JP2005164877A - 光硬化性レジスト樹脂組成物及びガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ガラス基板からの剥がれが生じにくく、精度の高いエッチング加工を施すことができる光硬化性レジスト樹脂組成物を得る。
【解決手段】アルカリ溶液に現像可能な光硬化性レジスト樹脂組成物であって、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂と、ポリシランと、光増感剤と、必要に応じてエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリルモノマー及び/またはオリゴマー、並びにノボラック型エポキシ樹脂及びフッ素含有架橋樹脂粒子をさらに含有することを特徴としている。
【選択図】 なし
【解決手段】アルカリ溶液に現像可能な光硬化性レジスト樹脂組成物であって、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂と、ポリシランと、光増感剤と、必要に応じてエチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリルモノマー及び/またはオリゴマー、並びにノボラック型エポキシ樹脂及びフッ素含有架橋樹脂粒子をさらに含有することを特徴としている。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ガラス基板等のエッチング加工におけるレジスト膜の形成に用いることができる光硬化性レジスト樹脂組成物及びガラス基板の製造方法に関するものである。
有機エレクトロルミネッセントディスプレイ(有機ELD)の背面キャップとしては、従来より中空構造のメタル缶が用いられているが、パネルを薄型化するため、メタル缶に代えて、ガラスを背面キャップに用いることが検討されている。一般に背面ガラスキャップは、ガラス基板をウェットエッチングすることにより形成されている。ウェットエッチングする際には、ガラス基板の上にフォトレジスト膜を形成し、所望の領域のみをウェットエッチングしている(非特許文献1など)。
また、レジスト材料としては、種々のものが知られている(非特許文献2など)。しかしながら、従来のレジスト材料を用いた場合、基板に対する密着性が悪く、基板とレジスト膜の間で剥がれが生じ、アンダーカットが発生するため、高い精度でエッチング加工することができないという問題があった。
特開昭50−17827号公報
特開昭61−243869号公報
Semiconductor FPD World, 2002年4月, 第100頁〜第103頁
LSI設計製作技術 森末道忠監修 昭和62年9月30日 株式会社電気書院発行 第253頁
本発明の目的は、ガラス基板からの剥がれが生じにくく、精度の高いエッチング加工を施すことができる光硬化性レジスト樹脂組成物及びガラス基板の製造方法を提供することにある。
本発明は、アルカリ溶液に現像可能な光硬化性レジスト樹脂組成物であり、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂と、ポリシランと、光増感剤とを含有することを特徴としている。
本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物においては、ポリシラン及び光増感剤が含有されているため、ガラス等の基板に対する密着性が良好であり、基板からのレジスト膜の剥離が生じにくいため、高い精度でエッチング加工することができる。
本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物においては、さらにノボラック型エポキシ樹脂が含有されていることが好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂が含有されることにより、フッ酸などに対する耐薬品性をさらに向上させることができる。
本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物においては、さらにフッ素含有架橋樹脂粒子が含有されていることが好ましい。フッ素含有架橋樹脂粒子が含有されることにより、フッ酸などに対する耐薬品性をさらに高めることができる。
本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物において、ポリシラン及び光増感剤は、それらの合計がアクリル樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部となるように含有されていることが好ましく、さらに好ましくは1〜10重量部である。ポリシラン及び光増感剤の合計の含有量が少なすぎると、レジスト膜の剥離が生じ易くなり、高い精度でエッチング加工することが困難になる。
逆にポリシラン及び光増感剤の合計の含有量が多すぎると、レジスト膜の剥離が困難になり、異物の原因となる。
また、ポリシランと光増感剤の重量比(ポリシラン:光増感剤)は、100:1〜100:30となるように含有されていることが好ましい。ポリシランの量が少なすぎると、レジスト膜の剥離が生じ易くなり、高い精度でエッチング加工することが困難になる。
逆にポリシランの量が多すぎると、レジスト膜の剥離が困難になり、異物の原因となる。
本発明において、ノボラック型エポキシ樹脂が含有される場合、その含有量は、アクリル樹脂100重量部に対し、20〜500重量部であるとこが好ましく、さらに好ましくは50〜200重量部であるノボラック型エポキシ樹脂の含有量が少なすぎると、レジスト膜の耐薬品性が劣り、エッチング加工中に膜が剥がれやすくなり、高い精度でエッチング加工することが困難になる。
逆にノボラック型エポキシ樹脂の含有量が多すぎると、感光性が劣り、解像度の低下やレジストとしての機能を確保することが困難になる。
また、フッ素含有架橋樹脂粒子を含有する場合、その含有量はアクリル樹脂100重量部に対し、5〜50重量部であることが好ましい。フッ素含有架橋樹脂粒子の含有量が少ないと、レジスト膜の剥離が生じ易くなり、高い精度でエッチング加工することが困難になる。
逆にフッ素含有架橋樹脂粒子の含有量が多すぎると、解像度の低下や膜強度の低下が起こり、高い精度でエッチング加工することが困難になる。
以下、本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物の各成分について説明する。
<アクリル樹脂>
本発明において用いるアクリル樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂である。このようなアクリル樹脂としては、特許文献1に開示されたアクリル樹脂を挙げることができる。例えば、アクリル酸及びメタクリル酸などの遊離のカルボキシル基を有する不飽和単量体を共重合成分としたアクリル共重合体を合成し、このアクリル共重合体のカルボキシル基に、グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレートなどのエポキシ基を有する不飽和単量体を反応させて不飽和二重結合を導入したアクリル樹脂が挙げられる。必要に応じて、エポキシ基の開環と同時に発生する水酸基に無水コハク酸及び無水フタル酸などの酸無水物を付加させて酸価を調整してもよい。
本発明において用いるアクリル樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂である。このようなアクリル樹脂としては、特許文献1に開示されたアクリル樹脂を挙げることができる。例えば、アクリル酸及びメタクリル酸などの遊離のカルボキシル基を有する不飽和単量体を共重合成分としたアクリル共重合体を合成し、このアクリル共重合体のカルボキシル基に、グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレートなどのエポキシ基を有する不飽和単量体を反応させて不飽和二重結合を導入したアクリル樹脂が挙げられる。必要に応じて、エポキシ基の開環と同時に発生する水酸基に無水コハク酸及び無水フタル酸などの酸無水物を付加させて酸価を調整してもよい。
また、上記のアクリル樹脂に、(メタ)アクリルモノマーや多官能アクリルモノマー、多官能オリゴマー及び光重合開始剤を混合させて用いることが望ましい。多官能アクリルモノマーとしては、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレートなどが挙げられる。重合開始剤としては、一般に用いられる重合開始剤を用いることができ、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。
本発明において用いるアクリル樹脂の市販品としては、商品名「OPTO−ER N−400」(日本ペイント社製)などが挙げられる。
<ポリシラン>
本発明で用いられるポリシランとしては、Si−Si結合を有する直鎖状、環状、分岐状のシラン化合物であれば特に限定されない。また、一般にポリシリンと呼ばれる化合物もこの中に含まれる。
本発明で用いられるポリシランとしては、Si−Si結合を有する直鎖状、環状、分岐状のシラン化合物であれば特に限定されない。また、一般にポリシリンと呼ばれる化合物もこの中に含まれる。
ここで、ポリシランとは、化学構造において主となる骨格構造が、
一般式 (R1 2Si)m (1)
(式中、R1は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシル基、水酸基、水酸基含有フェニル基、アミノ基またはシリル基を表す。mは、2〜10000である。)で示される直鎖状ポリシランおよび環状ポリシラン、主となる骨格構造が、
一般式 (R1 2Si)m (1)
(式中、R1は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシル基、水酸基、水酸基含有フェニル基、アミノ基またはシリル基を表す。mは、2〜10000である。)で示される直鎖状ポリシランおよび環状ポリシラン、主となる骨格構造が、
一般式 (R2Si)n (2)
(式中、R2は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシル基、水酸基、水酸基含有フェニル基、アミノ基またはシリル基を表す。nは、4〜10000である。)で示されるシリコンネットワークポリマー、ならびに主となる骨格構造が、
(式中、R2は、同一または異なって、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシル基、水酸基、水酸基含有フェニル基、アミノ基またはシリル基を表す。nは、4〜10000である。)で示されるシリコンネットワークポリマー、ならびに主となる骨格構造が、
一般式 (R3 2Si)x(R3Si)ySiz (3)
(式中、R3は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシル基、水酸基、水酸基含有フェニル基、アミノ基またはシリル基を表す。R3は、全てが同一でも或いは2つ以上が異なっていてもよい。x、yおよびzの和は、5〜10000である。)で示されるシリコンネットワークポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーである。
(式中、R3は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシル基、水酸基、水酸基含有フェニル基、アミノ基またはシリル基を表す。R3は、全てが同一でも或いは2つ以上が異なっていてもよい。x、yおよびzの和は、5〜10000である。)で示されるシリコンネットワークポリマーからなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマーである。
上記一般式(1)、(2)、(3)で示されるポリシランにおいて、アルキル基、アリールアルキル基のアルキル部分およびアルコキシル基のアルキル部分としては、直鎖状、環状または分岐状の炭素数1〜14、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基が挙げられる。アルケニル基としては、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する1価の直鎖状、環状または分岐状の炭素数1〜14、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基が挙げられる。アリール基およびアリールアルキル基のアリール部分としては、少なくとも1つの置換基を有していてもよい芳香族炭化水素が挙げられ、好ましくは少なくとも1つの置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基が挙げられる。アリール基およびアリールアルキル基のアリール部分の置換基は、特には制限されないが、アルキル基、アルコキシル基、水酸基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明に用いるポリシランは、Si原子に直接結合した水酸基(シラノール基)を少なくとも1つ有しても良い。本発明に用いるポリシランは、1分子当たり、Si原子に直接結合した水酸基を平均1以上有しても良い。このような水酸基の含有割合は、Si1原子当たり、通常平均0.01〜3程度であり、好ましくは平均0.1〜2.5程度、より好ましくは平均0.2〜2程度、特に好ましくは平均0.3〜1.5程度である。
また、ポリシランに水酸基を導入する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、ハロシラン類を脱ハロゲン縮重合させる方法などにおいて、縮重合反応終了時に水を添加することにより容易に行うことができる。
また、ポリシランとしては、ネットワーク構造を有するシリコンネットワークポリマーが好ましく用いられる。
また、ポリシリンとしては、特開2001−48987号公報に挙げられたネットワーク状ポリシランを用いることができる。すなわち、トリハロシランを非プロトン性溶媒中でLi塩及び金属ハロゲン化物の共存下にMgまたはMg合金を作用させることにより形成したネットワーク状ポリシランを用いることができる。
本発明において使用するポリシランとしては、重量平均分子量が1000以上のものが好ましい。重量平均分子量が1000未満であると、耐薬品性や耐熱性などの膜特性が不十分な場合がある。さらに好ましい重量平均分子量としては、1000〜10000であり、さらに好ましくは1000〜20000である。
<光増感剤>
本発明における光増感剤としては、ベンゾフェノン誘導体が挙げられる。ベンゾフェノン誘導体としては、以下の式に示されるベンゾフェノン骨格を有するものが好ましく用いられる。
本発明における光増感剤としては、ベンゾフェノン誘導体が挙げられる。ベンゾフェノン誘導体としては、以下の式に示されるベンゾフェノン骨格を有するものが好ましく用いられる。
本発明の実施例において用いている光増感剤は、BTTB(3,3′,4,4′−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン)である。
<シリコーン化合物>
本発明においては、ポリシランにシリコーン化合物を含有させて用いることが好ましい。シリコーン化合物としては以下の式で表される化合物が好ましく用いられる。
本発明においては、ポリシランにシリコーン化合物を含有させて用いることが好ましい。シリコーン化合物としては以下の式で表される化合物が好ましく用いられる。
(式中、R1からR12は、炭素数1〜10のハロゲンまたはグリシジルオキシ基で置換されていてもよい脂肪族炭化水素基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、炭素数1〜8のアルコキシ基からなる群から選択される基であり、同一でも異なっていてもよい。a、b、cおよびdは0を含む整数であり、a+b+c+d≧1を満たすものである。)で示されるものが挙げられる。
このシリコーン化合物が有する、脂肪族炭化水素基の具体例として、メチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、トリフルオロプロピル基、グリシジルオキシプロピル基などの鎖状のもの、およびシクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基のような脂環式のものなどが挙げられる。また、芳香族炭化水素基の具体例として、フェニル基、p−トリル基、ビフェニル基などが挙げられる。アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、オクチルオキシ基、ter−ブトキシ基などが挙げられる。
上記のR1〜R12の種類およびa、b、c、dの値は特に重要ではなく、ポリシランおよび有機溶媒と相溶し、膜が透明なものであれば特に限定されない。相溶性を考慮した場合には、使用するポリシランが有する炭化水素基と同じ基を有していることが好ましい。例えば、ポリシランとして、フェニルメチル系のものを使用する場合には、同じフェニルメチル系またはジフェニル系のシリコーン化合物を使用することが好ましい。また、R1〜R12のうち、少なくとも2つが炭素数1〜8のアルコキシ基であるような、1分子中にアルコキシ基を2つ以上有するシリコーン化合物は、架橋剤として利用可能である。そのようなものとしては、アルコキシ基を15〜35重量%含んだメチルフェニルメトキシシリコーンやフェニルメトキシシリコーンなどを挙げることができる。
ポリシランとシリコーン化合物の割合は、ポリシラン:シリコーン化合物の重量比で、1:99〜99:1であることが好ましく、さらに好ましくは、20:80〜80:20である。
<ノボラック型エポキシ樹脂>
本発明において用いるノボラック型エポキシ樹脂としては、不飽和二重結合が導入されたノボラック型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。このようなノボラック型エポキシ樹脂としては、特許文献2に開示されたノボラック型エポキシ樹脂を用いることができる。
このようなノボラック型エポキシ樹脂として、具体的には、クレゾールタイプまたはフェノールタイプのノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ環に、アクリル酸またはメタクリル酸などの不飽和カルボン酸のカルボキシル基を反応させ、エポキシ環の開環によって生じた水酸基に、さらに無水フタル酸などの酸無水物を付加させたものが挙げられる。
本発明において用いるノボラック型エポキシ樹脂としては、不飽和二重結合が導入されたノボラック型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。このようなノボラック型エポキシ樹脂としては、特許文献2に開示されたノボラック型エポキシ樹脂を用いることができる。
このようなノボラック型エポキシ樹脂として、具体的には、クレゾールタイプまたはフェノールタイプのノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ環に、アクリル酸またはメタクリル酸などの不飽和カルボン酸のカルボキシル基を反応させ、エポキシ環の開環によって生じた水酸基に、さらに無水フタル酸などの酸無水物を付加させたものが挙げられる。
<フッ素含有架橋樹脂粒子>
本発明に用いるフッ素含有架橋樹脂粒子としては、フッ素を含有したモノマーを乳化重合等により重合させた樹脂粒子を挙げることができる。フッ素含有架橋樹脂粒子の市販品としては、「ファインスフェアF−7000」(日本ペイント社製)などが挙げられる。
本発明に用いるフッ素含有架橋樹脂粒子としては、フッ素を含有したモノマーを乳化重合等により重合させた樹脂粒子を挙げることができる。フッ素含有架橋樹脂粒子の市販品としては、「ファインスフェアF−7000」(日本ペイント社製)などが挙げられる。
本発明のガラス基板の製造方法は、上記本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物をガラス基板の上に塗布してレジスト膜を形成し、フッ酸を用いてエッチング加工することを特徴としている。上記本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物は、光を照射することにより硬化し、光照射部分がレジストパターンとして残るレジスト膜である。従って、一般には、上記本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物をガラス基板の上に塗布し、レジスト膜を形成した後、所定の部分を選択的に露光することによりパターン化し、パターン化したレジスト膜をマスクとして用いてエッチング加工する。
本発明の光硬化性レジスト樹脂組成物から形成したレジスト膜は、フッ酸等によるウエットエッチング加工の際に、ガラス基板からの剥がれが生じにくい。このため、従来のようなアンダーエッチングの問題を生じることなく精度の高いエッチング加工を施すことができる。
また、本発明のガラス基板の製造方法によれば、精度良くエッチング加工を施すことができるので、上記有機ELDに用いる背面ガラスキャップを製造するのに適している。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
〔光硬化性レジスト溶液の調製〕
アクリル樹脂(商品名「OPTO−ER N−400」、日本ペイント社製)50重量部に、ポリシラン、シリコーン化合物及び光増感剤を含む、商品名「グラシアード SR−203−PG」(ポリシラン:シリコーン化合物:光増感剤重量比=63.5:31.7:4.8、日本ペイント社製)5重量部、ノボラック型エポキシ樹脂(商品名「PER−20 K27」、太陽インキ社製)50重量部を溶解し、光硬化剤をレジスト溶液を調製した。
〔光硬化性レジスト溶液の調製〕
アクリル樹脂(商品名「OPTO−ER N−400」、日本ペイント社製)50重量部に、ポリシラン、シリコーン化合物及び光増感剤を含む、商品名「グラシアード SR−203−PG」(ポリシラン:シリコーン化合物:光増感剤重量比=63.5:31.7:4.8、日本ペイント社製)5重量部、ノボラック型エポキシ樹脂(商品名「PER−20 K27」、太陽インキ社製)50重量部を溶解し、光硬化剤をレジスト溶液を調製した。
〔ガラス基板裏面のレジスト膜の形成〕
無アルカリガラス基板の裏面に、上記のレジスト溶液をスピンコーター法(400rpm:20秒)により塗布した。その後熱風循環オーブン中で、90℃20分間プリベークを行なった。レジスト膜の膜厚は25μmであった。
無アルカリガラス基板の裏面に、上記のレジスト溶液をスピンコーター法(400rpm:20秒)により塗布した。その後熱風循環オーブン中で、90℃20分間プリベークを行なった。レジスト膜の膜厚は25μmであった。
次に、500Wの超高圧水銀灯を用いて200mJ/cm2でレジスト膜の全面を露光した。次に、熱風循環オーブン中で135℃30分間ポストベークを行ない、ガラス基板の裏面全体にレジスト膜を形成した。
〔ガラス基板表面のレジスト膜の形成〕
上記の裏面全体にレジスト膜を形成したガラス基板の表面に、上記レジスト溶液をスピンコーター法(400rpm:20秒)により塗布した。塗布後、熱風循環オーブンを用いて、90℃で20分間プリベークを行なった。レジスト膜の膜厚は25μmであった。
上記の裏面全体にレジスト膜を形成したガラス基板の表面に、上記レジスト溶液をスピンコーター法(400rpm:20秒)により塗布した。塗布後、熱風循環オーブンを用いて、90℃で20分間プリベークを行なった。レジスト膜の膜厚は25μmであった。
次に、レジスト膜の上にフォトマスクを配置し、500Wの超高圧水銀灯を用いて200mJ/cm2で露光した。露光後、ガラス基板を炭酸カリウム1重量%水溶液中に4分間浸積し、浸積後十分に水洗した。これにより、レジスト膜をパターニングした。
次に、熱風循環オーブンを用いて135℃で30分間ポストベークを行ない、パターニングしたレジスト膜を形成した。
〔エッチング加工〕
上記のように表面及び裏面にレジスト膜を形成したガラス基板を、33〜35℃に加熱したフッ酸水溶液(35〜40重量%)中に90分間浸積して、エッチング加工を施した。このエッチング加工によりガラス基板の表面に深さ150μmの溝が形成された。なお、このエッチング加工の際にレジスト膜の剥がれは全く認められなかった。
上記のように表面及び裏面にレジスト膜を形成したガラス基板を、33〜35℃に加熱したフッ酸水溶液(35〜40重量%)中に90分間浸積して、エッチング加工を施した。このエッチング加工によりガラス基板の表面に深さ150μmの溝が形成された。なお、このエッチング加工の際にレジスト膜の剥がれは全く認められなかった。
<レジスト膜の剥離>
次に、55〜60℃に加熱した5重量%の苛性ソーダ水溶液中に基板を浸積し、ガラス基板表面及び裏面のレジスト膜を剥離した。得られたガラス基板には、エッジのシャープなエッチング加工が施されていた。
次に、55〜60℃に加熱した5重量%の苛性ソーダ水溶液中に基板を浸積し、ガラス基板表面及び裏面のレジスト膜を剥離した。得られたガラス基板には、エッジのシャープなエッチング加工が施されていた。
(実施例2)
〔光硬化性レジスト溶液の調製〕
実施例1と同様のアクリル樹脂100重量部に、実施例1と同様のポリシラン、シリコーン化合物及び光増感剤の含有物5重量部、実施例1と同様のノボラック型エポキシ樹脂50重量部、及びフッ素含有架橋樹脂粒子(商品名「ファインスフェアF−7000」、平均粒径:90〜110μm、Tg:75℃、日本ペイント社製)25重量部を分散して、光硬化性レジスト溶液を調製した。
〔光硬化性レジスト溶液の調製〕
実施例1と同様のアクリル樹脂100重量部に、実施例1と同様のポリシラン、シリコーン化合物及び光増感剤の含有物5重量部、実施例1と同様のノボラック型エポキシ樹脂50重量部、及びフッ素含有架橋樹脂粒子(商品名「ファインスフェアF−7000」、平均粒径:90〜110μm、Tg:75℃、日本ペイント社製)25重量部を分散して、光硬化性レジスト溶液を調製した。
〔レジスト膜の形成及びエッチング加工〕
上記のレジスト溶液を用いる以外は、実施例1と同様にしてガラス基板の表面及び裏面にレジスト膜を形成し、エッチング加工を行なった。
上記のレジスト溶液を用いる以外は、実施例1と同様にしてガラス基板の表面及び裏面にレジスト膜を形成し、エッチング加工を行なった。
この結果ガラス基板の表面には深さ150μmの溝が形成され、エッチング加工の際にレジスト膜の剥がれは全く認められなかった。また、苛性ソーダ水溶液にてレジスト膜を剥離したところ、基板にはエッジのシャープなエッチング加工が施されていることが確認された。
(比較例1)
実施例1のレジスト溶液において、ポリシラン、シリコーン化合物及び光増感剤を含有させないこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性レジスト溶液を調製し、これを用いて実施例1と同様にしてガラス基板をエッチングした。
実施例1のレジスト溶液において、ポリシラン、シリコーン化合物及び光増感剤を含有させないこと以外は、実施例1と同様にして光硬化性レジスト溶液を調製し、これを用いて実施例1と同様にしてガラス基板をエッチングした。
この結果、エッチング加工の際、レジスト膜が剥がれ、パターニングすることができなかった。
Claims (8)
- アルカリ溶液に現像可能な光硬化性レジスト樹脂組成物であって、エチレン性不飽和二重結合を側鎖に有するアクリル樹脂と、ポリシランと、光増感剤とを含有することを特徴とする光硬化性レジスト樹脂組成物。
- エチレン性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリルモノマー及び/またはオリゴマーをさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の光硬化性レジスト樹脂組成物。
- ポリシランと光増感剤が重量比(ポリシラン:光増感剤)で100:1〜100:30となるように含有されており、前記アクリル樹脂100重量部に対し、ポリシランと光増感剤の合計が0.1〜20重量部となるように含有されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光硬化性レジスト樹脂組成物。
- ノボラック型エポキシ樹脂をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性レジスト樹脂組成物。
- 前記アクリル樹脂100重量部に対し、20〜500重量部となるようにノボラック型エポキシ樹脂が含有されていることを特徴とする請求項4に記載の光硬化性レジスト樹脂組成物。
- フッ素含有架橋樹脂粒子をさらに含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性レジスト樹脂組成物。
- 前記アクリル樹脂100重量部に対し、5〜50重量部となるようにフッ素含有架橋樹脂粒子をさらに含有することを特徴とする請求項6に記載の光硬化性レジスト樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光硬化性レジスト樹脂組成物をガラス基板の上に塗布してレジスト膜を形成し、フッ酸を用いてエッチング加工することを特徴とするガラス基板の製造方法。
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