JP2005035072A - 印刷機のインキ壷装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】壷ローラ2とインキ壷本体7の底板3とインキせき4とによってインキ壷5が形成されている。インキせき4には、底板3に密着する底部25とインキ壷ローラ2の周面に密着する側部26とからなる弾性部材10が備えられている。弾性部材10の側部26は、第1の押圧部材11によってインキ壷ローラ2の周面方向に押圧され、底部25は、第2の押圧部材12によって底板3方向に押圧される。掻き取り部材32は、壷ローラ2上の余剰インキをインキ壷5内に戻す当接部材33と、当接部材33を壷ローラ2の周面に当接させる板ばね34とからなる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機において版面へ供給するインキを蓄えるインキ壷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の印刷機のインキ壷装置は、回転自在に支持されたインキ壷ローラと、このインキ壷ローラに近接した位置に設けられた底板と、この底板に直交する方向に設けられこの底板の幅方向に互いに対向する一対のインキせきとで構成されるインキ壷を備え、インキせきを上下、前後に移動調整し、先端面をインキ壷ローラの周面に合わせてから固定している(例えば、特許文献1参照)。なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見付け出すことはできなかった。
【0003】
【特許文献1】
実開平2−15352号公報(8頁7行〜9頁4行、第1,2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の印刷機のインキ壷装置においては、インキ壷ローラの軸線方向の全長が、呼び出しローラの軸線方向の全長よりも長く形成されているため、インキ壷ローラの両端部であって呼び出しローラと接触しない非接触部が形成される。この非接触部のインキは、呼び出しローラに転移することなく、余剰インキとしてインキ壷ローラに残留してしまい、この余剰インキが印刷物に垂れ落ちることによって印刷障害が発生していた。また、インキせきの前端をインキ壷ローラの周面と同じ曲率の円弧状に形成する必要があり、この加工が高い精度を要求されるため、インキせきの前端とインキ壷ローラの周面との間には僅かであるが隙間が発生しやすい。また、インキ壷ローラの長期にわたる回転にともなって、インキせきの前端が摩耗するため、これらインキせきの前端とインキ壷ローラの周面との間に隙間が形成される。このため、これらの隙間からインキが漏洩し、これによっても印刷障害が発生していた。
【0005】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、余剰インキやインキの漏洩による印刷障害を防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、回転自在に支持されたインキ壷ローラと、このインキ壷ローラに近接する位置に設けられた底板と、
この底板に略直交する方向に設けられ、この底板の幅方向に互いに対向する一対のインキせきとで構成されるインキ壷を備えた印刷機のインキ壷装置において、前記インキせきを、前記底板と前記インキ壷ローラの周面とに当接する弾性部材と、この弾性部材を前記インキ壷ローラの周面方向および前記底板方向に押圧する押圧手段とで構成するとともに、前記インキ壷ローラは下流側ローラに対向し、前記下流側ローラと対向する対向位置に対して前記インキ壷ローラの回転方向下流側に、前記インキ壷ローラに付着したインキを前記インキ壷内に戻す掻き取り部材を備えたものである。
したがって、弾性部材が弾性変形によって底板とインキ壷ローラの周面に密着する。また、インキ壷ローラに付着した余剰インキは掻き取り部材によってインキ壷内に戻される。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記掻き取り部材を、前記インキ壷ローラの周面に対して接離させる方向に調節する調整部材を備えたものである。
したがって、掻き取り部材をインキ壷ローラの周面に適正な押圧力によって対接させることができる。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記弾性部材に、前記押圧手段によって押圧されることによりこの弾性部材が前記インキ壷ローラの周面に密着する方向に弾性変形する溝を設けたものである。
したがって、弾性部材が壷ローラの周面に均一に圧接する。
【0009】
また、請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記掻き取り部材をばね材によって形成したものである。
したがって、インキ壷ローラの周面に当接する掻き取り部材のばね性によって、掻き取り部材がインキ壷ローラの周面に密着する。
【0010】
また、請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記弾性部材をポリ塩化ビニール(PVC)によって形成したものである。
したがって、ポリ塩化ビニールは耐摩耗性および耐薬品性に優れているため、弾性部材の摩耗が防止されるとともに、インキによって弾性部材の外観および機械的特性が変化することなく弾性部材の変形が防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る印刷機のインキ壷装置の平面図、図2は図1におけるII−II 線断面矢視図、図3は図1におけるIII−III 線断面矢視図、図4は図1におけるIV−IV 線断面図、図5は図4における要部の拡大図である。
【0012】
図1に符号1で示すインキ壷装置は、図示を省略した左右のフレームに回転自在に軸支持されたインキ壷ローラ2と、このインキ壷ローラ2に近接する位置に設けられた底板3と、この底板3に略直交する方向に設けられ、この底板3の幅方向に互いに対向する一対のインキせき4,4とで構成されるインキ壷5を備えている。
【0013】
図3において、7は左右のフレームに枢軸を介して回動自在に支持されたインキ壷本体であって、同図に示すように、インキ壷ローラ2とともにインキ壷5を形成する作動位置と、この作動位置よりも下方に退避し、底板3が略水平となる退避位置に移動可能に設けられている。
【0014】
このインキ壷本体7上には多数のインキ壷キー8が設けられており、これらインキ壷キー8は、インキ壷ローラ2の軸線方向の両端側に位置しインキ壷本体7に固定された一対の固定キーと、これら固定キーの間に設けられインキ壷ローラ2の周面に対して接近・離間するように調整可能な多数の可動キーとによって構成されている。上記した底板3は1枚の薄鋼板によって形成され、インキ壷キー8を覆うようにして、インキ壷キー8に埋設したマグネット(図示せず)の吸引力によってインキ壷キー8に密着している。
【0015】
図1において、9,9は左右一対の支持板であって、インキ壷キー8の左右の固定キーに、底板3に直交して立設し互いに対向するように固定されており、前端面はインキ壷ローラ2の両端部の周面に密着した状態で対接するように円弧面に形成されている。
【0016】
上記したインキせき4は、図4に示すように、底板3とインキ壷ローラ2の周面とに当接する弾性部材10と、この弾性部材10をインキ壷ローラ2の周面方向に押圧する第1の押圧部材11と、弾性部材10を底板3方向に押圧する第2の押圧部材12とによって構成されている。
【0017】
第2の押圧部材12は扁平な金属材によって側面視三角形に形成されており、この第2の押圧部材12には、4個の貫通孔12aが厚み方向を貫通して設けられ、これら貫通孔12aの径は、後述するボルト21の外径よりも大きく形成されている。また、この第2の押圧部材12の側辺には、2個の凹部12b,12bが設けられており、これら凹部12b,12bの底部には、押圧手段としてのガイドピン13,13が植設され、これらガイドピン13の先端は凹部12bから突出している。
【0018】
図1において、14,14は上記支持板9,9の上端に水平状態に取り付けられた支持プレートであって、これら支持プレート14,14の上面のそれぞれには、一対の固定ブロック15,15がボルト16によって固定されている。この固定ブロック15には、左右一対の第1の側板17,17が互いに対向し底板3に直交するように、ボルト18によって固定されている。
【0019】
20,20は第2の側板であって、第1の側板17との間に上記第2の押圧部材12を挟んだ状態で、貫通孔12aを貫挿した4本のボルト21を第1の側板17のねじ孔に螺合することにより、第1の側板17に取り付けられている。このように第1の側板17が取り付けられることにより、第2の押圧部材12は第1および第2の側板17,20間にボルト21と貫通孔12aとの間の隙間分だけ上下および前後に移動自在に支持されている。
【0020】
上記した第1の押圧部材11は、図5に示すように、金属材によって細長い略直方体状に形成されており、一対の凹部11a,11aが設けられ、これら凹部11aの底部には、上記ガイドピン13の外径よりも僅かに大きい径に形成されたガイド孔11bが設けられている。この第1の押圧部材11のガイド孔11bにガイドピン13の先端部を貫挿させ、ガイドピン13の先端部にEリング23を嵌着することにより、このガイドピン13を介して第1の押圧部材11が第2の押圧部材12に移動自在に支持される。第2の押圧部材12の凹部12bの底部と第1の押圧部材11との間には、押圧手段しての圧縮コイルばね24が弾装されており、この圧縮コイルばね24の弾発力によって第1の押圧部材11はインキ壷ローラ2の略中心方向に付勢されている。
【0021】
上記した弾性部材10は、図4に示すように、底部25と側部26とによって略L字状に形成されており、側部26の左側端26aはインキ壷ローラ2の周面と同じ曲率をもつ円弧面に形成されている。この弾性部材10には、図5に示すように、底部25の上端25aと側部26の右側端26bとの交差部および側部26の右側端26bと上端26cとの交差部に、第1の溝27および第2の溝28がそれぞれ設けられている。
【0022】
これら第1および第2の溝27,28は、共に弾性部材10の厚み方向全体にわたって形成され、第1の溝27は、側部26の右側端26bと略直交する方向を指向し、第2の溝28は上端26cと直交する方向を指向している。このように形成された弾性部材10は、第1および第2の側板17,20との間に嵌装することにより、図4に示すように、底部25が底板3と第2の押圧部材12との間に挟まれ、側部26がインキ壷ローラ2の周面と第1の押圧部11との間に挟まれた状態になる。
【0023】
図4において30Aないし30Dは、支持プレート14のねじ孔に螺合する押圧手段としての押しねじであって、このうち、押しねじ30Aは後述する掻き取り部材32をインキ壷ローラ2の周面に対して接離させる方向に調節する調節部材として機能するとともに、弾性部材10の側部26をインキ壷ローラ2の周面に押圧する機能を有する。他の押しねじ30Bないし30Dは、第1の押圧部材11を図中下方に押圧することにより、この第1の押圧部材11を介して弾性部材10の底部25を底板3に押圧する。31は押しねじ30Aないし30Dを支持プレート14に固定するためのナットである。
【0024】
図5に符号32で示す掻き取り部材は、断面がへの字を呈しフッ素樹脂によって薄板状に形成された当接部材33と、この当接部材33と略同じ断面形状を有する板ばね34とによって構成されている。当接部材33上に板ばね34が重ね合わされるようにして、これら当接部材33と板ばね34との基端部が、挟持部材36に螺合したボルト35によって、挟持部材36と支持プレート14とに挟持されている。
【0025】
このように基端部が挟持された掻き取り部材32は、板ばね34のばね力によって当接部材33の先端の当接部33aがインキ壷ローラ2の周面に圧接している。この当接部材33の当接部33aは、図1に示すようにインキ壷ローラ2の軸線方向に対して、内側に向かって角度αだけインキ壷5の底板3方向に傾斜するように形成されている。この掻き取り部材32の板ばね34の中央部に、支持プレート14のねじ孔に螺合したボルト30Aの先端が当接しており、このボルト30Aの進退量を調節することにより、板ばね34による当接部材33の当接部33aのインキ壷ローラ2の周面への押圧力を調整することができるように構成されている。図4において、38は呼び出しローラであって、インキ壷ローラ2と練りローラ39とに交互に対接するように、これらのローラ2,39間を往復動する。
【0026】
上記した一対のインキせき4,4の弾性部材10,10間の間隔W2は、図1に示すように、最大サイズの印刷紙の左右方向の幅W1よりも長く形成されている。また、呼び出しローラ38の軸線方向の全長W3は、一対のインキせき4,4の弾性部材10,10間の間隔W2よりもやや長く形成されている。さらに、インキ壷ローラ2の軸線方向の全長W4は、呼び出しローラ38の軸線方向の全長W3よりも長く形成されている。したがって、インキ壷ローラ2の両端部には、呼び出しローラ38が接触しない非接触部2a,2aが形成される。また、上記した掻き取り部材32の当接部材33の当接部33aは、平面視において、弾性部材10のインキ壷5側の側面10aとインキ壷ローラ2の端面2bとの間、すなわち非接触部2aに対応した位置に位置付けられ、かつ図4に示すように、呼び出しローラ38と対向する対向位置41に対してインキ壷ローラ2の回転方向下流側に位置付けられている。
【0027】
次に、このように構成された印刷機のインキ壷装置におけるインキの供給動作を説明する。
【0028】
予め、図4において、インキ壷キー8のうちの多数の可動キーを進退させることにより、絵柄に合わせて可動キーとインキ壷ローラ2の周面との間隔が設定されており、インキ壷5内にはインキ40が貯留されている。この状態で、印刷を開始すると、インキ壷ローラ2は図中時計方向に回転し、この回転にともない、インキ壷ローラ2の周面には、インキ壷キー8の可動キーとの間隔に対応した量のインキが転移する。
【0029】
これらインキ壷ローラ2の周面に付着したインキは、対向位置41において、呼び出しローラ38がインキ壷ローラ2に接触することにより、呼び出しローラ38の周面に転移し、次に呼び出しローラ38が練りローラ39に接触することにより、練りローラ39の周面に転移する。対向位置41において、インキ壷ローラ2から呼び出しローラ38に転移しきれずにインキ壷ローラ2の周面に残留したインキは、インキ壷ローラ2の周面に付着した状態で、対向位置41からインキ壷ローラ2の回転方向下流側に搬送され、インキ壷5内に戻される。
【0030】
また、インキ壷ローラ2の周面に付着したインキのうち、インキ壷ローラ2の回転中にインキ壷ローラ2の両端部の非接触部2aに付着したインキは、対向位置41において、非接触部2aが呼び出しローラ38と接触しないため、呼び出しローラ38に転移することなく、そのまま非接触部2aに残留する。この非接触部2aに残留したインキは、平面視において、弾性部材10のインキ壷5側の側面10aとインキ壷ローラ2の端面2bとの間、すなわち非接触部2aに対応した位置に位置付けられ、かつ、対向位置41に対してインキ壷ローラ2の回転方向下流側に位置付けられた掻き取り部材32の当接部材33の当接部33aによってインキ壷ローラ2の周面から掻き取られる。
【0031】
掻き取られたインキは、当接部33aが、内側に向かって角度αだけインキ壷5の底板3方向に傾斜していることにより、インキ壷5内に戻される。したがって、非接触部2aに余剰インキが残留するようなことがないから、余剰インキが印刷物に垂れ落ちるというようなことがないため、印刷障害を防止することができる。
【0032】
また、当接部材33が耐薬品性に優れたフッ素樹脂によって形成されているため、インキによって当接部材33が変形するようなことがないから、掻き取り部材32によって持続的にインキを掻き取ることができる。また、押しねじ30Aを進退させることにより、板ばね34を介して当接部33aのインキ壷ローラ2の周面への押圧力を調整できるから、非接触部2aに残留した余剰インキを確実にインキ壷5内に戻すことができる。
【0033】
また、インキせき4を構成する弾性部材10の底部25が、第2の押圧部材12によってインキ壷5の底板3に押圧されて弾性変形することにより底板3に密着し、かつ弾性部材10の側部26が第1の押圧部材11によってインキ壷ローラ2の周面に押圧されて弾性変形することによりインキ壷ローラ2の周面に密着している。したがって、インキ壷5内のインキ40が、弾性部材10の底部25と底板3との間および弾性部材10の側部26とインキ壷ローラ2の周面との間から漏洩するようなことがないから、印刷障害を防止することができる。また、弾性部材10を第1および第2の側板17,20間に嵌装すると、弾性部材10の弾性変形によって、底部25が底板3に密着し、側部26がインキ壷ローラ2の周面に密着するから、インキせき4をインキ壷ローラ2の周面と底板3とに密着させる作業が不要になる。
【0034】
特に、弾性部材10の側部26に第1の溝27を設けたことにより、側部26が第2の押圧部材12によって押圧すると、側部26の下部側が、インキローラ2の周面に均一に押圧されるように矢印A方向に弾性変形するから、側部26の下部側とインキローラの周面との密着性が向上する。同様に、弾性部材10の側部26に第2の溝28を設けたことにより、側部26が押しねじ30Aによって押圧すると、側部26の上部側が、インキローラの周面に均一に押圧されるように矢印B方向に弾性変形するから、側部26の上部側とインキローラ2の周面との密着性が向上する。したがって、弾性部材10の側部26とインキローラの周面との間に隙間が発生しないから、この間からのインキの漏洩をより確実に防止できる。
【0035】
また、弾性部材10は耐薬品性の優れたPVCによって形成されていることにより、弾性部材10がインキによる変形を防止でき、かつPVCが耐摩耗性に優れていることにより、弾性部材10の摩耗を低減できるため、弾性部材10によって持続的にインキの漏洩を防止できる。また、仮に、弾性部材10の側部26がインキ壷ローラ2の長期にわたる回転にともなって摩耗したとしても、圧縮コイルばね24の弾発力によって側部26をインキ壷ローラ2の周面に押圧しているから、持続的に側部26をインキ壷ローラの周面に押圧することが可能になる。
【0036】
なお、本実施の形態においては、当接部材33をインキ壷ローラ2の周面に当接させたが、直接、板ばね34をインキ壷ローラ2の周面に当接させてもよい。また、掻き取り部材32をインキせき4に支持するようにしたが、印刷機のフレーム側に支持するようにしてもよい。また、弾性部材25をインキ壷ローラ2の周面方向および底板3方向に押圧するのに、第1の押圧部材11および第2の押圧部材12を介して行ったが、これら第1および第2の押圧部材11,12を介することなく、直接、押圧手段であるガイドピン13、圧縮コイルばね24および押しねじ30Aないし30Dで押圧するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、インキせきをインキ壷ローラの周面と底板とに密着させる作業が不要になるとともに、インキせきとインキ壷ローラの周面とが密着するため、インキの漏洩を規制することができるから、印刷障害を防止できる。また、呼び出しローラの両端部の余剰インキを確実にインキ壷へ戻すことができる。
【0038】
また、請求項2に係る発明によれば、インキ壷ローラに付着した余剰インキをより確実にインキ壷へ戻すことができる。
【0039】
また、請求項3に係る発明によれば、溝を設けたことにより弾性部材とインキ壷ローラの周面との合わせ精度が向上するため、弾性部材の加工精度を厳しくする必要がないから加工コストの低減を図ることができる。
【0040】
また、請求項4に係る発明によれば、インキ壷ローラの周面に当接する掻き取り部材のばね性によって、掻き取り部材のインキ壷ローラの周面への密着性が向上するため、インキ壷ローラに付着した余剰インキをより確実にインキ壷へ戻すことができる。
【0041】
また、請求項5に係る発明によれば、ポリ塩化ビニールは耐摩耗性および耐薬品性に優れているため、弾性部材の摩耗が防止されるとともに、インキによって弾性部材の外観および機械的特性が変化することなく弾性部材の変形が防止されるから、弾性部材とインキ壷ローラの周面との間の密着性が持続される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷機のインキ壷装置の平面図である。
【図2】図1におけるII−II 線断面矢視図である。
【図3】図1におけるIII−III 線断面矢視図である。
【図4】図1におけるIV−IV 線断面図である。
【図5】図4における要部の拡大図である。
【符号の説明】
1…インキ壷装置、2…インキ壷ローラ、3…底板、4…インキせき、5…インキ壷、7…インキ壷本体、8…インキ壷キー、10…弾性部材、11…第1の押圧部材、12…第2の押圧部材、24…圧縮コイルばね、25…底部、26…側部、27…第1の溝、28…第2の溝、30Aないし30D…押しねじ、32…掻き取り部材、33…当接部材、33a…当接部、34…板ばね、38…呼び出しローラ、39…練りローラ、40…インキ、41…対向位置。
Claims (5)
- 回転自在に支持されたインキ壷ローラと、
このインキ壷ローラに近接する位置に設けられた底板と、
この底板に略直交する方向に設けられ、この底板の幅方向に互いに対向する一対のインキせきとで構成されるインキ壷を備えた印刷機のインキ壷装置において、
前記インキせきを、
前記底板と前記インキ壷ローラの周面とに当接する弾性部材と、
この弾性部材を前記インキ壷ローラの周面方向および前記底板方向に押圧する押圧手段とで構成するとともに、
前記インキ壷ローラは下流側ローラに対向し、前記下流側ローラと対向する対向位置に対して前記インキ壷ローラの回転方向下流側に、前記インキ壷ローラに付着したインキを前記インキ壷内に戻す掻き取り部材を備えたことを特徴とする印刷機のインキ壷装置。 - 請求項1記載の印刷機のインキ壷装置において、
前記掻き取り部材を、前記インキ壷ローラの周面に対して接離させる方向に調節する調整部材を備えたこと特徴とする印刷機のインキ壷装置。 - 請求項1記載の印刷機のインキ壷装置において、
前記弾性部材に、前記押圧手段によって押圧されることによりこの弾性部材が前記インキ壷ローラの周面に密着する方向に弾性変形する溝を設けたことを特徴とする印刷機のインキ壷装置。 - 請求項1記載の印刷機のインキ壷装置において、
前記掻き取り部材をばね材によって形成したことを特徴とする印刷機のインキ壷装置。 - 請求項1記載の印刷機のインキ壷装置において、
前記弾性部材をポリ塩化ビニール(PVC)によって形成したことを特徴とする印刷機のインキ壷装置。
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