JP2005003480A - X-ray examination apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線検査装置、特に、画像処理してX線源とX線受光部との間を通る検体の検査を行うX線検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品などの商品の生産ラインにおいては、商品への異物混入や商品の割れ欠けがある場合にそのような商品を出荷しないために、X線検査装置により検査が為されることがある。このX線検査装置では、連続搬送されてくる検体(商品)に対してX線源からX線を照射し、そのX線の透過状態をX線受光部で検出して、検体中に異物が混入していないか、あるいは検体に割れ欠けが生じていたり検体内の単位内容物の数量が不足していたりしないかを判別する。また、X線検査装置によって、検体内の単位内容物の数量を数える検査が行われることもある。
【0003】
このようなX線検査装置として、例えば特許文献1に示すようなものが提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−228761号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のX線検査装置においては、X線の画像から検査対象とする領域を特定する場合に、所定領域にマスクをかけることによって検査対象の領域を定めることがよく行われている。マスクをかける所定領域は、予め設定された固定領域であり、画像の端から所定寸法の厚みを持つ領域と設定されていたり、センサで検知した検体の搬送先頭部からXY座標で設定されていたりする。
【0006】
しかし、このように所定領域が予め固定的に設定されていると、検体が幅方向にずれて搬送されてきたり、検体の搬送姿勢がずれて斜めになったりした場合には、本来マスクをかけるべき領域ではない部分にマスクをかけてしまう恐れがある。このような場合には、検体の検査がきちんと為されなくなる可能性もある。本発明の課題は、X線源とX線受光部との間を通る検体の位置や姿勢がずれた場合にも検体の検査を適切に行うことができるX線検査装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係るX線検査装置は、X線を照射するX線源と、X線受光部と、画像処理部と、検査部とを備えている。X線受光部は、X線源からのX線を受光する。画像処理部は、X線受光部で受光したX線による生画像を画像処理して、加工画像を作る。検査部は、加工画像に基づき、X線源とX線受光部との間を通る検体の検査を行う。また、画像処理部は、生画像から検体と背景(検体の外側の部分)との境を抽出する工程を経て、加工画像を作る。そして、検査部は、加工画像の境の内側領域を対象として、検査を行う。検査とは、検体に異物が混入していないかどうかの検査や検体内に含まれる単位内容物の数量の検査などである。
【0008】
ここでは、X線源からのX線は、検体が存在するときには検体を透過して、それ以外のときには直接、X線受光部に届く。このX線による生画像を画像処理した加工画像に基づいて、検査部が、検体の内部に異物が混入していないか、検体の形状が異常でないか、あるいは検体中の単位内容物の数量が正常かといった検査を行う。
【0009】
そして、ここでは、画像処理部による加工画像の作成において、検体と背景との境の抽出が為され、検査部がその境の内側領域を対象として検査を行っている。このため、X線源とX線受光部との間を通る検体の位置や姿勢がずれた場合にも、その検体の検査が必要な部位が確実に検査対象の領域に入るようになり、検体の検査が適切に行われる。
【0010】
請求項2に係るX線検査装置は、請求項1に記載のX線検査装置であって、検体は、パッケージおよびパッケージ内の内容物から構成されている。また、検体は、搬送中にX線を受ける。受光部は、X線ラインセンサであり、複数の素子が検体の搬送方向である第1方向と略直交する第2方向に延びている。このX線ラインセンサの複数の素子は、X線源から放射状に照射されるX線を受光する。また、請求項2に係るX線検査装置は、マスク領域設定部をさらに備えている。マスク領域設定部は、第1マスク領域と第2マスク領域とを、別々に設定することができる。第1マスク領域は、加工画像の第1方向の両端部に位置する境の第1部分の近傍に対して設定されるマスク領域である。第2マスク領域は、加工画像の第2方向の両端部に位置する境の第2部分の近傍に対して設定されるマスク領域である。また、検査部は、加工画像の境の内側領域から第1および第2マスク領域を外した領域を対象として、検査を行う。
【0011】
ここでは、内容物がパッケージ内にあり、抽出された加工画像における境は、パッケージ内外を隔てる境となる。一方、X線ラインセンサは検体の搬送方向である第1方向と略直交する第2方向に複数の素子が延びるものであり、それらの素子に対してX線源が放射状にX線を投光する。すなわち、X線は、直線上に並ぶ複数の素子に対して、X線源を中心にして扇状に照射される。
【0012】
したがって、パッケージの搬送方向前後端については、その境となる第1部分が比較的薄く加工画像において現れる場合であっても、パッケージの第2方向両端については、X線が斜めに当たって2以上の素子へのX線遮蔽が為され、その境となる第2部分が比較的厚く加工画像において現れることが想定される。
これに対し、請求項2の装置では、マスク領域設定部が、第1部分の近傍に対して設定される第1マスク領域と、第2部分の近傍に対して設定される第2マスク領域とを、別々に設定できる。このため、X線源から長く延びるX線ラインセンサへ放射状にX線照射が為されることに起因する境の各部での必要マスク領域の違いを考慮した形で、マスク領域を設定することができる。これにより、境から一律に所定量だけマスク領域を設定するような場合に較べ、パッケージの部分を加工画像において適切にマスク領域として設定することができるようになる。
【0013】
例えば、搬送される商品入りの箱の上方に位置するX線源から箱の下方に位置するX線ラインセンサに対して扇状にX線照射が為されている場合、扇状に照射されるX線を長いX線ラインセンサで受光するため、X線ラインセンサの両端付近ではX線が斜めに箱の側面に当たり、加工画像において箱の前後両端の側面より左右両端の側面が厚く現れることが想定される。しかし、ここでは、加工画像において厚く現れる箱の左右側面の境の部分(第2部分)に対して大きな第2マスク領域を設定しつつ、薄く現れる箱の前後側面の境の部分(第1部分)に対して小さな第1マスク領域を設定することができる。
【0014】
請求項3に係るX線検査装置は、請求項1に記載のX線検査装置であって、マスク領域設定部をさらに備えている。マスク領域設定部は、加工画像の境の近傍に対してマスク領域を設定する。そして、検査部は、マスク領域を外した加工画像の境の内側領域を対象として、検査を行う。
ここでは、検体と背景との境を抽出してその境の内側領域を検査の対象とするとともに、境の近傍にマスク領域を設定して検査の対象からマスク領域を外している。これにより、検体が箱および箱に入っている商品や容器および容器に入っている中身であるときにも、箱内の商品や容器内の中身だけを検査対象とすることができるようになる。
【0015】
請求項4に係るX線検査装置は、請求項3に記載のX線検査装置であって、マスク領域設定部は、検体の少なくとも一部の所定形状を記憶しており、その所定形状に対応する部分を加工画像から見つけ、その部分を基準としてマスク領域を設定する。
ここでは、加工画像の境の近傍に対して、マスク領域を、加工画像上の検体の所定形状に対応する部分を基準として設定する。このようにマスク領域を設定することで、検体が箱および箱に入っている商品や容器および容器に入っている中身であるときに、境の近傍にマスク領域を設定することで箱や容器を検査対象から外すことができるとともに、箱内で商品が位置ずれしたり容器内で中身が位置ずれしたりした場合にも商品や中身の所定形状に対応する部分を基準にマスク領域を設定して検査対象を加工画像上の適切な領域に決めることができるようになる。
【0016】
例えば、歯磨き粉入りチューブが箱に入った商品が検体である場合には、箱の部分や箱内の空き空間をマスク領域に設定できるとともに、特徴ある所定形状のチューブのキャップ部分を基準にマスク領域を設定して箱内でのチューブの位置ずれがあったときにもチューブの内部だけを適切に加工画像上の検査対象領域に定めることができる。
【0017】
請求項5に係るX線検査装置は、請求項3に記載のX線検査装置であって、マスク領域設定部は、加工画像の境の複数の部分の近傍に対して、それぞれ別々にマスク領域を設定する。そして、検査部は、複数のマスク領域を外した加工画像の境の内側領域を対象として、検査を行う。
ここでは、境が抽出された加工画像において、境の複数の部分の近傍それぞれに異なるマスク領域を設定することができる。このため、周囲が部分によって違う厚みになっている容器に入った商品を検査する場合に適切に容器の部分だけをマスク領域として設定することができたり、加工画像上において商品を収容する箱の四辺が違う厚みに現れる場合に適切に箱の部分だけをマスク領域として設定することができたりする。
【0018】
請求項6に係るX線検査装置は、請求項5に記載のX線検査装置であって、検体は、複数の辺を持つ箱およびこの箱に収容された内容物である。そして、加工画像の境の複数の部分は、それぞれ箱の辺に対応している。
内容物を収容した箱が内容物とともに検体となっているときにおいて、内容物についてだけ検査を行いたい場合には、加工画像のうち箱の部分はマスク領域として設定して検査対象の領域から外したいという要望がある。そして、箱の各辺は、X線の当たり方によって加工画像上の厚みが異なる場合があったり、最初から箱の各辺(各側面など)の物理的な厚みが異なる場合があったりする。
【0019】
ここでは、加工画像の境の複数の部分が、それぞれ箱の辺に対応しており、それぞれ異なるマスク領域の設定ができる。このため、箱の辺それぞれに厚みの異なるマスク領域を設定することができ、加工画像上で箱の各辺の厚みが異なる場合に適切に対応することが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係るX線検査装置の外観を、図1に示す。このX線検査装置10は、食品等の商品の生産ラインにおいて品質検査を行う装置の1つであって、連続的に搬送されてくる商品に対してX線を照射して、商品を透過したX線量を基に商品の不良判断などを行う装置である。
【0021】
X線検査装置10の検体である商品Gは、図4に示すように、前段コンベア60によりX線検査装置10に運ばれてくる。商品Gは、X線検査装置10において異物混入の有無が判断される。このX線検査装置10での判断結果は、X線検査装置10の下流側に配置される振分機構70に送られる。振分機構70は、商品GがX線検査装置10において良品と判断された場合には商品Gを正規のラインコンベア80へと送り、商品GがX線検査装置10において不良品と判断された場合には商品Gを不良品貯留コンベア90へと振り分ける。
【0022】
<X線検査装置の構成>
X線検査装置10は、図1及び図2に示すように、主として、シールドボックス11と、コンベア12と、X線照射器(X線源)13と、X線ラインセンサ(X線受光部)14と、タッチパネル機能付きのLCDモニタ30と、制御コンピュータ20(図5参照)とから構成されている。
【0023】
〔シールドボックス〕
シールドボックス11は、両側面に、商品を搬出入するための開口11aを有している。このシールドボックス11の中に、コンベア12、X線照射器13、X線ラインセンサ14、制御コンピュータ20などが収容されている。
なお、図1には図示していないが、開口11aは、シールドボックス11の外部へのX線の漏洩を抑えるための遮蔽ノレンにより塞がれている。この遮蔽ノレンは、鉛を含むゴムから成形されるもので、商品が搬出入されるときには商品により押しのけられる。
【0024】
また、シールドボックス11の正面上部には、LCDモニタ30の他、キーの差し込み口や電源スイッチが配置されている。
〔コンベア〕
コンベア12は、シールドボックス11内において商品を搬送するものであり、図5に示すコンベアモータ12aにより駆動する。コンベア12による搬送速度は、制御コンピュータ20によるコンベアモータ12aのインバータ制御により、細かく制御される。
【0025】
〔X線照射器〕
X線照射器13は、図2に示すように、コンベア12の上方に配置されており、下方のX線ラインセンサ14に向けて扇状のX線(図2の斜線範囲Xを参照)を照射する。すなわち、X線照射器13は、下方に向けて放射状にX線を照射する。
【0026】
〔X線ラインセンサ〕
X線ラインセンサ14は、コンベア12の下方に配置されており、商品Gやコンベア12を透過してくるX線を検出する。このX線ラインセンサ14は、図3に示すように、コンベア12による搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置された多くの画素14aから構成されている。
【0027】
〔LCDモニタ〕
LCDモニタ30は、フルドット表示の液晶ディスプレイであり、タッチパネル機能も有している。LCDモニタ30は、運転中に検査結果の画面の表示を行う他に、初期設定や不良判断に関するパラメータ入力などを促す画面の表示も行う。
【0028】
〔制御コンピュータ〕
制御コンピュータ20は、図5に示すように、CPU21を搭載するとともに、このCPU21が制御する主記憶部としてROM22、RAM23、及びHDD(ハードディスク)25を搭載している。HDD25には、しきい値ファイル25aやマスクエリア情報ファイル25bなどが収納されている。また、制御コンピュータ20は、フレキシブルディスクとの入出力を行うFDD(フレキシブルディスクドライブ)24も有している。
【0029】
さらに、制御コンピュータ20は、LCDモニタ30に対するデータ表示を制御する表示制御回路、LCDモニタ30のタッチパネルからのキー入力データを取り込むキー入力回路、図示しないプリンタにおけるデータ印字の制御等を行うためのI/Oポート等を備えている。
そして、CPU21、ROM22、RAM23、FDD24、HDD25などは、アドレスバス,データバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
【0030】
また、制御コンピュータ20は、コンベアモータ12a、ロータリーエンコーダ12b、光電センサ15、X線照射器13、X線ラインセンサ14等と接続されている。
ロータリーエンコーダ12bは、コンベアモータ12aに装着され、コンベア12の搬送スピードを検知して制御コンピュータ20に送る。
【0031】
光電センサ15は、検体である商品がX線ラインセンサ14の位置にくるタイミングを検知するための同期センサであり、コンベアを挟んで配置される一対の投光器及び受光器から構成されている。
<制御コンピュータによる商品不良の判断>
〔X線画像作成〕
制御コンピュータ20のCPU21で実行される画像処理ルーチン28は、光電センサ15からの信号を受けて、商品Gが扇状のX線照射部(図2参照)を通過するときに、X線ラインセンサ14によるX線透視像信号(図3参照)を細かい時間間隔で取得して、それらのX線透視像信号を基にして商品GのX線画像(生画像)を作成する。このX線画像は、図9(a)および図17(a)に示すような画像41,51である。
【0032】
〔商品不良判断〕
そして、制御コンピュータ20の検査判定処理ルーチン29は、得られたX線画像から、3つの判断方式によって商品の良・不良を判断する。3つの判断方式は、トレース検出方式、2値化検出方式、及びマスク2値化検出方式である。
これらの判断方式のうち、トレース検出方式及び2値化検出方式は、画像のマスクされていない領域に対して判断を行う。一方、マスク2値化方式は、画像のマスクされている領域に対して判断を行う。マスクは、商品の容器部分などに対して設定される。2値化検出方式およびマスク2値化方式では、得られたX線画像に2値化処理を施して加工画像を作成し、その加工画像を利用して商品の良・不良を判断する。
【0033】
トレース検出方式は、被検出物の大まかな厚さに沿って基準レベル(しきい値)を設定し、像がそれよりも暗くなったときに商品G内に異物が混入していると判断する方式である。ここでは、2つのトレース基準レベルを設定し、それぞれを画像と対比して判断を行っている。1つ目のトレース基準レベルは、比較的細かいものであり、2mm以下の異物を検出するために設定されている。2つ目のトレース基準レベルは、2〜4mmの異物を検出するために設定されている。
【0034】
トレース検出方式のトレース基準レベルは、具体的には、図6に示すように設定される。このトレース基準レベルは、高く設定することによって検出感度が上がるが、あまり高く設定しすぎると正常品を異物混入品と誤判定しやすくなるため、検出する異物の大きさ等に合わせて適当なレベルに設定する必要がある。
2値化検出方式及びマスク2値化方式は、一定の明るさに基準レベルを設定し、像がそれよりも暗くなったときに商品内に異物が混入していると判断する方式である。この2値化検出方式は、およそ4mm以上の大きい異物を検出するために設定されている。なお、2値化検出方式及びマスク2値化方式には、それぞれ異なる基準レベルが設定される。
【0035】
2値化検出方式の基準レベルは、具体的には、図7に示すように設定される。この基準レベルは、高く設定することによって検出感度が上がるが、あまり高く設定しすぎると正常品を異物混入品と誤判定しやすくなるため、検出する異物の大きさ等に合わせて適当なレベルに設定する必要がある。
また、マスク2値化方式におけるマスクは、図8に示すように設定される。このマスクでは、上記のように、商品の容器部分を不感領域として設定する。設定値は、基本的には収縮回数及び膨張回数である。像の有効レベルより明るい部分を「背景エリア」、暗い部分を「検体エリア」とすれば、マスクエリアは、2つのエリアの境界から膨張回数画素だけ検体エリアに入り込んだ領域である。容器部分と商品の内容物との間に背景エリアがあり容器をマスクしようとすると内容物にもマスクエリアがかかってしまうときには、一旦背景エリアを縮小回数画素だけ縮小させて容器と内容物との間の背景エリアを無くしてから膨張回数を設定する(図8参照)か、あるいは、後述するように最も外側にある背景エリア以外を背景エリアではないとして検体エリアに合体させる。
【0036】
なお、上記の各判断方式における基準レベルは、HDD25内に作成されるしきい値ファイル25aに記憶されている。しきい値ファイル25aには、商品の種類毎に、それぞれの判断方式の基準レベルが記憶されている。また、マスクエリアを決めるための膨張回数などは、商品の種類ごとに、HDD25内のマスクエリア情報ファイル25bに記憶されている。これらの基準レベル及び膨張回数については、LCDモニタ30のタッチパネルからの入力によって、試運転時や通常運転におけるテスト運転時などに、設定及び変更が可能である。
【0037】
<マスク2値化方式の詳細>
〔複数の膨張回数を用いたマスクエリアの設定による検査〕
図8に示すように、不感領域として設定されるマスクエリアは、背景エリアと検体エリアとの境界から膨張回数の画素だけ検体エリアに入り込んだ領域とされる。そして、通常の商品に対しては、基本的に膨張回数は1つだけが設定される。すなわち、図8に示すように容器と内容物とから成る商品の場合には容器部分で異物と誤認される恐れのある暗い部分が画像に現れることになるが、これらの部分を一律の幅であると推定して容器の両端で同一の膨張回数を用いてマスクエリアを作成するようにしている。領域の膨張とは、例えば白領域の膨張の場合、ある注目画素が白であったときにその周辺画素も白にする処理である。
【0038】
このように膨張回数を一律に設定すればよい商品の他に、数多くの商品の中には、膨張回数を一律に設定したのでは適切にマスクエリアを設定できない商品が存在する。また、容器や箱に内容物が収容されている商品が平面的に斜めの姿勢となって搬送されてくる場合には、膨張回数を一律に設定しただけでは商品の検査が必要な部位を適切に検査することができない恐れがある。特に、容器や箱が平面的に円形でなく長方形であるような場合には、画像処理における更なる工夫が必要となる。これに鑑み、ここでは、以下に示すような画像処理およびマスクエリア設定を行って、容器や箱といったパッケージを持つ商品についても適切に検査が行われるようにしている。
【0039】
図9(a)に示す画像41は、歯磨き粉入りチューブTが箱BX1に入った商品のX線画像である。このような商品の場合には、画像上に現れる箱BX1の辺BS11〜BS14、辺BS11〜BS14とチューブTとの間の空間、およびチューブTのキャップ部分T1や下端の折り返し部分T2は、異物と誤判定されやすい。したがって、これらをマスクエリアとして設定することが行われる。
【0040】
まず、制御コンピュータ20のCPU21で実行される画像処理ルーチン28では、図9(a)の画像41を2値化によって背景エリアW1,W2,W3,W4と検体エリアとに分ける。図9(b)において、白くなっている部分が背景エリアW1,W2,W3,W4、黒くなっている部分が検体エリアである。
このように2値化された図9(b)に示す加工画像42について、箱BX1の内側であるにもかかわらず明るいために背景エリアと区別されたエリアW2,W3,W4を除去するために、制御コンピュータ20の画像処理ルーチン28は、背景エリアW1,W2,W3,W4から最も外側にあるもの(背景エリアW1)を取り出し、その背景エリアW1以外のエリアW2,W3,W4を背景エリアではないと認識する。こうして、制御コンピュータ20の画像処理ルーチン28によって、図10(a)に示すような、背景エリアW1とそれ以外の検体エリアとに分かれた画像43が作成される。
【0041】
画像43では、背景エリアW1と検体エリアとの境界が、4つの境界線S11〜S14として明確に現れる。これらの境界線S11〜S14は、検体である商品の箱BX1の辺BS11〜BS14に相当する。したがって、画像43において背景エリアW1を除いた検体エリアは、箱BX1の辺BS11〜BS14、辺BS11〜BS14とチューブTとの間の空間、およびチューブTのキャップ部分T1や下端の折り返し部分T2のマスクエリアとしたい部分を含む。
【0042】
これらのマスクエリアとしたい部分に対して、制御コンピュータ20の画像処理ルーチン28は、マスクエリア設定処理サブルーチン28aによって、図10(b)に示すような手法でマスクエリアを追加していく。すなわち、図10の左側に位置する境界線S11を所定の膨張回数で内側(右側)に入り込ませて(白抜き矢印A1参照)新たな境界線S21を作り、図10の右側に位置する境界線S12を所定の膨張回数で内側(左側)に入り込ませて(白抜き矢印A2参照)新たな境界線S22を作り、図10の上側に位置する境界線S13を所定の膨張回数で内側(下側)に入り込ませて(白抜き矢印A3参照)新たな境界線S23を作り、図10の下側に位置する境界線S14を所定の膨張回数で内側(上側)に入り込ませて(白抜き矢印A4参照)新たな境界線S24を作る。これにより、それまで検体エリアであった部分に、新たに、追加左側マスクエリアW51、追加右側マスクエリアW52、追加上側マスクエリアW53、および追加下側マスクエリアW54が設定される。このように追加の各マスクエリアW51〜W54が背景エリアW1に加わり、背景エリアW1が内側に膨張して新たなマスクエリアW7(図11参照)が作成される。図11に示す画像44において白くなっている部分が、箱BX1の辺BS11〜BS14、辺BS11〜BS14とチューブTとの間の空間、およびチューブTのキャップ部分T1や下端の折り返し部分T2を含む最終的なマスクエリアW7となる。そして、図11に示す画像44において黒くなっている部分が、チューブTの内部をカバーする検査対象エリアW6となる。
【0043】
なお、図10(b)からも明らかなように、境界線S11から新たな境界線S21を作るための膨張回数、境界線S12から新たな境界線S22を作るための膨張回数、境界線S13から新たな境界線S23を作るための膨張回数、および境界線S14から新たな境界線S24を作るための膨張回数は、それぞれ、別々に設定されている。すなわち、各境界線S11〜S14に対する膨張回数は一律に1つが設定されるのではなく、それぞれ別に設定が為される。これらの設定は、試運転時などにおいて画面を見ながらオペレータが行うことになる。具体的には、上下左右の4つの膨張回数の設定を商品ごと(あるいは品種ごと)に試運転時などに設定するが、検査しながら調整を行うことも可能である。ここで設定された4つの膨張回数は、商品ごと(あるいは品種ごと)に、HDD25内のマスクエリア情報ファイル25bに記憶される。
【0044】
このようにして制御コンピュータ20の画像処理ルーチン28により作成された加工画像44のマスクエリアW7は、制御コンピュータ20の検査判定処理ルーチン29におけるチューブT内の異物混入の判定において、次のように用いられる。
図12(a)では、理解を容易にするために、異物がチューブT内に混入している箱入り商品のX線画像に対して、マスクエリアW7と検査対象エリアW6との境界線S21〜S24を重ねている。制御コンピュータ20の画像処理ルーチン28は、X線の生画像41に対して瞬時に上記の各画像処理(加工画像42,43,44の作成)を行い、画像41における適正なマスクエリアW7を認識する。そして、制御コンピュータ20は、画像41において検出された異物のうちマスクエリアW7内にある異物を消し去る。これにより、例えば図12(a)のように誤検出によりマスクエリアW7内に異物が検出されている場合にも、その影が画像41から消し去られて、最終的には図12(b)に示すようなチューブT内の異物のみが映った画像45が生成されることになる。このようにして、制御コンピュータ20の検査判定処理ルーチン29がチューブT内の異物混入の判定を行う。
【0045】
〔商品がコンベア上に斜めの状態で載っている場合について〕
次に、歯磨き粉入りチューブが箱に入った商品が搬送方向に対していずれの側面(辺)も沿っていない斜めの状態でコンベア12上に載っているときにおけるマスクエリアW7および検査対象エリアW6の生成について説明する。
図13(a)に示すように、商品が斜めの状態であっても、背景エリアW1と検体エリアとの境界線S11〜S14が検出され、それらの境界線S11〜S14を基に、設定されている4つの膨張回数により、追加の各マスクエリアW51〜W54およびマスクエリアW7と検査対象エリアW6との境界線S21〜S24が決まる。そして、図13(b)に示すように、マスクエリアW7と検査対象エリアW6とが商品の斜めの状態に対応した形で決定される。
【0046】
したがって、斜めの商品のX線画像において検出された異物のうち図13(b)に示すマスクエリアW7にある異物を除去すれば、検査が必要なチューブ内にある異物だけが映った画像が生成される。
〔箱の中で内容物(チューブ)が動く場合について〕
次に、箱の中で歯磨き粉入りチューブTが動く可能性のある商品に対してのマスクエリアの生成における調整処理について説明する。
【0047】
箱の中でチューブTが動く場合には、図14(a)および図14(b)に示すように、上下左右で予め決められている4つの膨張回数を用いただけでは、マスクエリアを適正に生成することができない場合がある。図14(a)ではマスクエリアの境界線S21〜S24が適正な位置にあるが、箱の中でチューブTが動くと、図14(b)に示すようにマスクエリアの境界線S21〜S24が適正な位置に来なくなり、チューブT内の一部T10がマスクエリアに含まれるようになったりマスクすべきチューブT外の部分T20がマスクエリアから外れるようになったりする。
【0048】
このような事態に対応するため、ここでは、箱の中でチューブTが動くような商品に対しては、チューブTの特徴的な形状を記憶しておき、その形状に対応する部分を2値化処理後の画像42から検出して、4つの膨張回数を調整するようにしている。具体的には、チューブTのキャップの近傍の外形をHDD25内に記憶させておき、それと一致する形状C(図15参照)を画像42から検出し、境界線S11〜S14の内側の領域における形状Cの位置によって4つの膨張回数を調整する。これにより、箱の中でチューブTが動いた場合にも、それに合わせて各膨張回数が修正され、チューブTの内部以外の部分に適正なマスクエリアが生成されるようになる。
【0049】
なお、チューブTの特徴的な形状(キャップの近傍の外形)を2値化処理後の画像42から検出するのではなく、生のX線画像(グレイ画像)からキャップの濃淡パターンを検出するようにすることも可能である。
〔背の高い箱の内部を検査対象エリアにする場合について〕
次に、図16に示すように、コンベア12上に載って搬送される商品が箱BX2および箱BX2内の内容物U(図17(a)参照)であり、且つ箱BX2の高さ寸法が比較的大きいときにおいて、X線画像から適切に検査対象エリアを決める方法について説明する。この方法を使って、適正な検査対象エリアが生成されるように、オペレータが試運転時などに左右上下の膨張回数を設定することになる。
【0050】
本装置10では、図2に示すように、コンベア12上方のX線照射器13からコンベア12下方のX線ラインセンサ14に向けて扇状にX線が照射される。したがって、図16に示すように、箱BX2のX線ラインセンサ14の延びる方向の両側面BS21,BS22には、X線が斜めに当たることになる。このため、特に箱BX2の高さ寸法が大きい場合には、これらの側面BS21,BS22の影がX線ラインセンサ14の2以上の画素14aに反映されることになる。すなわち、もしもX線が真上から鉛直下向きに照射されているならば側面BS21,BS22の影は1つの画素14aにだけ反映されるが、ここでは、X線ラインセンサ14の中央部から離れた部分にある画素14aにはX線が斜めに照射されるため、側面BS21,BS22の影がX線ラインセンサ14の2以上の画素14aに反映される。
【0051】
このようなことから、箱BX2および箱BX2内の内容物UのX線の生画像51では、図17(a)に示すように、X線ラインセンサ14の延びる方向(コンベア幅方向)の両側面BS21,BS22が厚く現れ、搬送方向前方および後方に位置する両側面BS23,BS24が薄く現れる。そして、この図17(a)の画像51に2値化処理を施すと、図17(b)に示す境界線が抽出された加工画像52が得られる。ここで、箱BX2の外形を示す四辺の境界線S11〜S14に対して、マスクをかけたい箱BX2の側面BS21,BS22,BS23,BS24は、搬送方向前後の側面BS23,BS24と、コンベア幅方向両端の側面BS21,BS22とで、その厚みが異なっている。側面BS23,BS24の厚みは寸法L1であり、側面BS21,BS22の厚みは寸法L2であり、寸法L2のほうが寸法L1よりも大きくなっている。
【0052】
このような場合であっても、本装置10では、境界線S11を内側(右側)に入り込ませるときの膨張回数、境界線S12を内側(左側)に入り込ませるときの膨張回数、境界線S13を内側(下側)に入り込ませるときの膨張回数、および境界線S14を内側(上側)に入り込ませるときの膨張回数をそれぞれ別個に設定することができるようになっているので、適切に側面BS21,BS22,BS23,BS24の部分だけに追加マスクエリアを設定し、内容物Uにマスクエリアがかからないようにすることが可能である。ここでは、寸法L2に相当する膨張回数によって境界線S11,S12を内側に入り込ませ、寸法L1に相当する膨張回数によって境界線S13,S14を内側に入り込ませる。
【0053】
なお、商品が箱BX2および箱BX2内の内容物Uである場合には、制御コンピュータ20の検査判定処理ルーチン29は、異物混入の判定の他、箱BX2内の内容物Uの数量の正常/異常の判定を行うことも可能である。
<X線検査装置の特徴>
(1)
本装置10では、X線照射器13からのX線は、商品が存在するときには商品を透過して、それ以外のときには直接、X線ラインセンサ14の各画素14aに届く。このX線による生画像41,51を画像処理した加工画像42,43,44,52に基づいて、制御コンピュータ20の検査判定処理ルーチン29が、商品の内部に異物が混入していないか、あるいは箱BX2内の内容物Uの数量が正常か否かといった検査判定を行う。
【0054】
そして、本装置10では、制御コンピュータ20の画像処理ルーチン28による加工画像42,43,44,52の作成において、商品と背景との境界線S11〜S14の抽出が為され、さらに境界線S11〜S14から境界線S21〜S24が生成され、制御コンピュータ20の検査判定処理ルーチン29が境界線S21〜S24で囲まれる検査対象エリアW6(図11参照)を対象として検査判定を行っている。このため、X線照射器13とX線ラインセンサ14との間を通る商品の位置や姿勢がずれた場合にも、その商品のうち検査が必要な部位が確実に検査対象の領域(検査対象エリアW6)に入るようになり、商品の不良検査が適切に行われる。
【0055】
(2)
本装置10では、商品と背景との境界線S11〜S14を抽出するとともに、それらの境界線S11〜S14の近傍に追加左側マスクエリアW51、追加右側マスクエリアW52、追加上側マスクエリアW53、および追加下側マスクエリアW54を設定している。そして、境界線S11〜S14の外側のエリアである背景エリアW1に対して追加のマスクエリアW51〜W54を加え、背景エリアW1を内側に膨張させたマスクエリアW7(図11参照)を生成している。逆に言えば、境界線S11〜S14の内側のエリアから追加のマスクエリアW51〜W54を差し引いたエリアを、図11に示す検査対象エリアW6としている。
【0056】
このように、単に商品が存在する境界線S11〜S14の内側のエリアを検査対象エリアとするのではなく、そこから箱BX1の辺BS11〜BS14、辺BS11〜BS14とチューブTとの間の空間、およびチューブTのキャップ部分T1や下端の折り返し部分T2を除去した検査対象エリアW6を生成し、制御コンピュータ20の検査判定処理ルーチン29が検査対象エリアW6について検査判定を行うようにしている。
【0057】
これにより、図9(a)に示す箱BX1内のチューブ1に入っている中身の部分を検査対象としたい場合にも、また図17(a)に示す箱BX2内の内容物Uの集合体を検査対象としたい場合にも、検査対象エリアを適正に特定することができる。
(3)
本装置10では、さらに、箱の中でチューブTが動くような商品に対しては、チューブTの特徴的な形状を記憶しておき、その形状に対応する部分を2値化処理後の画像42から検出して、4つの膨張回数を調整するようにしている。具体的には、チューブTのキャップの近傍の外形をHDD25内に記憶させておき、それと一致する形状C(図15参照)を画像42から検出し、境界線S11〜S14の内側の領域における形状Cの位置によって4つの膨張回数を調整する。
【0058】
これにより、箱の中でチューブTが動いた場合にも、それに合わせて各膨張回数が修正され、チューブTの内部以外の部分に適正なマスクエリアが生成されるようになる。
(4)
本装置10では、境界線S11〜S14が抽出された加工画像43,51において、境界線S11〜S14のそれぞれの近傍に異なるマスク領域(マスクエリアW51〜W54)を設定することができる。このため、周囲が部分によって違う厚みになっている箱の内部を検査する場合に適切に箱の部分だけをマスクエリアとして設定することができる。
【0059】
例えば、図17(a)に示す箱BX2内の内容物Uについて数量検査を行う場合には、箱BX2の側面BS21,BS22,BS23,BS24にマスクをかけたいが、X線照射器13からX線ラインセンサ14にX線が扇状に照射されていることから側面BS21,BS22が厚く現れ側面BS23,BS24が薄く現れる現象が生じ、境界線S11〜S14の外部の背景エリアを一律に膨張させるだけでは適切に側面BS21,BS22,BS23,BS24にマスクがかからない。しかし、ここでは、境界線S11〜S14それぞれに対応する4つの膨張回数を予め設定することができるため、側面BS21,BS22の近傍を厚くマスクし側面BS23,BS24の近傍を薄くマスクすることが可能である。
【0060】
【発明の効果】
本発明では、画像処理部による加工画像の作成において、検体と背景との境の抽出が為され、検査部がその境の内側領域を対象として検査を行っている。このため、X線源とX線受光部との間を通る検体の位置や姿勢がずれた場合にも、その検体の検査が必要な部位が確実に検査対象の領域に入るようになり、検体の検査が適切に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るX線検査装置の外観斜視図。
【図2】X線検査装置のシールドボックス内部の簡易構成図。
【図3】X線検査の原理を示す模式図。
【図4】X線検査装置の前後の構成を示す図。
【図5】制御コンピュータのブロック構成図。
【図6】トレース検出方式におけるトレース基準レベルを示す図。
【図7】2値化検出方式における基準レベルを示す図。
【図8】マスクエリアの作成を示す図。
【図9】(a)歯磨き粉入りチューブが箱に入った商品のX線の生画像を示す図。
(b)2値化処理後のX線の加工画像を示す図。
【図10】(a)商品の外側の背景エリアとそれ以外のエリアとに区別する画像処理を施した加工画像を示す図。
(b)マスクエリアを追加するときの方法を示す図。
【図11】背景エリアを上下左右別々に膨張させたマスクエリアおよび検査対象エリアを示す図。
【図12】(a)異物がチューブ内に混入している箱入り商品のX線画像に対して、マスクエリアと検査対象エリアとの境界線を重ねた図。
(b)検査判定処理の基になる最終的なX線の加工画像を示す図。
【図13】(a)商品がコンベア上に斜めの状態で載っている場合におけるマスクエリアを設定するときの方法を示す図。
(b)商品がコンベア上に斜めの状態で載っている場合におけるマスクエリアおよび検査対象エリアを示す図。
【図14】上下左右の4つの膨張回数を単に用いただけでは箱内でのチューブの移動に対応できないことを示す図。
【図15】4つの膨張回数を調整するためにX線の加工画像においてチューブのキャップ近傍の外形形状を検出することを示す図。
【図16】コンベア上の商品の箱の側面に対するX線の当たり方を示す図。
【図17】(a)箱の前後側面と左右側面とが異なる厚みでX線画像上に現れることを示す図。
(b)2値化により境界線が現れたX線の加工画像を示す図。
【符号の説明】
10 X線検査装置
13 X線照射器(X線源)
14 X線ラインセンサ(X線受光部)
14a 画素(素子)
20 制御コンピュータ
28 画像処理ルーチン(画像処理部)
28a マスクエリア設定処理サブルーチン(マスク領域設定部)
29 検査判定処理ルーチン(検査部)
41,51 X線の生画像
42,43,44,52 X線の加工画像
BS11〜BS14 箱の辺
BS21,BS22 箱の搬送方向の両側面(第2部分)
BS23,BS24 箱のコンベア幅方向の両側面(第1部分)
BX1,BX2 箱
C チューブのキャップの近傍の外形と一致する形状(所定形状)
S11,S12,S13,S14 境界線
T チューブ
U 内容物
W6 検査対象エリア(マスクエリアを外した加工画像の境の内側領域)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an X-ray inspection apparatus, and more particularly to an X-ray inspection apparatus that performs image processing to inspect a specimen that passes between an X-ray source and an X-ray light receiving unit.
[0002]
[Prior art]
In the production line of commodities such as foods, an inspection may be performed by an X-ray inspection apparatus in order to prevent shipment of such commodities when foreign matters are mixed into the commodities or the products are cracked. In this X-ray inspection apparatus, X-rays are radiated from an X-ray source to a specimen (product) that is continuously conveyed, and the X-ray transmission state is detected by an X-ray light receiving unit. It is determined whether there is no contamination, whether the specimen is cracked or missing, and the quantity of unit contents in the specimen is insufficient. In addition, the X-ray inspection apparatus may perform an inspection for counting the number of unit contents in the specimen.
[0003]
As such an X-ray inspection apparatus, for example, an apparatus shown in Patent Document 1 has been proposed.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-228761
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in a conventional X-ray inspection apparatus, when an area to be inspected is specified from an X-ray image, the area to be inspected is often determined by applying a mask to a predetermined area. The predetermined area to be masked is a fixed area that is set in advance and is set as an area having a thickness of a predetermined dimension from the edge of the image, or is set with XY coordinates from the top of the sample transported by the sensor. To do.
[0006]
However, if the predetermined area is fixed in advance as described above, the mask is originally applied when the specimen is transported while being shifted in the width direction or when the transport posture of the specimen is shifted and inclined. There is a risk of masking a portion that is not an ideal region. In such a case, the specimen may not be properly tested. An object of the present invention is to provide an X-ray inspection apparatus capable of appropriately inspecting a specimen even when the position and posture of the specimen passing between the X-ray source and the X-ray light receiving unit are shifted. .
[0007]
[Means for Solving the Problems]
An X-ray inspection apparatus according to a first aspect includes an X-ray source that emits X-rays, an X-ray light receiving unit, an image processing unit, and an inspection unit. The X-ray light receiving unit receives X-rays from the X-ray source. The image processing unit creates a processed image by performing image processing on the raw image of the X-ray received by the X-ray light receiving unit. The inspection unit inspects the specimen passing between the X-ray source and the X-ray light receiving unit based on the processed image. In addition, the image processing unit creates a processed image through a process of extracting a boundary between the specimen and the background (portion outside the specimen) from the raw image. Then, the inspection unit performs an inspection on the inner region of the boundary of the processed image. The inspection includes inspection of whether or not a foreign substance is mixed in the specimen and inspection of the quantity of unit contents contained in the specimen.
[0008]
Here, X-rays from the X-ray source pass through the specimen when the specimen is present, and directly reach the X-ray light receiving unit otherwise. Based on the processed image obtained by image processing of the raw image by X-ray, the inspection unit has no foreign matter mixed in the specimen, the specimen shape is not abnormal, or the quantity of unit contents in the specimen is Check for normality.
[0009]
Here, in the creation of the processed image by the image processing unit, the boundary between the specimen and the background is extracted, and the inspection unit performs an inspection on the inner region of the boundary. For this reason, even when the position or posture of the specimen passing between the X-ray source and the X-ray light receiving unit is deviated, the part that requires examination of the specimen surely enters the region to be examined, and the specimen Inspected properly.
[0010]
An X-ray inspection apparatus according to a second aspect is the X-ray inspection apparatus according to the first aspect, wherein the specimen is composed of a package and contents in the package. Further, the specimen receives X-rays during transportation. The light receiving unit is an X-ray line sensor, and a plurality of elements extend in a second direction substantially orthogonal to a first direction that is a sample transport direction. The plurality of elements of the X-ray line sensor receive X-rays irradiated radially from the X-ray source. The X-ray inspection apparatus according to claim 2 further includes a mask region setting unit. The mask area setting unit can set the first mask area and the second mask area separately. The first mask region is a mask region set for the vicinity of the first portion of the boundary located at both ends in the first direction of the processed image. The second mask area is a mask area set for the vicinity of the second portion of the boundary located at both ends of the processed image in the second direction. In addition, the inspection unit performs an inspection on a region where the first and second mask regions are removed from the inner region of the boundary of the processed image.
[0011]
Here, the contents are in the package, and the boundary in the extracted processed image is the boundary separating the inside and the outside of the package. On the other hand, in the X-ray line sensor, a plurality of elements extend in a second direction substantially orthogonal to the first direction, which is the direction in which the specimen is transported, and the X-ray source projects X-rays radially to these elements. To do. That is, X-rays are irradiated in a fan shape around the X-ray source to a plurality of elements arranged on a straight line.
[0012]
Therefore, at the front and rear ends of the package in the transport direction, even if the first portion that is the boundary is relatively thin and appears in the processed image, the X-ray strikes obliquely at the two ends in the second direction of the package and two or more elements It is assumed that the X-ray shielding is performed, and the second part that is the boundary appears relatively thick in the processed image.
On the other hand, in the apparatus of claim 2, the mask region setting unit includes a first mask region set for the vicinity of the first portion, and a second mask region set for the vicinity of the second portion. Can be set separately. For this reason, it is possible to set the mask region in consideration of the difference in the required mask region at each part of the boundary caused by X-ray irradiation being performed radially to the X-ray line sensor extending from the X-ray source. it can. As a result, the package portion can be appropriately set as the mask area in the processed image as compared with the case where the mask area is uniformly set by a predetermined amount from the boundary.
[0013]
For example, when X-ray irradiation is performed in a fan shape from an X-ray source located above a box containing goods to be conveyed to an X-ray line sensor located below the box, the X-ray irradiated in a fan shape Is received by a long X-ray line sensor, it is assumed that the X-ray hits the side of the box obliquely near both ends of the X-ray line sensor, and the left and right side faces appear thicker than the front and rear side faces of the box in the processed image. The However, here, while setting a large second mask area for the boundary portion (second portion) of the left and right side surfaces of the box that appears thick in the processed image, the boundary portion (first portion) of the front and rear sides of the box that appears thinly ), A small first mask region can be set.
[0014]
An X-ray inspection apparatus according to a third aspect is the X-ray inspection apparatus according to the first aspect, further comprising a mask region setting unit. The mask area setting unit sets a mask area for the vicinity of the boundary of the processed image. Then, the inspection unit performs an inspection on the inner region of the boundary of the processed image excluding the mask region.
Here, the boundary between the specimen and the background is extracted and the inner area of the boundary is set as the inspection target, and the mask area is set near the boundary to exclude the mask area from the inspection target. As a result, even when the specimen is the box and the product or container contained in the box and the contents contained in the container, only the product in the box or the contents in the container can be set as the inspection target.
[0015]
The X-ray inspection apparatus according to claim 4 is the X-ray inspection apparatus according to claim 3, wherein the mask region setting unit stores at least a predetermined shape of the specimen and corresponds to the predetermined shape A part to be processed is found from the processed image, and a mask area is set with the part as a reference.
Here, with respect to the vicinity of the boundary of the processed image, the mask region is set with reference to a portion corresponding to a predetermined shape of the specimen on the processed image. By setting the mask area in this way, when the sample is a box, the product or container contained in the box, and the contents contained in the container, the mask area is set near the boundary to set the box or container. In addition to being able to be removed from the inspection target, even if the product is misaligned in the box or the contents are misaligned in the container, the mask area is set based on the part corresponding to the predetermined shape of the product and contents The inspection object can be determined in an appropriate area on the processed image.
[0016]
For example, if the product in which the tube containing toothpaste is in the box is a specimen, the box area and the empty space in the box can be set as the mask area, and the mask area based on the cap part of the tube with a specific shape When the position of the tube in the box is misaligned, only the inside of the tube can be appropriately determined as the inspection target area on the processed image.
[0017]
An X-ray inspection apparatus according to a fifth aspect is the X-ray inspection apparatus according to the third aspect, wherein the mask region setting unit separately provides a mask region for the vicinity of a plurality of portions at the boundary of the processed image. Set. Then, the inspection unit performs an inspection on a region inside the boundary of the processed image from which the plurality of mask regions are removed.
Here, in the processed image from which the boundary is extracted, different mask regions can be set in the vicinity of a plurality of portions on the boundary. For this reason, when inspecting products contained in containers whose surroundings have different thicknesses, only the portion of the container can be appropriately set as a mask area, or a box for storing products on a processed image When the four sides appear at different thicknesses, only the box portion can be appropriately set as the mask area.
[0018]
An X-ray inspection apparatus according to a sixth aspect is the X-ray inspection apparatus according to the fifth aspect, wherein the specimen is a box having a plurality of sides and contents stored in the box. A plurality of portions at the boundary of the processed image respectively correspond to the sides of the box.
If the box containing the contents is a sample together with the contents, and you want to inspect only the contents, set the box of the processed image as a mask area and remove it from the area to be inspected. There is a request to do. Then, the sides of the box may have different thicknesses on the processed image depending on how the X-rays are hit, or the physical thickness of each side (each side surface, etc.) of the box may be different from the beginning.
[0019]
Here, a plurality of portions at the boundary of the processed image respectively correspond to the sides of the box, and different mask areas can be set. For this reason, mask regions having different thicknesses can be set for the respective sides of the box, and it is possible to appropriately cope with cases where the thicknesses of the respective sides of the box are different on the processed image.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An appearance of an X-ray inspection apparatus according to an embodiment of the present invention is shown in FIG. This
[0021]
As shown in FIG. 4, the product G, which is a specimen of the
[0022]
<Configuration of X-ray inspection apparatus>
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0023]
[Shield box]
The
Although not shown in FIG. 1, the opening 11 a is closed with a shielding nore for suppressing leakage of X-rays to the outside of the
[0024]
In addition to the
〔Conveyor〕
The
[0025]
[X-ray irradiator]
As shown in FIG. 2, the
[0026]
[X-ray line sensor]
The
[0027]
[LCD monitor]
The LCD monitor 30 is a full-dot liquid crystal display and also has a touch panel function. The LCD monitor 30 displays an inspection result screen during operation, and also displays a screen for prompting parameter input for initial setting and defect determination.
[0028]
[Control computer]
As shown in FIG. 5, the
[0029]
Further, the
The
[0030]
The
The
[0031]
The
<Determination of product defects by control computer>
[Create X-ray image]
The
[0032]
[Product defect judgment]
Then, the inspection
Of these determination methods, the trace detection method and the binarization detection method make a determination on an unmasked region of an image. On the other hand, in the mask binarization method, a determination is made on a masked area of an image. The mask is set for the container portion of the product. In the binarization detection method and the mask binarization method, the obtained X-ray image is binarized to create a processed image, and the processed image is used to determine whether the product is good or bad.
[0033]
In the trace detection method, a reference level (threshold value) is set along the rough thickness of the object to be detected, and it is determined that foreign matter is mixed in the product G when the image becomes darker than that. It is a method. Here, two trace reference levels are set, and each is compared with an image for determination. The first trace reference level is relatively fine and is set to detect foreign matter of 2 mm or less. The second trace reference level is set to detect a foreign matter of 2 to 4 mm.
[0034]
Specifically, the trace reference level of the trace detection method is set as shown in FIG. Setting this trace reference level higher increases the detection sensitivity, but setting it too high makes it easy to misjudg normal products as foreign-contaminated products, so it is appropriate for the size of the foreign matter to be detected. Must be set to
The binarization detection method and the mask binarization method are methods in which a reference level is set to a constant brightness and it is determined that a foreign object is mixed in the product when the image becomes darker than that. This binarization detection method is set to detect a large foreign object of about 4 mm or more. In the binarization detection method and the mask binarization method, different reference levels are set.
[0035]
Specifically, the reference level of the binarization detection method is set as shown in FIG. Setting this reference level higher increases detection sensitivity, but setting it too high makes it easy to misjudg normal products as foreign-contaminated products. Must be set.
The mask in the mask binarization method is set as shown in FIG. In this mask, as described above, the container portion of the product is set as the insensitive area. The set values are basically the number of contractions and the number of expansions. If the brighter part than the effective level of the image is the “background area” and the dark part is the “specimen area”, the mask area is an area that enters the specimen area by the number of expansion pixels from the boundary between the two areas. If there is a background area between the container part and the contents of the product, and the mask area is also applied to the contents when the container is masked, the background area is temporarily reduced by the number of reduction pixels and the container and the contents are The number of expansions is set after eliminating the intervening background area (see FIG. 8), or, as will be described later, other than the outermost background area is combined with the specimen area as not being the background area.
[0036]
Note that the reference level in each of the above determination methods is stored in the threshold file 25a created in the
[0037]
<Details of mask binarization method>
[Inspection by setting mask area using multiple expansion times]
As shown in FIG. 8, the mask area set as the insensitive area is an area that enters the specimen area by the number of times of expansion from the boundary between the background area and the specimen area. For a normal product, basically only one expansion number is set. That is, in the case of a product composed of a container and contents as shown in FIG. 8, dark portions that may be mistaken for foreign matters appear in the image in the container portion. It is assumed that there is a mask area by using the same number of expansions at both ends of the container. For example, in the case of expansion of a white region, the expansion of a region is a process of making a peripheral pixel white when a certain pixel of interest is white.
[0038]
In addition to products for which the number of expansions may be set uniformly, there are products for which a mask area cannot be set appropriately if the number of expansions is set uniformly among many products. In addition, when a product containing contents in a container or box is transported in an oblique orientation on a plane, the part that needs to be inspected can be appropriately selected by simply setting the number of expansions uniformly. There is a risk that it cannot be inspected. In particular, when the container or box is not circular but rectangular in plan, a further device for image processing is required. In view of this, here, image processing and mask area setting as described below are performed so that a product having a package such as a container or a box is appropriately inspected.
[0039]
An
[0040]
First, in the
In order to remove the areas W2, W3, and W4 that are distinguished from the background area because the
[0041]
In the
[0042]
The
[0043]
As apparent from FIG. 10B, the number of expansions for creating a new boundary line S21 from the boundary line S11, the number of expansions for creating a new boundary line S22 from the boundary line S12, and the boundary line S13. The number of expansions for creating a new boundary line S23 and the number of expansions for creating a new boundary line S24 from the boundary line S14 are set separately. That is, the number of expansions for each of the boundary lines S11 to S14 is not set uniformly, but is set separately. These settings are made by the operator while viewing the screen during a test run or the like. Specifically, the setting of the number of expansions of the top, bottom, left, and right is set for each product (or each product) at the time of a trial run or the like, but it is also possible to make adjustments while inspecting. The four expansion times set here are stored in the mask
[0044]
The mask area W7 of the processed image 44 created by the
In FIG. 12A, for easy understanding, boundary lines S21 to S24 between the mask area W7 and the inspection target area W6 with respect to the X-ray image of the boxed product in which foreign matter is mixed in the tube T. Are piled up. The
[0045]
[When products are placed diagonally on the conveyor]
Next, the mask area W7 and the inspection target area W6 when the product in which the tube containing toothpaste enters the box is placed on the
As shown in FIG. 13A, even if the product is in an oblique state, boundary lines S11 to S14 between the background area W1 and the sample area are detected and set based on the boundary lines S11 to S14. Depending on the number of expansions, the additional mask areas W51 to W54 and the boundary lines S21 to S24 between the mask area W7 and the inspection target area W6 are determined. And as shown in FIG.13 (b), the mask area W7 and the test object area W6 are determined in the form corresponding to the diagonal state of goods.
[0046]
Therefore, if the foreign matter in the mask area W7 shown in FIG. 13B is removed from the foreign matter detected in the X-ray image of the oblique product, an image showing only the foreign matter in the tube that needs to be inspected is generated. Is done.
[When the contents (tube) move in the box]
Next, the adjustment process in the production | generation of the mask area with respect to the goods which the toothpaste tube T may move in a box is demonstrated.
[0047]
When the tube T moves in the box, as shown in FIGS. 14 (a) and 14 (b), the mask area can be appropriately set by using only the four expansion times determined in advance, up, down, left and right. It may not be generated. In FIG. 14A, the boundary lines S21 to S24 of the mask area are at appropriate positions. However, when the tube T moves in the box, the boundary lines S21 to S24 of the mask area are changed as shown in FIG. The proper position is not reached, and a part T10 in the tube T is included in the mask area, or a portion T20 outside the tube T to be masked comes out of the mask area.
[0048]
In order to cope with such a situation, here, for a product in which the tube T moves in the box, the characteristic shape of the tube T is stored, and the portion corresponding to the shape is binary. The number of expansions is adjusted by detecting from the
[0049]
It should be noted that the characteristic shape of the tube T (outer shape in the vicinity of the cap) is not detected from the
[When the inside of a tall box is used as an inspection area]
Next, as shown in FIG. 16, the products that are carried on the
[0050]
In the
[0051]
For this reason, in the X-ray
[0052]
Even in such a case, in the
[0053]
When the commodity is the box BX2 and the contents U in the box BX2, the inspection
<Characteristics of X-ray inspection equipment>
(1)
In the
[0054]
In the
[0055]
(2)
In the
[0056]
In this way, the area inside the boundary lines S11 to S14 where the product is present is not set as the inspection target area, but the space between the side BS11 to BS14, the side BS11 to BS14 of the box BX1 and the tube T from there. The inspection target area W6 from which the cap portion T1 of the tube T and the folded back portion T2 at the lower end are removed is generated, and the inspection
[0057]
As a result, when it is desired to inspect the contents contained in the tube 1 in the box BX1 shown in FIG. 9A, the aggregate of the contents U in the box BX2 shown in FIG. Even if it is desired to be an inspection target, the inspection target area can be appropriately specified.
(3)
In the
[0058]
Thereby, even when the tube T moves in the box, the number of expansions is corrected accordingly, and an appropriate mask area is generated in a portion other than the inside of the tube T.
(4)
In this
[0059]
For example, when quantity inspection is performed on the contents U in the box BX2 shown in FIG. 17A, the side surfaces BS21, BS22, BS23, BS24 of the box BX2 are to be masked, but the
[0060]
【The invention's effect】
In the present invention, in the creation of the processed image by the image processing unit, the boundary between the specimen and the background is extracted, and the inspection unit performs the inspection for the inner region of the boundary. For this reason, even when the position or posture of the specimen passing between the X-ray source and the X-ray light receiving unit is deviated, the part that requires examination of the specimen surely enters the region to be examined, and the specimen Inspected properly.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external perspective view of an X-ray inspection apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a simplified configuration diagram inside a shield box of an X-ray inspection apparatus.
FIG. 3 is a schematic diagram showing the principle of X-ray inspection.
FIG. 4 is a diagram showing a configuration before and after an X-ray inspection apparatus.
FIG. 5 is a block diagram of a control computer.
FIG. 6 is a diagram showing a trace reference level in the trace detection method.
FIG. 7 is a diagram showing a reference level in a binarization detection method.
FIG. 8 is a diagram showing creation of a mask area.
FIG. 9A is a view showing an X-ray raw image of a product in which a tube containing toothpaste is contained in a box.
(B) The figure which shows the processed image of the X-ray after a binarization process.
FIG. 10A is a view showing a processed image that has been subjected to image processing for distinguishing between a background area outside the product and other areas;
(B) The figure which shows the method when adding a mask area.
FIG. 11 is a view showing a mask area and an inspection target area in which a background area is expanded separately in the vertical and horizontal directions;
FIG. 12A is a diagram in which a boundary line between a mask area and an inspection target area is superimposed on an X-ray image of a boxed product in which foreign matter is mixed in a tube.
(B) The figure which shows the final processed image of X-ray used as the basis of a test | inspection determination process.
FIG. 13A is a diagram showing a method for setting a mask area when a product is placed on the conveyor in an oblique state.
(B) The figure which shows the mask area and test | inspection area in case goods are mounted in the diagonal state on the conveyor.
FIG. 14 is a diagram showing that the tube movement in the box cannot be handled simply by using the number of expansions of the top, bottom, left, and right.
FIG. 15 is a diagram showing detection of an outer shape near a cap of a tube in an X-ray processed image in order to adjust four times of expansion.
FIG. 16 is a diagram showing how X-rays hit a side of a product box on a conveyor.
FIG. 17A is a diagram showing that front and rear side surfaces and left and right side surfaces of a box appear on an X-ray image with different thicknesses.
(B) The figure which shows the processed image of the X-ray in which the boundary line appeared by binarization.
[Explanation of symbols]
10 X-ray inspection equipment
13 X-ray irradiator (X-ray source)
14 X-ray line sensor (X-ray detector)
14a Pixel (element)
20 Control computer
28 Image processing routine (image processing unit)
28a Mask area setting processing subroutine (mask area setting section)
29 Inspection determination processing routine (inspection unit)
41,51 X-ray raw image
42, 43, 44, 52 X-ray processed images
BS11-BS14 Box side
BS21, BS22 Both sides of the box transport direction (second part)
BS23, BS24 Box sides in the conveyor width direction (first part)
BX1, BX2 box
C Shape (predetermined shape) that matches the external shape near the cap of the tube
S11, S12, S13, S14 boundary line
T tube
U contents
W6 Area to be inspected (region inside the border of the processed image excluding the mask area)
Claims (6)
前記X線源からのX線を受光するX線受光部と、
前記X線受光部で受光したX線による生画像を画像処理して加工画像を作る画像処理部と、
前記加工画像に基づき、前記X線源と前記X線受光部との間を通る検体の検査を行う検査部と、
を備え、
前記画像処理部は、前記生画像から前記検体と前記検体の外側の背景との境を抽出する工程を経て前記加工画像を作り、
前記検査部は、前記加工画像の前記境の内側領域を対象として、前記検査を行う、
X線検査装置。An X-ray source that emits X-rays;
An X-ray light receiving unit for receiving X-rays from the X-ray source;
An image processing unit for processing a raw image by X-rays received by the X-ray light receiving unit to create a processed image;
Based on the processed image, an inspection unit for inspecting a specimen passing between the X-ray source and the X-ray light receiving unit;
With
The image processing unit creates the processed image through a step of extracting a boundary between the specimen and the background outside the specimen from the raw image,
The inspection unit performs the inspection for an inner region of the boundary of the processed image.
X-ray inspection equipment.
前記受光部は、前記X線源から放射状に照射されるX線を受光する複数の素子が検体の搬送方向である第1方向と略直交する第2方向に延びているX線ラインセンサであり、
前記加工画像の前記第1方向の両端部に位置する前記境の第1部分の近傍に対する第1マスク領域と、前記加工画像の前記第2方向の両端部に位置する前記境の第2部分の近傍に対する第2マスク領域とを、別々に設定することができるマスク領域設定部をさらに備え、
前記検査部は、前記第1および第2マスク領域を外した前記加工画像の前記境の内側領域を対象として、前記検査を行う、
請求項1に記載のX線検査装置。The specimen is composed of a package and contents in the package, and receives the X-ray during transportation.
The light receiving unit is an X-ray line sensor in which a plurality of elements that receive X-rays radiated from the X-ray source extend in a second direction substantially orthogonal to a first direction that is a specimen transport direction. ,
A first mask region for the vicinity of the first portion of the boundary located at both ends of the processed image in the first direction, and a second portion of the boundary positioned at both ends of the processed image in the second direction. A mask area setting unit capable of separately setting the second mask area for the neighborhood;
The inspection unit performs the inspection on an inner region of the boundary of the processed image from which the first and second mask regions are removed;
The X-ray inspection apparatus according to claim 1.
前記検査部は、前記マスク領域を外した前記加工画像の前記境の内側領域を対象として、前記検査を行う、
請求項1に記載のX線検査装置。A mask region setting unit for setting a mask region for the vicinity of the boundary of the processed image;
The inspection unit performs the inspection for an inner region of the boundary of the processed image from which the mask region is removed.
The X-ray inspection apparatus according to claim 1.
請求項3に記載のX線検査装置。The mask region setting unit stores a predetermined shape of at least a part of the specimen, finds a portion corresponding to the predetermined shape from the processed image, and sets the mask region based on the portion.
The X-ray inspection apparatus according to claim 3.
前記検査部は、前記複数のマスク領域を外した前記加工画像の前記境の内側領域を対象として、前記検査を行う、
請求項3に記載のX線検査装置。The mask area setting unit separately sets a mask area for each of the vicinity of the plurality of portions on the boundary of the processed image,
The inspection unit performs the inspection for an inner region of the boundary of the processed image from which the plurality of mask regions are removed.
The X-ray inspection apparatus according to claim 3.
前記加工画像の前記境の複数の部分は、それぞれ前記箱の辺に対応している、請求項5に記載のX線検査装置。The specimen is a box having a plurality of sides and contents contained in the box,
The X-ray inspection apparatus according to claim 5, wherein a plurality of portions of the boundary of the processed image respectively correspond to sides of the box.
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