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JP2005020437A - コンテンツ補正システムおよび受信機器 - Google Patents

コンテンツ補正システムおよび受信機器 Download PDF

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JP2005020437A
JP2005020437A JP2003183234A JP2003183234A JP2005020437A JP 2005020437 A JP2005020437 A JP 2005020437A JP 2003183234 A JP2003183234 A JP 2003183234A JP 2003183234 A JP2003183234 A JP 2003183234A JP 2005020437 A JP2005020437 A JP 2005020437A
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JP2003183234A
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Inventor
Yasuhiro Kubo
泰裕 久保
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】放送に利用可能な帯域を有効利用でき、かつ放送されたコンテンツを受信機器で適宜補正することのできるコンテンツ補正システムを提供すること。
【解決手段】補正サーバ30にはオリジナルコンテンツに基づいて作成されたエラー検出情報が保持され、コンテンツサーバ40にはオリジナルコンテンツを分割することにより作成される複数の分割コンテンツが保持される。受信機器20は、放送局によって放送されたオリジナルコンテンツを受信すると、放送局10より受信したオリジナルコンテンツに対応するエラー検出情報を補正サーバ30から取得し、取得されたエラー検出情報に基づいてオリジナルコンテンツのエラー検出を行い、エラーが検出されたときに、オリジナルコンテンツのエラーを有する部分に対応する分割コンテンツをコンテンツサーバ40から取得する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツ補正システムおよび受信機器に関し、より特定的には、放送されたコンテンツを補正するためのシステム、およびこのシステムでの使用に適した受信機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディジタル放送によって放送局から受信機器にコンテンツを提供し、受信機器でこの受信したコンテンツを再生して番組を視聴するシステムがある。
【0003】
ところがこのようなシステムでは、受信機器で再生されるまでの間にコンテンツが劣化(信号劣化によってデータにエラーが生じる)してしまい、その結果、コンテンツが正常に再生できない可能性がある。特に電波状態が良くない状況でエラーが生じ易いため、受信機器が携帯型である場合にはその影響は大きい。
【0004】
ところで、従来の通信システムでは、データ伝送によって生じた誤りを補正する方法の一つとして、例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)方式が利用されている。CRC方式では、送信側の機器が伝送すべきデータにエラー検出のための情報であるCRCを付加し、受信側ではこのCRCに基づいて受信データのエラー検出を行う。エラーが検出されると、可能な場合には受信側の機器でエラーを修正し、修復が不可能であれば送信側の機器にデータの再送を要求する。これにより、データを正しく伝送することができる。
【0005】
このようなCRC方式を前述のディジタル放送のシステムに適用することが考えられる。つまりコンテンツにCRCを付加して放送し、受信機器で、このCRCに基づいてエラーを検出および修正することが考えられる。これにより、放送局から提供されたコンテンツを受信機器において補正することができる。
【0006】
なお、受信機器においてエラーの検出および修正を行うのではなく、放送局がデータを冗長に、つまり同一のデータを重複して送信することによって、電波の受信状況が良くない場合にも受信機器がデータをもれなく受信することができるようにしたシステムもある(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平07−336316号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放送システムにCRC方式を適用した場合には、受信機器に対して本来提供すべきデータに加えてCRCを付加する必要があるため、CRCの分だけ余分にデータを送信する必要があるため、他の重要度の高いデータが圧迫されてしまう(つまり他の重要度の高いデータの送信量が制限される)という問題がある。特に、携帯機器での視聴用途に特化した1セグメント形式の放送では利用可能な帯域が大きく制限されるため、その影響は無視できない。これは、放送局がデータを冗長に送信するシステムでも同様に言える。つまり、同一のデータを重複して送信するため、その分だけ送信可能なデータ量が制限されてしまう。
【0009】
また、コンテンツにCRCを付加して放送により提供する場合には、電波状況が良くないとCRC自体にエラーが生じてしまう可能性があることも問題となる。
【0010】
なお、放送によってコンテンツを提供する替わりに、放送局から受信機器に通信回線を通じてコンテンツを配信し、受信機器でこのコンテンツを再生して番組を視聴することも考えられる。しかしながらこの場合には、受信機器の数に比例して通信トラフィックが増加するため、従来のテレビジョン放送のように多数の受信機器に同時にコンテンツを提供する用途には不向きである。
【0011】
なお、通信トラフィックの増加を低減するために、通常は放送によりコンテンツを受信し、受信機器が放送電波の届かない場所に移動した場合には通信回線を通じてコンテンツを受信するシステムも考えられる。しかしながらこの場合にも、放送波受信時にエラーが生じてしまった場合にはコンテンツを補正できず、画像が乱れてしまう。また、放送波による取得から通信回線による取得に切り替える際にある程度の時間がかかってしまうため、画面が一時的にフリーズしてしまうという問題もある。
【0012】
それゆえに、本発明は、放送に利用可能な帯域を有効利用でき、かつ放送されたコンテンツを受信機器で適宜補正することのできるコンテンツ補正システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号は本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0014】
本発明のコンテンツ補正システムは、オリジナルコンテンツを放送により提供する放送局(10)と、オリジナルコンテンツに基づいて作成されたエラー検出情報(例えばCRC)を保持する補正サーバ(30)と、オリジナルコンテンツを分割することにより作成される複数の分割コンテンツを保持するコンテンツサーバ(40)と、補正サーバおよびコンテンツサーバと通信可能に接続され、放送局によって放送されたオリジナルコンテンツを受信してこのオリジナルコンテンツを再生する受信機器(20)とを備える。そして受信機器は、放送局より受信したオリジナルコンテンツに対応するエラー検出情報を補正サーバから取得するエラー検出情報取得手段(204)と、エラー検出情報取得手段によって取得されたエラー検出情報に基づいてオリジナルコンテンツのエラー検出を行うエラー検出処理手段(203)と、エラー検出処理手段によってエラーが検出されたときに、オリジナルコンテンツのエラーを有する部分に対応する分割コンテンツをコンテンツサーバから取得する分割コンテンツ取得手段(204)と、エラー検出処理手段によってエラーが検出された部分が分割コンテンツ取得手段によって取得された分割コンテンツで置き換えられたオリジナルコンテンツ(図3)を再生する再生手段(205)とを含む。
【0015】
なお、再生手段は、放送局によって提供されるオリジナルコンテンツをリアルタイムで再生する際に、エラー検出処理手段によって処理されたオリジナルコンテンツの再生を、このエラー検出処理手段によってエラーが検出されたか否かに関わらず予め設定された所定のディレイ時間(図4)が経過した時点で開始してもよい。なお「オリジナルコンテンツをリアルタイムで再生する」とは、オリジナルコンテンツを一旦全て受信してから再生を開始する形態ではなく、オリジナルコンテンツを受信しつつ順次再生する形態をさすものとする。
【0016】
また、上記ディレイ時間は、エラー検出処理手段によってエラーが検出されてから分割コンテンツ取得手段がエラーに対応する分割コンテンツを取得するまでの時間以上であってもよい。
【0017】
また、放送局より受信したオリジナルコンテンツを一旦全て格納しておくための記憶装置を受信機器に設けることにより、利用者は任意のタイミングでコンテンツを補正することができる。これにより、例えば、放送受信時に受信機器が補正サーバやコンテンツサーバには接続不可能な場所にいた場合であっても、受信したエラー交じりのオリジナルコンテンツを一旦記憶装置に保存しておき、その後、補正サーバやコンテンツサーバに接続可能な場所に移動した後でエラー検出情報の取得、エラー検出処理および分割コンテンツの取得を行うことにより、エラーの無いコンテンツが得られる。
【0018】
また、本発明の受信機器(20)は、オリジナルコンテンツに基づいて作成されたエラー検出情報(例えばCRC)を保持する補正サーバ(30)およびオリジナルコンテンツを分割して作成された複数の分割コンテンツを保持するコンテンツサーバ(40)と通信可能であり、放送局(10)より受信したオリジナルコンテンツに対応するエラー検出情報を補正サーバから取得するエラー検出情報取得手段(204)と、エラー検出情報取得手段によって取得されたエラー検出情報に基づいてオリジナルコンテンツのエラー検出を行うエラー検出処理手段(203)と、エラー検出処理手段によってエラーが検出されたときに、オリジナルコンテンツのエラーを有する部分に対応する分割コンテンツをコンテンツサーバから取得する分割コンテンツ取得手段(204)と、エラー検出処理手段によってエラーが検出された部分が分割コンテンツ取得手段によって取得された分割コンテンツで置き換えられたオリジナルコンテンツを再生する再生手段(205)とを備える。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るコンテンツ補正システムを図面を参照して説明する。
図1に、コンテンツ補正システムの構成を示す。コンテンツ補正システムは、放送局10、受信機器20、補正サーバ30およびコンテンツサーバ40により構成される。受信機器20は、例えば携帯型の受信端末であって、放送局10によって放送されたコンテンツを受信して再生することができる。受信機器20と補正サーバ30およびコンテンツサーバ40とは、有線ないし無線の通信回線を通じてデータをやりとりすることができる。以下、より具体的に説明する。
【0020】
放送局10は、オリジナルコンテンツを放送として送信するための送信手段101を含んでいる。オリジナルコンテンツとは、放送すべきコンテンツのことであって、後述する分割コンテンツと明確に区別するためにオリジナルコンテンツと称している。
【0021】
補正サーバ30は、放送局10によって放送されるオリジナルコンテンツに対応するエラー検出情報(エラー検出情報1〜エラー検出情報m)を保持する。エラー検出情報とは、例えばCRCなど、データの誤りを検出するために利用される情報である。本実施形態では、図2に示すように、オリジナルコンテンツのnバイト毎にエラー検出情報が予め生成され、補正サーバ30に記憶される。
【0022】
コンテンツサーバ40は、放送局10によって放送されるオリジナルコンテンツに対応する分割コンテンツ(分割コンテンツ1〜分割コンテンツm)を保持する。分割コンテンツは、図2に示すように、オリジナルコンテンツをnバイト毎に分割したものに相当する。この分割コンテンツも、オリジナルコンテンツに基づいて予め生成され、コンテンツサーバ40に記憶される。
【0023】
受信機器20は、受信手段201、バッファ202、エラー検出処理手段203、ネットワーク送受信手段204および再生手段205を含む。放送局10により放送されたコンテンツは受信手段201によって受信され、バッファ202に順次格納される。
【0024】
バッファ202に所定バイトのオリジナルコンテンツが溜まると、エラー検出処理手段203は、ネットワーク送受信手段204を通じて、この溜まったオリジナルコンテンツに対応するエラー検出情報を補正サーバ30より取得する。つまり、ネットワーク送受信手段204は、ここではエラー検出情報取得手段として機能する。そして、取得したエラー検出情報を用いてエラー検出処理を実行する。処理の結果、エラーが検出されなかった場合には、このオリジナルコンテンツを再生手段205へと供給する。一方、エラーが検出された場合には、ネットワーク送受信手段204を通じて、このオリジナルコンテンツに対応する分割コンテンツをネットワーク送受信手段204を通じてコンテンツサーバ40より取得し、誤りを含んだオリジナルコンテンツの代わりにこの分割コンテンツを再生手段205へと供給する。つまり、ネットワーク送受信手段204は、ここでは分割コンテンツ取得手段として機能する。再生手段205は、エラー検出処理手段203より供給されるコンテンツ(オリジナルコンテンツないし分割コンテンツ)を順次再生する。
【0025】
つまり、受信機器20では、図3に示すように、受信されたオリジナルコンテンツをnバイト毎にチェックし、エラーがあった場合には、その部分を分割コンテンツで置き換えて再生する。
【0026】
なお、放送局10によって放送されるコンテンツを受信機器20においてリアルタイム(正確にはリアルタイムではないが)に視聴する場合には、エラーの発生を考慮して、図4に示すようにエラー検出が完了してから再生を開始する際に、エラーの有無に関わらず所定の十分なディレイを持たせるべきである。これにより、エラーが検出された場合に再生が途切れてしまうのを防止できる。ディレイ時間は、少なくとも分割コンテンツのダウンロードに要する時間以上である必要がある。これにより利用者はストレスを感じることなくコンテンツを視聴することができる。
【0027】
なお、バッファ202の代わりに記憶装置を設け、オリジナルコンテンツを一旦全て記憶装置に格納しておき、利用者が任意のタイミングでコンテンツを再生することも可能である。この場合、オリジナルコンテンツを記憶装置に格納するときにエラー検出情報の取得、エラー検出処理および分割コンテンツの取得を行っても良いし、オリジナルコンテンツを再生するときにこれらの処理を行ってもよい。例えば、受信機器20が携帯型の機器であって、利用者が、放送局10からの電波は受信可能(良好ではない)であるが補正サーバ30やコンテンツサーバ40には接続不可能な場所にいた場合に、受信したエラー交じりのオリジナルコンテンツを一旦記憶装置に保存しておき、その後、自宅など、補正サーバ30やコンテンツサーバ40には接続可能な場所に移動した後でエラー検出情報の取得、エラー検出処理および分割コンテンツの取得を行ってより正確なコンテンツを視聴することが考えられる。
【0028】
以下、オリジナルコンテンツをMPEGのTS(トランスポートストリーム)で提供する場合を例に、本実施形態の動作をより具体的に説明する。
【0029】
TSは、図5に示すように複数のTSパケットからなる。TSにより映像データや音声データが多重されて伝送される。TSには、EPG(Electronic Program Guide:電子番組ガイド)に利用されるSI(Service Information:番組配列情報)など、番組に付随するさまざまな情報も付加されている。また、図5に示すように、同期再生のための時間情報であるPCR(Program Clock Reference)も付加されている。PCRは全てのTSパケットに入っているわけではなく、つまりその送信間隔は一定ではない。
【0030】
ここでは、コンテンツを補正する単位(分割コンテンツのサイズに相当)をTSパケットのサイズである188バイトと想定して説明する。
【0031】
放送局から提供されたオリジナルコンテンツは受信機器20のバッファ202に順次一時的に格納される。エラー検出処理手段203は、バッファ202に格納されたオリジナルコンテンツから、コンテンツを一意に特定するための情報として、service_id、event_idおよびstart_timeを取得する。service_idは、16ビットのサービス識別子であって、1つのトランスポートストリームの中の1つのサービスに固有な識別子である。サービスとは、いわゆる編成チャンネルをさす。event_idは、16ビットのイベント識別子であって、1サービス内で一意的に割り当てられるイベントの識別番号である。イベントとは、同一のサービスに属している開始及び終了時刻などが定められた放送データストリーム構成要素の集合体であって、ニュース、ドラマなど、一つの番組をさす。start_timeは、対象イベントの番組開始時刻を示す40ビットのデータである。これらの情報は、前述したSIの一つであるEIT(Event Information Table)から取得される。なお、通常はservice_idおよびevent_idだけからコンテンツを一意に特定することが可能であるが、例外的にそれが不可能となる場合がある。そこで、そのような例外的な状況においてもコンテンツを一意に特定することが可能なように、本実施形態ではstart_timeも取得するようにしている。
【0032】
また同様にエラー検出処理手段203は、バッファ202に格納されたオリジナルコンテンツから、バッファ202から読み出したデータがオリジナルコンテンツのどの部分にあたるのかを特定するための情報として、前述のPCRを取得する。ここでは、連続する2つのPCRを取得するものとし、これら2つのPCRのうち、先に取得したPCRをPCRiとし、次に取得したPCRをPCRjとする。なお、受信機器20の電源投入時や、視聴チャンネルの変更時には、バッファ202を一旦クリアしてから以上の処理が実行される。
【0033】
その後、エラー検出処理手段203は、ネットワーク送受信手段204を通じて補正サーバ30からエラー検出情報を取得する。この処理の流れを図6に示す。まず、ネットワーク送受信手段204がソケットを作成し(S601)、補正サーバ30に接続する(S602)。続いて、補正サーバ30に要求情報を送信する(S603)。この要求情報には、図7(a)に示すように、service_id、event_id、start_time、PCRiおよびPCRjが含まれる。その後、補正サーバ30からエラー検出情報を受信する(S604)。このエラー検出情報には、図7(b)に示すように、エラー検出情報i〜エラー検出情報j−1が含まれる。なお、PCRiを含むパケットから、PCRjを含むパケットの直前のパケットまでのパケット数をNpiとすると、ステップS604ではNpi個のエラー検出情報を受信することになる。エラー検出情報の受信を終えると、ソケットを終了し(S605)、エラー検出情報の取得処理が終了する。
【0034】
続いて、受信機器20の上記処理に対応する補正サーバ30の処理を図8を参照して説明する。なお、図8の例は、一般的なバークレーソケットモデルの接続型であるため、本実施形態に固有ではない一般的な処理については説明を省略する。
【0035】
補正サーバ30は、複数の受信機器20からの要求に対応できるように図8に示すようにマルチスレッドで処理を実行する。待機スレッドは、受信機器からの接続要求を受け付けるためのスレッドであり、接続要求を受信した数だけクライアント処理スレッドを作成する。つまり、受信機器20が図6のステップS602でサーバに接続要求を出すと、補正サーバ30はこの要求を図8のステップS804で受け付け、クライアント処理スレッドを作成する。クライアント処理スレッドは、実際のデータ送受信を行うスレッドである。なお、補正サーバ30がメンテナンスなどで処理を終了する場合には、終了キーの入力を受けてソケット終了となりソケットが閉じるため、ステップS804で受け付けた要求はINVALID(無効)となる。そして、待機スレッドは、全てのクライアント処理スレッドの終了イベントが発行されるのを待ってから終了する。
【0036】
補正サーバ30は、クライアント処理スレッドにおいて、受信機器20が図6のステップS603で送信した要求情報を受信する(S801)。そして、受信した要求情報を解析し、コンテンツサーバ40が保持しているエラー検出情報の中から受信機器20の要求に応じたエラー検出情報(図7(b)のエラー検出情報i〜エラー検出情報j−1)を送信データとして選択する(S802)。より具体的には、service_id、event_idおよびstart_timeに基づいてコンテンツを特定し、このコンテンツ用に用意されたエラー検出情報の中から、PCRiを含むパケットから、PCRjを含むパケットの直前のパケットまでの各パケットに対応するNpi個のエラー検出情報を選択する。そして、こうして選出されたエラー検出情報を受信機器20に送信する(S803)。
【0037】
なお、補正サーバ30において、図9に示すようなテーブルを保持しておけば、ステップS802においてエラー検出情報を選択する処理を高速化することができる。すなわち図9のテーブルでは、PCRと、そのPCRを含むTSパケットに対応するエラー検出情報の格納位置と、受信機器20に送信すべきパケット数とが関連付けられており、補正サーバ30は、受信機器20から受信したPCRiを含むTSパケットに対応するエラー検出情報の格納位置と、パケット数Npiを容易に取得することができる。
【0038】
受信機器20のエラー検出処理手段203は、補正サーバ30から取得したエラー検出情報に基づいて、バッファ202から読み出したデータ(Npi個のパケット)に対して順次エラー検出処理を行う。そして、エラーが発見されたパケットについては、そのパケットに対応する分割コンテンツをコンテンツサーバ40より取得する。
【0039】
以下、コンテンツサーバ40より分割コンテンツを取得する処理について説明する。なお、この処理は、図6に示した処理と比較して、ステップS602の接続先がコンテンツサーバ40である点と、ステップS603で送信する要求情報の内容が異なる点と、ステップS604で分割コンテンツを受信する点が異なっているだけであるので、フローチャートによる図示は省略する。
【0040】
受信機器20からコンテンツサーバ40に送信される要求情報には、図10(a)に示すように、service_id、event_id、start_time、PCRi、PCRjおよび要求番号x(x=0〜Npi−1)が含まれる。要求番号xは、エラーが検出されたパケットが、PCRiを含むパケットからいくつ後のパケットかを示す番号である。エラーが検出されたパケットが複数あった場合には、それらパケットにそれぞれ対応した複数の要求番号が送信される。コンテンツサーバ40からは、図10(b)に示すように、要求情報に含まれる要求番号に対応した分割コンテンツが送信される。エラー検出処理手段203は、エラーが検出されたパケットをこうして受信した分割コンテンツで置き換えて、分割コンテンツで適宜置き換えられたオリジナルコンテンツを再生手段205に供給する。
【0041】
続いて、受信機器20の上記処理に対応するコンテンツサーバ40の処理を説明する。なお、この処理は、図8に示した処理と比較して、ステップS801で受信する要求情報の内容が異なる点と、ステップS802で送信データを選択する処理が異なる点と、ステップS803で分割コンテンツを送信する点が異なっているだけであるので、フローチャートによる図示は省略する。
【0042】
コンテンツサーバ40は、図10(a)に示した要求情報を受信し、受信した要求情報を解析し、コンテンツサーバ40が保持している分割コンテンツの中から受信機器20の要求に応じた分割コンテンツ(図10(b))を送信データとして選択する。より具体的には、service_id、event_idおよびstart_timeに基づいてコンテンツを特定し、このコンテンツ用に用意された分割コンテンツの中から、PCRiを含むパケットからxだけ後のパケット(xが0の場合はPCRiを含むパケット)に対応する分割コンテンツを選択する。そして、こうして選出された分割コンテンツを受信機器20に送信する(S803)。なお、要求情報に含まれている要求番号が複数ある場合は、これらの要求番号に対応した複数の分割コンテンツが送信される。
【0043】
なお、コンテンツサーバ40は、予め複数の分割コンテンツを個別のデータとして保持しておく必要はなく、例えば、オリジナルコンテンツのコピーを保持しておき、PCRiを含むパケットの先頭から数えて188×x(x=0〜Npi)バイト目のビットから188バイト分のデータを分割コンテンツとして送信してもよい。
【0044】
なお、コンテンツサーバ40において、図11に示すようなテーブルを保持しておけば、分割コンテンツを選択する処理を高速化することができる。すなわち図11のテーブルでは、PCRと、そのPCRを含むTSパケットに対応する分割コンテンツの格納位置とが関連付けられており、コンテンツサーバ40は、受信機器20から受信したPCRiを含むTSパケットに対応するエラー検出情報の格納位置を容易に取得することができる。
【0045】
なお、本実施形態では、エラー検出処理手段203がエラーを検出すると分割コンテンツを取得するとしたが、検出されたエラーが受信機器20において修正可能な場合には分割コンテンツを取得する必要がないことは言うまでもない。
【0046】
以上のように、本実施形態によれば、エラー検出情報を放送波に重畳して提供するのではなく、データ通信によって補正サーバより取得するため、放送に利用可能な帯域を有効利用しつつ、エラー検出処理を行うことができる。特に携帯型の受信機器でコンテンツを受信する場合には受信機器の移動に伴って電波状態が変化するため、例えば無線LANを含むネットワークを利用して適宜コンテンツを補正可能であることは有効である。
【0047】
また、オリジナルコンテンツのうち、エラーが検出された部分については分割コンテンツを取得することによって補正可能であるため、受信状態があまり良くない状況でも正しいコンテンツを再生することができる。また、受信機器が通信回線を通じて受信すべきデータは、エラー検出情報と、エラーがあったパケットに対応する分割コンテンツだけでよいため、オリジナルコンテンツをネットワークを通じて複数の受信機器に配信する場合に比べて、データ通信によって送信すべきデータ量が大幅に縮小される。したがって、受信機器の数が増えても通信回線のトラフィックに大きな悪影響を与えることがない。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、放送に利用可能な帯域を有効利用でき、かつ放送されたコンテンツを受信機器で適宜補正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ補正システムの構成を示すブロック図である。
【図2】オリジナルコンテンツとエラー検出情報と分割コンテンツとの対応関係を示す図である。
【図3】最終的に再生されるコンテンツの構成を示す図である。
【図4】ディレイ時間について説明するための図である。
【図5】トランスポートストリームの構成を示す図である。
【図6】受信機器20の動作を示すフローチャートである。
【図7】受信機器20が補正サーバ30に送信する要求情報および受信機器20が補正サーバ30から受信するエラー検出情報の構成を示す図である。
【図8】補正サーバ30の動作を示すフローチャートである。
【図9】補正サーバ30においてエラー検出情報を選択するときに利用可能なテーブルの一例を示す図である。
【図10】受信機器20がコンテンツサーバ40に送信する要求情報および受信機器20がコンテンツサーバ40から受信する分割コンテンツの構成を示す図である。
【図11】コンテンツサーバ40において分割コンテンツを選択するときに利用可能なテーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
10 放送局
20 受信機器
30 補正サーバ
40 コンテンツサーバ
101 送信手段
201 受信手段
202 バッファ
203 エラー検出処理手段
204 ネットワーク送受信手段
205 再生手段

Claims (6)

  1. オリジナルコンテンツを放送により提供する放送局と、
    前記オリジナルコンテンツに基づいて作成されたエラー検出情報を保持する補正サーバと、
    前記オリジナルコンテンツを分割することにより作成される複数の分割コンテンツを保持するコンテンツサーバと、
    前記補正サーバおよび前記コンテンツサーバと通信可能に接続され、前記放送局によって放送されたオリジナルコンテンツを受信して当該オリジナルコンテンツを再生する受信機器とを備え、
    前記受信機器は、
    前記放送局より受信したオリジナルコンテンツに対応するエラー検出情報を前記補正サーバから取得するエラー検出情報取得手段と、
    前記エラー検出情報取得手段によって取得されたエラー検出情報に基づいて前記オリジナルコンテンツのエラー検出を行うエラー検出処理手段と、
    前記エラー検出処理手段によってエラーが検出されたときに、前記オリジナルコンテンツの当該エラーを有する部分に対応する分割コンテンツを前記コンテンツサーバから取得する分割コンテンツ取得手段と、
    前記エラー検出処理手段によってエラーが検出された部分が前記分割コンテンツ取得手段によって取得された分割コンテンツで置き換えられたオリジナルコンテンツを再生する再生手段とを含む、コンテンツ補正システム。
  2. 前記再生手段は、前記放送局によって提供されるオリジナルコンテンツをリアルタイムで再生する際に、前記エラー検出処理手段によって処理されたオリジナルコンテンツの再生を、当該エラー検出処理手段によってエラーが検出されたか否かに関わらず予め設定された所定のディレイ時間が経過した時点で開始することを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ補正システム。
  3. 前記ディレイ時間は、前記エラー検出処理手段によってエラーが検出されてから前記分割コンテンツ取得手段が当該エラーに対応する分割コンテンツを取得するまでの時間以上であることを特徴とする、請求項2に記載のコンテンツ補正システム。
  4. 前記受信機器は、前記放送局より受信したオリジナルコンテンツを一旦全て格納しておくための記憶装置をさらに含み、
    前記エラー検出情報取得手段、前記エラー検出処理手段、前記分割コンテンツ取得手段および前記再生手段は、前記記憶装置に格納されているオリジナルコンテンツに基づいて、それぞれ、エラー検出情報の取得処理、エラー検出処理、分割コンテンツの取得処理および再生処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ補正システム。
  5. 前記受信機器が携帯型の機器であることを特徴とする、請求項1に記載のコンテンツ補正システム。
  6. 放送局によって放送されたオリジナルコンテンツを受信して当該オリジナルコンテンツを再生する受信機器であって、
    前記オリジナルコンテンツに基づいて作成されたエラー検出情報を保持する補正サーバおよび前記オリジナルコンテンツを分割することによって作成される複数の分割コンテンツを保持するコンテンツサーバと通信可能であり、
    前記放送局より受信したオリジナルコンテンツに対応するエラー検出情報を補正サーバから取得するエラー検出情報取得手段と、
    前記エラー検出情報取得手段によって取得されたエラー検出情報に基づいて前記オリジナルコンテンツのエラー検出を行うエラー検出処理手段と、
    前記エラー検出処理手段によってエラーが検出されたときに、前記オリジナルコンテンツの当該エラーを有する部分に対応する分割コンテンツを前記コンテンツサーバから取得する分割コンテンツ取得手段と、
    前記エラー検出処理手段によってエラーが検出された部分が前記分割コンテンツ取得手段によって取得された分割コンテンツで置き換えられたオリジナルコンテンツを再生する再生手段とを備えた、受信機器。
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