JP2005022522A - Control device for vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前方物体までの距離に応じて車両の走行速度を自動的に可変制御するオートクルーズ機能を有するとともに、前方物体との衝突を予測して乗員保護装置を作動させる車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両においては、車両衝突時に乗員を保護する乗員保護機能の充実が図られてきている。例えば、下記特許文献1には、レーダーセンサを用いて車両周辺の状況を監視するとともに、車速センサからのパルス列信号に基づいて車速を演算し、車両周辺の状況および演算車速に基づいて、車両衝突時および衝突予測時に、シートベルト、エアバックなどの乗員保護装置を作動させることが示されている。一方、前方物体までの距離を検出するとともに前記のようにして車速を演算し、この検出した前方物体までの距離および演算車速に基づいて車両を加減速制御して、前方物体までの距離を自動的に制御するオートクルーズ機能も知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−247008号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来例のような乗員保護機能およびオートクルーズ機能を車両に装備させようとすると、多数のセンサを必要としたり、演算処理のための回路規模が大きくなったり、製造コストが高くなるという問題があった。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、センサなどの共用を図ることにより、乗員保護機能およびオートクルーズ機能を低製造コストで車両に装備させることを可能とする車両の制御装置を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両の走行速度を可変制御可能とする速度可変制御装置と、車速に応じて変化する車速信号を出力する車速信号出力手段と、車速信号出力手段からの車速信号に基づいて第1車速を演算する第1車速演算手段と、前方物体までの距離を検出する距離検出手段と、前記演算された第1車速および前記検出された前方物体までの距離に基づいて速度可変制御装置に対して速度変更を指示して前方物体までの距離を制御する車間距離制御手段とを備えた車両の制御装置において、車両衝突時に乗員を保護する乗員保護装置と、前記演算された第1車速および前記検出された前方物体までの距離に基づいて前方物体との衝突を予測して乗員保護装置を作動させる衝突予測制御手段とを設けたことにある。この場合、前記速度可変制御装置は、例えば、エンジン出力を制御するエンジン制御装置および/または車輪に制動力を付与する制動装置である。また、前記乗員保護装置は、シートベルト装置、ブレーキ装置、エアバック装置などである。さらに、前記車速信号出力手段は、例えば、車輪速を検知して同車輪速を表す信号を前記車速信号として出力するもので構成される。
【0007】
前記のように構成した本発明においては、衝突予測制御手段による保護装置の作動制御において、車間距離制御手段による前方物体までの距離の制御に利用されている演算車速および検出距離を用いるようにした。したがって、新たなセンサを必要としないとともに、回路規模を大きくすることなく、簡単な構成かつ低製造コストで、乗員保護機能および車間距離制御機能(すなわち、オートクルーズ機能)を車両に装備させることができる。
【0008】
また、本発明の他の特徴は、前記車両の制御装置において、さらに、車速信号出力手段からの車速信号を用いて第1車速演算手段とは独立に第2車速を演算する第2車速演算手段と、前記演算された第2車速との比較により第1車速の異常を判定する異常判定手段と、異常判定手段によって異常が判定されないとき衝突予測制御手段による乗員保護装置の作動制御を許容し、かつ異常判定手段によって異常が判定されたとき衝突予測制御手段による乗員保護装置の作動制御を禁止する作動制御禁止手段とを設けたことにある。
【0009】
一般的に、車間制御機能は、所定の条件のもとに作動する機能であり、常に作動する機能ではない。例えば、運転者により選択され、かつ所定車速(例えば、40km/h)以上において作動する機能である。そして、このような車間制御機能が作動していない状態においては、車速信号出力手段からの車速信号に基づいて計算された第1車速の信頼性が欠ける場合がある。具体的には、車間制御機能が作動していない状態では、車速信号出力手段および同出力手段からの車速信号の経路の異常診断、第1車速の演算処理の異常診断などがなされておらず、第1車速が正常な車速であるか、異常な車速であるかが不明の場合がある。このような場合でも、前記本発明の他の特徴によれば、第2車速演算手段、異常判定手段および衝突予測制御手段の作用により、第1車速の異常が判定されないときに保護装置の作動制御が許容され、かつ第1車速の異常が判定されたときには保護装置の作動制御が禁止される。したがって、第1車速に基づく車両の保護装置の制御が適性になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明すると、図1は同実施形態に係る車両制御システムの全体を概略的に示すブロック図である。この車両制御システムは、通信ライン100に接続された走行安定性電子制御ユニット(VSC電子制御ユニット)10、エンジン電子制御ユニット20、衝突予知電子制御ユニット30、シートベルト電子制御ユニット40、エアバック電子制御ユニット50、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70を備えている。これらの電子制御ユニット10,20,30,40,50は、それぞれCPU、ROM、RAM、タイマなどを主要構成要素とするマイクロコンピュータ装置によって構成され、以下、これらの電子制御ユニット10,20,30,40,50を、走行安定性ECU10、エンジンECU20、衝突予知ECU30、シートベルトECU40およびエアバックECU50とそれぞれいう。
【0011】
走行安定性ECU10は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、車両のスピン、ドリフトアウト、車輪ロックなどの走行異常を防止するために各車輪ごとに制動力の付与を制御して、車両の走行安定性を良好に保つものである。この走行安定性ECU10には、車輪速センサ11a〜11d、ブレーキ油圧センサ12および制動アクチュエータ13が接続されている。車輪速センサ11a〜11dは、左右前後輪にそれぞれ対応して設けられ、各車輪の回転速度に反比例したパルス幅(すなわち、周期)の車輪速パルス列信号Vp1,Vp2,Vp3,Vp4をそれぞれ出力する。ブレーキ油圧センサ12は、運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作に伴って発生するブレーキ油圧を検出することにより、ブレーキペダルの踏み込み量を検出する。制動アクチュエータ13は、各車輪に対して制動力をそれぞれ付与する複数のアクチュエータからなる。また、走行安定性ECU10には、ステアリングセンサ装置60によって検出されたハンドル操舵角θ、ヨーレートセンサ装置70によって検出されたヨーレートγおよびその他のセンサ出力も入力されるようになっていて、車両の走行異常状態を検出し、同走行異常状態を是正して車両の走行安定性を確保するために、制動アクチュエータ13を制御する。
【0012】
さらに、走行安定性ECU10は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、乗員による急ブレーキ操作時に制動アクチュエータ13を制御して乗員のブレーキ操作をアシストする機能も有する。具体的には、衝突予知ECU30からの指示信号に応答して、衝突直前にブレーキアシストの準備のために、制動アクチュエータ13内の油圧ポンプを制御してブレーキアシストに利用する作動油圧を上昇させておく。そして、ブレーキ油圧センサ12によって検出されたブレーキペダルの踏み込み量が大きく、かつ所定車速以上であるとき、制動アクチュエータ13を制御して乗員によるブレーキペダルの踏み込みを前記上昇させた作動油圧によりアシストする。
【0013】
このような走行安定性ECU10は、前記車両の走行異常状態の検出および制動アクチュエータ13の制御のために、図示しないプログラムの実行により、車輪速パルス列信号Vp1,Vp2,Vp3,Vp4に基づいて左右前後輪の車輪速V1,V2,V3,V4および第1車速VE’をそれぞれ独立して計算する。車輪速V1,V2,V3,V4の計算においては、車輪のスリップ率(すなわち、車輪のロック)とは無関係に、車輪速パルス列信号Vp1,Vp2,Vp3,Vp4のパルス幅(すなわち、周期)に反比例する値が採用される。そして、これらの車輪速V1,V2,V3,V4を表すディジタルデータが、通信ライン100を介して衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに出力される。
【0014】
第1車速VE’においては、スリップ率が大きい車輪、すなわちロックした車輪に対応した車輪速パルス列を除く残りの車輪速パルス列信号Vp1,Vp2,Vp3,Vp4のパルス幅(すなわち、周期)に反比例する各値の平均値が採用される。また、第1車速VE’においては、第1車速VE’を従動輪に対応した車輪速パルス列信号Vp1,Vp2(または車輪速パルス列信号Vp3,Vp4)のパルス幅(すなわち、周期)に反比例する各値の平均値を採用してもよい。さらに、この第1車速VE’を車輪のスリップ率を用いて補正および推定演算するようにしてもよい。そして、この第1車速VE’を表すディジタルデータは、同第1車速VE’に反比例する周期を有する車速パルス列信号Vpに変換されて、すなわち車速を表す車速パルス列信号Vpに変換されて、エンジンECU20およびメータ制御回路21に供給される。
【0015】
また、走行安定性ECU10は、図示しないプログラムの実行により、車輪速センサ11a〜11dに発生している断線、短絡などのセンサ異常を検出するようにもなっている。そして、車輪速センサ11a〜11dの異常の有無および異常の種類を表すセンサ状態データが、前記車輪速V1,V2,V3,V4を表すディジタルデータと共に、通信ライン100を介して衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに出力される。
【0016】
メータ制御回路21は、前記車速パルス列信号Vpに基づいて第1車速VEを計算して、同計算した第1車速VEをメータ22にて表示する。
【0017】
エンジンECU20は、図示しない操作子の操作に応じて動作するオートクルーズ機能を有しており、図示しないプログラムの実行により、エンジンへの燃料の供給量を決定するためのエンジンアクチュエータ23を制御して車両を一定速度で走行させるとともに、衝突予知ECU30から供給される加減速指示信号に応じて前方物体(主に、前方車両)までの距離(主に、車間距離)を制御する。このオートクルーズ機能のために、前記車速パルス列信号Vpに基づいて第1車速VEを計算する。そして、この第1車速VEを表すディジタルデータは、通信ライン100を介して衝突予知ECU30に出力される。なお、このオートクルーズ機能は、図示しない操作スイッチにより運転者によって選択されるものであると同時に、車両が所定車速(例えば、40km/h)以上で走行中であるときのみ作動する、すなわち所定の条件のもとでのみ作動するものである。
【0018】
このようなオートクルーズ機能で利用される第1車速VEは常時計算されるものであるが、この第1車速VEの異常はオートクルーズ制御中のみ検出されるようになっている。この第1車速VEの異常は、車速パルス列信号Vpが急に途切れたときや、第1車速VEを表す値が急変したときに検出されるようになっており、この異常検出時には、エンジンアクチュエータ23の制御すなわちオートクルーズの機能が停止される。したがって、オートクルーズ機能の非作動状態では、通信ライン100に出力される第1車速VEは信頼性を欠くものである。例えば、第1車速VEが「0」であることは、車両の停止中を表しているか、または車速パルス列信号Vpの入力経路の断線時における第1車速VEの演算結果であるかは不明である。
【0019】
衝突予知ECU30は、図2,3の第1および第2通信異常検出プログラムを所定の短時間ごとに実行して走行安定性ECU10およびエンジンECU20に対する通信異常を検出するとともに、図4のセンサ異常検出プログラムを所定の短時間ごとに実行して各種センサの異常を検出する。なお、他のECU40,50、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70との通信異常も検出するが、本発明には直接関係しないので、その詳しい説明を省略する。また、この衝突予知ECU30は、図5の車間制御プログラムも所定の短時間ごとに繰り返し実行して、エンジンECU20および走行安定性ECU10を制御する。また、衝突予知ECU30は、図6の衝突予知プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、シートベルトECU40、エアバックECU50および走行安定性ECU10を制御する。この衝突予知ECU30には、警報装置31および周辺監視センサ装置32が接続されている。警報装置31は、ランプ、ブザーなどによって構成され、運転者に異常を警報する。
【0020】
周辺監視センサ装置32は、ミリ波、超音波などを用いたレーダ装置に加えて、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを備えており、図7の前方物体検出プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、前方物体までの距離Lxおよび同前方物体との相対速度Vabを検出して、同検出した距離Lxおよび相対速度Vabを表す信号を衝突予知ECU30に出力する。また、この周辺監視センサ装置32は、前方物体を特定するために、衝突予知ECU30から車両進行方向R(実際には、車両のカーブ半径R)を表す信号と、第1車速VEを表す信号とを入力する。なお、車両進行方向Rは、ステアリングセンサ装置60によって検出されたステアリング角θおよびヨーレートセンサ装置70によって検出されたヨーレートγを用いて、衝突予知ECU30にて図示しないプログラムの実行によって計算される。
【0021】
さらに、周辺監視センサ装置32は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行することにより、センサ(レーダ装置)内部の断線およびショート、衝突予知ECU30からの車両進行方向Rおよび第1車速VEの未着、レーダ装置にみぞれなどの汚れが一時的に付着してミリ波、超音波などの送信及び受信が不能である状態を示すセンサ汚れなどの異常も検出し、これらの異常の有無および異常の種類を表すセンサ状態データも、衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに供給する。
【0022】
シートベルトECU40は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行することにより、衝突予知ECU30からの指示信号に応答してシートベルトの巻き取りおよび同巻き取りの解除が制御される。このシートベルトの巻き取りおよび巻き取り解除のために、シートベルトECU40にはシートベルトアクチュエータ41が接続されている。
【0023】
エアバックECU50は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行することにより、車両衝突時にエアバックを展開させるものである。このエアバックの展開のために、エアバックECU50には、エアバックアクチュエータ51が接続されている。また、このエアバックECU50は、衝突予知ECU30からの指示信号に応答してエアバックの展開準備および同展開準備の解除も行う。エアバックの展開準備とは、エアバックを展開させるためのインフレータなどへの高電圧の供給の確保などである。
【0024】
ステアリングセンサ装置60は、操舵ハンドルの回転角を検出するセンサ素子と、同センサ素子による検出回転角に零点補正などの演算処理を施してステアリング角θを計算するための周辺回路とからなる。そして、計算されたステアリング角θは、所定の短時間ごとに、通信ライン100を介して走行安定性ECU10および衝突予知ECU30に供給される。また、このステアリングセンサ装置60は、同ステアリングセンサ装置60のセンサ素子に対する電源ラインの断線およびショート、零点記憶無効などの異常も検出して、所定の短時間ごとに、同異常の有無および異常の種類を表すセンサ状態データを通信ライン100を介して走行安定性ECU10および衝突予知ECU30に供給する。零点記憶無効は、零点補正値を記憶するメモリへの電力供給が遮断されて、一時的に零点補正値が喪失されている状態である。
【0025】
ヨーレートセンサ装置70は、車体の重心垂直軸線回りの回転角速度を検出するセンサ素子に加えて、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを備えており、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、センサ素子による検出ヨーレートγ’を零点補正してヨーレートγを計算する。そして、前記計算したヨーレートγは、所定の短時間ごとに、通信ライン100を介して走行安定性ECU10および衝突予知ECU30に供給される。また、ヨーレートセンサ装置70は、図示しないプログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行して、センサ素子に対する電源ラインの断線およびショート、零点補正値の未補正状態などの異常を検出して、異常の有無および異常の種類を表すセンサ状態データを通信ライン100を介して走行安定性ECU10および衝突予知ECU30に供給する。
【0026】
次に、上記のように構成した実施形態の動作、特に、本発明に直接関係した衝突予知ECUによるオートクルーズ制御(車間距離制御を含む)、衝突予知制御およびこの車両制御システムの異常検出について説明する。この車両制御システムの作動開始により、車輪速センサ11a〜11dによって検出された車輪速パルス列信号Vp1,Vp2,Vp3,Vp4は、走行安定性ECU10に供給される。走行安定性ECU10は、これらの車輪速パルス列信号Vp1,Vp2,Vp3,Vp4に基づいて第1車速VE’を計算し、この計算した第1車速VE’に加えて、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70などから入力されるハンドル操舵角θ、ヨーレートγなどの車両状態量を用いて、制動アクチュエータ13を制御し、車両の走行安定性を確保する。
【0027】
一方、走行安定性ECU10は、前記第1車速VE’の計算とは独立して、車輪速パルス列信号Vp1,Vp2,Vp3,Vp4に基づいて左右前後輪の車輪速V1,V2,V3,V4を計算する。そして、これらの車輪速V1,V2,V3,V4を表すディジタルデータが、通信ライン100を介して衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに出力される。また、車輪速センサ11a〜11dに発生しているセンサ異常も検出され、同異常の有無および異常の種類を表すセンサ状態データは、前記ディジタルデータと共に、通信ライン100を介して衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに出力される。
【0028】
さらに、走行安定性ECU10は、この第1車速VE’に反比例する周期を有する車速パルス列信号VpをエンジンECU20およびメータ制御回路21に供給する。メータ制御回路21は、この車速パルス列信号Vpを用いて第1車速VE’をメータ22に表示する。エンジンECU20も、前記車速パルス列信号Vpに基づいて第1車速VEを計算して、同計算した第1車速VEを用いてエンジンアクチュエータ23を制御して、車両にオートクルーズ機能を発揮させる。なお、この第1車速VEの計算においては、オートクルーズ機能が選択されている場合には、同機能において設定された設定車速も考慮されるので、この第1車速VEは前述した第1車速VE’と若干異なる場合がある。一方、この第1車速VEを表すディジタルデータは、所定の短時間ごとに通信ライン100を介して衝突予知ECU30に出力される。
【0029】
これらの走行安定性ECU、エンジンECUなどの動作と並行して、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70も、ステアリング角θおよびヨーレートγをそれぞれ計算している。そして、これらのステアリング角θおよびヨーレートγは通信ライン100を介して衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに出力される。また、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70に発生している異常も検出され、同異常の有無および異常の種類を表すセンサ状態データも、ステアリング角θおよびヨーレートγと共に、通信ライン100を介して衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに出力される。
【0030】
周辺監視センサ装置32は、図7の前方物体検出プログラムを所定の短時間ごとに実行することにより、レーダ装置による観測結果に加えて、衝突予知ECU30からの車両進行方向Rおよび第1車速VEも用いて、前方物体までの距離Lxおよび同前方物体との相対速度Vabを計算する。
【0031】
前方物体検出プログラムは、図7のステップS150にて開始され、ステップS152にて、衝突予知ECU30から入力した車両進行方向Rおよび第1車速VEを用いて前方物体を特定する。この前方物体の特定においては、車両進行方向Rは、自車と同一レーンにある前方物体(主に、同一レーンを走行中の前方車両)を特定するために利用される。また、第1車速VEも、道路標識、看板、遮音用壁などの静止物と、移動物である前方物体(前方車両)とを識別することにより、前記自車と同一レーンにある前方物体を特定するために利用される。この前方物体の特定処理後、ステップS154にて自車から前方物体までのレーダ装置による検出距離Lxを入力して、今回のプログラムの実行による入力距離を表す今回距離Lnewとして設定する。次に、ステップS156にて、前回のプログラムの実行時に入力した距離Lx(以降、前回距離Loldという)から今回距離Lnewを減算した減算値Lold−Lnewを、この前方物体検出プログラムの実行時間間隔Δtで除算することにより、前方物体との相対速度Vab(=(Lold−Lnew)/Δt)を計算する。
【0032】
前記相対速度Vabの計算後、ステップS158にて、次回の相対速度Vabの計算のために、前回距離Loldを今回距離Lnewに更新しておく。そして、ステップS160にて、検出距離Lxおよび相対速度Vabを衝突予知ECUに出力して、ステップS162にてこの前方物体検出プログラムの実行を終了する。また、周辺監視センサ装置32は、図示しないプログラムの実行により、レーダ装置を含む周辺監視センサ装置32に発生している異常も検出し、同異常の有無および異常の種類を表すセンサ状態データも衝突予知ECU30に所定の短時間ごとに供給する。
【0033】
衝突予知ECU30は、第1および第2通信異常検出プログラム、センサ異常検出プログラム、車間制御プログラムおよび衝突予知プログラムを所定の短時間ごとにそれぞれ繰り返し実行している。第1通信異常検出プログラムは、図2のステップS10にて開始され、ステップS12にて走行安定性ECU10との通信不通を検出するための通信不通カウント値CVが所定値N1以上であるかを判定する。この通信不通カウント値CVは、走行安定性ECU10からの通信が不通になっている時間をカウントするもので、初期には「0」に設定されている。なお、所定値N1は、所定の正の整数値である。したがって、最初、ステップS12にて「No」と判定し、ステップS14に進む。
【0034】
ステップS14においては、走行安定性ECU10との通信が不通になっているかを判定する。前述のように、走行安定性ECU10から衝突予知ECU30には、所定の短時間ごとに、すなわち定期的に、車輪速V1,V2,V3,V4および車輪速センサ11a〜11dの異常に関する信号が入力されているはずである。したがって、衝突予知ECU30は、入力インターフェース回路などに定期的に前記信号が入力されているかにより、前記通信の不通を判定する。
【0035】
通信が不通でなければ、ステップS14にて「No」と判定し、ステップS16にて通信不通カウント値CVを「0」にクリアし、ステップS18にて走行安定性ECU10との通信不通用の制御マスクフラグCM1を”0”に設定する。この制御マスクフラグCM1は、“0”により走行安定性ECU10との通信が正常な状態を表し、“1”により一時的な異常が検出されていることを表すものである。前記ステップS18の処理後、ステップS28にてこの第1通信異常検出プログラムの実行を終了する。
【0036】
次に、走行安定性ECU10との通信が不通になっている場合について説明する。この場合、通信不通カウント値CVが所定値N1未満である限り、ステップS12にて「No」と判定する。そして、ステップS14においては「Yes」と判定して、ステップS20,S22の処理を実行して、ステップS28にて第1通信異常検出プログラムの実行を終了する。ステップS20においては、通信不通カウント値CVに「1」を加算する。ステップS22においては、制御マスクフラグCM1を“1”に設定する。
【0037】
そして、走行安定性ECU10との通信不通状態が続く限り、ステップS12,S14,S20、S22の処理が実行され続ける。したがって、この場合には、通信不通カウント値CVが第1通信異常検出プログラムの実行ごとに「1」ずつ増加するとともに、制御マスクフラグCM1は
“1”に設定され続ける。一方、この状態で、走行安定性ECU10との通信が正常状態に復帰すれば、ステップS14にて「No」と判定され、ステップS16の処理により通信不通カウント値CVを「0」にクリアされ、ステップS18の処理により制御マスクフラグCM1は”0”に戻される。
【0038】
逆に、走行安定性ECU10との通信不通状態が続き、ステップS20の処理による通信不通カウント値CVが増加して所定値N1以上になると、ステップS12にて「Yes」と判定してステップS24,S26の処理を実行する。ステップS24においては、異常フラグDFを“1”に設定する。ステップS26においては、警報装置31を作動させて、走行安定性ECU10との通信が異常であることを乗員に知らせる。
【0039】
次に、図3の第2通信異常検出プログラムについて説明する。この第2通信異常プログラムは、ステップS40〜S58からなり、エンジンECU20との通信の異常を検出する。この第2通信異常検出プログラムにおいては、ステップS44にて、上記図2のステップS14の判定処理に代えて、エンジンECU20との通信の不通を同ステップS14の処理と同様にして検出する。また、ステップS56にて、上記図2のステップS26の処理に代えて、警報装置31にてエンジンECU20との通信が異常であることを乗員に知らせる。さらに、この第2通信異常検出プログラムにおいては、上記第1通信異常検出プログラムの通信不通カウント値CV、所定値N1および制御マスクフラグCM1に代えて、通信不通カウント値CE、所定値N2および制御マスクフラグCM2を用いていている。そして、これらの相違点を除けば、上記第1通信異常検出プログラムと実質的に同一である。
【0040】
したがって、この第2通信異常プログラムの実行により、エンジンECU20との通信の不通が検出されると、同不通が検出されている間、制御マスクフラグCM2が“1”に設定されるが、それ以外のときには、制御マスクフラグCM2は“0”に保たれ続ける。また、この通信異常状態が長く続くと、異常フラグDFは“1”に設定される。
【0041】
次に、センサ異常検出プログラムについて説明する。このプログラムの実行は、図4のステップS70にて開始され、ステップS72にて各種センサの状態が判定される。この場合、各種センサとは、車輪速センサ11a〜11d、周辺監視センサ装置32、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70である。そして、これらのセンサの状態は、走行安定性ECU10、周辺監視センサ装置32、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70から供給されるセンサ状態データに基づいて判定される。
【0042】
走行安定性ECU10、周辺監視センサ装置32、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70から供給される全てのセンサ状態データが異常無しを表していれば、すなわち車輪速センサ11a〜11d、周辺監視センサ装置32、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70の全てが正常であれば、ステップS72に「正常状態」と判定して、ステップS74以降の処理を実行する。ステップS74においては、“1”によりセンサの「無効状態」(詳しくは後述する)を表す制御マスクフラグCM3を“0”に設定する。ステップS76,S78においては、上述した制御マスクフラグCM1,CM2が“1”であるかをそれぞれ判定する。制御マスクフラグCM1,CM2が共に“0”であれば、ステップS76,S78にてそれぞれ「No」と判定してステップS80に進む。
【0043】
ステップS80においては、走行安定性ECU10から入力した車輪速V1〜V4を用いて第2車速VVを計算する。この第2車速VVの計算においても、上記第1車速VE’の計算と同様に、スリップ率が大きい車輪、すなわちロックした車輪に対応した車輪速を除く残りの車輪速V1〜V4の平均値が採用される。また、この場合も、従動輪に対応した車輪速V1,V2(または車輪速V3,V4)の平均値を採用してもよい。さらに、この第2車速VVも車輪のスリップ率を用いて補正および推定演算するようにしてもよい。
【0044】
前記ステップS80の第2車速VVの計算後、ステップS82にて、同計算した第2車速VVとエンジンECU20から入力した第1車速VEとの差の絶対値|VV−VE|が所定の小さな値ΔV以下であるかを判定する。そして、前記差の絶対値|VV−VE|が所定の小さな値ΔV以下であれば、ステップS82にて「Yes」と判定して、ステップS90にてセンサ異常検出プログラムの実行を終了する。この場合には、制御マスクフラグCM1,CM2に加えて、制御マスクフラグCM3も“0”に保たれ、また異常フラグDFも“0”に保たれる。一方、前記差の絶対値|VV−VE|が所定の小さな値ΔVよりも大きければ、ステップS82にて「No」と判定して、ステップS86にて異常フラグDFを“1”に設定する。そして、ステップS88においては、警報装置31を作動させて、第1車速VEが異常であることを乗員に知らせる。そして、ステップS90にてセンサ異常検出プログラムの実行を終了する。
【0045】
一方、走行安定性ECU10、周辺監視センサ装置32、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70から供給されるセンサ状態データのいずれか一つでも異常を表していれば、前記ステップS72において、センサ状態データによって表された異常の種類に応じてセンサの「無効状態」または「異常状態」が判定される。この「無効状態」とは、センサに解消される可能性のある一時的な異常が発生している状態である。そして、「異常状態」とは、センサに回復の見込みのない重大な異常が発生している状態である。
【0046】
例えば、「無効状態」に属する異常の例としては、周辺監視センサ装置32における衝突予知ECU30からの信号の一時的な未着状態、レーダ装置におけるみぞれなどの汚れによる物体の一時的な検出不可状態などが挙げられる。また、ステアリングセンサ装置60における零点記憶無効などの異常、ヨーレートセンサ装置70における零点補正値の未補正状態もこの「無効状態」に属する。一方、「異常状態」に属する異常の例としては、車輪速センサ11a〜11d、周辺監視センサ装置32、ステアリングセンサ装置60およびヨーレートセンサ装置70における断線、短絡などの異常が挙げられる。
【0047】
そして、ステップS72にて「無効状態」の判定がなされると、ステップS84にて制御マスクフラグCM3は“1”に設定される。しかし、この場合には、「無効状態」にあったセンサ装置が正常状態に復帰すれば、前述のステップS74の処理が実行されて、制御マスクフラグCM3は
“0”に戻される。
【0048】
また、ステップS72にて「異常状態」の判定がなされると、ステップS86にて異常フラグDFを“1”に設定する。そして、ステップS88においては、警報装置31を作動させて、各種センサ装置が異常であることを乗員に知らせる。
【0049】
さらに、上記第1通信異常検出プログラム、第2通信異常検出プログラムおよびセンサ異常プログラムに並行して、衝突予知ECU30は、オートクルーズ機能が選択されていることを条件に、図5の車間制御プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。さらに、衝突予知ECU30は、常に、図6の衝突予知プログラムを所定の短時間ごとに繰り返し実行している。
【0050】
この車間制御プログラムの実行は図5のステップS100にて開始され、ステップS102にて前述した制御マスクフラグCM1〜CM3および異常フラグDFが全て“0”であるか否かを判定する。制御マスクフラグCM1〜CM3および異常フラグDFのうちのいずれか一つでも“1”であれば、ステップS102にて「No」と判定し、ステップS110にてこの車間制御プログラムの実行を終了する。したがって、この場合には、車間制御プログラムは実質的に実行されず、後述する車間距離制御は行われない。
【0051】
制御マスクフラグCM1〜CM3および異常フラグDFが全て“0”であり、ステップS102にて「Yes」と判定されると、ステップS104以降に進む。ステップS104においては、エンジンECU20から入力されている第1車速VEが所定車速V1(例えば、時速40Km/h)以上であるかを判定することにより,車両が中高速走行状態にあるか否かを判定する。車両が中高速走行状態になければ、ステップS104にて「No」と判定して、ステップS110にてこの車間制御プログラムの実行を終了して、後述する車間距離制御は行われない。
【0052】
一方、第1車速VEが所定車速V1以上であれば、ステップS104にて「Yes」と判定し、ステップS106,S108にて車間距離制御を行ない、ステップS110にて車間制御プログラムの実行を終了する。ステップS106においては、周辺監視センサ装置32から入力された前方物体までの距離Lxを前記第1車速VEで除算することにより、前方物体が停止し、かつそのままの車速で走行したと仮定した場合に、自車両が前方物体に接触するまでの時間Txを計算する。ステップS108においては、前記計算した時間Txが一定なるように自車の走行速度を制御するための加減速度を計算して、同加減速度に応じて車両を加減速制御するための加減速指示信号をエンジンECU20に出力する。
【0053】
エンジンECU20は、前記加減速指示信号に応答してエンジンアクチュエータ23を制御することにより、エンジン出力を同加減速指示信号に応じて制御する。これにより、車両は、前方物体までの距離Lxおよび第1車速VEに応じて自動的に加減速制御される。また、この加減速制御では、車両の減速制御が不十分である場合には、エンジンECU20から走行安定性ECU10に減速指示信号が出力される。走行安定性ECU10は、この減速指示信号に応答して、制動アクチュエータ13を制御して、車両を減速制御する。
【0054】
一方、衝突予知プログラムの実行は図6のステップS120にて開始され、ステップS122にて前述した制御マスクフラグCM1〜CM3および異常フラグDFが全て“0”であるか否かを判定する。制御マスクフラグCM1〜CM3および異常フラグDFのうちのいずれか一つでも“1”であれば、ステップS122にて「No」と判定し、ステップS142にてこの衝突予知プログラムの実行を終了する。したがって、この場合には、衝突予知プログラムは実質的に実行されず、後述するシートベルトの巻き取り制御、ブレーキアシストの準備制御およびエアバックの展開準備制御は行われない。
【0055】
制御マスクフラグCM1〜CM3および異常フラグDFが全て“0”であり、ステップS122にて「Yes」と判定されると、ステップS124以降に進む。ステップS124においては、エンジンECU20から入力されている第1車速VEが所定の小さな車速Vo(例えば、時速5Km/h)以上であるかを判定することにより,車両が走行状態にあるか否かを判定する。車両がほぼ停止状態にあって、車速Vが所定の小さな車速Vo未満であれば、ステップS124にて「No」と判定して、ステップS142にてこの衝突予知プログラムの実行を終了する。
【0056】
一方、車両が走行を開始して、ステップS124にて「Yes」すなわち第1車速VEが所定の小さな車速Vo以上であると判定されると、衝突予知ECU30はステップS126以降の処理を実行する。ステップS126においては、周辺監視センサ装置32から入力されている相対速度Vabが正であるかを判定する。なお、この相対速度Vabは、正により車両の前端部から前方物体までの距離Lxが減少していることを表し、負により車両の前端部から前方物体までの距離Lxが変化しないまたは増加していることを表している。相対速度Vabが負であれば、ステップS126にて「No」と判定して、前述したステップS142にてこの衝突予知プログラムの実行を終了する。これは、この場合には車両が前方物体に衝突する可能性がないからである。
【0057】
一方、相対速度Vabが正であれば、ステップS126にて「Yes」と判定して、ステップS128に進む。ステップS128においては、周辺監視センサ装置32から入力されている現在の距離Lxを相対速度Vabで除算することにより、現在の相対速度Vabで走行し続ければ、車両の前端部が前方物体に衝突するまでの時間Ts(=Lx/Vab)を計算する。以下、この時間Tsを衝突時間という。次に、ステップS130,S134,S138にて、この衝突時間Tsが所定時間Ts1,Ts2,Ts3以下であるかをそれぞれ判定する。この場合、所定時間Ts1,Ts2,Ts3は、運転者がブレーキペダルの踏み込み、操舵ハンドルの操作などの衝突回避操作を行っても、車両の前端部が前方物体に衝突することが避けられないと予測される時間値であるが、保護装置の種類(シートベルト、ブレーキアシストおよびエアバック)によって若干異なる値に設定されている。衝突時間Tsが所定時間Ts1,Ts2,Ts3よりもそれぞれ大きい限り、ステップS130,S134,S138にてそれぞれ「No」と判定して、ステップS132,S136,S140の処理が実行されることはない。
【0058】
一方、衝突時間Tsが所定時間Ts1以下になると、ステップS130にて「Yes」と判定し、ステップS132にて、シートベルトの巻き取り指示信号をシートベルトECU40に送信する。この指示信号に応答して、シートベルトECU40は、シートベルトアクチュエータ41を駆動制御してシートベルトの巻き取り制御を開始する。これにより、車両が前方物体に衝突しても、乗員はシートに固定されて保護される。
【0059】
また、衝突時間Tsが所定時間Ts2以下になると、ステップS134にて「Yes」と判定し、ステップS136にて、ブレーキアシスト準備の指示信号を走行安定性ECU10に送信する。この指示信号に応答して、走行安定性ECU10は、ブレーキ操作のアシストのための準備制御を開始、すなわち制動アクチュエータ13内の油圧ポンプを作動させて、ブレーキアシストに利用される作動油圧を上昇させる。これにより、運転者がブレーキペダルを深く踏み込みことにより、急制動操作をした場合には、走行安定性ECU10は、図示しないプログラムの実行により、ブレーキ油圧センサ12によって検出されたブレーキペダルの踏み込み量に基づいて、制動アクチュエータ13を制御して運転者によるブレーキ操作をアシストする。
【0060】
また、衝突時間Tsが所定時間Ts3以下になると、ステップS138にて「Yes」と判定し、ステップS140にて、エアバック展開準備の指示信号をエアバックECU50に送信する。この指示信号に応答して、エアバックECU50は、エアバックの展開のための準備制御、例えばエアバック展開制御時にインフレ−タへ供給される高電圧を確保するようにする。これにより、車両が前方物体に衝突して、エアバックECU50が図示しないプログラムの実行によりエアバックアクチュエータ51を制御してエアバックを展開させる際には、エアバックは確実に展開される。したがって、これによっても、乗員は車両の衝突から確実に保護される。
【0061】
また、前記ステップS130,S134,S138にて一旦「Yes」と判定された場合には、ステップS132,S136,S140の処理により、シートベルトの巻き取り開始後、ブレーキアシスト準備の制御開始後およびエアバック展開準備の開始後、所定の時間が経過すると、シートベルトの巻き取り、ブレーキアシスト準備およびエアバック展開準備が自動的に解除される。これは、前方物体との衝突を回避することができた場合でも、前方物体に衝突してしまった場合でも、その後には、シートベルトの巻き取り、ブレーキアシスト準備およびエアバック展開準備は不要であるからである。
【0062】
以上のように、上記実施形態においては、周辺監視センサ装置32は、エンジンECU20から衝突予知ECU30を介して入力した第1車速VEおよび衝突予知ECU30で計算した車両進行方向Rを用いて、前方物体までの距離Lxおよび前方物体との相対速度Vabを計算する。そして、衝突予知ECU30は、図5の車間制御プログラムの実行により、前記計算された前方物体までの距離Lxおよび第1車速VEを用いて、エンジンECU20との協働により前方物体(主に、前方車両)との車間制御(オートクルーズ制御)を行なうようにした。また、衝突予知ECU30は、図6の衝突予知プログラムの実行により、前記計算された前方物体までの距離Lxおよび相対速度Vabを用いて、シートベルトECU40、エアバックECU50および走行安定性ECU10との協働により、シートベルト、エアバック、ブレーキアシストなどの乗員保護装置の作動を制御するようにした。
【0063】
このように、上記実施形態によれば、車間距離制御(オートクルーズ制御)で用いられている周辺監視センサ装置32および同車間距離制御に利用されている(すなわち、エンジン制御に利用されている)第1車速VEを用いて、前方物体との衝突予測に基づく乗員保護装置の作動を制御するようにした。したがって、新たなセンサを必要としないとともに、回路規模を大きくすることなく、簡単な構成かつ低製造コストで、乗員保護機能および車間距離制御機能(すなわち、オートクルーズ機能)を車両に装備させることができる。
【0064】
また、衝突予知ECU30は、エンジンECU20から入力された第1車速VEと、走行安定性ECU10から入力された車輪速V1〜V4に基づいて計算した第2車速VVとの両者に基づいて、シートベルトECU40、エアバックECU50および走行安定性ECU10を制御するようにした。具体的には、図4のステップS82の判定処理により第1車速VEの異常を判定して、前記異常が判定されないときにのみ、図6のステップS124〜S140の第1車速VEを用いた衝突予測処理を実行するようにした。また、第1車速VEが異常の場合には、図4のステップS86にて異常フラグDFを“1”に設定して、図6のステップS122の判定処理により、前記ステップS124〜S140の衝突予測処理を行わないようにした。したがって、異常な車速により乗員保護装置が制御されることが防止され、車速に基づく乗員保護装置の制御が常に適性になる。
【0065】
特に、車間制御(オートクルーズ制御)は、所定の条件のもとに作動する機能であり、常に作動する機能ではない。具体的には、運転者により選択され、かつ所定車速(例えば、40km/h)以上において作動する機能である。そして、このような車間制御機能が作動していない状態においては、エンジンECU20で計算される第1車速VEは信頼性に欠ける場合がある。すなわち、車間制御機能が作動していない状態では、エンジンECU20に入力される車速パルス列信号Vpに対する異常診断、第1車速VEの演算処理の異常診断などがなされておらず、第1車速VEが正常な車速であるか、異常な車速であるかが不明の場合がある。このような場合でも、上記実施形態によれば、第1車速VEとは別途計算された第2車速VVとの比較により、第1車速VEの異常が判定されないときに乗員保護装置の作動制御が許容され、かつ第1車速VEの異常が判定されたときには保護装置の作動制御が禁止される。したがって、第1車速VEに基づく車両の乗員保護装置の制御が適性になる。
【0066】
さらに、上記実施形態によれば、車輪速V1〜V4を計算する走行安定性ECU10にて、車輪速センサ11a〜11dの異常も検出され、同異常に関するセンサ状態データも車輪速V1〜V4と共に走行安定性ECU10から衝突予知ECU30に供給される。衝突予知ECU30では、図4のステップS72にてセンサ状態データに基づいて各種センサの「異常状態」が判定されるとともに、同「異常状態」が判定された場合にはステップS86の処理によって異常フラグDFが“1”に設定される。そして、図6のステップS122の判定処理により、前記ステップS124〜S140の衝突予知による乗員保護装置の作動制御を行わないようにした。各種センサが「無効状態」であっても、ステップS122の判定処理により、前記ステップS124〜S140の乗員保護装置の作動制御を行わないようにした。さらに、図2,3の第1および第2通信異常検出プログラムの実行および図6のステップS122の判定処理により、衝突予知ECU30は、走行安定性ECU10およびエンジンECU20との通信が不通の場合も、前記ステップS124〜S140の乗員保護装置の作動制御を行わないようにした。したがって、第1車速VEに基づく車両デバイスの制御がさらに的確になされるようになる。
【0067】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の実施にあたっては、上記各実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両制御システムの全体概略図である。
【図2】図1の衝突予知ECUにて実行される第1通信異常検出プログラムのフローチャートである。
【図3】図1の衝突予知ECUにて実行される第2通信異常検出プログラムのフローチャートである。
【図4】図1の衝突予知ECUにて実行されるセンサ異常検出プログラムのフローチャートである。
【図5】図1の衝突予知ECUにて実行される車間制御プログラムのフローチャートである。
【図6】図1の衝突予知ECUにて実行される衝突予知プログラムのフローチャートである。
【図7】図1の周辺監視センサ装置にて実行される前方物体検出プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
10…走行安定性ECU,11a〜11d…車輪速センサ、20…エンジンECU,30…衝突予知ECU,32…周辺監視センサ装置、40…シートベルトECU、50…エアバックECU,60…ステアリングセンサ装置、70…ヨーレートセンサ装置。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle control device that has an auto-cruise function that automatically and variably controls the traveling speed of a vehicle according to a distance to a front object, and that activates an occupant protection device by predicting a collision with a front object. .
[0002]
[Prior art]
In recent years, in vehicles, enhancement of an occupant protection function for protecting an occupant in the event of a vehicle collision has been attempted. For example, in
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2001-247008 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, if the vehicle is equipped with an occupant protection function and an auto cruise function as in the above-described conventional example, a large number of sensors are required, the circuit scale for arithmetic processing increases, and the manufacturing cost increases. There was a problem.
[0005]
SUMMARY OF THE INVENTION
The present invention has been made to cope with the above-described problems, and an object of the present invention is to allow a vehicle to be equipped with an occupant protection function and an auto-cruise function at a low manufacturing cost by sharing sensors and the like. It is in providing the control apparatus of a vehicle.
[0006]
In order to achieve the above object, the present invention is characterized by a variable speed control device capable of variably controlling the traveling speed of a vehicle, a vehicle speed signal output means for outputting a vehicle speed signal that changes in accordance with the vehicle speed, and a vehicle speed signal output. First vehicle speed calculation means for calculating the first vehicle speed based on a vehicle speed signal from the means, distance detection means for detecting the distance to the front object, the calculated first vehicle speed and the detected front object An occupant protection device that protects an occupant in the event of a vehicle collision, in a vehicle control device that includes an inter-vehicle distance control means that controls a distance to a forward object by instructing a speed change to a speed variable control device based on a distance; There is provided a collision prediction control means for operating the occupant protection device by predicting a collision with the front object based on the calculated first vehicle speed and the detected distance to the front object. In this case, the variable speed control device is, for example, an engine control device that controls engine output and / or a braking device that applies braking force to wheels. The occupant protection device is a seat belt device, a brake device, an airbag device, or the like. Further, the vehicle speed signal output means is configured to detect a wheel speed and output a signal representing the wheel speed as the vehicle speed signal, for example.
[0007]
In the present invention configured as described above, in the operation control of the protection device by the collision prediction control means, the calculation vehicle speed and the detection distance used for controlling the distance to the front object by the inter-vehicle distance control means are used. . Therefore, it is possible to equip a vehicle with an occupant protection function and an inter-vehicle distance control function (that is, an auto-cruise function) with a simple configuration and low manufacturing cost, without requiring a new sensor and without increasing the circuit scale. it can.
[0008]
According to another aspect of the present invention, in the vehicle control apparatus, second vehicle speed calculation means for calculating a second vehicle speed independently of the first vehicle speed calculation means using a vehicle speed signal from the vehicle speed signal output means. And an abnormality determining means for determining an abnormality of the first vehicle speed by comparing with the calculated second vehicle speed, and allowing an operation control of the occupant protection device by the collision prediction control means when no abnormality is determined by the abnormality determining means, And an operation control prohibiting means for prohibiting the operation control of the occupant protection device by the collision prediction control means when an abnormality is determined by the abnormality determination means.
[0009]
Generally, the inter-vehicle distance control function is a function that operates under a predetermined condition, and is not a function that always operates. For example, it is a function that is selected by the driver and that operates at a predetermined vehicle speed (for example, 40 km / h) or higher. When the inter-vehicle distance control function is not activated, the reliability of the first vehicle speed calculated based on the vehicle speed signal from the vehicle speed signal output unit may be lacking. Specifically, in the state where the inter-vehicle control function is not activated, abnormality diagnosis of the vehicle speed signal output means and the route of the vehicle speed signal from the output means, the abnormality diagnosis of the calculation processing of the first vehicle speed, and the like are not performed. It may be unknown whether the first vehicle speed is a normal vehicle speed or an abnormal vehicle speed. Even in such a case, according to the other feature of the present invention, when the abnormality of the first vehicle speed is not determined by the action of the second vehicle speed calculation means, the abnormality determination means, and the collision prediction control means, the operation control of the protection device is performed. Is permitted, and when the abnormality in the first vehicle speed is determined, the operation control of the protection device is prohibited. Therefore, the control of the vehicle protection device based on the first vehicle speed becomes appropriate.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram schematically showing an entire vehicle control system according to the embodiment. This vehicle control system includes a travel stability electronic control unit (VSC electronic control unit) 10 connected to a
[0011]
The travel stability ECU 10 repeatedly executes a program (not shown) every predetermined short time, and controls the application of braking force to each wheel in order to prevent travel abnormalities such as vehicle spin, drift-out, and wheel lock. Thus, the running stability of the vehicle is kept good.
[0012]
Further, the traveling
[0013]
Such a traveling
[0014]
The first vehicle speed VE ′ is inversely proportional to the pulse width (that is, the period) of the remaining wheel speed pulse train signals Vp1, Vp2, Vp3, Vp4 excluding the wheel speed pulse train corresponding to the wheel having a large slip rate, that is, the locked wheel. The average value of each value is adopted. At the first vehicle speed VE ′, the first vehicle speed VE ′ is inversely proportional to the pulse width (that is, the cycle) of the wheel speed pulse train signals Vp1 and Vp2 (or the wheel speed pulse train signals Vp3 and Vp4) corresponding to the driven wheels. An average value may be adopted. Further, the first vehicle speed VE ′ may be corrected and estimated using the slip ratio of the wheels. The digital data representing the first vehicle speed VE ′ is converted into a vehicle speed pulse train signal Vp having a cycle inversely proportional to the first vehicle speed VE ′, that is, converted into a vehicle speed pulse train signal Vp representing the vehicle speed, and the
[0015]
In addition, the running
[0016]
The
[0017]
The
[0018]
The first vehicle speed VE used in such an auto-cruise function is always calculated, but an abnormality in the first vehicle speed VE is detected only during auto-cruise control. The abnormality of the first vehicle speed VE is detected when the vehicle speed pulse train signal Vp is suddenly interrupted or when the value representing the first vehicle speed VE is suddenly changed. When this abnormality is detected, the
[0019]
The
[0020]
The periphery
[0021]
Further, the periphery
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
The yaw rate sensor device 70 includes a microcomputer including a CPU, a ROM, a RAM, a timer and the like in addition to a sensor element that detects a rotational angular velocity around the vertical axis of the center of gravity of the vehicle body. The yaw rate γ ′ is calculated by correcting the detected yaw rate γ ′ detected by the sensor element to zero. The calculated yaw rate γ is supplied to the
[0026]
Next, the operation of the embodiment configured as described above, in particular, auto-cruise control (including inter-vehicle distance control), collision prediction control, and abnormality detection of this vehicle control system by the collision prediction ECU directly related to the present invention will be described. To do. When the vehicle control system is started, the wheel speed pulse train signals Vp1, Vp2, Vp3, and Vp4 detected by the
[0027]
On the other hand, the traveling
[0028]
Further, the
[0029]
In parallel with the operations of the travel stability ECU and the engine ECU, the
[0030]
The periphery
[0031]
The forward object detection program is started in step S150 of FIG. 7, and in step S152, the forward object is specified using the vehicle traveling direction R and the first vehicle speed VE input from the
[0032]
After the calculation of the relative speed Vab, in step S158, the previous distance Lold is updated to the current distance Lnew for the next calculation of the relative speed Vab. In step S160, the detection distance Lx and the relative speed Vab are output to the collision prediction ECU, and in step S162, the execution of the front object detection program is terminated. In addition, the periphery
[0033]
The
[0034]
In step S14, it is determined whether communication with the traveling
[0035]
If communication is not interrupted, “No” is determined in step S14, the communication disconnection count value CV is cleared to “0” in step S16, and control for disconnecting communication with the
[0036]
Next, a case where communication with the traveling
[0037]
Then, as long as the communication disconnection state with the traveling
It continues to be set to “1”. On the other hand, if the communication with the traveling
[0038]
On the contrary, when the communication failure state with the traveling
[0039]
Next, the second communication abnormality detection program in FIG. 3 will be described. The second communication abnormality program includes steps S40 to S58, and detects an abnormality in communication with the
[0040]
Therefore, when communication failure with the
[0041]
Next, a sensor abnormality detection program will be described. The execution of this program is started in step S70 of FIG. 4, and the state of various sensors is determined in step S72. In this case, the various sensors are the
[0042]
If all the sensor state data supplied from the
[0043]
In step S80, the second vehicle speed VV is calculated using the wheel speeds V1 to V4 input from the
[0044]
After the calculation of the second vehicle speed VV in step S80, the absolute value | VV−VE | of the difference between the calculated second vehicle speed VV and the first vehicle speed VE input from the
[0045]
On the other hand, if any one of the sensor state data supplied from the
[0046]
For example, as an example of an abnormality belonging to the “invalid state”, a signal from the
[0047]
When the “invalid state” is determined in step S72, the control mask flag CM3 is set to “1” in step S84. However, in this case, if the sensor device in the “invalid state” returns to the normal state, the process of step S74 described above is performed, and the control mask flag CM3 is set.
Returned to “0”.
[0048]
If “abnormal state” is determined in step S72, the abnormality flag DF is set to “1” in step S86. In step S88, the
[0049]
Further, in parallel with the first communication abnormality detection program, the second communication abnormality detection program, and the sensor abnormality program, the
[0050]
The execution of the inter-vehicle distance control program is started in step S100 in FIG. 5, and it is determined in step S102 whether or not the control mask flags CM1 to CM3 and the abnormality flag DF described above are all “0”. If any one of the control mask flags CM1 to CM3 and the abnormality flag DF is “1”, “No” is determined in step S102, and the execution of the inter-vehicle distance control program is ended in step S110. Therefore, in this case, the inter-vehicle distance control program is not substantially executed, and the inter-vehicle distance control described later is not performed.
[0051]
If all of the control mask flags CM1 to CM3 and the abnormality flag DF are “0” and “Yes” is determined in step S102, the process proceeds to step S104 and subsequent steps. In step S104, it is determined whether or not the vehicle is in a medium to high speed traveling state by determining whether or not the first vehicle speed VE input from the
[0052]
On the other hand, if the first vehicle speed VE is equal to or higher than the predetermined vehicle speed V1, “Yes” is determined in step S104, the inter-vehicle distance control is performed in steps S106 and S108, and the execution of the inter-vehicle control program is terminated in step S110. . In step S106, when it is assumed that the front object stops and travels at the same vehicle speed by dividing the distance Lx to the front object input from the periphery
[0053]
The
[0054]
On the other hand, the execution of the collision prediction program is started in step S120 of FIG. 6, and it is determined in step S122 whether or not the control mask flags CM1 to CM3 and the abnormality flag DF described above are all “0”. If any one of the control mask flags CM1 to CM3 and the abnormality flag DF is “1”, “No” is determined in step S122, and the execution of the collision prediction program is ended in step S142. Therefore, in this case, the collision prediction program is not substantially executed, and seat belt take-up control, brake assist preparation control, and airbag deployment preparation control, which will be described later, are not performed.
[0055]
If all of the control mask flags CM1 to CM3 and the abnormality flag DF are “0” and “Yes” is determined in step S122, the process proceeds to step S124 and subsequent steps. In step S124, it is determined whether or not the vehicle is in a running state by determining whether or not the first vehicle speed VE input from the
[0056]
On the other hand, when the vehicle starts to travel and it is determined in step S124 that “Yes”, that is, the first vehicle speed VE is equal to or higher than the predetermined small vehicle speed Vo, the
[0057]
On the other hand, if the relative speed Vab is positive, “Yes” is determined in step S126, and the process proceeds to step S128. In step S128, if the vehicle continues to travel at the current relative speed Vab by dividing the current distance Lx input from the periphery
[0058]
On the other hand, when the collision time Ts becomes equal to or shorter than the predetermined time Ts1, “Yes” is determined in step S130, and a seat belt winding instruction signal is transmitted to the
[0059]
When the collision time Ts becomes equal to or shorter than the predetermined time Ts2, “Yes” is determined in step S134, and a brake assist preparation instruction signal is transmitted to the
[0060]
Further, when the collision time Ts becomes equal to or shorter than the predetermined time Ts3, “Yes” is determined in step S138, and an instruction signal for preparation of airbag deployment is transmitted to the
[0061]
If it is once determined “Yes” in steps S130, S134, and S138, after the seat belt winding is started, the brake assist preparation control is started, and the air is started in steps S132, S136, and S140. When a predetermined time elapses after the start of the back deployment preparation, the seat belt winding, the brake assist preparation, and the airbag deployment preparation are automatically canceled. Even if the collision with the front object can be avoided or the collision with the front object, the seat belt winding, the brake assist preparation and the airbag deployment preparation are not required after that. Because there is.
[0062]
As described above, in the above-described embodiment, the periphery
[0063]
Thus, according to the above embodiment, the peripheral
[0064]
Further, the
[0065]
In particular, the inter-vehicle control (auto cruise control) is a function that operates under a predetermined condition, and is not a function that always operates. Specifically, it is a function that is selected by the driver and that operates at a predetermined vehicle speed (for example, 40 km / h) or more. In the state where the inter-vehicle distance control function is not activated, the first vehicle speed VE calculated by the
[0066]
Further, according to the above embodiment, the traveling
[0067]
Although one embodiment of the present invention has been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments and modifications thereof, and various modifications are possible without departing from the object of the present invention. It is.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall schematic diagram of a vehicle control system according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart of a first communication abnormality detection program executed by the collision prediction ECU of FIG.
FIG. 3 is a flowchart of a second communication abnormality detection program executed by the collision prediction ECU of FIG.
4 is a flowchart of a sensor abnormality detection program executed by the collision prediction ECU of FIG.
FIG. 5 is a flowchart of an inter-vehicle control program executed by the collision prediction ECU of FIG.
FIG. 6 is a flowchart of a collision prediction program executed by the collision prediction ECU of FIG.
7 is a flowchart of a forward object detection program executed by the periphery monitoring sensor device of FIG. 1. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
車速に応じて変化する車速信号を出力する車速信号出力手段と、
前記車速信号出力手段からの車速信号に基づいて第1車速を演算する第1車速演算手段と、
前方物体までの距離を検出する距離検出手段と、
前記演算された第1車速および前記検出された前方物体までの距離に基づいて前記速度可変制御装置に対して速度変更を指示して前方物体までの距離を制御する車間距離制御手段とを備えた車両の制御装置において、
車両衝突時に乗員を保護する乗員保護装置と、
前記演算された第1車速および前記検出された前方物体までの距離に基づいて前方物体との衝突を予測して前記乗員保護装置を作動させる衝突予測制御手段とを設けたことを特徴とする車両の制御装置。A variable speed control device capable of variably controlling the traveling speed of the vehicle;
Vehicle speed signal output means for outputting a vehicle speed signal that changes according to the vehicle speed;
First vehicle speed calculation means for calculating a first vehicle speed based on a vehicle speed signal from the vehicle speed signal output means;
Distance detecting means for detecting the distance to the front object;
An inter-vehicle distance control means for instructing the speed variable control device to change the speed based on the calculated first vehicle speed and the detected distance to the front object and controlling the distance to the front object. In a vehicle control device,
An occupant protection device for protecting an occupant in the event of a vehicle collision;
A vehicle comprising: a collision prediction control means for predicting a collision with a front object based on the calculated first vehicle speed and the detected distance to the front object and operating the occupant protection device. Control device.
前記車速信号出力手段からの車速信号を用いて前記第1車速演算手段とは独立に第2車速を演算する第2車速演算手段と、
前記演算された第2車速との比較により前記第1車速の異常を判定する異常判定手段と、
前記異常判定手段によって異常が判定されないとき前記衝突予測制御手段による乗員保護装置の作動制御を許容し、かつ前記異常判定手段によって異常が判定されたとき前記衝突予測制御手段による乗員保護装置の作動制御を禁止する作動制御禁止手段とを設けたことを特徴とする車両の制御装置。The vehicle control device according to claim 1, further comprising:
Second vehicle speed calculation means for calculating a second vehicle speed independently of the first vehicle speed calculation means using a vehicle speed signal from the vehicle speed signal output means;
An abnormality determining means for determining an abnormality of the first vehicle speed by comparing with the calculated second vehicle speed;
When an abnormality is not determined by the abnormality determination means, the operation control of the occupant protection device is permitted by the collision prediction control means, and when an abnormality is determined by the abnormality determination means, the operation control of the occupant protection device by the collision prediction control means An operation control prohibiting means for prohibiting the control is provided.
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