【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農業機械や建設機械等に搭載されたクローラ走行装置に好適に使用される、一部の芯金を交換可能な芯金脱着式の弾性クローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、農業機械や建設機械等の作業車両においては、無端状に連設された各連結リンクに鉄製のシュープレートを取り付けてなる鉄クローラや、ゴム製の無端帯状のクローラ本体内に多数の芯金とスチールコードを埋設してなる弾性クローラが使用されている。このうち、鉄クローラは、シュープレートが交換可能で耐久性に優れているという利点がある反面、舗装路面を痛めたり走行時の騒音が大きいといった欠点がある。
【0003】
これに対して、弾性クローラは、ゴムを主体としているので、舗装路面を痛めることがなく走行時の騒音も小さいという利点がある反面、部分的な亀裂や偏摩耗を生じた場合でも全体を交換しなければならないため、不経済であるという欠点がある。
そこで、弾性クローラのクローラ本体が一体物であるが故の上記欠点を解消すべく、芯金が周方向で一定間隔おきに埋設された無端帯状のゴム様弾性体よりなるゴムベルトと、上面にシュープレートが加硫接着されたゴム様弾性体よりなるゴムパッドとを備え、このゴムパッドをゴムベルトの外周側に重ね合わてボルト締結することにより、ゴムパッドをゴムベルトの外周側に着脱自在に取り付けるようにしたパッド式の弾性クローラが既に開発されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−2263号公報(請求項1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この種の芯金入りの弾性クローラでは、芯金の係合突起が駆動スプロケットに対して接触したり、外部に露出した芯金の転輪通過部に転輪が通過することにより、金属部品同士の接触が芯金に対して繰り返し発生する。このため、ラグを含むクローラ本体のゴム部分がそれほど損傷を受けていなくても、一部の芯金の係合突起や転輪通過部が早期に摩耗することがあり、これらの摩耗が発生すると、駆動スプロケットからの駆動力を適切に伝達できなくなったり、走行時の振動が増大して乗り心地が悪化する原因となる。
【0006】
しかるに、上記従来の弾性クローラでは、係合突起を有するすべての芯金が無端帯状のゴムベルトに一定間隔おきに埋設されているため、一部の芯金だけが早期に摩耗した場合でもゴムベルト全体を交換する必要があり、非常に不経済であるという欠点がある。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑み、一部の芯金を交換できるようにして低コストでのメンテナンスを可能とし、しかも、一体型の弾性クローラと比べて遜色のない耐久性を有する弾性クローラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、多数の取付プレートが周方向で一定間隔おきに埋設された無端帯状のゴム様弾性体よりなる無端セグメントと、単一又は数個の芯金をゴム様弾性体で被覆してなる芯金セグメントとを備えた芯金脱着式の弾性クローラであって、前記芯金セグメントを前記取付プレートの内周側に重ね合わせてボルト締結することによって同芯金セグメントが前記無端セグメントの内周側に着脱自在に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0009】
上記の本発明によれば、芯金セグメントを取付プレートの内周側に重ね合わせてボルト締結することにより、芯金セグメントを無端セグメントの内周側に着脱自在に取り付けるようにしたので、一部の芯金だけが早期に摩耗したり折損した場合には、それに対応する芯金セグメントだけを交換すれば足り、非常に低コストで弾性クローラのメンテナンスを行うことができる。
また、本発明によれば、単一又は数個の芯金を有する芯金セグメントを無端帯状の無端セグメントの内周側に固定する構造になっているので、弾性クローラが駆動スプロケットやアイドラに巻き付ついて湾曲した場合においても、無端セグメントの外周側に隙間が生じることはなく、一体型の弾性クローラと比べても遜色のない耐久性を確保することができる。
【0010】
上記の本発明において、クローラ長手方向に沿って延びる多数の補強繊維をクローラ幅方向に並設してなる抗張体が無端セグメントに埋設されている場合には、この抗張体とこれを包み込むゴム部が互いにボルト締結される取付プレートと芯金の間に挟み込まれた状態となるように、当該抗張体を前記無端セグメントの内部における前記取付プレートの内周側に配置することが好ましい。
この場合、取付プレートと芯金をボルト締結する際の締め付け力が無端セグメントの抗張体とその周囲のゴム部に作用するので、抗張体の引き抜き強度が増大する。このため、弾性クローラが駆動スプロケットやアイドラに巻き付ついて繰り返し湾曲しても抗張体が外部に飛び出し難くなるとともに、ゴムの接着不良による芯金外れや脱落もなくなり、この点で、当該弾性クローラの耐久性をより向上させることができる。
【0011】
更に、本発明において、両セグメントを重ね合わせた時に互いに直接当接することになる当接部を取付プレート及び芯金のクローラ幅方向端部に形成するようにすれば、その取付プレートと芯金がボルト締結された場合の両者の端部強度が向上し、この点で、分割式弾性クローラの耐久性をより向上することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図3は本発明の一実施形態に係る弾性クローラ1を示している。
本実施形態の弾性クローラ1は、コンバインやハーベスタ等の農用車両やバックホー等の建設車両のクローラ走行装置に用いられるもので、主に湿田や傾斜地の走行に適している。この弾性クローラ1は、摩耗等の損傷が生じた一部の芯金だけを交換することができる芯金脱着式のものであり、有端帯状のゴム様弾性体よりなる無端セグメント2の内周側に芯金セグメント3を着脱自在に取り付けることによって構成されている。
【0013】
すなわち、図1及び図2に示すように、本実施形態の弾性クローラ1は、多数の取付プレート5が周方向で一定間隔おきに埋設された無端帯状のゴム様弾性体よりなる前記無端セグメント2と、単一の芯金6をゴム様弾性体で被覆してなる前記芯金セグメント3とを備えており、この芯金セグメント3を取付プレート5の内周側に重ね合わせてボルト締結することによって同芯金セグメント3を無端セグメント2の内周側に着脱自在に取り付けるようにしたものである。
【0014】
かかる弾性クローラ1を構成する両セグメント2,3のうち、無端セグメント2は、クローラ長手方向(図1の紙面貫通方向)に連続する接続凹部7が内周側に形成された無端帯状のゴム様弾性体よりなる。他方、芯金セグメント3は、単一の芯金6の周囲をゴム様弾性体で被覆することによってクローラ幅方向(図1の左右方向)に長い短冊形状に形成されており、この芯金セグメント3は、上記接続凹部7にちょうど嵌り込む幅及び厚さ寸法を有する横長扁平の矩形断面に形成されている。
【0015】
また、図1及び図2に示すように、無端セグメント2のクローラ幅方向両端部には、芯金セグメント3のクローラ幅方向両端面3Aに当接して同端面3Aをクローラ幅方向外側から被覆するフランジ部8が形成されている。このため、芯金セグメント3を無端セグメント2の接続凹部7に嵌め込んで両セグメント2,3を重ね合わせると、芯金セグメント3のクローラ幅方向両端面3Aが接続凹部7のクローラ幅方向両側に位置する各フランジ部8に当接し、このフランジ部8によってクローラ幅方向外側から被覆され、これにより、両セグメント2,3の接合線9が弾性クローラ1の接続部分の内周側に位置するようになっている。
【0016】
図1に示すように、芯金セグメント3を構成する前記芯金6は、そのクローラ幅方向の中央部に位置する厚肉部11と、この厚肉部11からクローラ幅方向外側に延びる両翼部12と、転動輪(図示せず。)の転動経路を一定範囲に規制するために厚肉部11の内周側から突設された左右一対の係合突起13とを一体に備えており、この芯金6の両翼部12には、厚さ方向に貫通するボルト挿通孔14が形成されている。
【0017】
無端セグメント2のクローラ幅方向中央部には、駆動スプロケットの係合爪(図示せず。)を挿通可能とすべく、表裏方向に貫通する係合孔15が周方向に一定間隔をおいて形成されている。この無端セグメント2における係合孔15間に位置する部分には、クローラ幅方向に長い前記取付プレート5が埋設され、この取付プレート5は、上記ボルト挿通孔14に対応する位置に雌ねじ孔16を有する短冊状の鋼製板材より構成されている。
【0018】
このため、図1(b)に示すように、芯金セグメント3を無端セグメント2の接続凹部7に嵌め込んで両セグメント2,3を重ね合わせたあと、芯金6のボルト挿通孔14に固定ボルト17を挿通し、このボルト17の雄ねじ部を取付プレート5の雌ねじ孔16にねじ込んで締め付ければ、図1(a)に示すように、厚さ方向に重合する両セグメント2,3の取付プレート5と芯金6がボルト締結され、これによって芯金セグメント3を無端セグメント2の内周側に着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0019】
なお、芯金6の裏面は芯金セグメント3を構成するゴム様弾性体の外部に露出しており、取付プレート5の幅方向中央部と雌ねじ孔16周囲のボス部18は無端セグメント2を構成するゴム様弾性体の外部に露出している。従って、本実施形態の弾性クローラ1では、両セグメント2,3を重ね合わせた時に互いに直接当接する当接部が取付プレート5及び芯金6のクローラ幅方向中央部とボルト挿通部分に形成されていることになる。
【0020】
また、図2(b)に示すように、芯金セグメント3のクローラ長手方向長さを前記係合孔15の配設ピッチと同じ寸法とし、同芯金セグメント3のクローラ幅方向中央部でかつクローラ長手方向両縁部には、前記係合孔15をちょうど半分に分割した大きさを有する平面視ほぼコの字状の係合溝19を形成している。このため、無端セグメント2の内周側に各芯金セグメント3を互いに接触させた状態でクローラ長手方向に並設すると、上記係合溝19同士を突き合わせ状に接合してなる孔部が芯金セグメント3間に形成されるとともに、この芯金セグメント3間で形成される孔部が無端セグメント2の係合孔15と同じピッチでクローラ長手方向に並ぶようになっている。
【0021】
無端セグメント2の外周側における芯金6の両翼部12に対応する部分には、左右一対のラグ20が突出状に形成されている。この各ラグ20は、断面ほぼ台形状でかつクローラ幅方向に延びるほぼ直線状に形成され、芯金6と対応する周方向位置でかつ同芯金6と同じピッチで、無端セグメント2の外周面に配置されている。また、無端セグメント2の断面内における芯金6の両翼部12に対応する部分には、クローラ長手方向に沿って延びる多数の補強繊維(スチールコードやケブラー繊維等)をクローラ幅方向に並設してなる抗張体21が埋設されている。
【0022】
そして、図1に示すように、この抗張体21とこれを包み込む無端セグメント2のゴム部が、互いにボルト締結される取付プレート5と芯金6の間に挟み込まれた状態となるように、当該抗張体21が無端セグメント2の内部における取付プレート5の内周側に配置されている。
なお、図示していないが、クローラ長手方向に対して傾斜した方向に延びるバイアスコードを並設してなる幅方向補強層を無端セグメント2の内部に埋設することにしてもよい。
【0023】
上記構成を有する本実施形態の弾性クローラ1によれば、芯金セグメント3を取付プレート5の内周側に重ね合わせてボルト締結することにより、その芯金セグメント3を無端セグメント2の内周側に着脱自在に取り付けるようになっているので、一部の芯金6だけが早期に摩耗した場合には、その摩耗した芯金6に対応する芯金セグメント3だけを交換すれば足り、このため、非常に低コストで弾性クローラ1のメンテナンスを行うことができる。
【0024】
また、本実施形態の弾性クローラ1によれば、単一の芯金6を有する芯金セグメント3を無端帯状の無端セグメント2の内周側に取り付けているので、無端セグメント2の外周側から土砂や水分が入り込んで芯金セグメント3の取り付け部分が浸食されることがなく、一体型の弾性クローラよりも耐久性が低下するのを防止することができる。
【0025】
また、本実施形態の弾性クローラ1では、芯金セグメント3のクローラ幅方向両端面3Aに当接して同端面3Aをクローラ幅方向外側から被覆するフランジ部8が無端セグメント2のクローラ幅方向両端部に一体に形成されているので、芯金セグメント3を無端セグメント2の内周側に重ね合わせたときの接合線9(図1(a)参照)が弾性クローラ1の接続部分の内周側(図1の上側)に位置するようになる。このため、かかる接合線9が弾性クローラ1の接続部分のクローラ幅方向端縁に位置する場合に比べて、クローラ端部が縁石等に接触しても耳切れが発生し難くなるとともに、両セグメント2,3の重合面に土砂や小石等が侵入し難くなり、両セグメント2,3のクローラ幅方向端部からのゴム欠けや亀裂の発生が防止される。
【0026】
また、本実施形態の弾性クローラ1によれば、無端セグメント2に埋設された抗張体21とこれを包み込むゴム部が互いにボルト締結される取付プレート5と芯金6の間に挟み込まれた状態になっているので、取付プレート5と芯金6をボルト締結する際の締め付け力が無端セグメント2の抗張体21とその周囲のゴム部に作用し、抗張体21の引き抜き強度が増大するようになっている。このため、当該弾性クローラ1によれば、駆動スプロケットやアイドラに巻き付ついて繰り返し湾曲しても、抗張体21が外部に飛び出し難くなるとともに、ゴムの接着不良による芯金外れや脱落もなくなるという利点もある。
【0027】
図3は、取付プレート5の変形例を示している。
この変形例では、芯金6に対して直接接触すべくゴム様弾性体の外部に露出する当接フランジ22が取付プレート5のクローラ幅方向両端部に形成され、これにより、両セグメント2,3を重ね合わせた時に互いに直接当接する当接部が取付プレート5及び芯金6のクローラ幅方向端部にも形成されていることになる。従って、この変形例に係る弾性クローラ1によれば、取付プレート5と芯金6がボルト締結された場合の両者5,6の端部強度が向上し、弾性クローラ1の耐久性がより向上するという利点がある。
【0028】
なお、前記した各実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明に含まれる。
例えば、前記の実施形態では、単一の芯金6のみを有する芯金セグメント3が採用されているが、芯金セグメント3をクローラ長手方向にある程度の長さを有する有端帯状のものとし、かかる芯金セグメント3に対して複数個の芯金5を埋設するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一部の芯金を交換することができるので低コストでのメンテナンスが可能であり、しかも、弾性クローラの湾曲時にその外周側に隙間が発生しないので、一体型の弾性クローラと比べて遜色のない耐久性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る弾性クローラの横断面図であり、(b)は同弾性クローラの分解断面図である。
【図2】(a)は同弾性クローラを外周側から見た平面図であり、(b)は同弾性クローラを内周側から見た平面図である。
【図3】取付プレートの変形例を示すための弾性クローラの横断面図である。
【符号の説明】
1 弾性クローラ
2 無端セグメント
3 芯金セグメント
5 取付プレート
6 芯金
21 抗張体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a core metal detachable elastic crawler that can be used for a crawler traveling device mounted on an agricultural machine, a construction machine, or the like and that can exchange a part of the core metal.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a work vehicle such as an agricultural machine or a construction machine, there are many cores in an iron crawler in which an iron shoe plate is attached to each endlessly connected link, or a rubber endless belt-like crawler body. Elastic crawlers with embedded gold and steel cords are used. Among them, the iron crawler has the advantage that the shoe plate can be replaced and has excellent durability, but has the disadvantage that the paved road surface is damaged and the noise during traveling is large.
[0003]
On the other hand, the elastic crawler is mainly made of rubber, so it has the advantage of not damaging the paved road surface and low noise during running, but it can be replaced even when partial cracks or uneven wear occurs. This has the disadvantage of being uneconomical.
Therefore, in order to eliminate the above-mentioned drawbacks due to the fact that the crawler body of the elastic crawler is a single body, a rubber belt made of an endless belt-like rubber-like elastic body in which a core metal is embedded at regular intervals in the circumferential direction, and a shoe on the upper surface A pad type with a rubber pad made of a rubber-like elastic body with a vulcanized and bonded plate, and a rubber pad that is detachably attached to the outer peripheral side of the rubber belt by overlapping the rubber pad on the outer peripheral side of the rubber belt and fastening with bolts An elastic crawler has already been developed (see Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2003-2263 A (Claim 1)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In this type of elastic crawler with a cored bar, the metal cores are connected to each other when the engaging projections of the cored bar come into contact with the drive sprocket or the wheel passes through the wheel passing part of the cored bar exposed to the outside. The contact occurs repeatedly with respect to the cored bar. For this reason, even if the rubber part of the crawler main body including the lug is not damaged so much, some of the core metal engagement protrusions and the wheel passing part may be worn out early, and if these wears occur As a result, the driving force from the driving sprocket cannot be properly transmitted, or vibration during traveling increases, resulting in a deterioration in riding comfort.
[0006]
However, in the above-described conventional elastic crawler, all the core bars having the engaging protrusions are embedded in the endless belt-like rubber belt at regular intervals, so that even when only a part of the core bars are worn early, the entire rubber belt is The disadvantage is that it must be replaced and is very uneconomical.
[0007]
In view of such a situation, the present invention enables a low-cost maintenance by exchanging a part of the core metal, and has an durability comparable to that of an integrated elastic crawler. The purpose is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention takes the following technical means.
That is, the present invention comprises an endless segment made of an endless belt-like rubber-like elastic body in which a large number of mounting plates are embedded at regular intervals in the circumferential direction, and a single or several cores covered with a rubber-like elastic body. A cored bar detachable elastic crawler comprising a cored bar segment, wherein the cored bar segment is overlapped with an inner peripheral side of the mounting plate and fastened with bolts so that the concentric bar segment becomes the endless segment. It is characterized in that it is detachably attached to the inner peripheral side.
[0009]
According to the present invention described above, the cored bar segment is detachably mounted on the inner peripheral side of the endless segment by overlapping the cored bar segment on the inner peripheral side of the mounting plate and fastening the bolt. In the case where only the core bar is worn or broken early, it is sufficient to replace only the corresponding core bar segment, and maintenance of the elastic crawler can be performed at a very low cost.
Further, according to the present invention, the core bar segment having one or several core bars is fixed to the inner peripheral side of the endless belt-like endless segment, so that the elastic crawler is wound around the drive sprocket or idler. Even in the case of being bent, there is no gap on the outer peripheral side of the endless segment, and durability comparable to that of an integrated elastic crawler can be ensured.
[0010]
In the above-mentioned present invention, when a tensile body formed by arranging a large number of reinforcing fibers extending along the crawler longitudinal direction in the crawler width direction is embedded in the endless segment, the tensile body and this are wrapped. It is preferable that the tensile body is disposed on the inner peripheral side of the mounting plate inside the endless segment so that the rubber portion is sandwiched between the mounting plate and the metal core that are bolted to each other.
In this case, the tightening force when the mounting plate and the core metal are bolted acts on the tensile member of the endless segment and the surrounding rubber part, so that the pulling strength of the tensile member increases. For this reason, even if the elastic crawler wraps around the drive sprocket or idler and repeatedly curves, the tensile body does not easily protrude to the outside, and there is no removal of the metal core or dropping off due to poor rubber adhesion. The durability of can be further improved.
[0011]
Furthermore, in the present invention, if the contact portions that are in direct contact with each other when the two segments are overlapped are formed at the end portions in the crawler width direction of the mounting plate and the core metal, the mounting plate and the core metal are When the bolts are fastened, the strength of both ends is improved, and in this respect, the durability of the split-type elastic crawler can be further improved.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
1 to 3 show an elastic crawler 1 according to an embodiment of the present invention.
The elastic crawler 1 of the present embodiment is used for a crawler traveling device of an agricultural vehicle such as a combine or a harvester or a construction vehicle such as a backhoe, and is mainly suitable for traveling on a wet field or an inclined land. The elastic crawler 1 is of a core metal detachable type in which only a part of the core metal in which damage such as wear has occurred can be exchanged, and the inner circumference of the endless segment 2 made of a rubber-like elastic body having an end band. The core bar segment 3 is detachably attached to the side.
[0013]
That is, as shown in FIGS. 1 and 2, the elastic crawler 1 of the present embodiment includes the endless segment 2 made of an endless belt-like rubber-like elastic body in which a large number of mounting plates 5 are embedded at regular intervals in the circumferential direction. And the core metal segment 3 formed by coating a single core metal 6 with a rubber-like elastic body. The core metal segment 3 is overlapped on the inner peripheral side of the mounting plate 5 and bolted. Thus, the concentric metal segment 3 is detachably attached to the inner peripheral side of the endless segment 2.
[0014]
Of the two segments 2 and 3 constituting the elastic crawler 1, the endless segment 2 is an endless belt-like rubber-like shape in which a connection concave portion 7 that is continuous in the crawler longitudinal direction (the through direction in FIG. 1) is formed on the inner peripheral side. It consists of an elastic body. On the other hand, the core metal segment 3 is formed in a strip shape long in the crawler width direction (left-right direction in FIG. 1) by covering the periphery of the single core metal 6 with a rubber-like elastic body. 3 is formed in a horizontally long flat rectangular section having a width and a thickness dimension that just fits into the connection recess 7.
[0015]
Further, as shown in FIGS. 1 and 2, both end portions of the endless segment 2 in the crawler width direction are in contact with both end surfaces 3A of the core metal segment 3 in the crawler width direction so as to cover the same end surface 3A from the outside in the crawler width direction. A flange portion 8 is formed. For this reason, when the core metal segment 3 is fitted into the connection recess 7 of the endless segment 2 and the segments 2 and 3 are overlapped, the both end surfaces 3A of the core metal segment 3 in the crawler width direction are on both sides of the connection recess 7 in the crawler width direction. The flanges 8 are in contact with each other and are covered by the flanges 8 from the outside in the crawler width direction, so that the joining lines 9 of the segments 2 and 3 are located on the inner peripheral side of the connecting portion of the elastic crawler 1. It has become.
[0016]
As shown in FIG. 1, the cored bar 6 constituting the cored bar segment 3 includes a thick part 11 located at the center part in the crawler width direction, and both wing parts extending outward from the thick part 11 in the crawler width direction. 12 and a pair of left and right engaging projections 13 projecting from the inner peripheral side of the thick portion 11 in order to restrict the rolling path of a rolling wheel (not shown) to a certain range. Bolt insertion holes 14 penetrating in the thickness direction are formed in both wing portions 12 of the cored bar 6.
[0017]
At the center of the endless segment 2 in the crawler width direction, engagement holes 15 penetrating in the front and back directions are formed at regular intervals in the circumferential direction so that an engagement claw (not shown) of the drive sprocket can be inserted. Has been. The portion of the endless segment 2 positioned between the engagement holes 15 is embedded with the mounting plate 5 that is long in the crawler width direction. The mounting plate 5 has a female screw hole 16 at a position corresponding to the bolt insertion hole 14. It is comprised from the strip-shaped steel plate material which has.
[0018]
For this reason, as shown in FIG. 1 (b), the core metal segment 3 is fitted into the connection recess 7 of the endless segment 2, and the segments 2 and 3 are overlapped, and then fixed to the bolt insertion hole 14 of the core metal 6. When the bolt 17 is inserted and the male screw portion of the bolt 17 is screwed into the female screw hole 16 of the mounting plate 5 and tightened, as shown in FIG. 1A, the two segments 2 and 3 that overlap in the thickness direction are attached. The plate 5 and the cored bar 6 are fastened by bolts, whereby the cored bar segment 3 is detachably attached to the inner peripheral side of the endless segment 2.
[0019]
The back surface of the cored bar 6 is exposed to the outside of the rubber-like elastic body constituting the cored bar segment 3, and the center part in the width direction of the mounting plate 5 and the boss part 18 around the female screw hole 16 constitute the endless segment 2. Exposed to the outside of the rubber-like elastic body. Therefore, in the elastic crawler 1 of the present embodiment, the contact portions that directly contact each other when the segments 2 and 3 are overlapped are formed at the crawler width direction center portion of the mounting plate 5 and the core metal 6 and the bolt insertion portion. Will be.
[0020]
Further, as shown in FIG. 2 (b), the length of the core bar segment 3 in the crawler longitudinal direction is the same as the pitch of the engagement holes 15, and is the central part of the concentric bar segment 3 in the crawler width direction. On both edges of the crawler in the longitudinal direction, engagement grooves 19 having a substantially U-shape in a plan view having a size obtained by dividing the engagement hole 15 in half are formed. For this reason, when the core metal segments 3 are arranged in parallel with each other on the inner peripheral side of the endless segment 2 in the longitudinal direction of the crawler, a hole formed by joining the engagement grooves 19 in a butted manner is a core metal. In addition to being formed between the segments 3, holes formed between the core metal segments 3 are arranged in the crawler longitudinal direction at the same pitch as the engagement holes 15 of the endless segment 2.
[0021]
A pair of left and right lugs 20 are formed in a protruding shape at portions corresponding to both wing portions 12 of the cored bar 6 on the outer peripheral side of the endless segment 2. Each lug 20 has a substantially trapezoidal cross section and is formed in a substantially linear shape extending in the crawler width direction. The outer circumferential surface of the endless segment 2 is located at a circumferential position corresponding to the cored bar 6 and at the same pitch as the cored bar 6. Is arranged. In addition, a large number of reinforcing fibers (steel cords, Kevlar fibers, etc.) extending along the crawler longitudinal direction are juxtaposed in the crawler width direction at portions corresponding to both wings 12 of the core 6 in the cross section of the endless segment 2. A tensile body 21 is embedded.
[0022]
And, as shown in FIG. 1, the tensile member 21 and the rubber part of the endless segment 2 that wraps the tensile member 21 are sandwiched between the mounting plate 5 and the metal core 6 that are bolted to each other. The tensile body 21 is disposed on the inner peripheral side of the mounting plate 5 inside the endless segment 2.
Although not shown, a width direction reinforcing layer formed by juxtaposing bias cords extending in a direction inclined with respect to the crawler longitudinal direction may be embedded in the endless segment 2.
[0023]
According to the elastic crawler 1 of the present embodiment having the above-described configuration, the cored bar segment 3 is overlapped on the inner peripheral side of the mounting plate 5 and fastened with bolts, whereby the cored bar segment 3 is connected to the inner peripheral side of the endless segment 2. Since only a part of the cored bar 6 is worn early, it is sufficient to replace only the cored bar segment 3 corresponding to the worn cored bar 6. The maintenance of the elastic crawler 1 can be performed at a very low cost.
[0024]
Moreover, according to the elastic crawler 1 of this embodiment, since the core metal segment 3 having the single core metal 6 is attached to the inner peripheral side of the endless strip-shaped endless segment 2, earth and sand from the outer peripheral side of the endless segment 2 In addition, the attachment portion of the cored bar segment 3 is not eroded by moisture or moisture, and the durability can be prevented from being lowered as compared with the integrated elastic crawler.
[0025]
Moreover, in the elastic crawler 1 of this embodiment, the flange part 8 which contact | abuts the both end surfaces 3A of the core metal segment 3 in the crawler width direction and coat | covers the same end surface 3A from the crawler width direction outer side is the both ends of the crawler width direction of the endless segment 2 Since the joint wire 9 (see FIG. 1A) when the cored bar segment 3 is superimposed on the inner peripheral side of the endless segment 2 is formed on the inner peripheral side of the connecting portion of the elastic crawler 1 (see FIG. 1A). It is located on the upper side of FIG. Therefore, compared to the case where the joining line 9 is located at the end of the connecting portion of the elastic crawler 1 in the crawler width direction, even if the end of the crawler touches a curb stone or the like, it is difficult for the ears to be cut off, and both segments It is difficult for earth and sand, pebbles and the like to enter the two and three overlapping surfaces, and the occurrence of rubber chipping and cracking from the ends in the crawler width direction of both segments 2 and 3 is prevented.
[0026]
Moreover, according to the elastic crawler 1 of this embodiment, the state in which the tensile member 21 embedded in the endless segment 2 and the rubber part that wraps the tensile member 21 are sandwiched between the mounting plate 5 and the cored bar 6 that are bolted to each other. Therefore, the tightening force when bolting the mounting plate 5 and the core metal 6 acts on the tensile member 21 of the endless segment 2 and the surrounding rubber part, and the pulling strength of the tensile member 21 increases. It is like that. For this reason, according to the elastic crawler 1, even if it is wound around the drive sprocket or idler and is repeatedly bent, the tensile body 21 does not easily protrude to the outside, and the core metal is not detached or dropped due to poor adhesion of rubber. There are also advantages.
[0027]
FIG. 3 shows a modification of the mounting plate 5.
In this modification, contact flanges 22 that are exposed to the outside of the rubber-like elastic body so as to be in direct contact with the core metal 6 are formed at both ends of the mounting plate 5 in the crawler width direction. The contact portions that directly contact each other when the two are stacked are also formed at the crawler width direction end portions of the mounting plate 5 and the cored bar 6. Therefore, according to the elastic crawler 1 according to this modification, the end portion strength of the both 5 and 6 when the mounting plate 5 and the cored bar 6 are bolted is improved, and the durability of the elastic crawler 1 is further improved. There is an advantage.
[0028]
The above-described embodiments are all illustrative and not restrictive. The scope of the present invention is defined by the claims, and all modifications within the scope equivalent to the configurations described therein are also included in the present invention.
For example, in the above-described embodiment, the cored bar segment 3 having only a single cored bar 6 is employed, but the cored bar segment 3 is in the shape of an end band having a certain length in the crawler longitudinal direction, A plurality of core bars 5 may be embedded in the core bar segment 3.
[0029]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a part of the core metal can be replaced, so that maintenance at low cost is possible, and no gap is generated on the outer peripheral side when the elastic crawler is curved. Compared with an integrated elastic crawler, durability comparable to that of the integrated elastic crawler can be secured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a transverse sectional view of an elastic crawler according to an embodiment of the present invention, and FIG. 1B is an exploded sectional view of the elastic crawler.
FIG. 2A is a plan view of the elastic crawler viewed from the outer peripheral side, and FIG. 2B is a plan view of the elastic crawler viewed from the inner peripheral side.
FIG. 3 is a cross-sectional view of an elastic crawler for showing a modification of the mounting plate.
[Explanation of symbols]
1 Elastic Crawler 2 Endless Segment 3 Core Bar Segment 5 Mounting Plate 6 Core Bar 21 Tensile Body