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JP2005032877A - フィーダー交換方法および表面実装機 - Google Patents

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JP2005032877A JP2003194466A JP2003194466A JP2005032877A JP 2005032877 A JP2005032877 A JP 2005032877A JP 2003194466 A JP2003194466 A JP 2003194466A JP 2003194466 A JP2003194466 A JP 2003194466A JP 2005032877 A JP2005032877 A JP 2005032877A
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Abstract

【課題】基板の品種切換えに伴うフィーダー交換時の作業性を向上させる。
【解決手段】表面実装機は、実装作業で使用するフィーダー4の種類およびその配置に関する情報を記憶する記憶手段32(フィーダー関連情報記憶手段)と、この記憶手段32に記憶された情報と受信部コントローラ36を介して読取られるフィーダーの配置等に関する情報とに基づき、部品供給部に取付けられているフィーダーのうち品種切換え後に使用されないフィーダーであって、かつ別の種類のフィーダーに交換する必要があるフィーダー、又は品種切換え後、隣接するフィーダーと物理的に干渉するフィーダーを取外し対象として特定する取外しフィーダー特定手段33と、特定されたフィーダーの位置を取外し情報として報知する表示手段34(報知手段)とを備えている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品の吸着ヘッドを備えた移動可能なヘッドユニットにより部品供給部からIC等の電子部品を吸着し、この電子部品をプリント基板等の基板上に移送して実装する表面実装機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、部品の吸着ヘッドを備えたヘッドユニットにより、IC等の電子部品を部品供給部から吸着してプリント基板上に移送し、プリント基板上の所定位置に実装するようにした表面実装機(以下、実装機と略す)が知られている。
【0003】
この種の実装機において、部品の供給は、例えば、テープを担体としてIC等のチップ部品を供給するテープフィーダーや、傾斜した通路に沿って部品を自重で滑落させながら供給するバルクフィーダーが一般的であり、部品の種類に対応する複数のフィーダーが前記部品供給部に並列に配設され、これらフィーダーから必要な部品を取り出させるように構成されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平2000−40899号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
テープフィーダーやバルクフィーダー(以下、単にフィーダーという)を搭載する実装機では、生産対象である基板の品種が切換えられると、これに応じてフィーダー交換作業(段取り替え作業)が行われる。
【0006】
この場合、従来のこの種の実装機では、まず品種の切換後に不要となる全てのフィーダーが取外され、その後、新たに必要となるフィーダーが取付けられており、品種の切換えに伴い不要となるフィーダーが多い場合には、フィーダーの取外しに過大な時間を要することとなり作業性が悪かった。従って、この点を改善することが望まれている。
【0007】
なお、上記特許文献1には、交換後のフィーダー同士の干渉チェックを行ってからフィーダーの交換を行う方法が開示されており、これによるとフィーダーサイズ(幅)の相違によって新たに追加されるフィーダー同士が干渉するのを防止することが可能となる。しかしながら、品種切換えに伴うフィーダー交換の作業性を効果的に向上させ得るものではなかった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、基板の品種切換えに伴うフィーダー交換時の作業性を向上させることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、電子部品を供給する複数のフィーダーが部品供給部に並列に並べられた状態で脱着可能に取付けられ、この部品供給部と基板との間を移動可能なヘッドユニットにより前記フィーダーから部品を取出して基板に実装する表面実装機の前記部品供給部におけるフィーダー交換作業の支援方法であって、基板の品種切換え前と後の前記部品供給部におけるフィーダーの種類およびその配置を比較し、基板の品種切換え前に部品供給部に取付けられているフィーダーのうち品種切換え後に使用されないフィーダーであって、かつ品種切換え後のフィーダーの種類およびその配置からみて当該品種切換え後に使用されるフィーダーと物理的に干渉するフィーダーのみを取外し対象として特定するフィーダー特定工程と、この工程で特定されたフィーダーを取外して交換するフィーダー交換工程とを有しているものである。
【0010】
つまり、品種切換え前のフィーダーのうち品種切換え後は使用されないフィーダーであってもその全てを取外す必要はなく、品種切換え後のフィーダーの配列との関係で邪魔なものだけを取外せば足りる。従って、上記のように品種切換え後に使用されないフィーダーであって、かつ品種切換え後に使用されるフィーダーの種類およびその配置からみて当該品種切換え後のフィーダーと物理的に干渉するフィーダーだけを取外す(つまり、品種切換え後、使用されないフィーダーであっても干渉が生じないフィーダーはそのまま残しておく)ようにすれば、オペレーターは、必要最小限のフィーダーを交換するだけで新たな品種に対応することが可能となる。従って、基板の品種切換えに伴うオペレーターの作業負担を軽減するとともに、基板の品種切換えに速やかに対応できるようになる。
【0011】
一方、本発明に係る表面実装機は、電子部品を供給する複数のフィーダーが部品供給部に並列に並べられた状態で脱着可能に取付けられ、この部品供給部と基板との間を移動可能なヘッドユニットにより前記フィーダーから部品を取出して基板に実装する表面実装機において、実装作業で使用するフィーダーの種類およびその配置に関する情報を記憶するフィーダー関連情報記憶手段と、このフィーダー関連情報記憶手段に記憶された情報に基づき、基板の品種切換え前と後の部品供給部におけるフィーダーの種類およびその配置を比較し、基板の品種切換え前に部品供給部に取付けられているフィーダーのうち品種切換え後に使用されないフィーダーであって、かつ品種切換え後のフィーダーの種類およびその配置からみて当該品種切換え後のフィーダーと物理的に干渉するフィーダーのみを取外し対象として特定するフィーダー特定手段と、このフィーダー特定手段により特定されたフィーダーを報知する報知手段とを備えているものである。
【0012】
この装置によると、フィーダー関連情報記憶手段に記憶された情報に基づき、品種切換え後に使用されないフィーダーであって、かつ品種切換え後のフィーダーの種類およびその配置からみて当該品種切換え後のフィーダーと物理的に干渉するフィーダーのみがフィーダー特定手段により求められ、その求められたフィーダーが報知手段により報知されることとなる。従って、基板の品種切えの際には、報知手段により報知される情報に基づいてフィーダーの交換作業を行うことによって上記の交換方法を実施することが可能となる。
【0013】
なお、この表面実装機においては、前記フィーダー関連情報記憶手段に記憶されている情報と異なる配置で前記部品供給部にフィーダーが取付けられたときに、そのフィーダーの種類及び配置を含む情報をイレギュラー情報として記憶するイレギュラー情報記憶手段を有し、前記フィーダー特定手段が、さらにこのイレギュラー情報記憶手段に記憶されているイレギュラー情報に基づいて前記取外し対象となるフィーダーを特定するように構成されていてもよい。
【0014】
この構成によると、フィーダー関連情報記憶手段に記憶されている情報と異なる配置でフィーダーが取付けられている場合でも、予めその情報(イレギュラー情報)をイレギュラー情報記憶手段に記憶させておけば、フィーダー特定手段においてイレギュラー情報を加味して取外し対象となるフィーダーが特定される。従って、例えばオペレーターが何らかの事情で一部のフィーダーの配列を変更するような場合でも、イレギュラー情報を記憶させておくことによって正確に取外し対象となるフィーダーを特定することができるようになる。
【0015】
また、上記の表面実装機においては、前記フィーダーに当該フィーダーに関する情報を記録する記録手段が設けられる一方、前記部品供給部における各フィーダーの取付け位置に、当該取付け位置に取付けられるフィーダーの前記記録手段に記録された情報を読取り可能な読取り手段が設けられ、前記フィーダー特定手段は、前記読取り手段を介して読込まれる各フィーダーの前記情報に基づき部品供給部に取付けられているフィーダーの種類およびその配置を認識し、その認識結果と前記フィーダー関連情報記憶手段に記憶されている基板品種切換え後のフィーダーの種類およびその配置に関する情報とに基づいて前記取外し対象となるフィーダーを特定するように構成されているものであってもよい。
【0016】
この構成によると、部品供給部に現に取付けられているフィーダーの種類およびその配置に基づいて取外し対象となるフィーダーが特定される。従って、この構成の場合にも、正確に取外し対象となるフィーダーを特定することができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1及び図2は本発明の一実施形態による表面実装機を概略的に示している。これらの図において、実装機本体1の基台上には、プリント基板搬送用のコンベア2が配置され、プリント基板Pが上記コンベア2上を搬送されて所定の装着作業位置で停止するようになっている。上記コンベア2の前後方向(図1では上下方向)にはそれぞれ部品供給部3が配置されている。これら部品供給部3には、上記コンベア2と平行してフィーダー取付用プレート16がそれぞれ設けられている。各フィーダー取付用プレート16には、各種部品を供給するための複数のフィーダーが着脱可能に取付けられ、図示の例では多数のテープフィーダー4が並列に、かつ各々位置決めされた状態で着脱可能に取付けられている。なお、部品供給部3およびテープフィーダー4の構成については後に詳述する。
【0019】
上記基台の上方には、図1及び図2に示すように、部品装着用のヘッドユニット5が装備される。
【0020】
このヘッドユニット5はX軸方向(コンベア2と平行な方向)及びY軸方向(図1におけるコンベア2と直交する方向)に移動することができるようになっている。すなわち、上記基台には、ヘッドユニット5の支持部材6がY軸方向の固定レール7に移動可能に配置され、支持部材6上にヘッドユニット5がX軸方向のガイド部材8に沿って移動可能に支持されている。そして、Y軸サーボモータ9によりボールねじ10を介して支持部材6のY軸方向の移動が行なわれるとともに、X軸サーボモータ11によりボールねじ12を介してヘッドユニット5のX軸方向の移動が行なわれるようになっている。
【0021】
上記ヘッドユニット5には部品装着用の複数の実装用ヘッド13が搭載されており、当実施形態では8本の実装用ヘッド13がX軸方向に一列に並べて配設されている。また、実装用ヘッド13は、それぞれヘッドユニット5のフレームに対してZ軸方向(図2参照)の移動及びR軸(ノズル中心軸)回りの回転が可能とされ、サーボモータを駆動源とする昇降駆動手段及び回転駆動手段により駆動されるようになっている。また、各実装用ヘッド13のZ軸方向の下端には吸着ノズル14が設けられており(図2参照)、部品吸着時には図外の負圧供給手段から吸着ノズル14に負圧が供給され、この負圧による吸引力で部品が吸着されるようになっている。
【0022】
上記ヘッドユニット5の移動範囲内であって基台上の各部品供給部3の近傍には、吸着状態認識用の撮像手段15が設けられている。
【0023】
図3は、部品供給部3のフィーダー取付用プレート16に取付けられた前記テープフィーダー4の構成を概略的に示している。
【0024】
同図に示すように、上記テープフィーダー4は、IC、トランジスタ、コンデンサなどの小片状の電子部品を所定間隔おきに収納、保持したテープ(図示省略)を巻回したリール4aを後端部に備えており、このリール4aから上記テープを導出しながらフィーダー先端部の部品取出部に送るように構成されている。部品取出部は、詳しい説明及び図示は省略するが、実装用ヘッド13による部品のピックアップが可能な状態にテープを保持するように構成されるとともに、テープ繰出機構を備え、部品がピックアップされるにつれてテープが間歇的に送り出されるようになっている。
【0025】
テープフィーダー4の前方下部には、前後に所定間隔をおいた2箇所に下方へ突出する金属製の位置決めピン17が設けられるとともに、クランプ(図示省略)が設けられている。そして、テープフィーダー4の前方側の部分が部品供給部3に設けられるフィーダー取付用プレート16上に載置され、フィーダー取付用プレート16に設けられた位置決め孔18に上記位置決めピン17が嵌め込まれて(挿入)位置決めされた状態で、上記クランプによりテープフィーダー4がフィーダー取付用プレート16に脱着可能に固定されている。
【0026】
さらにテープフィーダー4には無線タグ21(記録手段)が設けられている。この無線タグ21は、RFID(radio frequency identification)と称されるもので情報を書き換え可能に記録し、かつ、無線で通信できるようになっている。この無線タグ21には、フィーダーの種類、サイズ、フィーダー識別番号(識別記号)、当該フィーダーに収容された部品の種類、残数等が書き込まれている。
【0027】
上記無線タグ21は、テープフィーダー4の前記フィーダー取付用プレート16に対向する位置に埋め込まれている。
【0028】
一方、実装機本体1の前記フィーダー取付用プレート16には、複数のフィーダーの取付け位置にわたる範囲にアンテナ基板22が埋め込まれている。
【0029】
このアンテナ基板22は、フィーダー取付用プレート16の所定範囲にわたる長さの1枚のプリント基板に、フィーダー4の配列ピッチに対応するピッチで並ぶ複数のアンテナコイル(図示省略)とこれらアンテナコイルに共通する受信回路とが一体に形成された多連一体型の基板で、例えば20個のアンテナコイルが1つの基板に一括に形成されている。そして、アンテナ基板22がさらにフィーダー配列方向に複数組(例えば2〜3組)配列されることにより、フィーダー取付用プレート16に取付けられる全フィーダーに対応するようにフィーダー取付用プレート16の略全長にわたってアンテナコイルが配設されている。
【0030】
上記アンテナ基板22は、フィーダー取付用プレート16の上面から上方に臨む状態でフィーダー取付用プレート16に埋め込まれた状態で固定されている。これによりテープフィーダー4がフィーダー取付用プレート16に取付けられると、テープフィーダー4の前記無線タグ21とアンテナ基板22のアンテナコイルとが対応して、無線タグ21に記憶された情報が受信可能となるように構成されている。なお、当実施形態では、上記アンテナコイルおよび受信回路により本発明の読取り手段が構成されている。
【0031】
図4は、表面実装機の制御系をブロック図で示している。この図に示すように、上記の表面実装機は、実装動作等を制御する制御装置30を有している。
【0032】
この制御装置30は、論理演算を実行する周知のCPU、そのCPUを制御する種々のプログラムなどを予め記憶するROMおよび装置動作中に種々のデータを一時的に記憶するRAM等から構成されており、その機能構成として、主制御手段31、記憶手段32(フィーダー関連情報記憶手段)および取外しフィーダー特定手段33を含んでおり、前記部品供給部31には、例えばCRT等の表示手段34(報知手段)、キーボード等の入力手段35および受信部コントローラ36等が接続されている。なお、この図では、制御装置30の機能構成のうち本発明に直接関連する機能構成だけを示しており、その他の機能構成は省略している。
【0033】
前記主制御手段31は、表面実装機の動作を統括的に制御するもので、予め記憶されている実装プログラムに従ってヘッドユニット5等を作動させるべく前記サーボモータ9,11等の駆動を制御するものである。特に、実装処理に際しては、部品供給部3に取付けられている各テープフィーダー4の無線タグ21の情報を上記受信部コントローラ36を制御することにより読取らせ、その読取り情報に基づいて部品供給部3に取付けられているテープフィーダー4の種類およびその配置等を認識する。なお、受信部コントローラ36はアンテナ基板22に組込まれた回路への電力供給等を制御して無線タグ21に記憶された情報を読取り制御するものである。
【0034】
記憶手段32は、プリント基板Pの実装処理に必要な情報を予め格納しておくもので、上記の実装プログラム等がこの記憶手段32に格納されている。なお、この実装プログラムには、プリント基板Pの品種に対応するフィーダー情報、すなわち各品種で使用するテープフィーダー4の種類およびその配置に関する情報も含まれている。
【0035】
取外しフィーダー特定手段33は、プリント基板Pの品種切換えの際に行う後記段取り替え作業時に、オペレーターによる指示や外部パソコンあるいはインターネットによる遠隔者等の外部指示に基づいて部品供給部3から取外すテープフィーダー4を特定するものである。特定は、無線タグ21に記憶された情報に基づいて前記主制御手段31において認識されるテープフィーダー4の種類およびその配置、すなわち図6(a)に示す例では、テープフィーダー4毎に付与される識別番号(図6(a)に示される▲1▼〜▲6▼)と、位置決めピン17の中心から幅方向両側それぞれの大きさからなる各テープフィーダー4のサイズ情報(図6(a)では位置決めピン17が位置決め孔18に嵌合された状態で、テープフィーダー4がX軸方向両側に占有するそれぞれのスペースを示す情報)及びテープフィーダー4の位置決めピン17が何番目の位置決め孔18に嵌合されているかの位置情報と、前記記憶手段32に記憶されている情報、すなわち品種切換え後のプリント基板Pに対応するテープフィーダー4の種類およびその配置に関する情報、すなわち図6(b)に示す例では、テープフィーダー4毎に付与される識別番号(図6(b)に示される▲3▼,▲4▼,▲7▼〜▲9▼)と、位置決めピン17の中心から幅方向両側それぞれの大きさからなる各テープフィーダー4のサイズ情報及びテープフィーダー4の位置決めピン17が何番目の位置決め孔18に嵌合されるかの位置情報とに基づいて行われ、その結果は、前記記憶手段32又は当該特定手段33内の図外の記憶手段内に一旦格納された後、主制御手段31に出力される。なお、前記取外しフィーダー特定手段33において取外し対象となるテープフィーダー4が特定された時には、前記主制御手段31は、そのテープフィーダー4をオペレーターに報知すべく前記表示手段34に制御信号を出力する。
【0036】
ここで、上記制御装置30による取外し対象フィーダーの特定処理について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0037】
この処理は、オペレーターが入力手段35を介して所定の入力操作を行うことや外部指示入力を取込むことにより実行される。この処理が開始されると、まず、部品供給部3に現在取付けられているテープフィーダー4の種類および配置に関する情報が前記取外しフィーダー特定手段33に読出されるとともに、品種切換え後のテープフィーダー4の種類および配置に関する情報が取外しフィーダー特定手段33に読出される(ステップS1,S2)。この際、部品供給部3における現在のテープフィーダー4の取付け状態に関する情報としては、無線タグ21の読取りによって前記主制御手段31において認識された情報が読出される。
【0038】
ステップS3でフィーダーカウンタが初期値「1」にセットされ、ステップS1,S2で読込まれた情報の比較に基づいて、まず、現在のフィーダー配置情報におけるフィーダー識別番号の最も小さい番号からスタートし(図6(a)に示す例では識別番号が▲1▼のものがあり、n=1からスタートしている)、ステップS4で現在のフィーダー識別番号がnのテープフィーダー4が、品種切換え後も同じ位置でそのまま使用されるか否かが判断される。ここで、YESの場合にはステップS5に移行される一方、NOの場合はステップS7に移行される。
【0039】
ステップS7では、現在の識別番号がnのテープフィーダー4の位置情報及びサイズ情報から、このテープフィーダー4と干渉する品種切換え後のテープフィーダー4が存在するか否かが全ての品種切換え後のテープフィーダー4の位置情報とサイズ情報との比較で点検が行われる。あるいは、現在の識別番号がnのテープフィーダー4の位置情報と、所定の範囲で近い位置情報を持つ品種切換え後のテープフィーダー4について干渉チェックが行われる。そして干渉するものが存在すると判断された場合には(ステップS7でYES)、ステップS8に移行されて当該テープフィーダー4の識別番号及び位置情報が図外の記憶装置あるいは記憶手段32内に設ける記憶領域に記憶される。なお、現在の識別番号がnのテープフィーダー4が品種切換後も使用されるが現在とは別の位置で使用される場合には、ステップS7ではYESと判断されてステップS8に移行され、当該テープフィーダー4の識別番号及び位置情報が前記の記憶装置等に記憶される。
【0040】
一方、ステップS7で干渉するものが存在しないと判断された場合にはステップS5に移行され、nが現在のフィーダー識別番号の最も大きい番号Nと一致するか否か判断される。
【0041】
ここでnがNより小さいと判断された場合には、ステップS9でnに1が加えられて新たなnとされる(但し、現在のフィーダーのフィーダー識別番号に欠番がある場合には、ステップS9において次に大きいフィーダー識別番号がnとされる)。これに対してnが現在のフィーダー識別番号の最も大きい番号Nと一致すると判断された場合にはステップS6に移行され、図外の前記記憶装置あるいは記憶手段32内に設ける記憶領域に記憶された情報、すなわち、取り外すべきテープフィーダー4の識別番号及び位置情報が前記表示手段34により表示される。これにより本フローチャートが終了する。なお、図1に示すように、部品供給部3の直近前方の基台上に各テープフィーダー4に対応して赤色LED50を配置して表示手段34としても良い。これにより、取外すべきテープフィーダー4をより分かりやすく指示できる。
【0042】
以上のような表面実装機よると、実装処理時には、プリント基板Pがコンベア2に沿って所定の実装作業位置(図1に示す位置)に搬入され位置決めされる。そして、ヘッドユニット5が部品供給部3に移動し、部品供給部3に並ぶテープフィーダー4の中から所望の部品を実装用ヘッド13により吸着して取出す。この際、記憶手段32に記憶されている実装プログラムと無線タグ21の読取りに基づいて認識されたテープフィーダー4の配置等の情報とに基づいてヘッドユニット5が駆動制御されることにより、実装部品が効率よく、かつ正確にテープフィーダー4から取出されることとなる。この場合、可能な場合には複数の実装用ヘッド13により同時に複数の部品が吸着されて取出される。
【0043】
部品の取出しが完了すると、ヘッドユニット5がプリント基板P上に移動し、順次、各実装用ヘッド13に吸着されている部品を所定の実装位置上方に配置しながら、実装用ヘッド13の昇降動作に伴いプリント基板P上に実装する。
【0044】
そして、ヘッドユニット5が部品供給部3とプリント基板Pの間を移動しながら部品の吸着と実装とを繰り返し行い、最終的に全ての部品の実装が終了すると、プリント基板Pが上記実装作業位置から次工程へと搬出されて一連の実装動作が終了することとなる。
【0045】
こうして同品種のプリント基板Pの実装作業が終了すると、次の品種に対応するための段取り替え作業、すなわち部品供給部3のテープフィーダー4を変更後の品種に対応するテープフィーダー4の種類および配置に変更する作業が行われる。この際、オペレーターが入力手段35を介して所定の入力操作を行うと、上記の通り、部品供給部3に現在取付けられているテープフィーダー4のうちから取外し対象となるフィーダー4が特定されて表示手段34に表示される。従って、オペレーターはこの表示に従ってフィーダー4を取外し、その位置に新たなフィーダー4を取付けるだけで段取り替え作業を簡単、かつ速やかに行うことができる。
【0046】
特に、この表面実装機では、図5に示した手順(フローチャート)に従って取外し対象となるテープフィーダー4が特定されるため、取外すテープフィーダー4の数が必要最小限で済み、そのため段取り替え作業を極めて効率的に行うことができる。すなわち、この表面実装機では、現在取付けられているテープフィーダー4のうち品種切換え後使用しないものであってもその全てが取外し対象として特定されるのではなく、図5(ステップS4,S7,S8の処理)に示すように、別の種類のフィーダー4に交換する必要がある位置のフィーダー4、および品種切換え後、隣接するフィーダー4と物理的に干渉する位置のフィーダー4だけが取外し対象として特定され、品種切換え後、使用されないフィーダー4であっても品種切換え後のフィーダー4との関係で干渉が生じないものはそのまま残されることとなる。
【0047】
そのため、必要最小限のフィーダー4を交換するだけで新たな品種のプリント基板Pに対応することが可能となり、従って、基板の品種切換えに速やかに対応できるとともに、オペレーターの作業負担を軽減することができるようになる。
【0048】
例えば、図6(a)に示すように、部品供給部にテープフィーダー▲1▼〜▲6▼が取付けられている場合、これを段取り替えにより図6(b)に示すような取付け状態に変更する場合を考える。この場合、従来では、図7(a)(左側の図面)に示すように、まず、品種切換え後に不要となる全てのフィーダー(▲1▼ ▲2▼ ▲5▼ ▲6▼)を取外し、新たなフィーダー(▲7▼〜▲9▼)を取付けていた。これに対して上記実施形態によると、図7(b)に示すように、品種切換え後、新たなフィーダー(▲7▼〜▲9▼)と干渉するもの(▲5▼ ▲6▼)だけを取外し、不要なフィーダーであっても邪魔にならないもの(▲1▼ ▲2▼)はそのまま残すこととなる。そのため、上記実施形態によると、従来に比べてフィーダー2台分だけ取外しに必要な時間と労力を削減することが可能となる。
【0049】
また、この表面実装機では、上記のようにテープフィーダー4に無線タグ21が設けられ、その情報が読取られることによって部品供給部3に実際に取付けられているテープフィーダー4の種類とその配置が認識される。そして、その認識結果に基づいて取外し対象となるフィーダー4の特定が行われるように構成されているため、オペレーターがマニュアル操作でフィーダーの配列を変更した場合でも取外し対象となるフィーダー4を正確に特定することができる。従って、段取り替え作業をより正確に行うことができるという利点もある。
【0050】
なお、以上説明した表面実装機やこの表面実装機において採用されているフィーダーの特定の手順等は本発明にかかる表面実装機およびフィーダー交換方法の一の実施形態であってその具体的な構成および方法は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、以下のような態様を採ることもできる。
【0051】
実施形態では、テープフィーダー4に無線タグ21を設ける一方、フィーダー取付用プレート16にアンテナコイルをもつアンテナ基板22を設け、無線タグ21の情報を読取ることによってテープフィーダー4の種類とその配置を認識し、その結果を用いて取外すフィーダーを特定するようにしているが、例えば、上記のような通信システムを用いない構成であってもよい(図4中、アンテナ基板22および受信部コントローラ36を省略した構成としてもよい)。この場合には、図5のステップS1では記憶手段32に記憶される実装プログラムから現在のテープフィーダー4の配置等に関する情報を取得し、この情報に基づいて取外し対象となるフィーダー4を特定すればよい。
【0052】
この場合、例えばオペレーターにより一部のフィーダーの配列が変更されると、生産プログラムに記憶された配列とは異なる配列なってしまい、その結果、取外し対象となるフィーダー4を正確に特定できない場合も考えられる。そのため、例えば図4中に破線で示すようなイレギュラー情報記憶手段37を設け、変更したテープフィーダー4の種類とその配置をイレギュラー情報としてオペレーターが入力手段35を介して予めイレギュラー情報記憶手段37に格納しておき、図5のステップS1では記憶手段32に記憶される実装プログラムとこのイレギュラー情報記憶手段37に記憶されている情報とに基づいて現在のテープフィーダー4の取付け状態に関する情報を取得し、この情報に基づいて取外し対象となるフィーダー4を特定するようにすればよい。これによれば、取外し対象となるフィーダー4を正確に特定することができるようになる。なお、イレギュラー情報を表示手段34の中の特定のメモリ領域に記憶させることで、イレギュラー情報記憶手段37を記憶手段34の一部として構成してもよい。
【0053】
また、イレギュラー情報記憶手段37の情報入力は、上記のように入力手段35を兼用する以外に、例えば各テープフィーダー4に識別情報等を記録したバーコードを印しておき、これをバーコードリーダーで読取ることにより情報入力するように構成してもよい。この場合、バーコード以外に二次元コード等を用いるようにしてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、部品供給部3にテープフィーダー4を搭載しているが、勿論、バルクフィーダー等の別のフィーダーを搭載するようにしてもよい。また、双方のフィーダーを混載するようにしてもよい。
【0055】
なお、上記実施形態では、実装プログラムを制御装置30内の記憶手段32に記憶させるようにしたが、外部に設ける不図示の記憶手段に記憶させ、外部から実装動作を制御するようにしてもよい。すなわち、複数の表面実装機や印刷機、ディスペンサー等で実装ラインを構成する場合においては、各機の動作を遠隔の制御装置で集中的に制御する仕方もある。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、基板の品種切換え前と後との前記部品供給部におけるフィーダーの種類およびその配置を比較し、基板の品種切換え前に部品供給部に取付けられているフィーダーのうち品種切換え後に使用されないフィーダーであって、基板の品種切換えに伴い別の種類のフィーダーに交換する必要があるフィーダー、又は品種切換え後、隣接するフィーダーと干渉するフィーダーだけを取外し対象として報知することにより、必要最小限のフィーダーを交換するだけで新たな品種に対応できるようにしたので、基板の品種切換えに伴うフィーダー交換作業を速やかに行うことができ、またその際のオペレーターの作業負担を軽減することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる表面実装機を示す平面略図である。
【図2】本発明にかかる表面実装機の側面図である。
【図3】フィーダー取付用プレートにテープフィーダーを取付けた状態の要部概略側面図である。
【図4】表面実装機の制御系(主に、取外し対象となるテープフィーダーを特定するための処理を行う部分)を示すブロック図である。
【図5】取外し対象となるテープフィーダーを特定するための処理を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の表面実装機における作用効果を説明するための模式図である。
【図7】本発明の表面実装機における作用効果を説明するための模式図である。
【符号の説明】
3 部品供給部
4 テープフィーダー
5 ヘッドユニット
13 実装用ヘッド
16 フィーダー取付用プレート
21 無線タグ
30 制御装置
31 主制御手段
32 記憶手段(フィーダー関連情報記憶手段)
33 取外しフィーダー特定手段(フィーダー特定手段)
34 表示手段(報知手段)
35 入力手段
36 受信部コントローラ
P プリント基板

Claims (4)

  1. 電子部品を供給する複数のフィーダーが部品供給部に並列に並べられた状態で脱着可能に取付けられ、この部品供給部と基板との間を移動可能なヘッドユニットにより前記フィーダーから部品を取出して基板に実装する表面実装機の前記部品供給部におけるフィーダー交換方法であって、
    基板の品種切換え前と後の前記部品供給部におけるフィーダーの種類およびその配置を比較し、基板の品種切換え前に部品供給部に取付けられているフィーダーのうち品種切換え後に使用されないフィーダーであって、かつ品種切換え後のフィーダーの種類およびその配置からみて当該品種切換え後に使用されるフィーダーと物理的に干渉するフィーダーのみを取外し対象として特定するフィーダー特定工程と、この工程で特定されたフィーダーを取外して交換するフィーダー交換工程とを有していることを特徴とするフィーダー交換方法。
  2. 電子部品を供給する複数のフィーダーが部品供給部に並列に並べられた状態で脱着可能に取付けられ、この部品供給部と基板との間を移動可能なヘッドユニットにより前記フィーダーから部品を取出して基板に実装する表面実装機において、
    実装作業で使用するフィーダーの種類およびその配置に関する情報を記憶するフィーダー関連情報記憶手段と、
    このフィーダー関連情報記憶手段に記憶された情報に基づき、基板の品種切換え前と後の前記部品供給部におけるフィーダーの種類およびその配置を比較し、基板の品種切換え前に部品供給部に取付けられているフィーダーのうち品種切換え後に使用されないフィーダーであって、かつ品種切換え後のフィーダーの種類およびその配置からみて当該品種切換え後に使用されるフィーダーと物理的に干渉するフィーダーのみを取外し対象として特定するフィーダー特定手段と、
    このフィーダー特定手段により特定されたフィーダーを報知する報知手段と
    を備えていることを特徴とする表面実装機。
  3. 請求項2に記載の表面実装機において、
    前記フィーダー関連情報記憶手段に記憶されている情報と異なる配置で前記部品供給部にフィーダーが取付けられたときに、そのフィーダーの種類及び配置を含む情報をイレギュラー情報として記憶するイレギュラー情報記憶手段を有し、
    前記フィーダー特定手段は、さらにこのイレギュラー情報記憶手段に記憶されているイレギュラー情報に基づいて前記取外し対象となるフィーダーを特定することを特徴とする表面実装機。
  4. 請求項2に記載の表面実装機において、
    前記フィーダーに当該フィーダーに関する情報を記録する記録手段が設けられる一方、前記部品供給部における各フィーダーの取付け位置に、当該取付け位置に取付けられるフィーダーの前記記録手段に記録された情報を読取り可能な読取り手段が設けられ、
    前記フィーダー特定手段は、前記読取り手段を介して読込まれる各フィーダーの前記情報に基づき部品供給部に取付けられているフィーダーの種類およびその配置を認識し、その認識結果と前記フィーダー関連情報記憶手段に記憶されている基板品種切換え後のフィーダーの種類およびその配置に関する情報とに基づいて前記取外し対象となるフィーダーを特定する
    ことを特徴とする表面実装機。
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