞれ配設されており、複数の拡幅部11は隣り合う拡幅部11同士が接触しない程度に隣接されて寄せ集められている。
一方、電子部品設置部6内には半導体デバイス2が配置されている。半導体デバイス2の底面には複数の電極端子12が配列形成されており、複数の電極端子12は電子部品設置部6内の基板3上に形成された複数の電気信号配線4の端部にそれぞれ対向されている。電極端子12とめっき7で被覆された電気信号配線4端部とは、無鉛ハンダからなるバンプ13を介して接合されており、電気信号配線4と電極端子12とは電気的に接続されている。
次に、上記した構成からなる電子回路基板1に半導体デバイス2を搭載する半導体デバイス2の実装方法について、図3に基いて説明する。図3は電子回路基板1に半導体デバイス2を実装する工程を表した断面図である。
[電子回路基板形成工程]
まず、図3(a)に示すように、基板3上に複数の電気信号配線4をそれぞれ形成し、電気信号配線4及び基板3の上にレジスト5を被覆して電子回路基板1を形成する工程を行う。このとき、電気信号配線4の端部が形成された所定の箇所にはレジスト5を被覆せずに電子部品設置部6を形成する。また、電子部品設置部6内の電気信号配線4端部の表面にはめっき7を施す。
まず、図3(a)に示すように、基板3上に複数の電気信号配線4をそれぞれ形成し、電気信号配線4及び基板3の上にレジスト5を被覆して電子回路基板1を形成する工程を行う。このとき、電気信号配線4の端部が形成された所定の箇所にはレジスト5を被覆せずに電子部品設置部6を形成する。また、電子部品設置部6内の電気信号配線4端部の表面にはめっき7を施す。
次に、図3(b)に示すように、電気信号配線4上に形成されたレジスト5にビア9を形成すると共に、レジスト5上に熱伝導配線10を形成する。具体的には、複数の電気信号配線4上に形成されたレジスト5に電気信号配線4の表面に達する貫通孔8をそれぞれ形成する。そして、貫通孔8内に溶融した熱伝導性材料を流し込んで固化させ、電気信号配線4に接続されたビア9を形成する。また、レジスト5の上面に上端面が露出する複数のビア9から電子回路基板1の外周部にかけて熱伝導配線10をそれぞれ形成し、ビア9の上端面と熱伝導配線10の一端とを接合すると共に熱伝導配線10の他端に拡幅部11を形成する。このとき、複数の拡幅部11は電子回路基板1の外周部に接触しない程度に隣接させて形成している。
[電子部品配置工程]
次に、図3(c)に示すように、電子部品設置部6内に形成された複数の電気信号配線4端部の上にバンプ13を介して半導体デバイス2を配置する工程を行う。具体的には、予め半導体デバイス2の底面に形成された複数の電極端子12の下端部にバンプ13をそれぞれ形成しておく。そして、半導体デバイス2を電子部品設置部6内の電気信号配線4端部上に配置して仮固定する。このとき、電極端子12の下端部に形成されたバンプ13とめっき7で被覆された電気信号配線とが接触するように半導体デバイス2を位置合わせする。
次に、図3(c)に示すように、電子部品設置部6内に形成された複数の電気信号配線4端部の上にバンプ13を介して半導体デバイス2を配置する工程を行う。具体的には、予め半導体デバイス2の底面に形成された複数の電極端子12の下端部にバンプ13をそれぞれ形成しておく。そして、半導体デバイス2を電子部品設置部6内の電気信号配線4端部上に配置して仮固定する。このとき、電極端子12の下端部に形成されたバンプ13とめっき7で被覆された電気信号配線とが接触するように半導体デバイス2を位置合わせする。
[電気信号配線・電極端子接合工程]
次に、図3(d)に示すように、拡幅部11に加熱ヒーター14を当接させて熱伝導配線10を加熱し、電極端子12と電気信号配線4との間に介在されたバンプ13を加熱溶融して電極端子12と電気信号配線4とを接合する工程を行う。このとき、電子回路基板1の外周部に寄せ集められた複数の拡幅部11に当接する加熱ヒーター14を使用し、複数の拡幅部11を一括で加熱する。また、バンプ13を加熱溶融すると共に、半導体デバイス2を加圧する加圧手段15によって半導体デバイス2を電子回路基板1の方向に押圧し加圧加熱する。
次に、図3(d)に示すように、拡幅部11に加熱ヒーター14を当接させて熱伝導配線10を加熱し、電極端子12と電気信号配線4との間に介在されたバンプ13を加熱溶融して電極端子12と電気信号配線4とを接合する工程を行う。このとき、電子回路基板1の外周部に寄せ集められた複数の拡幅部11に当接する加熱ヒーター14を使用し、複数の拡幅部11を一括で加熱する。また、バンプ13を加熱溶融すると共に、半導体デバイス2を加圧する加圧手段15によって半導体デバイス2を電子回路基板1の方向に押圧し加圧加熱する。
電気信号配線4と電極端子12とを接合する工程の後、加熱ヒーター14および加圧手段15をそれぞれ取り外す。そして、必要に応じて、レジスト5上に形成された熱伝導配線10をパンチングによるカットやエッチング等により除去する。また、半導体デバイス2と電子回路基板1との間に形成される隙間に図示せぬ封止樹脂を充填する。なお、熱伝導配線10と電気信号配線4とは電気的に接続されており、熱伝導配線10同士がショートすると電気信号配線4がショートすることになるため、熱伝導配線10の上に更に図示せぬレジストを形成し、熱伝導配線10のショートを防止してもよい。
上記した電子回路基板1及び電子回路基板1に半導体デバイス2が搭載されたデバイスモジュールによれば、電気信号配線4には、レジスト5の上面に上端面が露出した熱伝導性を有するビア9が接続され、レジスト5上にはビア9を介して電気信号配線4に接続された熱伝導配線10が形成され、熱伝導配線10には拡幅部11が形成されているため、拡幅部11を加熱することによって熱伝導配線10は加熱され、熱伝導配線10が加熱されると、熱伝導現象によって熱伝導配線10からビア9を介して電気信号配線4に熱が伝達され、電気信号配線4の端部からバンプ13に熱が伝達される。これによって、電気信号配線4上に配置されるバンプ13は加熱され、半導体デバイス2や基板3が加熱されることなくバンプ13を加熱溶融及び加圧加熱することができる。
また、電気信号配線4上のレジスト5には、貫通孔8が形成されており、この貫通孔8内にビア9が形成されているため、ビア9は、露出する上端面以外の外周面等がレジスト5によって保護されるとともに、電気信号配線4は、半導体デバイス2の電極端子12が接合されるところの手前までレジスト5で保護され、ビア9及び電気信号配線4は必要最低限の箇所だけがそれぞれ露出される。これによって、隣り合う電気信号配線4やビア9がショートする危険性を軽減することができ、動作の信頼性の高い電子回路基板1を提供することができる。
また、熱伝導配線10には、他の部分よりも拡幅された拡幅部11が形成されているため、幅が狭く加熱ヒーター14を当接させ難い熱伝導配線10は、幅が広く加熱ヒーター14を当接し易い拡幅部11を加熱することで加熱される。これによって、熱伝導配線10を容易に加熱することができる。また、拡幅部11は面積が拡大されているため熱を受ける面積が拡大され、熱伝導配線10を効率的に加熱することができる。
また、熱伝導配線10はビア9から電子回路基板1の外周部にかけて形成されており、電子回路基板1の外周部に位置する熱伝導配線10の他端には拡幅部11が形成されているため、電子回路基板1上に搭載されている他の電子部品と加熱ヒーター14が当接される拡幅部11は離される。これによって、他の電子部品に対して、熱による影響或いは加熱ヒーター14との接触による影響を及ぼさずに拡幅部11を加熱することができる。また、複数の拡幅部11は各々隣接されており、拡幅部11は寄せ集められているため、一つの加熱ヒーター14で複数の拡幅部11を加熱され、複数の拡幅部11を一括して加熱される。これによって、拡幅部11を加熱する作業を軽減することができる。
一方、上記した半導体デバイス2の実装方法及びその実装方法によって形成されたデバイスモジュールによれば、拡幅部11に加熱ヒーター14を当接させることで熱伝導配線10を加熱してバンプ13を加熱溶融し、電極端子12と電気信号配線4とを接合しているため、加熱ヒーター14から熱伝導配線10に加えられた熱は、熱伝導現象によって熱伝導配線10からビア9を介して電気信号配線4に伝達され、電気信号配線4からバンプ13に伝達され、この熱によってバンプ13は加熱溶融又は加圧加熱される。これによって、半導体デバイス2は加熱されず、半導体デバイス2に加熱および加圧の双方が作用することはないため、半導体デバイス2の損傷を防止することができる。
また、半導体デバイス2は加熱されないため、加熱による半導体デバイス2の特性劣化を抑止することができる。また、基板3は加熱されないため、基板3が熱収縮することはなく、半導体デバイス2を高精度にボンディングすることができる。さらに、半導体デバイス2の電極端子12と電気信号配線4とは溶融するバンプ13を介して接合されているため、電極端子12と電気信号配線4とを強固に接合することができる。
以上、本発明に係る電子回路基板、電子部品の実装方法及び電子部品モジュールの実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施形態では、電気信号配線4上に配置された半導体デバイス2の下方の空間には図示せぬ封止樹脂が充填されるが、本発明は、図4に示すように、半導体デバイス100を電子回路基板101に実装させる場合に、半導体デバイス100と電気信号配線102との間に異方性導電膜(ACF)103を介在させて固定してもよい。この異方性導電膜103は、周知の通り、一対の端子間を異方性を持たせて電気的に一括接続するために用いられる導電性のある高分子フィルムであって、例えば、熱可塑性又は熱硬化性の接着用樹脂103aの中に多数の導電粒子103bを分散させることによって形成されている。これによって、さらに半導体デバイス100と電子回路基板101との接着性を向上させることができる。また、異方性導電膜100に替えて異方性導電接着剤(ACP)を同様に介在させてもよい。
また、上記した実施形態では、レジスト5上に熱伝導配線10が形成されており、熱伝導配線10を加熱ヒーター11で加熱することによりバンプ13を加熱溶融及び加圧加熱しているが、本発明は、図5に示すように、電子回路基板110のレジスト111上に熱伝導配線を形成せず、ビア112に加熱ヒーター113を当接させてもよい。このような構成によれば、加熱ヒーター113からビア112に伝達された熱は、熱伝導現象により電気信号配線114を介してバンプ115に伝達され、バンプ115は加熱溶融される。これによって、熱伝導配線を省略することができるとともに、半導体デバイス116の搭載後に熱伝導配線を除去する工程或いは部分的にレジストする工程を省略することができる。
また、図6に示すように、電子回路基板120を電子部品設置部121近傍のレジスト122を形成せずに電気信号配線123を露出させる構成とし、電気信号配線123に加熱ヒーター124を直接当接させてもよい。このような構成によって、ビアを省略することができる。また、図6に示すように、レジスト122に欠き込みを形成して電気信号配線123を露出させてもよく、電子部品設置部121の周囲を全体的にレジスト122を形成せずに電気信号配線123を露出させてもよい。また、レジスト122に加熱ヒーター124が挿入される孔を形成して電気信号配線123を露出させてもよい。また、上記した場合では半導体デバイス125を搭載させた後に部分的にレジストを形成して電気信号配線の露出した部分を保護してもよい。さらに、レジスト122が形成されていない状態で半導体デバイス125を配置し、電気信号配線123に加熱ヒーター124を当接させて接合し、その後レジスト122を形成してもよい。
また、上記した実施形態では、レジスト5の上面に少なくとも一部が露出した熱伝導性を有する接続部は貫通孔8内に形成されたビア9によって形成されているが、本発明は、レジスト5の端部に接続部を形成してもよく、熱伝導配線10の材料をレジスト5の端部で屈曲させて接続部を形成してもよく、熱伝導配線10の材料の端部を電気信号配線4に直接接続させてもよい。
また、上記した実施形態では、加熱ヒーター14によって加熱を行うと共に、加圧手段15によって半導体デバイス2に加圧をかけているが、本発明は、半導体デバイス2の自重が重い場合であって半導体デバイス2の重量によって十分に溶融したバンプ13と密着する場合にはかけなくてもよい。これによって、加圧手段15を省略することができる。
また、上記した実施形態では、電子部品に半導体デバイス2を使用しているが、本発明は、半導体デバイス2に替えてLDやLED等の光デバイスやTFT等の液晶ドライバーを使用してもよく、この場合、光電気変換モジュールや液晶表自体モジュールを形成することができる。また、半導体デバイス2に替えて上記した電子部品以外の各種の電子部品を適宜使用してもよい。
また、上記した実施形態では、無鉛ハンダからなるバンプ13を使用しているが、本発明は、無鉛ハンダからなるバンプ13に替えて金(Au)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)、ハンダ(PbSn)等を使用してもよい。さらに、上記した実施形態では、電気信号配線4の端部には金(Au)等からなる金属製のめっき7が施されて金属接合されているが、本発明は、金属製のめっき7に替えて、導電性ペーストや導電性フィルムを電気信号配線4の端部に施してもよい。
また、上記した実施形態では、貫通孔8内に溶融した熱伝導性材料を流し込むことでビア9が形成されているが、本発明は、蒸着法やスパッタ法等の成膜方法を用いてビア9を形成してもよい。また、上記した実施形態では、予め半導体デバイス2の電極端子12の下端部にバンプ13が形成されているが、本発明は、予め電気信号配線4の端部上にバンプ13を形成してもよい。
次に、本発明に係る電子機器について説明する。
上記した実施形態におけるデバイスモジュール(電子部品モジュール)は、図7に示すような電子機器としてのノート型パーソナルコンピュータ50、及び図8に示すような電子機器としても携帯電話51に備えられる。なお、本発明に係る電子部品モジュールは、上記したノート型パーソナルコンピュータ50や携帯電話51に限らず、電子手帳や電子計算機等のその他の電子機器に適用することができる。
上記した実施形態におけるデバイスモジュール(電子部品モジュール)は、図7に示すような電子機器としてのノート型パーソナルコンピュータ50、及び図8に示すような電子機器としても携帯電話51に備えられる。なお、本発明に係る電子部品モジュールは、上記したノート型パーソナルコンピュータ50や携帯電話51に限らず、電子手帳や電子計算機等のその他の電子機器に適用することができる。
1,101,110,120 電子回路基板
2,100,116,125 半導体デバイス(電子部品)
3 基板
4,102,114,123 電気信号配線
5,111,122 レジスト(絶縁層)
8 貫通孔
9,112 ビア(接続部)
10 熱伝導配線
11 拡幅部
12 電極端子
13,115 バンプ
2,100,116,125 半導体デバイス(電子部品)
3 基板
4,102,114,123 電気信号配線
5,111,122 レジスト(絶縁層)
8 貫通孔
9,112 ビア(接続部)
10 熱伝導配線
11 拡幅部
12 電極端子
13,115 バンプ
Claims (10)
- 基板と、該基板上に形成された電気信号配線と、前記電気信号配線を被覆する絶縁層とを備える電子回路基板において、
前記電気信号配線には、前記絶縁層の上面に少なくとも一部が露出した熱伝導性を有する接続部が接続されていることを特徴とする電子回路基板。 - 請求項1記載の電子回路基板において、
前記電気信号配線上の前記絶縁層には貫通孔が形成され、該貫通孔内に前記接続部が形成されていることを特徴とする電子回路基板。 - 請求項1または2記載の電子回路基板において、
前記絶縁層上には熱伝導配線が形成され、該熱伝導配線は前記接続部を介して前記電気信号配線に接続されていることを特徴とする電子回路基板。 - 請求項3記載の電子回路基板において、
前記熱伝導配線には、他の部分よりも拡幅された拡幅部が形成されていることを特徴とする電子回路基板。 - 基板上に形成された電気信号配線の上にバンプを介して電子部品を配置する配置工程を含み、前記基板と前記電気信号配線とを備える電子回路基板に電子部品を搭載する電子部品の実装方法において、
前記電気信号配線を加熱して前記バンプを加熱溶融又は加圧加熱し、該バンプを介して前記電子部品の電極端子と前記電気信号配線とを接合する接合工程を含むことを特徴とする電子部品の実装方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載の電子回路基板の前記電気信号配線上にバンプを介して電子部品を配置する配置工程を含み、前記電子回路基板に電子部品を搭載する電子部品の実装方法において、
前記接続部を加熱して前記バンプを加熱溶融又は加圧加熱し、該バンプを介して前記電子部品の電極端子と前記電気信号配線とを接合する接合工程を含むことを特徴とする電子部品の実装方法。 - 請求項3または4記載の電子回路基板の前記電気信号配線上にバンプを介して電子部品を配置する配置工程を含み、前記電子回路基板に電子部品を搭載する電子部品の実装方法において、
前記熱伝導配線を加熱して前記バンプを加熱溶融又は加圧加熱し、該バンプを介して前記電子部品の電極端子と前記電気信号配線とを接合する接合工程を含むことを特徴とする電子部品の実装方法。 - 請求項1から4記載の電子回路基板に電子部品が実装された構成からなることを特徴とする電子部品モジュール。
- 請求項5から7のいずれかに記載の電子部品の実装方法によって、前記電気配線基板上に前記電子部品が搭載された構成からなることを特徴とする電子部品モジュール。
- 請求項8または9記載の電子部品モジュールを有することを特徴とする電子機器。
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---|---|---|---|
JP2003345847A JP2005116625A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 電子回路基板、電子部品の実装方法、電子部品モジュール及び電子機器 |
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JP2003345847A JP2005116625A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 電子回路基板、電子部品の実装方法、電子部品モジュール及び電子機器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005116625A true JP2005116625A (ja) | 2005-04-28 |
Family
ID=34538995
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JP2003345847A Withdrawn JP2005116625A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 電子回路基板、電子部品の実装方法、電子部品モジュール及び電子機器 |
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Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007317891A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Denso Corp | はんだ付け方法、及びはんだ付け装置 |
JP2010129967A (ja) * | 2008-12-01 | 2010-06-10 | Alps Electric Co Ltd | 電子回路モジュール |
CN113452203A (zh) * | 2020-03-25 | 2021-09-28 | 车王电子股份有限公司 | 无刷马达总成 |
US11770051B2 (en) | 2020-03-19 | 2023-09-26 | Mobiletron Electronics Co., Ltd. | Brushless motor assembly |
-
2003
- 2003-10-03 JP JP2003345847A patent/JP2005116625A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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CN113452203B (zh) * | 2020-03-25 | 2023-08-15 | 车王电子股份有限公司 | 无刷马达总成 |
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