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JP2005111389A - 汚泥の消臭方法 - Google Patents

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JP2005111389A
JP2005111389A JP2003350182A JP2003350182A JP2005111389A JP 2005111389 A JP2005111389 A JP 2005111389A JP 2003350182 A JP2003350182 A JP 2003350182A JP 2003350182 A JP2003350182 A JP 2003350182A JP 2005111389 A JP2005111389 A JP 2005111389A
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JP
Japan
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sludge
deodorant
dehydrated
deodorization method
cake
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Application number
JP2003350182A
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Inventor
Toshihiko Shibata
俊彦 柴田
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KI Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
KI Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】 各種汚泥ケーキから発生する臭気、特に硫化水素、メルカプタン類を効率よく抑制するための手段を提供する。
【解決手段】 2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジアセテートを有効成分とする汚泥処理用消臭剤。汚泥に該消臭剤を添加混和する汚泥の消臭方法。汚泥を脱水処理する前に、該消臭剤を添加混和し、その後、脱水する脱水汚泥ケーキの消臭方法。脱水汚泥ケーキに、該消臭剤を添加混和する脱水汚泥ケーキの消臭方法。該消臭剤は、前記有効成分が、汚泥量に換算して、50〜1000ppmとなる量で用いることが好ましい。
【効果】 消臭効果の持続性が高く、汚泥の脱水処理施設全体を脱臭することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、下水、屎尿処理場及び有機性産業排水等より生じる有機性汚泥の消臭処理に関する。更に詳しくは、これら汚泥から発生する臭気、特に硫化水素とメルカプタン類を効率よく抑制する方法に関する。
家庭や工場の排水や下水及び雨水等は、下水道管を通じてポンプ所に集められ、その後下水処理場で処理される。処理場では、まず沈砂池でごみ等浮遊している固形物や沈降した砂を除き、その後、標準活性汚泥法により第一沈殿池、曝気槽、第二沈殿池と流れていき、浄化された水は殺菌処理され放流され、残った汚泥は汚泥処理施設で処理される。水処理施設で発生した汚泥は、濃縮され、更に脱水助剤を添加して脱水し、埋立て処分や焼却処分又は資源化処理がなされる。
有機質汚泥は、汚泥中の溶存酸素がなく嫌気性微生物による腐敗が始まり硫化水素やメチルメルカプタン等の硫化物系の悪臭ガスを発生し環境上、衛生上の問題となっている。特に、開放型汚泥処理施設では、汚泥貯留槽等各施設から悪臭ガスが気散し、その防止対策に苦慮している。また脱水後の脱水汚泥ケーキも悪臭ガスの発生を続け、最終処分されるまでの貯留や運搬時の作業環境を悪くしている。更に、最終埋立て地においても悪臭が飛散し、付近住民に不快な状態を与えている。
これらの悪臭の消臭方法として次のような手段が用いられている。(1)臭気を吸引して吸着剤で処理する方法、(2)発生する臭気を芳香剤や香料等でマスキング処理する方法、(3)汚泥処理系に殺菌剤を添加して脱水汚泥ケーキの嫌気性腐敗を抑える方法、又は(4)酸化剤系殺菌剤を添加して悪臭成分の酸化や汚泥中の菌群の殺菌により、悪臭の発生を抑制するなどの方法がとられている。
しかしながら、臭気を吸引して吸着剤で処理する方法は、大型の設備を必要とする上、処理費用が嵩む等の欠点がある。マスキング剤を用いる方法においては、臭質は改善されるものの、悪臭成分そのものは変わらず、臭気濃度は、低くならないので、臭気が周辺に拡散するのを免れることができない。特に、脱水汚泥ケーキは、貯留しても一時的であるため、臭気を吸引したり、また搬送時にマスキングして消臭することは困難である。また、一般に殺菌剤又は消臭剤として知られた塩化ベンザルコニウム(例えば、特許文献1)を添加しても汚泥の消臭には効果がなく、特に限られた殺菌剤が消臭剤として提案されている。例えば、1,2−ベンズイソチアゾロン(以下、BITという)(例えば、特許文献2)、オマジン、ナトリウムピリチオン(以下、NPTという)(例えば、特許文献3)、また次亜塩素酸塩、塩素酸塩(例えば、特許文献4)、過酸化水素(例えば、特許文献5)等の酸化剤系殺菌剤が知られている。これらの薬剤も、単一に添加しても効果が充分発揮されない上、一時的に脱水汚泥ケーキの臭気を低減し得るものの、焼却、埋立て処分するまでの間に腐敗して臭気を発生するおそれがあるという欠点があり、これらの薬剤を併用する方法が各種提案されている。更に次亜塩素酸塩、塩素酸塩、過酸化水素等の水性消臭剤では、脱水後にろ液側へ消臭有効成分が移行してしまい、脱水汚泥ケーキには僅かな消臭剤しか残らないため持続的な消臭効果が得られない欠点がある。
特開平8−175905号公報第2頁 特開昭63−209798号公報第2頁 特開平7−185329号公報第2頁 特開平8−196608号公報第2頁 特開平10−57992号公報第2頁 特開平6−320195号公報第2頁
本発明は、このような事情の下で、屎尿や下水及び有機性産業排水等の処理において生じる各種汚泥ケーキから発生する臭気、特に硫化水素、メルカプタン類を効率よく抑制するための手段を提供することを目的としてなされたものである。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、汚泥処理用消臭剤に関する発明であって、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジアセテートを有効成分とすることを特徴とする。本発明の第2の発明は、汚泥又は脱水汚泥ケーキの消臭方法に関する発明であって、
(1)汚泥に、第1の発明の消臭剤を添加混和することを特徴とする汚泥の消臭方法、
(2)汚泥を脱水処理する前に、第1の発明の消臭剤を添加混和し、その後、脱水することを特徴とする脱水汚泥ケーキの消臭方法、
(3)脱水汚泥ケーキに、第1の発明の消臭剤を添加混和することを特徴とする脱水汚泥ケーキの消臭方法、
(4)該消臭剤を、該消臭剤中の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジアセテートが、汚泥量に換算して、50〜1000ppmとなる量で添加混和する、上記(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の消臭方法、
を提供する。
本発明者は、前記の目的を達成するために鋭意研究を重ね、汚泥に難水溶性の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジアセテート(以下、BNPAと略記する)を添加することにより、汚泥の固形分へ消臭剤(以下、薬剤という)を吸着させ、脱水後のろ液側でなく脱水汚泥ケーキ側に消臭有効成分を移行させることによって、脱水汚泥ケーキの臭気を効果的に抑制し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明によると、屎尿や下水及び有機性産業排水等の処理において、各種汚泥に、本発明の薬剤を添加することにより脱水汚泥ケーキから発生する臭気を効率よく抑制することができる。本発明の薬剤は、汚泥固形物分に吸着するため、脱水後、脱水汚泥ケーキに薬剤の有効成分が移行するので、汚泥及び脱水汚泥ケーキの消臭効果の持続性が高く、本剤の添加により汚泥の脱水処理施設全体を脱臭することができ、大幅に環境を改善することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
家庭排水、産業排水、下水及び屎尿等の汚水は、各種の処理がなされ清浄化された後、河川や海に放流される。この清浄化処理は、通常物理的及び生物的により行われるが、この処理で各種の汚泥が発生する。有機性物質を含む排水は、ごみ等の浮遊物や土砂を除いた後、第一沈殿池に導いて固液分離する。この際、初沈汚泥が発生する。第一沈殿池を経た上澄水は、曝気槽に移され活性汚泥と混合され曝気を行い、第二沈殿池において再び固液分離し、固形物は、一部再度曝気槽へ返送されるが、残余が余剰汚泥となる。初沈汚泥と余剰汚泥は、汚泥濃縮槽に移され、濃縮された後、汚泥貯留槽にいったん貯留され、続いて凝集剤混合槽で高分子凝集剤を用いた凝集処理がなされる。更に、遠心分離器、フィルタープレス、ベルトプレス等の脱水機で脱水され脱水汚泥ケーキとなる。この脱水汚泥ケーキは、ホッパーに貯めた後、焼却処分や埋立て処分、更には再資源化処理がなされる。
本発明の薬剤の添加場所は、下水処理場等の汚泥濃縮糟、汚泥貯留槽及び凝集剤混合槽等の汚泥の脱水前の各施設に直接投入する方法や、汚泥と薬剤をより効率よく混合するため、これら各施設間を移送する汚泥用の配管に添加点を設けて添加する方法が適用できる。また、脱水後の汚泥、すなわち脱水汚泥ケーキに添加することもできる。
本発明によれば、BNPAは、それ自体を使用してもよいが、各種溶剤と混合して使用することもできる。好適な溶剤としては、例えば、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、マレイン酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル等の非プロトン性極性溶剤、その他アルコール類が挙げられる。これらの溶剤は、単品でも適用できるが、2種以上を混合して使用することもできる。
本発明の薬剤の添加方法としては、特に限定されず、薬剤を正確に供給できる方法が好ましく、例えば、ダイヤフラム式やプランジャー式定量ポンプ等を用いるのが好ましい。本発明の薬剤の使用量は、汚泥の種類にもよるが、該薬剤中のBNPAが、汚泥量に換算して、50〜1000ppm程度となる量であり、100ppm以上添加するのが好ましい。悪臭ガスの発生濃度により、その使用量を適宜増減する。余り多く添加しても消臭効果が向上しないことから経済的でない。更に、BNPAはベントナイト、タルク、他の粘土等の鉱物質担体及び植物質担体又は界面活性剤等の微粉に担持させ粉剤又は水和剤として汚泥に混和して使用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
製剤例1
BNPA30%(質量、以下同様である)及びプロピレンカーボネート70%を混合し液剤を得た。
製剤例2
BNPA20%及びコハク酸ジメチルを混合し液剤を得た。
試験例1
下水処理場から採取した汚泥(pH5.2、全固形物23.0%、懸濁物20.1%)に各種の薬剤を添加し、30分撹拌し、高分子凝集剤を添加してフロックを形成させた後、脱水機で脱水して脱水汚泥ケーキを得た。次に、この脱水汚泥ケーキをテドラーバックに封入して30℃の恒温室に保管し、24時間及び72時間後に、テドラーバック内の臭気成分濃度をガス検知管を用いて測定した。その結果を表1に示す。表中のNDは、検出限界未満を示す。また、試験には比較のため次のものを使用した。
比較例1
1,2−ベンゾイソチアゾロン30%及びN,N−ジメチルアセトアミド70%を混合し液剤を得た。
比較例2
ピリチオンナトリウム塩40%及び水70%を混合し液剤を得た。
比較例3
塩化ベンザルコニウム50%及び水50%を混合し液剤を得た。
比較例4
次亜塩素酸ナトリウム12%工業用市販品。
Figure 2005111389
本発明の薬剤は、脱水汚泥ケーキの消臭効果の持続性が高く、本剤の添加により汚泥の脱水処理施設全体を脱臭することができ、大幅に環境を改善することができる。

Claims (5)

  1. 2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジアセテートを有効成分とすることを特徴とする汚泥処理用消臭剤。
  2. 汚泥に請求項1記載の消臭剤を添加混和することを特徴とする汚泥の消臭方法。
  3. 汚泥を脱水処理する前に、請求項1記載の消臭剤を添加混和し、その後、脱水することを特徴とする脱水汚泥ケーキの消臭方法。
  4. 脱水汚泥ケーキに、請求項1記載の消臭剤を添加混和することを特徴とする脱水汚泥ケーキの消臭方法。
  5. 該消臭剤を、該消臭剤中の2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジイル=ジアセテートが、汚泥量に換算して、50〜1000ppmとなる量で添加混和する請求項2〜4のいずれか1項に記載の消臭方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008086615A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 K I Chemical Industry Co Ltd 水性消臭剤

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