JP2005185649A - 歯ブラシハンドル - Google Patents
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Abstract
【課題】 歯ブラシハンドル、特にパームグリップで握りやすく、耐衝撃性、耐薬品性、安全性を兼ね備えた高品質な透明二色成形の歯ブラシハンドルを提供すること。
【解決手段】 ヘッド部1と首部2と握り部3とを有する二色成形歯ブラシハンドルにおいて、1次側硬質樹脂5を透明なPCT樹脂とし、2次側軟質樹脂6をポリエステル系熱可塑性エラストマーとした。また、握り部3の胸部7を幅方向にゆるやかに膨らませ、該膨らみ以降からハンドル後端にかけては胸部よりも幅狭のストレート形状とし、指当て部9の前部の隆起部分と尾部の丸め部分を除き、握り部の厚みを±0.5mm以内でゆるやかに変化させるとともに、その断面形状を略楕円形とし、ハンドル全体の側面形状を略S字形状とした。さらに、指当て部9の中央付近にはPCT樹脂からなる凸部10を形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 ヘッド部1と首部2と握り部3とを有する二色成形歯ブラシハンドルにおいて、1次側硬質樹脂5を透明なPCT樹脂とし、2次側軟質樹脂6をポリエステル系熱可塑性エラストマーとした。また、握り部3の胸部7を幅方向にゆるやかに膨らませ、該膨らみ以降からハンドル後端にかけては胸部よりも幅狭のストレート形状とし、指当て部9の前部の隆起部分と尾部の丸め部分を除き、握り部の厚みを±0.5mm以内でゆるやかに変化させるとともに、その断面形状を略楕円形とし、ハンドル全体の側面形状を略S字形状とした。さらに、指当て部9の中央付近にはPCT樹脂からなる凸部10を形成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、歯ブラシハンドル、特にパームグリップで握りやすく、耐衝撃性、耐薬品性、安全性を兼ね備えた高品質で透明な二色成形歯ブラシハンドルに関するものである。
従来から透明二色成形歯ブラシハンドルの透明材料としては、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂としてポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート樹脂などが知られている。しかし、アクリル樹脂は耐衝撃強度の点で問題があり、脆くて折れやすい。また、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂は耐薬品性が充分でなく、長時間の使用で強度低下がおこり、ポリカーボネート樹脂は環境ホルモンなど安全性に問題がある。これら耐衝撃強度、耐薬品性、安全性を同時に満たすことは非常に困難であった。
また透明二色成形歯ブラシハンドルにおいて、主流のグリップ法であるパームグリップで快適に使用するためには、ハンドルの形状やエラストマーの配置に未だ研究すべき点があった。
さらに透明二色成形歯ブラシハンドルは、2次側の樹脂流路が露出するため、エラストマーでロゴを成形する場合、デザイン性を著しく損なうことが多く、それゆえ転写シールが用いられることがほとんどであるが、高コストになるという問題があった。
以下、二色成形歯ブラシハンドル関係の先行技術のいくつかを挙げる。
(a)特許文献1(特開2003−265232号公報)
飽和ポリエステル系樹脂からなる硬質部と、ポリエステル系熱可塑性エラストマーからなるゴム部からなる歯ブラシハンドルであって、ハンドル両側にゴム硬度55〜95のエラストマーを帯状に設けた歯ブラシハンドルが示されている。この歯ブラシハンドルの場合、飽和ポリエステル系樹脂としてはPET樹脂が好ましいとされているが、耐薬品性がやや不足しており、長時間の使用には強度低下の問題がある。また、パームグリップで握りやすいハンドル形状としては検討不充分であり、指当て部形状に関してもデザイン重視となっており、使用感上の研究の余地があった。
(a)特許文献1(特開2003−265232号公報)
飽和ポリエステル系樹脂からなる硬質部と、ポリエステル系熱可塑性エラストマーからなるゴム部からなる歯ブラシハンドルであって、ハンドル両側にゴム硬度55〜95のエラストマーを帯状に設けた歯ブラシハンドルが示されている。この歯ブラシハンドルの場合、飽和ポリエステル系樹脂としてはPET樹脂が好ましいとされているが、耐薬品性がやや不足しており、長時間の使用には強度低下の問題がある。また、パームグリップで握りやすいハンドル形状としては検討不充分であり、指当て部形状に関してもデザイン重視となっており、使用感上の研究の余地があった。
さらに、帯状エラストマーをハンドル尾端側で連結することも示されているが、尾端部は汚れが付着しやすいため、尾端部以外で連結することが望ましい。エラストマー射出ゲート位置については特に記載されていないが、指当て部などに設けると、ゲート跡が歯ブラシ使用時に違和感を生じさせたり、ヒケの原因となるため、ゲートは指当て部以外のハンドル後方の背面に設けることが望ましい。
(b)特許文献2(実公平3−21607号公報)
硬質、軟質樹脂による二色成形ハンドルであり、把持感を向上させるために軟質樹脂をハンドル両外側および平行部材間に形成した歯ブラシハンドルが示されている。この歯ブラシハンドルは、形状が十分に研究されておらず、硬質樹脂材料で示されるポリカーボネートなどは強度、安全性の両立ができず不適当である。
硬質、軟質樹脂による二色成形ハンドルであり、把持感を向上させるために軟質樹脂をハンドル両外側および平行部材間に形成した歯ブラシハンドルが示されている。この歯ブラシハンドルは、形状が十分に研究されておらず、硬質樹脂材料で示されるポリカーボネートなどは強度、安全性の両立ができず不適当である。
(c)特許文献3(特開2001−299450号公報)
グリップ部がハンドル全長の1/2以上であり、その断面形状がハンドル尾端にむかうに従って略四角形とされ、一部がエラストマーで被覆された歯ブラシハンドルが示されている。この歯ブラシハンドルは、ハンドル胸部に膨らみがないため、パームグリップで握ったときに人指し指のフィット感・安定感にやや不充分さがある。また、断面が略四角形のため、特定方向での握りに対しては高い安定感を提供できるが、歯ブラシの持ち方を変えながら口腔内を磨く場合、ハンドルの操作性にやや不充分な面があった。ハンドルの透明材料としては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂などが記載されているが、上記同様、強度、安全性の不足が考えられる。
グリップ部がハンドル全長の1/2以上であり、その断面形状がハンドル尾端にむかうに従って略四角形とされ、一部がエラストマーで被覆された歯ブラシハンドルが示されている。この歯ブラシハンドルは、ハンドル胸部に膨らみがないため、パームグリップで握ったときに人指し指のフィット感・安定感にやや不充分さがある。また、断面が略四角形のため、特定方向での握りに対しては高い安定感を提供できるが、歯ブラシの持ち方を変えながら口腔内を磨く場合、ハンドルの操作性にやや不充分な面があった。ハンドルの透明材料としては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂などが記載されているが、上記同様、強度、安全性の不足が考えられる。
(d)特許文献4(特許第3304089号公報)
透明二色成形歯ブラシハンドルにおいて、2次側軟質樹脂が多点射出成形によって形成されたハンドルが示されている。ハンドル材質や形状に関して特に研究がなされていない。
透明二色成形歯ブラシハンドルにおいて、2次側軟質樹脂が多点射出成形によって形成されたハンドルが示されている。ハンドル材質や形状に関して特に研究がなされていない。
上述した従来の透明二色成形歯ブラシハンドルには、次のような問題があった。
(1)従来の透明二色成形歯ブラシハンドルの透明樹脂は、耐衝撃強度、耐薬品性、安全性のいずれかが品質不充分であった。
(2)透明二色成形歯ブラシハンドルにおいて、主流のグリップ法であるパームグリップでの握りやすさ、操作性に優れた形状検討は十分に行なわれておらず、高いフィット感が得られていなかった。
(3)透明二色成形歯ブラシハンドルはデザイン優先の設計に陥りやすく、指当て部においてフィット性および滑り止め効果などの使用性を高い次元で両立させた設計検討は不充分であった。
(4)透明二色成形歯ブラシハンドルは、2次側で商品名などを表わす場合、転写シールがよく知られているが、高コストである。通常の二色成形ハンドルのようにエラストマーでロゴを成形する場合、透明ハンドルでは2次側の流路が透けて見えるため、デザイン性を著しく損なうことが多い。1次側表層に凹部溝を設け、エラストマーを流すことで一筆書き的にロゴを表わそうとしても充分な接着性を与えるためには広い流路幅が必要であり、文字が太くなってデザイン上の制約が大きいという問題がある。
(5)デザイン性とエラストマー接着性の点から、ハンドルサイドのエラストマー帯をハンドル尾端で連結させるものがあるが、尾端のエラストマーは使用中に汚れやすく、淡い色、明るい色のエラストマーでは汚れが目立ってしまうという問題がある。
(6)透明二色成形歯ブラシハンドルのデザイン性と滑り止め効果を両立させる目的でエラストマーをハンドル両サイドに配置する場合、指当て部にエラストマー射出ゲートを設けることが多い。しかし、指当て部にゲートを設けると、ハンドルを握ったときにゲート跡に違和感があり、またヒケの原因にも繋がりやすい。
(1)従来の透明二色成形歯ブラシハンドルの透明樹脂は、耐衝撃強度、耐薬品性、安全性のいずれかが品質不充分であった。
(2)透明二色成形歯ブラシハンドルにおいて、主流のグリップ法であるパームグリップでの握りやすさ、操作性に優れた形状検討は十分に行なわれておらず、高いフィット感が得られていなかった。
(3)透明二色成形歯ブラシハンドルはデザイン優先の設計に陥りやすく、指当て部においてフィット性および滑り止め効果などの使用性を高い次元で両立させた設計検討は不充分であった。
(4)透明二色成形歯ブラシハンドルは、2次側で商品名などを表わす場合、転写シールがよく知られているが、高コストである。通常の二色成形ハンドルのようにエラストマーでロゴを成形する場合、透明ハンドルでは2次側の流路が透けて見えるため、デザイン性を著しく損なうことが多い。1次側表層に凹部溝を設け、エラストマーを流すことで一筆書き的にロゴを表わそうとしても充分な接着性を与えるためには広い流路幅が必要であり、文字が太くなってデザイン上の制約が大きいという問題がある。
(5)デザイン性とエラストマー接着性の点から、ハンドルサイドのエラストマー帯をハンドル尾端で連結させるものがあるが、尾端のエラストマーは使用中に汚れやすく、淡い色、明るい色のエラストマーでは汚れが目立ってしまうという問題がある。
(6)透明二色成形歯ブラシハンドルのデザイン性と滑り止め効果を両立させる目的でエラストマーをハンドル両サイドに配置する場合、指当て部にエラストマー射出ゲートを設けることが多い。しかし、指当て部にゲートを設けると、ハンドルを握ったときにゲート跡に違和感があり、またヒケの原因にも繋がりやすい。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、特にパームグリップで握りやすく、耐衝撃性、耐薬品性、安全性を兼ね備えた高品質な透明二色成形の歯ブラシハンドルを提供することを目的とするものである。
請求項1の歯ブラシハンドルは、高い耐衝撃強度、耐薬品性、安全性を実現するために、1次側硬質樹脂が透明なポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂からなり、2次側軟質樹脂がポリエステル系熱可塑性エラストマーからなることを特徴とするものである。
請求項2の歯ブラシハンドルは、主にパームグリップでの高いフィット感、グリップ性および操作性を実現するため、握り部の胸部が幅方向にゆるやかに膨らみ、かつ、該膨らみ以降からハンドル後端にかけては胸部よりも幅狭のストレート形状とされ、握り部前端側に形成された指当て部の前部の隆起部分と尾部の丸め部分を除き、握り部の厚みは±0.5mm以内でゆるやかに変化するとともに、その断面形状は略楕円形とされ、ハンドル全体の側面形状を略S字形状としたことを特徴とするものである。
請求項3の歯ブラシハンドルは、フィット性および滑り止め効果向上のため、握り部前端側に2次側軟質樹脂のエラストマーによって略楕円形の指当て部を形成し、該指当て部の中央付近には1次側硬質樹脂のポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂からなる凸部を形成したことを特徴とするものである。
請求項4の歯ブラシハンドルは、デザイン性とエラストマー接着性を確保し、かつ、使用時におけるハンドル尾端の汚れやすさを改善するために、ハンドル尾端部は2次側軟質樹脂のエラストマーが被覆されておらず、かつ、エラストマー射出ゲートはハンドル指当て部以外のハンドル背面のエラストマー部分に設けたことを特徴とするものである。
請求項5の歯ブラシハンドルは、低コストと高いデザイン性を両立させるため、1次側硬質樹脂のポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂からなるハンドル透明部分に、表面をシボ加工などによって半透明加工した凸部によって商品名や文字・デザインなどのレリーフを施したことを特徴とするものである。
以下、各部の仕様についてさらに詳細に説明する。
I.ブラシハンドル形状
(a)ブラシ全長
ヘッド部まで含めたブラシ全長は、大人一般向けの場合190mm以内がよく、好ましくは170〜185mm程度がよい。長過ぎると操作性が悪くなり、短すぎると寸足らずで持ちにくくなる。握り部の長さは尾端から指当て部の長さを100mm〜115mm程度とするのが好ましく、手の平均的な大きさから110mm前後とするのがより好ましい。
I.ブラシハンドル形状
(a)ブラシ全長
ヘッド部まで含めたブラシ全長は、大人一般向けの場合190mm以内がよく、好ましくは170〜185mm程度がよい。長過ぎると操作性が悪くなり、短すぎると寸足らずで持ちにくくなる。握り部の長さは尾端から指当て部の長さを100mm〜115mm程度とするのが好ましく、手の平均的な大きさから110mm前後とするのがより好ましい。
(b)ハンドル平面形状
ハンドル上面から見て、握り部は指当て部がある胸部がやや膨らみ、該胸部の膨らみ以降から尾部にかけてやや細り、平行でストレートなラインで繋がり、尾端部で滑らかな丸め処理がなされた形状とする。ストレート部は、尾部に向かって尻すぼみなどの形状では小指などに自然に力が入らず、またフィット感も損なうことから疲れやすいグリップ感覚となる。
ハンドル上面から見て、握り部は指当て部がある胸部がやや膨らみ、該胸部の膨らみ以降から尾部にかけてやや細り、平行でストレートなラインで繋がり、尾端部で滑らかな丸め処理がなされた形状とする。ストレート部は、尾部に向かって尻すぼみなどの形状では小指などに自然に力が入らず、またフィット感も損なうことから疲れやすいグリップ感覚となる。
胸部最大幅は11.5mm〜14.5mm程度が望ましく、腰部から尾部までの幅は10.5〜13.5mm程度が望ましい。胸部最大幅は大き過ぎても小さ過ぎても手にフィットしにくい。胸部最大幅とストレート部幅の比率は1.05〜1.10:1程度が好ましい。比率は小さいとストレートハンドルに近くなり、形状効果が発揮されず、比率が大き過ぎると手全体でハンドルを包み込むようにフィットさせることができず、かえって握りづらくなる。
(c)ハンドル側面形状
主にパームグリップでのフィット感を向上させるには、ヘッド部まで含めた側面形状を緩いS字型とするのが好ましい。首部はR150〜R400程度の湾曲を与え、ハンドル握り部はR500〜R1500程度の極めて緩やかな湾曲を付与する。
主にパームグリップでのフィット感を向上させるには、ヘッド部まで含めた側面形状を緩いS字型とするのが好ましい。首部はR150〜R400程度の湾曲を与え、ハンドル握り部はR500〜R1500程度の極めて緩やかな湾曲を付与する。
首部の湾曲はヘッドが口腔内の奥に届きやすい形状が好ましいが、湾曲が小さいと逆に邪魔となり、操作性が悪化する。握り部の湾曲は大き過ぎるとストレートハンドルと差がなくなり、S字型の形状効果が発揮されず、小さ過ぎると反りすぎた形となり、逆にフィット性を損なうこととなる。
ヘッド部の持ちあがり角度(ハンドルに対するヘッド面の角度)は、ハンドル尾端のパーティング部と指当て部中央のパーティング部を結んだ直線とヘッド上面のラインとの角度が1.5〜3.5°となるようにすることが好ましく、さらには2°程度がより好ましい。全体的な側面形状は、上記湾曲を繋いだ緩やかなS字形状とし、ヘッドがやや持ちあがったものとする。
(d)握り部厚み
握り部の厚みは8〜10mm程度が好ましく、さらには9mm前後が好ましい。指当て部の盛り上がり部分と尾部の丸め部分を除き、最大・最小厚みの差は大き過ぎない方が自然なフィット感を実現できる。最大・最小厚みの差の範囲としては1mm以内、好ましくは0.5mm以内がよい。急激な形状変化は手とハンドルの間に無用な隙間を生じるだけであり、高いフィット感の実現には重要なポイントである。
握り部の厚みは8〜10mm程度が好ましく、さらには9mm前後が好ましい。指当て部の盛り上がり部分と尾部の丸め部分を除き、最大・最小厚みの差は大き過ぎない方が自然なフィット感を実現できる。最大・最小厚みの差の範囲としては1mm以内、好ましくは0.5mm以内がよい。急激な形状変化は手とハンドルの間に無用な隙間を生じるだけであり、高いフィット感の実現には重要なポイントである。
(e)握り部断面形状
パームグリップでハンドルを握るとき、人差し指と親指は握り部の胸部を押さえ、他の指はストレート部を握ることとなる。よって胸部断面はやや扁平な略楕円として親指での刷毛方向位置決めを容易にし、ストレート部は胸部より真円に近い略楕円とし、ブラッシング時に刷毛方向を変える時のハンドルのまわしやすさを向上させる形状とする。さらに、歯ブラシ使用時は口腔内の隅々まで磨くためにハンドルを常にまわしたり持ち手を変えるため、スムーズな操作ができるようにハンドル外形は指当て部面を除きすべて曲面からなる方が好ましい。
パームグリップでハンドルを握るとき、人差し指と親指は握り部の胸部を押さえ、他の指はストレート部を握ることとなる。よって胸部断面はやや扁平な略楕円として親指での刷毛方向位置決めを容易にし、ストレート部は胸部より真円に近い略楕円とし、ブラッシング時に刷毛方向を変える時のハンドルのまわしやすさを向上させる形状とする。さらに、歯ブラシ使用時は口腔内の隅々まで磨くためにハンドルを常にまわしたり持ち手を変えるため、スムーズな操作ができるようにハンドル外形は指当て部面を除きすべて曲面からなる方が好ましい。
(f)エラストマー部形状
透明二色成形歯ブラシハンドルにおいて、エラストマー部はハンドルの前端に指当て部を形成し、そこから帯状にハンドル後部に続く形状とし、ハンドル尾端よりやや前側(ヘッド側)の背面または上面で繋がる形状が好ましい。ハンドル尾端にエラストマーを配置すると使用時に汚れることがあり、好ましくない。
II.指当て部
(a)指当て部はエラストマーなどの弾性材料からなることが望ましい。形状は指にフィットするように略楕円が好ましい。サイズは長軸方向×短軸方向=18〜35mm×6〜12mm程度が好ましい。厚みは0.5〜5.0mm程度であることがエラストマー弾力の効果実感のために好ましい。
透明二色成形歯ブラシハンドルにおいて、エラストマー部はハンドルの前端に指当て部を形成し、そこから帯状にハンドル後部に続く形状とし、ハンドル尾端よりやや前側(ヘッド側)の背面または上面で繋がる形状が好ましい。ハンドル尾端にエラストマーを配置すると使用時に汚れることがあり、好ましくない。
II.指当て部
(a)指当て部はエラストマーなどの弾性材料からなることが望ましい。形状は指にフィットするように略楕円が好ましい。サイズは長軸方向×短軸方向=18〜35mm×6〜12mm程度が好ましい。厚みは0.5〜5.0mm程度であることがエラストマー弾力の効果実感のために好ましい。
(b)指当て部凸部
さらなるすべり止め効果、指当て部位置の認識性、デザイン性の向上を目的として、指当て部中央部には透明な1次側硬質樹脂からなる凸部を設けることが望ましい。形状は指当て部相似形に近い略楕円形が好ましい。サイズは長軸方向×短軸方向=3〜7mm×0.5〜2mm程度が好ましい。凸部厚み(突出高さ)は0.2〜1.0mm程度とする。厚みが少な過ぎても機能効果が発揮されないが、大き過ぎてもゴツゴツした違和感がでる。
さらなるすべり止め効果、指当て部位置の認識性、デザイン性の向上を目的として、指当て部中央部には透明な1次側硬質樹脂からなる凸部を設けることが望ましい。形状は指当て部相似形に近い略楕円形が好ましい。サイズは長軸方向×短軸方向=3〜7mm×0.5〜2mm程度が好ましい。凸部厚み(突出高さ)は0.2〜1.0mm程度とする。厚みが少な過ぎても機能効果が発揮されないが、大き過ぎてもゴツゴツした違和感がでる。
(c)位置
指当て部の配置は、ハンドル最前端である首部との境目に配置する。刷毛の存在するハンドル上面側に配置することは必須であり、必要に応じてハンドル背面側にも配置することが望ましい。
指当て部の配置は、ハンドル最前端である首部との境目に配置する。刷毛の存在するハンドル上面側に配置することは必須であり、必要に応じてハンドル背面側にも配置することが望ましい。
III. 材質
(a)1次側材質
透明な二色成形歯ブラシハンドルの1次側材質としては、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂(イーストマンケミカル PCTA EASTAR BR203)が好ましい。これはシクロへキサンジメタノール(CHDM)をイソフタル酸(IPA)で酸変性したコポリエステル樹脂であり、透明性、耐薬品性、耐衝撃性、成形性に優れる。また、FDA(米食品医薬品局)規格にも準拠しており、安全性が高い。
(a)1次側材質
透明な二色成形歯ブラシハンドルの1次側材質としては、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂(イーストマンケミカル PCTA EASTAR BR203)が好ましい。これはシクロへキサンジメタノール(CHDM)をイソフタル酸(IPA)で酸変性したコポリエステル樹脂であり、透明性、耐薬品性、耐衝撃性、成形性に優れる。また、FDA(米食品医薬品局)規格にも準拠しており、安全性が高い。
公知の透明硬質樹脂材料としては、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などがあるが、耐衝撃性、安全性の面から歯ブラシハンドル材料としては十分ではない。また、特許文献1(特開2003−265232号公報)には飽和ポリエステル系樹脂であるPET樹脂が好ましいとされているが、耐薬品性がやや不足しており、繰返し疲労とともに強いハミガキ香料などに長時間曝された場合、化学反応による強度低下が起こり脆くなるという欠点がある。透明ABS樹脂も同様に耐薬品性が不足しているため好ましくない。なお、色調の制約は特にない。
(b)2次側材質
透明な二色成形歯ブラシハンドルの2次側材質のエラストマーとしては、1次側硬質樹脂との接着性の点からポリエステル系熱可塑性エラストマーが好ましい。ポリエステル系エラストマーでないと基本的に1次側のPCT樹脂と接着が困難であり、デザイン的な制約を受けることとなる。ポリオレフィン系エラストマーなどの接着性が低いエラストマーを利用する場合は、エラストマー部が外れないように1次側硬質樹脂の成形部を巻くような構造とする必要がある。
透明な二色成形歯ブラシハンドルの2次側材質のエラストマーとしては、1次側硬質樹脂との接着性の点からポリエステル系熱可塑性エラストマーが好ましい。ポリエステル系エラストマーでないと基本的に1次側のPCT樹脂と接着が困難であり、デザイン的な制約を受けることとなる。ポリオレフィン系エラストマーなどの接着性が低いエラストマーを利用する場合は、エラストマー部が外れないように1次側硬質樹脂の成形部を巻くような構造とする必要がある。
ゴム硬度はショアA40〜90程度が好ましいが、柔らかいいほど接着性が低下するため、選定には注意が必要である。ただし、硬過ぎるとエラストマーの効果が発揮出来ないため好ましくない。エラストマー部に透明性が必要な場合は、プリマロイ(三菱化学製)が好ましい。プリマロイA1500、A1600NS、A1700などは硬度も比較的柔らかく、接着性も良好なことから好ましい材料と言える。乳白色から不透明色の場合は、ハイトレル(東レデュポン製)などが適用可能である。その他、ヘルプレン(東洋紡績製)、エラステージ(東ソー製)、S−TPE(積水化学工業製)などがある。また、スチレン系エラストマー樹脂でも接着は可能であるため、これを選んでもよい。着色は全着材料を利用してもよいが、生産性を考慮してマスターバッチとするのが好ましく、色調の制約は特にない。
IV.レリーフ
(a)文字・デザイン
透明な二色成形歯ブラシハンドルに商品名などを記す場合、転写シールやホットスタンプ、2次側軟質樹脂での文字やデザイン成形などの手法がある。転写シールやホットスタンプはデザイン性の高さがメリットであるが、コストが高いために好ましくない。2次側軟質樹脂での文字やデザイン成形は、透明二色成形の場合、樹脂の流路が透けて見えるためにデザイン性を大きく損なうことが多く、好ましくない。コスト、デザイン性の両立には凸レリーフとし、かつ、表面をシボ加工などで半透明加工することが好ましい。凹状に文字を凹ませることは、汚れ付着の原因になりやすいため、好ましくない。凸部の厚み(突出高さ)は0.1〜0.5mm程度が好ましく、更に好ましくは0.2mm前後がよい。
(a)文字・デザイン
透明な二色成形歯ブラシハンドルに商品名などを記す場合、転写シールやホットスタンプ、2次側軟質樹脂での文字やデザイン成形などの手法がある。転写シールやホットスタンプはデザイン性の高さがメリットであるが、コストが高いために好ましくない。2次側軟質樹脂での文字やデザイン成形は、透明二色成形の場合、樹脂の流路が透けて見えるためにデザイン性を大きく損なうことが多く、好ましくない。コスト、デザイン性の両立には凸レリーフとし、かつ、表面をシボ加工などで半透明加工することが好ましい。凹状に文字を凹ませることは、汚れ付着の原因になりやすいため、好ましくない。凸部の厚み(突出高さ)は0.1〜0.5mm程度が好ましく、更に好ましくは0.2mm前後がよい。
V.成形
(a)1次側
1次側樹脂である硬質かつ透明なPCT樹脂は、成形前に十分除湿する必要がある。乾燥は70℃、4〜6時間程度行なう。シリンダー温度は240〜280℃程度が好ましく、さらには250〜270℃とするの好ましい。成形温度が低過ぎると外観不良などが発生しやすくなり、高すぎると樹脂劣化がおこり、成形品の強度が低下して脆くなることがある。金型温度は通常のエラストマー並の15〜40℃程度でよい。金型温度は低いと気泡などが発生し、高すぎると成形形状が安定しないばかりか、成形時間も長くなり好ましくない。射出ゲートはサイドゲートとし、ハンドル尾部に設けることが好ましい。ゲート付近に柄穴を設けると樹脂が整流され、成形品外観が向上する。
(a)1次側
1次側樹脂である硬質かつ透明なPCT樹脂は、成形前に十分除湿する必要がある。乾燥は70℃、4〜6時間程度行なう。シリンダー温度は240〜280℃程度が好ましく、さらには250〜270℃とするの好ましい。成形温度が低過ぎると外観不良などが発生しやすくなり、高すぎると樹脂劣化がおこり、成形品の強度が低下して脆くなることがある。金型温度は通常のエラストマー並の15〜40℃程度でよい。金型温度は低いと気泡などが発生し、高すぎると成形形状が安定しないばかりか、成形時間も長くなり好ましくない。射出ゲートはサイドゲートとし、ハンドル尾部に設けることが好ましい。ゲート付近に柄穴を設けると樹脂が整流され、成形品外観が向上する。
(b)2次側
2次側のエラストマー樹脂は、1次側のPCT樹脂との接着性を確保するためにシリンダー温度は230℃近辺とし、外観などに支障をきたさないことを前提に高めの温度設定が好ましい。金型温度は通常のエラストマー並の15〜40℃程度でよい。着色は全着材料を利用してもよいが、生産性を考慮してマスターバッチとするのが好ましい。また、エラストマーの射出ゲートは指当て部以外に設けることが望ましい。指当て部にゲートを設けた場合、ゲート跡が残り、握った時に違和感があり、ヒケの発生によってフィット感を損なう場合がある。好ましくはハンドル後部で、かつ、背面側に設ける。エラストマー流路は、幅×深さ=1mm×1mm相当以上のサイズを確保することが望ましい。射出時のエラストマー温度が低下しすぎると1次側のPCT樹脂との接着性に支障をきたすため、高温のエラストマーが隅々まで流れ渡るように留意する必要がある。
2次側のエラストマー樹脂は、1次側のPCT樹脂との接着性を確保するためにシリンダー温度は230℃近辺とし、外観などに支障をきたさないことを前提に高めの温度設定が好ましい。金型温度は通常のエラストマー並の15〜40℃程度でよい。着色は全着材料を利用してもよいが、生産性を考慮してマスターバッチとするのが好ましい。また、エラストマーの射出ゲートは指当て部以外に設けることが望ましい。指当て部にゲートを設けた場合、ゲート跡が残り、握った時に違和感があり、ヒケの発生によってフィット感を損なう場合がある。好ましくはハンドル後部で、かつ、背面側に設ける。エラストマー流路は、幅×深さ=1mm×1mm相当以上のサイズを確保することが望ましい。射出時のエラストマー温度が低下しすぎると1次側のPCT樹脂との接着性に支障をきたすため、高温のエラストマーが隅々まで流れ渡るように留意する必要がある。
VI.植毛部
(a)ヘッド部サイズ
透明二色成形歯ブラシハンドルのヘッド部サイズは特に制約されるものではなく、通常の歯ブラシと同等でよい。長さ=10mm〜30mm、幅=7mm〜12mm、厚み3mm〜6mm程度の範囲が好ましい。
(a)ヘッド部サイズ
透明二色成形歯ブラシハンドルのヘッド部サイズは特に制約されるものではなく、通常の歯ブラシと同等でよい。長さ=10mm〜30mm、幅=7mm〜12mm、厚み3mm〜6mm程度の範囲が好ましい。
(b)刷毛
用毛材質は、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリプロピレン(PP)、天然毛など特に制約はなく、用毛形状もストレート、テーパー、波型(クリンプ)など通常の形状であればよく、用毛断面形状も特に制約はない。用毛径は5mil〜12mil(0.0127〜0.305mm)程度が好ましい。刷毛長(毛丈)は8〜13mm程度が好ましい。カット形状はストレートカット、山切りカット、波型カットなど特に制約はない。先端極細毛以外の刷毛の場合、カット後に毛先の丸め処理を施すことが望ましい。
用毛材質は、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリプロピレン(PP)、天然毛など特に制約はなく、用毛形状もストレート、テーパー、波型(クリンプ)など通常の形状であればよく、用毛断面形状も特に制約はない。用毛径は5mil〜12mil(0.0127〜0.305mm)程度が好ましい。刷毛長(毛丈)は8〜13mm程度が好ましい。カット形状はストレートカット、山切りカット、波型カットなど特に制約はない。先端極細毛以外の刷毛の場合、カット後に毛先の丸め処理を施すことが望ましい。
本発によれば、以下のような優れた効果を奏することができる。
(1)1次側硬質樹脂としてポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂を用いることで、透明性、耐薬品性、耐衝撃性、成形性、安全性に優れ、二次側軟質樹脂としてポリエステル系熱可塑性エラストマーを用いることで、フィット感が高く、1次側硬質樹脂との接着性も良好な高品質の透明二色成形歯ブラシハンドルとすることができる。
(1)1次側硬質樹脂としてポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂を用いることで、透明性、耐薬品性、耐衝撃性、成形性、安全性に優れ、二次側軟質樹脂としてポリエステル系熱可塑性エラストマーを用いることで、フィット感が高く、1次側硬質樹脂との接着性も良好な高品質の透明二色成形歯ブラシハンドルとすることができる。
(2)ハンドル平面形状において胸部に幅方向の膨らみがあり、胸部以降はストレート形状とし、かつ、側面形状をS字形状とし、断面形状を略楕円としたので、特にパームグリップで握りやすく、フィット感に優れた歯ブラシハンドルとすることができる。
(3)指当て部をエラストマーからなる略楕円形のものとし、かつ、その中央付近に透明樹脂からなる凸部を設けたので、フィット性、デザイン性および滑り止め効果の優れた歯ブラシハンドルとすることができる。
(4)ハンドル尾端にはエラストマー部を設けず、エラストマー射出ゲートをハンドル指当て部以外のハンドル背面または上面に設けたので、汚れにくくフィット感の高い歯ブラシを提供することができる。
(5)ハンドル透明部分に文字・デザインを半透明レリーフで成形するようにしたので、従来並のコストでデザイン性、認知性の高い歯ブラシを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本発明に係る歯ブラシハンドルの第1の実施の形態を示す。
図において、1は歯ブラシハンドルのヘッド部、2は首部、3は握り部、4はヘッド部1の上面の植毛面に形成された植毛穴であって、1次側硬質樹脂5たるPCT樹脂としてEASTAR BR203(イーストマンケミカル製)を用い、2次側軟質樹脂6たるポリエステル系エラストマーとしてプリマロイ A1600NS(三菱化学製)を用いた。また、ヘッド部1からハンドル後端までのハンドル全長を185mm、握り部3の最大幅広部分たる胸部7の幅を13.0mm、ストレート部8の幅を12.0mm、指当て部9を除く握り部3の最大厚を9.5mmとした。
図1に、本発明に係る歯ブラシハンドルの第1の実施の形態を示す。
図において、1は歯ブラシハンドルのヘッド部、2は首部、3は握り部、4はヘッド部1の上面の植毛面に形成された植毛穴であって、1次側硬質樹脂5たるPCT樹脂としてEASTAR BR203(イーストマンケミカル製)を用い、2次側軟質樹脂6たるポリエステル系エラストマーとしてプリマロイ A1600NS(三菱化学製)を用いた。また、ヘッド部1からハンドル後端までのハンドル全長を185mm、握り部3の最大幅広部分たる胸部7の幅を13.0mm、ストレート部8の幅を12.0mm、指当て部9を除く握り部3の最大厚を9.5mmとした。
握り部3の上面側前端にはエラストマーで成形した略楕円形(20mm×7.6mm)の指当て部9を設け、その中央部には透明樹脂からなる略楕円形(5mm×1mm)の凸部10(厚み=0.2mm)を設けた。
ハンドルの側面形状は、首部2を曲率半径220mm(パーティングライン部の曲率半径)でハンドル上面側に持ち上がるように湾曲させ、握り部3はハンドル背面側に向かって曲率半径850mm(パーティングライン部の曲率半径)で湾曲した形状とした。
2次側軟質樹脂6たるエラストマーは、指当て部9からハンドル両側面を通って後方へと帯状に伸び、尾部から13mm前方のハンドル背面にて左右が連結される形状とした。エラストマー射出ゲート11は、このエラストマー帯の後端位置に配置した。
また、商品名などのレリーフ12は、ハンドル上面側に位置してハンドル尾部から前方側35mm付近がレリーフ中心となるようにし、0.2mm厚(突出高さ)からなる表面シボ加工を施した凸文字で成形した。
図2に、本発明に係る歯ブラシハンドルの第2の実施の形態を示す。
この第2の実施の形態は、1次側硬質樹脂5たるPCT樹脂としてEASTAR BR203(イーストマンケミカル製)を用い、2次側軟質樹脂6たるポリエステル系エラストマーとしてプリマロイ A1700(三菱化学製)を用いた。また、ヘッド部1からハンドル後端までのハンドル全長を180mm、握り部3の最大幅広部分たる胸部7の幅を12.0mm、ストレート部8の幅を11.0mm、指当て部9を除く握り部3の最大厚を9.0mmとした。
この第2の実施の形態は、1次側硬質樹脂5たるPCT樹脂としてEASTAR BR203(イーストマンケミカル製)を用い、2次側軟質樹脂6たるポリエステル系エラストマーとしてプリマロイ A1700(三菱化学製)を用いた。また、ヘッド部1からハンドル後端までのハンドル全長を180mm、握り部3の最大幅広部分たる胸部7の幅を12.0mm、ストレート部8の幅を11.0mm、指当て部9を除く握り部3の最大厚を9.0mmとした。
握り部の上面側と背面側の前端には、それぞれエラストマーで成形した略楕円形(30mm×9mm)の指当て部9,13を設け、その中央部には透明樹脂からなる略楕円形(7mm×1.5mm)の凸部10,14(厚み=0.3mm)をそれぞれ設けた。
ハンドルの側面形状は、首部2を曲率半径200mm(パーティングライン部の曲率半径)でハンドル上面側に持ち上がるように湾曲させ、握り部3はハンドル背面側に向かって曲率半径650mm(パーティングライン部の曲率半径)で湾曲した形状とした。
2次側軟質樹脂6たるエラストマーは、上面側と背面側の指当て部9,13からハンドル両側面を通って後方へ向かって帯状に伸び、尾部から15mmに設けられたリング状巻きつけられたエラストマー部と連結される形状とした。また、エラストマー射出ゲート15は、このエラストマーリングの背面側後端位置に配置した。
また、商品名などのレリーフ12は、ハンドル上面側に位置して、ハンドル尾部から前方側35mm付近がレリーフの中心となるようにし、0.2mm厚8(突出高さ)の表面シボ加工を施した凸文字で成形した。
<実験例>
透明二色成形歯ブラシハンドルにおける1次側硬質樹脂の物性評価試験を行なった。その結果を表1に示す。表1から明らかなように、本発明で採用したPCT樹脂は、対衝撃性、耐薬品性、安全性のいずれにおいても優れていることが確認された。
透明二色成形歯ブラシハンドルにおける1次側硬質樹脂の物性評価試験を行なった。その結果を表1に示す。表1から明らかなように、本発明で採用したPCT樹脂は、対衝撃性、耐薬品性、安全性のいずれにおいても優れていることが確認された。
<評価方法>
○:優れている
△:普通
×:悪い
○:優れている
△:普通
×:悪い
ハンドル形状の違いによるフィット感の評価試験を行なった。その結果を表2に示す。表2から明らかなように、握りやすくフィット感が高いハンドル形状は、、本発明が採用した平面形状が胸部に膨らみがあり、側面形状がS字状で、かつ、楕円断面のものであった。
<実験条件>
被験者数:50名
試験期間:2週間
<評価方法>
フィット感の評価は7段階絶対評価によって行ない、評価値の平均値を評価結果とした。
被験者数:50名
試験期間:2週間
<評価方法>
フィット感の評価は7段階絶対評価によって行ない、評価値の平均値を評価結果とした。
図3〜図7に、本発明に係る歯ブラシハンドルの具体的な実施例を示す。この実施例は、前述した第1の実施の形態(図1)の具体的な寸法を示すものである。
1 ヘッド部
2 首部
3 握り部
4 植毛穴
5 1次側硬質樹脂
6 2次側軟質樹脂
7 胸部
8 ストレート部
9,13 指当て部
10,14 凸部
11,15 エラストマー射出ゲート
12 レリーフ
2 首部
3 握り部
4 植毛穴
5 1次側硬質樹脂
6 2次側軟質樹脂
7 胸部
8 ストレート部
9,13 指当て部
10,14 凸部
11,15 エラストマー射出ゲート
12 レリーフ
Claims (5)
- ヘッド部と首部と握り部とを有する二色成形歯ブラシハンドルであって、1次側硬質樹脂が透明なポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂からなり、2次側軟質樹脂がポリエステル系熱可塑性エラストマーからなることを特徴とする歯ブラシハンドル。
- 請求項1記載の歯ブラシハンドルにおいて、握り部の胸部が幅方向にゆるやかに膨らみ、かつ、該膨らみ以降からハンドル後端にかけては胸部よりも幅狭のストレート形状とされ、握り部前端側に形成された指当て部の前部の隆起部分と尾部の丸め部分を除き、握り部の厚みは±0.5mm以内でゆるやかに変化するとともに、その断面形状は略楕円形とされ、ハンドル全体の側面形状を略S字形状としたことを特徴とする歯ブラシハンドル。
- 請求項1または2記載の歯ブラシハンドルにおいて、握り部前端側に2次側軟質樹脂のエラストマーによって略楕円形の指当て部を形成し、該指当て部の中央付近には1次側硬質樹脂のポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂からなる凸部を形成したことを特徴とする歯ブラシハンドル。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の歯ブラシハンドルにおいて、ハンドル尾端部は2次側軟質樹脂のエラストマーが被覆されておらず、かつ、エラストマー射出ゲートはハンドル指当て部以外のハンドル背面のエラストマー部分に設けたことを特徴とする歯ブラシハンドル。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の歯ブラシハンドルにおいて、1次側硬質樹脂のポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂からなるハンドル透明部分に、表面をシボ加工などによって半透明加工した凸部によって商品名や文字・デザインなどのレリーフを施したことを特徴とする歯ブラシハンドル。
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- 2003-12-26 JP JP2003432796A patent/JP2005185649A/ja active Pending
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