JP2005016106A - 高架橋の沈下防止方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】従来のアンダーピニング工法によらずとも高架橋の荷重の受け替えを行いつつその沈下を防止する。
【構成】本発明に係る高架橋の沈下防止方法は、高架橋の下部工を構成する橋脚の柱脚近傍にて反力版を地盤上に設置し、反力版の上に仮受け機構を据え付けるとともに、橋脚が水平に切断される予定位置の少なくとも一部を覆う柱補強部材で橋脚を取り囲み、橋脚の切断予定位置より上方の部分と該上方部分に位置する柱補強部材とを仮受け機構に固定し、高架橋からの鉛直荷重が仮受け機構を介して反力版に流れるよう、該仮受け機構を駆動制御した後、橋脚をその切断予定位置にて切断し、かかる状態で地中構造物の工事を行いつつ、工事中における沈下量に応答して仮受け機構を駆動制御することで橋脚の切断上方部分を反力版に対して相対的に上昇させて高架橋の絶対高さを一定に保持する。
【選択図】 なし
【構成】本発明に係る高架橋の沈下防止方法は、高架橋の下部工を構成する橋脚の柱脚近傍にて反力版を地盤上に設置し、反力版の上に仮受け機構を据え付けるとともに、橋脚が水平に切断される予定位置の少なくとも一部を覆う柱補強部材で橋脚を取り囲み、橋脚の切断予定位置より上方の部分と該上方部分に位置する柱補強部材とを仮受け機構に固定し、高架橋からの鉛直荷重が仮受け機構を介して反力版に流れるよう、該仮受け機構を駆動制御した後、橋脚をその切断予定位置にて切断し、かかる状態で地中構造物の工事を行いつつ、工事中における沈下量に応答して仮受け機構を駆動制御することで橋脚の切断上方部分を反力版に対して相対的に上昇させて高架橋の絶対高さを一定に保持する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として地中掘削を行う場合における高架橋の沈下防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市内の交通環境が複雑化している昨今においては、道路橋であれ鉄道橋であれ、既設の高架橋を供用しながら、その下方を例えばシールド機で掘削し、あらたなシールドトンネルを構築せねばならない状況が発生する。かかる場合、既設の高架橋に対する安全性の配慮が不可欠となることは言うまでもない。
【0003】
従来、地中掘削に伴う高架橋の安全対策として、いわゆるアンダーピニングと呼ばれる工法が採用されてきた。
【0004】
アンダーピニング工法とは、地中構造物を構築する際、予め打ち込まれた杭で地上に存在する高架橋の荷重を受け替えたり、杭の頭部に架け渡された梁で受け替えたりする工法であり、高架橋が供用中のもの、例えば営業路線が敷設された鉄道高架橋である場合には、車両走行の安全性に影響が出ないよう、シールド掘削に伴う鉄道高架橋の沈下を数mm程度に抑える必要があり、きわめて難度の高い技術が要求される。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−046523号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平09−256325号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平09−053208号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来、上述したように難度の高い技術を用いることで供用中の既設構造物に影響が出ないように適切な施工がなされてきた。
【0009】
しかしながら、従来のアンダーピニング工法では、地中掘削予定領域を避けながら、地上に存在する高架橋の荷重を受け替えねばならないため、該荷重を支持する杭は、地中掘削予定領域の外側に打ち込まざるを得ないことになる。
【0010】
例えば、高架橋の直下にシールドトンネルを構築する場合、高架橋が立設されている敷地に沿ってその両脇に杭を打たねばならず、用地取得に多大なコストと時間を要したり、そもそも住宅地等が迫っているために、杭を打つこと自体、困難であるといった事態が生じ、かかる状況では、アンダーピニング工法を採用することができず、ひいてはあらたなシールドトンネルの構築が不可能になるという問題を生じていた。
【0011】
かかる場合、地上の既設構造物に影響がでないよう、大深度地下にシールドトンネルを設けることができる状況であれば、上述した問題は発生しないが、設計上の制約等により、大深度地下に構築できない場合も少なくない。
【0012】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、従来のアンダーピニング工法によらずとも高架橋の荷重の受け替えを行いつつその沈下を防止することが可能な高架橋の沈下防止方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る高架橋の沈下防止方法は請求項1に記載したように、高架橋の下部工を構成する橋脚の柱脚近傍にて反力版を地盤上に設置し、前記反力版の上に仮受け機構を据え付けるとともに、前記橋脚が水平に切断される予定位置の少なくとも一部を覆う柱補強部材で前記橋脚を取り囲み、前記橋脚の切断予定位置より上方の部分と該上方部分に位置する前記柱補強部材とを前記仮受け機構に固定し、前記高架橋からの鉛直荷重が前記仮受け機構を介して前記反力版に流れるよう、該仮受け機構を駆動制御した後、前記橋脚をその切断予定位置にて切断し、かかる状態でシールドトンネル等の地中構造物の工事を行いつつ、該地中構造物の工事中における沈下量に応答して前記仮受け機構を駆動制御することで前記橋脚の切断上方部分を前記反力版に対して相対的に上昇させて前記高架橋の絶対高さを一定に保持し、地中構造物の工事終了後、地盤沈下に起因して生じている橋脚の切断箇所における隙間に無収縮モルタル等の充填材を注入し、しかる後、充填材の養生固化を待って柱補強部材の下方部分を橋脚に一体化させるとともに、前記仮受け機構を撤去するものである。
【0014】
また、本発明に係る高架橋の沈下防止方法は、前記反力版に据え付けられた水平変位拘束用台座と該水平変位拘束用台座の頂部に水平に突設された水平拘束用ジャッキとからそれぞれ構成してなる水平変位拘束機構を設け、前記水平拘束用ジャッキの先端を前記仮受け部材に摺動自在に当接させることで、前記橋脚を切断した後の橋軸直交構面内における相対水平変位の発生を防止するようにしたものである。
【0015】
本発明に係る高架橋の沈下防止方法においては、まず、高架橋の下部工を構成する橋脚の柱脚近傍にて反力版を地盤上に設置する。
【0016】
次に、反力版の上に仮受け機構を据え付けるとともに、橋脚が水平に切断される予定位置の少なくとも一部を覆う柱補強部材で橋脚を取り囲み、橋脚の切断予定位置より上方の部分と該上方部分に位置する柱補強部材とを仮受け機構に固定する。
【0017】
橋脚の切断予定位置より上方の部分と柱補強部材とを仮受け機構に固定するにあたっては、橋脚と柱補強部材とのクリアランスを充填材で充填した上、例えばPC鋼棒などのPC鋼材で緊結すればよい。
【0018】
仮受け機構は、橋軸直交構面内で橋脚を挟み込むように反力版の上に据え付けられた鉛直荷重用台座と、該鉛直荷重用台座の上にそれぞれ取り付けられた油圧ジャッキと、該油圧ジャッキの頂部にそれぞれ当接された鉛直荷重伝達用ブラケットとから構成するとともに、該鉛直荷重伝達用ブラケットを、予め橋脚に巻かれた柱補強部材を介して橋脚に固定した構成とすることができる。
【0019】
柱補強部材は、矩形断面をなす橋脚を取り囲むように寸法決めされたコの字状断面をなす鋼板と、橋脚を取り囲んだ状態で該鋼板の両縁部に溶接される平板状をなす鋼板とから構成することができる。
【0020】
ここで、前記反力版に据え付けられた水平変位拘束用台座と該水平変位拘束用台座の頂部に水平に突設された水平拘束用ジャッキとからそれぞれ構成してなる水平変位拘束機構を設け、前記水平拘束用ジャッキの先端を前記仮受け部材に摺動自在に当接させるようにすると、橋脚を切断した後の橋軸直交構面内において相対水平変位が発生し、橋脚がその切断箇所でずれてしまうのを防止することができる。
【0021】
次に、高架橋からの鉛直荷重が仮受け機構を介して反力版に流れるよう、該仮受け機構を駆動制御した後、橋脚をその切断予定位置にて切断する。
【0022】
次に、かかる状態でシールドトンネル等の地中構造物の工事を行う。地中構造物の工事中においては、地盤が沈下するが、その沈下量に応答して仮受け機構を駆動制御することにより、橋脚の切断上方部分を反力版に対して相対的に上昇させ、高架橋の絶対高さを一定に保持する。
【0023】
このようにすると、地中構造物工事による影響は、高架橋に何ら及ぶ懸念はなく、平常通り、営業路線として供用することができる。
【0024】
次に、地中構造物の工事が終了し、沈下量が落ち着いたら、地盤沈下に起因して生じている橋脚の切断箇所における隙間に無収縮モルタル等の充填材を注入し、しかる後、充填材の養生固化を待って柱補強部材の下方部分を橋脚に一体化させるとともに、仮受け機構を撤去する。
【0025】
柱補強部材を橋脚の切断位置より下方部分に固定するにあたっては、橋脚と柱補強部材とのクリアランスを充填材で充填した上、例えばPC鋼棒などのPC鋼材で緊結すればよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る高架橋の沈下防止方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0027】
図1乃至図12は、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の施工手順を示した一連の作業図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法においては、まず、図1に示すように高架橋1の下部工を構成する橋脚2の柱脚近傍にて反力版3を地盤4上に設置する(ステップ101)。なお、本実施形態では、高架橋1の直下の地盤内にシールドトンネル5を構築することを前提として説明する。
【0028】
反力版3は、例えば鉄筋コンクリートからなる基礎版で構成することができる。かかる反力版は、同図に示すようにシールドトンネル5のための掘削予定領域の長さ分だけ、橋軸方向に沿って予め地盤4上に連続かつ一体に構築しておくのが望ましい。
【0029】
なお、反力版3を設置する地盤4の表層における地耐力が不足している場合には、同図に示すように反力版3が設置される表層地盤6を予め地盤改良しておく。
【0030】
次に、図2に示すように橋脚2が水平に切断される予定位置21の上方及び下方にPC鋼材用挿通孔22を穿孔する(ステップ102)。PC鋼材用挿通孔22は、同図に示すように例えば2列三段配置で計6カ所となるよう、それぞれ穿孔しておけばよい。
【0031】
次に、ステップ101〜102と同時又は相前後して、図3に示すように橋脚2同士を橋軸方向及び橋軸に直交する方向に沿ってトラス材31で相互連結し、下部工の補強及び一体化を行う(ステップ103)。
【0032】
次に、図4及び図5に示すように、反力版3の上に仮受け機構41と水平変位拘束機構42とを据え付ける(ステップ104)。
【0033】
仮受け機構41は、橋軸直交構面内で橋脚2を挟み込むように反力版3の上に据え付けられた鉛直荷重用台座53,53と、該鉛直荷重用台座の上にそれぞれ取り付けられた油圧ジャッキ52,52と、該油圧ジャッキの頂部にそれぞれ当接された鉛直荷重伝達用ブラケット51,51とを備え、該鉛直荷重伝達用ブラケットは、予め橋脚2に巻かれた柱補強部材55を介して橋脚2に固定してある。
【0034】
柱補強部材55は図6の分解斜視図に示すように、矩形断面をなす橋脚2を取り囲むように寸法決めされたコの字状断面をなす鋼板61と、橋脚2を取り囲んだ状態で該鋼板の両縁部に溶接される平板状をなす鋼板62とからなり、コの字状断面をなす鋼板61と平板状をなす鋼板62とが溶接された状態では、ボックス状断面を形成する。
【0035】
コの字状断面をなす鋼板61のうち、対向する二枚の鋼板66,66の上方及び下方には、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22の位置に合わせて、上述の例で言えば2列三段配置で計6カ所となるよう、それぞれPC鋼材用挿通孔67,68を穿孔しておく。
【0036】
なお、後工程において橋脚2を切断してシールド工事を行う際、それに伴う地盤沈下により、切断された上方の橋脚と下方の橋脚との間で鉛直方向の相対変位が生じることになるため、二枚の鋼板66,66の下方に穿孔するPC鋼材用挿通孔68については、該相対変位を吸収することができるよう、丸孔ではなく鉛直方向に延びる長孔状に形成しておく。
【0037】
鉛直荷重伝達用ブラケット51は、柱補強部材55を構成するコの字状断面をなす鋼板61のうち、対向する二枚の鋼板66,66の外側側面であって該鋼板の側面上方に当接配置されるものであり、所定長に形成されたH型鋼64の両端にエンドプレート65,65をそれぞれ溶接するとともに、上述した二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67と同じ位置にてエンドプレート65,65にPC鋼材用挿通孔69を穿孔してある。
【0038】
なお、図面の便宜上、仮受け機構41のうち、図6では橋脚2の一方の側にて据え付けられた鉛直荷重用台座53、油圧ジャッキ52及び鉛直荷重伝達用ブラケット51だけを図示してある。
【0039】
鉛直荷重伝達用ブラケット51には、さらにアップリフト防止用PC鋼材72が挿通される孔が形成されたブラケット材73を突設してあり、アップリフト防止用PC鋼材72をブラケット材73の孔に挿通した上、カプラー74を介して反力版3に定着しておいたアンカーボルト75に連結するとともに、定着具76で緊結することにより、上部工に作用する地震時水平力等に起因する橋脚2の引抜き力に抵抗することが可能となる。
【0040】
水平変位拘束機構42,42は、反力版3に据え付けられた水平変位拘束用台座77と該水平変位拘束用台座の頂部に水平に突設された水平拘束用ジャッキ78とからそれぞれ構成してあり、図4(a)に示すように、橋軸直交構面内で対向する橋脚2,2の内側にて水平拘束用ジャッキ78を調整し、それらの先端を鉛直荷重伝達用ブラケット51,51の側面にそれぞれ摺動自在に当接させておくことにより、橋脚2を切断した後の橋軸直交構面内において相対水平変位が発生し、橋脚2がその切断箇所でずれてしまうのを防止することができるようになっている。
【0041】
このように仮受け機構41及び水平変位拘束機構42を反力版3の上に据え付けたならば、次に、柱補強部材55のうち、コの字状断面をなす鋼板61を図7に示すように、その内面が橋脚2の3つの側面とそれぞれ所定のクリアランスが確保されるよう、該橋脚の周囲に配置し、これを仮固定する(ステップ105)。
【0042】
橋脚2の3つの側面とコの字状断面をなす鋼板61の内面とのクリアランスは、鋼板61と橋脚2とが接触しないよう、例えば数mm〜数cmとしておく。
【0043】
なお、このクリアランスの間に例えばコンクリート用ダイヤモンドチェーンソーのチェーンを橋脚2の周囲に予め廻しておく。
【0044】
次に、同図に示すように、上述したクリアランスのうち、橋脚2が切断される予定位置81の上方にだけ無収縮性モルタル82を充填し、しかる後、無収縮性モルタルの養生固化を待ってコの字状断面をなす鋼板61を橋脚2に一体化させる(ステップ106)。
【0045】
なお、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67に無収縮性モルタルが浸入しないよう、例えば同図に示すようにプラスチック栓83をPC鋼材用挿通孔22,67に嵌め込んでおくのが望ましい。かかるプラスチック栓83は、無収縮性モルタルが固化した後、適当な時期に引き抜いて除去する。また、橋脚2が切断される予定位置81の下方に無収縮性モルタルが充填されることがなきよう、例えばスポンジ84を切断予定位置81の上方にて橋脚2の周囲に巻き付けておく。
【0046】
また、無収縮性モルタル82を注入する際の作業性を考えれば、鉛直荷重伝達用ブラケット51をいったん油圧ジャッキ52から取り外しておくのがよい。
【0047】
次に、コの字状断面をなす鋼板61のうち、対向する二枚の鋼板66.66の外側側面に一対の鉛直荷重伝達用ブラケット51,51をそれぞれあてがい、かかる状態でPC鋼材70を挿通した後、該PC鋼材に緊張力を導入することで鉛直荷重伝達用ブラケット51,51を橋脚2に強固に固定する(ステップ107)。
【0048】
ここで、PC鋼材70の定着は、鉛直荷重伝達用ブラケット51のエンドプレート65,65のうち、橋脚側に位置するエンドプレート65にて行う。
【0049】
なお、緊張力導入後は、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67内をエポキシ樹脂等の樹脂で満たす。
【0050】
次に、高架橋1からの鉛直荷重が油圧ジャッキ52を介して反力版3に流れるよう、該油圧ジャッキを駆動制御した後、図8に示すように橋脚2をその切断予定位置81にて切断する(ステップ108)。
【0051】
橋脚2を切断するにあたっては、コの字状断面をなす鋼板61を損傷することがなきよう、橋脚2と鋼板61とのクリアランス空間に予め配置しておいたコンクリート用ダイヤモンドチェーンソーを用いて水平に切断し、橋脚2を上下に完全に分断する。
【0052】
次に、かかる状態でシールドトンネル5の工事を行う(ステップ109)。シールドトンネル工事中においては、地盤4が沈下するが、その沈下量に応答して油圧ジャッキ52を駆動制御し、橋脚2の切断上方部分を反力版3に対して相対的に上昇させ、高架橋1の絶対高さを一定に保持する。
【0053】
このようにすると、シールド工事による影響は、高架橋1に何ら及ぶ懸念はなく、平常通り、営業路線として供用することができる。
【0054】
次に、シールド工事が終了し、沈下量が落ち着いたら、図9に示すように、柱補強部材55のうち、平板状をなす鋼板62をコの字状断面をなす鋼板61の両縁部に溶接し、ボックス状とした後、柱補強部材55の下方部分と橋脚2とのクリアランス及び地盤沈下に起因して生じている橋脚2の切断箇所における隙間dに無収縮モルタルを注入し、しかる後、無収縮性モルタルの養生固化を待って柱補強部材55の下方部分を橋脚2に一体化させる(ステップ110)。
【0055】
なお、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔68に無収縮性モルタルが浸入しないよう、例えば同図に示すようにプラスチック栓83をPC鋼材用挿通孔22,68に嵌め込んでおくのが望ましい。かかるプラスチック栓83は、無収縮性モルタルが固化した後、適当な時期に引き抜いて除去する。
【0056】
次に、図10に示すようにPC鋼材用挿通孔22,68にPC鋼材70を挿通して緊張力を導入するとともに、図11に示すように仮受け機構41及び水平変位拘束機構42を撤去する(ステップ111)。
【0057】
なお、仮受け機構41を撤去するにあたっては、PC鋼材70を定着させた際にコの字状鋼板61を構成する鋼板66,66に残ったエンドプレート65以外を溶断して撤去すればよい。
【0058】
図12は、仮受け機構41及び水平変位拘束機構42の撤去に加えて、トラス材31の撤去が完了した様子を示した図である。
【0059】
ちなみに、柱補強部材55は、橋脚2の切断位置81を取り囲むように配置されているため、PC鋼材70で緊結することによって、該切断位置における部材力(せん断力及び曲げモーメント)の伝達を確保する役目を果たす。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法によれば、シールドトンネル工事中における地盤4の沈下量に応答して油圧ジャッキ52を駆動制御し、橋脚2の切断上方部分を反力版3に対して相対的に上昇させ、高架橋1の絶対高さを一定に保持するようにしたので、シールド工事による影響は、高架橋1に何ら及ぶ懸念はなく、平常通り、営業路線として供用することができる。
【0061】
また、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法によれば、高架橋1の鉛直荷重を受け替えるための杭を必要としないため、高架橋の側方に住宅が迫っていたり、用地確保が困難な場合であっても、該高架橋の直下にシールドトンネルを構築することが可能となる。
【0062】
また、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法によれば、高架橋1の基礎構造に一切手を加える必要がないため、該基礎構造を継続して有効利用することも可能となる。
【0063】
本実施形態では、反力版を、シールドトンネル予定領域の長さ分だけ、橋軸方向に沿って予め地盤上に連続かつ一体に構築するようにしたが、かかる反力版は、必ずしも連続かつ一体に形成する必要はなく、これに代えて橋脚ごとに個別に設置するようにしてもかまわない。
【0064】
また、本実施形態では、橋脚2同士を橋軸方向及び橋軸に直交する方向に沿ってトラス材31で相互連結し、下部工の補強及び一体化を行うようにしたが、かかる工程は必要に応じて行えばよい。
【0065】
また、本実施形態では、アップリフト防止用PC鋼材72が挿通される孔が形成されたブラケット材73を突設するようにしたが、上部工に作用する地震時水平力等に起因する橋脚の引抜き力が小さい場合には、かかる構成を省略してもよい。
【0066】
また、本実施形態では、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67,68に無収縮性モルタルが浸入しないよう、プラスチック栓83をPC鋼材用挿通孔22,67,68に嵌め込んでおくようにしたが、これに代えてこれらのPC鋼材用挿通孔22,67,68にPC鋼材70が挿通されるシース管を貫通させるようにしてもよい。
【0067】
また、本実施形態では、シールド工事に伴う地盤沈下の鉛直方向の相対変位が生じることを考慮し、二枚の鋼板66,66の下方に穿孔するPC鋼材用挿通孔68については、該相対変位を吸収することができるよう、丸孔ではなく鉛直方向に延びる長孔状に形成したが、実際の沈下量が設計上の沈下量を上回る場合もないとは言えない。
【0068】
かかる場合においては、コの字状断面をなる鋼板61とそれに挟み込まれた橋脚2に丸孔をあらたに穿孔するとともに該丸孔にシース管を挿入し、該シース管にPC鋼材70を挿通した上、緊結作業を行うようにしてもよい。
【0069】
また、本実施形態では、シールド工事が終了して沈下量が落ち着いてから、平板状をなす鋼板62をコの字状断面をなす鋼板61の両縁部に溶接して柱補強部材55をボックス状に完成させるようにしたが、鋼板62を溶接する時期は、沈下量が落ち着くのを待つ必要はなく、橋脚2の切断が終了次第、行ってもかまわない。
【0070】
このようにすれば、橋脚2の切断終了後、該橋脚は、ボックス状の柱補強部材55によって両軸方向に補強されることとなり、高架橋1の橋軸方向及びその直交方向に対して十分な剛性を確保することが可能となる。
【0071】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る高架橋の沈下防止方法によれば、高架橋の鉛直荷重を受け替えるための杭を必要としないため、高架橋の側方に住宅が迫っていたり、用地確保が困難な場合であっても、該高架橋の直下にシールドトンネル等の地中構造物を構築することができる。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図2】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図3】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図4】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図5】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図6】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図7】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図8】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図9】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図10】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図11】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図12】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【符号の説明】
1 高架橋
2 橋脚
3 反力版
4 地盤
5 シールドトンネル(地中構造物)
41 仮受け機構
42 水平変位拘束機構
55 柱補強部材
82,91 無収縮モルタル(充填材)
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として地中掘削を行う場合における高架橋の沈下防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市内の交通環境が複雑化している昨今においては、道路橋であれ鉄道橋であれ、既設の高架橋を供用しながら、その下方を例えばシールド機で掘削し、あらたなシールドトンネルを構築せねばならない状況が発生する。かかる場合、既設の高架橋に対する安全性の配慮が不可欠となることは言うまでもない。
【0003】
従来、地中掘削に伴う高架橋の安全対策として、いわゆるアンダーピニングと呼ばれる工法が採用されてきた。
【0004】
アンダーピニング工法とは、地中構造物を構築する際、予め打ち込まれた杭で地上に存在する高架橋の荷重を受け替えたり、杭の頭部に架け渡された梁で受け替えたりする工法であり、高架橋が供用中のもの、例えば営業路線が敷設された鉄道高架橋である場合には、車両走行の安全性に影響が出ないよう、シールド掘削に伴う鉄道高架橋の沈下を数mm程度に抑える必要があり、きわめて難度の高い技術が要求される。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−046523号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平09−256325号公報
【0007】
【特許文献3】
特開平09−053208号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来、上述したように難度の高い技術を用いることで供用中の既設構造物に影響が出ないように適切な施工がなされてきた。
【0009】
しかしながら、従来のアンダーピニング工法では、地中掘削予定領域を避けながら、地上に存在する高架橋の荷重を受け替えねばならないため、該荷重を支持する杭は、地中掘削予定領域の外側に打ち込まざるを得ないことになる。
【0010】
例えば、高架橋の直下にシールドトンネルを構築する場合、高架橋が立設されている敷地に沿ってその両脇に杭を打たねばならず、用地取得に多大なコストと時間を要したり、そもそも住宅地等が迫っているために、杭を打つこと自体、困難であるといった事態が生じ、かかる状況では、アンダーピニング工法を採用することができず、ひいてはあらたなシールドトンネルの構築が不可能になるという問題を生じていた。
【0011】
かかる場合、地上の既設構造物に影響がでないよう、大深度地下にシールドトンネルを設けることができる状況であれば、上述した問題は発生しないが、設計上の制約等により、大深度地下に構築できない場合も少なくない。
【0012】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、従来のアンダーピニング工法によらずとも高架橋の荷重の受け替えを行いつつその沈下を防止することが可能な高架橋の沈下防止方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る高架橋の沈下防止方法は請求項1に記載したように、高架橋の下部工を構成する橋脚の柱脚近傍にて反力版を地盤上に設置し、前記反力版の上に仮受け機構を据え付けるとともに、前記橋脚が水平に切断される予定位置の少なくとも一部を覆う柱補強部材で前記橋脚を取り囲み、前記橋脚の切断予定位置より上方の部分と該上方部分に位置する前記柱補強部材とを前記仮受け機構に固定し、前記高架橋からの鉛直荷重が前記仮受け機構を介して前記反力版に流れるよう、該仮受け機構を駆動制御した後、前記橋脚をその切断予定位置にて切断し、かかる状態でシールドトンネル等の地中構造物の工事を行いつつ、該地中構造物の工事中における沈下量に応答して前記仮受け機構を駆動制御することで前記橋脚の切断上方部分を前記反力版に対して相対的に上昇させて前記高架橋の絶対高さを一定に保持し、地中構造物の工事終了後、地盤沈下に起因して生じている橋脚の切断箇所における隙間に無収縮モルタル等の充填材を注入し、しかる後、充填材の養生固化を待って柱補強部材の下方部分を橋脚に一体化させるとともに、前記仮受け機構を撤去するものである。
【0014】
また、本発明に係る高架橋の沈下防止方法は、前記反力版に据え付けられた水平変位拘束用台座と該水平変位拘束用台座の頂部に水平に突設された水平拘束用ジャッキとからそれぞれ構成してなる水平変位拘束機構を設け、前記水平拘束用ジャッキの先端を前記仮受け部材に摺動自在に当接させることで、前記橋脚を切断した後の橋軸直交構面内における相対水平変位の発生を防止するようにしたものである。
【0015】
本発明に係る高架橋の沈下防止方法においては、まず、高架橋の下部工を構成する橋脚の柱脚近傍にて反力版を地盤上に設置する。
【0016】
次に、反力版の上に仮受け機構を据え付けるとともに、橋脚が水平に切断される予定位置の少なくとも一部を覆う柱補強部材で橋脚を取り囲み、橋脚の切断予定位置より上方の部分と該上方部分に位置する柱補強部材とを仮受け機構に固定する。
【0017】
橋脚の切断予定位置より上方の部分と柱補強部材とを仮受け機構に固定するにあたっては、橋脚と柱補強部材とのクリアランスを充填材で充填した上、例えばPC鋼棒などのPC鋼材で緊結すればよい。
【0018】
仮受け機構は、橋軸直交構面内で橋脚を挟み込むように反力版の上に据え付けられた鉛直荷重用台座と、該鉛直荷重用台座の上にそれぞれ取り付けられた油圧ジャッキと、該油圧ジャッキの頂部にそれぞれ当接された鉛直荷重伝達用ブラケットとから構成するとともに、該鉛直荷重伝達用ブラケットを、予め橋脚に巻かれた柱補強部材を介して橋脚に固定した構成とすることができる。
【0019】
柱補強部材は、矩形断面をなす橋脚を取り囲むように寸法決めされたコの字状断面をなす鋼板と、橋脚を取り囲んだ状態で該鋼板の両縁部に溶接される平板状をなす鋼板とから構成することができる。
【0020】
ここで、前記反力版に据え付けられた水平変位拘束用台座と該水平変位拘束用台座の頂部に水平に突設された水平拘束用ジャッキとからそれぞれ構成してなる水平変位拘束機構を設け、前記水平拘束用ジャッキの先端を前記仮受け部材に摺動自在に当接させるようにすると、橋脚を切断した後の橋軸直交構面内において相対水平変位が発生し、橋脚がその切断箇所でずれてしまうのを防止することができる。
【0021】
次に、高架橋からの鉛直荷重が仮受け機構を介して反力版に流れるよう、該仮受け機構を駆動制御した後、橋脚をその切断予定位置にて切断する。
【0022】
次に、かかる状態でシールドトンネル等の地中構造物の工事を行う。地中構造物の工事中においては、地盤が沈下するが、その沈下量に応答して仮受け機構を駆動制御することにより、橋脚の切断上方部分を反力版に対して相対的に上昇させ、高架橋の絶対高さを一定に保持する。
【0023】
このようにすると、地中構造物工事による影響は、高架橋に何ら及ぶ懸念はなく、平常通り、営業路線として供用することができる。
【0024】
次に、地中構造物の工事が終了し、沈下量が落ち着いたら、地盤沈下に起因して生じている橋脚の切断箇所における隙間に無収縮モルタル等の充填材を注入し、しかる後、充填材の養生固化を待って柱補強部材の下方部分を橋脚に一体化させるとともに、仮受け機構を撤去する。
【0025】
柱補強部材を橋脚の切断位置より下方部分に固定するにあたっては、橋脚と柱補強部材とのクリアランスを充填材で充填した上、例えばPC鋼棒などのPC鋼材で緊結すればよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る高架橋の沈下防止方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0027】
図1乃至図12は、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の施工手順を示した一連の作業図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法においては、まず、図1に示すように高架橋1の下部工を構成する橋脚2の柱脚近傍にて反力版3を地盤4上に設置する(ステップ101)。なお、本実施形態では、高架橋1の直下の地盤内にシールドトンネル5を構築することを前提として説明する。
【0028】
反力版3は、例えば鉄筋コンクリートからなる基礎版で構成することができる。かかる反力版は、同図に示すようにシールドトンネル5のための掘削予定領域の長さ分だけ、橋軸方向に沿って予め地盤4上に連続かつ一体に構築しておくのが望ましい。
【0029】
なお、反力版3を設置する地盤4の表層における地耐力が不足している場合には、同図に示すように反力版3が設置される表層地盤6を予め地盤改良しておく。
【0030】
次に、図2に示すように橋脚2が水平に切断される予定位置21の上方及び下方にPC鋼材用挿通孔22を穿孔する(ステップ102)。PC鋼材用挿通孔22は、同図に示すように例えば2列三段配置で計6カ所となるよう、それぞれ穿孔しておけばよい。
【0031】
次に、ステップ101〜102と同時又は相前後して、図3に示すように橋脚2同士を橋軸方向及び橋軸に直交する方向に沿ってトラス材31で相互連結し、下部工の補強及び一体化を行う(ステップ103)。
【0032】
次に、図4及び図5に示すように、反力版3の上に仮受け機構41と水平変位拘束機構42とを据え付ける(ステップ104)。
【0033】
仮受け機構41は、橋軸直交構面内で橋脚2を挟み込むように反力版3の上に据え付けられた鉛直荷重用台座53,53と、該鉛直荷重用台座の上にそれぞれ取り付けられた油圧ジャッキ52,52と、該油圧ジャッキの頂部にそれぞれ当接された鉛直荷重伝達用ブラケット51,51とを備え、該鉛直荷重伝達用ブラケットは、予め橋脚2に巻かれた柱補強部材55を介して橋脚2に固定してある。
【0034】
柱補強部材55は図6の分解斜視図に示すように、矩形断面をなす橋脚2を取り囲むように寸法決めされたコの字状断面をなす鋼板61と、橋脚2を取り囲んだ状態で該鋼板の両縁部に溶接される平板状をなす鋼板62とからなり、コの字状断面をなす鋼板61と平板状をなす鋼板62とが溶接された状態では、ボックス状断面を形成する。
【0035】
コの字状断面をなす鋼板61のうち、対向する二枚の鋼板66,66の上方及び下方には、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22の位置に合わせて、上述の例で言えば2列三段配置で計6カ所となるよう、それぞれPC鋼材用挿通孔67,68を穿孔しておく。
【0036】
なお、後工程において橋脚2を切断してシールド工事を行う際、それに伴う地盤沈下により、切断された上方の橋脚と下方の橋脚との間で鉛直方向の相対変位が生じることになるため、二枚の鋼板66,66の下方に穿孔するPC鋼材用挿通孔68については、該相対変位を吸収することができるよう、丸孔ではなく鉛直方向に延びる長孔状に形成しておく。
【0037】
鉛直荷重伝達用ブラケット51は、柱補強部材55を構成するコの字状断面をなす鋼板61のうち、対向する二枚の鋼板66,66の外側側面であって該鋼板の側面上方に当接配置されるものであり、所定長に形成されたH型鋼64の両端にエンドプレート65,65をそれぞれ溶接するとともに、上述した二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67と同じ位置にてエンドプレート65,65にPC鋼材用挿通孔69を穿孔してある。
【0038】
なお、図面の便宜上、仮受け機構41のうち、図6では橋脚2の一方の側にて据え付けられた鉛直荷重用台座53、油圧ジャッキ52及び鉛直荷重伝達用ブラケット51だけを図示してある。
【0039】
鉛直荷重伝達用ブラケット51には、さらにアップリフト防止用PC鋼材72が挿通される孔が形成されたブラケット材73を突設してあり、アップリフト防止用PC鋼材72をブラケット材73の孔に挿通した上、カプラー74を介して反力版3に定着しておいたアンカーボルト75に連結するとともに、定着具76で緊結することにより、上部工に作用する地震時水平力等に起因する橋脚2の引抜き力に抵抗することが可能となる。
【0040】
水平変位拘束機構42,42は、反力版3に据え付けられた水平変位拘束用台座77と該水平変位拘束用台座の頂部に水平に突設された水平拘束用ジャッキ78とからそれぞれ構成してあり、図4(a)に示すように、橋軸直交構面内で対向する橋脚2,2の内側にて水平拘束用ジャッキ78を調整し、それらの先端を鉛直荷重伝達用ブラケット51,51の側面にそれぞれ摺動自在に当接させておくことにより、橋脚2を切断した後の橋軸直交構面内において相対水平変位が発生し、橋脚2がその切断箇所でずれてしまうのを防止することができるようになっている。
【0041】
このように仮受け機構41及び水平変位拘束機構42を反力版3の上に据え付けたならば、次に、柱補強部材55のうち、コの字状断面をなす鋼板61を図7に示すように、その内面が橋脚2の3つの側面とそれぞれ所定のクリアランスが確保されるよう、該橋脚の周囲に配置し、これを仮固定する(ステップ105)。
【0042】
橋脚2の3つの側面とコの字状断面をなす鋼板61の内面とのクリアランスは、鋼板61と橋脚2とが接触しないよう、例えば数mm〜数cmとしておく。
【0043】
なお、このクリアランスの間に例えばコンクリート用ダイヤモンドチェーンソーのチェーンを橋脚2の周囲に予め廻しておく。
【0044】
次に、同図に示すように、上述したクリアランスのうち、橋脚2が切断される予定位置81の上方にだけ無収縮性モルタル82を充填し、しかる後、無収縮性モルタルの養生固化を待ってコの字状断面をなす鋼板61を橋脚2に一体化させる(ステップ106)。
【0045】
なお、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67に無収縮性モルタルが浸入しないよう、例えば同図に示すようにプラスチック栓83をPC鋼材用挿通孔22,67に嵌め込んでおくのが望ましい。かかるプラスチック栓83は、無収縮性モルタルが固化した後、適当な時期に引き抜いて除去する。また、橋脚2が切断される予定位置81の下方に無収縮性モルタルが充填されることがなきよう、例えばスポンジ84を切断予定位置81の上方にて橋脚2の周囲に巻き付けておく。
【0046】
また、無収縮性モルタル82を注入する際の作業性を考えれば、鉛直荷重伝達用ブラケット51をいったん油圧ジャッキ52から取り外しておくのがよい。
【0047】
次に、コの字状断面をなす鋼板61のうち、対向する二枚の鋼板66.66の外側側面に一対の鉛直荷重伝達用ブラケット51,51をそれぞれあてがい、かかる状態でPC鋼材70を挿通した後、該PC鋼材に緊張力を導入することで鉛直荷重伝達用ブラケット51,51を橋脚2に強固に固定する(ステップ107)。
【0048】
ここで、PC鋼材70の定着は、鉛直荷重伝達用ブラケット51のエンドプレート65,65のうち、橋脚側に位置するエンドプレート65にて行う。
【0049】
なお、緊張力導入後は、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67内をエポキシ樹脂等の樹脂で満たす。
【0050】
次に、高架橋1からの鉛直荷重が油圧ジャッキ52を介して反力版3に流れるよう、該油圧ジャッキを駆動制御した後、図8に示すように橋脚2をその切断予定位置81にて切断する(ステップ108)。
【0051】
橋脚2を切断するにあたっては、コの字状断面をなす鋼板61を損傷することがなきよう、橋脚2と鋼板61とのクリアランス空間に予め配置しておいたコンクリート用ダイヤモンドチェーンソーを用いて水平に切断し、橋脚2を上下に完全に分断する。
【0052】
次に、かかる状態でシールドトンネル5の工事を行う(ステップ109)。シールドトンネル工事中においては、地盤4が沈下するが、その沈下量に応答して油圧ジャッキ52を駆動制御し、橋脚2の切断上方部分を反力版3に対して相対的に上昇させ、高架橋1の絶対高さを一定に保持する。
【0053】
このようにすると、シールド工事による影響は、高架橋1に何ら及ぶ懸念はなく、平常通り、営業路線として供用することができる。
【0054】
次に、シールド工事が終了し、沈下量が落ち着いたら、図9に示すように、柱補強部材55のうち、平板状をなす鋼板62をコの字状断面をなす鋼板61の両縁部に溶接し、ボックス状とした後、柱補強部材55の下方部分と橋脚2とのクリアランス及び地盤沈下に起因して生じている橋脚2の切断箇所における隙間dに無収縮モルタルを注入し、しかる後、無収縮性モルタルの養生固化を待って柱補強部材55の下方部分を橋脚2に一体化させる(ステップ110)。
【0055】
なお、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔68に無収縮性モルタルが浸入しないよう、例えば同図に示すようにプラスチック栓83をPC鋼材用挿通孔22,68に嵌め込んでおくのが望ましい。かかるプラスチック栓83は、無収縮性モルタルが固化した後、適当な時期に引き抜いて除去する。
【0056】
次に、図10に示すようにPC鋼材用挿通孔22,68にPC鋼材70を挿通して緊張力を導入するとともに、図11に示すように仮受け機構41及び水平変位拘束機構42を撤去する(ステップ111)。
【0057】
なお、仮受け機構41を撤去するにあたっては、PC鋼材70を定着させた際にコの字状鋼板61を構成する鋼板66,66に残ったエンドプレート65以外を溶断して撤去すればよい。
【0058】
図12は、仮受け機構41及び水平変位拘束機構42の撤去に加えて、トラス材31の撤去が完了した様子を示した図である。
【0059】
ちなみに、柱補強部材55は、橋脚2の切断位置81を取り囲むように配置されているため、PC鋼材70で緊結することによって、該切断位置における部材力(せん断力及び曲げモーメント)の伝達を確保する役目を果たす。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法によれば、シールドトンネル工事中における地盤4の沈下量に応答して油圧ジャッキ52を駆動制御し、橋脚2の切断上方部分を反力版3に対して相対的に上昇させ、高架橋1の絶対高さを一定に保持するようにしたので、シールド工事による影響は、高架橋1に何ら及ぶ懸念はなく、平常通り、営業路線として供用することができる。
【0061】
また、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法によれば、高架橋1の鉛直荷重を受け替えるための杭を必要としないため、高架橋の側方に住宅が迫っていたり、用地確保が困難な場合であっても、該高架橋の直下にシールドトンネルを構築することが可能となる。
【0062】
また、本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法によれば、高架橋1の基礎構造に一切手を加える必要がないため、該基礎構造を継続して有効利用することも可能となる。
【0063】
本実施形態では、反力版を、シールドトンネル予定領域の長さ分だけ、橋軸方向に沿って予め地盤上に連続かつ一体に構築するようにしたが、かかる反力版は、必ずしも連続かつ一体に形成する必要はなく、これに代えて橋脚ごとに個別に設置するようにしてもかまわない。
【0064】
また、本実施形態では、橋脚2同士を橋軸方向及び橋軸に直交する方向に沿ってトラス材31で相互連結し、下部工の補強及び一体化を行うようにしたが、かかる工程は必要に応じて行えばよい。
【0065】
また、本実施形態では、アップリフト防止用PC鋼材72が挿通される孔が形成されたブラケット材73を突設するようにしたが、上部工に作用する地震時水平力等に起因する橋脚の引抜き力が小さい場合には、かかる構成を省略してもよい。
【0066】
また、本実施形態では、橋脚2に穿孔されたPC鋼材用挿通孔22及び二枚の鋼板66,66に穿孔されたPC鋼材用挿通孔67,68に無収縮性モルタルが浸入しないよう、プラスチック栓83をPC鋼材用挿通孔22,67,68に嵌め込んでおくようにしたが、これに代えてこれらのPC鋼材用挿通孔22,67,68にPC鋼材70が挿通されるシース管を貫通させるようにしてもよい。
【0067】
また、本実施形態では、シールド工事に伴う地盤沈下の鉛直方向の相対変位が生じることを考慮し、二枚の鋼板66,66の下方に穿孔するPC鋼材用挿通孔68については、該相対変位を吸収することができるよう、丸孔ではなく鉛直方向に延びる長孔状に形成したが、実際の沈下量が設計上の沈下量を上回る場合もないとは言えない。
【0068】
かかる場合においては、コの字状断面をなる鋼板61とそれに挟み込まれた橋脚2に丸孔をあらたに穿孔するとともに該丸孔にシース管を挿入し、該シース管にPC鋼材70を挿通した上、緊結作業を行うようにしてもよい。
【0069】
また、本実施形態では、シールド工事が終了して沈下量が落ち着いてから、平板状をなす鋼板62をコの字状断面をなす鋼板61の両縁部に溶接して柱補強部材55をボックス状に完成させるようにしたが、鋼板62を溶接する時期は、沈下量が落ち着くのを待つ必要はなく、橋脚2の切断が終了次第、行ってもかまわない。
【0070】
このようにすれば、橋脚2の切断終了後、該橋脚は、ボックス状の柱補強部材55によって両軸方向に補強されることとなり、高架橋1の橋軸方向及びその直交方向に対して十分な剛性を確保することが可能となる。
【0071】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る高架橋の沈下防止方法によれば、高架橋の鉛直荷重を受け替えるための杭を必要としないため、高架橋の側方に住宅が迫っていたり、用地確保が困難な場合であっても、該高架橋の直下にシールドトンネル等の地中構造物を構築することができる。
【0072】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図2】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図3】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図4】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図5】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図6】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図7】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図8】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図9】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図10】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図11】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【図12】同じく本実施形態に係る高架橋の沈下防止方法の流れを示した作業手順図。
【符号の説明】
1 高架橋
2 橋脚
3 反力版
4 地盤
5 シールドトンネル(地中構造物)
41 仮受け機構
42 水平変位拘束機構
55 柱補強部材
82,91 無収縮モルタル(充填材)
Claims (2)
- 高架橋の下部工を構成する橋脚の柱脚近傍にて反力版を地盤上に設置し、
前記反力版の上に仮受け機構を据え付けるとともに、前記橋脚が水平に切断される予定位置の少なくとも一部を覆う柱補強部材で前記橋脚を取り囲み、
前記橋脚の切断予定位置より上方の部分と該上方部分に位置する前記柱補強部材とを前記仮受け機構に固定し、
前記高架橋からの鉛直荷重が前記仮受け機構を介して前記反力版に流れるよう、該仮受け機構を駆動制御した後、前記橋脚をその切断予定位置にて切断し、
かかる状態でシールドトンネル等の地中構造物の工事を行いつつ、該地中構造物の工事中における沈下量に応答して前記仮受け機構を駆動制御することで前記橋脚の切断上方部分を前記反力版に対して相対的に上昇させて前記高架橋の絶対高さを一定に保持し、
地中構造物の工事終了後、地盤沈下に起因して生じている橋脚の切断箇所における隙間に無収縮モルタル等の充填材を注入し、しかる後、充填材の養生固化を待って柱補強部材の下方部分を橋脚に一体化させるとともに、前記仮受け機構を撤去することを特徴とする高架橋の沈下防止方法。 - 前記反力版に据え付けられた水平変位拘束用台座と該水平変位拘束用台座の頂部に水平に突設された水平拘束用ジャッキとからそれぞれ構成してなる水平変位拘束機構を設け、前記水平拘束用ジャッキの先端を前記仮受け部材に摺動自在に当接させることで、前記橋脚を切断した後の橋軸直交構面内における相対水平変位の発生を防止するようにした請求項1記載の高架橋の沈下防止方法。
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