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JP2005145976A - 少なくとも一つの非水酸化物塩基を含む整髪組成物 - Google Patents

少なくとも一つの非水酸化物塩基を含む整髪組成物 Download PDF

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JP2005145976A JP2004333217A JP2004333217A JP2005145976A JP 2005145976 A JP2005145976 A JP 2005145976A JP 2004333217 A JP2004333217 A JP 2004333217A JP 2004333217 A JP2004333217 A JP 2004333217A JP 2005145976 A JP2005145976 A JP 2005145976A
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Abstract

【課題】 従来のものより効果的でありながら攻撃性の低い、ケラチン繊維を永久的に整髪するための化粧品組成物、キット、およびこの組成物を用いる方法を提供する。
【解決手段】 化粧品に許容できる媒体中に、水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含み、前記水酸化物群に属さない塩基が、β脱離反応を介してケラチン繊維のシスチンに作用し、デヒドロアラニンを生じ、かつランチオニンの形成を導いて、60分未満で直径0.2から3cmの間のカールをケラチン繊維に付与するように、前記化粧品に許容できる媒体および前記塩基が選択されることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、パーマネント整髪活性剤として、水酸化物群に属さない塩基を含む、ケラチン繊維を永久的に整髪するための直ぐに使用できる(ready-to-use)化粧品組成物に関する。本発明は、前記直ぐに使用できる組成物を形成するべく、接触して配置された区画を含むキット、およびこの組成物を用いる方法にも関する。
本発明では、用語“ケラチン繊維”とは、ヒトまたは動物由来の繊維、例えば頭髪、その他の身体の毛、睫毛、ウール、アンゴラ、カシミヤ、または毛皮を意味する。本発明は特定のケラチン繊維に限定されるものではないが、特には、頭髪を指す。
本発明では、用語“パーマネント整髪(永久整髪)”とは、白人、アジア人、または北アフリカ人の毛髪をカール、永久整髪、または固定することを含む。
表現“水酸化物群に属さない塩基”とは、その化学式中に水酸化物イオンを含まない有機または無機塩基を指す。
本発明では、用語“塩基”とは、プロトンを受容することができる化合物を意味する。
本明細書では、表現“x%からy%の間”とは、xからy%までの範囲であって、この限界値xとyを含むことを意味する。
二つの技術が、毛髪の永久的整髪に用いられる。これらは、ケラチンに存在するジスルフィド結合(シスチン)を破壊することに基づいている。
・第一の技術は、最初の工程において、還元剤を含む組成物を用いてジスルフィド結合を開き、次いで、好ましくは毛髪を濯いだ後に、第二の工程において、髪にカーラーなどを用いて予めテンションをかけるか、または他の手段により髪を成形または伸ばして、固定組成物として知られている酸化組成物を毛髪に適用することによりジスルフィド結合を再構成して、所望の形を髪に付与することである。この技術は、パーマネント整髪、または髪を緩和、デカーリング、または伸ばすことを可能にする。
・第二の技術は、水酸化物群に属する塩基を含有する組成物を用いて、ランチオナイゼーション(lanthionization)を行うことである。これは、ジスルフィド結合(-CH-S-S-CH-)のランチオニン結合(-CH-S-CH-)による置換をもたらす。このランチオナイゼーション操作は、二つの連続する化学反応を含む:
・前記第一の反応は、水酸化物イオンによりもたらされるシスチンのβ脱離からなり、この結合の破壊とデヒドロアラニンの形成を引き起こす。
Figure 2005145976
・前記第二の反応は、デヒドロアラニンとチオール基との反応である。特に、前記形成されたデヒドロアラニンの二重結合は反応性の二重結合である。これは、放出されたシステイン残基のチオール基と反応して、ランチオニン架橋、結合、または残基と呼ばれる新たな結合を形成することができる。
Figure 2005145976
還元剤を用いた第一の技術に対して、このランチオナイゼーション技術は、ランチオニン結合の形成が不可逆的であるため、固定化工程を必要としない。かくして、これは単一の工程で実施され、毛髪をウェーブさせること、あるいは、緩和し、デカーリングし、伸ばすことを可能にする。しかしながら、主に、生まれつきの縮れ毛を緩和するために用いられる。
前記第一の技術では、一般にパーマネントウェービングまたは緩和処理の第一工程に使用される還元組成物は、チオール類、亜硫酸塩、または重亜硫酸塩を還元剤として含む。これらの試薬は、一般に、良好にジスルフィド結合を開くために、0.5から1Mの間の濃度で、本質的に水性媒体中で用いられる。チオール類の中で一般的に用いられるものは、チオグリコール酸、システアミン、グリセリルモノチオグリコラート、チオ乳酸、およびシステインである。チオグリコール酸は、特にアンモニウムチオグリコラートの形態で、アルカリ性のpHでケラチンのジスルフィド結合を還元する場合に特に効率的であり、パーマネントウェービング(ヘアウェービング)において最も一般的に用いられる製品である。しかしながら、チオグリコール酸は、十分な強度のカールを得ることが望まれる場合には、十分に塩基性の媒体(実際に8.5から9.5のpH)で用いられなければならないことが分かっている。臭いを隠すに十分な多少の香料の使用を必要とするような不快臭を放出するという欠点以外にも、アルカリ性pHでのチオールの使用は、繊維の分解、特に、人工的着色の欠陥をもたらす。
亜硫酸塩または重亜硫酸塩は、主として緩和のために用いられる。これらは、チオールと同様の欠点を有するばかりでなく、効力がより低い。
チオール類と亜硫酸塩(または重亜硫酸塩)は、水溶液中で安定性が乏しいという欠点をさらに有する。
一般的に、ジスルフィドの還元とその後の固定化によって、チオール類や亜硫酸塩を用いて得られる整髪効果の耐久性は、ランチオナイゼーション技術を介して得られる効果よりはるかに劣ると考えられる。
前記第二の技術については、ランチオナイゼーションを実施するために一般的に用いられる組成物は、塩基として、水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化グアニジウム、および水酸化リチウムを含む。β脱離メカニズムを介してジスルフィド結合を開くことを可能にするこれらのランチオナイゼーション活性剤は、一般的に0.4から0.6Mの間の濃度で水−油エマルションで、一般的に、室温で10から15分間作用させることにより用いられる。水酸化ナトリウムは、最も一般的に用いられる試薬である。水酸化グアニジウムは、現在のところ、多くの組成物にとって好ましい化合物である。これら二つの水酸化物、すなわち水酸化ナトリウムと水酸化グアニジウムは、生まれつきの縮れ毛を緩和またはデカーリングするために用いられる二つの主要な試薬である。これらは、アンモニウムチオグリコラートおよび亜硫酸塩を越えるいくつかの利点、特に不快臭がなく、たった一つの実施工程しか必要とせず(より短い処理時間)、はるかに高い耐久性および整髪の効力を有する。
しかしながら、これらの水酸化物は、腐食性であるという欠点を有する。この腐食性は、時に深刻な刺激を引き起こすことにより頭皮に影響する。これは、しばしば“ベース”または“ベースクリーム”と称される脂っぽい保護クリームを頭皮に事前に適用することにより部分的に克服できる。ここで用いる用語“ベース”は、化学的な意味の塩基性剤の意味を有するものではない。保護クリームを単一組成物において水酸化物と組み合わせた場合、一般的にこれは上記名称とは反対に“非塩基(no-base)”組成物と称される。この“非塩基”技術が好ましい。
水酸化物の腐食性は、一方で粗い感触を与え、他方で非常に脆弱化することにより髪の状態に影響し、この脆弱性はおそらく、処理が長引けば、髪の摩損、破壊、または分解すらまでも引き起こす。ある場合には、水酸化物は毛髪の天然色の脱色をも引き起こす。
水酸化ナトリウムを含む製剤は、一般に“アルカリ液緩和剤(lye relaxers)”と称され、それを含まないものは“非アルカリ液緩和剤(no-lye relaxers)”として知られている。
主な“非アルカリ液”緩和製剤は、水酸化グアニジウムを用いる。水酸化グアニジウムは不安定なため、炭酸グアニジンと、水酸化カルシウムのような非常にわずかに可溶性の水酸化物源とを混合することにより、一時的に生成される。これら二つの化合物のこの反応は、水酸化グアニジウムと、組成物中に沈殿する炭酸カルシウムの形成をもたらす。この沈殿物の存在は、毛髪の最終的な濯ぎをはるかに困難なものとし、髪と頭皮に鉱物粒子を残し、粗い感触を与え、フケに似た美的でない外観を与える。水酸化ナトリウム(“アルカリ液”)を越える水酸化グアニジウム(“非アルカリ液”)の最近の成功は、優れた緩和効果と優れた皮膚寛容性によるものであろう。しかしながら、水酸化物群の塩基を用いるこれらの技術は、髪と頭皮に対して依然として非常に攻撃的であり、過剰の刺激を避け、かつ破壊までもする髪の欠損を避けるためには、適用時間の非常に厳密な調節を必要とする。水酸化物の腐食性からもたらされるこの攻撃性は、髪のランチオナイゼーションのためのこれらの組成物が、緩和(直毛化または髪の緩和)に使用されても、パーマネントウェービング(ヘアウェービング)に現在使用されてない理由である。
さらに、水酸化物は、アミノ官能基を加水分解するための良好な試薬であり(参考:例えば、March's Advanced Organic Chemistry, 5th Edition, Wiley Interscience, New York, "Hydrolysis of Amides" 474頁)、かくして、直接的求核攻撃によりペプチド結合の破壊を誘導することが分かっている。従って、おそらくは、広い意味で髪とケラチン物質に見られる欠陥は、多くはケラチンのアミド結合の部分的加水分解によるものである。
かくして、パーマネント整髪において、髪と皮膚に対する攻撃性が低い組成物が真に必要とされている。
還元剤(第一の技術)および/または水酸化物(第二の技術)の欠点を同時に克服する観点から、種々の研究が行われてきた。
かくして、チオグリコール酸に置き換えるべく、多くの還元剤が提案されてきたが、アンモニウムチオグリコラート形態のチオグリコール酸が、パーマネント整髪用の化粧品製剤において最も広く用いられている化合物および標準化合物のままであった。
しかしながら、還元剤の使用は、パーマネント整髪の不適切な耐久性をもたらし、このことは、処理を頻繁に繰り返す必要があること、および、必然的に、処理が連続的に繰り返される際に損傷を引き起こす場合があることを意味する。水酸化物の腐食性は、さらに、それらの使用を、毛髪緩和の分野に厳密に制限する。いずれの研究も、パーマネント整髪活性剤として、広い意味での水酸化物または苛性ソーダ液より有効で攻撃性の低い塩基について、提案するものはない。
March's Advanced Organic Chemistry, 5th Edition, Wiley Interscience, New York, "Hydrolysis of Amides" 474頁
鋭意研究した末に、驚くべきことに、かつ予期せぬことに、ランチオナイゼーション方法の第一工程を、水酸化物群に属さない塩基を用いて行うことが可能であることが見出された。パーマネント整髪の強度、髪の化粧的および機械的な性質という点で優れた結果が得られ、パーマネント整髪用の標準製品、すなわちアンモニウムチオグリコラートを用いて得られる結果よりも優れた耐久性を有する。
本発明の一つの主題は、かくして、化粧品に許容できる媒体中に、水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含む化粧品組成物であり、ここで前記化粧品に許容できる媒体および前記塩基は、前記水酸化物群に属さない塩基が、β脱離反応を介してケラチン繊維のシスチンに作用し、デヒドロアラニンを生じ、かつランチオニンの形成を導いて、60分未満で直径0.2から3cmの間のカールをケラチン繊維にもたらすように選択される。
有利には、パーマネント整髪の時間は、40分未満であり、さらに有利には30分未満である。
ランチオナイゼーションをもたらすβ脱離活性剤として用いられる“水酸化物群に属さない塩基”という表現は、その式中に水酸化物イオンを含まず、かつ、プロトンを受容することができる、あらゆる有機または無機化合物を意味する。
本発明によれば、例えば、ランチオナイゼーションをもたらすβ脱離活性剤として、キヌクリジン(1‐アザビシクロ[2,2,2]オクタン、登録番号[100-76-5])を挙げることができる。
ケラチン繊維をパーマネント整髪する方法を意図した本発明に係る組成物では、水酸化物群に属さない塩基は、有利には0.01Mから4Mの間のモル濃度(組成物の全重量に対して0.1から80重量%の濃度に対応)、さらに有利には0.05Mから4Mの間(組成物の全重量に対して0.5から80重量%の間の濃度に対応)で存在する。
本発明に係る組成物のpHは、9.6から14の間が好ましく、さらに11から13の間であることが好ましい。
有利には、本発明の組成物において、水酸化物群に属さない塩基が、唯一のパーマネント整髪活性剤である。
また、本発明に係る組成物は、公知の還元剤、例えばチオグリコール酸またはチオ乳酸およびそれらのエステルおよびアミド誘導体、特にグリセリルモノチオグリコラート、システアミンおよびそのC1−C4アシル誘導体、例えばN-アセチルシステアミンまたはN-プロピオニルシステアミン、システイン、N-アセチルシステイン、チオリンゴ酸、パンテチン、2,3-ジメルカプトコハク酸、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の亜硫酸塩または重亜硫酸塩、特許出願EP-A-354835号に記載されているN-(メルカプトアルキル)-ω-ヒドロキシアルキルアミド類、特許出願EP-A-368763号に記載されているN-モノ-またはN,N-ジアルキルメルカプト-4-ブチルアミド類、特許出願EP-A-432000号に記載されたアミノメルカプトアルキルアミド類、特許出願EP-A-465342号に記載されたN-(メルカプトアルキル)スクシナミン酸およびN-(メルカプトアルキル)スクシニミド誘導体、特許出願EP-A-514282号に記載されたアルキルアミノメルカプトアルキルアミド類、特許出願FR-A-2679448号に記載された2-ヒドロキシプロピルチオグリコラートと(2-ヒドロキシ-1-メチル)エチルチオグリコラートとの共沸混合物、特許出願FR-A-2692481号に記載されたメルカプトアルキルアミノアミド類、特許出願EP-A-653202号に記載されたN-メルカプトアルキルアルカンジアミド類、および本願出願人により出願された特許出願PCT/US 01/43124号に記載されたホルムアミジンスルフィン酸をも含むことができる。
本発明に係る組成物が少なくとも一つの還元剤を含む場合、この還元剤は、組成物の全重量に対して、有利には最大で20重量%の濃度、好ましくは0.1から10重量%の間で存在する。
本発明に係る組成物は、公知の水酸化物、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、または有機系の水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化フランシウム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化モリブデン、水酸化マンガン、水酸化亜鉛、水酸化コバルト、水酸化カドミウム、水酸化セリウム、水酸化ランタン、水酸化アクチニウム、水酸化トリウム、水酸化アルミニウム、水酸化グアニジウム、および第四級アンモニウム水酸化物をも含むことができる。
本発明の組成物が少なくとも一つの水酸化物を含む場合、この水酸化物は、組成物の全重量に対して0.01から3.5重量%、好ましくは0.05から1.5重量%の範囲の濃度で存在する。
本発明に係る組成物の特に有利な実施態様の一つによれば、これらの組成物は、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、または有機系の水酸化物から選択された、水酸化物群に属する塩基を0%含む。
好ましい実施態様の一つによれば、前記組成物は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性の界面活性剤をさらに含み、これらの試薬の中でも、硫酸アルキル、硫酸アルキルベンゼン、硫酸アルキルエーテル、アルキルスルホン酸塩、第四級アンモニウム塩、アルキルベタイン、オキシエチレン化アルキルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド、オキシエチレン化脂肪酸エステル、およびヒドロキシプロピルエーテル型の非イオン性界面活性剤を挙げることができる。
前記塩基性組成物が少なくとも一つの界面活性剤を含む場合、この界面活性剤は、組成物の全重量に対して、一般に最大で30重量%の濃度、好ましくは0.5から10重量%の濃度で存在する。
髪の美容特性を改善する、あるいは変質を弱めるまたは避けるために、前記塩基性組成物はカチオン性、アニオン性、非イオン性、または両性の処理剤を含むこともできる。
特に好ましい処理剤の中では、特に、仏国特許第2598613号および第2470596号に記載されているものを挙げることができる。また、処理剤として、揮発性または不揮発性、直鎖または環状のシリコーン類およびこれらの混合物、ポリジメチルシロキサン類、第四級化ポリオルガノシロキサン類、例えば仏国特許第2535730号に記載されているもの、アルコキシカルボニルアルキル基で修飾されたアミノアルキル基を有するポリオルガノシロキサン類、例えば米国特許第4749732号に記載されているもの、ポリオルガノシロキサン類、例えばジメチコーンコポリオール型のポリオキシアルキルポリジメチルシロキサンコポリマー、ステアロキシ末端基を有するポリジメチルシロキサン(ステアロキシジメチコーン)、英国特許第2197352号に記載されたジアルキルアンモニウムアセタートポリジメチルシロキサンまたはポリジメチルシロキサンポリアルキルベタインコポリマー、メルカプトまたはメルカプトアルキル基で有機修飾されたポリシロキサン類、例えば仏国特許第1530369号および欧州特許出願第295780号に記載されたもの、およびステアロキシトリメチルシランのようなシラン類を用いることもできる。
本発明に係る塩基性組成物は、カチオン性ポリマー、例えば仏国特許第79/32078号(2472382)および80/26421号(2495931)の組成物に用いられているもの、またはイオネン(ionene)型のカチオン性ポリマー、例えばルクセンブルク特許第83703号の組成物に用いられているもの、塩基性アミノ酸(リシンまたはアルギニンなど)、または酸性アミノ酸(グルタミン酸またはアスパラギン酸など)、ペプチドおよびその誘導体、タンパク加水分解物、ロウ、膨潤剤および浸透剤、または還元剤の効力を補強する試薬、例えばSiO/PDMS(ポリジメチルシロキサン)混合物、ジメチルイソソルビトール、尿素とその誘導体、ピロリドン、N-アルキルピロリドン類、チアモルホリノン、アルキレングリコールまたはジアルキレングリコールアルキルエーテル類、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルおよびジエチレングリコールモノエチルエーテル、C3−C6アルカンジオール類、例えばプロパン-1,2-ジオール、プロパン-1,3-ジオールおよびブタン-1,2-ジオール、2-イミダゾリジノンのような他の処理成分をも含むことができ、また、脂肪アルコール、ラノリン誘導体、活性成分、例えばパントテン酸、脱毛予防剤、フケ防止剤、増粘剤、沈殿防止剤、金属イオン封鎖剤または錯化剤、乳白剤、サンスクリーン剤、香料および防腐剤のような他の化合物をも含むことができる。
有利に、本発明にかかる組成物では、有機溶媒と事前に接触させられることなく、水酸化物群に属さない塩基はケラチン繊維をカールさせる。
本発明にかかる毛髪用組成物は、必須に水性形態であり、特に増粘化または非増粘化のローション、クリーム、またはゲルの形態である。
本発明にかかる毛髪用組成物は、例えば、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノール、ブタノールまたはグリセロールのような溶媒を、組成物の全重量に対して20%の最大濃度でさらに含むことができる。
本発明にかかる毛髪用組成物の化粧品に許容できる媒体は、好ましくは、水、もしくはエタノールまたはイソプロパノールのようなC2−C8アルコールの水性-アルコール性溶液である。
本発明にかかる組成物は、最終的に望ましい形態に髪を保持するように、増粘化したクリームの形態であってもよい。これらのクリームは、例えば、グリセリルステアラート、グリコールステアラート、自己乳化ロウまたは脂肪アルコールをベースとした“ヘビー”エマルションの形態で調製される。
リーブインの間、毛髪同士を“結合”させて、所望の形状に髪を保持する、カルボキシビニルポリマーまたはコポリマーのような増粘剤を含むリキッドまたはゲルも用いることができる。
本発明にかかる組成物は、可溶性、分散化またはミクロ分散化形態のシリコーン類、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性の界面活性剤、セラミド、グリコセラミドおよびシュードセラミド、パンテノールを含むビタミンおよびプロビタミン、植物性、動物性、鉱物性および合成油、セラミド、グリコセラミドおよびシュードセラミド以外のロウ、水溶性および脂溶性のシリコーンベースのまたは非シリコーンベースのサンスクリーン剤、真珠光沢剤および乳濁剤、金属イオン封鎖剤、可塑化剤、可溶化剤、酸性化剤、鉱物および有機系の増粘剤、酸化防止剤、ヒドロキシ酸、浸透剤、香料、および防腐剤から選択される少なくとも一つのアジュバントも含むことができる。
また本発明は、少なくとも二つの区画を含むキットであって、一方の区画(i)が、化粧品に許容できる媒体中に、デヒドロアラニンを生じて、ランチオニンの形成を導くβ脱離反応を介してケラチン繊維のシスチンと反応しうる水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含み、60分未満で0.2から3cmの間の直径のカールをケラチン繊維に付与するキットにも関する。
好ましくは、本発明にかかるキットは、ケラチン繊維をケア、コンディショニング、メイクアップ、メイクアップ除去、保護、クレンジング、または洗浄するためのさらなる組成物(ii)も含む。
本発明にかかるキットの組成物は、別個の区画、容器、またはデバイスに収容され、目の細かいブラシ、目の粗いブラシ、またはスポンジ等の適切で同一または異なる適用手段が付属的に収容される。
本発明の別の主題は、化粧品に許容できる媒体中に、水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含む化粧品組成物を用いてケラチン物質を永久的に成形するための方法に関し、ここで前記化粧品に許容できる媒体および塩基は、前記水酸化物群に属さない塩基が、デヒドロアラニンを生じて、ランチオニンの形成を導くβ脱離反応を介してケラチン繊維のシスチンと反応して、60分未満で0.2から3cmの間の直径のカールをケラチン繊維に付与するように選択される。
有利に、本発明にかかる方法において、パーマネント整髪時間は、40分未満、さらに有利には30分未満である。
本発明にかかるパーマネント整髪方法では、有利に、本発明にかかる組成物を、予め2から30mmの直径を有するローラーまたはカーラーに巻き付けた、乾燥した、または事前に湿らせた髪に適用し(ここで髪を巻きながら組成物を適用することも可能である);次いで、当該組成物を5から60分、好ましくは5から40分の間放置して反応させる。ローラーを取り除いた後に、髪を十分に濯ぐ。
本発明によれば、有利には、本発明にかかる組成物を適用した後に、髪を30から60℃の温度まで加熱して熱処理してもよい。実際、この操作はヘアスタイリングフード、ヘアドライヤー、赤外線照射装置、および他の標準的な加熱装置を用いて実施することができる。
加熱と整髪の両方のために60から220℃、好ましくは120から200℃の間の温度でホットアイロンを用いることができる。
本発明の別の主題は、水酸化物群に属さない塩基の、ケラチン繊維のパーマ整髪用活性剤としての使用に関する。
また、本発明は、水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含む、デヒドロアラニンを生じてランチオニンの形成を導くβ脱離反応によりケラチン繊維をパーマ整髪するための活性剤にも関する。
本発明は、本発明にかかる組成物の好ましい実施態様を構成する以下の非限定的な例により、より明確に理解される。
実施例1
パーマネントウェービング活性剤として水中に1Mの濃度のキヌクリジンを含む、単純化したパーマネントウェービング組成物を調製した。組成物のpHは12.5である。この組成物を、事前にカーラーに巻き付けた白人の毛髪に、50℃の温度で30分間適用した。この毛髪を濯いで乾燥させた。毛髪が美しくカールし、柔らかな感触が得られた。
実施例2
パーマネントウェービング活性剤として水中に0.1Mの濃度のキヌクリジンを含む、単純化したパーマネントウェービング組成物を調製した。組成物のpHは12.1である。この組成物を、事前にカーラーに巻き付けた白人の毛髪に、50℃の温度で40分間適用した。この毛髪を濯いで乾燥させた。毛髪が美しくカールし、柔らかな感触が得られた。

Claims (14)

  1. 化粧品に許容できる媒体中に、水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含む化粧品組成物であって、前記水酸化物群に属さない塩基が、β脱離反応を介してケラチン繊維のシスチンに作用し、デヒドロアラニンを生じ、かつランチオニンの形成を導いて、60分未満で直径0.2から3cmの間のカールをケラチン繊維に付与するように、前記化粧品に許容できる媒体および前記塩基が選択される化粧品組成物。
  2. パーマネント整髪の時間が、40分未満、さらに有利には30分未満であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
  3. 前記水酸化物群に属さない塩基が、有利には0.01Mから4Mの間のモル濃度、さらに有利には0.05Mから4Mの間の濃度で存在することを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. pHが、9.6から14の間、さらに好ましくは11から13の間であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 水酸化物群に属する塩基を0%含むことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 可溶性、分散化またはミクロ分散化形態のシリコーン、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性の界面活性剤、セラミド、グリコセラミドおよびシュードセラミド、パンテノールを含むビタミンおよびプロビタミン、植物、動物、鉱物および合成油、セラミド、グリコセラミドおよびシュードセラミド以外のロウ、水溶性および脂溶性のシリコーンベースのまたは非シリコーンベースのサンスクリーン剤、真珠光沢剤および乳濁剤、金属イオン封鎖剤、可塑化剤、可溶化剤、酸性化剤、鉱物および有機系の増粘剤、酸化防止剤、ヒドロキシ酸、浸透剤、香料、および防腐剤から選択される少なくとも一つのアジュバントをも含むことを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 少なくとも二つの区画を含み、一方の区画(i)が、デヒドロアラニンを生じてランチオニンの形成を導くβ脱離反応を介してケラチン繊維のシスチンと反応し、60分未満で0.2から3cmの間の直径のカールをケラチン繊維に付与する、水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を化粧品に許容できる媒体中に含むキット。
  8. ケラチン繊維をケア、コンディショニング、メイクアップ、メイクアップ除去、保護、クレンジング、または洗浄するためのさらなる組成物(ii)をも含むことを特徴とする、請求項7記載のキット。
  9. 化粧品に許容できる媒体中に、水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含む化粧品組成物を用いてケラチン物質をパーマネント整髪する方法であって、前記水酸化物群に属さない塩基が、デヒドロアラニンを生じてランチオニンの形成を導くβ脱離反応を介してケラチン繊維のシスチンと反応して、60分未満で0.2から3cmの間の直径のカールをケラチン繊維に付与するように、前記化粧品に許容できる媒体および前記塩基が選択される、ケラチン物質をパーマネント整髪する方法。
  10. 前記組成物を適用した後に、髪を30から60℃の温度まで加熱して熱処理することを特徴とする、請求項9記載のケラチン物質をパーマネント整髪する方法。
  11. 60から220℃の間、好ましくは120から200℃の間の温度のホットアイロンを同時に毛髪の加熱手段として用いることを特徴とする、請求項9または10記載のケラチン物質をパーマネント整髪する方法。
  12. パーマネント整髪の時間が、40分未満、さらに有利には30分未満であることを特徴とする、請求項9ないし11のいずれか一項に記載のケラチン物質をパーマネント整髪する方法。
  13. ケラチン繊維をパーマネント整髪する活性剤としての、水酸化物群に属さない塩基の使用。
  14. 水酸化物群に属さない少なくとも一つの塩基を含む、デヒドロアラニンを生じてランチオニンの形成を導くβ脱離反応によりケラチン繊維をパーマネント整髪する活性剤。
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