【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高誘電率エポキシ樹脂組成物、或いは高誘電体ペーストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子、情報通信機器の小型化要求の増大にともない、各種基板にコンデンサ、レジスター等の機能を持った電子部品を直接形成する回路形成技術ないしは部品形成技術の開発が進められている。特に近年の情報通信における伝送容量の増大化、高速化に対応して、高周波領域(10GHz程度の)での使用特性に優れた高誘電率と小型化に対応できる塗工性に優れた、電子部品形成材料が求められており、合成樹脂と誘電体粉末からなる誘電体ペーストが検討されている。このような誘電体ペーストとして、特許文献1が知られている。すなわち、誘電体粉末が高い固形分比率で含有していても低粘度で、回路形成の際の塗工が容易な誘電体ペースト、および形成される回路表面が平滑で均一な膜厚、かつ高誘電率、低誘電損失の誘電体膜を形成し得る誘電体ペーストを提供することを課題とし、かかる課題は、芳香族液晶ポリエステルと、特定のハロゲン置換フェノール化合物を含む溶媒と、誘電体粉末とを特定の割合で含有せしめることによって解決できるとしている。しかしながらこのような誘電体ペーストは、耐熱性が低く、ハロゲンを含む問題があり好ましくない。
【0003】
またエポキシ樹脂組成物に、大量のチタン酸バリウムのような無機充填剤を配合した時の前記樹脂流れを改善する技術とし、特許文献2が知られている。この特許文献2では、前記エポキシ樹脂組成物中にチタネート系カップリング剤を特定量添加することによって、前記の問題点を解決できるとしている。しかしながら、前記エポキシ樹脂組成物中にチタネート系カップリング剤を添加したものは、前記樹脂の流れ性を改善するものの、誘電率はそれほど向上されず、問題は解決されていない。そこで、これらの問題がない高誘電率のエポキシ樹脂組成物が検討されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−60595号公報
【特許文献2】
特開平10−158472号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、高誘電率でかつ塗工性にも優れたエポキシ樹脂組成物並びに誘電体ペーストを提供すること、特にチタン酸バリウム等の高誘電率粉末を用いて高誘電率を得ようとする場合に、誘電正接等の電気的特性を悪化させることがなく、また前記高誘電率エポキシ樹脂組成物の塗工性を高めることによって、小型の電子部品等を比較的簡単に製造できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記解決しようとする課題は、請求項1に記載されるように、チタネート系カップリング剤で表面処理したチタン酸バリウム粉末30〜75vol%とエポキシ樹脂(硬化剤、硬化促進剤を含む)70〜25vol%とからなる、高誘電率エポキシ樹脂組成物とすることによって、解決される。
【0007】
また、請求項2〜6に記載されるように、前記チタネート系カップリング剤が、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネートであること、
またテトラ(2,2−ジアリルオキシメチルー1−ブチル)ビス(ジトリデシル)フォスファイトチタネートであること、さらにテトラオクチルビス(ジトリデシルフォスファイト)チタネートであること、さらにまたテトライソプロピルビス(ジオクチルフォスファイト)チタネートであること、またイソプロピルトリ(n−アミノエチルーアミノエチル)チタネートである高誘電率エポキシ樹脂組成物とすることによって、解決される。
【0008】
さらに、請求項7に記載されるように、前記チタン酸バリウム粉末は、カルシウム、錫、ジルコニウム、ストロンチウム或いはニオビウムの少なくとも1種を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載される高誘電率エポキシ樹脂組成物とすることによって、解決される。
【0009】
さらにまた、請求項8に記載されるように、請求項1〜7のいずれかに記載される前記高誘電率エポキシ樹脂組成物は、粘度が0.5〜50ポイズであり、かつ硬化後の誘電率が15以上である高誘電率エポキシ樹脂ペーストとすることによって、解決される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。請求項1に記載される発明は、チタネート系カップリング剤で表面処理したチタン酸バリウム粉末30〜75vol%とエポキシ樹脂(硬化剤、硬化促進剤を含む)70〜25vol%とからなる、高誘電率エポキシ樹脂組成物としたので、高誘電率でかつ塗工性に優れた高誘電率のエポキシ樹脂組成物を提供できる。特に本発明では、チタン酸バリウム粉末によって高誘電率とする場合、具体的には誘電率が15以上のエポキシ樹脂組成物を製造しても、粘度上昇による塗工性が低下するという問題がなく、かつ誘電正接等の電気的特性を悪化させることも少ない、高誘電率エポキシ樹脂組成物とすることができる。
【0011】
このように、本発明で高誘電率粉末として使用するチタン酸バリウム(BaTiO3)粉末は、チタネート系カップリング剤によって表面処理して使用される。具体的な表面処理方法としては、乾式法と称される、せん断力のあるスーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等に前記粉末を添加し、予備乾燥を行い、つぎに前記カップリング剤を適量ゆっくりと添加し、更に加温下、高速攪拌することによって処理する方法である。また、湿式法と称される、水中でそのまま或いはアルキルアミン、アミンアダクトを作ることによって、またアルコールや芳香族系の有機溶剤中で表面処理する方法によって、行うことができる。このような表面処理を施すことによって、エポキシ樹脂中で高分散が可能となり、前記チタン酸バリウム粉末を少量の添加で高誘電率とすることができるので、誘電正接等の電気的特性を悪化せずに、また塗工性を向上させることが可能となる。そして、前記チタネート系カップリング剤としては種々知られているが、具体的には後述するものが好ましいものである。
【0012】
そして、チタネート系カップリング剤によって表面処理されたチタン酸バリウム粉末は、前記エポキシ樹脂(硬化剤、硬化促進剤を含む)70〜25vol%に対して、30〜75vol%添加される。これは、その添加量が30vol%未満であると、誘電体ペースト粘度が低下して塗工性には優れるようになるが、誘電率が目的とする15以上にならず、また75vol%を超えて添加されると、高誘電率の誘電体膜が形成できる利点があるが、前記誘電体ペースト粘度が高くなりすぎて小型の電子部品を作製する際の塗工性が悪くなるほかに、エポキシ樹脂のバインダーとしての効果が低下し、形成される誘電体膜の強度が低下することがあり好ましくないためである。このように表面処理されたチタン酸バリウム粉末は、エポキシ樹脂中での分散性が良好で、塗工性の優れた高誘電率ペーストを得ることができる。なお、前記チタン酸バリウム粉末を40〜70vol%とするのが特に好ましい範囲である。
【0013】
また、本発明に用いるエポキシ樹脂は特に限定されるものではなく、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能性グリシジルアミン樹脂等が使用できる。中でもビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。また、これらエポキシ樹脂は、数平均分子量が100〜1000程度のものを用いるのが好ましく、得られる誘電体ペーストの粘度上昇を抑えることができ、部品形成の際の塗工が容易となって好ましい。さらには、低誘電損失、低結晶性などの特性も有するので好ましい。なお前記エポキシ樹脂は、通常液状で供給される場合が多いが、この場合には前記チタン酸バリウム粉末の所定量を直接加え、混合、均一化することで誘電体ペースとすることができる。また前記エポキシ樹脂が固形状もしくは高粘度の場合には、適宜の有機溶媒、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン等に、溶解もしくは希釈して用いても良い。
【0014】
さらに、前記エポキシ樹脂と組み合わせて使用される硬化剤についても特に限定がなく、エポキシ樹脂の硬化剤として公知の種々のもの、例えば、酸無水物系の硬化剤(例えばヘキサヒドロ無水フタル酸)やアミン系硬化剤などが使用でき、またその使用量も、使用するエポキシ樹脂および硬化剤の種類に応じて適宜慣用量とすることができる。さらに硬化促進剤を併用するのが好ましい。硬化促進剤の併用は、前記ペースト塗工後の硬化時間の短縮、および硬化温度を低下できるという効果があるので好ましく、またその使用量については、エポキシ樹脂および硬化剤の種類に応じて適宜慣用量とすることができる。
【0015】
そして前記エポキシ樹脂と組み合わせて使用するチタン酸バリウム粉末は、市場から入手可能な種々のタイプのものが使用可能である。例えば不定形粒子状、球状、楕円状、扁平状、ウィスカー状等の粉末状のものが使用できる。またその粒子径についても特には制限がなく、一般的には平均粒子径0.1〜3μm程度のものが好ましい。このようなチタン酸バリウム粉末は、例えば固相法やシュウ酸塩法等によって製造されたものである。また具体的な品名としては、富士チタン工業社製のBT−206がある。特に本発明においては、前記チタン酸バリウム粉末を加熱処理して用いることが重要であり、この加熱処理によってチタン酸バリウム粉末の結晶子の成長と歪を減少させることができ、これにより、誘電体粉末としてのチタン酸バリウム粉末の誘電率を高めることができる。この加熱処理は、1200〜1400℃で10分〜10時間とするのが好ましく、通常の加熱(アニール)、焼結などの方法で行うことができる。また、加熱処理後のチタン酸バリウム粉末が塊状化した場合には、適宜の粉砕方法例えば、自動乳鉢、ボールミル、粉砕機等で粉砕し、必要ならば粒子径を揃えるための篩分けを行っても良い。また、上記チタン酸バリウム粉末のアスペクト比を、1.5〜10とすることも好ましいことである。
【0016】
そして前記チタン酸バリウム粉末は、請求項7に記載されるように、カルシウム(Ca)、錫(Sn)、ジルコニウム(Zr)、ストロンチウム(Sr)、ニオブ(Nb)から選ばれた少なくとも1種を含有するものであることが好ましい。これは、前記チタン酸バリウム粉末のキュリー点を常温付近にすることができ、このことによって常温付近で高い誘電率を得ることができ、実際の使用において有利なものとなる。そしてこのような前記チタン酸バリウム粉末の製法の一つは、チタン酸バリウム粉末にカルシウム、錫、ジルコニウム、ストロンチウム、ニオブから選ばれた少なくとも1種を混合し、これを1100〜1450℃で10分以上加熱処理してなる、粉末状のものである。通常前記チタン酸バリウム100重量部に対し、カルシウム、錫、ジルコニウム、ストロンチウム、ニオブから選ばれた少なくとも1種0.1〜30重量部含有せしめるのが好ましい。これは、含有量が0.1重量部未満では、キュリー点のシフト効果が小さく、また30重量部を超えると、誘電率が低下するためである。中でも、チタン酸バリウム100重量部に対して、カルシウムおよび/または錫を0.1〜30重量含有するものが良い。
【0017】
つぎに、本発明において好ましい前記チタネート系カップリング剤について説明する。請求項2〜6に記載されるように、前記チタネート系カップリング剤が、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネートであること、またテトラ(2,2−ジアリルオキシメチルー1−ブチル)ビス(ジトリデシル)フォスファイトチタネートであること、さらにテトラオクチルビス(ジトリデシルフォスファイト)チタネートであること、さらにまたテトライソプロピルビス(ジオクチルフォスファイト)チタネートであること、またイソプロピルトリ(n−アミノエチルーアミノエチル)チタネートとすることによって、最も効果を発揮する。すなわち、チタネート系カップリング剤としては種々のものが知られているが、前記した具体的なチタネート系カップリング剤が好ましいのは、これらのチタネート系カップリング剤が、前記エポキシ樹脂との相溶性が高いと言う特性を有するためである。このようにエポキシ樹脂と相溶性が高いチタネート系カップリング剤で表面処理したチタン酸バリウム粉末は、エポキシ樹脂中に高い分散が可能となる。そして、前記チタネート系カップリング剤の処理量は、チタン酸バリウム粉末100重量部に対して0.1〜1.0重量部とするのが、表面処理効率と誘電率の点から好ましい。そして、理想的には前記チタン酸バリウム粉末の表面に均一に1層コーティングされるのが好ましい。あまりコーティング層が厚くなると、誘電率が低下するためである。
【0018】
以上のような高誘電率エポキシ樹脂組成物は、ボールミル、ディスパー型攪拌機、ロールミル、サンドミル、三本ロール等を用いて、作製することができる。なお、その際、本発明の効果を損なわない範囲で、シリカ、炭酸カルシウム等の無機フィラー、硬化エポキシ樹脂、架橋アクリル樹脂等の有機フィラー、分散剤、沈降防止剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、消泡剤等の公知慣用の各種添加剤を、一種または二種以上添加してもよい。また前記高誘電率のエポキシ樹脂組成物からなる誘電体ペーストの塗工方法は、スクリーン印刷法、スピンコート法、バーコート法、スプレーコート法等、公知の塗工法でおこなうことができる。その膜厚は用途により異なるが、一般的には0.5〜500μmの範囲とするのが好ましい。また、前記誘電体ペーストの硬化処理は常温でおこなっても良いが、生産性の点から50〜150℃程度の加熱下に行うのが好ましい。
【0019】
すなわち、前記高誘電体エポキシ樹脂組成物からなる誘電体ペーストの塗工に際しては、塗工性を改善する目的で、適宜の有機溶媒トルエン、キシレン、メチルエチルケトン等で、前記誘電体ペーストとしての粘度調整が行われる。請求項8に記載されるように、前記高誘電率エポキシ樹脂組成物は、粘度が0.5〜50ポイズ(Ps)のペーストであって、硬化語の誘電率を15以上とするものである。前記粘度を0.5〜50Psの範囲とするのは、0.5Ps未満では粘度が低いために塗工後に流れてしまうためであり、また50Psを超えるようになると、粘度が高すぎて薄膜の形成が困難となって好ましくないためである。このような粘度の誘電体ペーストは、電子部品用として基板上の所望箇所に、スクリーン印刷法、スピンコート法、バーコート法、スプレーコート法等によって塗工され、ついでエポキシ樹脂の硬化処理をおこなって誘電体膜を形成し、さらに前記誘電体膜上に、イオンスパッタ法等により電極を形成することによって、例えば基板内蔵型コンデンサとすることができる。さらには、コイルやフィルターと印刷配線回路、増幅素子や機能素子と組合わせてアンテナ、RFモジュール、VCO(電圧制御発振回路)、パワーアンプ等の高周波電子回路や光ピックアップなどに用いられる高周波用電子部品等として形成される。
【0020】
【実施例】
以下に実施例並びに比較例を示して、本発明の効果を述べる。すなわち、表1に記載する各種チタネート系カップリング剤によって表面処理されたチタン酸バリウム(カルシウム、錫添加)粉末を、熱硬化型エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成社製、YD−8125)52wt%、硬化剤として(ヘキサヒドロ無水フタル酸)47wt%および硬化促進剤(ジャパンエポキシレジン社製、エピキュア3010)を1wt%のエポキシ樹脂成分と混合して試料とした。なお、均一なペースト化を促進するため、有機溶剤としてトルエンを加えた。また比較例のために、表面処理なしのチタン酸バリウム(カルシウム、錫添加)粉末も用意した。(F)なお、チタネート系カップリング剤は、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネートを(A)、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチルー1−ブチル)ビス(ジトリデシル)フォスファイトチタネートを(B)、テトラオクチルビス(ジトリデシルフォスファイト)チタネートを(C)、テトライソプロピルビス(ジオクチルフォスファイト)チタネートを(D)、イソプロピルトリ(n−アミノエチルーアミノエチル)チタネートを(E)として、表示した。
【0021】
これらの各試料について、B型粘度計を用いて粘度(Ps)を測定した。つぎに、前記各試料を用いて銅箔上に数十μmの薄膜を形成した後、120℃で加熱硬化させた後に、LCZメータにより静電容量(C)を測定し、1MHz、室温での誘電率(ε)並びに誘電正接(tanδ)を求めた。さらに塗工性については、自動塗工機によって薄膜を形成する際の薄膜表面および膜厚を観測し、問題がないものを○印で、問題があるものを×印で示した。結果は、表1に示すとおりである。
【0022】
【表1】
【0023】
表1から明らかなとおり、本発明のチタネート系カップリング剤で表面処理したチタン酸バリウム粉末を、エポキシ樹脂中に特定量の割合で添加した高誘電率エポキシ樹脂組成物は、誘電体ペーストとして硬化後の誘電率が、15以上で誘電正接が1.0%以下の電気的特性を有し、またその粘度も0.5〜50ポイズ(Ps)と扱い易いペースト状であり、塗工性にも問題がないものであることが判る。すなわち、実施例1〜15に示されるように、チタネート系カップリング剤で表面処理されたチタン酸バリウム粉末が、75vol%(エポキシ樹脂25vol%)〜30vol%(エポキシ樹脂70vol%)の範囲で、誘電率が15以上、誘電正接が1.0%以下、粘度が0.5〜50Psの範囲となり、また塗工性も全て○印となる好ましいものであることが判る。特に40〜75vol%の範囲のものが、好ましいことも明らかである。
【0024】
これに対して比較例に示したエポキシ樹脂組成物は、比較例3、5、7および9に示す、チタネート系カップリング剤表面処理チタン酸バリウム粉末が25vol%(エポキシ樹脂80vol%)の場合には、表面処理を行わない例である比較例1と比べて、誘電率が殆ど向上していないことがわかる。また比較例2、4、6および8に記載されるように、チタネート系カップリング剤表面処理チタン酸バリウム粉末が80vol%(エポキシ樹脂20vol%)の場合には、塗工性が全て×印と悪くなっており、自動塗工機による薄膜形成が困難となって、問題があることが判る。さらに誘電正接(tanδ)が、比較例2、4、6、8、および10のように、1.0%を超えるものがあり、電気的特性上からも問題があることがわかる。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように本発明は、チタネート系カップリング剤で表面処理したチタン酸バリウム粉末30〜75vol%とエポキシ樹脂(硬化剤、硬化促進剤を含む)70〜25vol%とからなる高誘電率エポキシ樹脂組成物とすることによって、具体的な前記チタネート系カップリング剤が、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネートであること、またテトラ(2,2−ジアリルオキシメチルー1−ブチル)ビス(ジトリデシル)フォスファイトチタネートであること、さらにテトラオクチルビス(ジトリデシルフォスファイト)チタネートであること、さらにまたテトライソプロピルビス(ジオクチルフォスファイト)チタネートであること、またイソプロピルトリ(n−アミノエチルーアミノエチル)チタネートである高誘電率エポキシ樹脂組成物を用いることによって、粘度が0.5〜50ポイズと塗工性が良く、硬化後の誘電率が15以上で誘電正接が1.0%以下の、電気的特性に優れた高誘電率のエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
【0026】
また、前記チタン酸バリウム粉末として、カルシウム、錫、ジルコニウム、ストロンチウム或いはニオビウムの少なくとも1種を含有させることによって、常温付近で高い誘電率を得ることができ、実用上有利なものとすることができる。
【0027】
さらに、前記高誘電率エポキシ樹脂組成物は、粘度が0.5〜50ポイズである高誘電率エポキシ樹脂ペーストとしたので、塗工性に優れた低粘度の誘電体ペーストであり、硬化後の誘電率が15以上の特性を有するので、コンデンサ等電子部品を効率よく製造でき、極めて実用性の高いものである。また前述のように、誘電率が15以上である誘電体薄膜の形成が可能であるので、近年の小型化、高周波領域(10GHz程度の)用の電子部品として使用するのに適しており、基板内蔵型コンデンサやコイルやフィルターと印刷配線回路、増幅素子や機能素子と組合わせてアンテナ、RFモジュール、VCO(電圧制御発振回路)、パワーアンプ等の高周波電子回路や光ピックアップなどに用いられる高周波用電子部品として、使用可能である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a high dielectric constant epoxy resin composition or a high dielectric paste.
[0002]
[Prior art]
With increasing demands for miniaturization of electronic and information communication devices, development of circuit formation technology or component formation technology for directly forming electronic components having functions of capacitors, registers, etc. on various substrates is being promoted. In particular, in response to the increase in transmission capacity and speeding up in information communication in recent years, the high dielectric constant with excellent use characteristics in the high frequency region (about 10 GHz) and the excellent coating property that can cope with downsizing A component forming material is demanded, and a dielectric paste made of a synthetic resin and a dielectric powder is being studied. Patent Document 1 is known as such a dielectric paste. That is, even if the dielectric powder is contained in a high solid content ratio, the dielectric paste has a low viscosity and can be easily applied during circuit formation, and the formed circuit surface has a smooth and uniform film thickness and a high thickness. An object of the present invention is to provide a dielectric paste capable of forming a dielectric film having a dielectric constant and a low dielectric loss. Such a problem includes an aromatic liquid crystal polyester, a solvent containing a specific halogen-substituted phenol compound, and a dielectric powder. It is said that it can be solved by adding a specific ratio. However, such a dielectric paste is not preferable because it has low heat resistance and has a problem of containing halogen.
[0003]
Patent Document 2 is known as a technique for improving the resin flow when a large amount of an inorganic filler such as barium titanate is blended in an epoxy resin composition. In this patent document 2, it is said that the above-mentioned problems can be solved by adding a specific amount of a titanate coupling agent to the epoxy resin composition. However, adding a titanate coupling agent to the epoxy resin composition improves the flowability of the resin, but the dielectric constant is not improved so much and the problem is not solved. Therefore, an epoxy resin composition having a high dielectric constant without these problems has been studied.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2002-60595 A [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-158472
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to provide an epoxy resin composition and a dielectric paste having a high dielectric constant and excellent coatability, and in particular, using a high dielectric constant powder such as barium titanate. It is relatively easy to make a small electronic component, etc., without deteriorating electrical characteristics such as dielectric loss tangent, etc., and improving the coatability of the high dielectric constant epoxy resin composition. It is to be able to manufacture.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The problem to be solved is, as described in claim 1, 30 to 75 vol% of barium titanate powder surface-treated with a titanate coupling agent and an epoxy resin (including a curing agent and a curing accelerator) 70 to 70%. This can be solved by using a high dielectric constant epoxy resin composition comprising 25 vol%.
[0007]
Moreover, as described in claims 2 to 6, the titanate coupling agent is bis (dioctylpyrophosphate) oxyacetate titanate,
Tetra (2,2-diallyloxymethyl-1-butyl) bis (ditridecyl) phosphite titanate, tetraoctylbis (ditridecylphosphite) titanate, and tetraisopropylbis (dioctylphosphite). ) Titanate, and a high dielectric constant epoxy resin composition that is isopropyltri (n-aminoethyl-aminoethyl) titanate.
[0008]
Further, as described in claim 7, the barium titanate powder contains at least one of calcium, tin, zirconium, strontium, or niobium, and the high dielectric constant according to any one of claims 1 to 6. It is solved by making it a rate epoxy resin composition.
[0009]
Furthermore, as described in claim 8, the high dielectric constant epoxy resin composition described in any one of claims 1 to 7 has a viscosity of 0.5 to 50 poises and is cured. This can be solved by using a high dielectric constant epoxy resin paste having a dielectric constant of 15 or more.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below. The invention described in claim 1 is a high dielectric comprising 30 to 75 vol% of barium titanate powder surface-treated with a titanate coupling agent and 70 to 25 vol% of an epoxy resin (including a curing agent and a curing accelerator). Therefore, it is possible to provide an epoxy resin composition having a high dielectric constant and an excellent coating property. In particular, in the present invention, when a high dielectric constant is obtained with barium titanate powder, specifically, even when an epoxy resin composition having a dielectric constant of 15 or more is produced, there is no problem that the coating property is lowered due to an increase in viscosity. In addition, a high dielectric constant epoxy resin composition that does not deteriorate electrical characteristics such as dielectric loss tangent can be obtained.
[0011]
Thus, the barium titanate (BaTiO 3 ) powder used as a high dielectric constant powder in the present invention is used after being surface-treated with a titanate coupling agent. As a specific surface treatment method, the powder is added to a shearing super mixer, Henschel mixer, etc., which is called a dry method, pre-dried, and then an appropriate amount of the coupling agent is slowly added. Further, it is a method of processing by high-speed stirring under heating. Further, it can be carried out as it is in a method called a wet method, or by making a surface treatment in an alcohol or an aromatic organic solvent by making an alkylamine or an amine adduct in water. By applying such a surface treatment, high dispersion in the epoxy resin becomes possible, and the barium titanate powder can have a high dielectric constant with a small amount of addition, thereby deteriorating electrical characteristics such as dielectric loss tangent. In addition, the coatability can be improved. Various titanate coupling agents are known. Specifically, those described below are preferable.
[0012]
And the barium titanate powder surface-treated with the titanate coupling agent is added in an amount of 30 to 75 vol% with respect to 70 to 25 vol% of the epoxy resin (including a curing agent and a curing accelerator). If the added amount is less than 30 vol%, the viscosity of the dielectric paste is lowered and the coatability is improved, but the dielectric constant does not exceed 15 as intended, and exceeds 75 vol%. When added, there is an advantage that a dielectric film with a high dielectric constant can be formed. However, the viscosity of the dielectric paste becomes too high, resulting in poor coating properties when producing small electronic components. This is because the effect of the resin as a binder is lowered, and the strength of the formed dielectric film may be lowered, which is not preferable. The surface-treated barium titanate powder has a good dispersibility in an epoxy resin and can provide a high dielectric constant paste with excellent coatability. The barium titanate powder is particularly preferably in the range of 40 to 70 vol%.
[0013]
Moreover, the epoxy resin used for this invention is not specifically limited, A bisphenol-type epoxy resin, a phenol novolak-type epoxy resin, a cresol novolak-type epoxy resin, a polyfunctional glycidylamine resin etc. can be used. Of these, bisphenol type epoxy resins are preferably used. Moreover, it is preferable to use those epoxy resins having a number average molecular weight of about 100 to 1000, which can suppress an increase in the viscosity of the obtained dielectric paste, and is easy to apply during component formation. . Furthermore, it is preferable because it has characteristics such as low dielectric loss and low crystallinity. The epoxy resin is usually supplied in a liquid state. In this case, a predetermined amount of the barium titanate powder can be directly added, mixed and homogenized to obtain a dielectric pace. When the epoxy resin is solid or highly viscous, it may be dissolved or diluted in an appropriate organic solvent such as toluene, xylene, methyl ethyl ketone or the like.
[0014]
Further, the curing agent used in combination with the epoxy resin is not particularly limited, and various known epoxy resin curing agents such as acid anhydride curing agents (eg hexahydrophthalic anhydride) and amines are used. A system hardening agent etc. can be used, and the usage-amount can also be suitably used according to the kind of epoxy resin and hardening agent to be used. Further, it is preferable to use a curing accelerator in combination. The combined use of a curing accelerator is preferred because it has the effect of shortening the curing time after the paste coating and lowering the curing temperature, and the amount used is appropriately used depending on the type of epoxy resin and curing agent. It can be an amount.
[0015]
As the barium titanate powder used in combination with the epoxy resin, various types available from the market can be used. For example, powders such as irregular particles, spheres, ellipses, flats, whiskers, etc. can be used. The particle size is not particularly limited, and generally an average particle size of about 0.1 to 3 μm is preferable. Such barium titanate powder is produced by, for example, a solid phase method or an oxalate method. A specific product name is BT-206 manufactured by Fuji Titanium Industry Co., Ltd. In particular, in the present invention, it is important to use the barium titanate powder after heat treatment, and this heat treatment can reduce crystal growth and strain of the barium titanate powder. The dielectric constant of the barium titanate powder as the powder can be increased. This heat treatment is preferably performed at 1200 to 1400 ° C. for 10 minutes to 10 hours, and can be performed by a method such as normal heating (annealing) or sintering. In addition, when the barium titanate powder after heat treatment is agglomerated, it is pulverized by an appropriate pulverization method such as an automatic mortar, ball mill, pulverizer, etc. Also good. It is also preferable that the barium titanate powder has an aspect ratio of 1.5 to 10.
[0016]
The barium titanate powder includes at least one selected from calcium (Ca), tin (Sn), zirconium (Zr), strontium (Sr), and niobium (Nb). It is preferable to contain. This makes it possible to make the Curie point of the barium titanate powder close to room temperature, thereby obtaining a high dielectric constant near room temperature, which is advantageous in actual use. One method for producing the barium titanate powder is to mix at least one selected from calcium, tin, zirconium, strontium and niobium into the barium titanate powder, and mix it at 1100 to 1450 ° C. for 10 minutes. It is a powder-form thing which heat-processes above. Usually, it is preferable to contain 0.1 to 30 parts by weight of at least one selected from calcium, tin, zirconium, strontium and niobium with respect to 100 parts by weight of barium titanate. This is because when the content is less than 0.1 parts by weight, the effect of shifting the Curie point is small, and when it exceeds 30 parts by weight, the dielectric constant decreases. Especially, what contains 0.1-30 weight of calcium and / or tin with respect to 100 weight part of barium titanates is good.
[0017]
Next, the preferred titanate coupling agent in the present invention will be described. The titanate coupling agent is bis (dioctylpyrophosphate) oxyacetate titanate, or tetra (2,2-diallyloxymethyl-1-butyl) bis ( Ditridecyl) phosphite titanate, tetraoctyl bis (ditridecyl phosphite) titanate, tetraisopropyl bis (dioctyl phosphite) titanate, and isopropyl tri (n-aminoethyl-aminoethyl) ) By using titanate, it is most effective. That is, various titanate coupling agents are known, but the specific titanate coupling agents described above are preferable because these titanate coupling agents are compatible with the epoxy resin. This is because it has a characteristic of high. Thus, the barium titanate powder surface-treated with the titanate coupling agent having high compatibility with the epoxy resin can be highly dispersed in the epoxy resin. And it is preferable from the point of surface treatment efficiency and a dielectric constant that the processing amount of the said titanate coupling agent shall be 0.1-1.0 weight part with respect to 100 weight part of barium titanate powders. Ideally, it is preferable that the surface of the barium titanate powder is uniformly coated on one surface. This is because the dielectric constant decreases when the coating layer becomes too thick.
[0018]
The high dielectric constant epoxy resin composition as described above can be produced using a ball mill, a disper-type stirrer, a roll mill, a sand mill, a three roll or the like. At that time, within the range not impairing the effect of the present invention, inorganic fillers such as silica and calcium carbonate, organic fillers such as cured epoxy resins and cross-linked acrylic resins, dispersants, anti-settling agents, antioxidants, UV inhibitors One kind or two or more kinds of known and commonly used additives such as an antifoaming agent may be added. Moreover, the coating method of the dielectric paste which consists of the said high dielectric constant epoxy resin composition can be performed by well-known coating methods, such as a screen printing method, a spin coat method, a bar coat method, and a spray coat method. The film thickness varies depending on the application, but generally it is preferably in the range of 0.5 to 500 μm. The dielectric paste may be cured at room temperature, but is preferably heated at about 50 to 150 ° C. from the viewpoint of productivity.
[0019]
That is, when coating a dielectric paste comprising the high dielectric epoxy resin composition, the viscosity of the dielectric paste is adjusted with an appropriate organic solvent such as toluene, xylene, or methyl ethyl ketone for the purpose of improving coatability. Is done. As described in claim 8, the high dielectric constant epoxy resin composition is a paste having a viscosity of 0.5 to 50 poise (Ps), and a dielectric constant of a curing word is 15 or more. . The reason why the viscosity is in the range of 0.5 to 50 Ps is that if the viscosity is less than 0.5 Ps, the viscosity is low, and thus flows after coating. If the viscosity exceeds 50 Ps, the viscosity is too high and the thin film This is because the formation becomes difficult. A dielectric paste having such a viscosity is applied to a desired location on a substrate for an electronic component by a screen printing method, a spin coating method, a bar coating method, a spray coating method, etc., and then a curing treatment of an epoxy resin is performed. Then, a dielectric film is formed, and an electrode is formed on the dielectric film by ion sputtering or the like, so that a capacitor with a built-in substrate can be obtained, for example. Furthermore, high frequency electronics used in high frequency electronic circuits such as antennas, RF modules, VCOs (voltage controlled oscillation circuits), power amplifiers, and optical pickups in combination with coils and filters, printed wiring circuits, amplification elements and functional elements. It is formed as a part or the like.
[0020]
【Example】
The effects of the present invention will be described below with reference to examples and comparative examples. That is, barium titanate (calcium and tin added) powder surface-treated with various titanate coupling agents listed in Table 1 was used as a thermosetting epoxy resin (bisphenol A type epoxy resin, manufactured by Tohto Kasei Co., Ltd., YD-8125). ) 52 wt%, 47 wt% (hexahydrophthalic anhydride) as a curing agent and a curing accelerator (Japan Epoxy Resin, Epicure 3010) were mixed with 1 wt% epoxy resin component to prepare a sample. In addition, in order to promote uniform pasting, toluene was added as an organic solvent. For comparison, barium titanate (calcium and tin added) powder without surface treatment was also prepared. (F) The titanate coupling agent is bis (dioctylpyrophosphate) oxyacetate titanate (A), tetra (2,2-diallyloxymethyl-1-butyl) bis (ditridecyl) phosphite titanate (B). ), Tetraoctyl bis (ditridecyl phosphite) titanate as (C), tetraisopropyl bis (dioctyl phosphite) titanate as (D), isopropyl tri (n-aminoethyl-aminoethyl) titanate as (E) did.
[0021]
About each of these samples, the viscosity (Ps) was measured using the B-type viscometer. Next, after forming a thin film of several tens of μm on the copper foil using each of the above samples, and after heat curing at 120 ° C., the capacitance (C) is measured with an LCZ meter, and 1 MHz at room temperature. The dielectric constant (ε) and the dielectric loss tangent (tan δ) were determined. Furthermore, as for coating property, the thin film surface and film thickness when the thin film was formed by an automatic coating machine were observed, and those having no problem were indicated by ◯, and those having problems were indicated by X. The results are as shown in Table 1.
[0022]
[Table 1]
[0023]
As is apparent from Table 1, the high dielectric constant epoxy resin composition obtained by adding the barium titanate powder surface-treated with the titanate coupling agent of the present invention to the epoxy resin in a specific amount ratio is cured as a dielectric paste. The later dielectric constant is 15 or more and the dielectric loss tangent is 1.0% or less, and the viscosity is 0.5 to 50 poise (Ps), which is easy to handle and is easy to handle. It turns out that there is no problem. That is, as shown in Examples 1-15, the barium titanate powder surface-treated with the titanate coupling agent is in the range of 75 vol% (epoxy resin 25 vol%) to 30 vol% (epoxy resin 70 vol%), It can be seen that the dielectric constant is 15 or more, the dielectric loss tangent is 1.0% or less, the viscosity is in the range of 0.5 to 50 Ps, and all the coating properties are also preferable with a circle. It is also clear that the range of 40 to 75 vol% is particularly preferable.
[0024]
On the other hand, the epoxy resin composition shown in the comparative example is obtained when the titanate coupling agent surface-treated barium titanate powder shown in comparative examples 3, 5, 7 and 9 is 25 vol% (epoxy resin 80 vol%). It can be seen that the dielectric constant is hardly improved as compared with Comparative Example 1 in which the surface treatment is not performed. In addition, as described in Comparative Examples 2, 4, 6 and 8, when the titanate coupling agent surface-treated barium titanate powder was 80 vol% (epoxy resin 20 vol%), the coating properties were all marked with x. It turns out that it is difficult to form a thin film by an automatic coating machine, and there is a problem. Furthermore, the dielectric loss tangent (tan δ) exceeds 1.0% as in Comparative Examples 2, 4, 6, 8, and 10, indicating that there is a problem in terms of electrical characteristics.
[0025]
【The invention's effect】
As described above, the present invention is a high dielectric constant epoxy comprising 30 to 75 vol% of barium titanate powder surface-treated with a titanate coupling agent and 70 to 25 vol% of an epoxy resin (including a curing agent and a curing accelerator). By using the resin composition, the specific titanate coupling agent is bis (dioctylpyrophosphate) oxyacetate titanate, and tetra (2,2-diallyloxymethyl-1-butyl) bis (ditridecyl). ) Phosphite titanate, tetraoctyl bis (ditridecyl phosphite) titanate, tetraisopropyl bis (dioctyl phosphite) titanate, isopropyl tri (n-aminoethyl-aminoethyl) Titane By using an epoxy resin composition having a high dielectric constant, the viscosity is 0.5 to 50 poise, the coating property is good, the dielectric constant after curing is 15 or more, and the dielectric loss tangent is 1.0% or less. An epoxy resin composition having a high dielectric constant and excellent characteristics can be obtained.
[0026]
Further, by containing at least one of calcium, tin, zirconium, strontium, or niobium as the barium titanate powder, a high dielectric constant can be obtained near room temperature, which can be practically advantageous. .
[0027]
Furthermore, since the high dielectric constant epoxy resin composition is a high dielectric constant epoxy resin paste having a viscosity of 0.5 to 50 poise, it is a low-viscosity dielectric paste excellent in coating properties, Since the dielectric constant has a characteristic of 15 or more, electronic parts such as capacitors can be manufactured efficiently and are extremely practical. Further, as described above, since it is possible to form a dielectric thin film having a dielectric constant of 15 or more, it is suitable for use as an electronic component for recent miniaturization and high frequency range (about 10 GHz) Built-in capacitors, coils, filters, printed wiring circuits, amplifying elements and functional elements combined with antennas, RF modules, VCOs (voltage controlled oscillation circuits), power amplifiers, high-frequency electronic circuits and optical pickups It can be used as an electronic component.