JP2005159438A - 画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特殊な材料を用いずに電子透かし処理のセキュリティ性をより高めることができる画像処理方法を提供する。
【解決手段】主画像情報の中に不可視状態で副情報を埋め込んだ合成画像情報を作成し、それを記録する画像処理方法において、色差変調を用いた記録可能な電子透かし処理を用いて主画像情報に対し第1副情報を埋め込む。肉眼で等価に見えるC、M、Yの3色またはC、M、Y、Kの4色の選択的な組合わせにより主画像情報に対しさらに第2副情報を埋め込む。主画像情報に副情報を二重に埋め込むことにより、セキュリティ強度をより高めることが可能になる。
【選択図】 図1
【解決手段】主画像情報の中に不可視状態で副情報を埋め込んだ合成画像情報を作成し、それを記録する画像処理方法において、色差変調を用いた記録可能な電子透かし処理を用いて主画像情報に対し第1副情報を埋め込む。肉眼で等価に見えるC、M、Yの3色またはC、M、Y、Kの4色の選択的な組合わせにより主画像情報に対しさらに第2副情報を埋め込む。主画像情報に副情報を二重に埋め込むことにより、セキュリティ強度をより高めることが可能になる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、たとえば、可視状態の主画像情報(人物の顔画像など)に対して別の付加的な副情報(セキュリティ情報など)を不可視状態で埋め込み合成して合成画像情報を作成し、この作成した合成画像情報を記録媒体上に記録したり、その記録した合成画像情報からその中に埋込まれた副情報を復元したりする画像処理方法に関する。
近年、情報の電子化やインターネットの普及に伴って、画像の偽造や変造防止のために電子透かし、電子署名などの技術が重要視されるようになってきた。特に、主画像情報に付加的な副情報(副画像情報)を不可視状態で埋め込む電子透かし技術は、IDカードなどの個人認証媒体や著作権情報を埋め込んだ写真に対する不正コピー、偽造、改ざん対策として提案されている。
たとえば、印刷物へ出力される画像データに対して、人間が感知しにくい高い空間周波数成分および色差成分の特性を利用してデータを埋め込む電子透かし挿入方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
また、光学フィルタで確認できる電子透かしの印刷装置が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
また、光学フィルタで確認できる電子透かしの印刷装置が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
さらに、偽造追跡パターンの付与に画素形成材(トナーやインク等)の下色除去率(UCR率)を変化させて、特定パターンを多重化記録する画像処理装置が知られている(たとえば、特許文献3参照)。
特開平9−248935号公報
特開2001−268346号公報
特開平7−107279号公報
上記したように、個人認証媒体における個人認証用の顔画像の記録などに電子透かし技術を適用して、顔画像自体のセキュリティ性を高めることが最近要求されてきている。しかし、電子透かし処理単独でセキュリティが万全になるわけでなく、複数の偽造防止方法を組合わせることが求められている。
複数の電子透かし処理を多重化することは、それぞれ埋め込んだ副情報の干渉が生じて主画像情報を乱す原因となり、問題が生じる場合が多い。
前述の偽造追跡パターンの付与に画素形成材(トナーやインク等)の下色除去率(UCR率)を変化させて、特定パターンを多重化記録する画像処理装置では、手法が単純なため、1回露見してしまうと簡単に真似できてしまう問題がある。
そこで、本発明は、特殊な材料を用いずに電子透かし処理のセキュリティ性をより高めることができる画像処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、副情報を二重化することによって副情報のセキュリティ強度を高めることができる画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明の画像処理方法は、人間の肉眼で可視状態の主画像情報に対して、人間の肉眼で不可視状態で副情報を埋め込むことによって作成した合成画像情報を記録媒体上に可視状態で記録する画像処理方法において、主画像情報に対して第1副情報を不可視状態で埋め込むことにより第1合成画像情報を作成する第1埋め込みステップと、この第1埋め込みステップにより作成された第1合成画像情報に対して第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換処理を施す色変換ステップと、この色変換ステップにより第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換された第1合成画像情報に対して、視覚的に等価な第1色、第2色、第3色の3色あるいは第1色、第2色、第3色、第4色の4色を、第2副情報に合わせて選択的に組合わせることにより当該第2副情報を不可視状態で埋め込み、第2合成画像情報を作成する第2埋め込みステップと、この第2埋め込みステップにより作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しない第1色、第2色、第3色のインクおよび近赤外領域の波長を吸収する第4色のインクを用いて記録媒体に記録する記録ステップとを具備している。
また、本発明の画像処理方法は、人間の肉眼で可視状態の主画像情報に対して、人間の肉眼で不可視状態で副情報を埋め込むことによって作成した合成画像情報を記録媒体上に可視状態で記録し、前記記録媒体上に記録された合成画像情報を読取り、この読取った合成画像情報から前記副情報を復元する画像処理方法において、主画像情報および第1副情報および当該第1副情報を復元する際に用いる2値で構成された鍵情報を用いて色差変調処理を行なうことにより主画像情報に対して第1副情報を不可視状態で埋め込み、第1合成画像情報を作成する第1埋め込みステップと、この第1埋め込みステップにより作成された第1合成画像情報に対して第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換処理を施す色変換ステップと、この色変換ステップにより第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換された第1合成画像情報に対して、視覚的に等価な第1色、第2色、第3色の3色あるいは第1色、第2色、第3色、第4色の4色を、第2副情報に合わせて選択的に組合わせることにより当該第2副情報を不可視状態で埋め込み、第2合成画像情報を作成する第2埋め込みステップと、この第2埋め込みステップにより作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しない第1色、第2色、第3色のインクおよび近赤外領域の波長を吸収する第4色のインクを用いて記録媒体に記録する記録ステップと、前記記録媒体上に記録された第2合成画像情報を読取る読取ステップと、この読取ステップにより読取られた第2合成画像情報から前記鍵情報に固有の空間周波数成分を抽出し、この抽出された空間周波数成分から前記第1副情報を再構成することにより前記第1副情報を復元する第1復元ステップと、前記読取ステップにより読取られた第2合成画像情報から画点を構成しているインクの分光特性を利用して前記第2副情報を復元する第2復元ステップとを具備している。
さらに、本発明の画像処理方法は、人間の肉眼で可視状態の主画像情報に対して、人間の肉眼で不可視状態で副情報を埋め込むことによって作成した合成画像情報を記録媒体上に可視状態で記録する画像処理方法において、第1副情報および第2副情報を作成する副情報作成ステップと、この副情報作成ステップにより作成された第1副情報を不可視状態で主画像情報に埋め込むことにより第1合成画像情報を作成する第1埋め込みステップと、この第1埋め込みステップにより作成された第1合成画像情報に対して第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換処理を施す色変換ステップと、この色変換ステップにより第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換された第1合成画像情報に対して、視覚的に等価な第1色、第2色、第3色の3色あるいは第1色、第2色、第3色、第4色の4色を、前記副情報作成ステップにより作成された第2副情報に合わせて選択的に組合わせることにより当該第2副情報を不可視状態で埋め込み、第2合成画像情報を作成する第2埋め込みステップと、この第2埋め込みステップにより作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しない第1色、第2色、第3色のインクおよび近赤外領域の波長を吸収する第4色のインクを用いて記録媒体に記録する記録ステップとを具備している。
本発明によれば、特殊な材料を用いずに電子透かし処理のセキュリティ性をより高めることができる画像処理方法を提供できる。
また、本発明によれば、副情報を二重化することによって副情報のセキュリティ強度を高めることができる画像処理方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る画像処理方法の全体の流れを示すフローチャートであり、図2は、第1の実施の形態に係る画像処理方法における要部の処理の流れを模式的に示す流れ図である。この例は、たとえば、IDカードなどの個人認証媒体における個人認証用の顔画像の処理に適用した場合を示しており、以下、詳細に説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る画像処理方法の全体の流れを示すフローチャートであり、図2は、第1の実施の形態に係る画像処理方法における要部の処理の流れを模式的に示す流れ図である。この例は、たとえば、IDカードなどの個人認証媒体における個人認証用の顔画像の処理に適用した場合を示しており、以下、詳細に説明する。
まず、主画像情報に副情報を埋め込んで合成画像情報を作成し記録する処理の流れについて、図1(a)に示すフローチャートおよび図2の流れ図を参照して説明する。
最初に、ステップS101で画像入力処理が行なわれる。ここでは、個人認証媒体の所持者本人の顔画像をカメラにより入力したり、顔写真をスキャナなどの画像入力装置で取込むことにより、個人の顔画像情報をデジタル化する。通常、この時点では、デジタル化された顔画像情報はR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)成分で格納される。
最初に、ステップS101で画像入力処理が行なわれる。ここでは、個人認証媒体の所持者本人の顔画像をカメラにより入力したり、顔写真をスキャナなどの画像入力装置で取込むことにより、個人の顔画像情報をデジタル化する。通常、この時点では、デジタル化された顔画像情報はR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)成分で格納される。
次に、ステップS102により、ステップS101の画像入力処理で得られた顔画像情報である主画像情報(図2:201)に対して、あらかじめ設定された2値情報で構成された鍵情報を用いて、補色の関係を利用した色差変調処理により、第1埋め込み処理(電子透かし処理、図2:203)を行なう。ここでは、主画像情報に対し第1副情報(図2:202)を人間の視覚に感知できないように不可視状態で埋め込んだ第1合成画像情報(図2:204)が作成される。ここに、第1埋め込み処理の演算はR、G、Bの画像情報で行なう。
次に、ステップS103により、対象画像情報(ステップS102で作成された第1合成画像情報)の画像成分をR、G、Bから第1色としてのC(シアン)、第2色としてのM(マゼンタ)、第3色としてのY(イエロー)成分に色変換処理を施す。
次に、ステップS104により、ステップS103でC、M、Y成分に色変換された第1合成画像情報に対して、第2副情報(図2:205)をC、M、Yの3色あるいははC、M、Y、第4色としてのK(ブラック)の4色を用いて選択的に画素を構成することにより、第2埋め込み処理(図2:206)を行なうことにより、第2合成画像情報を作成する。ここに、第2埋め込み処理の演算はC、M、Y(またはC、M、Y、K)で行なう。
最後に、ステップS105により、ステップS104で作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しないC、M、Yのインクおよび近赤外領域の波長を吸収するKのインクを用いて、サーマルヘッドなどの記録デバイスにより、個人認証媒体となるカード状の記録媒体上にC、M、Y(またはC、M、Y、K)印刷記録処理(図2:207)を行なうことにより、第1副情報および第2副情報が不可視状態で埋め込まれた第2合成画像情報(図2:208)が記録媒体上に記録される。このようにして第2合成画像情報が記録された記録媒体が個人認証媒体として利用者に渡され、利用者により使用されることになる。
次に、上記したように記録媒体上に記録された合成画像情報から副情報を復元する処理の流れについて、図1(b)に示すフローチャートを参照して説明する。
最初に、ステップ111により、スキャナやカメラなどの入力デバイスを用いて、個人認証媒体上に記録された第2合成画像情報をデジタル情報として読取る。次に、ステップS112により、ステップ111により得られた第2合成画像情報に対し、あらかじめ設定された鍵情報を用いて電子透かし復元処理(第1復元処理)を行なうことにより、第1副情報を復元する。
最初に、ステップ111により、スキャナやカメラなどの入力デバイスを用いて、個人認証媒体上に記録された第2合成画像情報をデジタル情報として読取る。次に、ステップS112により、ステップ111により得られた第2合成画像情報に対し、あらかじめ設定された鍵情報を用いて電子透かし復元処理(第1復元処理)を行なうことにより、第1副情報を復元する。
次に、ステップS113により、ステップ111により得られた第2合成画像情報から画点を構成しているインクの分光特性を利用して電子透かし復元処理(第2復元処理)を行なうことにより、第2副情報を復元する。最後に、ステップS114により、ステップ112,113における復元結果をディスプレイなどに表示して使用者に知らせる。
図3は、作成されたIDカードなどの個人認証媒体301の具体例を示している。個人認証媒体301には、持ち主の個人認証用顔画像302が印刷記録されているが、この顔画像302は図1、図2で説明した処理によって作成され記録(印刷)されたものである。また、識別番号(いわゆるID番号)、氏名、生年月日、有効期限などの個人管理情報303が記録されている。これらの個人管理情報303を、図1におけるステップS102,104の第1、第2埋め込み処理における副情報として用いることにより、個人認証媒体301の認証用顔画像302と個人管理情報303とが関連付けられるため、個人認証媒体301の一部を改ざんしたり、偽造することが困難になり、セキュリティ性を高めることが可能になる。
次に、図1におけるステップS102の第1埋め込み処理(電子透かし処理)について説明する。本実施の形態では、第1埋め込み処理には一般に電子透かし処理と呼ばれている手法を用いており、特に色差変調処理を用いた電子透かし処理を利用することができる。
この色差変調処理を用いた電子透かし処理の詳細な手法は、たとえば、特開平11−168616号公報や特開2001−268346号公報などに記述されており、これらを適用することが可能である。これらの手法は、基本的に主画像情報(被埋め込み画像情報)がフルカラー画像であることを前提に記述されているが、これらに対し更に例えば特開平11−355554号公報に記述されている技術を加えて応用することにより、白黒画像に対しても副情報(副画像情報)を不可視状態で埋め込むことが可能である。
合成画像情報から第1副情報を復元する処理に関しても、上記公報などに記載されている復元処理を鍵情報を利用して行なうことによって、不可視状態で記録されていた第1副情報が復元される。
図4および図5に、特開平11−168616号公報に記述されている色差変調方式を用いた電子透かし処理の流れ図を示し、本実施の形態への適用例を説明する。図4および図5は、前述の図2における一点鎖線209で囲まれた部分に相当している。
この方式では、
(1) 人間の視覚特性を利用
・画像の周波数が高くなるほど階調識別能力が低下
・輝度情報よりも色差情報の方が判別困難
(2) 補色の関係 例…赤色+シアン色=無彩色(白)(加法混色の場合)
(3) 高周波キャリアパターン画像に補色の関係および色差情報を適用(色差変調処
理)
を用いることにより、画質劣化を招くことなく、主画像情報に副情報を不可視状態で埋め込むことを可能にしている。
(1) 人間の視覚特性を利用
・画像の周波数が高くなるほど階調識別能力が低下
・輝度情報よりも色差情報の方が判別困難
(2) 補色の関係 例…赤色+シアン色=無彩色(白)(加法混色の場合)
(3) 高周波キャリアパターン画像に補色の関係および色差情報を適用(色差変調処
理)
を用いることにより、画質劣化を招くことなく、主画像情報に副情報を不可視状態で埋め込むことを可能にしている。
上記(2)の例でいえば、赤色とシアン色(=緑色+青色)は、加法混色の場合、補色の関係にあり、赤色とシアン色とが隣り合っていても人間の目には判別しにくく無彩色に見える。
上記(3)の例のように、高周波キャリアパターン画像を用いることで、赤色リッチな画素とシアン色リッチな画素とが繰り返し配置されているため、人間の目ではこれらの細かな色差の違いを識別できず、色差量はプラスマイナス「0」と判断してしまう人間の視覚特性を利用している。この方式で作成した合成画像情報(電子透かし入り画像情報)は、格納する画像フォーマットに依存しないので、現在流通しているBMPやTIFF、JPEGなどの画像フォーマットだけでなく、将来新しい画像フォーマットに変更されても全く問題ない。
図4は、第1埋め込み処理(電子透かし処理)の流れを模式的に示したものである。
図4において、被埋め込み画像情報である主画像情報401は、たとえば、個人認証用の顔画像情報、埋め込み情報である第1副情報402は、たとえば、主画像情報401のセキュリティ性を高める2値画像情報(今回は数字の「174」)で、氏名や誕生日などをコード化して2値画像情報としたものや会社のロゴマークなどの図形を用いる。鍵情報403は、第1埋め込み処理404によって不可視状態で埋め込まれた第1副情報を後で復元するための鍵となる情報であり、これも2値画像情報で表現される。
すなわち、主画像情報401と第1副情報402と鍵情報403とを用いて第1埋め込み処理(電子透かし処理)404を行なうことにより、第1合成画像情報(中間画像情報)405を作成する。
図4において、被埋め込み画像情報である主画像情報401は、たとえば、個人認証用の顔画像情報、埋め込み情報である第1副情報402は、たとえば、主画像情報401のセキュリティ性を高める2値画像情報(今回は数字の「174」)で、氏名や誕生日などをコード化して2値画像情報としたものや会社のロゴマークなどの図形を用いる。鍵情報403は、第1埋め込み処理404によって不可視状態で埋め込まれた第1副情報を後で復元するための鍵となる情報であり、これも2値画像情報で表現される。
すなわち、主画像情報401と第1副情報402と鍵情報403とを用いて第1埋め込み処理(電子透かし処理)404を行なうことにより、第1合成画像情報(中間画像情報)405を作成する。
図5は、特開平11−168616号公報に記述されている電子透かし処理の流れを示しており、基本的にこの電子透かし処理方式を適用可能である。以下、この電子透かし処理について簡単に説明しておく。なお、詳細については特開平11−168616号公報の記述内容を参照されたい。
被埋め込み画像情報(主画像情報)501は、埋め込み情報が埋め込まれる画像情報で、個人認証媒体では所有者の顔写真(顔画像)に相当する。これは、1画素当たり24ビット(R、G、B各8ビット)の情報を持っている。埋め込み画像情報(副情報)502は、埋め込む情報を2値画像情報に変換したもので、個人認証媒体では例えば識別番号などに相当する。これは、1画素あたり1ビットの情報を持っている。マスク画像情報(鍵情報)503は、合成処理時および埋め込み画像情報の復元(再生)時に用いる画像情報で、1画素あたり1ビットの情報を持っている。
最初に、平滑化処理ステップ504において、埋め込み画像情報502の黒画素を「1」、白画素を「0」として平滑化処理を行なう。ここでは、x方向について注目画素の両端の画素を3×1画素の領域を切出して、重み平均を取る。次に、位相変調処理ステップ505において、平滑化処理ステップ504における平滑化処理の結果を基にマスク画像情報503に対し位相変調を行なう。
次に、色差変調処理ステップ507において、位相変調処理ステップ505における位相変調結果を基に、色差量ΔCdを用いて色差変調処理を行なう。この場合、R(赤)、G(緑)、B(青)の3成分を別々に計算する。次に、重畳処理ステップ508において、色差変調処理ステップ507における色差変調結果(重畳用画像情報)510と被埋込み画像情報501とから、重畳処理を行なうことにより、合成画像情報(中間画像情報)509を作成する。
以上の説明からも明らかなように、図5の被埋め込み画像情報501と埋め込み画像情報502とマスク画像情報503は、図4で説明した本実施の形態における主画像情報401と第1副情報402と鍵情報403と全く同じものである。したがって、基本的には図5に示した電子透かし処理方式を本実施の形態に適用可能であることは明らかである。
重畳処理ステップ508における重畳処理に関しては、被埋め込み画像情報501、重畳用画像情報510、合成画像情報509を下記のように定義すると、
被埋め込み画像情報: SRC−C(x,y) (A−1)
重畳用画像情報 : STL−C(x,y) (A−2)
合成画像情報 : DES−C(x,y) (A−3)
x,yは画像の座標値
C={R(赤)、G(緑)、B(青)}プレーンを示すそれぞれの
値は24ビットカラー演算の場合、0〜255の整数値
次式で表わされる。
DES−R(x,y)=SRC−R(x,y)
+STL−R(x,y) (B−1)
DES−G(x,y)=SRC−G(x,y)
+STL−G(x,y) (B−2)
DES−B(x,y)=SRC−B(x,y)
+STL−B(x,y) (B−3)
本実施の形態では、加法混色での演算として色の基本原色にR(赤)、G(緑)、B(青)を用いたが、減法混色での演算では色の基本原色にC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)を用いても本質的には変わらない。
被埋め込み画像情報: SRC−C(x,y) (A−1)
重畳用画像情報 : STL−C(x,y) (A−2)
合成画像情報 : DES−C(x,y) (A−3)
x,yは画像の座標値
C={R(赤)、G(緑)、B(青)}プレーンを示すそれぞれの
値は24ビットカラー演算の場合、0〜255の整数値
次式で表わされる。
DES−R(x,y)=SRC−R(x,y)
+STL−R(x,y) (B−1)
DES−G(x,y)=SRC−G(x,y)
+STL−G(x,y) (B−2)
DES−B(x,y)=SRC−B(x,y)
+STL−B(x,y) (B−3)
本実施の形態では、加法混色での演算として色の基本原色にR(赤)、G(緑)、B(青)を用いたが、減法混色での演算では色の基本原色にC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)を用いても本質的には変わらない。
図5の電子透かし処理方式では、上記のように補色の関係を用いて色差変調処理507を行なっている。そのときに、あらかじめ定められた色差量ΔCdを用いている。これは、あらかじめ実験的に求めた赤とシアンとの輝度値の差分量(一定値)をデータとして保有している。ここに、色差量ΔCdは10〜60くらいが望ましい。
次に、第1埋め込み処理で埋め込んだ第1副情報を復元する復元処理について説明する。
第1副情報の復元は、第1埋め込み処理の際に用いた鍵情報に基いて特定の空間周波数成分を第1合成画像情報から抽出し、その周波数成分から第1副情報を再構成することにより行なう。鍵情報としては、幾何学模様などで構成された2値(白黒)の画像情報を利用できる。たとえば、1×2画素を単位矩形とする白黒の市松模様や、あらかじめ定めておいたシードを基に作成した擬似乱数パターンなどである。
第1副情報の復元は、第1埋め込み処理の際に用いた鍵情報に基いて特定の空間周波数成分を第1合成画像情報から抽出し、その周波数成分から第1副情報を再構成することにより行なう。鍵情報としては、幾何学模様などで構成された2値(白黒)の画像情報を利用できる。たとえば、1×2画素を単位矩形とする白黒の市松模様や、あらかじめ定めておいたシードを基に作成した擬似乱数パターンなどである。
鍵情報に基いて特定の空間周波数成分を抽出する方法としては、空間周波数フィルタを用いることができる。鍵情報に対応する空間周波数フィルタの係数は、以下の(1)〜(4)の手順にて計算する。なお、係数の計算はあらかじめ行なって結果を格納しておいてもよいし、抽出処理を行なう前、あるいは、その都度、計算して用いてもかまわない。
(1) 鍵情報のサイズを、記録媒体上に記録されている合成画像情報の解像度と、記
録画像入力手段の読取り解像度とを基にして伸縮する。
(2) フーリエ変換を行ない、周波数領域に展開する。なお、変換は整数で行なって
もよいし、実数や複素数に拡張してもよい。
(3) 展開された値を参照し、フィルタの通過域を調整する。
(4) 調整後の値に対してフーリエ逆変換を行ない、得られた値を周波数フィルタ係
数とする。
(1) 鍵情報のサイズを、記録媒体上に記録されている合成画像情報の解像度と、記
録画像入力手段の読取り解像度とを基にして伸縮する。
(2) フーリエ変換を行ない、周波数領域に展開する。なお、変換は整数で行なって
もよいし、実数や複素数に拡張してもよい。
(3) 展開された値を参照し、フィルタの通過域を調整する。
(4) 調整後の値に対してフーリエ逆変換を行ない、得られた値を周波数フィルタ係
数とする。
上記(1)については、たとえば、図6に示す鍵情報を用いて埋め込みを行なった場合に、記録されている合成画像情報の印刷解像度が200dpi、記録画像入力手段の読取り解像度が400dpiであったとすると、記録画像入力手段により取込まれる合成画像情報は図6(b)に示すようになる。
図6(a)において、白丸601は白、黒丸602は黒を表わし、603は主走査方向の基本周波数波形、604は副走査方向の基本周波数波形を表わしている。図6(b)において、白丸605は主色リッチ、黒丸606は補色リッチなドットを表わしている。この場合、主色が赤(R)の場合では、補色はシアン(C)になる。また、607は主走査方向の基本周波数波形、608は副走査方向の基本周波数波形を表わしている。
埋め込まれた鍵情報は、図6(b)に示す形状609へ変換されており、その基本周波数は鍵情報のサイズを読取り解像度と印刷解像度との比の分だけ伸長した場合の周波数と同等になっている。したがって、フィルタ係数を計算する際には、あらかじめ記録、読取りにおける解像度の変化を繰り入れておく。
上記(2)〜(4)にて、合成画像情報から鍵情報の空間周波数成分を抽出する周波数フィルタを設計するが、鍵情報はもともと2値画像情報であるため、エッジ(=白画素と黒画素とが接する境界)の傾きが急峻であるという特徴を持っている。空間領域においてエッジが急峻であればあるほど、周波数領域においては高調波を多く含むことになるため、急峻なエッジが多い画像情報をそのまま用いて計算された周波数フィルタ係数を使うと、高調波側に載ったノイズが素通しになり、S/N比が悪化して副情報の復元に支障をきたす。
このため、上記(3)に示す調整作業が必要となるが、この内容は個々の鍵情報 およびシステムの運用環境に依存する。一般的には、ノイズを抑制するために高調波を阻止し、基本周波数に近い周波数のみを通過させるが、ノイズが少ない環境では、高調波も通過させることで鍵情報の複雑性を積極的に利用し、セキュリティ性を高めるというアプローチもある。
ここで、Iは記録画像入力手段で取込まれた合成画像情報、gは周波数フィルタ係数、Kは抽出された鍵情報の空間周波数成分である。
なお、特定の空間周波数成分を抽出する方法は、上記した空間周波数フィルタを用いる方法に限定されるものではなく、周知のフーリエ変換やウェーブレット変換などを利用し、一旦別空間へ写像して処理を施した後、逆に写像することで抽出する方法を用いても構わない。
以上のような処理を行なうことにより、第1合成画像情報から第1副情報を(2値の画像として)復元することができる。
次に、図1におけるステップS104の第2埋め込み処理について説明する。
第2埋め込み処理には、一般にカラー4色記録で「墨入れ」と言われる手法を応用する。墨入れは、C、M、Y以外にK(ブラック)のインクを加えた4色記録を行なうことであり、黒のしまりによる画質改善や高価な色インクを節約する目的に使われる手法である。
第2埋め込み処理には、一般にカラー4色記録で「墨入れ」と言われる手法を応用する。墨入れは、C、M、Y以外にK(ブラック)のインクを加えた4色記録を行なうことであり、黒のしまりによる画質改善や高価な色インクを節約する目的に使われる手法である。
図7に墨入れの概念を示す。基本は対象画像のグレー成分をK(ブラック)で置き換えることである。対象画像の色濃度信号Dr、Dg、Dbから共通のグレー成分を除去する下色除去(UCR)処理を行なうことにより、必要な3色のインク量Cu、Mu、Yuを求めることができる。
図8(a)は、C、M、Yの3色記録のときの画素状態を模式的に示したもの、図8(b)は、C、M、Y、Kの4色記録のときの画素状態を模式的に示したものである。ここで、図8(a)と図8(b)は肉眼で見てマクロ的に等価な色になるように調整することが重要である。
第2埋め込み処理では、2値(画像)情報である第2副情報の「1」または「0」に対応させて選択的に対象画像の画素を図8(a)と図8(b)になるように画像情報を書換えた後に、近赤外領域の波長を吸収しないC、M、Yのインクおよび近赤外領域の波長を吸収するKのインクを用いて、記録媒体にC、M、Y(またはC、M、Y、K)記録処理することにより、第2副情報である2値の情報を不可視状態で埋め込むことが可能になる。
記録に用いるインクに関しては、たとえば、記録装置が熱転写記録方式の場合、C、M、Yのインクは通常使用されている顔料インクが使用できる。また、Kインクはカーボンが含有された顔料インクを用いることで、本実施の形態に使用できる。本発明では、上記のように熱転写記録方式に限らず、電子写真記録方式などの他の記録方式を用いた記録装置(いわゆるレーザプリンタ等)でも適用可能である。
図9に、C、M、Yの3色記録(特性曲線a)およびC、M、Y、Kの4色記録(特性曲線b)を行なった場合の入力画像濃度と出力画像濃度との関係を模式的に示す。図9から明らかなように、低濃度領域では3色記録と4色記録の記録特性は一致しているが、中濃度領域から少しづつずれ始め、高濃度領域では同じ入力画像濃度でも記録画像濃度が異なる特性を示す。したがって、図9に示すように低濃度から中濃度の領域cを用いることが望ましい。
次に、第2埋め込み処理で埋め込んだ第2副情報を復元する復元処理について説明する。
カラープリンタなどの記録装置で出力されるハードコピー画像は、減法混色の3原色であるC、M、Yの色で画点が形成されている。これらの色素の分光濃度の例を図10に模式的に示す。波長とスペクトル濃度との関係を見ると、Yは450nm付近にピークがあり、Mは550nm付近にピークがあり、Cは670nm付近にピークがある。これらC、M、Yを重ね合わせてブラックを表現すると、図10の一点鎖線で示された分布(特性曲線d)となり、これはC、M、Yそれぞれの山を合成したものとなり、400nmから800nmの範囲に分布する。それに対して、カーボン(炭素)成分の入ったブラック(K)は400nmから800nm以上まで分布している(特性曲線e)。そのため、近赤外領域(800nm以上)のスペクトル濃度を比較すると、C、M、Yの合成によるブラックではスペクトル濃度がほぼ「0」に対して、Kによるブラックではスペクトル濃度が高いため、これらの違いを区別することが可能である。
カラープリンタなどの記録装置で出力されるハードコピー画像は、減法混色の3原色であるC、M、Yの色で画点が形成されている。これらの色素の分光濃度の例を図10に模式的に示す。波長とスペクトル濃度との関係を見ると、Yは450nm付近にピークがあり、Mは550nm付近にピークがあり、Cは670nm付近にピークがある。これらC、M、Yを重ね合わせてブラックを表現すると、図10の一点鎖線で示された分布(特性曲線d)となり、これはC、M、Yそれぞれの山を合成したものとなり、400nmから800nmの範囲に分布する。それに対して、カーボン(炭素)成分の入ったブラック(K)は400nmから800nm以上まで分布している(特性曲線e)。そのため、近赤外領域(800nm以上)のスペクトル濃度を比較すると、C、M、Yの合成によるブラックではスペクトル濃度がほぼ「0」に対して、Kによるブラックではスペクトル濃度が高いため、これらの違いを区別することが可能である。
このように、主画像情報に対して2種類の副情報(第1、第2副情報)を不可視状態で多重に埋め込んだ記録用画像を作成することが可能になる。
次に、第2の実施の形態について説明する。
図11は、第2の実施の形態に係る画像処理方法における主画像情報に副情報を埋め込んで合成画像情報を作成し記録する処理の流れを示すフローチャートであり、以下、詳細に説明する。
最初に、ステップS1101で画像入力処理が行なわれる。ここでは、個人認証媒体の所持者本人の顔画像をカメラにより入力したり、顔写真をスキャナなどの画像入力装置で取込むことにより、個人の顔画像情報をデジタル化する。通常、この時点では、デジタル化された顔画像情報はR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)成分で格納される。次に、ステップS1102により、第1副情報および第2副情報が作成される。
図11は、第2の実施の形態に係る画像処理方法における主画像情報に副情報を埋め込んで合成画像情報を作成し記録する処理の流れを示すフローチャートであり、以下、詳細に説明する。
最初に、ステップS1101で画像入力処理が行なわれる。ここでは、個人認証媒体の所持者本人の顔画像をカメラにより入力したり、顔写真をスキャナなどの画像入力装置で取込むことにより、個人の顔画像情報をデジタル化する。通常、この時点では、デジタル化された顔画像情報はR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)成分で格納される。次に、ステップS1102により、第1副情報および第2副情報が作成される。
次に、ステップS1103により、ステップS1101の画像入力処理で得られた顔画像情報である主画像情報に対して、あらかじめ設定された2値情報で構成された鍵情報を用いて、補色の関係を利用した色差変調処理により、第1埋め込み処理(電子透かし処理)を行なう。ここでは、主画像情報に対しステップS1102で作成した第1副情報を人間の視覚に感知できないように不可視状態で埋め込んだ第1合成画像情報が作成される。ここに、第1埋め込み処理の演算はR、G、Bの画像情報で行なう。
次に、ステップS1104により、対象画像情報(ステップS1103で作成された第1合成画像情報)の画像成分をR、G、BからC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)成分に色変換処理を施す。
次に、ステップS1105により、ステップS1104でC、M、Y成分に色変換された第1合成画像情報に対して、ステップS1102で作成した第2副情報をC、M、Yの3色あるいははC、M、Y、K(ブラック)の4色を用いて選択的に画素を構成することにより、第2埋め込み処理(電子透かし処理)を行なうことにより、第2合成画像情報を作成する。ここに、第2埋め込み処理の演算はC、M、Y(またはC、M、Y、K)で行なう。
最後に、ステップS1106により、ステップS1105で作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しないC、M、Yのインクおよび近赤外領域の波長を吸収するKのインクを用いて、サーマルヘッドなどの記録デバイスにより、個人認証媒体となるカード状の記録媒体上にC、M、Y(またはC、M、Y、K)印刷記録処理を行なうことにより、第1副情報および第2副情報が不可視状態で埋め込まれた第2合成画像情報が記録媒体上に記録される。このようにして第2合成画像情報が記録された記録媒体が個人認証媒体として利用者に渡され、利用者により使用されることになる。
なお、ステップS1102の副情報作成処理以外は前述した第1の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
また、作成した合成画像情報から副情報を復元する復元処理も前述した第1の実施の形態と同様な手法で実現可能であるので、説明は省略する。
また、作成した合成画像情報から副情報を復元する復元処理も前述した第1の実施の形態と同様な手法で実現可能であるので、説明は省略する。
以下、図12のステップS1102における副情報作成処理について詳細に説明する。
まず、第1副情報は、第1の実施の形態でも説明したように、たとえば、個人認証媒体の識別番号(いわゆるID番号)、氏名、生年月日、有効期限などの個人管理情報から読出して作成する。これはオペレータが手動で行なっても、本装置が自動処理しても構わない。
まず、第1副情報は、第1の実施の形態でも説明したように、たとえば、個人認証媒体の識別番号(いわゆるID番号)、氏名、生年月日、有効期限などの個人管理情報から読出して作成する。これはオペレータが手動で行なっても、本装置が自動処理しても構わない。
次に、作成した第1副情報に基づいて第2副情報を作成する。この場合、下記のような分類分けが可能である。
(1) 第1副情報と第2副情報とを独立にする。
(2) 第1副情報と第2副情報とを同等なものにする。
(3) 第1副情報の復元の祭に切出す切出し位置を決定するのに第2副情報を用いる。
(4) 第1副情報と第2副情報とを合わせて初めて意味あるものとする。
(1) 第1副情報と第2副情報とを独立にする。
(2) 第1副情報と第2副情報とを同等なものにする。
(3) 第1副情報の復元の祭に切出す切出し位置を決定するのに第2副情報を用いる。
(4) 第1副情報と第2副情報とを合わせて初めて意味あるものとする。
まず、上記(1)の例について図12を参照して説明する。図12(a)は第1副情報1201、図12(b)は第2副情報1211を示す。たとえば、国籍が「日本」、住所が「東京都・・・」の場合、第1副情報1201には「TOKYO」という文字列1202、第2副情報1211には「JAPAN」という文字列1212を用いる。別の例としては、ロゴマークなどの図形を用いた例として、第1副情報1201には「円」の図形1203、第2副情報1211には「三角」の図形1213を用いる。
このように、第1副情報と第2副情報の内容を異なるようにすることにより、副情報全体の埋め込み容量を増加させることができる。
このように、第1副情報と第2副情報の内容を異なるようにすることにより、副情報全体の埋め込み容量を増加させることができる。
なお、上記例では、第1副情報と第2副情報に使用する情報の位置をあえて対応させて同じ位置にしたが、本発明ではこれらの制限は存在せず、主画像情報の範囲内ならばどのようにレイアウトしても構わない。
次に、上記(2)の例について図13を参照して説明する。図13(a)は第1副情報1301、図13(b)は第2副情報1311を示す。この場合、第1副情報1301の中身と第2副情報1311の中身は同じものを表現している。符号1302および1312が住所の一部を示していて、符号1303および1313がロゴマークを示している。
このように、第1副情報と第2副情報とを同等なものにすることにより、副情報を多重化することができ、2つの副情報のどちらかが改ざんされた場合に、それが簡単に見破れ、セキュリティ性を向上させることが可能になる。
また、どちらかの副情報が壊れたりして復元できない場合でも、残りの片方が復元できれば副情報を元に戻すことでき、副情報の復元率向上が可能になる。
また、どちらかの副情報が壊れたりして復元できない場合でも、残りの片方が復元できれば副情報を元に戻すことでき、副情報の復元率向上が可能になる。
次に、上記(3)の例について図14を参照して説明する。図14(a)は第1副情報1401、図14(b)は第2副情報1411を示す。たとえば、個人認証媒体の住所が「東京都・・・」で、個人認証媒体の識別番号であるシリアル番号が「123890」である場合に、第1副情報1401には住所の一部である「TOKYO」という文字列1402およびシリアル番号である「123890」の中間にダミー情報として「4567」の文字列を挿入した「1234567890」という文字列1403を用いる。
第2副情報1411には、たとえば、図14(b)に示すように、第1副情報1401にマスクをかけると正しく第1副情報1401の内容が確認できるような位置切出し領域1412,1413,1414を設定したマスク用2値画像を用いる。
この場合、第1副情報1401のみを復元しても、「TOKYO」という文字列1402は正しく復元して認識できるが、シリアル番号である「123890」は中間にダミー情報「4567」が挿入してあるため、「1234567890」と復元される。このため、結果としてシリアル番号が誤りという結果になる。しかし、復元した第1副情報1401上に復元した第2副情報(マスク用2値画像)1411をかけることにより、「TOKYO」および「123890」という文字列が正しく認識されることになる。
このように、第1副情報の復元の切出し位置を決定するのに第2副情報を用いることによって、第1副情報および第2副情報の両方を正しく復元してマスクしないと正しい情報がわからないため、セキュリティ性を著しく向上させることができる。
また、第1副情報の復元位置切出し情報を持たせることにより、必要ない部分の画像処理の手間を省くことができるので、処理の省力化および高速化が可能になる。
また、第1副情報の復元位置切出し情報を持たせることにより、必要ない部分の画像処理の手間を省くことができるので、処理の省力化および高速化が可能になる。
次に、上記(4)の例について図15を参照して説明する。図15(a)は第1副情報1501、図15(b)は第2副情報1511を示す。たとえば、国籍が「日本」、ロゴマークが「黒丸」の場合、第1副情報1501には文字「PA」を除いた「JA N」という文字列1502および黒丸の中心部を抜いた「中抜け黒丸」の図形1503、第2副情報1511には文字「JA、N」を除いた「 PA 」という文字列1512および黒丸の抜いた中心部に対応した「小さい黒丸」の図形1513を用いる。この場合、第1副情報1501のみ、または第2副情報1511のみをそれぞれ単独に復元しても、副情報の内容は理解できないようになっている。
しかし、第1副情報1501および第2副情報1511の両方をそれぞれ復元して合成すると、国籍の「JAPN」およびロゴマークの「黒丸」が正しく認識できることになる。
しかし、第1副情報1501および第2副情報1511の両方をそれぞれ復元して合成すると、国籍の「JAPN」およびロゴマークの「黒丸」が正しく認識できることになる。
このように、第1副情報と第2副情報とを合わせて初めて意味あるものとすることによって、第1副情報および第2副情報の両方をそれぞれ正しく復元しないと正しい情報がわからないため、セキュリティ性を著しく向上させることができる。
また、どちらかの情報が改ざんされた場合は、第1副情報と第2副情報とが合成できなくなるので簡単に見分けることが可能になる。
また、どちらかの情報が改ざんされた場合は、第1副情報と第2副情報とが合成できなくなるので簡単に見分けることが可能になる。
以上説明したような画像処理方法を用いることにより、以下のような作用効果が期待できる。
(1) 特殊な材料を用いずに、電子透かし処理のセキュリティ性をより高めることができる。
(2) 副情報の埋め込み容量の増加が可能になる。
(3) 副情報の多重化によるセキュリティ強度が向上する。
(4) 副情報の切出しを簡易に行なうことが可能になる。
(5) 切出し位置を指定することができるため、副情報にダミー情報を入れてセキュリティ性を高めることが容易に行なえる。
(1) 特殊な材料を用いずに、電子透かし処理のセキュリティ性をより高めることができる。
(2) 副情報の埋め込み容量の増加が可能になる。
(3) 副情報の多重化によるセキュリティ強度が向上する。
(4) 副情報の切出しを簡易に行なうことが可能になる。
(5) 切出し位置を指定することができるため、副情報にダミー情報を入れてセキュリティ性を高めることが容易に行なえる。
S101…画像入力ステップ、S102,203,404…第1埋め込みステップ、S103…色変換ステップ、S104,206…第2埋め込みステップ、S105,207…記録ステップ、S111…画像入力ステップ(読取りステップ)、S112…第1復元ステップ、S113…第2復元ステップ、S114…結果表示ステップ、801…個人認証媒体、302…顔画像、303…個人管理情報、201,401…主画像情報、202,402…第1副情報、204,405…第1合成画像情報、205…第2副情報、403…鍵情報、208,405…第2合成画像情報。
Claims (9)
- 人間の肉眼で可視状態の主画像情報に対して、人間の肉眼で不可視状態で副情報を埋め込むことによって作成した合成画像情報を記録媒体上に可視状態で記録する画像処理方法において、
主画像情報に対して第1副情報を不可視状態で埋め込むことにより第1合成画像情報を作成する第1埋め込みステップと、
この第1埋め込みステップにより作成された第1合成画像情報に対して第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換処理を施す色変換ステップと、
この色変換ステップにより第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換された第1合成画像情報に対して、視覚的に等価な第1色、第2色、第3色の3色あるいは第1色、第2色、第3色、第4色の4色を、第2副情報に合わせて選択的に組合わせることにより当該第2副情報を不可視状態で埋め込み、第2合成画像情報を作成する第2埋め込みステップと、
この第2埋め込みステップにより作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しない第1色、第2色、第3色のインクおよび近赤外領域の波長を吸収する第4色のインクを用いて記録媒体に記録する記録ステップと、
を具備したことを特徴とする画像処理方法。 - 前記第1埋め込みステップは、主画像情報および第1副情報および当該第1副情報を復元する際に用いる鍵情報を用いて色差変調処理を行なうことにより主画像情報に対して第1副情報を不可視状態で埋め込み、第1合成画像情報を作成することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
- 人間の肉眼で可視状態の主画像情報に対して、人間の肉眼で不可視状態で副情報を埋め込むことによって作成した合成画像情報を記録媒体上に可視状態で記録し、前記記録媒体上に記録された合成画像情報を読取り、この読取った合成画像情報から前記副情報を復元する画像処理方法において、
主画像情報および第1副情報および当該第1副情報を復元する際に用いる2値で構成された鍵情報を用いて色差変調処理を行なうことにより主画像情報に対して第1副情報を不可視状態で埋め込み、第1合成画像情報を作成する第1埋め込みステップと、
この第1埋め込みステップにより作成された第1合成画像情報に対して第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換処理を施す色変換ステップと、
この色変換ステップにより第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換された第1合成画像情報に対して、視覚的に等価な第1色、第2色、第3色の3色あるいは第1色、第2色、第3色、第4色の4色を、第2副情報に合わせて選択的に組合わせることにより当該第2副情報を不可視状態で埋め込み、第2合成画像情報を作成する第2埋め込みステップと、
この第2埋め込みステップにより作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しない第1色、第2色、第3色のインクおよび近赤外領域の波長を吸収する第4色のインクを用いて記録媒体に記録する記録ステップと、
前記記録媒体上に記録された第2合成画像情報を読取る読取ステップと、
この読取ステップにより読取られた第2合成画像情報から前記鍵情報に固有の空間周波数成分を抽出し、この抽出された空間周波数成分から前記第1副情報を再構成することにより前記第1副情報を復元する第1復元ステップと、
前記読取ステップにより読取られた第2合成画像情報から画点を構成しているインクの分光特性を利用して前記第2副情報を復元する第2復元ステップと、
を具備したことを特徴とする画像処理方法。 - 前記第2復元ステップは、波長が800nm以上の近赤外領域を用いて第2合成画像情報の中に第4色で形成されている画素が存在するか否かで第2副情報の2値の区別を行なうことにより第2副情報の復元を行なうことを特徴とする請求項3記載の画像処理方法。
- 人間の肉眼で可視状態の主画像情報に対して、人間の肉眼で不可視状態で副情報を埋め込むことによって作成した合成画像情報を記録媒体上に可視状態で記録する画像処理方法において、
第1副情報および第2副情報を作成する副情報作成ステップと、
この副情報作成ステップにより作成された第1副情報を不可視状態で主画像情報に埋め込むことにより第1合成画像情報を作成する第1埋め込みステップと、
この第1埋め込みステップにより作成された第1合成画像情報に対して第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換処理を施す色変換ステップと、
この色変換ステップにより第1色、第2色、第3色の各色成分に色変換された第1合成画像情報に対して、視覚的に等価な第1色、第2色、第3色の3色あるいは第1色、第2色、第3色、第4色の4色を、前記副情報作成ステップにより作成された第2副情報に合わせて選択的に組合わせることにより当該第2副情報を不可視状態で埋め込み、第2合成画像情報を作成する第2埋め込みステップと、
この第2埋め込みステップにより作成された第2合成画像情報を、近赤外領域の波長を吸収しない第1色、第2色、第3色のインクおよび近赤外領域の波長を吸収する第4色のインクを用いて記録媒体に記録する記録ステップと、
を具備したことを特徴とする画像処理方法。 - 前記副情報作成ステップは、前記第1副情報および第2副情報を互いに独立な情報として作成することを特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
- 前記副情報作成ステップは、前記第1副情報および第2副情報を等価な情報として作成することを特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
- 前記副情報作成ステップは、前記第1副情報の位置切り出しマスク情報として前記第2副情報を作成することを特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
- 前記副情報作成ステップは、前記第1副情報および第2副情報が単独では意味をなさず、両者を合わせることにより意味あるようにそれぞれの副情報を作成すること特徴とする請求項5記載の画像処理方法。
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