[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2005015914A - 複合磁性材料およびその製造方法 - Google Patents

複合磁性材料およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005015914A
JP2005015914A JP2004148053A JP2004148053A JP2005015914A JP 2005015914 A JP2005015914 A JP 2005015914A JP 2004148053 A JP2004148053 A JP 2004148053A JP 2004148053 A JP2004148053 A JP 2004148053A JP 2005015914 A JP2005015914 A JP 2005015914A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic particles
composite magnetic
magnetic material
composite
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004148053A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruhisa Toyoda
晴久 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd
Priority to JP2004148053A priority Critical patent/JP2005015914A/ja
Publication of JP2005015914A publication Critical patent/JP2005015914A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

【課題】 軟磁性材料の偏平化や酸素濃度制御などの複雑な工程を必要とせず、また、磁場印加装置などの設備コストもかからずに、優れた磁気的特性を有する複合磁性材料およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の複合磁性材料によれば、金属磁性粒子と、該金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを有する複数の複合磁性粒子を備え、前記複数の複合磁性粒子は互いに接合されており、前記金属磁性粒子は、金属磁性材料と、前記金属磁性粒子に対する質量割合が120ppm以下の不純物とのみからなる。
【選択図】 なし

Description

この発明は、複合磁性材料およびその製造方法に関し、より特定的には、金属磁性粒子と絶縁被膜とを有する複合磁性材料およびその製造方法に関する。
近年、電気電子部品の高密度化および小型化が図られており、モータコアやトランスコアなどにおいて、より精密な制御を小電力で行えることが求められている。このため、これらの電気電子部品に使用される複合磁性材料であって、中高周波領域において優れた磁気的特性を有する複合磁性材料の開発が進められている。複合磁性材料が中高周波領域で優れた磁気的特性を有するためには、高い飽和磁束密度、高い透磁率および高い電気抵抗率を併せ持つ必要がある。
このような複合磁性材料について、たとえば、下記特許文献1に複合軟磁性材料として開示されている。また、下記特許文献2に複合磁性材料の製造方法として開示されている。
特許文献1に開示されている複合軟磁性材料によれば、表層に非磁性金属酸化物の層をもつ軟磁性金属粒子間に高抵抗軟磁性物質の層が介在する複合軟磁性材料であって、当該軟磁性材料が偏平状で、その主面が使用時印加される磁界に対し垂直に配向された軟磁性材料を含まないことを特徴としている。これにより、生じる反磁界の影響を少なくすることができ、透磁率の向上や電力損失の低下を達成している。
また、特許文献2に開示されている複合磁性材料の製造方法によれば、磁性粉末と絶縁材とからなる混合物を圧縮成形した後に熱処理を施すに際して、当該熱処理を2回以上行ない、1回目の熱処理酸素濃度を2回目の熱処理酸素濃度より高くしている。これにより、高密度成形でも成形体内の磁性粉金属表面が1回目の熱処理時に酸化絶縁されるために渦電流損失を確実に低減するものである。
特開平6−267723号公報 特開2000−232014号公報
しかし、特許文献1に開示されている複合軟磁性材料では、軟磁性材料を偏平化する必要がある。したがって、通常のアトマイズ粉および還元粉などを偏平化処理する工程を必要とし、製造工程が複雑になってしまい問題である。また、偏平化された複合軟磁性材料の配向を制御するに際して、プレス機に磁場印加する設備を設置しなければならず、コストがかかってしまい問題である。
また、特許文献2に開示されている複合磁性材料の製造方法では、熱処理の際に酸素濃度を制御している。しかし、生産技術的観点においては、酸素濃度を制御するには技術的に困難であり、むしろ空気中、窒素フロー中、真空中などにおける熱処理の方が容易である。
本発明は、上記技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、軟磁性材料の偏平化や酸素濃度制御などの複雑な工程を必要とせず、また、磁場印加装置などの設備コストもかからずに、優れた磁気的特性を有する複合磁性材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
この発明の1つの局面に従った複合磁性材料は、金属磁性粒子と、該金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを有する複数の複合磁性粒子を接合させてなる複合磁性材料であって、金属磁性粒子は、金属磁性材料と、金属磁性粒子に対する質量割合が120ppm(120×10-6)以下の不純物とのみからなる。好ましくは、不純物の質量割合は30ppm(30×10-6)以下である。
このような構成の複合磁性材料によれば、金属磁性粒子中の不純物濃度が当該金属磁性粒子に対する質量割合で120ppm以下であることにより、金属磁性粒子の保磁力が低減されてヒステリシス損失を減少することができ、優れた磁気特性を発揮することができる。ここで、当該質量割合が120ppmを超えると、金属磁性粒子の保磁力が増大することに起因して金属磁性粒子のヒステリシス損失が増大し、モーターコアなどに使用する際に要求される特性が低下してしまう。また、当該不純物の質量割合を30ppm以下にすることにより、モーターコアの技術分野において通常使用される電磁鋼板材と同程度の特性を得ることができる。
好ましくは、複数の複合磁性粒子は有機物を介して接合される。ここで、該有機物は熱可塑性樹脂または非熱可塑性樹脂であることが好ましい。非熱可塑性樹脂とは、熱可塑性樹脂に似た特性を有するが、融点が熱分解温度以下の温度で存在しない樹脂をいう。
該有機物は、加圧成形時に潤滑剤として機能し、複合磁性材料の被膜層の破壊を抑制することができる。
熱可塑性樹脂および非熱可塑性樹脂の少なくとも一方を添加することによって、安定化熱処理工程において破壊された被膜層に熱可塑性樹脂または非熱可塑性樹脂が入り込むことによって、破壊された被膜層を修復する効果がある。
また好ましくは、熱可塑性樹脂は、熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミドおよび熱可塑性ポリアミドイミドのいずれかである。熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミドおよび熱可塑性ポリアミドイミドは、機械的強度および比抵抗の両方に優れている。また好ましくは、非熱可塑性樹脂は全芳香族ポリエステルまたは全芳香族ポリイミドのいずれかである。
好ましくは、複合磁性材料は、複数の複合磁性粒子と、その複数の複合磁性粒子の間に介在する不可避的不純物とのみからなる。これにより、加圧成形体の単位体積中に占める複合磁性粒子の割合が高いため、小さい外部磁界で高い磁束密度を効率よく得ることができる。ここで、不可避的不純物とは、当該分野で公知の不純物除去処理手順を用いて処理をしても依然として除去されないものをいう。
本発明の別の局面にしたがった複合磁性材料の製造方法によれば、金属磁性粒子と、該金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを有する複数の複合磁性粒子を接合させてなる複合磁性材料の製造方法であって、金属磁性粒子に対する質量割合が120ppm以下の不純物を含むように該金属磁性粒子を処理する工程と、該金属磁性粒子の表面を絶縁層で被覆して複合磁性粒子を形成する工程と、該複合磁性粒子を互いに接合させて、複数の複合磁性粒子を形成する工程とを備える。
当該不純物濃度を低減させる処理としては、たとえば、Fe粉末をH2中で800℃以上の温度で還元反応処理を行なうことで不純物濃度を低減することなどが挙げられる。
以上説明したように、この発明にしたがえば、所望の磁気的特性を有する複合磁性材料およびその製造方法を提供することができる。
複合磁性材料は、複数の複合磁性粒子からなり、当該複合磁性粒子は金属磁性粒子と、該金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを有する。本発明の複合磁性材料において、この複数の複合磁性粒子は互いに接合されており、ここで、金属磁性粒子は、金属磁性材料と、金属磁性粒子に対する質量割合が120ppm(120×10-6)以下の不純物とのみからなる。好ましくは、不純物の質量割合は30ppm(30×10-6)以下である。
本発明における複合磁性材料において、金属磁性粒子として用いる純鉄粉は、電解鉄を不活性ガス中または真空中で溶解し、次いで不活性ガス中でガスアトマイズすることにより不純物濃度を低減して得られる。または、通常の溶解鉄を水アトマイズまたはガスアトマイズする工程において、溶解鉄中に添加するカーボン量を無くしたり、製作したアトマイズ粉を例えばH2中で800℃以上の温度で還元反応処理して不純物濃度を低減して純鉄粉を得てもよい。
本発明において、電界鉄とは、鉄を陽極として電解し、陰極に析出させた、治金学的な電気精錬法の手段により得られる鉄であり、この手段により、99.99%またはそれ以上の純度を有する鉄を得ることができる。
こうして得られた純鉄粉をリン酸処理し、加圧成形することによって本発明における複合磁性材料を得ることができる。好ましくは、本発明における複合磁性材料は、その加圧成形によって得られた圧縮成形体をさらに安定化処理することにより得ることができる。本発明における複合磁性材料およびその製造方法の実施の形態について、以下に説明を行なう。
まず、保持力が10e(エルステッド)以下の軟磁性的特性と飽和磁束密度が1.0T(テスラ)以上の特性とを有する金属磁性粒子表面を絶縁被膜処理して複合磁性粒子を得る。この際、金属磁性粒子において、金属材料に対する質量割合が120ppm以下になるように不純物濃度を調節する。好ましくは、当該質量割合は、30ppm以下にすることが好ましい。30ppm以下にすることで電磁鋼板材と同程度の特性を有する複合磁性材料を得ることができるからである。混合方法は特に制限されないが、ボールミルの他、メカニカルアロイング法またはメカノフージョンなどの混合できる手段であればよい。
金属磁性粒子の金属磁性材料としては、たとえば、鉄(Fe)、鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、鉄(Fe)−窒素(N)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)系合金、鉄(Fe)−炭素(C)系合金、鉄(Fe)−硼素(B)系合金、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、鉄(Fe)−リン(P)系合金、鉄(Fe)−アルミ(Al)系合金、または鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)系合金などの高い飽和磁束密度と透磁率とを有するものを使用できる。
金属磁性粒子の平均粒径は、5μm以上200μm以下であることが好ましい。金属磁性粒子の平均粒径を5μm以上にすることによって、平均粒径がさらに小さい場合より酸化され難く、磁気特性が劣化し難いという効果がある。また、金属磁性粒子の平均粒径を200μm以下にすることによって、加圧成形時の圧縮性を低下させることなく、圧縮成形体の密度を高くすることができる。なお、ふるい法によって金属磁性粒子の粒径を測定し、粒径の小さい側からの金属磁性粒子の質量の和が測定した金属磁性粒子の総質量の50%に達する粒径(50%粒径D)を金属磁性粒子の平均粒径とする。
金属磁性粒子中の不純物濃度を確認する方法は、次のとおりである:CについてはJISG1211(燃焼−赤外線吸収法)、SiについてはJISG1212(モリブドケイ酸青吸光光度法)、MnについてはJISG1258(誘導結合プラズマ発光分光分析法)、PについてはJISG1214(モリブドリン酸青吸光光度法)、SについてはJISZ2616(赤外線吸収法)、CuについてはJISG1258(誘導結合プラズマ発光分光分析法)、NiについてはJISG1258(誘導結合プラズマ発光分光分析法)、CrについてはJISG1257(原子吸光分析法)、OについてはJISZ2613(赤外線吸収法)、AlについてはJISG1257(原子吸光分析法)、CuについてはJISG1257(原子吸光分析法)、MgについてはJISG1257(原子吸光分析法)、MoについてはJISG1218(チオシアン酸塩吸光光度法)。
また、本発明の複合軟磁性材料において、金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜層を形成する。当該絶縁被膜層は絶縁層として作用し、過電流損を抑制する。絶縁被膜層は、金属磁性粒子を、たとえばリン酸処理することによって形成することができる。当該絶縁層の膜厚は、10nm〜10μmであることが好ましい。10μmを超えると、粒子の鉄に対する絶縁被膜成分の体積が大きくなり、圧粉磁心とした場合に鉄の占める割合に限界が生じる虞があり、10nm未満であると、絶縁被膜を鉄粉表面に均一に被覆することが難しく、また圧粉磁心にした時のプレス加工時に鉄粒子間の絶縁を確実なものにできないという問題が生じる虞がある。
また、所望により、絶縁被膜層は、酸化物を含有することが好ましい。当該酸化物としては、リンと鉄とを含む金属酸化物被膜であるリン酸鉄の他、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニアなどの酸化物絶縁体を使用することができる。
本発明において、所望により、上記複数の複合磁性材料を、有機物を介して接合することができる。有機物を介して複数の複合磁性材料を接合するための方法としては、安定化熱処理により成形体中に含まれる有機物を軟化させて、複数の複合磁性粒子の間に有機物を入り込ませることにより、粒子間の結合力を増加させることである。また、有機物を介さずに複合磁性材料を直接的に複数個接合することができる。この場合、複合磁性材料の接合には実質的に何らの物質も介在しないが、不可避的不純物は存在してもよい。当該不回避的不純物としては、湿式で金属粒子表面に絶縁被膜層を形成する際に存在するC、HまたはOなどの元素あるいはそれらの化合物が挙げられる。また、有機物を介在しない複合磁性粒子の接合は、粒子の凹凸どうしがかみあわさることにより、強固な結合となって成形体となる。
有機物としては、熱可塑性樹脂または非熱可塑性樹脂のいずれかあるいはこれらの混合物を用いることができる。
非熱可塑性樹脂としては、全芳香族ポリエステルおよび全芳香族ポリイミドなどを使用することができる。また、熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどを使用することができる。
有機物の粒径は、0.1μm以上100μm以下とすることが好ましい。さらに好ましくは、有機物の粒径は、0.1μm以上60μm以下とする。これにより、機械的強度および電気的特性のさらなる均一化を図ることができる。
また好ましくは、有機物の粒径を複合磁性粒子の粒径の10分の1以下とする。たとえば、複合磁性粒子の平均粒径が200μm以下である場合には、有機物の平均粒径を20μm以下とし、複合磁性粒子の平均粒径が150μm以下である場合には、有機物の平均粒径を15μm以下とする。このような数値範囲にある粒径の有機物を使用することによって、複合磁性粒子の粒子間隙間に有機物の粒子が入り込み易くなり、複合磁性材料に有機物をより均一に分散させることができる。これにより、有機物の偏在によって機械的強度および絶縁性に疎密が生じることをさらに抑制できる。
次いで、複合磁性粒子および有機物の混合粉末を金型に入れて、390(MPa)から1500(MPa)までの圧力で混合粉末を加圧成形する。これにより、混合粉末が圧縮成形された複合磁性材料が得られる。
成形体の形成工程において、公知技術である湿潤成形法や金型湿潤法を用いることにより、成形体の高密度化および占積率が向上し、良好な磁気特性を得ることができる。湿潤成形時の粉末温度は100〜180℃が好ましい。
加圧成形する雰囲気は大気であってもよいが、不活性ガスまたは減圧ガスとすることが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガスを使用することが製造コスト上有利であるが、アルゴンガスまたはヘリウムガスを使用しても良い。
加圧成形して得られた複合磁性材料を、200℃以上、添加した樹脂の熱分解温度以下の温度で安定化熱処理する。これにより、有機物が複合磁性粒子間で薄く均一に安定化する。安定化熱処理する雰囲気は大気であってもよいが、不活性ガスまたは減圧ガスとすることが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガスを使用することが製造コスト上有利であるが、アルゴンガスまたはヘリウムガスを使用しても良い。
(実施例1)
以下に説明する実施例によって、本発明による軟磁性材料の評価を行なった。
金属磁性粒子として、平均粒径が70μmの純鉄粉を準備した。この鉄粉をH2中800℃で3時間の還元処理を行なった。このとき、金属磁性粒子中の不純物濃度を、1.20×10-5、7.60×10-5、1.13×10-4、および2.07×10-4となるように、電解鉄に微少量の通常鉄粉を混入させ、真空中もしくは不活性ガス中で溶解し、その後、ガスアトマイズ法により不活性ガス中で粉末を作製した。それぞれのサンプルをリン酸処理することにより、この鉄粉にリン酸塩絶縁被膜をコーティングした。この際、絶縁被膜の厚みが100nm程度となるように狙いを定めて、コーティングを行なった。このコーティングによって、鉄粉の表面を絶縁で取り囲んだ複合金属磁性粒子を形成した。
上記それぞれの不純物濃度を有する複合金属磁性微粒子と、平均粒径が100μm以下のポリフェニレンサルファイド(大日本インキ製)の粒子とを混合することによって、混合粉末を形成した。混合粉末を金型に入れて加圧成形を行なった。加圧圧力を882(MPa)とした。これにより、それぞれの不純物濃度の複合磁性材料を得た。次いで、それぞれの不純物濃度の複合磁性材料を熱処理した。熱処理は、窒素ガス雰囲気中で1時間行なった。それぞれの不純物濃度を有する複合磁性材料の保磁力Hcを測定した。結果を図1に示す。図1は、本発明の複合磁性材料における金属磁性粒子の不純物濃度と保磁力との関係を、グラフを用いて表わした図である。なお、図1中のX軸は不純物濃度であり、Y軸は保磁力Hc(Oe)を表わす。
図1から、本発明による複合磁性材料によれば、金属磁性粒子の不純物濃度を低減することにより、保磁力が低下し、ひいてはヒステリシス損失を減少させることができる。
(実施例2)
金属磁性粒子中の不純物濃度を、1.87×10-6、6.85×10-6、1.09×10-5、3.06×10-5、4.00×10-5、1.12×10-4、2.33×10-4、4.12×10-4、および6.55×10-4とした以外はすべて実施例1と同じ手順で行なった。結果を表1に示す。
Figure 2005015914
表1の結果より、金属磁性粒子中の不純物濃度を減少させることにより、ヒステリシス損失は指数関数的に低減され、優れた磁気特性有する複合磁性材料を得ることができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の複合磁性材料における金属磁性粒子の不純物濃度と保磁力との関係を、グラフを用いて表わした図である。

Claims (5)

  1. 金属磁性粒子と、該金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを有する複数の複合磁性粒子を接合させてなる複合磁性材料であって、
    前記金属磁性粒子は、金属磁性材料と、前記金属磁性粒子に対する質量割合が120ppm以下の不純物とのみからなる、複合磁性材料。
  2. 前記不純物の質量割合は30ppm以下である、請求項1に記載の複合磁性材料。
  3. 前記複数の複合磁性粒子は有機物を介して接合される、請求項1または2に記載の複合磁性材料。
  4. 前記複数の複合磁性粒子と、その複数の複合磁性粒子の間に介在する不可避的不純物とのみからなる、請求項1または2に記載の複合磁性材料。
  5. 金属磁性粒子と、該金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを有する複数の複合磁性粒子を接合させてなる複合磁性材料の製造方法であって、
    前記金属磁性粒子に対する質量割合が120ppm以下の不純物を含むように該金属磁性粒子を処理する工程と、
    該金属磁性粒子の表面を絶縁層で被覆して複合磁性粒子を形成する工程と、
    該複合磁性粒子を互いに接合させて、複数の複合磁性粒子を形成する工程と
    を備える複合磁性材料の製造方法。
JP2004148053A 2003-06-03 2004-05-18 複合磁性材料およびその製造方法 Withdrawn JP2005015914A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004148053A JP2005015914A (ja) 2003-06-03 2004-05-18 複合磁性材料およびその製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003158024 2003-06-03
JP2004148053A JP2005015914A (ja) 2003-06-03 2004-05-18 複合磁性材料およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005015914A true JP2005015914A (ja) 2005-01-20

Family

ID=34196683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004148053A Withdrawn JP2005015914A (ja) 2003-06-03 2004-05-18 複合磁性材料およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005015914A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006344867A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル
JP2007324270A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toyota Motor Corp 磁性粉末の製造方法および圧粉コアの製造方法
US7556838B2 (en) 2005-08-25 2009-07-07 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material, powder magnetic core, method for manufacturing soft magnetic material, and method for manufacturing powder magnetic core
JP2009295991A (ja) * 2009-07-15 2009-12-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 圧粉磁心の製造方法
US7871474B2 (en) 2005-07-01 2011-01-18 Mitsubishi Steel Mfg. Co. Ltd. Method for manufacturing of insulated soft magnetic metal powder formed body
WO2011077601A1 (ja) 2009-12-25 2011-06-30 株式会社タムラ製作所 圧粉磁心及びその製造方法
US8241518B2 (en) 2006-05-30 2012-08-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material and dust core

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006344867A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル
US7871474B2 (en) 2005-07-01 2011-01-18 Mitsubishi Steel Mfg. Co. Ltd. Method for manufacturing of insulated soft magnetic metal powder formed body
US7556838B2 (en) 2005-08-25 2009-07-07 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material, powder magnetic core, method for manufacturing soft magnetic material, and method for manufacturing powder magnetic core
US8241518B2 (en) 2006-05-30 2012-08-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Soft magnetic material and dust core
JP2007324270A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toyota Motor Corp 磁性粉末の製造方法および圧粉コアの製造方法
JP2009295991A (ja) * 2009-07-15 2009-12-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 圧粉磁心の製造方法
WO2011077601A1 (ja) 2009-12-25 2011-06-30 株式会社タムラ製作所 圧粉磁心及びその製造方法
US9396873B2 (en) 2009-12-25 2016-07-19 Tamura Corporation Dust core and method for manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11011305B2 (en) Powder magnetic core, and coil component
EP1870911A1 (en) Soft magnetic material and dust core
JP5032711B1 (ja) 磁性材料およびそれを用いたコイル部品
EP2680281B1 (en) Composite soft magnetic material having low magnetic strain and high magnetic flux density, method for producing same, and electromagnetic circuit component
EP3096333A1 (en) Magnetic core and coil component using same
JP2007299871A (ja) 複合磁性体の製造方法およびそれを用いて得られた複合磁性体
WO2014054430A1 (ja) 軟磁性混合粉末
JP4535070B2 (ja) 軟磁性材料ならびに圧粉磁心およびその製造方法
KR20180103771A (ko) 압분자심
US20110104476A1 (en) Soft magnetic material, motor core, transformer core, and method for manufacturing soft magnetic material
EP1716946A1 (en) Soft magnetic material and dust core
JP2005336513A (ja) 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料、圧粉磁心の製造方法、および圧粉磁心
JP2005015914A (ja) 複合磁性材料およびその製造方法
JP2012222062A (ja) 複合磁性材料
JP4507663B2 (ja) 軟磁性材料の製造方法、軟磁性粉末および圧粉磁心
EP1486990A2 (en) Composite magnetic material and manufacturing method thereof
JP2006100292A (ja) 粉末磁性体コアの製造方法及びそれを用いてなる粉末磁性体コア
JP2008297622A (ja) 軟磁性材料、圧粉磁心、軟磁性材料の製造方法および圧粉磁心の製造方法
JP2004327762A (ja) 複合軟磁性材料
JP2004014613A (ja) 高密度および高透磁性を有するFe−Co系複合軟磁性焼結合金の製造方法
JP2004014614A (ja) 高密度および高透磁性を有するFe−Si系複合軟磁性焼結合金の製造方法
JP6753807B2 (ja) 圧粉磁心用鉄基粉末
JP2007129093A (ja) 軟磁性材料およびこれを用いて製造された圧粉磁心
JP6073066B2 (ja) 圧粉磁心用軟磁性鉄基粉末の製造方法
CN112420309A (zh) 压粉磁芯

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070807