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JP2005013576A - X線ct装置 - Google Patents

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JP2005013576A
JP2005013576A JP2003184889A JP2003184889A JP2005013576A JP 2005013576 A JP2005013576 A JP 2005013576A JP 2003184889 A JP2003184889 A JP 2003184889A JP 2003184889 A JP2003184889 A JP 2003184889A JP 2005013576 A JP2005013576 A JP 2005013576A
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ray
dial
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rotational acceleration
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JP2003184889A
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Yoshimasa Okane
義昌 大金
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Toshiba Corp
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Abstract

【課題】断層画像の画面表示の制御を行うパラメータを調整するためのダイヤルの操作性を向上させることで、医師や技師などの煩わしさやストレスを解消することのできるX線CT装置を提供する。
【解決手段】ダイヤル63の操作面であって、その回転軸から外れた位置には、当該ダイヤル63を回転操作する際に指を当てるための凹部が形成された凹部材63aと、この凹部材63aを支持するベアリング63bと、このベアリング63bをキーボード6本体に対して回転可能に支持する軸受け63cとを設ける。このような構成により、医師や技師などが凹部材63aの凹部に指先を当てて当該ダイヤル63を回転させた場合には、凹部材63aが回転することで、指と凹部材63aとの間に生じる滑りが吸収されて、ダイヤル63を回転させているうちに指先が凹部材63からズレてしまうといったことが回避される。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線CT装置に関し、特に、断層画像の画面表示の制御を行うためのパラメータを変更する際に使用されるダイヤルの構造、及び、その変更量の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、X線CT装置においては、被検体の断層画像をCRTディスプレイなどのモニタに表示する際に、そのコントラスト調整を行うべく、断層画像の濃度ヒストグラムにおけるウィンドウ・ウィドゥス(以下、WWと称する)値と、ウィンドウ・レベル(以下、WLと称する)値とを設定することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この濃度ヒストグラムは、断層画像を構成する画素毎に、その濃度値を抽出して、その個数をカウントすることで作成されるものであって、図9に示すように、各濃度値の分布状態を表すものとなっている。通常、X線CT装置により生成される断層画像の表示階調は、CT値(水のX線の吸収係数を基準とした相対値で、水のCT値は0である)に応じた階調、具体的には、3584階調となっており、一方、CRTディスプレイなどのモニタにおける表示階調は、256階調となっていることから、これに対応して、当該濃度ヒストグラムの横軸を構成する濃度値の幅は、最小値から最大値にかけて256個の領域に分割されている。即ち、CT値に応じた3584階調の複数を束にすることで、これをモニタにおける256階調にする処理が行われている。
【0004】
ここで、上述したWW値は、断層画像のコントラスト調整を行う際に、その対象となる範囲をこの濃度ヒストグラムの濃度値の幅により規定するためのパラメータのことを指し、上述したWL値は、このWW値によって規定される濃度ヒストグラムの濃度値の幅の中心値を示すパラメータのことを指している。
【0005】
ところで、断層画像のコントラスト調整は、読影したい部位(例えば、病巣部位)と、その周囲の部位との明暗差を強調する方向で行われ、例えば、図9に示した濃度ヒストグラムの領域Aを、その対象とする場合、WW値によりこの領域Aを設定して、WL値をその中心値に設定することで、この領域Aの部分の濃度値がモニタにおける256階調に分割されて、領域A内の濃度差がより明確に差別化されて、その明暗差が強調されることとなる。
【0006】
当然、このようなコントラスト調整を行う以前の断層画像は、読影したい部分と、その周囲の部位との明暗差が強調されたものにはなっていないことから、このようなWW値、WL値の設定は、医師や技師などが読影を行うのに適したコントラスト画像を得る上で、必須の作業となっている。
【0007】
ところで、このようなWW値、WL値の設定は、医師や技師などが、モニタに表示される断層画像のコントラスト変化を確認しながらダイヤルを回転操作して、それらの値を変更することで行われている。この際、医師や技師などは、まず、ダイヤルの側面に指を当てて、これを大きく回転させることで大まかな調整を行った後、ダイヤルの操作面に形成された凹みに指先を当てて、これを細かく回転させることで微調整を行う。
【0008】
尚、このようなダイヤルの回転操作によるWL値、WW値の変更内容は、コンソールに内蔵される表示制御部において処理され、モニタに表示される断層画像に反映される。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−61973号公報
(段落〔0011〕‐〔0043〕、第1図乃至第10図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、断層画像の表示階調は、CT値に応じた非常に細かなものとなっており、これに伴い、WW値、WL値の変更幅は、非常に広範なものとなっている。例えば、WL値を変更する場合には、全ての変更幅を移動するのにダイヤルを約40回転させる必要がある。
【0011】
しかしながら、このように何回もダイヤルを回転させることは、医師や技師などにとって、非常に煩わしいものであると共に、これをダイヤルの凹みに指先を当てて行おうとした場合には、指先が凹みからズレてしまい、ストレスを感じることになる。
【0012】
特に、断層画像の枚数は、複数枚に及ぶことが通常であることから、医師や技師などにとって、このような問題は非常に顕著なものになる。
【0013】
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、断層画像の画面表示の制御を行うためのパラメータを変更する際に使用されるダイヤルの操作性を向上させることで、医師や技師などの煩わしさやストレスを解消することのできるX線CT装置を提供することにある。
【0014】
さらに、ダイヤルの移動量に応じた調整を行うことができ、断層画像の画面表示の制御を行うパラメータの微調整を行うことができると共に、ダイヤルの加速度に応じて、少量の移動量を伴う回転操作によっても大きな幅をもった変更を行うことができ、断層画像の画面表示の制御を行うパラメータの大まかな調整を容易に行うことができるX線CT装置を提供することにある。
【0015】
さらに、断層画像の画面表示の制御を行うパラメータとして、断層画像のコントラスト調整を行う際に設定する当該断層画像の濃度値の幅及びその中心値を規定するための値を変更することができるX線CT装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、被検体の回りを回転しながら前記被検体に向けてX線を曝射するX線曝射手段及び前記X線曝射手段から曝射されたX線を検出するX線検出手段と、前記X線検出手段により検出されたX線量に基づき断層画像を再構成する画像再構成手段と、前記画像再構成手段により再構成された断層画像を所定のパラメータに従って画面表示する表示手段と、前記所定のパラメータを変更するためのパラメータ変更手段と、前記パラメータ変更手段により変更されたパラメータに基づき前記表示手段における前記断層画像の画面表示の制御を行う表示制御手段と、を具備するX線CT装置において、前記パラメータ変更手段は、回転操作を行うことにより前記所定のパラメータを変更するためのダイヤルを含み、前記ダイヤルの操作面には、当該ダイヤルの回転軸から外れた位置に操作者の指先を当てるための回転自在な凹部が設けられていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のX線CT装置であって、前記パラメータ変更手段は、前記ダイヤルの回転加速度を検出する回転加速度検出手段を有し、前記表示制御手段は、前記回転加速度検出手段により検出された回転加速度の大きさに応じて、前記パラメータの変更量を調整する制御を行うことを特徴とする。
【0018】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のX線CT装置であって、前記パラメータ変更手段は、前記ダイヤルの回転移動量を検出する回転移動量検出手段を有し、前記表示制御手段は、前記回転加速度検出手段により検出された回転加速度の大きさが所定値未満である場合には、前記回転移動量検出手段により検出された回転移動量の大きさに応じて前記パラメータの変更量を調整する制御を行い、前記回転加速度検出手段により検出された回転加速度の大きさが前記所定値以上である場合には、その回転加速度の大きさに応じて前記パラメータの変更量を調整する制御を行うことを特徴とする。
【0019】
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のX線CT装置であって、前記パラメータの変更は、前記表示手段において画面表示される前記断層画像のコントラスト調整を行うためのものであって、前記パラメータは、前記コントラスト調整の対象となる前記断層画像の濃度値の幅及びその中心値を規定するための値であることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るX線CT装置の好適な一実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0021】
〔X線CT装置の全体構成〕
(機械構成)
図1に、本実施形態におけるX線CT装置の全体構成を示す。図1に示すように、当該X線CT装置は、患者である被検体を載置するための天板11と、この天板11を上下方向及び前後方向(図における矢印方向)に駆動させる天板駆動部12と、を有する寝台1と、天板11に載置される被検体に向かってX線を曝射する図示省略のX線管球及びこのX線管球から曝射され被検体を透過したX線を検出する図示省略のX線検出器と、これらX線管球及びX線検出器を被検体の周りに回転させるX線駆動部23と、天板駆動部12及びX線駆動部23を制御するための架台/寝台制御部24と、を有する架台2と、寝台1及び架台2を操作するための操作卓3と、X線管球及びX線検出器により撮像された断層画像の画面表示を制御する表示制御部41を備えたコンソール4と、この断層画像を表示するためのモニタ5と、このモニタ5に表示される断層画像の画面表示に関する種々の設定操作を行うためのキーボード6と、を含み構成されている。
【0022】
操作卓3は、図2に示すように、天板11を上下移動させるための操作レバーAと、天板11を前後移動させるための操作レバーBと、天板11を前後に所望スライス厚(一枚の断層像を再構成するために、任意に設定される断層像の厚さのこと。)毎に間欠的に移動させるための操作スイッチ31、32と、天板11の移動速度を切換えるための速度切換えスイッチ33等を有し構成されている。操作スイッチ31、32は、押しボタン式スイッチであり、天板11を前後に所望スライス厚毎に移動させる場合に用いられる。医師や技師などが、この操作スイッチ31、32を一回押す毎に、天板11が前後に所望スライス厚だけ移動するように構成されている。また、速度切換スイッチ33は、押しボタン式スイッチであり、天板11を連続的に移動させる際の天板移動速度(高速、低速等)を切換える場合に用いられる。この速度切換スイッチ33を押す毎に、高速と低速が交互に切換わるように構成されている。
【0023】
モニタ5は、カラーCRTからなり、患者登録からスキャン操作、画像表示までの一連の操作を行うためのGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)を画面表示する他、図3に示すような断層画像を表示する。
【0024】
キーボード6は、図4に示すように、患者登録からスキャン操作、画像表示までの一連の操作を行うためのキー群61及びボリューム群62と、モニタ5に表示される断層画像のコントラストの調整を行うべく設定されるパラメータであるWW(ウィンドウ・ウィドゥス)値と、WL(ウィンドウ・レベル)値とを各々設定するためのダイヤル63、64等を備えている。
【0025】
(制御構成)
図5に、本実施形態におけるX線CT装置の制御構成を示す。図5に示すように、このような構成において、X線の曝射に先立ち、天板11に載置される被検体の位置調整を行うべく、医師や技師などにより操作卓3の操作レバーA、操作レバーB、或いは、操作スイッチ31、32の操作が行われると、その操作信号が架台2内部に設けられた架台/寝台制御部24へ送られる。操作信号を受けた架台/寝台制御部24は、寝台1内部に設けられた天板駆動部12に対し、天板11を操作信号に応じた送り量だけ、操作信号に応じた方向へ移動させる旨の命令信号を送る。この命令信号を受けた天板駆動部12は、天板11を命令信号に応じた送り量だけ、命令信号に応じた方向に移動させる。
【0026】
この際、架台/寝台制御部24は、上述した制御を行うと共に、天板11の現在位置をモニタ5の画面上に付帯情報として表示させる制御を行う。医師や技師などにより、操作レバーBが操作されると、架台/寝台制御部24は、コンソール4内に設けられた表示制御部41に対し、天板11の移動方向及び移動量の信号を送る。この信号を受けた表示制御部41は、この信号を基にモニタ5の画面上に天板11が前後どちらの方向にどれだけ移動したのかを表示する。
【0027】
このようにして、天板11に載置される被検体の位置調整が行われた後、X線の曝射を行うべく、医師や技師などによりキーボード6のキー群61やボリューム群62の操作が行われると、その操作信号が架台/寝台制御部24へと送られる。
【0028】
架台/寝台制御部24は、上述した制御を行うと共に、X線管球21によりX線曝射を行う制御を行う。具体的には、上述した操作信号を受けた架台/寝台制御部24は、図示省略の高電圧発生装置に対し、X線管球21に高電圧を印加する旨の命令信号を送る。この命令信号を受けた高電圧発生装置は、X線管球21に対し、所定の高電圧を印加する。これにより、X線管球21から天板11に載置される被検体に向かってX線が曝射される。被検体を透過したX線は、X線検出器22により検出され、その出力信号は、図示省略のデータ収集ユニットによって増幅されて、断層画像を生成するための画像信号に変換される。この画像信号は、架台/寝台制御部24を経由し、コンソール4内に設けられた表示制御41へ送られ、表示制御部41は、その画像信号に基づく断層画像を再構成する。モニタ5は、その再構成された断層画像を画面表示する。
【0029】
〔ダイヤルの構成〕
(機械構成)
図6(A)、(B)に、WW(ウィンドウ・ウィドゥス)値を変更するためのダイヤル63の構成を表す。尚、ダイヤル64の機械的構成は、当該ダイヤル63と同様であるため、以下での記載は省略する。図6(A)、(B)に示すように、ダイヤル63の操作面であって、その回転軸から外れた位置には、当該ダイヤル63を回転操作する際に指先を当てるための凹部が形成された凹部材63aと、この凹部材63aを支持するベアリング63bと、このベアリング63bをキーボード6本体に対して回転可能に支持する軸受け63cとが設けられる。
【0030】
このような構成により、医師や技師などが凹部材63aの凹部に指先を当てて当該ダイヤル63を回転させた場合には、凹部材63aが回転することで、指と凹部材63aとの間に生じる滑りが吸収されて、ダイヤル63を回転させているうちに指先が凹部材63の凹部からズレてしまうといったことを回避することができる。
【0031】
(制御構成)
図7に、ダイヤル63の周辺部における詳細な制御構成を表すブロック図を示す。図7に示すように、架台/寝台制御部24から送られた画像信号は、表示制御部41のインターフェース回路41aを介して画像メモリ部41bに一旦格納される。制御部41dは、この画像メモリ部41bに格納された画像信号の濃度ヒストグラムを作成した上で、ルックアップテーブル部41cにデフォルト値として設定されたWW値、WL値に基づいてコントラスト調整を行った画像信号、具体的には、WW値、WL値が設定された領域内にある濃度値がモニタにおける表示階調、即ち、256階調に分割された画像信号を生成する。モニタ5のデジタルアナログ変換部51は、その生成された画像信号をアナログ信号に変換して、CRT52は、そのアナログ信号に基づく画像、即ち、コントラスト調整を行った断層画像を画面表示する。
【0032】
このような構成において、モニタ5のCRT52に画面表示される断層画像のコントラスト調整を行うべく、医師や技師などがキーボード6のキー群61の操作により、モニタ5のCRT52に表示されるGUIであるROIを読影したい部位(例えば、病巣部位)に配置し、さらに、その周囲の部位との明暗差を強調するためにWW値の変更を行うべく、ダイヤル63の凹部材63aに指先を当てて、これを回転操作した場合には、ダイヤル63の回転軸に設けられた回転移動量/回転加速度検出部63dによって、その回転方向、回転移動量及び回転加速度が検出される。
【0033】
具体的には、回転移動量/回転加速度検出部63dは、ロータリエンコーダ、タイマー及びCPUからなり、CPUが、ロータリエンコーダにより検出されるパルスに基づいて、ダイヤル63の回転方向を判断して、さらに、ロータリエンコーダにより検出されるパルス数と、タイマーにより検出されるパルスの検出時間とに基づいて、ダイヤル63の回転移動量及び回転加速度を算出する。
【0034】
回転移動量/回転加速度検出部63dによって検出された検出信号は、表示制御部41の制御部41dへ送られる。制御部41dは、ルックアップテーブル部41cに設定されたルックアップテーブルを参照することで、検出された回転加速度に対応する乗数、より詳細には、図8に示すように、検出された回転加速度が属する、複数の加速度閾値(T )による区分に応じた乗数(α)を決定すると共に、この決定された乗数(α)を用いて、以下に示す式によりWW値の変更量を算出する。但し、αは、回転加速度の大きさが大きくなるにつれて非線形的(例えば、2次関数的)に増加していくように設定されるものとする(即ち、このような場合、図8に示すグラフの縦軸は、αの対数をとるものとする)。
【0035】
【式1】
WW値の変更量=α・A
(A;基準となるWW値の変更量)
【0036】
このような調整制御を行うことにより、医師や技師などは、凹部材63aに指先を当てて素早くダイヤル63を回転させた場合には、ダイヤル63aの加速度に応じて、WW値の変更量が算出されることになるので、少量の移動量を伴う回転操作によっても大きな幅をもった変更を行うことができ、WW値の大まかな調整を容易に行うことができる。
【0037】
但し、表示制御部41の制御部41dは、回転移動量/回転加速度検出部63dにより検出された加速度の大きさが所定値未満である場合には、回転移動量/回転加速度検出部63dにより検出された移動量の大きさに応じてWW値の変更量を算出するものとする。即ち、上述した式を準用して説明すれば、この場合のαは、検出された回転移動量が属する、複数の移動量閾値による区分に応じた乗数ということになる。但し、この場合のαは、移動量の大きさが大きくなるにつれて線形的(例えば、1次関数的)に増加していくように設定されるものとする。
【0038】
このような調整制御を行うことにより、医師や技師などが凹部材63aに指先を当ててゆっくりダイヤル63を回転させた場合には、ダイヤル63aの移動量に応じて、WW値の変更量が算出されることになるので、従来の場合と同様に、WW値の微調整を行うことができる。
【0039】
因みに、上述した複数の加速度閾値や移動量閾値は、各々、単数が設けられても良い。
例えば、WL、WWの調整範囲が以下の通りである場合に、
WL:−1536〜2048ポイント
WW:1〜3584ポイント
単に、ダイヤル63の回転に関して、
(a)ゆっくり回転させた場合(回転加速度が所定値未満)⇒
約20ポイントの変更量(全ての変更範囲をカバーするのに約40回転必要)
(b)素早く回転させた場合(回転加速度が所定値以上)⇒
約300ポイントの変更量(全ての変更範囲をカバーするのに約11回転必要)
と設定することのみによっても、医師や技師などは、従来の場合と同様にWW値、WL値の微調整を行うことができると共に、その大まかな調整を容易に行うことができる。
【0040】
表示制御部41の制御部41dは、このようにして算出されたWW値の変更量に基づいて、ルックアップテーブル部41cに設定された濃度ヒストグラムのWW値を変更した後、その変更されたWW値に基づいて、読影したい部位のコントラストを調整した画像信号、即ち、WW値によって規定された領域内にある濃度値がモニタ5のCRT52における表示階調、即ち、256階調に分割された画像信号を生成する。モニタ5のデジタルアナログ変換部51は、その調整された画像信号をアナログ信号に変換して、CRT52は、そのアナログ信号に基づく断層画像、即ち、読影したい部位のコントラストが調整された断層画像を画面表示する。
【0041】
尚、本実施形態におけるX線CT装置では、キーボード6に設けられたダイヤル63によって、WW値を調整する場合のみを例に採り、その説明を行ったが、ダイヤル64によって、WL値を調整する場合にも、同様にその変更量の調整制御が行われるものとする。
【0042】
また、本実施形態におけるX線CT装置では、キーボード6に設けられるダイヤル63の凹部材63aは、ベアリング63bと軸受け63dにより回転自在な構成としたが、この凹部材63aを回転自在とする構成は、これに限定されるものではなく、他の形態を採ることも可能である。
【0043】
また、本実施形態におけるX線CT装置では、回転移動量/回転加速度検出部63dは、ロータリエンコーダ、タイマー及びCPUにより構成されることとしたが、これに限定されるものではなく、ダイヤル63の回転方向、回転移動量及び回転加速度を検出することができるものであれば、他の形態を採ることも可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明である請求項1に係るX線CT装置によれば、断層画像の画面表示の制御を行うパラメータを変更するべくダイヤルを回転させている際に、その操作面に形成された凹みから指先が外れるといったことを回避することができるので、操作性が向上されて、医師や技師などの煩わしさやストレスを解消することができる。
【0045】
さらに、本発明である請求項2乃至請求項3に係るX線CT装置によれば、ダイヤルの移動量に応じた調整を行うことができ、従来と同様に断層画像の画面表示の制御を行うパラメータの微調整を行うことができると共に、ダイヤルの加速度に応じて、少量の移動量を伴う回転操作によっても大きな幅をもった変更を行うことができ、断層画像の画面表示の制御を行うパラメータの大まかな調整を容易に行うことができる。
【0046】
さらに、本発明である請求項4に係るX線CT装置によれば、断層画像の画面表示の制御を行うパラメータとして、そのコントラスト調整を行う際に設定する当該断層画像の濃度値の幅及びその中心値を規定するための値を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線CT装置の一実施形態における全体構成を表す構成図である。
【図2】図1に示すX線CT装置の操作卓における構成を表す構成図である。
【図3】図1に示すX線CT装置のモニタに表示される断層画像の態様を表す説明図である。
【図4】図1に示すX線CT装置のキーボードにおける構成を表す構成図である。
【図5】図1に示すX線CT装置の制御構成を表すブロック図である。
【図6】図4に示すキーボードに設けられたダイヤルの構成を表す構成図である。
【図7】図6に示すダイヤル周辺部の制御構成を表すブロック図である。
【図8】図7に示す表示制御部のルックアップテーブル部において予め設定される加速度閾値と乗数の関係を表すグラフである。
【図9】濃度ヒストグラムの具体的態様を表すグラフである。
【符号の説明】
1 寝台
11 天板
12 天板駆動部
2 架台
21 X線管球
22 X線検出器
23 X線駆動部
24 架台/寝台制御部
3 操作卓
31、32 操作スイッチ
33 速度切換えスイッチ
4 コンソール
41 表示制御部
41a インターフェース回路
41b 画像メモリ
41c ルックアップテーブル部
41d 制御部
5 モニタ
51 デジタルアナログ変換器
52 CRT
6 キーボード
61 キー群
62 ボリューム群
63、64 ダイヤル
63a 凹部材
63b ベアリング
63c 軸受け
63d 回転移動量/回転加速度検出部
A 操作レバー
B 操作レバー

Claims (4)

  1. 被検体の回りを回転しながら前記被検体に向けてX線を曝射するX線曝射手段及び前記X線曝射手段から曝射されたX線を検出するX線検出手段と、前記X線検出手段により検出されたX線量に基づき断層画像を再構成する画像再構成手段と、前記画像再構成手段により再構成された断層画像を所定のパラメータに従って画面表示する表示手段と、前記所定のパラメータを変更するためのパラメータ変更手段と、前記パラメータ変更手段により変更されたパラメータに基づき前記表示手段における前記断層画像の画面表示の制御を行う表示制御手段と、を具備するX線CT装置において、
    前記パラメータ変更手段は、回転操作を行うことにより前記所定のパラメータを変更するためのダイヤルを含み、前記ダイヤルの操作面には、当該ダイヤルの回転軸から外れた位置に操作者の指先を当てるための回転自在な凹部が設けられていることを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記パラメータ変更手段は、前記ダイヤルの回転加速度を検出する回転加速度検出手段を有し、前記表示制御手段は、前記回転加速度検出手段により検出された回転加速度の大きさに応じて、前記パラメータの変更量を調整する制御を行うことを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記パラメータ変更手段は、前記ダイヤルの回転移動量を検出する回転移動量検出手段を有し、前記表示制御手段は、前記回転加速度検出手段により検出された回転加速度の大きさが所定値未満である場合には、前記回転移動量検出手段により検出された回転移動量の大きさに応じて前記パラメータの変更量を調整する制御を行い、前記回転加速度検出手段により検出された回転加速度の大きさが前記所定値以上である場合には、その回転加速度の大きさに応じて前記パラメータの変更量を調整する制御を行うことを特徴とする請求項2記載のX線CT装置。
  4. 前記パラメータの変更は、前記表示手段において画面表示される前記断層画像のコントラスト調整を行うためのものであって、
    前記パラメータは、前記コントラスト調整の対象となる前記断層画像の濃度値の幅及びその中心値を規定するための値であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のX線CT装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018032002A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 日本精工株式会社 微小対象物操作用ポンプ装置及びマニピュレーションシステム

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