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JP2005014043A - 凹部形成方法、光学フィルムの製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

凹部形成方法、光学フィルムの製造方法及び液晶表示装置 Download PDF

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JP2005014043A
JP2005014043A JP2003182147A JP2003182147A JP2005014043A JP 2005014043 A JP2005014043 A JP 2005014043A JP 2003182147 A JP2003182147 A JP 2003182147A JP 2003182147 A JP2003182147 A JP 2003182147A JP 2005014043 A JP2005014043 A JP 2005014043A
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light
forming
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film
formation
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一郎 網野
Toshihiko Ariyoshi
俊彦 有吉
Seiji Umemoto
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Abstract

【課題】溝頂点の曲率半径が小さい三角溝からなる三角柱凹部及びその微細な凹部が位置精度よく分散分布して横方向の入射光を縦方向に効率よく光路変換する光出射手段を有する光学フィルムの形成方法の開発。
【解決手段】投影マスクによる光透過部を緩斜面の形成と急斜面の形成とを分担する複数の部分マスクで形成して、その少なくとも緩斜面の形成を担う部分マスクを移動させることにより、当該光透過部を凹部形成開始の100%開状態から40〜5%の開状態まで閉塞しつつ、レーザー光を照射して高分子膜に前記緩斜面を形成した後、照射レーザー光のエネルギー密度を低減しその低減レーザー光の照射下に当該光透過部を閉塞する三角柱形態の凹部の形成方法及びその三角柱凹部の複数が不連続に分布した光出射手段を有する光学フィルムの製造方法。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、溝頂点が鋭利な三角柱形態の凹部を形成できる凹部形成方法、及び横方向の入射光を効率よく縦方向に光路変換して薄型軽量の液晶表示装置を形成しうる光学フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
従来、ストライプ状のプリズム構造からなる光出射手段を有するサイドライト型導光板を液晶パネルの視認側表面に配置してなるフロントライト式の反射型液晶表示装置が知られていた(特開平11−250715号公報)。斯かる光出射手段の形成は、板の表面をダイヤモンドバイト等で切削する機械加工方式や、三角形の投影マスクを走査させるドライエッチング方式にて行われていた。
【0003】
しかしながらストライプ状のプリズム構造では液晶パネルの画素と干渉してモアレが発生し、表示品位が低下しやすいこと、導光板が液晶パネルの前面に位置するフロントライト式では、外光の表面反射で液晶表示のコントラストが低下しやすく、また導光板の傷等の欠陥が目立ちやすいこと、さらに導光板の使用で嵩高・高重量化することなどの難点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】
前記に鑑みて本発明者等は、微小な三角柱形態の凹部(溝)の多数を分散分布させてなる光出射手段による方式に想到した。これによれば、前記したモアレ問題や表面反射問題、欠陥による視認阻害問題や嵩高・高重量化問題などを容易に克服しうる。しかしながら、斯かる微小な三角柱形態の凹部を分散分布させてなる光出射手段を従来の方法で製造することが困難な問題点があった。
【0005】
すなわち機械加工では微小な三角柱形態の凹部を所定位置に精度よく分散分布させる断続構造を形成することが著しく困難であり、ダイヤモンド砥石を用いる方法でも断面形状が一定な三角柱形態の凹部の断続構造を形成することは著しく困難である。また三角形の投影マスクを走査させつつレーザー光を照射するドライエッチング方法にても、三角柱形態の凹部における溝頂点、すなわち断面三角溝を形成する斜面の交点の鋭利さ(尖り)や斜面の平面精度に乏しく光出射手段とした場合に輝度低下の原因となりやすい。
【0006】
ドライエッチング方法では矩形の開口を設けた2枚の投影マスクを走査させつつレーザー光を照射して三角柱形態の凹部を形成する方法も提案されている(特開2002−341146号公報)。しかし斯かる公報が教示するドッグ・イア(エッチングの異常進行部分)の発生を防止する方法においては、開口が閉じる前にエッチングを停止するため溝頂点が鋭利な三角溝からなる三角柱形態の凹部を形成しにくい問題点があった。
【0007】
溝頂点の鋭利さに乏しい三角溝からなる三角柱形態の凹部ではその溝頂点の丸み(曲率半径)の大きさに応じて溝内の緩斜面の面積が低減されることとなり、光出射手段においては緩斜面がフィルム面方向(横方向)の入射光ないしその伝送光をフィルム厚方向(縦方向)に光路変換する役割をするものであることより、入射光等の利用効率が低減して面発光の輝度を低下させる。また溝頂点の丸みで前記入射光等や外光が散乱されて液晶表示のコントラストの低下など表示品位(視認性)も低下する。
【0008】
前記に鑑みて本発明は、溝頂点の鋭利さに優れる、従ってその頂点部分の曲率半径が小さい三角溝からなる三角柱形態の凹部を形成できる方法、及びその三角柱形態の微細な凹部が位置精度よく分散分布して横方向の入射光を縦方向に効率よく光路変換する光出射手段を有する薄型軽量の光学フィルムが得られる方法の開発を課題とする。
【0009】
【課題の解決手段】
本発明は、透過光を四辺形に規制する光透過部を形成する投影マスクを介したレーザー光の照射で高分子膜を部分的にエッチングして、その高分子膜に、その膜面での開口が方形状で、断面形状が三角形であり、その断面において緩斜面と急斜面が対面する三角柱形態の凹部を形成するにあたり、前記投影マスクによる光透過部を、緩斜面の形成と急斜面の形成とを分担する複数の部分マスクで形成して、その少なくとも緩斜面の形成を担う部分マスクを移動させることにより、当該光透過部を凹部形成開始の100%開状態から40〜5%の開状態まで閉塞しつつ、レーザー光を照射して高分子膜に前記緩斜面を形成した後、照射レーザー光のエネルギー密度を低減し、その低減レーザー光の照射下に当該光透過部を閉塞する凹部形成方法を提供するものである。
【0010】
また本発明は、投影マスクによる光透過部を長方形とした前記の凹部形成方法により、当該長方形の短辺に平行な横断面において三角形を示す三角柱形態の凹部を形成する操作を繰り返して、高分子膜の片面に当該凹部の複数を不連続に分布させてなる光出射手段を形成する光学フィルムの製造方法を提供するものである。
【0011】
さらに本発明は、前記の方法で製造した光学フィルムの光出射手段形成面上に電気鋳造により金属層を形成した後、その金属層と光学フィルムを分離して得た金型における光出射手段を形成しうる凸部を有する面に、放射線硬化型樹脂を密着させてその光出射手段の形状を写した成形層を形成し、その成形層に放射線を照射して硬化させたのち金型より分離する光学フィルムの製造方法、及び上記の方法により製造した光学フィルムを液晶セルの少なくとも片側に配置してなる液晶表示装置を提供するものである。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、マスク移動を介した光透過部の閉塞方式により、斜面の平面精度ないし直線性等の形状精度に優れる三角柱形態の凹部を形成することができる。また緩斜面形成後にレーザー光の照射強度を弱めて光透過部を閉塞する方式により、上記したドッグ・イアの発生を防止しつつ、溝頂点の曲率半径が例えば1μm以下であるものなどの、溝頂点が鋭利で緩斜面の面積が大きい三角柱形態の凹部を形成することができる。
【0013】
また前記三角柱形態の微細な凹部も位置精度よく分散分布させて形成することができ、横方向の光を縦方向に効率よく光路変換する光出射手段を有して、入射光ないしその伝送光を高効率に利用して高輝度に面発光する光学フィルムを得ることができる。特に電鋳方式で形成した金型を介し放射線硬化型樹脂を所定形状に成形して硬化処理する方法では、所定の光出射手段を有する薄型軽量の光学フィルムを効率よく得ることができる。
【0014】
前記の結果、斯かる光学フィルムを用いて液晶パネルの側面や角部より入射させた光を効率よくパネルの視認方向に光路変換でき、溝頂点による前記入射光やその伝送光や外光の散乱が発生しにくくて、コントラスト等の表示品位(視認性)に優れて薄型軽量で明るく、モアレが生じにくくて見易い表示の液晶表示装置を形成することができる。
【0015】
【発明の実施形態】
本発明による凹部形成方法は、透過光を四辺形に規制する光透過部を形成する投影マスクを介したレーザー光の照射で高分子膜を部分的にエッチングして、その高分子膜に、その膜面での開口が方形状で、断面形状が三角形であり、その断面において緩斜面と急斜面が対面する三角柱形態の凹部を形成するにあたり、前記投影マスクによる光透過部を、緩斜面の形成と急斜面の形成とを分担する複数の部分マスクで形成して、その少なくとも緩斜面の形成を担う部分マスクを移動させることにより、当該光透過部を凹部形成開始の100%開状態から40〜5%の開状態まで閉塞しつつ、レーザー光を照射して高分子膜に前記緩斜面を形成した後、照射レーザー光のエネルギー密度を低減し、その低減レーザー光の照射下に当該光透過部を閉塞して三角柱形態の凹部を形成するものである。
【0016】
前記方法の工程例を図1、2に示した。1がレーザー発振器、2、3が投影マスクを形成する部分マスク、21、31がレーザー光を四辺形に成形(規制)する光透過部を形成する開口部、5がレーザー光の照射を受ける高分子膜、51が高分子膜5に形成した三角柱形態の凹部、すなわち三角柱凹部である。なお図1における4は、レーザー光の投影像41を作り出す光学機器としてのレンズであり、必要に応じて配置される。また図2における矢印は、図外のレーザー発振器に基づくレーザー光であり、図2では光学機器4を介したレーザー光線像の制御系を設けない例を示している。
【0017】
さらに図1において2A、3Aは、部分マスク2、3を固定保持するマスクステージ、6は高分子膜5を固定保持するワークステージである。図例のマスクステージ2A、3A及びワークステージ6は、図外の駆動源を介しそれぞれ独立して、三次元直交座標に基づくX軸、Y軸及びZ軸の各軸方向に移動でき、かつX軸、Y軸及びZ軸の各軸において軸回転可能である。
【0018】
従ってマスクステージ2Aの前記各軸方向における移動又は/及び軸回転を介して、部分マスク2の位置と配置角度を部分マスク3と高分子膜5とは独立に制御することができる。部分マスク3についてもマスクステージ3Aを介して同様に部分マスク2と高分子膜5とは独立に制御することができる。
【0019】
またワークステージ6の前記各軸方向における移動又は/及び軸回転を介して、高分子膜5の位置と配置角度を部分マスク2と部分マスク3とは独立に制御することができる。なおレーザー発振器1と光学機器4は、独立して前記各軸方向における移動と軸回転が可能となっており、マスクステージ2A、3A(部分マスク2、3)に対する位置と配置角度を制御できるようになっている。
【0020】
図1の例ではレーザー発振器1と光学機器4は、投影マスク(2、3)に対する位置と配置角度を制御したのちは、凹部の形成に際してその状態が固定系として維持される。ただしそれらは、必要に応じマスクステージ2A又は/及びマスクステージ3Aと連動して、一体的に移動又は/及び軸回転可能に形成することもできる。
【0021】
前記により、レーザー光の照射方向に基づいて上下の位置関係で配置された部分マスク2、3において、レーザー発振器1に基づくレーザー光が、先ず部分マスク2における四辺形の開口部21より透過し、開口部以外の部分が他のレーザー光を不要光としてその透過を遮蔽して、そのレーザー光線像を部分マスク3に投影する。前記の開口部21は、レーザー光の最大照射形状を画定する光透過部を形成するものとして機能し、従って開口部21の寸法により形成される凹部の高分子膜面での方形状開口の最大寸法が決定される。
【0022】
次に、部分マスク2を介して部分マスク3に投影されたレーザー光は、部分マスク3における四辺形の開口部31より透過し、開口部以外の部分が他のレーザー光を不要光としてその透過を遮蔽して、その透過光に基づくレーザー光線像の大きさが必要に応じて配置されるレンズ4を介し制御(縮小)されて、高分子膜5に照射され、その高分子膜の形成材がレーザー光によりエッチングされて消失し、除去される。
【0023】
なお前記の開口部31は、部分マスク2の開口部21と同寸以上のものとして形成でき、図2の例の如く少なくとも光透過部閉塞の移動方向における開口寸法が開口部21よりも大きいことが形成する凹部のサイズの画一化を図る点より好ましい。図例では形成する三角柱凹部の長さに対応する方向の照射レーザー光の規制は、開口部21が行う。
【0024】
前記の場合に図2に例示の如く、部分マスク2と部分マスク3をその各開口部21、31がレーザー光を四辺形に成形し、かつその四辺形の開閉用の対向辺を部分マスク2と部分マスク3が一辺ずつ分担するように配置して凹部形成開始の開状態(A)の光透過部を形成する。これにより緩斜面aの形成と急斜面bの形成とを部分マスク2と部分マスク3に分担させることができる。なお前記した凹部の形成を開始する光透過部の開状態(A)を100%の開状態とする。
【0025】
次に前記の透過レーザー光を四辺形に規制する100%開状態の光透過部を介し高分子膜5にレーザー光を照射しつつ、緩斜面の形成を担う部分マスク2をそのマスクステージ2Aを介して光透過部が閉塞する図上右側の方向に一定速度で移動させて、光透過部を所定の開状態(B)まで閉塞する。これにより、その部分マスク2の移動に基づいて形成目的の三角柱形態の凹部すなわち三角柱凹部51における緩斜面aが形成される。
【0026】
前記の緩斜面aの形成に際しては、急斜面の形成を担う部分マスク3における開口部31の、レーザー光の照射形状を規制する側を介して急斜面bも形成される。その形成深さは、部分マスク2の前記閉塞の移動距離に応じた緩斜面形成の進行と共に大きくなる。形成される急斜面の、高分子膜平面に対する傾斜角θ2は、高分子膜の種類やレーザー光の照射強さ(エネルギー密度)などの製造条件により決まる。
【0027】
図2の例の如く、部分マスク3を固定状態として定位置に維持し、レーザー光(矢印)を高分子膜平面に対し実質的に垂直に照射して、高分子膜5をその膜面に対して垂直にエッチング処理する場合でも、マスク3の開口エッジによる照射レーザー光の回折現象などに基づいてθ2が90度の垂直面からなる急斜面の形成は困難である。
【0028】
前記した部分マスク2の所定距離の移動を介し光透過部を100%の開状態(A)から所定の開状態(B)まで閉塞して、緩斜面aと急斜面bを形成すると、次に照射レーザー光のエネルギー密度を低減してエッチング能を低下させ、その低減したエネルギー密度でレーザー光を高分子膜5に照射しつつ、部分マスク2をさらに移動させて当該光透過部を閉塞する(C)。
【0029】
前記により、溝頂点部におけるドッグ・イアの発生を防止して曲率半径の小さい溝頂点を形成でき、図2に例示した如く断面において緩斜面aと急斜面bが溝頂点cを介して対面する三角溝形状を有し、かつ図1に例示した如くその三角溝形状が当該断面と直交する方向に延設されてなる三角柱形態の凹部が形成される。なおちなみに前記方法によれば、緩斜面と急斜面の交点からなる溝頂点の曲率半径Rが式:0<R≦1μmを満足する三角柱凹部も形成することができる。
【0030】
上記のように、少なくとも緩斜面を形成する役割の部分マスクを介した光透過部の開状態(四辺形)から閉塞状態への操作と、その間の照射レーザー光のエネルギー密度の切替えによる低減操作により、そのエネルギー密度を低減するまでは、当該部分マスクの移動距離に応じて高分子膜の形成材を連続的に除去でき、その場合にレーザー光の照射時間が長い位置(レーザー光透過量の積分値が多い位置)ほど、従って光透過部の閉塞位置に近づく方向に連続的に深くエッチングされて図2B、Cにおける如く、目的とする横断面形状が三角形でその断面において緩斜面aと急斜面bとが対面し、高分子膜面での開口が方形状の三角柱凹部(溝)51が形成される。
【0031】
従って、緩斜面の形成と急斜面の形成とを分担する複数の部分マスクを用いて投影マスクによる光透過部を変形可能に形成し、その少なくとも緩斜面の形成を担う部分マスクを介した光透過部の開状態から閉塞状態への操作により、高分子膜に照射する四辺形のレーザー光線像を制御しつつ、前記緩斜面を形成する役割の部分マスクの移動方向におけるレーザー光透過量の積分値を増大させ、形成される凹部の深さ方向における単位面積当たりのエッチング量を増大させて緩斜面と急斜面を形成し、その緩斜面形成後に照射レーザー光のエネルギー密度を低減することにより緩急の両斜面が対面した三角柱形態の凹部を形成することができる。
【0032】
なお上記において三角形ないし三角溝、方形や三角柱は、厳密なものでなくてもよく製造精度等に基づく変形が許容される。また上記の図例では部分マスク3を固定系としたが、必要に応じ部分マスク3もマスクステージ3Aを介し図上左側に移動させて光透過部の閉塞に関与させることもできる。
【0033】
従って急斜面の形成を担う部分マスクも光透過部の閉塞動作に関与させることができ、その場合には低減前の、緩斜面形成時のエネルギー密度でレーザー光が照射されている間における、急斜面の形成を担う部分マスクの移動距離に応じて形成される急斜面の高分子膜平面に対する傾斜角θ2を小さく(緩斜面化)することができる。
【0034】
上記の図例では各部分マスクを1枚のマスクにて形成したが、2枚以上のマスクの組合せにて目的とする形態を形成する部分マスクとすることもできる。また図例では部分マスク2、3に設けた四辺形の開口部が上下で重畳する配置関係としてレーザー光を成形し、透過光を四辺形に規制する光透過部を形成したが、光透過部は、投影マスクを形成する2枚又は3枚以上の部分マスクの全体を介して、透過レーザー光を四辺形に規制する開口形態が形成されればよい。
【0035】
従って例えば開口部を有しない短冊などからなる全遮蔽型の部分マスクの4枚を用いて投影マスクとし、それらを中央に四辺形の開口部が形成されるように口ノ字状に配置して透過レーザー光を四辺形に規制する光透過部を形成することもできる。またコノ字形やL字形の全遮蔽型の部分マスクの2枚、又はコノ字形とI字形の全遮蔽型の部分マスクの2枚を用いて投影マスクとし、それらを中央に四辺形の開口部が形成されるように口ノ字状に配置して透過レーザー光を四辺形に規制する光透過部を形成することもできる。
【0036】
前記の如く投影マスクは、透過レーザー光を四辺形に規制する光透過部を形成できて、その光透過部を介したレーザー光の照射で高分子膜に三角柱凹部を形成する際に緩斜面の形成と急斜面の形成とを分担させることができ、かつ少なくともその緩斜面の形成を担う部分マスクを光透過部が閉塞する方向に一体的に移動できる適宜な形態を有する複数の部分マスクの組合せ体として形成することができる。
【0037】
投影マスクを介して形成する光透過部の四辺形の大きさについては特に限定はない。光透過部によるレーザー光透過像は、必要に応じレンズ等の光学機器を介しその大きさを制御して、一般には縮小して高分子膜に照射することより、その過程でのサイズ制御も可能であり、従って前記四辺形の大きさは形成目的の三角柱凹部のサイズに応じて適宜に決定することができる。
【0038】
また光透過部を介した透過レーザー光の四辺形の形態も任意であり、その透過レーザー光を必要に応じレンズ等を介し照射して高分子膜を部分的にエッチングして形成する、高分子膜面での開口が方形状で、断面形状が三角形であり、その断面において緩斜面と急斜面が溝頂点を介して対面する三角柱形態の凹部のサイズなどについても任意である。
【0039】
なお高分子膜に照射する透過レーザー光の、三角柱凹部の長さ方向の規制、すなわち溝頂点の稜線方向の長さ規制は、上記の如く投影マスクの形成に用いる複数の部分マスクの組合せに応じて適宜な方式で行うことができる。図2の例の如く2枚の部分マスクで投影マスクを形成する場合、その緩斜面の形成を担う部分マスク又は/及び急斜面の形成を担う部分マスクにて前記長さ規制を行いうる。
【0040】
形成される三角柱凹部の長さの画一化を図る点よりは、光透過部の閉塞の際に固定系として移動させない部分マスクにて前記長さ規制を行うことが好ましい。またその場合、移動させる部分マスクが仮に震え(ブレ)たとしてもそのブレで光透過部の当該長さ方向の寸法が変化しない大きさの開口形状に光透過部が形成されていることが好ましい。
【0041】
形成する断面三角形の凹部、すなわち三角柱凹部における緩急両斜面の傾斜角の制御、従って図2の例における高分子膜平面に対する緩斜面aの傾斜角θ1及び急斜面bの傾斜角θ2の制御は、光透過部を閉塞する際の部分マスクの移動速度や照射レーザー光のエネルギー密度の調節などにて行うことができる。
【0042】
ちなみに部分マスクの移動速度を遅くして又は/及び照射レーザー光のエネルギー密度を大きくして、高分子膜に対するレーザー光の単位時間当たりの照射量を多くするほど、より深くエッチングでき、形成される凹部の深さを大きくするほど斜面の傾斜角を大きくすることができる。従って一定のエネルギー密度で照射する場合には、部分マスクの移動速度を速くするほど傾斜角の小さい斜面を形成することができる。
【0043】
よって斜面の緩急の造り分けは、例えば部分マスクの移動速度を制御する方式にて行うことができる。光透過部を閉塞して緩斜面を形成する際に、急斜面の形成を担う部分マスクを固定するか遅速移動とし、その速度よりも高速で緩斜面の形成を担う部分マスクを移動させることにより、目的とする緩急の斜面を有する三角柱凹部を形成することができる。
【0044】
また前記の場合に例えば、一定なエネルギー密度でレーザー光を照射して単位時間当たりのエッチング量を一定とし、急斜面の形成を担う部分マスクを固定するか一定速度の移動とし、かつ緩斜面の形成を担う部分マスクを一定速度で移動させて、光透過部の閉塞による三角柱凹部の形成操作を行うことにより傾斜角が一定な緩急の斜面を形成することができる。
【0045】
三角柱凹部を形成するための光透過部の操作においては、緩斜面を形成するために、緩斜面の形成を担う部分マスクが必ず移動させられる。一方、急斜面の形成を担う部分マスクは、上記したように緩斜面の形成を担う部分マスクの移動速度よりも遅い速度で移動させることもできるし、定位置に固定しておくこともできる。急斜面を可及的に垂直面に近いエッチング面として形成する点よりは、急斜面の形成を担う部分マスクを移動させない位置固定方式が有利である。従って緩斜面の形成を担う部分マスクのみを移動させる方式が好ましい。
【0046】
部分マスクを移動させる方向は、図2A〜Cに例示した如く、投影マスクによる光透過部が凹部形成開始の100%開状態(A)から閉塞する方向(B、C)である。閉塞方式は、それとは逆に閉塞状態から開状態とする開放方式よりも、形状精度に優れる三角柱凹部を安定して形成できる利点を有する。
【0047】
前記した光透過部の閉塞操作による三角柱凹部の形成に際しては、高分子膜に対する照射レーザー光のエネルギー密度を変化させる。すなわち先ず、少なくとも緩斜面の形成を担う部分マスクの移動を介して光透過部を100%の開状態から40〜5%の開状態まで閉塞し(第1閉塞)、その間は、高分子膜のエッチングが一定の割合で進行して所定傾斜角の緩斜面と急斜面が形成されるエネルギー密度でレーザー光を照射する。
【0048】
次いで前記した光透過部の閉塞操作で予定した斜面長さの緩斜面を形成するとその後は、照射レーザー光のエネルギー密度を低減してエッチング能を低下させ、その低減したレーザー光を高分子膜に照射しつつ光透過部を閉塞する(第2閉塞)。その閉塞操作における部分マスクの移動速度や移動させる部分マスクは、前記40〜5%の開状態までの閉塞操作と相違させることもできるが、一般には同じ条件とされる。
【0049】
前記の第2閉塞操作では緩斜面の形成が実質的に進行せずに、急斜面の形成、特に溝頂点部の形成のためにエッチングが進行する。これによりドッグ・イア等の発生が防止される。第2閉塞操作で緩斜面の形成が進行せず、急斜面、特に溝頂点部の形成を可及的に優位に進行させて、溝頂点部におけるドッグ・イア等からなる過剰エッチングを防止して、曲率半径の小さい溝頂点を形成する点より、第1閉塞操作の終了時における好ましい開状態、すなわち照射レーザー光のエネルギー密度を低減する際の光透過部の好ましい開状態は、38〜7%、就中35〜10%、特に33〜15%である。
【0050】
また同様の理由で、第2閉塞操作時における照射レーザー光の好ましいエネルギー密度は、すなわち好ましい前記当該エネルギー密度の低減割合は、実質的な緩斜面の形成時である第1閉塞操作時を基準として、その1/2〜1/30、就中1/3〜1/20、特に1/5〜1/15である。
【0051】
レーザー光による高分子膜のエッチング処理は、光を連続照射する方式や、パルス方式の如く光を断続的に照射する方式などの適宜な方式で行いうる。連続照射方式では同期方式等にて光照射の開始と同時に部分マスクを移動させることにより傾斜角が一定な斜面を形成することができる。平面精度に優れる斜面を形成する点よりは、斯かるレーザ光の積算照射量をリニアに変化させうる連続照射方式が好ましい。
【0052】
他方、断続的照射方式では階段状の斜面が形成される。従って厳密な意味での傾斜角が一定な斜面の形成は困難であるが、ステップの高さ制御で実用的には傾斜角が一定な斜面に準じた機能を示す(階段状の)斜面を形成しうる。断続的照射方式では部分マスクの移動も断続的に行えて、前記した第1閉塞操作時と第2閉塞操作時における照射レーザー光のエネルギー密度の低減操作などのエッチング操作が容易な利点がある。
【0053】
なお前記の連続照射方式において、光透過部の第1閉塞操作時と第2閉塞操作時における照射レーザー光のエネルギー密度の低減操作は、コンピュ−タを介した同期方式などにて、部分マスクを連続移動させつつ部分マスクが所定位置に達したときに瞬間的に低減させる方式によってもよいし、第1閉塞操作の終了時に部分マスクの移動を一旦停止してエネルギー密度を低減し、その後に部分マスクの移動と共にその低減レーザー光の高分子膜に対する照射を再開する方式によってもよい。
【0054】
上記において、レーザー光には高分子膜をエッチングできる適宜なものを用いることができ、高次の変調光として照射することもできる。そのレーザー発振器としては、例えばエキシマレーザーやYAGレーザー、COレーザーやフェムト秒レーザーなどの適宜なものを1種又は2種以上用いうる。就中、微細加工精度等の点より波長400nm以下の紫外領域のレーザー光の照射によるエッチング処理が好ましい。またエッチング処理は、アブレーション加工による方式が好ましい。
【0055】
投影マスクを形成する部分マスクとしては、使用レーザー光を遮蔽しうる材料からなる適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、金属からなるもの、石英等からなるガラス板上に金属や誘電体等の適宜なレーザー光遮蔽性材料を蒸着し、必要に応じてその蒸着層をパターニングして光透過部を形成してなるガラスマスクなども用いうる。
【0056】
前記のガラスマスクにおける蒸着材料としては、限定するものではないが、レーザー光に対する耐久性や解像力の点より、クロムやアルミニウム、モリブデンや誘電体多層膜などが好ましい。なお部分マスクは、上記したように2枚又は3枚以上のマスクで形成して、それらを所定の形態に組合せてレーザー光の照射に供することもできる。
【0057】
エッチング対象の高分子膜としてはレーザー光を吸収してエッチング処理できる適宜な材質からなるものを用いることができ特に限定がない。一般には電気絶縁性の高分子フィルムが用いられる。通例では高分子膜の吸収波長域にない光にあっても2光子吸収によるアブレーション加工なども可能であるので高分子膜の種類は幅広く選択することができる。紫外域のレーザー光による加工性の点よりは、アクリル系やメタクリル系やウレタン系等の紫外線硬化樹脂などからなる紫外線吸収性のものが好ましい。また可視光域の透過率に優れるものが好ましい。
【0058】
ちなみに前記高分子膜の例としては、ポリエステル系樹脂やセルロース系樹脂、ウレタン系樹脂やポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂やポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂やアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂やポリエーテル系樹脂、塩化ビニル系樹脂やポリエーテルスルホン系樹脂、ノルボルネン系樹脂やポリフェニレンスルフィド系樹脂、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂からなる塗工膜やフィルムなどがあげられる。
【0059】
また特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマー、例えば(A)側鎖に置換又は/及び非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換又は/及び非置換のフェニル基並びにニトリル基を有する熱可塑性樹脂との前記A、Bを含有する樹脂組成物、あるいはアクリル系やウレタン系、アクリルウレタン系やエポキシ系、シリコーン系等の熱や光、ないし紫外線や電子線等の放射線で重合処理しうる硬化型樹脂からなる塗工膜やフィルムなどよりなる高分子膜もあげられる。
【0060】
なお前記A、Bを含有する樹脂組成物の具体例としては、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有するものなどがあげられる。フィルムは、樹脂組成物の押出成形などにて形成することができる。高分子膜は、1種のポリマー又は2種以上のポリマー混合物を用いて前記の如く塗工膜やフィルムなどとして形成することができる。
【0061】
耐熱性や耐薬品性、レーザー加工性の点より好ましい高分子膜は、熱硬化性樹脂、特にポリイミド系樹脂からなる高分子フィルムである。高分子膜の厚さは、任意であるが加工時のハンドリング性や、形成される凹部におけるエッジ部分のシャープさ、加工表面のフラット性(平面精度)などの点より500μm以下、就中5〜200μm、特に10〜100μmが好ましい。
【0062】
高分子膜は、必要に応じガラス基板上や金属板上に保持して、ワークステージ上に配置することもできる。またエッチング処理に際しては形成される凹部におけるエッジ部分のシャープさの向上などを目的に高分子膜の上にカバー層を設けることもできる。
【0063】
カバー層は、高分子膜に準じて形成でき、厚さは1〜50μm、就中3〜30μmが一般的である。またカバー層は、凹部形成後に除去することが一般的であるが、残存させることもできる。従って高分子膜は、単層であることが通例であるが、複層膜として形成することもできる。
【0064】
図2に例示の如く投影マスクによる光透過部を介した透過レーザー光(矢印)は、高分子膜(ワーク)5に直接照射することができる。また図1に例示の如く投影マスクとワーク5の間に、例えばレンズ等からなる投影像を作り出す光学機器4を配置し、その機器を介し光透過部を透過したレーザー光の大きさを制御して、一般には縮小してワークに照射することもできる。その場合、凹部の安定形成の点より光学機器は、照射するレーザー光と同軸に配置すること、すなわちレーザー光の照射方向と平行に配置することが好ましい。
【0065】
高分子膜のエッチング処理による三角柱凹部の形成に際してワークに対するレーザー光の照射方向は、図2に例示の如く高分子膜平面に対して垂直であってもよいし、入射角をもたせた斜め照射であってもよい。斜め照射は、急斜面の傾斜角θ2を垂直面に近づけること、すなわち垂直照射方式の場合に形成される急斜面の傾斜角(限界テーパ角)よりも大きい傾斜角θ2の急斜面を形成することを目的とする。
【0066】
斜め照射における前記の入射角は、緩斜面の形成側における、高分子膜に対する法線とレーザー光の照射角に基づく。従ってその場合、レーザー光は、緩斜面の形成側から急斜面の形成側に向かって斜め照射される。所定傾斜角の斜面を安定して形成する点より好ましい入射角は、3〜35度、就中5〜30度、特に7〜20度である。なお当該入射角は、レーザー発振器又は/及び高分子膜を傾斜配置する方式などの適宜な方式で達成でき、レーザー光と高分子膜との相対的関係において達成されていればよい。
【0067】
なお高分子膜のエッチング処理による三角柱凹部の形成に際しては必要に応じて、例えばビームホモジナイザやハエの目レンズなどからなる照射光の均一化手段や、例えばアッテネータ等の光量調節手段をレーザー発振器と投影マスクの間に配置することもできる。それらの機器も前記したレンズ等と同様に照射するレーザー光と同軸に配置することが好ましい。
【0068】
形成する三角柱凹部における緩急の斜面の高分子膜平面に対する傾斜角θ1、θ2については、特に限定はなく使用目的に応じて適宜に決定することができる。一般には傾斜角が1〜80度、就中3〜70度、特に5〜50度の緩斜面、その特定の緩斜面の傾斜角θ1よりも1度以上、就中3度以上、特に5度以上大きい傾斜角θ2を有する、その傾斜角が90度未満の急斜面とされる。
【0069】
上記したように光透過部の第1閉塞操作は、緩斜面の形成工程で第2閉塞操作は、緩斜面を実質的に成長させずに、その緩斜面がドッグ・イアの発生なく小さい曲率半径の溝頂点を介して、第1閉塞操作で形成された急斜面部分と連結するように、その溝頂点部分と急斜面の残り部分を形成する工程であり、形成される斜面の傾斜角は、照射レーザー光のエネルギー密度やその形成を担う部分マスクの移動速度、エッチング対象の高分子膜の種類などのエッチング条件により決まる。従って形成する緩急の斜面の前記した傾斜角θ1、θ2は、エッチング条件と共に予め決定される。
【0070】
前記したエッチング条件の試験等による事前決定により、そのエッチング条件で形成される緩急の斜面の傾斜角θ1、θ2が画定し、それにより予定した緩斜面の形成、すなわち形成目的の三角柱凹部における緩斜面の形成に必要な、その形成を担う部分マスクの当該第1閉塞操作における移動距離を決定することができる。
【0071】
前記の移動距離は、形成予定の三角柱凹部における緩斜面の終端、すなわち緩斜面側の溝頂点部分の始点に相当する。従って前記した第1閉塞操作による緩斜面の形成に伴い、形成目的の三角柱凹部における溝頂点部分とそれと急斜面との連結部分とを除く他の部分が形成される。
【0072】
上記した三角柱凹部の形成方法は、図3、4に例示した如く凹部51が分散分布してなる光出射手段を有する光学フィルム5の形成に好ましく適用することができる。すなわち例えば図1の例では、ワークステージ6を介した高分子膜5の移動とレーザー照射の断続による、上記した凹部を形成するためのエッチング操作の繰り返しで、高分子膜の所定位置における形成材を部分的に除去して、三角柱凹部の複数が分散分布してなる光出射手段を形成することができる。
【0073】
液晶表示装置等に好ましく用いうる光学フィルムは、図例の如く高分子膜平面に対する傾斜角θ1が35度以上〜48度以下の緩斜面aを具備する三角柱凹部51の複数が高分子膜5の片面に不連続に分布してなる光出射手段を有するものである。またその場合、高分子膜平面に対する急斜面bの傾斜角θ2は、60度以上〜90度未満であることが好ましい。
【0074】
前記光出射手段の形成は、例えば上記した三角柱形態の凹部形成方法において、投影マスクを介した光透過部によるレーザー光の規制形状を長方形とすると共に、その長方形の一対の長辺を、緩斜面の形成を担う部分マスクと急斜面の形成を担う部分マスクとで形成し、その少なくとも緩斜面の形成を担う部分マスクを当該長方形の短辺と平行な方向に移動させて、従って光透過部の閉塞操作を当該長方形の短辺と平行な方向に行って、当該長方形の短辺に平行な横断面において前記の傾斜角θ1、θ2を有する緩急の斜面a,bを具備する三角形を示す三角柱凹部を形成する操作を繰り返すことにより行うことができる。
【0075】
また前記した傾斜角θ1、θ2を有する緩急の斜面a,bの形成は、例えば光透過部の第1閉塞操作における照射レーザー光のエネルギー密度を0.2〜5J/cmとすることにより行うことができる。なお当該エネルギー密度は、光透過部に入射する際のレーザー光に基づく(以下同じ)。
【0076】
前記において傾斜角θ1が35〜48度の緩斜面aを、ドッグ・イアの発生なく、かつ小さい曲率半径の溝頂点の状態で安定して形成する点より好ましいエネルギー密度は、0.3〜3.0J/cm、就中0.4〜2.0J/cm、特に0.5〜1.0J/cmである。斯かるエネルギー密度は、当該緩斜面aを大きい斜面長で形成する点よりも好ましい。
【0077】
また前記の場合、光透過部の第2閉塞操作における照射レーザー光のエネルギー密度を0.01〜2.0J/cm、就中0.02〜0.5J/cm、特に0.03〜0.3J/cm、さらには0.05〜0.2J/cmとすることが好ましい。上記したエネルギー密度のレーザー光の照射による光透過部の第1閉塞操作及び第2閉塞操作は、例えばエキシマレーザを用いてポリイミドを連続的にエッチング処理する場合などの、連続照射方式に特に好ましく適用することができる。
【0078】
一方、パルス方式等の断続的照射方式では例えば、1パルス当たり0.01〜5μm、就中0.05〜4μm、特に0.1〜2μmの高分子膜がエッチングされる強さのレーザー光の照射下に光透過部の第1閉塞操作を行い、その1/2〜1/30倍の強さのレーザー光の照射下に光透過部の第2閉塞操作を行う方式などにより、上記した傾斜角θ1、θ2を満足する緩斜面aと急斜面bを具備する三角柱凹部を形成することができる。
【0079】
なお光透過部の第1閉塞操作又は/及び第2閉塞操作において、急斜面の形成を担う部分マスクも移動させる場合には、その光透過部を形成する部分マスクの移動速度比を急斜面形成側/緩斜面形成側に基づいて1/150〜4/5、就中1/100〜7/10、特に1/70〜1/2とすることが前記傾斜角を安定に形成する点より好ましい。
【0080】
三角柱凹部の複数を分布させてなる光出射手段の形成に際しては、必要に応じて高分子膜が移動させられるが、その場合に投影マスクないしそれを形成する部分マスクと高分子膜の両方を同期させて移動させる方式も採ることができる。またその場合に例えば、ワークスステージを介した高分子膜5の移動をランダムとしたり、さらにその移動距離に長短差をもたせることで三角柱凹部がランダムに配置され、あるいはさらに分布密度が変化する状態の光出射手段を容易に形成することができる。なお上記した光透過部の長方形や部分マスクの平行移動は、厳密なものでなくてもよく、製造精度等に基づく変形が許容される。
【0081】
光学フィルムは、上記した方法で一体ずつ製造することができる。量産性等の点より光学フィルムの好ましい製造方法は、上記の方法で得た光学フィルムを母型に用いて、光学フィルム形成用の金型を製造し、その金型を用いて光学フィルムを量産する方法である。
【0082】
すなわち上記のエッチング操作による製造方法で形成した光学フィルムにおける光出射手段を設けた面上に金属層を形成し、その金属層を光学フィルムと分離して光学フィルム形成用の金型を得、その金型における光出射手段を形成しうる凸部を有する面形状を高分子層に転写した後、その高分子層を固体の状態で金型より分離して光学フィルムを製造する方法である。
【0083】
なお前記の光出射手段形態を金型に転写して光学フィルムを製造する方法は、その母型が光学フィルムでない場合にも適用でき、その非光学フィルムに設けた所定の形態を金型に転写し、その金型に転写した面形態を光学フィルム形成用の透明基材に転写する方法にても光学フィルムを形成することができる。従ってその場合には上記した高分子膜として透明基材以外のものも用いうる。
【0084】
前記した光学フィルム形成用金型の製造は、例えば電気鋳造法を適用して行うことができる。これにより高分子膜等に設けた光出射手段に高精度に対応した凸部を有する金型を形成することができる。電気鋳造法は、高分子膜等の光出射手段を設けた側に金属を充填して、高分子膜等の当該光出射手段形状を写したレプリカを有する金属層からなる金型を形成する、従来に準じた方法を適用することができる。
【0085】
金型の製造に際して高分子膜等は、ガラスや金属等からなる基板上に支持することができる。なお電気鋳造法による金型の形成に際しては絶縁性の高分子膜に導電膜が設けられるが、その導電膜の形成についても従来に準じた方法を適用することができる。
【0086】
金型を形成する金属の種類については特に限定はない。一般には例えば金や銀、銅や鉄、ニッケルやコバルト、あるいはそれらの合金類などが用いられ、窒化物やリン等を添加したものなどであってもよい。用いる金属種は、1種でもよし、2種以上であってもよく、また異種金属を積層してなる金型を形成することもできる。
【0087】
金型として形成する金属層の厚さは、適宜に決定してよい。高分子膜等と分離する際の破損防止や、光学フィルム形成時のハンドリング性などの点より、凸部を有しない部分の厚さが0.02〜3mm程度の金属層からなる金属箔ないし金属板による金型としたものが好ましい。
【0088】
前記の金型を介した光学フィルムの形成は、例えば放射線硬化型樹脂を必要に応じ透明フィルムや透明板等に塗布して支持した状態で、金型の凸部を形成した面に密着させて、放射線硬化型樹脂層に金型の凸部形成側の表面形状を写し、それにより当該表面形状を写した成形層を形成し、それに放射線を照射して成形層を硬化させ、その成形硬化層を金型から分離することにより行うことができる。
【0089】
上記した方法の工程例を図5に示した。図例は、金型の形成(A〜C)から光学フィルムの形成(D、E)までを示している。図例の如く光学フィルム8は、緩斜面aと急斜面bとがフィルム面に対して所定の傾斜角θ1、θ2を有する状態で対面する形態の三角柱凹部81の複数からなる光出射手段を、所定の凸部71を有する金型7を介して成形することにより形成される。
【0090】
光学フィルムの形成に際する、放射線硬化型樹脂の成形層に対する透明フィルム又は透明板からなる透明基材の密着配置には、前記した事前の塗工方式のほか、例えば金型上の成形層の上に透明基材を配置する事後方式などの、成形層上に透明基材を密着させた状態でその透明基材側より放射線を照射して成形層を硬化させうる適宜な方式を採ることができる。
【0091】
前記の放射線硬化型樹脂には、例えば上記した紫外線硬化型樹脂などの紫外線の照射、就中、紫外線又は/及び電子線の照射にて硬化処理できる適宜な樹脂の1種又は2種以上を用いることができ、その種類について特に限定はない。就中、光透過率に優れる成形硬化層を形成できる放射線硬化型樹脂が好ましい。
【0092】
また必要に応じ放射線硬化型樹脂の支持に用いて、光学フィルムを形成することのある透明フィルムや透明板は、必要に応じ照明装置等を介して入射させる光の波長域に応じそれに透明性を示す適宜な材料の1種又は2種以上を用いて形成しうる。ちなみに可視光域では、例えば上記の高分子膜で例示したものなどで代表される透明樹脂や、熱、紫外線、電子線等で重合処理しうる硬化型樹脂などがあげられる。
【0093】
なお放射線硬化型樹脂の成形硬化層の形成に際し支持用の透明基材を用いた場合、光学フィルムはその透明基材と当該成形硬化層とが固着一体化したものとして得ることもできるし、透明基材とは分離された状態の当該成形硬化層からなるものとして得ることもできる。透明基材と当該成形硬化層の分離は、例えば透明基材を剥離剤で表面処理する方式などの適宜な方式にて達成することができる。
【0094】
上記の金型を介した光学フィルムの形成方法としては、放射線硬化型樹脂に代えて熱硬化型樹脂を用いてそれを熱硬化処理する方法や、ホットプレス方式等にて熱可塑性樹脂に形状転写する方法もあげられる。また射出成形型内や注形型内に上記電気鋳造法等による金型を設置し、射出成形方式や注形方式にて光学フィルムを成形する方法などもあげられる。
【0095】
従って金型を介した光学フィルムは、必要に応じ流動状態とした熱可塑性樹脂や硬化性樹脂等の適宜な材料を介して、金型における光出射手段に対応した凸部を有する面の形態を転写してなる透明基材を形成しうる適宜な方法にて形成することができる。
【0096】
前記において熱可塑性樹脂からなる透明基材では、その基材全体が熱可塑性樹脂からなっていてもよいし、硬化樹脂の如き熱可塑性樹脂でない材料からなる基材に被転写層として表面に熱可塑性樹脂層を設けたものであってもよい。熱可塑性樹脂からなる層を被転写層として光出射手段形状を転写する場合、形状の転写精度の点より被転写層をそのガラス転移温度以上の加熱下に金型の所定面に密着させることが好ましい。
【0097】
光学フィルムの好ましい製造方法は、変形性の金型を円柱状ないし円筒状の円形回転体の外周に捲着し、その回転体を介し金型を回転させながらその回転下の金型に、長尺の透明フィルムに設けた放射線硬化型樹脂の塗布層を順次圧着して金型の表面形状を写した成形層を連続的に形成しつつ、その成形層に透明フィルムを介し放射線を照射して、光学フィルムを連続的に製造する方法である。
【0098】
なお金型上ないし透明基材上に形成する放射線硬化型樹脂の塗布層や熱可塑性樹脂からなる被転写層の厚さは、高精度に形状転写する点より金型における凸部の高さの1.2〜20倍、就中1.5〜10倍、特に2〜5倍が好ましいが、これに限定されない。
【0099】
本発明による光学フィルム5(8)は、図3、4の例の如く横断面形状が三角形であり、その断面において所定傾斜角の緩斜面aと急斜面bが溝頂点cを介して対面し、高分子膜面又はフィルム面での開口が矩形状の三角柱凹部51(81)の複数が片面に、不連続に分布してなる光出射手段を有するものである。その光出射手段は、横方向の入射光を縦方向に光路変換する機能を示し、その場合に三角柱凹部の緩斜面が反射効率に優れてその反射光が指向性に優れている。
【0100】
光学フィルムは、透明板への付設によるサイドライト型導光板の形成や、液晶セルないし液晶パネルの視認側(フロントライト)又は/及び背面側(バックライト)への付設による薄型軽量で明るく、見易い表示の液晶表示装置の形成などに好ましく用いうる。
【0101】
前記の液晶表示装置では、セルないしパネルの側面や角部より光源を介して入射させた光ないしその伝送光を、光学フィルムがその三角柱凹部の緩斜面を介し反射して裏面側(光出射手段を有しない側)に、従って液晶パネルの視認方向に光路変換して出射させる。よってその出射光を液晶パネル等の照明光(表示光)として利用するものである。その場合、光学フィルムは通例、液晶セルの平面に沿う方向にその光出射手段の形成面が外側となるように配置される。
【0102】
緩斜面への入射効率を高めて、明るくてその均一性に優れる表示の液晶表示装置を得る点より光学フィルムの好ましい屈折率は、液晶セル、特にそのセル基板と同等以上、就中1.49以上、特に1.52以上である。またフロントライト方式とする場合の表面反射を抑制する点よりは1.6以下、就中1.56以下、特に1.54以下の屈折率であることが好ましい。なお斯かる屈折率は、可視光域の場合、D線に基づくことが一般的であるが、入射光の波長域に特異性等のある場合には前記に限定されず、その波長域に応じることもできる(以下同じ)。
【0103】
上記において緩斜面aの傾斜角θ1が35度未満では、液晶パネルより出射する表示光の角度が30度を越えることとなり、視認に不利となる。一方、緩斜面の傾斜角が48度を超えると、全反射されずに斜面から光洩れが生じやすくなり、光利用効率が低下する。
【0104】
横方向の入射光を緩斜面を介し効率よく全反射させて、光出射手段を有しない側より、光学フィルム面の法線方向に指向性よく出射させ、液晶セルを効率よく照明して明るくて見やすい液晶表示を達成する点より、緩斜面の好ましい傾斜角θ1は、38〜45度、就中40〜43度である。
【0105】
光学フィルムにおける光出射手段は、図3、4の例の如く不連続に断続する三角柱凹部の複数を分散分布させたものとして形成される。三角柱凹部は、その緩斜面aに基づいて図3の例の如く平行に分布していてもよいし、不規則に分布していてもよい。さらに図4の例の如く仮想中心に対してピット状(同心円状)に配置された分布状態にあってもよい。
【0106】
ちなみに前記したピット状配置の分布は、レーザー光を照射する際に、高分子膜の端面又はその外側に仮想中心を想定し、その仮想中心より派生する仮想の放射線に対して直交する方向に部分マスクの光透過部閉塞線が形成されるように三角柱凹部を設けることにより形成することができる。なお二箇所以上の仮想中心を想定して、その各仮想中心に対してピット状に分布配置した複数の三角柱凹部からなる光出射手段とすることもできる。
【0107】
複数の三角柱凹部の分散分布による配置状態は、その凹部の形態などに応じて適宜に決定することができる。また三角柱凹部の分布面積は、フロントライトやバックライトなどの使用目的に応じて適宜に決定することができる。一般には凹部の表面開口による光出射手段の占有面積に基づいて80%以下、就中2〜50%、特に4〜20%とされる。
【0108】
光学フィルムにおける三角柱凹部、ないしその緩斜面のサイズが大きいと、観察者にその斜面の存在が認識されやすくなって表示品位を大きく低下させやすくなり、液晶セルに対する照明の均一性も低下しやすくなる。斯かる点より高分子膜面での開口が矩形状の凹部において、その開口の長辺長が短辺長の3倍以上、就中5倍以上、特に8倍以上の三角柱凹部であることが好ましい。
【0109】
また緩斜面の長さを、三角柱凹部の深さの5倍以上、就中8倍以上、特に10倍以上の凹部とすることが好ましい。さらに緩斜面の長さは、500μm以下、就中200μm以下、特に10〜150μm、三角柱凹部の深さ及び幅は2〜100μm、就中5〜80μm、特に10〜50μmとすることが好ましい。なお前記の長さは、緩斜面の長辺長に基づき、深さは光学フィルムの光出射手段形成面を基準とする。また幅は、緩斜面の長辺方向と深さ方向とに直交する方向の長さに基づく。
【0110】
なお上記したように三角柱凹部を形成する急斜面bは、横方向からの入射光を裏面より出射することに寄与するものではなく、急斜面の傾斜角θ2が小さいとフィルム面に対する投影面積が大きくなり、光学フィルムを視認側に配置するフロントライト方式による外光モードでは、その急斜面による表面反射光が観察方向に戻って表示品位を阻害しやすくなる。
【0111】
従って急斜面は、表示品位や光伝送ないし光出射に可及的に影響しないことが好ましく、その傾斜角θ2は大きいほど有利である。それによりフィルム面に対する投影面積を小さくできて全光線透過率の低下等を抑制でき、また緩斜面と急斜面による溝頂点の頂角も小さくできて表面反射光を低減でき、その反射光をフィルム面方向に傾けることができて液晶表示への影響を抑制することができる。
【0112】
前記の点より急斜面bの好ましい傾斜角θ2は、60度以上、就中65度以上、特に70度以上〜90度未満である。また緩斜面と急斜面の交点からなる溝頂点の曲率半径Rは、横方向からの入射光ないしその伝送光や外光の散乱防止等の点より3μm以下、就中2μm以下、特に0<R≦1μmであることが好ましい。
【0113】
光学フィルムの三角柱凹部51(81)を形成する緩急の斜面は、平面精度に優れて可及的に直線面であることが好ましい。また三角柱凹部の断面形状は、その傾斜角等がフィルムの全面で一定な形状であってもよいし、吸収ロスや先の光路変換による伝送光の減衰に対処して光学フィルム上での発光の均一化を図ることを目的に、光が入射する側の側面から遠離るほど三角柱凹部を大きくしてもよい。
【0114】
また三角柱凹部を一定ピッチで分散分布させた光出射手段とすることもできるし、光が入射する側の側面から遠離るほど徐々にピッチを狭くして、三角柱凹部の分布密度を高くした光出射手段とすることもできる。さらに三角柱凹部の分布密度や配置位置等が不規則なランダムピッチによる光出射手段にて、光学フィルム上での発光の均一化を図ることもできる。ランダムピッチは、画素との干渉によるモアレの防止に特に有利である。よって光出射手段は、ピッチに加えて、形状等も異なる三角柱凹部の組合せからなっていてもよい。
【0115】
三角柱凹部における緩斜面は、液晶セル等の側面方向より入射させる光の方向に対面していることが出射効率の向上の点より好ましい。従って線状光源を用いる場合の緩斜面は、一定の方向を向いていることが好ましい。また発光ダイオード等の点状光源を用いる場合の緩斜面は、その点状光源の発光中心の方向を向いていることが好ましい。
【0116】
三角柱凹部の断続端の形状等については特に限定はないが、その部分に入射する光の低減化等による影響の抑制の点より、鋭角に掘り込まれたものであることが好ましく、従って60〜90度の角度にあることが好ましい。
【0117】
また光学フィルムは、光出射手段を形成する三角柱凹部の部分を除き、その表裏面が可及的に平滑な平坦面であること、就中±2度以下の角度変化、特に0度の平坦面であることが好ましい。またその角度変化が長さ5mmあたり1度以内であることが好ましい。斯かる平坦面とすることにより、フィルム面の大部分を角度変化が2度以下の平滑面とすることでき、液晶セル等の内部を伝送する光を効率よく利用できて、画像を乱さない均一な光出射を達成することができる。
【0118】
上記したように三角柱凹部のピット状配置は、点状光源を液晶パネルの側面等に配置し、その点状光源による側面方向からの放射状の入射光ないしその伝送光を緩斜面aを介し光路変換して、光学フィルムを可及的に均一に発光させ、液晶セル等に対し法線方向の指向性に優れる光を光源光の利用効率よく光学フィルムから出射させることを目的とする。
【0119】
従って三角柱凹部のピット状配置は、点状光源の配置が容易となるように、光学フィルムの端面又はその外側に仮想中心が形成されるように行うことが好ましい。仮想中心は、同じ又は異なる光学フィルム端面に対して一箇所又は二箇所以上形成することができる。
【0120】
光学フィルムは、上記のように光源との組合せで照明機構を形成するものであるが、三角柱凹部の配置制御で良好な光透過性も持たせうることより、例えば反射型や透過型の外光・照明両用式の液晶表示装置などの種々の装置の形成に用いることができる。
【0121】
液晶表示装置の形成は、例えば光学フィルムをその光出射手段を有する側が外側となるように液晶セルの少なくとも片側に配置する方式などにより行うことができる。その場合、照明機構は、液晶セルの1又は2以上の側面や角部、特に光学フィルムを配置した側のセル基板の1又は2以上の側面や角部に1個又は2個以上の光源を配置することにより形成することができる。光学フィルムは、接着層を介し液晶セル等に接着することが明るい表示を達成する点より好ましい。なお光学フィルムは、サイドライト式の導光板などとして配置することもできる。
【0122】
前記の照明機構の形成に際し、ピット状配置の光出射手段を有する光学フィルムの場合には、点状光源による放射状入射光を効率よく利用して明るい表示を達成する点より、ピット状配置の光出射手段の仮想中心を含む垂直線上における液晶セルの側面に点状光源を配置することが好ましい。仮想中心に対応した点状光源の斯かる配置に際しては、光出射手段の仮想中心が光学フィルムの端面にあるかその外側にあるかに応じてセル基板の点状光源を配置する側を突出させる方式などの適宜な対応策を採ることができる。
【0123】
導光板や液晶セルの側面等に配置する光源としては、適宜なものを用いることができる。例えば前記した発光ダイオード等の点状光源のほか、(冷,熱)陰極管等の線状光源、点状光源を線状や面状等に配列したアレイ体、あるいは点状光源と線状導光板を組合せて点状光源からの入射光を線状導光板を介し線状光源に変換するようにしたものなどが好ましく用いうる。
【0124】
また光源は、光学フィルムの緩斜面が対面することとなる導光板やセル側面等に配置することが出射効率の点より好ましい。上記したピット状配置の場合も含めて緩斜面が光源に対して可及的に垂直に対面するように配置することにより、光源を介した側面等からの入射光を効率よく面光源に変換して高効率に発光させることができる。なおピット状配置の場合には、光学フィルムにおける光出射手段の仮想中心に対応した1個所又は2個所以上に点状光源を配置することもできる。
【0125】
光源は、その点灯による照明モードでの視認を可能とするものであり、外光・照明両用式の液晶表示装置の場合に外光による外光モードにて視認するときには点灯の必要がないので、その点灯・消灯を切り替えうるものとされる。その切り替え方式には任意な方式を採ることができ、従来方式のいずれも採ることができる。なお光源は、発光色を切り替えうる異色発光式のものであってもよく、また異種の光源を介して異色発光させうるものとすることもできる。
【0126】
光源に対しては必要に応じ、発散光を液晶セルの側面に導くためにそれを包囲するリフレクタなどの適宜な補助手段を配置した組合せ体とすることもできる。リフレクタとしては、高反射率の金属薄膜を付設した樹脂シートや、白色シートや、金属箔などの適宜な反射シートを用いうる。リフレクタは、その端部をセル基板等の端部に接着する方式などにて光源の包囲を兼ねる固定手段として利用することもできる。
【0127】
液晶表示装置は一般に、液晶シャッタとして機能する液晶セルとそれに付随の駆動装置、フロントライト又はバックライト及び必要に応じての反射層や偏光板、補償用位相差板等の構成部品を適宜に組立てることなどにより形成される。本発明においては、上記した光学フィルムと光源を用いて照明機構ないしサイドライト型導光板を形成する点を除いて特に限定はなく、従来のフロントライト型やバックライト型のものに準じて形成することができる。
【0128】
従って用いる液晶セルについては、特に限定はなく、セル基板間に封止材を介し液晶を封入し、その液晶等による光制御を介して表示光を得るようにした適宜な反射型や透過型のものを用いることができる。
【0129】
ちなみに前記した液晶セルの具体例としては、TN型液晶セルやSTN型液晶セル、IPS型液晶セルやHAN型液晶セル、OCB型液晶セルやVA型液晶セルの如きツイスト系や非ツイスト系、ゲストホスト系や強誘電性液晶系の液晶セル、あるいは内部拡散式等の光拡散型の液晶セルなどがあげられる。また液晶の駆動方式も例えばアクティブマトリクス方式やパッシブマトリクス方式などの適宜なものであってよい。
【0130】
フロントライト式で反射型の液晶表示装置では反射層の配置が必須であるが、その配置位置については、液晶セルの内側に電極を兼ねるものとして設けることもできるし、液晶セルの外側に設けることもできる。
【0131】
反射層についは、例えばアルミニウムや銀、金や銅やクロム等の高反射率金属の粉末をバインダ樹脂中に含有する塗工層や、蒸着方式等による金属薄膜の付設層、その塗工層や付設層を基材で支持した反射シート、金属箔や透明導電膜、誘電体多層膜などの従来に準じた適宜な反射層として形成することができる。透過型の液晶表示装置で外光・照明両用式のものとする場合に、光学フィルムの外側に配置する反射層についても前記に準じて適宜なものとすることができる。
【0132】
一方、透過型の液晶表示装置は、液晶セルの視認背面側に光学フィルムをバックライトを構成するものとして、又はサイドライト型導光板として配置することにより形成しうる。その場合、光出射手段の背面側(外側)に反射層を設けることにより、緩斜面等から洩れる光を反射させて液晶セルの方向に戻すことでセル照明に利用でき、輝度の向上を図ることができる。
【0133】
前記の場合、その反射層を拡散反射面とすることで、反射光を拡散させて正面方向に向けることができ、視認により有効な方向に向けることができる。また前記の反射層を設けることで、上記したように透過型で、かつ外光・照明両用式の液晶表示装置として利用することもできる。
【0134】
【実施例】
実施例1
金属箔に長さ1500μm、幅300μm(上側配置)又は長さ2000μm、幅450μm(下側配置)の長方形の開口を設けた2種類の部分マスクを、それらの開口の重畳で長さ1500μm、幅150μmの光透過部が形成されるように上下に配置して投影マスクを形成し、そのマスクを介し波長248nmのエキシマレーザー光をエネルギー密度0.7J/cmで照射し、投影マスクの透過光をレンズを介し1/15に縮小して厚さ50μmのポリイミドフィルムに垂直に連続照射しながら、上側配置の部分マスクのみを幅方向に等速移動させ、前記光透過部を100%の開状態から(図2A)、24%の開状態に閉塞して(図2B)、上側配置の部分マスクの移動に伴う緩斜面を形成した。
【0135】
前記した上側配置の部分マスクの移動距離は、形成を予定した緩斜面の幅方向の長さに匹敵する。従って前記25%の開状態における上側配置の部分マスクの移動位置は、形成予定の三角柱凹部における緩斜面側の溝頂点部分の始点(緩斜面の終端)に相当する。これは、予め前記のエッチング条件で形成される緩斜面と急斜面の傾斜角を調べることにより、形成する三角柱凹部における断面三角形の形状を予定したことによる。なお緩斜面の形成に伴い、固定状態の下側配置の部分マスクに基づいて、溝頂点部分とそれと急斜面との連結部分とを除く他の部分からなる形成目的の三角柱凹部が形成された。
【0136】
次に、前記した上側配置の部分マスクのみの幅方向における等速移動を継続しつつ、その移動が25%の開状態となった時にその移動と連動させたコンピュータ制御により照射レーザー光のエネルギー密度を瞬時に0.1J/cmに低減して照射を続けながら光透過部を閉塞した(図2C)。
【0137】
前記により横断面が三角形であり、その断面においてフィルム面に対する傾斜角が約42度の緩斜面と、傾斜角が約75度の急斜面が溝頂点を介して対面した、長さ約100μm、幅約10μm、深さ約8μmの三角柱凹部が形成された。この凹部は、緩急の斜面の平面精度と、溝頂点部分の整形性に優れてドッグ・イアの発生も認められず、溝頂点の曲率半径は1μm以下であった。
【0138】
ついで前記のエッチング加工を、ワークステージのXYZθの各軸を走査してポリイミドフィルムに対する位置を変えながら繰り返して、ポリイミドフィルムの片面に前記した三角柱凹部の複数をランダムな分布状態で、かつ分布密度がフィルムの一辺より遠離るほど大きくなる状態で有する高分子膜(母型としての光学フィルム)を形成した(図5A)。なお全三角柱凹部の開口がフィルム表面で占有する面積は、1/10であった。
【0139】
次に、前記高分子膜の凹部付き面に電気鋳造法によりニッケルを充填して、厚さが約200μmの金属層を形成した後、高分子膜を剥離して所定の凸部形成面を有する金型を得た(図5B、C)。そしてその金型の凸部形成面に対して、放射線硬化型のアクリル系樹脂を75μmの厚さで塗布し、その上に透明フィルムを被せて余分な樹脂と気泡を押出し、金型の表面形状を写した成形層を形成した後、それに放射線を照射して成形層を硬化させ、形成された成形硬化層を金型より剥離して、光出射手段を有する光学フィルムを得た(図5D、E)。
【0140】
前記の光学フィルムにおける光出射手段は、フィルム面に対する傾斜角が約42度の緩斜面と傾斜角が約75度の急斜面が曲率半径1μm以下の溝頂点を介して対面した、長さ約100μm、幅約10μm、深さ約8μmの三角柱凹部の複数からなり、これは母型のポリイミドフィルムに設けた三角柱凹部からなる光出射手段と高精度に対応するものであった。
【0141】
比較例1
機械加工によりストライプ状の連続三角柱凹部からなる光出射手段を形成した導光板を用いた。
【0142】
比較例2
照射レーザー光のエネルギー密度を低減することなく、かつ光透過部を100%の開状態から閉塞状態(0%の開状態)まで連続して上側配置の部分マスクを移動させたほかは実施例1に準じて三角溝凹部を形成し、その凹部よりなる光学フィルムを得た。
【0143】
比較例3
照射レーザー光のエネルギー密度を低減する前の、第1閉塞操作終了時の状態による三角溝凹部としたほかは実施例1に準じて、その三角溝凹部よりなる光学フィルムを得た。
【0144】
評価試験
実施例1、比較例2、3による光学フィルム、又は比較例1による導光板を組み込んだ液晶表示装置を形成した。その結果、比較例1ではモアレの発生が確認された。また導光板とパネル間の空隙で界面反射が生じてコントラストが低下し、導光板の直視でその導光板における欠陥が非常に目立つものであった。
【0145】
一方、比較例2では三角柱凹部の溝頂点にドッグ・イアが発生し、比較例3では溝頂点の曲率半径が1μmを大きく超えて、そのドッグ・イア部分ないし溝頂点部分での、照明モードによる側面からの入射光ないしその伝送光や外光の乱反射が多くて液晶パネルの表示品位(視認性)に乏しいものであった。
【0146】
前記に対し実施例1では、照明モードによる側面からの入射光ないしその伝送光や外光の乱反射が少なくて液晶パネルの表示品位に優れており、モアレも発生しなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】凹部形成方法の斜視説明図
【図2】他の凹部形成方法の側面説明図
【図3】光学フィルムの斜視説明図
【図4】他の光学フィルムの平面説明図
【図5】光学フィルム製造方法の説明図
【符号の説明】
1:レーザー発振器
2、3:部分マスク(投影マスク)
21、31:開口部(光透過部)
4:光学機器
41:投影像
5、8:高分子膜(光学フィルム)
51、81:凹部
a:緩斜面
b:急斜面
c:溝頂点
7:金型

Claims (9)

  1. 透過光を四辺形に規制する光透過部を形成する投影マスクを介したレーザー光の照射で高分子膜を部分的にエッチングして、その高分子膜に、その膜面での開口が方形状で、断面形状が三角形であり、その断面において緩斜面と急斜面が対面する三角柱形態の凹部を形成するにあたり、前記投影マスクによる光透過部を、緩斜面の形成と急斜面の形成とを分担する複数の部分マスクで形成して、その少なくとも緩斜面の形成を担う部分マスクを移動させることにより、当該光透過部を凹部形成開始の100%開状態から40〜5%の開状態まで閉塞しつつ、レーザー光を照射して高分子膜に前記緩斜面を形成した後、照射レーザー光のエネルギー密度を低減し、その低減レーザー光の照射下に当該光透過部を閉塞する凹部形成方法。
  2. 請求項1において、0.2〜5J/cmのエネルギー密度でレーザー光を照射して高分子膜平面に対する傾斜角が35〜48度の緩斜面を形成した後、照射レーザー光のエネルギー密度をその緩斜面形成時の1/2〜1/30に低減する凹部形成方法。
  3. 請求項1又は2において、レーザー光の照射方向が高分子膜平面に対して垂直であり、投影マスクと高分子膜の間に投影像を作り出す光学機器をレーザー光の照射方向と平行に配置して、その光学機器を介し投影マスクの光透過部からの透過光の大きさを制御して高分子膜に照射する凹部形成方法。
  4. 上記1〜3の各請求項の一において、高分子膜が紫外線吸収性のものであり、その高分子膜をガラス基板上又は金属板上に支持してエッチングする凹部形成方法。
  5. 上記1〜4の各請求項の一において、高分子膜がフィルムよりなる凹部形成方法。
  6. 上記1〜5の各請求項の一において、高分子膜がポリイミドからなる凹部形成方法。
  7. 投影マスクによる光透過部を長方形とした上記1〜6の各請求項の一に記載の凹部形成方法により、当該長方形の短辺に平行な横断面において三角形を示す三角柱形態の凹部を形成する操作を繰り返して、高分子膜の片面に当該凹部の複数を不連続に分布させてなる光出射手段を形成する光学フィルムの製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法による光学フィルムの光出射手段形成面上に電気鋳造により金属層を形成した後、その金属層と光学フィルムを分離して得た金型における光出射手段を形成しうる凸部を有する面に、放射線硬化型樹脂を密着させてその光出射手段の形状を写した成形層を形成し、その成形層に放射線を照射して硬化させたのち金型より分離する光学フィルムの製造方法。
  9. 請求項7又は8に記載の製造方法による光学フィルムを液晶セルの少なくとも片側に配置してなることを特徴とする液晶表示装置。
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