JP2005037309A - 振動式トランスデューサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 シリコン単結晶の基板に設けられた振動子と、該振動子の周囲に隙間が維持されるように該振動子を囲み前記基板内に真空室を構成するシェルと、該振動子を励振する励振手段と、前記振動子の振動を検出する励振検出手段とを具備する振動式トランスデューサにおいて、前記振動子をシリコン単結晶で形成し、該振動子を囲む真空室を形成するに際しては、振動子上部の犠牲層としてシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を用いるとともに前記振動子およびシェルを電気的に絶縁し、振動子およびシェルを電極として静電容量により駆動させ、前記振動子に加えられた歪を共振周波数の変化として検出する。
【選択図】 図1
Description
3は測定ダイアフラム2内に埋込んで設けられた歪み検出センサで、振動梁(振動子)3が使用されている。
図18において、N型シリコン(100)面にカットされた基板1に、シリコン酸化物あるいはシリコン窒化物の膜101を形成し、膜101の所要の箇所102をホトリソグラフィにより除去する。
a) ボロンの濃度1018cm-3のP形シリコンにより、真空室5の下半分に相当する第1エピタキシャル層104を選択エピタキシャル成長させる。
c)ボロンの濃度1018cm-3のP形シリコンにより、第2エピタキシャル層105の表面に、真空室5の上半分に相当する第3エピタキシャル層106を選択エピタキシャル成長させる。
d) ボロンの濃度3×1019cm-3のP形シリコンにより、第3エピタキシャル層106の表面に、シェル4に相当する第4エピタキシャル層107を選択エピタキシャル成長させる。
図22において、第4エピタキシャル層107に対して基板1に正のパルスあるいは正の電圧を印加して、エッチング注入口108よりアルカリ液を注入して、第1エピタキシャル層104と第3エピタキシャル層106を選択エッチングして除去する。
a)振動子を単結晶により構成して、残留歪の制御を容易にし、
b)基板、振動子、真空室を、半導体プロセスにより、モノリシックに形成し、
c)静電容量により振動子の駆動、検出を行い、振動子の駆動、検出機構を簡便化することにより、安価に、且つ、安定に製造できる振動式トランスデューサを提供することを目的としている。
シリコン単結晶の基板に設けられた振動子と、該振動子の周囲に隙間が維持されるように該振動子を囲み前記基板内に真空室を構成するシェルと、該振動子を励振する励振手段と、前記振動子の振動を検出する励振検出手段とを具備する振動式トランスデューサにおいて、前記振動子をシリコン単結晶で形成し、該振動子を囲む真空室を形成するに際しては、振動子上部の犠牲層としてシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を用いるとともに前記振動子およびシェルを電気的に絶縁し、振動子およびシェルを電極として静電容量により駆動させ、前記振動子に加えられた歪を共振周波数の変化として検出することを特徴とする。
1)シリコン単結晶基板に、シリコン酸化膜を形成する工程。
2)シリコン酸化膜を部分的に除去し、除去した個所をアンダ―カットして、凹部Dを形成し、この凹部中にP+単結晶シリコンおよびP++単結晶シリコンを選択エピタキシャル成長により順次成長させる工程。
3)P++単結晶シリコン上にシリコン酸化膜を形成する工程。
4)基板表面にシリコン窒化膜を形成する工程。
5)基板表面にP++ポリシリコンを形成し、このP++ポリシリコンにエッチング液導入穴を形成する工程。
6)シリコン窒化膜およびシリコン酸化膜を除去する工程。
7)P+単結晶シリコン層を除去する工程。
8)エッチング液の導入穴をふさぎ真空室を形成する工程。
9)P++ポリシリコンをパターニングし、振動子及びシェルからの電気的配線を形成しボンディングパッド用の電極を形成する工程。
10) シリコン基板を裏面から薄肉化しダイアフラムを形成する工程。を含むことを特徴とする。
1)振動子を単結晶シリコンで構成しているため、残留歪の制御が容易である。
2)振動子を囲む真空室を形成するに際して、振動子上部の犠牲層としてシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を用いているのでエッチング液としてHFを用いて非常に狭いギャップのエッチングが可能となる。HFは0.1μm以下の非常に狭いギャップ内も、容易にエッチングすることが可能である。これにより、1μm以下のギャップを形成することが可能となり、所望の振動子/シェル間の容量を得ることが可能となる。
3)また、振動子およびシェルを電気的に絶縁し、振動子/シェル間の静電容量により駆動/検出を行うため、振動子より基板側に電気素子を形成する必要がなく、構造が簡便で、安価に、安定に製造できる。
4)電磁駆動/検出方式で必要となる外部に設置する永久磁石が必要なく、安価に、安定に製造できる。
図において、図16〜図23に示す従来例と同一機能のものは同一記号を付している。
図1は完成図、図2〜図10は概略製作工程図である。製作工程に従って説明する。
酸化膜を除去した部分をアンダ―カットして、凹部を形成しボロンの濃度1018cm-3のP形シリコンにより、選択エピタキシャル成長を行ってP+単結晶シリコン11を成長させる。次に、ボロンの濃度3×1019cm-3のP形シリコンにより、P+単結晶シリコン11の表面に、凹部を塞ぎ更に上方にP++単結晶シリコン12を成長させる。後に、P+単結晶シリコン層が振動子下のギャップ、P++単結晶シリコン層が振動子となる。
図10において、シリコン基板を裏面から薄肉化し、ダイアフラムを形成する。
図11(a)は振動子12a及びシェル14に接続してP++ポリシリコン14をパターニングし、電気的配線20を形成するとともにボンディング用のAl電極21を形成した状態を示す平面図である。
図においてVbはバイアス電圧(定電圧)、Viは駆動電圧(交流)、R1,R2は配線抵抗、R3は基板抵抗である。
C1は振動子/シェル間の容量、C2は寄生容量、C3,C4は配線/基板間の容量である。図において、R3,C2,3,4が小さい程ノイズ電流が小さくなる。また、これらの値は、配線の形成方法、パターン等により決まる。従って、これらの値を可能な限り小さくなるように決定する。
2 測定ダイアフラム
3 振動子
4 シェル
5 真空室
10 シリコン酸化膜
11 P+単結晶シリコン
12 P++単結晶シリコン
13 シリコン窒化膜
14 P++ポリシリコン
15 封止部材
20 配線
21 Alパッド
Claims (2)
- シリコン単結晶の基板に設けられた振動子と、該振動子の周囲に隙間が維持されるように該振動子を囲み前記基板内に真空室を構成するシェルと、該振動子を励振する励振手段と、前記振動子の振動を検出する励振検出手段とを具備する振動式トランスデューサにおいて、前記振動子をシリコン単結晶で形成し、該振動子を囲む真空室を形成するに際しては、振動子上部の犠牲層としてシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜を用いるとともに前記振動子およびシェルを電気的に絶縁し、振動子およびシェルを電極として静電容量により駆動させ、前記振動子に加えられた歪を共振周波数の変化として検出することを特徴とする振動式トランスデューサ。
- 1)シリコン単結晶基板に、シリコン酸化膜を形成する工程。
2)シリコン酸化膜を部分的に除去し、除去した個所をアンダ―カットして、凹部Dを形成し、この凹部中にP+単結晶シリコンおよびP++単結晶シリコンを選択エピタキシャル成長により順次成長させる工程。
3)P++単結晶シリコン上にシリコン酸化膜を形成する工程。
4)基板表面にシリコン窒化膜を形成する工程。
5)基板表面にP++ポリシリコンを形成し、このP++ポリシリコンにエッチング液導入穴を形成する工程。
6)シリコン窒化膜およびシリコン酸化膜を除去する工程。
7)P+単結晶シリコン層を除去する工程。
8)エッチング液の導入穴をふさぎ真空室を形成する工程。
9)P++ポリシリコンをパターニングし、振動子及びシェルからの電気的配線を形成しボンディングパッド用の電極を形成する工程。
10)シリコン基板を裏面から薄肉化しダイアフラムを形成する工程。を含むことを特徴とする振動式トランスデューサの製造方法。
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