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JP2005026816A - 無線システム - Google Patents

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JP2005026816A JP2003187754A JP2003187754A JP2005026816A JP 2005026816 A JP2005026816 A JP 2005026816A JP 2003187754 A JP2003187754 A JP 2003187754A JP 2003187754 A JP2003187754 A JP 2003187754A JP 2005026816 A JP2005026816 A JP 2005026816A
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Shinsuke Masuda
眞介 増田
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Abstract

【課題】セル配置や周波数割り当て等に依存することなく、周波数利用効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】セル10に対してエリアが重複するセル11があった場合、これらセル10,11に存在する基地局1、中継局2および移動局3といった全ての無線局の送受信タイミングを同期させる。また、同期させた各タイミングにおいて、送信動作は一つの無線局のみとする。これにより、同一周波数であっても、送受信の干渉を回避できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エリア内で互いに送受信を行う複数の無線局からなる無線システムに関し、特に、複数のエリアのうち、重複するエリアにおいても同一周波数または干渉する周波数の利用を可能にした無線システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)方式やFDMA(Frequency Division Multiple Access:周波数分割多元接続)方式といった多元接続方式の無線システムが用いられている。
このような無線システムにおいては、従来、周波数の利用効率を向上させるため、例えば、基地局のアンテナを複数用意し、それらをセルの端に置き、セルの中心方向へ指向性を持たせることにより、同一チャネル干渉を低減させて、同一周波数再利用の距離を短くするといった手段を用いていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−23520号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の無線システムは、その周波数利用効率を上げるために、セル配置やアンテナ選択等の回線に関する設計に頼ることが必要であった。しかしながら、このような手段を用いた場合、回線状況や地形、その他の条件により、必ずしも期待通りの性能を得ることができないという問題があった。例えば、いくつかの周波数を割り当てる多チャネル方式(TDMA/FDD(Frequency Division Duplex:周波数分割双方向伝送方式)により、その効率を上げる構成の場合、周波数割り当てが難しい周波数帯や地域等では、セル配置やアンテナ選択といった従来の手法がとれないという問題があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、セル配置や周波数割り当て等に依存することなく、周波数利用効率を向上させることのできる無線システムを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線システムは、任意のエリアと、このエリアと重複するエリアがあった場合、これらエリアに存在する全ての無線局の送受信タイミングを同期させる。そして、同期させた各タイミングにおいて、送信動作は一つの無線局のみとなるようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による無線システムを示す構成図である。図示の無線システムは、無線局として、基地局1、中継局2、移動局3を備えている。セル10は、基地局1の送受信エリアであり、セル11は、中継局2によって中継される中継局2の送受信エリアである。中継局2は、基地局と通信する装置(基地側)と、基地局でない側と通信する装置(移動側)から構成され、これら装置間のインタフェースは有線で行う。また、移動局3は、セル11内の移動局である。
【0008】
このように構成された無線システムにおいて、セル10,11には、全て同一周波数または干渉する周波数帯を割り当てている。即ち、従来であれば、基地局1と中継局2に別々の周波数を割り当て、セル10とセル11が別々に動作するのが一般的であったが、本発明では、各セル10,11内の送受信タイミングを同期させ、かつ、タイムスロット構成を制御することにより、全て、同一周波数または干渉する周波数帯にて動作するよう構成している。
【0009】
図2は、本実施の形態によるタイムスロット構成の説明図である。
図示のように、本実施の形態では、基地局1、中継局2、移動局3の各々が送信するタイミング、受信するタイミングを、お互い干渉しないよう別タイムスロットにて行う。例えば、タイムスロット#0で基地局1からの送信動作を行い、タイムスロット#1で中継局2の移動側の送信動作を行う。このようにして、干渉するセル間で唯一つの無線局のみが送信タイミングとなるよう設定する。なお、基地局が送信する信号にはスロット番号情報が挿入されているため、このスロット番号に基づいて各無線局は同期をとることができる。
【0010】
これにより、エリアが重複し、干渉する可能性のあるセルであっても、各セル中の無線局の送受信動作が衝突するのを防止することができる。その結果、セル10,11において同一周波数または干渉する周波数を用いることが可能となり、無線システムとしての周波数利用効率を向上させることができる。
【0011】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2による無線システムを示す構成図である。
図示の無線システムは、基地局1、中継局2a、移動局3を備えている。中継局2aの基地側のアンテナは、基地局1に対して指向性を有しており、基地局1との送受信波は、セル11側には漏洩しないとする。また、セル11は、中継局2aの移動側の送受信エリアである。更に、これら基地局1、中継局2a、移動局3の送受信タイミングは、実施の形態1と同様に同期するよう構成されている。
【0012】
このように構成された無線システムでは、中継局2aが指向性のアンテナを備えるため、中継局2aの送信動作に関しては、同時送信が可能である。従って、本実施の形態では、次のようなタイムスロット構成が可能となる。
【0013】
図4は、実施の形態2のタイムスロット構成の説明図である。
本実施の形態では、例えば、タイムスロット#1において、中継局2aは、その基地側、移動側の双方とも、送信を行っている。但し、基地局1、中継局2aおよび移動局3は、各々別のタイムスロットにて送信・受信動作を行っているため、エリアが重複するようなセル10,11であっても、同一周波数または干渉する周波数を用いることができる。また、中継局2aの送受信が一つのタイムスロットで行われるため、少ない数のタイムスロットで、本無線システムを構築することが可能であり、その結果、無線局の収容台数の増加にも容易に対応することができる。
【0014】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3による無線システムを示す構成図である。
図示の無線システムは、二つの多段中継システム100、200の制御を行う例である。各多段中継システム100,200は、それぞれ、基地局101,201、中継局102,202、移動局103,203を備えている。これら基地局101,201、中継局102,202、移動局103,203の構成は、図1に示す実施の形態1と同様である。また、多段中継システム100において、セル110は基地局101のエリア、セル111は中継局102のエリアであり、多段中継システム200において、セル210は基地局201のエリア、セル211は中継局202のエリアである。
【0015】
二つの多段中継システム100,200では、セル110とセル210がエリアが重複しており、干渉する可能性のあるセルである。このような関係のセルを含む多段中継システム100,200では、次のようなタイミングで制御を行う。
【0016】
図6は、実施の形態3のタイムスロット構成の説明図である。
本実施の形態では、各多段中継システム100、200のそれぞれにおいて、実施の形態1と同様に、基地局101,201、中継局102,202、移動局103,203のそれぞれが送信するタイミング、受信するタイミングを、お互い干渉しないよう別タイムスロットにて行っている。また、多段中継システム100、200のそれぞれの送受信タイミングは、セル110とセル210が重複しているため、これらセルにおいて、送信する無線局が一つとなるよう制御を行う。例えば、タイムスロット#0において基地局101の送信が行われるが、このタイミングで多段中継システム200側では、エリアとして干渉する可能性のないセル211の移動局203が送信動作を行う。また、タイムスロット#2においては、基地局201の送信が行われるが、このタイミングで送信動作を行うのは、中継局102の移動側である。
【0017】
このように、多段中継システムが複数ある場合でも、各システムのタイミングを同期させ、かつ、干渉するセルにおける送信局を一つとすることにより、各システムで同一周波数または干渉する周波数を用いることができる。
【0018】
尚、上記各実施の形態のような構成に限定されるものではなく、複数の基地局からなる無線システム等、エリアが重複するような無線システムであれば、同様に適用可能である。
【0019】
また、上記各実施の形態では、各無線局の送受信制御としてTDD通信方式の場合を説明したが、送信側と受信側が異なる周波数帯域を用いるFDD通信方式であっても適用可能である。
【0020】
以上に述べたように、セル10とこのセル10にエリアが重複するセル11の双方に存在する全ての無線局の送受信タイミングを同期させ、かつ、これらセル10,11内で、送信動作を各タイミングで一つの無線局のみとしたので、同一周波数または干渉する周波数であっても、各セル10,11での送受信のタイムスロットが衝突せず、従って、セル配置やアンテナ選択等の回線設計に頼ることなく、周波数利用効率を向上させることができる。
【0021】
また、無線局として、この基地局1からの送信波を中継する中継局2,2aを含むようにしたので、中継局のある無線システムに対して適用することができる。
【0022】
また、基地局1に対して指向性を有する中継局2aを設け、この中継局2aからの基地局1宛の送信動作と、中継局2aのセル11内への送信動作のみを、同時のタイミングで行うようにしたので、中継局2aからの送信動作を同一タイミングで行うことができ、従って、少ない数のタイムスロットで本無線システムを構築することが可能である。その結果、無線局の収容台数の増加にも容易に対応できるという効果がある。
【0023】
また、複数の、基地局101,201と中継局102,202とを含む多段中継システム100,200の送受信タイミングを同期させ、かつ、各多段中継システム100,200で重複するセル110,210において、その送信動作を各タイミングで一つの無線局のみとしたので、多段中継システム100,200が複数ある場合でも、各システムで同一周波数または干渉する周波数を用いることができ、従って、このような複数の多段中継システムを備えた構成についてもその周波数利用効率を向上させることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、任意のエリアと、このエリアに重複するエリアに属する全ての無線局の送受信タイミングを同期させ、かつ、これらエリア内の全ての無線局の送信動作を一つの無線局のみとしたので、エリアが重複するようなシステムであっても、同一周波数または干渉する周波数を使用することが可能であり、その結果、周波数の利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による無線システムを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による無線システムのタイムスロット構成を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2による無線システムを示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2による無線システムのタイムスロット構成を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態3による無線システムを示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態3による無線システムのタイムスロット構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1,101,201 基地局(無線局)、2,2a,102,202 中継局(無線局)、3,103,203 移動局(無線局)、10,11,110,111,210,211 セル、100,200 多段中継システム。

Claims (5)

  1. エリア内で互いに送受信を行う複数の無線局からなる無線システムにおいて、
    前記エリアおよび当該エリアと重複するエリアに存在する全ての無線局の送受信タイミングを同期させ、かつ、これらエリア内で、送信動作を各タイミングで一つの無線局のみとしたことを特徴とする無線システム。
  2. 無線局は、基地局と、当該基地局からの送信波を中継する中継局を含むことを特徴とする請求項1記載の無線システム。
  3. 基地局に対して指向性を有する中継局を設け、当該中継局からの前記基地局宛の送信動作と、前記中継局のエリア内への送信動作のみを、同時のタイミングで行うようにしたことを特徴とする請求項2記載の無線システム。
  4. 複数の、基地局と中継局とを含む多段中継システムの送受信タイミングを同期させ、
    かつ、各多段中継システムで重複するエリア内において、その送信動作を各タイミングで一つの無線局のみとしたことを特徴とする請求項2記載の無線システム。
  5. 各無線局の送受信はTDD通信方式を用いることを特徴とする請求項1記載の無線システム。
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