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JP2005166371A - 車両用灯具 - Google Patents

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JP2005166371A
JP2005166371A JP2003402125A JP2003402125A JP2005166371A JP 2005166371 A JP2005166371 A JP 2005166371A JP 2003402125 A JP2003402125 A JP 2003402125A JP 2003402125 A JP2003402125 A JP 2003402125A JP 2005166371 A JP2005166371 A JP 2005166371A
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reflector
light distribution
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一博 松本
Masashi Kobayashi
正史 小林
Kazunori Iwasaki
和則 岩崎
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Ichikoh Industries Ltd
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    • F21S41/334Multi-surface reflectors, e.g. reflectors with facets or reflectors with portions of different curvature the reflector consisting of patch like sectors
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    • F21LIGHTING
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Abstract

【課題】メインリフレクタからの反射光の有効利用とグレア防止とを両立させることができない点にある。
【解決手段】メインリフレクタ2の第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218により、光源1のサブフィラメントからの光またメインフィラメントからの光を所定の方向に反射させることができるので、光源1のサブフィラメントからの光またメインフィラメントからの光を有効に利用することができる。また、メインリフレクタ2の第1反射面21のうちの第3ゾーンの反射面213と第6ゾーンの反射面216と第7ゾーンの反射面217により、光源のサブフィラメントからの光をサブリフレクタ3を避けて反射させることができるので、メインリフレクタからの反射光がサブリフレクタに反射して配光制御不能となってグレアとなることがない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、光源と、メインリフレクタと、サブリフレクタとを有する車両用灯具に関するものである。
この種の車両用灯具は、従来からある(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。この車両用灯具は、光源(4、24、24)と、メインリフレクタ(2、22、22)と、サブリフレクタ(5、30、30)とを有するものである。
以下、前記の車両用灯具の作用について説明する。まず、光源(4、24、24)を点灯する。すると、光源(4、24、24)からの光がメインリフレクタ(2、22、22)とサブリフレクタ(5、30、30)とに反射される。そのメインリフレクタ(2、22、22)からの反射光とサブリフレクタ(5、30、30)反射光とが所定の配光パターンで路面などを照明する。
前記の車両用灯具は、光源(4、24、24)からの光をメインリフレクタ(2、22、22)とサブリフレクタ(5、30、30)とで反射させて有効に利用することができる。このために、前記の車両用灯具は、小型化(前後方向の寸法、左右方向の寸法、上下方向の寸法を小さくする)と、光度(照度)の向上とを図ることができる。ところが、前記の従来の車両用灯具は、メインリフレクタ(2、22、22)からの反射光の有効利用とグレア防止とを両立させる点において問題がある。
特告平4−18406号公報 実用新案登録第2504584号公報 特許第2527274号公報
この発明が解決しようとする問題点は、メインリフレクタからの反射光の有効利用とグレア防止とを両立させる点である。
この発明は、光源からの光をサブリフレクタを避けて所定の方向に反射させる反射面がメインリフレクタに形成されている、ことを特徴とする。
この発明の車両用灯具は、メインリフレクタの反射面により、光源からの光を所定の方向に反射させることができるので、光源からの光を有効に利用することができる。また、この発明の車両用灯具は、メインリフレクタの反射面により、光源からの光をサブリフレクタを避けて反射させることができるので、メインリフレクタからの反射光がサブリフレクタに反射して配光制御不能となってグレアとなることがない。このように、この発明の車両用灯具は、メインリフレクタからの反射光の有効利用とグレア防止とを両立させることができる。
以下、この発明にかかる車両用灯具の実施例のうちの4例を図面に基づいて詳細に説明する。この例は、たとえば、自動車のヘッドランプについて説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。図面において、符号「F」は、自動車Cの前方側(自動車Cの前進方向側)を示す。符号「B」は、自動車Cの後方側を示す。符号「U」は、ドライバー側から前方側を見た上側を示す。符号「D」は、ドライバー側から前方側を見た下側を示す。符号「L」は、ドライバー側から前方側を見た場合の左側を示す。符号「R」は、ドライバー側から前方側を見た場合の右側を示す。符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。符号「Z−Z」は、光軸を示す。
図1〜図13は、この発明にかかる車両用灯具の実施例1を示す。以下、この実施例1における車両用灯具の構成について説明する。
この実施例1における車両用灯具は、光源1と、メインリフレクタ2と、サブリフレクタ3とを有するものである。前記光源1および前記メインリフレクタ2および前記サブリフレクタ3は、ランプハウジング(図示せず)とランプレンズ(図示せず)とにより区画された灯室(図示せず)内にそれぞれ配置されている。前記サブリフレクタ3は、前記光源1の周囲に配置されている。前記メインリフレクタ2は、前記光源1および前記サブリフレクタ3の周囲に配置されている。
前記光源1は、メインフィラメント(図示せず)とサブフィラメント(図示せず)とを有するものである。
前記メインリフレクタ2は、図1に示すように、正面視ほぼ円形形状をなす。前記メインリフレクタ2のほぼ中央には、前記光源1が挿通するほぼ円形の透孔20が設けられている。前記メインリフレクタ2は、第1反射面21と第2反射面22と(図1中の太い実線にて囲まれている範囲)から構成されている。前記第1反射面21と前記第2反射面22との境界線は、図1に示すように、右側が水平線H−Hに対して下方に回転角度θ1(25°±5°)の境界線であり、左側が水平線H−Hに対して下方に回転角度θ2(10°±5°)の境界線である。
前記第1反射面21は、前記サブフィラメントからの光をすれ違い用の配光パターンLPが得られるロービームとして反射させ、かつ、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターン(図示せず)が得られるハイビーム(図示せず)として反射させる反射面である。一方、前記第2反射面22は、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターンが得られるハイビームとして反射させる反射面である。
前記第1反射面21は、8個のゾーン(図1中の太い実線にて囲まれているゾーン)に分割されている。すなわち、第1ゾーンの反射面211と、第2ゾーンの反射面211と、第3ゾーンの反射面213と、第4ゾーンの反射面214と、第5ゾーンの反射面215と、第6ゾーンの反射面216と、第7ゾーンの反射面217と、第8ゾーンの反射面218とに分割されている。
前記第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218および前記第2反射面22は、1個もしくは複数個のセグメントから構成されている。たとえば、前記第1ゾーンの反射面211は、3個のセグメント、前記第2ゾーンの反射面211は、4個のセグメント、前記第3ゾーンの反射面213は、4個のセグメント、前記第4ゾーンの反射面214は3個のセグメント、前記第5ゾーンの反射面215は、3個のセグメント、前記第6ゾーンの反射面216は、1個のセグメント、前記第7ゾーンの反射面217は、1個のセグメント、前記第8ゾーンの反射面218は、3個のセグメント、前記第2反射面22は、9個のセグメントから構成されている。
前記第1ゾーンの反射面211は、前記サブフィラメントからの光を所定の方向に反射させて図5に示すほぼ集中の配光パターンP1が得られる反射面である。前記配光パターンP1は、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅が小さく、左右幅がやや小さい配光パターンである。
前記第2ゾーンの反射面212は、前記サブフィラメントからの光を所定の方向に反射させて図6に示す拡散の配光パターンP2が得られる反射面である。前記配光パターンP2は、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅が大きく、左右幅が大きい配光パターンである。
前記第3ゾーンの反射面213は、図4に示すように、前記サブフィラメントからの光を前記サブリフレクタ3を避けてロービームLL3として所定の方向に反射させて図7に示す拡散の配光パターンP3が得られる反射面である。前記配光パターンP3は、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅が小さく、左右幅が大きい配光パターンである。また、前記配光パターンP3は、前記すれ違い用の配光パターンLP中において、左側から右側にかけての拡散配光パターンP3である。
前記第4ゾーンの反射面214は、前記サブフィラメントからの光を所定の方向に反射させて図8に示すほぼ集中の配光パターンP4が得られる反射面である。前記配光パターンP4は、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅が小さく、左右幅がやや小さい配光パターンである。
前記第5ゾーンの反射面215は、前記サブフィラメントからの光を所定の方向に反射させて図9に示すほぼ集中の配光パターンP5が得られる反射面である。前記配光パターンP5は、すれ違い用の配光パターンLPの走行車線側の三角形のカットラインを形成する配光パターンであって、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅がやや小さく、左右幅が小さい配光パターンである。
前記第6ゾーンの反射面216は、図3に示すように、前記サブフィラメントからの光を前記サブリフレクタ3を避けてロービームLL6として所定の方向に反射させて図10に示すほぼ拡散の配光パターンP6が得られる反射面である。前記配光パターンP6は、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅が大きく、左右幅がやや小さい配光パターンである。また、前記配光パターンP6は、前記すれ違い用の配光パターンLP中において、右側からほぼ中央にかけての拡散配光パターンP6である。
前記第7ゾーンの反射面217は、図3に示すように、前記サブフィラメントからの光を前記サブリフレクタ3を避けてロービームLL7として所定の方向に反射させて図11に示すほぼ拡散の配光パターンP7が得られる反射面である。前記配光パターンP7は、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅が大きく、左右幅がやや小さい配光パターンである。また、前記配光パターンP7は、前記すれ違い用の配光パターンLP中において、左側からほぼ中央にかけての拡散配光パターンP7である。
前記第8ゾーンの反射面218は、前記サブフィラメントからの光を所定の方向に反射させて図12に示すほぼ集中の配光パターンP8が得られる反射面である。前記配光パターンP8は、すれ違い用の配光パターンLPの対向車線側の水平のカットラインを形成する配光パターンであって、上縁がすれ違い用の配光パターンLPの上縁とほぼ一致し、上下幅がやや小さく、左右幅が小さい配光パターンである。
前記第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218によって得られる各配光パターンP1〜P8を図2に示すように合成することにより、図13中の実線に示すすれ違い用の配光パターンLPが得られる。
前記光源1と前記サブリフレクタ3とは、図1に示すように、相互に近接して配置されている。すなわち、前記サブリフレクタ3中に前記光源1が挿入配置されている。前記サブリフレクタ3は、円錐台形の円筒形状をなす。前記サブリフレクタ3の内側面には、反射面30が構成されている。前記サブリフレクタ3の反射面30によって得られる補助用の配光パターンSPは、図13中の破線で示すように、前記メインリフレクタ2の第1反射面21によって得られるすれ違い用の配光パターンLPの上縁部の高光度部HZ(または、ホットゾーンHZであって、図13中一点鎖線で示す)に対して、中央部が下方に凹みかつ左右両端部が上方に凸となるような湾曲形状をなすものである。
この実施例1における車両用灯具は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
まず、光源のサブフィラメントを点灯する。すると、このサブフィラメントからの光は、メインリフレクタ2の第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218で反射される。この反射光は、図5〜図12に示す所定の配光パターンP1〜P8で路面などを照明する。
すなわち、第1ゾーンの反射面211で反射された反射光は、図5に示す所定の配光パターンP1で路面などを照明する。第2ゾーンの反射面212で反射された反射光は、図6に示す所定の配光パターンP2で路面などを照明する。第3ゾーンの反射面213で反射された反射光は、図4に示すロービームLL3でサブリフレクタ3を避けて図7に示す所定の配光パターンP3で路面などを照明する。第4ゾーンの反射面214で反射された反射光は、図8に示す所定の配光パターンP4で路面などを照明する。第5ゾーンの反射面215で反射された反射光は、図9に示す所定の配光パターンP5で路面などを照明する。第6ゾーンの反射面216で反射された反射光は、図3に示すロービームLL6でサブリフレクタ3を避けて図10に示す所定の配光パターンP6で路面などを照明する。第7ゾーンの反射面217で反射された反射光は、図3に示すロービームLL7でサブリフレクタ3を避けて図11に示す所定の配光パターンP7で路面などを照明する。第8ゾーンの反射面218で反射された反射光は、図12に示す所定の配光パターンP8で路面などを照明する。この各ゾーンの反射面211〜218で得られる各配光パターンP1〜P8を図2に示すように合成することにより、図13中の実線で示す所定のすれ違い用の配光パターンLPが得られることとなる。
また、サブフィラメントからの光は、サブリフレクタ3の反射面30で反射される。この反射光は、図13中の破線で示す補助用の配光パターンSPで路面などを照明する。
一方、光源のメインフィラメントを点灯する。すると、このメインフィラメントからの光は、メインリフレクタ2の第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218および第2反射面22で反射される。この反射光は、所定の走行用の配光パターンで路面などを照明する。また、メインフィラメントからの光は、サブリフレクタ3の反射面30で反射される。この反射光は、所定の補助用の配光パターンで路面などを照明する。
このように、この実施例1における車両用灯具は、光源1のサブフィラメントからの光をメインリフレクタ2の第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218およびサブリフレクタ3の反射面30で反射させて有効に利用することができる。また、この実施例1における車両用灯具は、光源1のメインフィラメントからの光をメインリフレクタ2の第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218および第2反射面22およびサブリフレクタ3の反射面30で反射させて有効に利用することができる。このために、この実施例1における車両用灯具は、小型化(前後方向の寸法、左右方向の寸法、上下方向の寸法を小さくする)と、光度(照度)の向上とを図ることができる。
この実施例1における車両用灯具は、以上のごとき構成からなり、以下、その効果について説明する。
この実施例1における車両用灯具は、メインリフレクタ2の第1反射面21の各ゾーンの反射面211〜218により、光源1のサブフィラメントからの光またメインフィラメントからの光を所定の方向に反射させることができるので、光源1のサブフィラメントからの光またメインフィラメントからの光を有効に利用することができる。また、この実施例1における車両用灯具は、メインリフレクタ2の第1反射面21のうちの第3ゾーンの反射面213と第6ゾーンの反射面216と第7ゾーンの反射面217により、光源のサブフィラメントからの光をサブリフレクタ3を避けて反射させることができるので、メインリフレクタからの反射光がサブリフレクタに反射して配光制御不能となってグレアとなることがない。このように、この実施例1における車両用灯具は、メインリフレクタ2からの反射光の有効利用とグレア防止とを両立させることができる。
特に、この実施例1における車両用灯具は、サブリフレクタ3にメインリフレクタ2からの反射光が当たらないので、グレア防止のためにサブリフレクタの裏側面を黒くする必要がない。これにより、この実施例1における車両用灯具は、サブリフレクタ3の裏側面を表側面の反射面30と同じ表面処理、たとえば、アルミ蒸着や銀塗装などを施すことができ、サブリフレクタの裏側面を黒く処理するものと比較して、処理工程が簡単なり、その分、製造コストが安価となる。また、サブリフレクタ3の裏側面は、配光設計に関与しないので、サブリフレクタ3の裏側面に青色や橙色などを着色することができ、その色がメインリフレクタの反射面に映り込み、黒色が映り込むよりも、見栄えが向上される。
なお、上記の効果は、メインフィラメントとサブフィラメントを有するいわゆるダブルフィラメントの光源1以外に、いわゆるシングルフィラメントの光源を使用した車両用灯具でも得ることができる。
また、この実施例1における車両用灯具は、メインリフレクタ2の第1反射面21の第3ゾーンの反射面213と第6ゾーンの反射面216と第7ゾーンの反射面217とにより、サブフィラメントからの光をサブリフレクタ3を避けて所定の方向に反射させ、すれ違い用の配光パターンLP中において、左側から右側にかけての拡散配光パターンP3と右側からほぼ中央にかけての拡散配光パターンP6と左側からほぼ中央にかけての拡散配光パターンP7配光パターンを形成することができる。この結果、この実施例1における車両用灯具は、前記の拡散配光パターンP3、P6、P7により、すれ違い用の配光パターンLPにおいて配光むらがなく、すれ違い用の配光パターンLPの配光設計の自由度が増大することができる。
さらに、この実施例1における車両用灯具は、サブリフレクタ3の反射面30によって得られる補助用の配光パターンSPが図13中の破線で示すような形状、すなわち、中央部が下方に凹みかつ左右両端部が上方に凸となるような湾曲形状をなすものである。このために、この実施例1における車両用灯具は、光源1とサブリフレクタ3との組み付けにばらつきがあってサブリフレクタ3の反射面30で得られる補助用の配光パターンSPにブレが生じたとしても、補助用の配光パターンSPの上縁部がすれ違い用の配光パターンLPの上縁部の高光度部HZよりも上方に飛び出して、図13中の二点鎖線で示すグレアGZとなるようなことがない。すなわち、光源とサブリフレクタとが近接して配置されている車両用灯具においては、光源とサブリフレクタとの組み付けにばらつきがあると、そのばらつきが小さくとも、サブリフレクタの反射面で得られる補助用の配光パターンのブレが大きくなり、グレアとなる虞がある。ところが、この実施例1における車両用灯具は、上記のように、サブリフレクタ3の反射面30で得られる補助用の配光パターンSPが上記の形状をなすので、補助用の配光パターンSPにおいて多少のブレがあっても、グレアGZとなる虞がない。この結果、この実施例1における車両用灯具は、グレアGZを防止でき、一方、光源1とサブリフレクタ3との組み付け精度が高精度である必要がないので、その分、組み付け作業が簡便化して、組み付け作業能率が向上して、製造コストを安価にすることができる。
図14〜図16は、この発明にかかる車両用灯具の実施例2を示す。以下、この実施例2における車両用灯具について説明する。なお、図中、図1〜図13と同符号は、同一のものを示す。
この実施例2における車両用灯具の光源1は、サブフィラメント10とメインフィラメント11とシェード12とを有するものである。前記サブフィラメント10と前記メインフィラメント11と前記シェード12とは、光軸Z−Z上に前後に配置されている。前記サブフィラメント10の軸心と光軸Z−Zとは、ほぼ一致する。前記メインフィラメント11の上縁と光軸Z−Zとがほぼ一致する。前記シェード12は、前記サブフィラメント10の下方から後端にかけて覆っている。前記サブフィラメント10および前記メインフィラメント11および前記シェード12は、ガラスバルブ13中に封入されている。前記ガラスバルブ13の前端部には、前記サブフィラメント10からの直射光と前記メインフィラメント11からの直射光とをカットするたとえば黒色塗料のブラックトップ部14(ブラックヘッド部)が設けられている。一方、前記ガラスバルブ13の後端部には、前記光源1を前記メインリフレクタ2に着脱可能に取り付けるための口金部15が設けられている。
この実施例2における車両用灯具のメインリフレクタ2は、前記第1反射面21および前記第2反射面22と、前記第1反射面21と前記第2反射面22との間に配置された段差面23とから構成されている。前記第1反射面21の焦点距離は、前記第2反射面22の焦点距離よりも大きい。
前記第1反射面21は、前記サブフィラメント10と前記メインフィラメント11との間のほぼ中間点F1を焦点(第1焦点F1)とする放物面をベースとする反射面から構成されている。前記第1反射面21は、前記サブフィラメント10からの光L1をすれ違い用の配光パターンLP(前記の図2および図13を参照)が得られるロービームLLとして反射させ、かつ、前記メインフィラメント11からの光(図示せず)を走行用の配光パターン(図示せず)が得られるハイビーム(図示せず)として反射させる反射面である。
前記第2反射面22は、前記メインフィラメント11のほぼ中央点F2を焦点(第2焦点F2)とする放物面をベースとする反射面から構成されている。前記第2反射面22は、前記メインフィラメント11からの光L2を走行用の配光パターン(図示せず)が得られるハイビームHLとして反射させる反射面である。なお、前記第2反射面22には、前記サブフィラメント10からの光が前記シェード12の遮断作用により入射されない。
前記サブリフレクタ3には、前記サブフィラメント10の前記メインフィラメント11よりの端部(後端)の点F3を焦点(第3焦点F3)とする放物面をベースとする反射面30が形成されている。前記反射面30は、前記サブフィラメント10からの光L3を補助用の配光パターンSP(前記の図13を参照)が得られる補助ビームSLとして反射させ、かつ、前記メインフィラメント11からの光(図示せず)を同じく補助用の配光パターン(図示せず)が得られる補助ビーム(図示せず)として反射させる反射面である。
この実施例2における車両用灯具は、以上のごとき構成からなるので、前記の実施例1における車両用灯具とほぼ同様の作用効果を達成することができる。
特に、この実施例2における車両用灯具は、第1反射面21の焦点距離を第2反射面22の焦点距離よりも大きくするので、第1反射面21の面積を広く取ることができ、その分、すれ違い用の配光パターンLPの光度(照度)をアップすることができ、配光性能が向上される。
また、この実施例2における車両用灯具は、第1反射面21と第2反射面22との間に設けた段差面23により、第1反射面21の焦点距離を第2反射面22の焦点距離よりも大きくして第1反射面21の面積を広くしたとしても、灯具の前後方向(F−B)の奥行き寸法が段差を設けなかったメインリフレクタ200(図15中の2点鎖線で示すメインリフレクタ)と比較して小さくて済む。すなわち、段差を設けなかったメインリフレクタ200の面積を広く取ると、図15に示すように、車両用灯具のランプレンズ(または、アウターレンズ)4と相互に干渉することとなる。このメインリフレクタ200トランプレンズ4との相互干渉を避け、かつ、メインリフレクタ200の面積を広く取るためには、メインリフレクタ200を灯具の後方Bに後退させる必要がある。そして、メインリフレクタ200を灯具の後方Bに後退させると、灯具の前後方向(F−B)の奥行き寸法が大きくなる。しかも、灯具の前後方向(F−B)の奥行き寸法が大きくなると、メインリフレクタ200の立壁(配光制御には関与しない壁)の長さも長くなり、その分、配光制御の幅も狭まれて、配光設計の自由度にも制限がかかることとなる。これに対して、この実施例2における車両用灯具は、灯具の前後方向(F−B)の奥行き寸法を大きくすることなく、第1反射面21の面積を広く取ることができる。この結果、この実施例2における車両用灯具は、配光設計の自由度の向上と、第1反射面21による配光性能の向上とを両立させることができる。
さらに、この実施例2における車両用灯具は、第1反射面21の焦点(第1焦点F1)をサブフィラメント10とメインフィラメント11のほぼ中間点とすることにより、MAX光度が得られる。しかも、この実施例2における車両用灯具は、第2反射面22の焦点(第2焦点F2)をメインフィラメント11のほぼ中央点とすることにより、走行用の配光パターンが制御し易くなる。その上、この実施例2における車両用灯具は、サブフィラメント3の反射面30の焦点(第3焦点F3)をサブフィラメント10のメインフィラメント11よりの端部(後端)の点とすることにより、サブフィラメント10点灯時、サブフィラメント11からの光がサブリフレクタ3の反射面30で下向きの反射光として反射するから、車両手前まで光を適切に配分することが可能となる。
図17および図18は、この発明にかかる車両用灯具の実施例3を示す。以下、この実施例3における車両用灯具について説明する。なお、図中、図1〜図16と同符号は、同一のものを示す。
この実施例3における車両用灯具のメインリフレクタ2は、光源1の発光部16の近傍を焦点Fとする放物面をベースとする第1反射面21および第2反射面22と、前記第1反射面21と前記第2反射面22との間に配置され、前記光源1の発光部16からの光L4が入射されない段差面23とから構成されている。前記段差面23と光軸Z−Zとのなす角度θ3は、図18に示すように、前記光源1の発光部16からの光L4が前記段差面23に入射されない角度となっている。
前記サブリフレクタ3は、前記第1反射面21からの反射光L5と前記第2反射面22からの反射光L6との間の位置であって、前記第1反射面21からの反射光L5と前記第2反射面22からの反射光L6とが通らない位置に配置されている。
この実施例3における車両用灯具は、以上のごとき構成からなるので、前記の実施例1、2における車両用灯具とほぼ同様の作用効果を達成することができる。
特に、この実施例3における車両用灯具は、第1反射面21と第2反射面22との間に設けられた段差面23に光源1の発光部16からの光L4が入射しないので、この段差面23が配光制御には関与しない。この結果、この実施例3における車両用灯具は、図17に示すように、段差面23に模様や色や文字や数字や記号などの意匠24を施すことができ、新規なデザインや新規な見栄えが得られることとなる。
なお、この実施例3における車両用灯具において、光源1としては、サブフィラメントとメインフィラメントとを有するダブルフィラメントの光源、または、シングルフィラメントの光源でも良い。
図19は、この発明にかかる車両用灯具の実施例4を示す。以下、この実施例4における車両用灯具について説明する。なお、図中、図1〜図18と同符号は、同一のものを示す。
この実施例4における車両用灯具のメインリフレクタ2のほぼ中央には、光源1が挿通される透孔20が設けられている。前記メインリフレクタ2の透孔20の周縁部には、拡散用の配光パターン(図示せず)を形成する拡散反射面25が設けられている。すなわち、前記拡散反射面25は、光源1からの光L7を拡散光WLとして反射させる反射面である。前記拡散反射面25は、回転楕円面、または、放物面を所定の軸回りに回転させて得られる曲面、または、放物面を湾曲させて得られる曲面などから構成されている。
この実施例4における車両用灯具は、以上のごとき構成からなるので、前記の実施例1、2、3における車両用灯具とほぼ同様の作用効果を達成することができる。
特に、この実施例4における車両用灯具は、メインリフレクタ2の透孔20の周縁部に設けられた拡散反射面25により、光源1からの光L7を拡散光WLとして反射させて拡散用の配光パターンが得られるものである。この結果、この実施例4における車両用灯具は、光源1からの光L7をさらに有効利用することができる。
また、この実施例4における車両用灯具は、灯具の前後方向(F−B)の奥行き寸法T1および左右方向(L−R)の幅寸法W1を、透孔の周縁部に拡散反射面を設けなかったメインリフレクタ201(図19中二点鎖線で示すメインリフレクタ)の奥行き寸法T2および幅寸法W2と比較して小さくて済む。すなわち、透孔の周縁部に拡散反射面を設けなかったメインリフレクタ201の場合において、光源からの光をさらに有効に利用する場合には、奥行き寸法T2および幅寸法W2を大きくする必要がある。
なお、この実施例4における車両用灯具において、光源1としては、サブフィラメントとメインフィラメントとを有するダブルフィラメントの光源、または、シングルフィラメントの光源でも良い。
この発明にかかる車両用灯具の実施例1を示す光源およびメインリフレクタおよびサブリフレクタの正面図である。 同じく、第1反射面の各ゾーンの反射面で得られる配光パターンを合成した状態を示す説明図である。 図1におけるIII−III線断面図である。 図1におけるIV−IV線断面図である。 同じく、第1反射面の第1ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、第1反射面の第2ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、第1反射面の第3ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、第1反射面の第4ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、第1反射面の第5ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、第1反射面の第6ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、第1反射面の第7ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、第1反射面の第8ゾーンの反射面で得られる配光パターンを示す説明図である。 同じく、メインリフレクタの第1反射面で得られるすれ違い用の配光パターンと、サブリフレクタの反射面で得られる補助用の配光パターンとを示す説明図である。 この発明にかかる車両用灯具の実施例2を示すメインリフレクタおよびサブリフレクタの斜視図である。 図14におけるXV−XV線断面図である。 同じく、各焦点を示す光源の一部拡大側面図である。 この発明にかかる車両用灯具の実施例3を示すメインリフレクタおよびサブリフレクタの斜視図である。 図17におけるXVIII−XVIII線断面図である。 この発明にかかる車両用灯具の実施例4を示す光源およびメインリフレクタおよびサブリフレクタの横断面図である。
符号の説明
1 光源
10 サブフィラメント
11 メインフィラメント
12 シェード
13 ガラスバルブ
14 ブラックトップ部
15 口金部
16 発光部
2、200、201 メインリフレクタ
20 透孔
21 第1反射面
211 第1ゾーンの反射面
212 第2ゾーンの反射面
213 第3ゾーンの反射面
214 第4ゾーンの反射面
215 第5ゾーンの反射面
216 第6ゾーンの反射面
217 第7ゾーンの反射面
218 第8ゾーンの反射面
22 第2反射面
23 段差面
24 意匠
25 拡散反射面
3 サブリフレクタ
30 反射面
4 ランプレンズ(アウターレンズ)
LP すれ違い用の配光パターン
SP 補助用の配光パターン
P1〜P8 各ゾーンの反射面で得られる配光パターン
HZ 高光度部(ホットゾーン)
GZ グレア
H−H 水平線
Z−Z 光軸
LL、LL3、LL6、LL7 ロービーム
HL ハイビーム
SL 補助ビーム
L1、L2、L3、L4、L7 光源からの光
L5、L6 反射光
F1〜F3 焦点

Claims (7)

  1. 光源と、メインリフレクタと、サブリフレクタとを有する車両用灯具において、
    前記サブリフレクタは、前記光源の周囲に配置されており、
    前記メインリフレクタは、前記光源および前記サブリフレクタの周囲に配置されており、
    前記メインリフレクタには、前記光源からの光を前記サブリフレクタを避けて所定の方向に反射させる反射面が形成されている、
    ことを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記光源は、メインフィラメントとサブフィラメントとを有する光源であり、
    前記メインリフレクタは、第1反射面と第2反射面とから構成されており、
    前記第1反射面は、前記サブフィラメントからの光をすれ違い用の配光パターンが得られるロービームとして反射させ、かつ、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターンが得られるハイビームとして反射させる反射面であり、
    前記第2反射面は、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターンが得られるハイビームとして反射させる反射面であり、
    前記第1反射面は、少なくとも第1ゾーンの反射面と第2ゾーンの反射面とに分割されており、
    前記第1ゾーンの反射面は、前記サブフィラメントからの光を前記サブリフレクタを避けて所定の方向に反射させ、前記すれ違い用の配光パターン中において、左側からほぼ中央にかけての拡散配光パターン、または、右側からほぼ中央にかけての拡散配光パターン、または、左側から右側にかけての拡散配光パターンのうち少なくとも1つの配光パターンが得られる反射面である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記光源と前記サブリフレクタとは、相互に近接して配置されており、
    前記サブリフレクタによって得られる配光パターンは、前記メインリフレクタによって得られる配光パターンの上縁部の高光度部に対して、中央部が下方に凹みかつ左右両端部が上方に凸となるような湾曲形状をなす、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  4. 前記光源は、メインフィラメントとサブフィラメントとを有する光源であり、
    前記メインリフレクタは、前記光源の発光部の近傍を焦点とする放物面をベースとする第1反射面および第2反射面と、前記第1反射面と前記第2反射面との間に配置された段差面とから構成されており、
    前記第1反射面は、前記サブフィラメントからの光をすれ違い用の配光パターンが得られるロービームとして反射させ、かつ、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターンが得られるハイビームとして反射させる反射面であり、
    前記第2反射面は、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターンが得られるハイビームとして反射させる反射面であり、
    前記第1反射面の焦点距離は、前記第2反射面の焦点距離よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  5. 前記メインリフレクタは、前記光源の発光部の近傍を焦点とする放物面をベースとする第1反射面および第2反射面と、前記第1反射面と前記第2反射面との間に配置され、前記光源からの光が入射されない段差面とから構成されており、
    前記サブリフレクタは、前記第1反射面からの反射光と前記第2反射面からの反射光との間の位置であって、前記第1反射面からの反射光と前記第2反射面からの反射光とが通らない位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  6. 前記メインリフレクタのほぼ中央には、前記光源が挿通される透孔が設けられており、
    前記メインリフレクタの透孔の周縁部には、拡散配光パターンを形成する拡散反射面が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  7. 前記光源は、メインフィラメントとサブフィラメントとを有する光源であり、
    前記メインリフレクタは、第1反射面と第2反射面とから構成されており、
    前記第1反射面は、前記メインフィラメントと前記サブフィラメントとの間のほぼ中間点を焦点とする放物面をベースとする反射面から構成されており、前記サブフィラメントからの光をすれ違い用の配光パターンが得られるロービームとして反射させ、かつ、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターンが得られるハイビームとして反射させる反射面であり、
    前記第2反射面は、前記メインフィラメントのほぼ中央点を焦点とする放物面をベースとする反射面から構成されており、前記メインフィラメントからの光を走行用の配光パターンが得られるハイビームとして反射させる反射面であり、
    前記サブリフレクタには、前記サブフィラメントの前記メインフィラメントよりの端部の点を焦点とする放物面をベースとする反射面が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
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