JP2005156959A - 照明光学系及びそれを有する画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 反射型液晶表示素子からの反射光のうち、スクリーン側に投射されない光が光源手段の近傍に集光することを防ぐことができる画像表示装置を得ること。
【解決手段】 少なくとも2つの光学的パワーを有する屈折光学面を備え、光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、
前記少なくとも2つの屈折光学面の曲率中心の全てが前記被照明面の任意の点に対する1つの垂直線上にないことを特徴とする照明光学系。
【選択図】図4
【解決手段】 少なくとも2つの光学的パワーを有する屈折光学面を備え、光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、
前記少なくとも2つの屈折光学面の曲率中心の全てが前記被照明面の任意の点に対する1つの垂直線上にないことを特徴とする照明光学系。
【選択図】図4
Description
本発明は、照明光学系及びそれを有する画像表示装置に関し、例えば反射型の液晶表示素子に表示された画像を固定された有限距離にて、スクリーンに拡大投射するモノクロ液晶表示装置やカラー液晶表示装置等に好適なものである。
反射型の液晶表示素子を用いた画像表示装置の1つとして、反射型液晶表示素子を照明する照明光(偏光光)を偏光ビームスプリッターを用いて導き、さらに反射型液晶表示素子に入射し、それより画像変調した光を同じ偏光ビームスプリッターを用いて検光し、投射光学系で所定面上に投射する構成が知られている(例えば特許文献1)。
図8は、特許文献1に開示されている画像表示装置の一部分の要部概略図である。
特許文献1では、図8に示すように光源100からの光束110を4つの偏光ビームスプリッター118、120、124、128と3つの色選択性位相差板116、126、134を用いて入射光を複数の色光に分解し、各色光に対応する液晶表示素子122、130、132を照明している。ここで、色選択性位相差板とは可視光の波長領域において所定の波長領域の光の偏光方向を90度変換し、その他の波長の光の偏光方向は変化させない光学作用を有するものである。
図8の画像表示装置においては光源100からの直線偏光光(S偏光)110をコンデンサーレンズ112とフィルター114、そして第1の色選択性位相差板116により青(B)色のB光のみ偏光方向を90度回転させ(P偏光)、第1の偏光ビームスプリッター118に入射し、P偏光であるB光を透過し、S偏光であるB以外の緑(G)色のG光と赤(R)色のR光を反射することで色分離を行っている。そして、B光(P偏光)は第2の偏光ビームスプリッター120を透過して反射型液晶表示素子B122に至り、G光、R光は第2の色選択性位相差板126に入射し、G光の偏光方向のみ90度変換され(P偏光)、第2の偏光ビームスプリッターによりP偏光であるG光を透過し、S偏光であるR光を反射することで色分離している。そしてG光とR光のそれぞれの光は反射型液晶表示素子G132、反射型液晶表示素子R130に至る。
反射型液晶表示素子B122で画像変調された光のP偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター120を透過し、光源100側に戻り、S偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター120と第4の偏光ビームスプリッター124を反射して投射光となる。反射型液晶表示素子R130で画像変調されたR光のS偏光成分は第3の偏光ビームスプリッター128を反射し光源100側に戻り、P偏光成分は第3の偏光ビームスプリッター128を透過して第3の色選択性位相差板134に入射する。反射型液晶表示素子G132で画像変調されたG光のP偏光成分は第3の偏光ビームスプリッター128を透過し光源100側に戻り、S偏光成分は第3の偏光ビームスプリッター128を反射して第3の色選択性位相差板134に入射する。G光とR光の投射光は第3の色選択性位相差板134に入射しG光の偏光方向が90度回転し、G光とR光はP偏光にそろえられ、第4の偏光ビームスプリッター124を透過する。S偏光であるB光は第4の偏光ビームスプリッター124を反射し、R光、G光、B光の光は一つに合成され、フィルター136、138を通過し、これらにより、液晶表示素子B122、R130、G132に基づくカラーの画像を投射光学系(不図示)で投影している。
米国特許第6183091号
反射型液晶表示素子を用いてカラー画像のうち、黒の画像を表示したときには反射型液晶表示素子を照明した光は反射型液晶表示素子で反射した後にすべて光源側に戻り、投射光に含まれないようにしなければならない。このように光源側に戻される光は照明系を構成する光学素子を逆方向に進み、最終的には光源まで戻ることになる。
照明系が理想的な結像関係であれば光源に戻った光は正しく発光点に戻るはずであるが、照明系を構成する光学系の収差や光学系を構成するレンズなどの光学素子の位置誤差などにより、発光点にはもどらず、光源を形成するランプ部(発光点)の一部に吸収されることになる。ランプの不透過部分に戻った光は熱になり、光源部のランプやリフレクターの温度を上昇させ光源を損傷させてしまうという問題が生じてくる。
本発明は、光源からの光が反射型液晶表示素子に入射し、反射型液晶表示素子で反射した光束のうち、投射されない戻り光が光源手段の発光点又はその近傍に入射若しくは集光するのを防止若しくは緩和させ、光源手段やリフレクター等の温度を上昇するのを防止し、装置全体を良好な状態に維持しつつ、反射型液晶表示素子に基づく画像情報を所定面上に投射することができる照明光学系及びそれを有する画像表示装置の提供を目的とする。
請求項1の発明の照明光学系は、少なくとも2つの光学的パワーを有する屈折光学面を備え、光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、
前記少なくとも2つの屈折光学面の曲率中心の全てが前記被照明面の任意の点に対する1つの垂直線上にないことを特徴としている。
前記少なくとも2つの屈折光学面の曲率中心の全てが前記被照明面の任意の点に対する1つの垂直線上にないことを特徴としている。
請求項2の発明の照明光学系は、光学的パワーを有する第1光学素子と光学的パワーを有する第2光学素子とを備え、1つの光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、
前記第1光学素子の光軸が前記第2光学素子の光軸に対して偏心していることを特徴としている。
前記第1光学素子の光軸が前記第2光学素子の光軸に対して偏心していることを特徴としている。
請求項3の発明の画像表示装置は、少なくとも1つの画像表示素子と、該少なくとも1つの画像表示素子を照明する、請求項1又は2の照明光学系とを有し、該少なくとも1つの画像表示素子に基づく画像を表示することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記少なくとも1つの画像表示素子は、反射型液晶表示素子であることを特徴としている。
請求項5の発明の画像表示装置は、少なくとも1つの画像表示素子と、光源の発光点から発する光で前記少なくとも1つの画像表示素子を照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記発光点から発し、前記少なくとも1つの画像表示素子で反射された光束による発光点の像は、前記発光点とは異なる場所に形成されることを特徴としている。
前記発光点から発し、前記少なくとも1つの画像表示素子で反射された光束による発光点の像は、前記発光点とは異なる場所に形成されることを特徴としている。
請求項6の発明の画像表示装置は、少なくとも1つの画像表示素子と、光源の発光点から発する光で前記少なくとも1つの画像表示素子を照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記発光点から発し、前記少なくとも1つの画像表示素子で反射された光束により形成される前記発光点の像は、前記発光点には形成されないことを特徴としている。
前記発光点から発し、前記少なくとも1つの画像表示素子で反射された光束により形成される前記発光点の像は、前記発光点には形成されないことを特徴としている。
請求項7の発明の画像表示装置は、少なくとも1つの画像表示素子と、光源の発光点から発する光で前記少なくとも1つの画像表示素子を照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記発光点から発し前記少なくとも1つの画像表示素子に至る照明光の光路上において形成される前記発光点の像を第1発光点像、
前記少なくとも1つの画像表示素子から反射される反射光の前記光源近傍に至る光路上において形成される前記発光点の像を第2発光点像としたとき、
前記第1発光点像と前記第2発光点像とが互いに異なる場所に形成されることを特徴としている。
前記発光点から発し前記少なくとも1つの画像表示素子に至る照明光の光路上において形成される前記発光点の像を第1発光点像、
前記少なくとも1つの画像表示素子から反射される反射光の前記光源近傍に至る光路上において形成される前記発光点の像を第2発光点像としたとき、
前記第1発光点像と前記第2発光点像とが互いに異なる場所に形成されることを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記第1発光点像は前記発光点を発した光が最初に結ぶ像であり、前記第2発光点像は、前記少なくとも1つの画像表示素子から反射される反射光の前記光源近傍に至る反射光の光路上において形成される少なくとも1つの発光点像のうち、前記第1発光点像に最も近い発光点像であることを特徴としている。
請求項9の発明の画像表示装置は、複数の画像表示素子と、少なくとも1つの光学的パワーを有する光学面を備え、光源の発光点からの光で前記複数の画像表示素子のそれぞれを照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記照明光学系が、前記光源からの光を前記複数の画像表示素子のそれぞれに対応する複数の色光に分解する色分解光学系を備えており、
前記複数の画像表示素子から反射された光により形成される前記発光点の像が、前記発光点に対して前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向にずれた位置に形成されることを特徴としている。
前記照明光学系が、前記光源からの光を前記複数の画像表示素子のそれぞれに対応する複数の色光に分解する色分解光学系を備えており、
前記複数の画像表示素子から反射された光により形成される前記発光点の像が、前記発光点に対して前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向にずれた位置に形成されることを特徴としている。
請求項10の発明の画像表示装置は、複数の画像表示素子と、光学的パワーを有する第1光学素子と光学的パワーを有する第2光学素子とを有し、光源からの光で前記複数の画像表示素子のそれぞれを照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記照明光学系が、前記光源からの光を前記複数の画像表示素子のそれぞれに対応する複数の色光に分解する色分解光学系を備えており、
前記第1光学素子の光軸と前記第2光学素子の光軸とが、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向に関して、互いに偏心していることを特徴としている。
前記照明光学系が、前記光源からの光を前記複数の画像表示素子のそれぞれに対応する複数の色光に分解する色分解光学系を備えており、
前記第1光学素子の光軸と前記第2光学素子の光軸とが、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向に関して、互いに偏心していることを特徴としている。
請求項11の発明は、請求項10の発明において、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向と前記照明光学系の光軸とを含む平面において、前記第1光学素子の光軸が前記第2光学素子の光軸に対して傾いていることを特徴としている。
請求項12の発明は、請求項10又は11の発明において、前記第1光学素子の光軸が前記第2光学素子の光軸に対して、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向に傾いていることを特徴としている。
請求項13の発明は、請求項10、11又は12の発明において、前記第1光学素子の光軸と前記第2光学素子の光軸とは、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向に関してのみ、互いに偏心していることを特徴としている。
請求項14の発明は、請求項10乃至13のいずれか1項の発明において、前記色分解面は、1つの入射光束を複数の出射光束に分解する場合に、前記1つの入射光束の光路と前記複数の出射光束の光路とを含む平面であることを特徴としている。
請求項15の発明は、請求項10乃至14のいずれか1項の発明において、前記照明光学系が、複数の第1微細光学素子を備え、前記光源からの光を複数の光束に分割する第1光束分割部材と、前記複数の第1微細光学素子に対応する複数の第2微細光学素子を備え、前記第1光束分割部材からの光を受ける第2光束分割部材とを有しており、
前記第1微細光学素子の光軸と前記第2微細光学素子の光軸とが、前記色分解面と垂直な方向に関して互いに偏心していることを特徴としている。
前記第1微細光学素子の光軸と前記第2微細光学素子の光軸とが、前記色分解面と垂直な方向に関して互いに偏心していることを特徴としている。
請求項16の発明は、請求項10乃至15のいずれか1項の発明において、前記照明光学系が、複数の第1微細光学素子を備え、前記光源からの光を複数の光束に分割する第1光束分割部材と、光学的パワーを有する集光光学面を少なくとも1面備え、前記第1光束分割部材からの光を用いて前記複数の画像表示素子を照明する集光光学系とを有しており、
前記第1光束分割部材の光軸と前記集光光学系のうちの少なくとも1つの集光光学面との光軸とが、前記色分解面と垂直な方向に関して互いに偏心していることを特徴としている。
前記第1光束分割部材の光軸と前記集光光学系のうちの少なくとも1つの集光光学面との光軸とが、前記色分解面と垂直な方向に関して互いに偏心していることを特徴としている。
請求項17の発明は、請求項15又は16のいずれか1項の発明において、前記第1光束分割部材がシリンドリカルレンズアレイであって、前記シリンドリカルレンズアレイは、前記色分解面と垂直な方向に関する屈折力が前記色分解面の面内方向の屈折力よりも強いことを特徴としている。
請求項18の発明は、請求項17の発明において、前記第1光束分割部材は、前記色分解面の面内方向に関して実質的に屈折力を持たないことを特徴としている。
請求項19の発明は、請求項10乃至18のいずれか1項の発明において、前記色分解光学系が、偏光分離面を有することを特徴としている。
請求項20の発明は、請求項10乃至19いずれか1項の発明において、前記色分解光学系が、複数の色分解光学素子を有しており、該複数の色分解光学素子は、それぞれの色分解面が略一致していることを特徴としている。
本発明によれば、反射型液晶表示素子からの反射光のうち、スクリーン側に投射されない光が光源手段の近傍に集光することを防ぐことができる。
この結果、光源手段の温度上昇を少なくすることができる。
図1は本発明の実施例1の要部概略図である。図中、1は連続スペクトルで白色光を発光する光源(光源手段)である。2は光源1からの光を所定の方向に集光するリフレクターである。
3は照明光学系であって、第1光束分割部材3aと第2光束分割部材3bを備えている。第1光束分割部材、第2光束分割部材は、それぞれが複数の微細な光学素子を有するフライアイレンズアレイ(微細な光学素子が2次元に配列されている)又はシリンドリカルレンズアレイ(実質的に1方向に関してのみ屈折力を有するレンズを、前述の1方向に複数個配列している)等の光学部材であり、光源からの光を複数の光束に分割している。
本実施例では、第1、第2光束分割部材3a、3bをいずれもフライアイレンズアレイより構成した場合を示している。以下3aを第1フライアイレンズ、3bを第2フライアイレンズ、第1、第2フライアイレンズ3a、3bを総称してフライアイレンズ系3という。
勿論両者を複数のシリンドリカルレンズアレイとし、シリンドリカルを複数配列したものとしても良い。この場合、シリンドリカルレンズアレイが屈折力を有する方向は、後段の色分離平面(色分離部材において色分離する際の1つの入射光束と複数の出射光束とにより形成される平面)に対して、光学的な意味(光路を展開した場合)において実質的に垂直であることが好ましい。逆に言えば、シリンドリカルレンズアレイが有する個々のシリンドリカルレンズの長手方向は、光学的な意味において実質的に色分離平面に含まれていることが望ましい。勿論、光路がミラー等により折り曲げられている場合は、光学的な方向も変化しうる。図1、図5に記載の図面においては、色分離平面が紙面と実質的に平行(同じ)であるので、第1、第2光束分割部材3a、3bがシリンドリカルレンズアレイである場合には、屈折力を有する方向は紙面と垂直な方向であり、個々のシリンドリカルレンズの長手方向は紙面と実質的に平行な方向であることが望ましい。
第1のフライアイレンズ3aは外形状が短形のレンズを複数個マトリックス状に配置している。第2のフライアイレンズ3bは第1のフライアイレンズ3aの個々のレンズに対応したレンズアレイからなっている。4は入射した無偏光光を所定の偏光光に揃えて出射させている偏光変換素子である。5は集光光学系でありコンデンサーレンズ5a、フィールドレンズ5bを有している。5cは反射ミラーである。
リフレクター2、第1のフライアイレンズ3a、第2のフライアイレンズ3b、コンデンサーレンズ5a、そしてフィールドレンズ5bは、各々光学的パワーを有する光学素子であり、照明光学系の一要素を構成している。
又、第1のフライアイレンズ3a、第2のフライアイレンズ3b、コンデンサーレンズ5a、そしてフィールドレンズ3bは各々光学的パワーを有する屈折光学面を含む光学素子である。
6aはB光(青色光)の偏光方向を90度変換し、R光(赤色光)の偏光方向は変換しない第1の色選択性位相差板、6bはR光の偏光方向を90度変換し、B光の偏光方向は変換しない第2の色選択性位相差板、7はG光(緑色光)の偏光方向を90度変換し、B光、R光の偏光方向は変換しない第3の色選択性位相差板である。8は1/2波長板である。9a、9b、9c、9dはP偏光を透過し、S偏光を反射する偏光分離面を有する第1の偏光ビームスプリッター、第2の偏光ビームスプリッター、第3の偏光ビームスプリッター、第4の偏光ビームスプリッターである。10はG光とR光の中間の波長領域の光をカットするカラーフィルターである。11r、11g、11bは画像表示素子であり、光を反射し、画像変調して画像を表示する順に、赤用の反射型の液晶表示素子、緑用の反射型の液晶表示素子、青用の反射型の液晶表示素子である。12r、12g、12bは赤色用の1/4波長板、緑色用の1/4波長板、青色用の1/4波長板である。13は投射レンズであり、単一の焦点距離のレンズ系又はズームレンズより成っている。
次に光学的な作用を説明する。光源1から発した光はリフレクター2により所定の方向に反射集光される。ここでリフレクター2の反射面は放物面形状をなしており、放物面の焦点位置に設けた光源1の発光点1aからの光は放物面形状の反射面で反射した後、対称軸に平行な光束となる。ただし、光源1の発光点1aは理想的な点光源ではなく有限の大きさを有しているので、集光する光束には放物面の対称軸に平行でない光の成分も多く含まれている。これらリフレクター2からの集光光束は第1のフライアイレンズ3aに入射する。
第1のフライアイレンズ3aは外形状が矩形の正の屈折力を有する微小レンズを複数個マトリックス状に組み合わせて構成されており、入射した光束はそれぞれの微小レンズに応じた複数の光束に分割され、かつ集光され、第2のフライアイレンズ3bを経て、マトリックス状に複数の光源像(第1の発光点像)を偏光変換素子4の近傍に形成する。偏光変換素子4は図9に示すように偏光分離面4aと反射面4bと1/2波長板4cからなる複数の偏光変換部4dをマトリックス状に配列した構成より成っている。図9では偏光変換部4dを1つだけ示している。マトリックス状に集光する複数の光束はその列に対応した偏光分離面4aに入射し、透過するP偏光成分の光と反射するS偏光成分の光に分割される。反射されたS偏光成分の光は反射面4bで反射し、P偏光成分と同じ方向に出射し、1/2波長板4cを透過しP偏光成分と同じ偏光成分に変換され、偏光方向(|)が揃った光として射出する。
偏光変換された複数の光束は偏光変換素子4の近傍で集光した後、発散光束として集光光学系5に至る。偏光変換素子4からの複数の光束は集光光学系5によりフライアイレンズ系3の矩形形状の像ができる位置でそれぞれ重なり、矩形の均一な照度分布を持つ照明エリア3つを形成する。
この3つの照明エリアに各々反射型液晶表示素子11r、11g、11bを配置している。
照明光路中に設けられた第3の色選択性位相差板7は図2の実線で示すような分光特性を有しており、B光とR光はP偏光(|)のままで、波長約500〜575nmの範囲内のG光はS偏光(・)に変換される。ここでいう偏光方向(・)(|)は偏光変換素子及び偏光ビームスプリッターの偏光分離面に対する偏光の方向として表している。
第3の色選択性位相差板7において偏光方向を調整されたB光、G光、R光は第4の偏光ビームスプリッター9dに入射する。S偏光であるG光は偏光分離面9d1を反射し、P偏光であるR光、B光は偏光分離面9d1を透過することで色分離が行われる。
偏光分離面の9d1で色分離されたG光は第1の偏光ビームスプリッター9aに対してS偏光(・)として入射し、偏光分離面9a1を反射し、λ/4波長板12gを介し、G用(緑色用)の反射型の液晶表示素子11gへと至る。G用の反射型の液晶表示素子11gにおいてG光が画像変調されて反射される。画像変調され反射されたG光のうち、S偏光成分(・)は再び偏光分離面9a1を反射し、戻り光となり光源1側に戻され投射光から除去される。
画像変調され反射光のP偏光成分(|)は偏光分離面9a1を透過し投射光となる。
このときすべての偏光成分をS偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において第1の偏光ビームスプリッター9aとG用の反射型の液晶表示素子11gの間に設けられた1/4波長板12gの遅相軸を所定の方向に調整し、第1の偏光ビームスプリッター9aとG用の反射型の液晶表示素子11gで発生する偏光状態の乱れの影響を小さく抑えている。
液晶表示素子11gで画像変調され、第1の偏光ビームスプリッター9aを透過した光(|)は、偏光方向と45度の方向に遅相軸が向くように配置した第1の1/2波長板8を透過し、第3の偏光ビームスプリッター9cに対してS偏光(・)として入射し、偏光分離面9c1を反射し、投射レンズ13へと至る。
第4の偏光ビームスプリッター9dを透過したR光とB光(|)は、カラーフィルター10に入射する。カラーフィルター10は図3の実線で示すような分光特性を有しており、G光とR光中間の波長領域(波長約500〜575nmの範囲)にあたる黄色の色光を反射するダイクロイックフィルターであり、第3の色選択性位相差板7の特性の遷移領域で発生する不要な黄色の光成分を除去する。
また、カラーフィルター10は黄色の光を吸収する特性でもよい。
カラーフィルター10で色調整された透過光は、第1の色選択性位相差板6aに入射する。第1の色選択性位相差板6aは図2の細点線で示すような分光特性を有しており、R光(波長550nm以上の光)はP偏光(|)のままで、B光はS偏光(・)に変換される。ここで偏光状態が変化する遷移領域は色光として含まれないG光の領域(波長500〜575nm)に設定している。
これによりR光はP偏光(|)として、B光はS偏光(・)として第2の偏光ビームスプリッター9bに入射する。よって第2の偏光ビームスプリッター9bにおいてR光は偏光分離面9d1を透過してR用の反射型の液晶表示素子11rに至り、B光は偏光分離面9b1を反射してB用の反射型の液晶表示素子11bに至る。
R用の反射型液晶表示素子11rにおいてR光が画像変調されて反射される。液晶表示素子11rで画像変調され反射されたR光のP偏光成分(|)は再び偏光分離面9b1を透過し、戻り光となり、光源1側に戻され投射光から除去される。
液晶表示素子11bで画像変調されたR光のS偏光成分(・)は偏光分離面9b1で反射し投射光となる。
同様にB用の反射型液晶表示素子11bにおいてB光が画像変調されて反射される。液晶表示素子11bで画像変調されたB光のS偏光成分(・)は再び偏光分離面9b1を反射し、戻り光となり、光源1側に戻され投射光から除去される。
画像表示素子11bで画像変調されたB光のP偏光成分(|)は偏光分離面9b1を透過し投射光となる。
これによりB光とR光の投射光は一つの光束に合成される。このとき、第2の偏光ビームスプリッター9bとR用、B用の反射型液晶表示素子11r、11bの間に設けられた1/4波長板12r、12bの遅相軸を調整してG光の場合と同じようにR光、B光それぞれの黒の表示の調整を行う。
合成されたR光とB光の投射光は第2の色選択性位相差板6bに入射する。第2の色選択性位相差板6bは図2の太点線で示すような分光特性を有しており、R光(波長約530nm以上の光)の偏光方向のみを90度回転させている。これによってR光、B光ともにP偏光(|)として第3の偏光ビームスプリッター9cに入射し、偏光分離面9c1を透過することでG光の投射光と合成される。
合成された各画像情報に基づくR、G、B光の投射光は投射レンズ13によりスクリーンSなどに投影され、そこに画像情報を形成する。
本実施例では、第1、第2、第3の色選択性位相差板6a、6b、7、第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッター9a、9b、9c、9d、1/4波長板12r、12g、12b等は色分解光学系の一要素を構成している。
図1の紙面が色分解面である。即ち、色分解面は、1つの入射光束を複数の出射光束に分解する場合に、1つの入射光束の光路と複数の出射光束の光路とを含む平面である。
尚、本実施例において第1光束分割部材3aとしてシリンドリカルアレイを用いるときは、図11に示すようにシリンドリカルレンズアレイは、色分解面と垂直な方向(図4の紙面内)に関する屈折力が色分解面の面内方向(図1の紙面内)の屈折力よりも強くするのが良い。特に好ましくは、シリンドリカルレンズアレイは色分解面の面内方向(図1の紙面内)に関して屈折力を持たないのが良い。本実施例では複数の色分解面が紙面内となり互いに一致している。
尚、本実施例では反射型の液晶表示素子の代わりに透過型の液晶表示素子を用いても良い。又、カラー液晶表示装置でなく、モノクロ液晶表示装置であっても同様に適用である。
図4は図1に示した実施例の1つの光路を展開し表した図である。図4の紙面は色分解面に対し垂直な面である。説明のため、光路の屈曲はまっすぐに展開して表しており、レンズ作用を有しない偏光変換素子4や反射ミラー5cそしてダイクロミラー等は省略している。ここで反射型液晶表示素子11(11r、11g、11b)の中心を通り、反射型液晶表示素子11に垂直な基準軸をAとすると、リフレクター2の光軸o1、フライアイレンズ系3の光軸o2、コンデンサーレンズ5a及びフィールドレンズ5bを含む集光光学系3の光軸o3はいずれも色分解面と垂直な面内において角度α傾いた構成となっている。尚、光軸o1、o2、o3は互いに平行である。尚、光軸o1、o2、o3のうち2以上は一致していても良い。
又、基準軸Aと光軸o1とのなす角α1、基準軸Aと光軸o2とのなす角α2、基準軸Aと光軸o3とのなす角α3は同一でなくても良く、互いに異なっていても良い。
ここで、フライアイレンズ系3の光軸o2とはフライアイレンズ系3を構成するレンズの光軸そのものまたは、図4に示すようにフライアイレンズ系4を構成するレンズの四辺の中央のいずれかを通り、フライアイレンズ系3を構成するレンズの光軸に平行な軸とする。
このとき角度αは、コンデンサーレンズ3aとフィールドレンズ3bの合成焦点距離をfcとし、図4に示す第2のフライアイレンズ3bを構成するレンズ外径の大きさをaとするとき、
tan(α)=a/2fc
となるように設定している。
tan(α)=a/2fc
となるように設定している。
図4においてフライアイレンズ系3の一つのレンズからの照明光束を実線で表し、反射型液晶表示素子11で反射して光源1とリフレクター2を有する照明系に戻る光を点線で表している。このように戻り光(点線は)は第2のフライアイレンズ3bを構成するレンズとレンズの間にもどり、そこに第2の発光点の像を形成する。このとき照明光(実線)とは異なる方向に進むことになる。
本実施例では、次の構成のうち少なくとも1つを満足するようにしている。
◎光源1から集光光学系5のフィールドレンズ5bに至る光路中に設けた光学的パワー(屈折面による屈折力や反射面による屈折力)を有する複数の屈折光学面のうち、少なくとも2つの屈折光学面の曲率中心の全てが液晶表示素子11r、11g、11bのうちの面上の任意の点に対する1つの垂直線上にないこと、
◎複数の光学素子(2、3a、3b、5a、5b)のうち1つの光学素子の光軸が他の光学素子の光軸に対して偏心(互いの光軸が平行移動してたり、傾いてたり(ティルト)して不一致になること)すること、このときの偏心が色分解面と垂直な方向に関して偏心していること、即ち、図4の紙面内で偏心していること、
◎1つの光学素子の光軸と他の1つの光学素子の光軸とが、色分解光学系の色分解面に垂直な方向に関して、互いに偏心していること、
◎色分解面に垂直な方向と照明光学系の光軸とを含む平面において、1つの光学素子の光軸が他の1つの光学素子の光軸に対して傾いていること、
本実施例は、以上の構成のうち1つ以上を満足することによって次のうちの1つ以上を達成している。
◎複数の光学素子(2、3a、3b、5a、5b)のうち1つの光学素子の光軸が他の光学素子の光軸に対して偏心(互いの光軸が平行移動してたり、傾いてたり(ティルト)して不一致になること)すること、このときの偏心が色分解面と垂直な方向に関して偏心していること、即ち、図4の紙面内で偏心していること、
◎1つの光学素子の光軸と他の1つの光学素子の光軸とが、色分解光学系の色分解面に垂直な方向に関して、互いに偏心していること、
◎色分解面に垂直な方向と照明光学系の光軸とを含む平面において、1つの光学素子の光軸が他の1つの光学素子の光軸に対して傾いていること、
本実施例は、以上の構成のうち1つ以上を満足することによって次のうちの1つ以上を達成している。
◎光源1の発光点1aから発し、少なくとも1つの液晶表示素子で反射された光束による発光点の像は、実質的に発光点1aとは異なる場所に形成されること、
ここで実質的にとは、発光点の像が光源1側に形成し、光源1の温度が上昇し、部材が損傷しない程度のことをいう。
ここで実質的にとは、発光点の像が光源1側に形成し、光源1の温度が上昇し、部材が損傷しない程度のことをいう。
◎光源1の発光点1aから発し、少なくとも1つの液晶表示素子で反射された光束により形成される発光点1aの像は、実質的に発光点1aには形成されないこと、
◎光源1の発光点1aから発し、少なくとも1つの液晶表示素子に至る照明光の光路上において形成される発光点1aの像を第1発光点、少なくとも1つの液晶表示素子から反射される反射光の光源1近傍に至る光路上において形成される発光点1aの像を第2発光点像としたとき、第1発光点の像と第2発光点の像とが実質的に互いに異なる場所に形成されること、
このときの第1発光点の像は発光点1aを発した光が最初に結ぶ像であり、第2発光点の像は、少なくても1つの液晶表示素子から反射される反射光の光源1近傍に至る反射光の光路上において形成される少なくとも1つの発光点像のうち、第1発光点の像に最も近い発光点像である。
◎光源1の発光点1aから発し、少なくとも1つの液晶表示素子に至る照明光の光路上において形成される発光点1aの像を第1発光点、少なくとも1つの液晶表示素子から反射される反射光の光源1近傍に至る光路上において形成される発光点1aの像を第2発光点像としたとき、第1発光点の像と第2発光点の像とが実質的に互いに異なる場所に形成されること、
このときの第1発光点の像は発光点1aを発した光が最初に結ぶ像であり、第2発光点の像は、少なくても1つの液晶表示素子から反射される反射光の光源1近傍に至る反射光の光路上において形成される少なくとも1つの発光点像のうち、第1発光点の像に最も近い発光点像である。
◎複数の液晶表示素子から反射された光により形成される発光点1aの像が、発光点1aに対して色分解光学系の色分解面に垂直な方向にずれた位置に形成されること、
以上のように各要素を設定することによって、スクリーン上に投射されない光が光源に戻ってくるのを防ぎ、光源部分の温度上昇を抑えている。
以上のように各要素を設定することによって、スクリーン上に投射されない光が光源に戻ってくるのを防ぎ、光源部分の温度上昇を抑えている。
図5は本発明の実施例2の要部概略図である。図中、実施例1と同じ素子には同一の符号を記している。24は偏光変換素子である。25は集光光学系でありコンデンサーレンズ25aとフィールドレンズ25bを有している。25cは反射ミラーである。26は青色光(B)と赤色光(R)の波長領域の光を透過し、緑色光(G)の波長領域の光を反射するダイクロイックミラーである。27はG光とR光の中間の波長領域の光を一部カットするカラーフィルターである。28a、28bはB光の偏光方向を90度変換し、R光の偏光方向は変換しない第1の色選択性位相差板、第2の色選択性位相差板である。29は1/2波長板である。30a、30b、30cはP偏光を透過し、S偏光を反射する第1の偏光ビームスプリッター、第2の偏光ビームスプリッター、第3の偏光ビームスプリッターである。
次に光学的な作用を説明する。
本実施例の偏光変換素子24を構成する偏光変換部24dは、図10に示すように偏光分離面24aと反射面24bと1/2波長板24cからなるが、本実施例では反射されたS偏光成分の光は反射面24bで反射し、P偏光成分と同じ方向に出射する。一方透過したP偏光成分の光は1/2波長板24cを透過しS偏光成分と同じ偏光成分に変換され、偏光方向(・)が揃った光として射出する。
偏光変換された複数の光束は偏光変換素子24の近傍で集光した後、発散光束として集光光学系25に至る。集光光学系25の集光作用によりこれ複数の光束はフライアイレンズ3aの個々のレンズの矩形形状の像ができる位置で重なり、矩形の均一な3つの照明エリアを形成する。また、フィールドレンズ25bから反射型液晶表示素子11r、11g、11bに至る光路において反射型液晶表示素子上に集光する光は集光光学系25の光軸に対してほぼテレセントリックとなるように設定し、ダイクロイックミラー26及び偏光ビームスプリッター30a、30bの光学薄膜で発生する入射角度による特性の変動が反射型液晶表示素子11r、11g、11b上に画像として現れない構成となっている。
ダイクロイックミラー26は図3の実線で示すような分光特性を有しており、B光とR光は透過し、G光(波長約500〜585nm)は反射する。この分光特性は実施例1で示したカラーフィルター10と同じであるが、本実施例のダイクロミラー26は基準光束の入射角度が45度での分光特性となる。図5においては偏光変換素子24から出射したS偏光であった光はダイクロイックミラー26に対してもS偏光(・)である。
G光の光路において、ダイクロイックミラー26を反射した光はカラーフィルター27に入射する。カラーフィルター27は図3の点線で示すような分光特性を有しており、G光とR光の中間の波長領域(波長約575nm以上の光)にあたる黄色の色光を反射するダイクロイックフィルターであり、黄色の光を除去する。また、カラーフィルター27は黄色の光を吸収する特性でもよい。
色を調整された光は、第1の偏光ビームスプリッター30aに対してS偏光(・)として入射し、偏光分離面30a1で反射され、G用の反射型液晶表示素子11gへと至る。G用の反射型液晶表示素子11gにおいてG光が画像変調されて反射される。変調され反射したG光のS偏光成分(・)は再び偏光分離面30a1で反射し、光源1側に戻され投射光から除去される。変調され反射したG光のP偏光成分(|)は偏光分離面30a1を透過し投射光となる。このときすべての偏光成分をS偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において第1の偏光ビームスプリッター30aとG用の反射型液晶表示素子11gの間に設けられた1/4波長板12gの遅相軸を所定の方向に調整し、第1の偏光ビームスプリッター30aとG用の反射型液晶表示素子11gで発生する偏光状態の乱れの影響を小さく抑えている。
第1の偏光ビームスプリッター30aを透過した光(|)は、偏光方向に対して遅相軸が45度で設定された第1の1/2波長板29により偏光方向を90度回転され、第3の偏光ビームスプリッター30cに対してはS偏光(・)として入射し、偏光分離面30c1で反射されて、投射レンズ13へと至る。
ダイクロイックミラー26を透過したR光とB光は、第1の色選択性位相差板28aに入射する。第1の色選択性位相差板28aはB光のみ偏光方向を90度回転する作用を持っており、これによりB光はP偏光(|)として、R光はS偏光(・)として第2の偏光ビームスプリッター30bに入射する。よって第2の偏光ビームスプリッター30bにおいてP偏光のB光は偏光分離面30b1を透過してB用の反射型液晶表示素子11bに至り、R光は偏光分離面30b1を反射してR用の反射型液晶表示素子11rに至る。
B用の反射型液晶表示素子11bにおいてB光が画像変調されて反射される。変調され反射したB光のP偏光成分(|)は再び偏光分離面30b1を透過し、光源1側に戻され投射光から除去される。変調され反射したB光のS偏光成分(・)は偏光分離面30b1で反射し投射光となる。
同様にR用の反射型液晶表示素子11rにおいてR光が画像変調されて反射される。変調され反射したR光のS偏光成分(・)は再び偏光分離面30b1を反射し、光源1側に戻され投射光から除去される。変調され反射したR光のP偏光成分(|)は偏光分離面30b1を透過し投射光となる。
これによりB光とR光の投射光は一つの光束に合成される。
このとき、第2の偏光ビームスプリッター30bとR用、B用の反射型液晶表示素子11r、11bの間に設けられた1/4波長板12r、12bの遅相軸を調整してG光の場合と同じようにR光、B光それぞれの黒の表示の調整を行う。
合成されたR光とB光の投射光は第2の色選択性位相差板28bに入射する。第2の色選択性位相差板28bは第1の色選択性位相差板28aと同じものでB光の偏光方向のみを90度回転し、R光、B光ともにP偏光(|)として第3の偏光ビームスプリッター30cに入射し、偏光分離面30c1を透過することでG光の投射光と合成される。
合成された各画像情報に基づくR、G、B光の投射光は投射レンズ13によりスクリーンなどに投影され、そこに画像情報を形成する。
図6は図5に示した実施例の1つの光路を展開し表した図である。この実施例においても説明のため、光路の屈曲はまっすぐに展開して表しており、レンズ作用を有しない偏光変換素子24やダイクロミラーは省略している。ここで反射型液晶表示装置の中心を通り、反射型液晶表示素子に垂直な基準軸をAとすると、リフレクター2の光軸o1、コンデンサーレンズ25aおよびフィールドレンズ25bの光軸o3は基準軸Aと一致しており、フライアイレンズ系3の光軸o2は基準軸Aと一致せず平行になっている。ここで、図6に示したの第2のフライアイレンズ3bを構成するレンズの大きさをaとするとき、第2のフライアイレンズ3bはa/2だけ基準軸Aに対して非対称になる位置にシフトして配置されている。
図6においてフライアイレンズ3bの一つのレンズからの照明光束を実線で表し、反射型液晶表示素子11で反射して照明系(光源1、リフレクター2)に戻る光を点線で表している。このように戻り光(点線は)は第2のフライアイレンズ3bを構成するレンズとレンズの間にもどり、照明光(実線)とは異なる方向に進むことになる。
また、図7に示すようにリフレクター2の光軸o1をフライアイレンズ系3の光軸o2と一致し、基準軸Aと平行偏心するようにしてもよい。
本実施例も以上のような構成により実施例1と同様の効果を得ている。
ここで、上記実施例1、2は、互いに矛盾しない範囲内で部分的に組合わせ可能である。また、反射型液晶表示素子は、TN型の反射型液晶表示素子であるのが望ましいが、勿論DMD等の微細反射素子を複数備え、それぞれの角度を調整して画像を変調するような画像表示素子を用いても構わない。
1 光源、2 リフレクター、3a 第1のフライアイレンズで、3b 第2のフライアイレンズで、4 偏光変換素子、5a コンデンサーレンズ、5b フィールドレンズで、5c 反射ミラー、6a、6b 第1の色選択性位相差板、第2の色選択性位相差板、7 第3の色選択性位相差板、8a、8b 第1の1/2波長板、第2の1/2波長板、9a、9b、9c、9d 第1の偏光ビームスプリッター、第2の偏光ビームスプリッター、第3の偏光ビームスプリッター、第4の偏光ビームスプリッター、10 カラーフィルターで、11r、11g、11b 赤用の反射型液晶表示素子、緑用の反射型液晶表示素子、青用の反射型液晶表示素子で、12r、12g、12b 赤用の1/4波長板、緑用の1/4波長板、青用の1/4波長板、13 投射レンズ
Claims (20)
- 少なくとも2つの光学的パワーを有する屈折光学面を備え、光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、
前記少なくとも2つの屈折光学面の曲率中心の全てが前記被照明面の任意の点に対する1つの垂直線上にないことを特徴とする照明光学系。 - 光学的パワーを有する第1光学素子と光学的パワーを有する第2光学素子とを備え、1つの光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、
前記第1光学素子の光軸が前記第2光学素子の光軸に対して偏心していることを特徴とする照明光学系。 - 少なくとも1つの画像表示素子と、該少なくとも1つの画像表示素子を照明する、請求項1又は2の照明光学系とを有し、該少なくとも1つの画像表示素子に基づく画像を表示することを特徴とする画像表示装置。
- 前記少なくとも1つの画像表示素子は、反射型液晶表示素子であることを特徴とする請求項3の画像表示装置。
- 少なくとも1つの画像表示素子と、光源の発光点から発する光で前記少なくとも1つの画像表示素子を照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記発光点から発し、前記少なくとも1つの画像表示素子で反射された光束による発光点の像は、前記発光点とは異なる場所に形成されることを特徴とする画像表示装置。 - 少なくとも1つの画像表示素子と、光源の発光点から発する光で前記少なくとも1つの画像表示素子を照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記発光点から発し、前記少なくとも1つの画像表示素子で反射された光束により形成される前記発光点の像は、前記発光点には形成されないことを特徴とする画像表示装置。 - 少なくとも1つの画像表示素子と、光源の発光点から発する光で前記少なくとも1つの画像表示素子を照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記発光点から発し前記少なくとも1つの画像表示素子に至る照明光の光路上において形成される前記発光点の像を第1発光点像、
前記少なくとも1つの画像表示素子から反射される反射光の前記光源近傍に至る光路上において形成される前記発光点の像を第2発光点像としたとき、
前記第1発光点像と前記第2発光点像とが互いに異なる場所に形成されることを特徴とする画像表示装置。 - 前記第1発光点像は前記発光点を発した光が最初に結ぶ像であり、前記第2発光点像は、前記少なくとも1つの画像表示素子から反射される反射光の前記光源近傍に至る反射光の光路上において形成される少なくとも1つの発光点像のうち、前記第1発光点像に最も近い発光点像であることを特徴とする請求項7記載の画像表示装置。
- 複数の画像表示素子と、少なくとも1つの光学的パワーを有する光学面を備え、光源の発光点からの光で前記複数の画像表示素子のそれぞれを照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記照明光学系が、前記光源からの光を前記複数の画像表示素子のそれぞれに対応する複数の色光に分解する色分解光学系を備えており、
前記複数の画像表示素子から反射された光により形成される前記発光点の像が、前記発光点に対して前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向にずれた位置に形成されることを特徴とする画像表示装置。 - 複数の画像表示素子と、光学的パワーを有する第1光学素子と光学的パワーを有する第2光学素子とを有し、光源からの光で前記複数の画像表示素子のそれぞれを照明する照明光学系とを備える画像表示装置であって、
前記照明光学系が、前記光源からの光を前記複数の画像表示素子のそれぞれに対応する複数の色光に分解する色分解光学系を備えており、
前記第1光学素子の光軸と前記第2光学素子の光軸とが、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向に関して、互いに偏心していることを特徴とする画像表示装置。 - 前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向と前記照明光学系の光軸とを含む平面において、前記第1光学素子の光軸が前記第2光学素子の光軸に対して傾いていることを特徴とする請求項10の画像表示装置。
- 前記第1光学素子の光軸が前記第2光学素子の光軸に対して、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向に傾いていることを特徴とする請求項10又は11の画像表示装置。
- 前記第1光学素子の光軸と前記第2光学素子の光軸とは、前記色分解光学系の色分解面に垂直な方向に関してのみ、互いに偏心していることを特徴とする請求項10、11又は12の画像表示装置。
- 前記色分解面は、1つの入射光束を複数の出射光束に分解する場合に、前記1つの入射光束の光路と前記複数の出射光束の光路とを含む平面であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか1項の画像表示装置。
- 前記照明光学系が、複数の第1微細光学素子を備え、前記光源からの光を複数の光束に分割する第1光束分割部材と、前記複数の第1微細光学素子に対応する複数の第2微細光学素子を備え、前記第1光束分割部材からの光を受ける第2光束分割部材とを有しており、
前記第1微細光学素子の光軸と前記第2微細光学素子の光軸とが、前記色分解面と垂直な方向に関して互いに偏心していることを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項の画像表示装置。 - 前記照明光学系が、複数の第1微細光学素子を備え、前記光源からの光を複数の光束に分割する第1光束分割部材と、光学的パワーを有する集光光学面を少なくとも1面備え、前記第1光束分割部材からの光を用いて前記複数の画像表示素子を照明する集光光学系とを有しており、
前記第1光束分割部材の光軸と前記集光光学系のうちの少なくとも1つの集光光学面との光軸とが、前記色分解面と垂直な方向に関して互いに偏心していることを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項の画像表示装置。 - 前記第1光束分割部材がシリンドリカルレンズアレイであって、前記シリンドリカルレンズアレイは、前記色分解面と垂直な方向に関する屈折力が前記色分解面の面内方向の屈折力よりも強いことを特徴とする請求項15又は16の画像表示装置。
- 前記第1光束分割部材は、前記色分解面の面内方向に関して実質的に屈折力を持たないことを特徴とする請求項17記載の画像表示装置。
- 前記色分解光学系が、偏光分離面を有することを特徴とする請求項10乃至18のいずれか1項の画像表示装置。
- 前記色分解光学系が、複数の色分解光学素子を有しており、該複数の色分解光学素子は、それぞれの色分解面が略一致していることを特徴とする請求項10乃至19のいずれか1項の画像表示装置。
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