本発明は、複数の薄板(シート)を含む携帯型端末装置に関する。
従来より、複数の薄板(シート)を含む携帯型端末装置が様々に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−16685号公報
本発明は、携帯電話、読書端末、ノート型パソコン及び携帯情報端末(PDA)として利用できる携帯型端末装置を提供することを目的とする。
A.6個以上の複数の薄板(シート、パネル)を含む携帯型端末装置。
A−1 少なくとも6個以上の複数の薄板を含む携帯型端末装置であって、隣接しているもの同士が互いに折り曲げ・折り畳み可能に接続された3個以上の薄板から成る第1の薄板群と、隣接しているもの同士が互いに折り曲げ・折り畳み可能に接続された3個以上の薄板から成る第2の薄板群と、前記第1の薄板群の3個以上の薄板の端部と前記第2の薄板群の3個以上の薄板の端部とが互いに近接するように接続すると共に、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とがそれら全部又は一部を展開したときの平面が同一平面上になるように且つ互いの平面が近づく方向に折り曲げ可能に接続するための折り曲げ接続手段と、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とを、両者に含まれる薄板の全部を展開したときの平面の全体のほぼ中心部又はその近傍を支点として、一方が他方に対して回動可能に接続するための回動接続手段と、を含むことを特徴とする携帯型端末装置。
A−2 上記A−1において、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群を構成する薄板の全部又は一部は、複数の薄板が合わさって(協働して)ユーザーに「一つの画面」を提供するために使用されるものである、ことを特徴とする携帯型端末装置。
A−3 上記A−1又は2において、さらに、前記第1の薄板群又は第2の薄板群を構成する薄板の全部又は一部には、複数の薄板にまたがって備えられる一枚の画面表示用シートであって電子ペーパーなどのフレキシブルなシートにより構成される折り曲げ又は折り畳み可能な一枚の画面表示用シートが備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
A−4 上記A−1,2又は3において、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群の前記「一つの画面」を提供する側の裏側の全部又は一部には、キーボード又はタッチパネルなどのデータ入力部が備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
A−5 上記A−1から5までのいずれかにおいて、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群を構成する一つ又は複数の薄板の前記「一つの画面」が提供される側の裏側の面には、遠隔地の他人と会話するためのマイク又はイヤホンを含むスピーカが備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
B.12個以上の複数の薄板(シート、パネル)を含む携帯型端末装置。
B−1 少なくとも16個以上の複数の薄板を含む携帯型端末装置であって、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ・折り畳み可能に接続された8個以上の薄板から成る第1の薄板群と、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ・折り畳み可能に接続された8個以上の薄板から成る第2の薄板群と、前記第1の薄板群の4個以上の薄板の端部と前記第2の薄板群の4個以上の薄板の端部とが互いに近接するように接続すると共に、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とをそれらの全部又は一部を展開したときの平面が同一平面上になるように且つ互いの平面が近づく方向に折り曲げ可能に接続するための折り曲げ接続手段と、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とを、両者に含まれる薄板の全部を展開したときの平面の全体のほぼ中心部又はその近傍を支点として、一方が他方に対して回動可能に接続するための回動接続手段と、を含むことを特徴とする携帯型端末装置。
B−2 上記B−1において、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群を構成する薄板の全部又は一部は、複数の薄板が合わさって(協働して)ユーザーに「一つの画面」を提供するために使用されるものである、ことを特徴とする携帯型端末装置。
B−3 上記B−2において、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群を構成する薄板の全部又は一部には、複数の薄板にまたがって備えられる一枚の画面表示用シートであって電子ペーパーなどのフレキシブルなシートにより構成される折り曲げ又は折り畳み可能な一枚の画面表示用シートが備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
B−4 上記B−2又は3において、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群の前記「一つの画面」が提供される側の裏側の面の全部又は一部には、キーボード又はタッチパネルなどのデータ入力部が備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
B−5 上記B−2から5までのいずれかにおいて、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群を構成する一つ又は複数の薄板の前記「一つの画面」が提供される側の裏側の面には、遠隔地の他人と会話するためのマイク又はイヤホンを含むスピーカが備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
C.8個以上の複数の薄板(シート、パネル)を含む携帯型端末装置。
C−1 少なくとも8個以上の複数の薄板を含む携帯型端末装置であって、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ・折り畳み可能に接続された4個以上の薄板から成る第1の薄板群と、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ・折り畳み可能に接続された4個以上の薄板から成る第2の薄板群と、前記第1の薄板群の2個以上の薄板の端部と前記第2の薄板群の2個以上の薄板の端部とが互いに近接するように接続すると共に、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とをそれらの全部又は一部を展開したときの平面が同一平面上になるように且つ互いの平面が近づく方向に折り曲げ可能に接続するための折り曲げ接続手段と、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とを、両者に含まれる薄板の全部を展開したときの平面の全体のほぼ中心部又はその近傍を支点として、一方が他方に対して回動可能に接続するための回動接続手段と、を含むことを特徴とする携帯型端末装置。
C−2 上記C−1において、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群を構成する薄板の全部又は一部は、複数の薄板が合わさって(協働して)ユーザーに「一つの画面」を提供するために使用されるものである、ことを特徴とする携帯型端末装置。
C−3 上記C−1又は2において、さらに、前記第1の薄板群又は第2の薄板群を構成する薄板の全部又は一部には、複数の薄板にまたがって備えられる一枚の画面表示用シートであって電子ペーパーなどのフレキシブルなシートにより構成されており折り曲げ又は折り畳み可能な一枚の画面表示用シートが備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
C−4 上記C−1,2又は3において、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群の前記「一つの画面」を提供する側の裏側の全部又は一部には、キーボード又はタッチパネルなどのデータ入力部が備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
C−5 上記C−1から4までのいずれかにおいて、さらに、前記第1の薄板群又は前記第2の薄板群を構成する一つ又は複数の薄板の前記「一つの画面」が提供される側の裏側の面には、遠隔地の他人と会話するためのマイク又はイヤホンを含むスピーカが備えられている、ことを特徴とする携帯型端末装置。
D.電子ペーパーなどのフレキシブルな薄型表示装置を備えた携帯型端末装置
D−1 少なくとも6個以上の複数の薄板を含む携帯型端末装置であって、隣接しているもの同士が互いに折り曲げ方向と直交する方向から見たときの複数の薄板全体の側面が略ジクザグ状となるように折り曲げ可能に且つ折り畳み可能に接続された3個以上の薄板から成る第1の薄板群であって、その中の全部又は一部の複数の薄板が互いに協働して「電子ペーパーなどのフレキシブルな(柔軟な)薄型表示装置から成る一つの画面」をユーザーに対向するように支持するために使用される第1の薄板群と、隣接しているもの同士が互いに折り曲げ方向と直交する方向から見たときの複数の薄板全体の側面が略ジクザグ状となるように折り曲げ可能に且つ折り畳み可能に接続された3個以上の薄板から成る第2の薄板群であって、その中の全部又は一部の複数の薄板が互いに協働して「電子ペーパーなどのフレキシブルな薄型表示装置から成る一つの画面」をユーザーに対向するように支持するために使用される第2の薄板群と、前記第1の薄板群の3個以上の薄板の端部と前記第2の薄板群の3個以上の薄板の端部とが互いに近接するように接続すると共に、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とをそれらの全部又は一部を展開したときの平面が同一平面上になるように且つ互いの平面が近づく方向に折り曲げられるように接続するための折り曲げ接続手段と、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とを、両者に含まれる薄板の全部を展開したときの平面の全体のほぼ中心部又はその近傍を支点として、一方が他方に対して少なくとも約180度回動可能に接続するための回動接続手段と、を含むことを特徴とする携帯型端末装置。
D−2 少なくとも16個以上の複数の薄板を含む携帯型端末装置であって、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ可能に且つ折り畳み可能に接続された8個以上の薄板から成る第1の薄板群であって、その中の全部又は一部の複数の薄板が互いに協働して「電子ペーパーなどのフレキシブルな薄型表示装置から成る一つの画面」をユーザーに対向するように支持するために使用される第1の薄板群と、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ可能に且つ折り畳み可能に接続された8個以上の薄板から成る第2の薄板群であって、その中の全部又は一部の複数の薄板が互いに協働して「電子ペーパーなどのフレキシブルな薄型表示装置から成る一つの画面」をユーザーに対向するように支持するために使用される第2の薄板群と、前記第1の薄板群の4個以上の薄板の端部と前記第2の薄板群の4個以上の薄板の端部とが互いに近接するように接続すると共に、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とをそれらの全部又は一部を展開したときの平面が同一平面上になるように且つ互いの平面が近づく方向に折り曲げられるように接続するための折り曲げ接続手段と、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とを、両者に含まれる薄板の全部を展開したときの平面の全体のほぼ中心部又はその近傍を支点として、一方が他方に対して少なくとも約180度回動可能に接続するための回動接続手段と、を含むことを特徴とする携帯型端末装置。
D−3 少なくとも8個以上の複数の薄板を含む携帯型端末装置であって、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ可能に且つ折り畳み可能に接続された4個以上の薄板から成る第1の薄板群であって、その中の全部又は一部の複数の薄板が互いに協働して「電子ペーパーなどのフレキシブルな薄型表示装置から成る一つの画面」をユーザーに対向するように支持するために使用される第1の薄板群と、互いに上下又は左右方向に配置され隣接しているもの同士が互いに折り曲げ可能に且つ折り畳み可能に接続された4個以上の薄板から成る第2の薄板群であって、その中の全部又は一部の複数の薄板が互いに協働して「電子ペーパーなどのフレキシブルな薄型表示装置から成る一つの画面」をユーザーに対向するように支持するために使用される第2の薄板群と、前記第1の薄板群の2個以上の薄板の端部と前記第2の薄板群の2個以上の薄板の端部とが互いに近接するように接続すると共に、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とをそれらの全部又は一部を展開したときの平面が同一平面上になるように且つ互いの平面が近づく方向に折り曲げられるように接続するための折り曲げ接続手段と、前記第1の薄板群と前記第2の薄板群とを、両者に含まれる薄板の全部を展開したときの平面の全体のほぼ中心部又はその近傍を支点として、一方が他方に対して少なくとも約180度回動可能に接続するための回動接続手段と、を含むことを特徴とする携帯型端末装置。
本発明では、一つの携帯型端末装置を、携帯電話として、読書端末として、及びノート型パソコン又は携帯情報端末(PDA)として、多機能に利用できるようになり、また、携帯時の大幅な小型化が可能になる。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
図1及び図2は本発明の実施例1による携帯型端末装置を読書端末(電子書籍端末)及び携帯情報端末(PDA、ノート型パソコンの代わり)として使用するときの構成及び動作を示す図である。
図1の図示上方の3枚の薄板1a,1b,1cは、公知のヒンジ部などの接続部(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(例えば、薄板1aと1b、薄板1bと1c)が折り曲げ且つ畳み可能に接続されている。また、図1の図示下方の3枚の薄板2a,2b,2cも、公知のヒンジ部などの接続手段(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(例えば、薄板2aと2b、薄板2bと2c)が折り曲げ且つ畳み可能に接続されている。
また、図1の図示上方の計3枚の薄板1a,1b,1cから成る薄板群1と図示下方の計3枚の薄板2a,2b,2cから成る薄板群2とは、ヒンジ部3a,3b及びヒンジ部4により、図示上下方向に互いに折り曲げ折り畳み可能に接続されている。
詳しくは詳述するが、前記3つのヒンジ部3a,3b,4の中で、両端のヒンジ部3a,3bは、薄板群1及び薄板群2の一方が他方に対して図1の左右方向に回動するとき(図5(b)参照)、ヒンジ部3a,3bによる薄板群1及び薄板群2の相互間の接続を容易に解除できるようになっている。
また、前記3つのヒンジ部3a,3b,4の中で、中央のヒンジ部4は、薄板群1と薄板群2とが図1の上下方向に折り曲げ・折り畳み可能に接続するだけでなく、薄板群1及び薄板群2の一方が他方に対して図1の左右方向に回動可能となるようにも接続している。
また、本実施例1では、前記薄板群1を構成する3個の薄板1a,1b,1cの一方の面に、これらのほぼ全体をまたがるように、一枚の電子ペーパー5が備えられている。また、また、本実施例1では、前記薄板群2を構成する3個の薄板2a,2b,2cの一方の面に、これらのほぼ全体をまたがるように、一枚の電子ペーパー6が備えられている。これらの電子ペーパー5,6は、文字や画像などを表示することができる画面表示機能を有しており、フレキシブルな素材で構成された極めて薄い薄板(例えば0.1−0.3mm厚、又は、0.1−2.0mm厚)であり、折り曲げ及び折り畳みが可能に形成されている。
したがって、本実施例では、前述のように、各薄板群1,2を構成する各薄板1a−2cが互いに折り曲げられ又は折り畳まれた状態でも、それらが展開されユーザーに対して開かれた状態でも、これらの状態の間を相互に移行しているときでも、前記電子ペーパー5,6は画面表示機能を有する一枚のシートとしての性能を保持する。よって、図1又は図2に示すように各薄板が展開されたときでも、前記電子ペーパー5,6は、「一つの画面」(「ヒンジ部の存在などによる継ぎ目」などの無い画面)をユーザーに提供できる。
本実施例1は、図2(a)のように、ユーザーから見て上下方向に開いて、薄板群2の下面を机上に載置し(前記電子ペーパー6が上面にくるようにし)、この薄板群2に対して薄板群1を少し傾斜させ、この角度で両者を一時的に固定(公知のチルト機構や摩擦機構により一時的に固定させる)した状態で使用してもよい。この場合は、机上に設置する薄板群2をタッチパネルとして機能させて(例えば、画面にソフトキーボードを表示させたり、手書き入力認識画面を表示させたりする)、指先又はペンでデータ入力することが可能である(タッチパネルの方式は、圧電素子を使用して押圧力を検出する方式、静電容量の変化を検出する方式、赤外線でペン先や指先の位置を検出する方式など様々な方式が可能である。このタッチパネルは、デジタイザ、米国マイクロソフト社のタブレット・パソコン用表示装置などを含む)。
また、本実施例1は、図2(b)のように、ユーザーから見て左右方向に開いて、ユーザーが片手又は両手で持って電子書籍、電子新聞、電子雑誌などを表示させる読書端末として使用することもできる。
次に、図3及び図4は本実施例1を図1の状態から携帯電話として使用するのに適した形態に移行させるときの構成及び動作を示す図である。
図1について前述したように、図1の図示上方の3枚の薄板1a,1b,1cと、図1の図示下方の3枚の薄板2a,2b,2cは、公知のヒンジ部などの接続部(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(例えば、薄板1aと1b、薄板1bと1c。また、薄板2aと2b、薄板2bと2c)が折り曲げ方向と直交する方向から見たときの側面が略ジクザグ状となるように折り曲げ可能に且つ畳み可能に接続されている。
したがって、ユーザーは、自己が希望するときは、本実施例1を、図1に示す状態から、図3(a)に示すように、折り曲げ方向(図3(a)の左右方向)と直交する方向から見たときの複数の薄板全体の側面が全体として略ジクザグ状となるように折り曲げた状態に移行させることができる。そして、ユーザーは、この図3(a)に示す略ジグザグ状の状態から、さらに、図3(b)に示すような薄板群1及び2をそれぞれ構成する3個の薄板が互いに折れ重なった折り畳み状態に移行させることができる。
図4(a)は、図3(b)に示す折り畳み状態となった実施例1をその背後から示すものである。図4(a)に示すように、本実施例1では、図3(a)の薄板1aの電子ペーパー5が備えられた側の反対側の面には、図4(a)に示すような携帯電話用のスピーカ(イヤホンを含む)7と電話の相手先情報・着信情報・時刻情報・電源情報などを表示するための小型ディスプレイ8が備えられている。また、図3(a)の薄板2aの電子ペーパー6が備えられた側の反対側の面には、図4(a)に示すような携帯電話用のマイク9と電話番号などを入力するためのキー群10aが備えられている。このキー群10aは、後述のキーボード10の一部を構成するものである。
また、本実施例1では、図示していないが、内部に携帯電話機能を発揮するための集積回路その他電子回路及びアンテナを備えている。したがって本実施例1を図4(a)に示すような状態にすると、ユーザーは、前記スピーカ7とマイク9を使用して、遠隔の相手と無線で電話をすることができる。
また、本実施例1においては、ユーザーは、図4(a)の状態で薄板群1と薄板群2とを接続している前記ヒンジ部3a,3bの接続を解除して(図4(b)では、前記ヒンジ部3a,3bの図示を省略している)、前記ヒンジ部4だけにより両者を接続するようにする。そして、ユーザーは、薄板群1の図4(a)の下方の端部と薄板群2の図4(a)の上方の端部とを互いに少し離して、この状態で、前記ヒンジ部4により薄板群1の薄板1aの平面と薄板群2の薄板2aの平面とが互いに少し近づくように折り曲げて図4(b)に示す状態にすることができる。そして、ユーザーは、この状態で遠隔の相手と無線で電話をすることができる。この場合は、前述のように薄板群1と薄板群2とが互いにそれぞれの平面が少し近づくように少し折り曲げられているので、実施例1のユーザーの顔に対向する部分の形状及びスピーカ7とマイク9との相互の位置関係が、ユーザーの顔の形状によりフィットした状態となり、実施例1が携帯電話としてより使用しやすくなっている。
また、図4(c)は、図4(a)の状態から図4(b)の折り曲げ状態を経て、薄板群1の薄板1aと薄板群2の薄板2aのそれぞれの平面が互いに折り重なるように折り畳んだ状態を示すものである(図4(c)では、前記ヒンジ部3a,3bの図示を省略している)。この図4(c)のように折り畳んだ状態では、実施例1の全体の容量は最小となるので、服のポケットやバッグなどへの収納が容易になり携帯が容易になる。
次に、図5及び図6は本実施例1を、携帯情報端末(PDA)又はノート型パソコンのように、文字や図形などのデータを入力するために使用するときの構成及び動作を示す図である。
図5(a)に示すものは、図1(a)に示すものと同一である。本実施例1では、図5(a)の状態から、図5(b)に示すように、前記薄板群1及び薄板群2のいずれか一方を他方に対して、前記ヒンジ部4を支点として、図5の左右方向(前記薄板群1及び薄板群2が前記ヒンジ部3a,3b,4により互いに折り曲げ・折り畳まれる方向と直交する方向)に約180度グルッと回動できるように構成されている。
このような回動を行うときは、まず、前記薄板群1及び薄板群2を接続している前記ヒンジ部3a,3bの接続を解除させ(図5(b)では、前記ヒンジ部3a,3bの図示を省略している)、前記ヒンジ部4だけで前記薄板群1及び薄板群2が互いに接続されている状態にする。前記ヒンジ部4は、図5の縦(上下)方向の軸(図示せず)を備えており、これを支点としてグルッと図示横向きに薄板群1及び薄板群2の一方を他方に対して回動できるように支持している。
ユーザーは、このヒンジ部4の機能により、図5(b)に示すように、薄板群1に対して薄板群2を180度だけ回動させて、図6(a)に示すような状態とすることができる。本実施例1では、前記薄板群2の電子ペーパー6が備えられた側の反対側の面(裏面)にはキーボード10が備えられている。すなわち、薄板2aの裏面(電子ペーパー6が備えられた側の裏側の面)にはキー群10aが、薄板2bの裏面にはキー群10bが、薄板2cの裏面にはキー群10cが備えられている。そして、これらの各キー群10a,10b,10cは、各薄板2a−2cに内蔵された電子回路により、互いに協働して、全体として「一つのキーボード」10として機能するようになっている。
また、ユーザーは、図6(a)の状態から、図6(b)のように薄板群2の下面を机上に載置した状態(薄板群2のキーボード10を上面にして)、この薄板群2のキーボード10に対して薄板群1の電子ペーパー5を少し傾斜させ、この角度で両者を一時的に固定(公知のチルト機構や摩擦機構により一時的に固定させた状態)で使用してもよい。この場合は、従来のPDAやノート型パソコンを使用するときと同じ方法でデータ入力を行うこと、すなわち、机上に設置する薄板群2のキーボード10を使用してデータ入力を行い、その入力したデータを薄板群1の電子ペーパー5に表示させることができる。
なお、本発明では、図6のキーボード10に代えて、タッチパネルを使用して指先やペンでデータを入力するようにしてもよい。この場合のタッチパネルの方式は、圧電素子を使用して押圧力を検出する方式、静電容量の変化を検出する方式、赤外線でペン先や指先の位置を検出する方式など様々な方式が可能である。このタッチパネルは、デジタイザ、米国マイクロソフト社のタブレット・パソコン用表示装置などを含む。
次に、図7及び図8は本発明の実施例2による携帯型端末装置を読書端末(電子書籍端末)及び携帯情報端末(PDA、ノート型パソコンの代わり)として使用するときの構成及び動作を示す図である。
図7の図示上方の8枚の薄板11a−11hは、公知のヒンジ部などの接続部(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(例えば、薄板11aと11e、薄板11bと11f、薄板11cと11g、薄板11dと11h、薄板11bと11c、薄板11aと11d)が折り曲げ且つ畳み可能に接続されている。また、図1の図示下方の8枚の薄板12a−12hも、公知のヒンジ部などの接続手段(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(例えば、薄板12aと12e、薄板12bと12f、薄板12cと12g、薄板12dと12h、薄板12bと12c、薄板12aと12d)が折り曲げ且つ畳み可能に接続されている。
また、図7の図示上方の計8枚の薄板11a−11hから成る薄板群11と図示下方の計8枚の薄板12a−12hから成る薄板群12とは、ヒンジ部13a,13b及びヒンジ部14により、図示上下方向(例えば、図7の矢印α方向)に互いに折り曲げ・折り畳み可能に接続されている。
詳しくは詳述するが、前記3つのヒンジ部13a,13b,14の中で、両端のヒンジ部13a,13bは、薄板群11及び薄板群12の一方が他方に対して図7の左右方向に回動するとき(図11(a)参照)、ヒンジ部13a,13bによる薄板群11と薄板群12との相互の接続を容易に解除できるようになっている。また、前記3つのヒンジ部13a,13b,14の中で、中央のヒンジ部14は、薄板群11及び薄板群12を、両者を図7の上下方向に回動可能に接続するだけでなく、両者の一方が他方に対して図7の左右方向に約180度グルッと回動可能となるようにも、接続している。
また、本実施例2では、前記薄板群11を構成する8個の薄板11a−11hの一方の面に、これらのほぼ全体をまたがるように、一枚の電子ペーパー15が備えられている。また、また、本実施例2では、前記薄板群12を構成する8個の薄板12a−12hの一方の面に、これらのほぼ全体をまたがるように、一枚の電子ペーパー16が備えられている。これらの電子ペーパー15,16は、文字や画像などを表示することができる画面表示機能を有しており、フレキシブルな素材で構成された極めて薄い薄板(例えば0.1−0.3mm厚)であり、折り曲げ及び折り畳みが可能に形成されている。
したがって、本実施例2では、前述のように、各薄板群11,12を構成する各薄板11a−11h及び12a−12hが互いに折り曲げられ又は折り畳まれた状態と、それらが展開されユーザーに対して開かれた状態との間を相互に移行しても、前記電子ペーパー15,16は画面表示機能を有する一枚のシートとしての性能を保持する。よって、図7又は図8に示すように各薄板が展開されたときでも、前記電子ペーパー15,16は、「一つの画面」(「ヒンジ部の存在などによる継ぎ目」などが無い画面)をユーザーに提供できる。
本実施例2は、図8(a)のように、ユーザーから見て上下方向に開いて、薄板群12の下面を机上に載置し、この薄板群12に対して薄板群11を少し傾斜させ、この角度で両者を一時的に固定(公知のチルト機構や摩擦機構により一時的に固定させる)した状態で使用してもよい。この場合は、机上に設置する薄板群12をタッチパネルとして機能させて(例えば、画面にソフトキーボードを表示させたり、手書き入力認識画面を表示させたりする)、指先又はペンでデータ入力することが可能である(タッチパネルの方式は、圧電素子を使用して押圧力を検出する方式、静電容量の変化を検出する方式、赤外線でペン先や指先の位置を検出する方式など様々な方式が可能である。このタッチパネルは、デジタイザ、米国マイクロソフト社のタブレット・パソコン用表示装置などを含む)。
また、本実施例2は、図8(b)のように、ユーザーから見て左右方向に開いて、ユーザーが片手又は両手で持って電子書籍、電子新聞、電子雑誌などを表示させる読書端末として使用することもできる。
次に、図9及び図10は本実施例2を図7、図8の状態から携帯電話として使用するのに適した形態に移行させるときの構成及び動作を示す図である。
図7について前述したように、図7の図示上半分の8枚の薄板11−11hと、図7の図示下半分の8枚の薄板12a−12hは、それぞれ、公知のヒンジ部などの接続部(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(例えば、薄板11aと11e、薄板11bと11fなど。また、薄板12aと12e、薄板12bと12fなど)が、互いに折り曲げ可能に且つ畳み可能に接続されている。
したがって、ユーザーは、本実施例2の薄板群11を、図7に示す状態から、図9(a)に示すように、薄板群11の中の薄板11a−11dと薄板11e−11hとを、それらの電子ペーパー15が備えられている面が互いに近づく方向(図9(a)の矢印β方向)に、互いに折り曲げ・折り畳むことができる。また、ユーザーは、本実施例2の薄板群12を、図7に示す状態から、図9(a)に示すように、薄板群12の中の薄板12a−12dと薄板12e−12hとを、それらの電子ペーパー16が備えられている面が互いに近づく方向(図9(a)の矢印γ方向)に、互いに折り曲げ・折り畳むことができる。
なお、図9(a)において、17は薄板11aの電子ペーパー15が備えられた側の反対側の面に備えられた携帯電話用スピーカ(イヤホンを含む)、18は薄板11aの電子ペーパー15が備えられた側の反対側の面の前記スピーカ17の近傍に備えられた小型ディスプレイ(電話の着信表示、相手先情報表示などに使用する)、19は薄板12aの電子ペーパー16が備えられた側の反対側の面に備えられた携帯電話用マイク、20aはこの面に備えられたキー群(相手先の電話番号の入力などに使用する)である。
また図9(a)において、20a,20b,20c,20dは、それぞれ、各薄板12a,12b,12c,12dの電子ペーパー16が備えられた側と反対側の面に備えられたキー群である。これらのキー群20a−20dは、各薄板12a−12dに内蔵された電子回路により、互いに協働して「一つのキーボード」として機能するようになっている。
本実施例2を携帯電話として使用しようとするときは、ユーザーは、図9(a)に示すように、図示上半分の薄板群11の薄板11a−11dを薄板11e−11hの方向に折り曲げて折り畳む(その結果、薄板11a−11dと薄板11e−11hとは、電子ペーパー15が備えられた面が互いに対向するように、折り畳まれる)と共に、図示下半分の薄板群12の薄板12a−12dを薄板12e−12hの方向に折り曲げて折り畳む(その結果、薄板12a−12dと薄板12e−12hとは、電子ペーパー16が備えられた面が互いに対向するように、折り畳まれる)。
図9(b)は、このように折り畳んだ後の状態を示す斜視図である。本実施例2を携帯電話として使用しようとする場合、ユーザーは、図9(a)の状態からさらに、図9(b)に示すように、薄板11a,11e,12a及び12eと薄板11b,11f,12b,12fとを、薄板11e及び12eと薄板11f及び12fとが互いに重なり合うように(図9(b)の矢印A参照)、互いに折り畳むようにする。また、これと並行して、ユーザーは、図9(b)に示すように、薄板11c,11g,12c,12gと薄板11d,11h,12d,12hとを、薄板11c及び12cと薄板11d及び12hとが互いに重なり合うように(図9(b)の矢印B参照)、互いに折り畳むようにする。なお、図9においては、ヒンジ部13a,13b,14は図示を省略している。
図10(a)は、図9(b)について前述したように折り畳んだ後の状態を示す斜視図である。なお、図10においても、ヒンジ部13a,13b,14は図示を省略している。ユーザーは、この図10(a)の状態で、マイク19及びスピーカ17により遠隔の相手と無線で電話をすることができる。
また、図10(b)は、図10(a)の状態から、さらに、図示を省略している前記ヒンジ部14により、薄板群11と薄板群12とを、薄板11aと薄板12aとが互いに近づく方向に、少し折り曲げた状態を示す図である。ユーザーは、この図10(b)の状態でも、本実施例2を携帯電話として使用することができる。この場合は、図10(b)に示すように、スピーカ17を含む薄板11aとマイク19を含む薄板12aとが少し折り曲げられているので、実施例2のユーザーの顔に対向する部分の形状及びスピーカ17とマイク19の位置関係が、ユーザーの顔の形状によりフィットした状態となり、実施例2が携帯電話としてより使用しやすくなっている。
また、図10(c)は、図10(a)の状態から図10(b)の折り曲げ状態を経て、薄板群11と薄板群12とを、薄板11a及び薄板12aのそれぞれの平面が互いに折り重なるように、互いに折り畳んだ状態を示すものである。この図10(c)のように折り畳んだ状態では、実施例2の全体の容量は最小となるので、服のポケットやバッグなどへの収納が容易になり携帯が容易になる。
次に、図11は本実施例2を、携帯情報端末(PDA)又はノートパソコンのように、文字や図形などのデータを入力するために使用するときの構成及び動作を示す図である。本実施例2では、図7に示す状態から、図11(a)に示すように、前記薄板群11及び薄板群12のいずれか一方を他方に対して、前記ヒンジ部14を支点として、図11の左右方向(図7及び図8において、前記薄板群11と薄板群12とが、それぞれの電子ペーパー15,16が備えられた面が互いに近づくように、前記ヒンジ部13a,13b及び14により互いに折り曲げ・折り畳まれる方向と直交する方向)に約180度グルッと回動できるように構成されている。
このような回動を行うときは、まず、前記薄板群11及び薄板群12を接続している前記ヒンジ部13a,13bによる両薄板群11及び12の間の接続を解除させ(図11(a)では、前記ヒンジ部13a,13bの図示を省略している)、前記ヒンジ部14だけで前記薄板群11及び薄板群12が互いに接続されている状態にする。前記ヒンジ部14は、図10の縦(上下)方向の軸(図示せず)を備えており、この軸を支点としてグルッと図示横向きに(約180度以上)薄板群11及び薄板群12の一方を他方に対して回動できるように支持している。
ユーザーは、このヒンジ部14の機能により、図10(a)に示すように、薄板群11に対して薄板群12を約180度だけ回動させることができる。本実施例2では、前記薄板群12の各薄板12a−12hの電子ペーパー16が備えられた側の反対側の面(裏面)に、キー群20a−20hが備えられている。すなわち、薄板12aの裏面(電子ペーパー16が備えられた側の裏側の面)にはキー群20aが、薄板12bの裏面にはキー群20bが、薄板12cの裏面にはキー群20cが、薄板12dの裏面にはキー群20dが、薄板12eの裏面にはキー群20eが、薄板12fの裏面にはキー群20fが、薄板12gの裏面にはキー群20gが、薄板12hの裏面にはキー群20hが備えられている(図10(b)参照)。そして、これらの各キー群20a−20hは、各薄板の内部の電子回路により、互いに協働して、全体として「一つのキーボード」として機能するようになっている。
また、ユーザーは、この状態から、図10(b)のように、薄板群12の下面を机上に載置した状態にして(薄板群12のキー群20a−20hが上面になるようにして)、この薄板群12のキー群20a−20hに対して薄板群11の電子ペーパー15を少し傾斜させ、この角度で両者を一時的に固定(公知のチルト機構や摩擦機構により一時的に固定させた状態)で使用してもよい。この場合は、従来のPDAやノート型パソコンを使用するときと同じ方法でデータ入力を行うこと、すなわち、机上に設置する薄板群2のキー群20a−20hを「一つのキーボード」として使用してデータ入力を行い、その入力したデータを薄板群1の電子ペーパー15に表示させることができる。
なお、本発明では、図10のキー群20a−20hから成る「一つのキーボード」に代えて、タッチパネルを使用して指先やペンでデータを入力するようにしてもよい。この場合のタッチパネルの方式は、圧電素子を使用して押圧力を検出する方式、静電容量の変化を検出する方式、赤外線でペン先や指先の位置を検出する方式など様々な方式が可能である。このタッチパネルは、デジタイザ、米国マイクロソフト社のタブレット・パソコン用表示装置などを含む。
次に、図12及び図13は本発明の実施例3による携帯型端末装置を読書端末(電子書籍端末)及び携帯情報端末(PDA又はノート型パソコンの代わり)として使用するときの構成及び動作を示す図である。
図12の図示上半分の4枚の薄板21a−21dは、公知のヒンジ部などの接続部(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(薄板21aと21c、薄板12bと21d、薄板21cと21d)が、互いに折り曲げ且つ畳み可能に接続されている。また、図12の図示下半分の4枚の薄板22a−22dも、公知のヒンジ部などの接続手段(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(薄板22aと22c、薄板22bと22d、薄板22cと22d)が、互いに折り曲げ且つ畳み可能に接続されている。
また、図12の図示上半分の計4枚の薄板21a−21dから成る薄板群21と図示下半分の計4枚の薄板22a−22dから成る薄板群22とは、ヒンジ部23a,23b及びヒンジ部24により、図示上下方向(例えば図12の矢印α方向)に互いに折り曲げ折り畳み可能に接続されている。
詳しくは詳述するが、前記3つのヒンジ部2a,23b,24の中で、両端のヒンジ部23a,23bは、薄板群21及び薄板群22の一方が他方に対して図12の左右方向に回動するとき(図16(a)参照)、前記ヒンジ部23a,23bによる薄板群21及び薄板群22の相互間の接続を容易に解除できるようになっている。また、前記3つのヒンジ部23a,23b,24の中で、中央のヒンジ部24は、薄板群21及び薄板群22を、図12の上下方向(例えば図12の矢印α方向)に回動可能に接続するだけでなく、両薄板群11及び12の一方が他方に対して図12の左右方向に回動可能となるようにも接続している。
また、本実施例3では、前記薄板群21を構成する4個の薄板21a−21dが展開されたとき(図12の状態)の一方の面に、これらの各薄板21a−21dのほぼ全体をまたがるように、一枚の電子ペーパー25が備えられている。また、また、本実施例3では、前記薄板群22を構成する4個の薄板22a−22dが展開されたとき(図12の状態)の一方の面に、これらの各薄板22a−22dのほぼ全体をまたがるように、一枚の電子ペーパー26が備えられている。これらの電子ペーパー25,26は、文字や画像などを表示することができる画面表示機能を有しており、フレキシブルな素材で構成された極めて薄い薄板(例えば0.1−0.3mm厚)であり、折り曲げ及び折り畳みが可能に形成されている。
したがって、本実施例3では、例えば、薄板群21を構成する薄板22a−21dが互いに折り曲げられ又は折り畳まれたときでも、薄板群22を構成する各薄板22a−22dが互いに折り曲げられ又は折り畳まれたときでも、それらが展開されてユーザーに対して開かれたときでも、またそれらがこれらの各状態の間を相互に移行するときでも、前記電子ペーパー25,26は、画面表示機能を有する一枚のシートとしての性能を保持する。よって、図12又は図13に示すように各薄板が展開されたとき、前記電子ペーパー25,26は、それぞれ「一つの画面」(「ヒンジ部の存在などによる継ぎ目」などの無い画面)をユーザーに提供できる。
本実施例3は、図13(a)のように、薄板群21と薄板群22とをユーザーから見て上下方向に開いて、薄板群22の下面を机上に載置し、この薄板群22に対して薄板群21を少し傾斜させ、この角度で両者を一時的に固定(公知のチルト機構や摩擦機構により一時的に固定させる)した状態で使用してもよい。この場合は、机上に設置する薄板群22をタッチパネルとして機能させて(例えば、画面にソフトキーボードを表示させたり、手書き入力認識画面を表示させたりする)、指先又はペンでデータ入力することが可能である(タッチパネルの方式は、圧電素子を使用して押圧力を検出する方式、静電容量の変化を検出する方式、赤外線でペン先や指先の位置を検出する方式など様々な方式が可能である。このタッチパネルは、デジタイザ、米国マイクロソフト社のタブレット・パソコン用表示装置などを含む)。
また、本実施例3は、図13(b)のように、薄板群21と薄板群22とをユーザーから見て左右方向に開いて、ユーザーが片手又は両手で持って電子書籍、電子新聞、電子雑誌などを表示させる読書端末として使用することもできる。
次に、図14及び図15は本実施例3を図12の状態から携帯電話として使用するのに適した形態に移行させるときの構成及び動作を示す図である。
図12について前述したように、図12の図示上半分の4枚の薄板21a−21dと、図12の図示下半分の4枚の薄板22a−22dとは、公知のヒンジ部などの接続部(図示せず)により、互いに隣接するもの同士(例えば、薄板21aと21c、薄板22aと22c)が互いに折り曲げ可能に且つ折り畳み可能に接続されている。
本実施例3を携帯電話として使用しようとするときは、ユーザーは、図14の矢印aに示すように、図12に示す状態から、まず、薄板21a及び21bと薄板21c及び21dとを、それらの電子ペーパー25が備えられた側の面が互いに対向するように、互いに折り畳む。次に、これと並行して、ユーザーは、図14の矢印Bに示すように、薄板22a及び22bと薄板22c及び22dとを、それらの電子ペーパー26が備えられた側の面が互いに対向するように、互いに折り畳む。
さらに、この後、ユーザーは、図14の矢印Cに示すように、薄板21a及び21bと薄板21c及び21dとを折り畳んだもの(薄板群21)と、薄板22a及び22bと薄板22c及び22dとを折り畳んだもの(薄板群22)とを、前記薄板21a及び21bの電子ペーパー25が備えられた側の裏側の面と前記薄板22c及び22dの電子ペーパー26が備えられた側の面とが互いに対向するように、互いに折り畳む。なお、図14においては、ヒンジ部13a,13bは図示を省略している。
以上により、本実施例3は、図14の状態から図15(a)に示すような状態となる。本実施例3では、前記薄板21cの電子ペーパー25が備えられた側の裏側の面には、携帯電話用のスピーカ27及び小型ディスプレイ(着信表示用などに使用する)28が備えられている。また、前記薄板21dの電子ペーパー25が備えられた側の裏側の面には、携帯電話用のマイク29及びキー群30a(相手先の携帯電話の番号を入力するときなどに使用する)が備えられている。ユーザーは、この図15(a)の状態で、マイク29及びスピーカ27により遠隔の相手と無線で電話をすることができる。
また、図15(b)は、図15(a)の状態から、さらに、図示を省略している前記ヒンジ部14により、図15(a)の上半分の薄板21c,21a,22c及び22aと、同下半分の薄板21d,21b,22d及び22bとを、薄板21cと薄板21dとが互いに近づく方向に、少し折り曲げた状態を示す図である。ユーザーは、この図15(b)の状態でも、本実施例3を携帯電話として使用することができる。この場合は、前述のようにスピーカ27を含む薄板21cとマイク29を含む薄板21dとが少し折り曲げられているので、実施例3のユーザーの顔に対向する部分の形状及びスピーカ27及びマイク29の位置関係が、ユーザーの顔の形状によりフィットした状態となり、実施例3が携帯電話としてより使用しやすくなっている。
また、図15(c)は、図15(a)の状態から図15(b)の折り曲げ状態を経て、図15(a)の上半分の薄板21c,21a,22c及び22aと、同下半分の薄板21d,21b,22d及び22bとを、薄板21cと薄板21dとが互いに折り重なるように、折り畳んだ状態を示すものである(図15(c)では、前記ヒンジ部23a,23b,24の図示を省略している)。この図20(c)のように折り畳んだ状態では、実施例2の全体の容量は最小となるので、服のポケットやバッグなどへの収納が容易になり携帯が容易になる。
次に、図16は本実施例3を、携帯情報端末(PDA)又はノートパソコンのように、文字や図形などのデータを入力するために使用するときの構成及び動作を示す図である。本実施例3では、図12に示す状態から、図16(a)に示すように、前記薄板群21及び薄板群22のいずれか一方を他方に対して、前記ヒンジ部24を支点として、図12及び図16の左右方向(図13に示すように前記薄板群21及び薄板群22が前記ヒンジ部23a,23b及び24により互いに折り曲げ・折り畳まれる方向と直交する方向)に約180度グルッと回動できるように構成されている。
このような回動を行うときは、まず、前記薄板群21及び薄板群22を接続している前記ヒンジ部23a,23bの接続を解除させ(図16(a)では、前記ヒンジ部23a,23bの図示を省略している)、前記ヒンジ部24だけで前記薄板群21及び薄板群22が互いに接続されている状態にする。前記ヒンジ部24は、図13及び図16(a)の縦(上下)方向の軸(図示せず)を備えており、この軸を支点としてグルッと図示横向きに薄板群21及び薄板群22の一方を他方に対して回動できるように支持している。
ユーザーは、このヒンジ部24の機能により、図15(a)に示すように、薄板群21に対して薄板群22を180度だけ横方向に回動させることができる。本実施例3では、前記薄板群22の各薄板22a−22dの電子ペーパー26が備えられた側の反対側の面(裏面)に、それぞれキー群30a−30dが備えられている。すなわち、薄板22aの裏面(電子ペーパー26が備えられた側の裏側の面)にはキー群30aが、薄板22bの裏面にはキー群30bが、薄板22cの裏面にはキー群30cが、薄板22dの裏面にはキー群320dが備えられている(図16(b)参照)。そして、これらの各キー群30a−30dは、各薄板の内部の電子回路により、互いに協働して、全体として「一つのキーボード」として機能するようになっている。
また、ユーザーは、この状態から、図16(b)のように、薄板群22の下面を机上に載置した状態(薄板群22のキー群30a−30dを上面にして)、この薄板群22のキー群20a−20dに対して薄板群21の電子ペーパー25を少し傾斜させ、この角度で両者を一時的に固定(公知のチルト機構や摩擦機構により一時的に固定させた状態)で使用してもよい。この場合は、従来のPDAやノート型パソコンを使用するときと同じ方法でデータ入力を行うこと、すなわち、机上に設置する薄板群22のキー群30a−30dを「一つのキーボード」として使用してデータ入力を行い、その入力したデータを薄板群21の電子ペーパー25に表示させることができる。
なお、本発明では、図15のキー群30a−30dから成る「一つのキーボード」に代えて、タッチパネルを使用して指先やペンでデータを入力するようにしてもよい。この場合のタッチパネルの方式は、圧電素子を使用して押圧力を検出する方式、静電容量の変化を検出する方式、赤外線でペン先や指先の位置を検出する方式など様々な方式が可能である。このタッチパネルは、デジタイザ、米国マイクロソフト社のタブレット・パソコン用表示装置などを含む。
本発明の実施例1による携帯型端末装置を読書端末及び携帯情報端末(PDA)として使用するときの構成及び動作を示す図。
本発明の実施例1による携帯型端末装置を読書端末及び携帯情報端末(PDA)として使用するときの構成及び動作を示す図。
本実施例1を携帯電話として使用するとき及び携帯又は収容しておくときの構成及び動作を示す図。
本実施例1を携帯電話として使用するとき及び携帯又は収容しておくときの構成及び動作を示す図。
本実施例1を携帯情報端末(PDA)又はノートパソコンのようにデータ入力のために使用するときの構成及び動作を示す図。
本実施例1を携帯情報端末(PDA)又はノートパソコンのようにデータ入力のために使用するときの構成及び動作を示す図。
本発明の実施例2による携帯型端末装置を読書端末及び携帯情報端末(PDA)として使用するときの構成及び動作を示す図。
本発明の実施例2による携帯型端末装置を読書端末及び携帯情報端末(PDA)として使用するときの構成及び動作を示す図。
本実施例2を携帯電話として使用するとき及び携帯又は収容しておくときの構成及び動作を示す図。
本実施例2を携帯電話として使用するとき及び携帯又は収容しておくときの構成及び動作を示す図。
本実施例2を携帯情報端末(PDA)又はノートパソコンのようにデータ入力のために使用するときの構成及び動作を示す図。
本発明の実施例3による携帯型端末装置を読書端末及び携帯情報端末(PDA)として使用するときの構成及び動作を示す図。
本発明の実施例3による携帯型端末装置を読書端末及び携帯情報端末(PDA)として使用するときの構成及び動作を示す図。
本実施例3を携帯電話として使用するとき及び携帯又は収容しておくときの構成及び動作を示す図。
本実施例3を携帯電話として使用するとき及び携帯又は収容しておくときの構成及び動作を示す図。
本実施例3を携帯情報端末(PDA)又はノートパソコンのようにデータ入力のために使用するときの構成及び動作を示す図。