JP2005001871A - シート後処理装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化,省電力化,低コスト化あるいはシーケンス制御の簡易化を図ることができる装置を提供する。
【解決手段】シートを排出する排出手段8とシートを整合する移動手段(18あるいは24の少なくともいずれか)とを備えたシート後処理装置において、メカニカルアクチュエータ13,14を用いて連結手段16の作動を制御し、移動手段の駆動を排出手段の駆動に必要に応じて適宜連結させることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】シートを排出する排出手段8とシートを整合する移動手段(18あるいは24の少なくともいずれか)とを備えたシート後処理装置において、メカニカルアクチュエータ13,14を用いて連結手段16の作動を制御し、移動手段の駆動を排出手段の駆動に必要に応じて適宜連結させることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置から搬送されるシートに整合処理を施すシート後処理装置および該シート後処理装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置等から搬送されたシートを受け取り、そのシートに整合処理を施すシート後処理装置において、画像形成装置等からシートを受け取るシート後処理装置に設けられた排出ローラ(排出手段)、該排出ローラから受け取ったシートを1枚ごとに整合するための引き寄せパドルや整合板は、その各々を動作させる複数の駆動源から構成されている。
【0003】
また、排出ローラ,引き寄せパドルおよび整合板等はシートの排出等に応じて適宜に駆動させることが必要なので、上記部材の作動を制御するのに複雑な制御回路を備えている。
【0004】
そして、引き寄せパドルや整合板の動作タイミングは、排出ローラの上流に配置されているパスセンサのON,OFFにより制御されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、装置の省電力化,低コスト化等の要求が高まっている。
【0006】
しかしながら、従来のシート後処理装置は、排出ローラ、引き寄せパドル、整合板等を各々の駆動源から駆動させているので構成を変えずにこれらの要求に対応するのは困難であった。
【0007】
また、複数の駆動源を要し、複数の部品の動作を制御しなければならないのでシーケンス制御も複雑であった。
【0008】
また、パスセンサという電気式制御装置を用いると省電力化,低コスト化の要求に応えるのは困難である。
【0009】
したがって、本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、省電力化,低コスト化あるいはシーケンス制御の簡易化を実現可能とするシート後処理装置および該シート後処理装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るシート後処理装置にあっては、シート搬送路からシートを排出する排出手段と、該排出手段により排出されたシートを収容する処理トレイと、該処理トレイ上に排出されたシートを整合するようにシートを移動させる移動手段と、該移動手段の駆動を前記排出手段の駆動に連結する連結手段と、該連結手段の駆動を制御するアクチュエータと、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路を搬送されるシートの通過に連動して前記連結手段の駆動を制御することは好適である。
【0012】
また、前記連結手段は、その円周上に設けられた歯が欠落した欠落部を有する欠け歯ギアを備え、前記アクチュエータは、該連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部に入り込むことにより該連結手段を所定位置で停止させるアーム部を備えたことは好適である。
【0013】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している第1のアーム部と、該第1のアーム部が前記シート搬送路を通過しているシートに押されることにより前記連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部に入り込み該連結手段を所定位置で停止させる第2のアーム部と、を備えたことは好適である。
【0014】
また、前記第1のアーム部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることは好適である。
【0015】
また、前記第1のアーム部は前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、シートが前記シート搬送路を通過し前記第1のアーム部がシートにより押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部から外れ該連結手段の駆動を開始させることは好適である。
【0016】
また、前記アクチュエータは、前記第1のアーム部を有する第1のアクチュエータと、前記第2のアーム部を有する第2のアクチュエータと、を備えたことは好適である。
【0017】
また、前記第2のアクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している突出部を有し、前記第1のアーム部または前記第2のアクチュエータの突出部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段の駆動を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることは好適である。
【0018】
また、前記第2のアクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している突出部を有し、前記第1のアーム部または前記突出部は、前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、シートが前記シート搬送路を通過し、該シートにより前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出する前記第1のアーム部または前記突出部が押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部から外れ前記連結手段の駆動を開始させることは好適である。
【0019】
また、前記移動手段は、前記連結手段が駆動せず前記排出手段からの駆動が伝達されない場合、前記処理トレイ上に排出されるシートと干渉しない位置に停止することは好適である。
【0020】
また、前記移動手段は、前記連結手段にて駆動が連結されると、移動動作を繰り返すことは好適である。
【0021】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段あるいはシート排出方向に略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段の少なくともいずれかを有することは好適である。
【0022】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段とシート排出方向と略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段とを備え、該幅方向整合手段がシートを排出方向に垂直な方向に整合する前後で前記排出方向整合手段が作動することは好適である。
【0023】
また、本発明に係る画像形成装置にあっては、上記本発明に係るシート後処理装置と、該シート後処理装置にシートを排紙する排紙手段とを備えたこと特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0025】
図1は、シートに画像を形成・定着する画像形成手段およびシート後処理装置からなる画像形成装置の概略断面図であり、図2,図3,図4,図5,図6はシート後処理装置の概略断面図である。
【0026】
図1において、画像形成手段1の画像形成過程は周知であるので説明は省略する。
【0027】
画像形成手段1内の画像形成部2において画像を形成され、定着器3で画像を定着されたシートは画像形成手段1の排紙ローラ(排紙手段)4によってシート後処理装置5に送り出される。
【0028】
図2はシート後処理装置を拡大したものである。シート後処理装置5にはシート搬送路6からシートを送り出す排出ローラ(排出手段)8、排出方向整合手段18、幅方向整合手段24、シートストッパ35が配設され、画像形成手段から処理トレイ34へ排出されてきたシートをシート排出方向には排出方向整合手段18とシートストッパ35によって、シート排出方向と略垂直な方向には幅方向整合手段24によってシートの整合がなされる。なお、該排出方向整合手段18および幅方向整合手段24の少なくともいずれかにより構成されるものが移動手段に相当する。
【0029】
その後、指定された枚数のシートが処理トレイ34上に積載されると、束排出ローラ32によって収納手段である収納トレイ33に束搬送され収納される。
【0030】
排出ローラ対8はタイミングベルト9、ギア10,11,12によって画像形成手段1の排紙ローラ4に連結されており、排紙ローラ4がモータ7によって回転駆動すると排出ローラ8も回転するようになっている。
【0031】
かかる構成とすることにより、排出ローラ8と排紙ローラ4の駆動源を共通にすることができるので省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0032】
また、排出方向整合手段18はギア15と欠け歯ギア(連結手段)16、タイミングベルト17によって排出ローラ8に連結されており、排出ローラ8の回転に伴いその動力が伝達されて排出方向整合手段18が回転するようになっている。
【0033】
かかる構成とすることにより、排出方向整合手段18と排出ローラ8との駆動源を共通にすることができるので省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0034】
また、ギア15は一方向クラッチを内蔵しており図8のA方向に回転したときにしか欠け歯ギア16へ動力を伝えないため、排出ローラ8が排出方向と逆方向に回転したときには、ギア15から欠け歯ギア16へは動力が伝わらず、排出方向整合手段18は回転しない。
【0035】
また、連結手段である欠け歯ギア16は、溝部を有する円筒部と円周上に設けられたギアの歯が所定範囲において欠落した欠落部を有するギア部とを奥行き方向に連続して備えており、排出ローラ8がシート排出方向に回転している場合でも、第2のアクチュエータ14のアーム14aが該欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入ると、欠け歯ギア16が停止して排出方向整合手段18に動力が伝わらず回転しないようになっている。
【0036】
そして、この欠け歯ギア16のギア部の欠落部は、排出方向整合手段18が処理トレイ34に送り込まれてくるシートと干渉しない位置(退避位置)に停止するように、所定位置に設けられている。
【0037】
また、図2に示すように、制御手段であるアクチュエータは、第1のアクチュエータ13及び第2のアクチュエータ14は、その一部であるアーム(第1のアーム部)13b,14bがシート搬送路6に突出した状態で停止するように回転可能に支持されている。
【0038】
そして、図3に示すように第1のアクチュエータ13は回転移動するとアーム13aが第2のアクチュエータを押して回転移動させ、第2のアクチュエータ14は回転移動するとアーム14a(第2のアーム部)が前記欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入り込み、欠け歯ギア16の駆動を停止させるようになっている。
【0039】
また、幅方向整合手段24はギア15、欠け歯ギア(連結手段)16、かさ歯ギア19,20、軸21、カム22、リンク23、ギア36、ラック37によって排出ローラ8の動力が伝達されて図7のように幅方向の整合動作を行うようになっている。
【0040】
具体的には、欠け歯ギア16が接続状態のとき、かさ歯ギア19,20を介してカム22が回転し、リンク23によって接続されている整合板24aが排出方向と垂直な方向に動作する。このとき図7に示すようにギア36、ラック37によって整合板24bが整合板24aと対になって動作するようになっている。
【0041】
かかる構成とすることにより、幅方向整合手段24と排出ローラ8との駆動源を共通にすることができるので省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0042】
また、ギア15は一方向クラッチを内蔵しており図8のA方向に回転したときにしか動力を伝えないため、排出ローラ8が排出方向と逆方向に回転したときには、ギア15から欠け歯ギア16へは動力が伝わらず、幅方向整合手段24は動作しない。
【0043】
また、排出ローラ8がシート排出方向に回転している場合でも、第2のアクチュエータ14のアーム14aが欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入ると、欠け歯ギア16が停止して幅方向整合手段24に動力が伝わらず作動しないようになっている。
【0044】
この欠け歯ギア16の歯の欠落部は、幅方向整合手段24が処理トレイ34に送り込まれてくるシートと干渉しない位置(退避位置)に停止するように、所定位置に設けられている。
【0045】
かかる構成とすることにより、処理トレイ34に正確に収容することができる。
【0046】
シート束排出ローラ32はタイミングベルト25、ギア26,27,28,29、タイミングベルト30によって排出ローラ4に接続されている。また、ギア26は一方向クラッチを内蔵しており図8のB方向に回転したときにしか動力をギア27に伝えない。
【0047】
このため排出ローラ8がシート排出方向に回転しているときには束排出ローラ32は回転せず、排出ローラ8がシート排出方向と逆の方向に回転しているときだけ下流の収納トレイ33に向けてシート束を搬送する仕組みになっている。
【0048】
次に、図を用いてシートの整合完了までを順を追って説明する。
【0049】
図2において、画像形成手段1がシートへの画像形成・定着を完了した後、シート後処理装置5へシートを排出するため排紙ローラ4がシートを搬送する方向へ回転する。このときシート後処理装置に配設された第1のアクチュエータ13および第2のアクチュエータ14はシート搬送路6にその一部であるアーム部13b(第1のアーム部),14b(突出部)を突出させて停止している起き上がった状態であるため、第2のアクチュエータ14のアーム14a(第2のアーム部)は欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入ることなく、欠け歯ギア16は回転し、排出方向整合手段18,幅方向整合手段24も作動している。
【0050】
図3において、排紙ローラ4によって搬送路6を通過しているシートSは、やがてシート先端によって第1のアクチュエータ13の搬送路6に突出している第1のアーム部であるアーム13bを押すと、第1のアクチュエータが回転移動しアーム13aによって第2のアクチュエータ14を押す。すると第2のアーム部であるアーム14aが回転している欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入り込み欠け歯ギア16が回転を停止する。そして、排出方向整合手段18および幅方向整合手段24には駆動が伝達されずともに上述した退避位置で停止することとなる。
【0051】
このように、機械式のアクチュエータを用いてシートの通過に連動して連結手段ひいては排出方向整合手段18および幅方向整合手段24の駆動を制御することができるので、装置の省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0052】
また、シートが搬送路を通過中のときは、排出方向整合手段18および幅方向整合手段24は退避位置で停止し、排出されてくるシートを確実に処理トレイに収容することができるようにしている。
【0053】
ここで、第1のアクチュエータ13は、搬送されるシートSが処理トレイ34に到達する前に、欠け歯ギア16が回転を停止し排出方向整合手段18及び幅方向整合手段24が退避位置で停止するように、排出手段8に対してシート搬送方向上流側に第1のアーム部であるアーム13bを突出させて停止するように配置されている。
【0054】
また、第2のアクチュエータ14は、シート搬送路6の端部で排出ローラ8に対してシート搬送方向下流側にアーム14b(突出部)を突出させて停止するように配置されている。
【0055】
そして、図4に示すように、排出ローラ8により搬送路6から排出されたシートSは、処理トレイ34の上面または先に積載されたシート束Pの上面に積載されるが、図5に示すように、シートSの後端がシート搬送路の第2のアクチュエータ14のアーム14b(突出部)を抜けると、第2のアクチュエータ14がバネ39によって起き上がるため第2のアーム部であるアーム14aが欠け歯ギア16の円筒部の溝部から外れ、バネ40により回転方向に外力が加えられて欠け歯ギア16が回転を開始し、動力をタイミングベルト17により伝達して排出方向整合手段18が図の矢印の方向に回転する。
【0056】
すると、排出方向整合手段18がシートSに接触しシートSがシートストッパ35に突き当たるまで排出方向に平行な方向の整合がなされる。
【0057】
また、欠け歯ギア16が回転すると同時にかさ歯ギア19,20、軸21、カム22、リンク23に動力が伝達し、幅方向整合手段24が動作する。これによりシートSが挟み込まれシート排出方向に略垂直な方向の整合がなされる。
【0058】
このように、排出手段8に対してシート排出方向下流側でシート搬送路6の端部に第2のアクチュエータ14のアーム14b(突出部)が突出するように第2のアクチュエータは配置されているので、排出されるシートSが処理トレイ上に排出完了するまで排出方向整合手段および幅方向整合手段が作動しないようにすることができる。
【0059】
かかる構成とすることにより、シートが処理トレイ上に積載され整合が必要なときのみ排出方向整合手段および幅方向整合手段から構成されている移動手段を作動させることができるので省電力化を図ることができる。
【0060】
また、シートが搬送路6を通過中のときは欠け歯ギア16は回転せず、排出方向整合手段18および幅方向整合手段24は作動しないが、シートが搬送路6を抜け処理トレイ上に収容された後は、排出手段8がシート排出方向に回転し欠け歯ギア16が回転している間、排出方向整合手段18は処理トレイ上のシートストッパにシートが突き当たるように回転し続け、図7に示すように幅方向整合手段24は対となっている整合板24a,24bでシートを挟み込むようにして整合し続ける。
【0061】
そして、幅方向整合手段24の整合板24a,24bでシートを排出方向に垂直な方向に挟み込んだ状態(図7(c))の時およびその前後においても、排出方向整合手段18はシートを排出方向に整合をするので、幅方向整合手段24でシートが押されて移動しても傾くことはなく、正確に整合することができる。
【0062】
シートSが整合されると、順次シートが画像形成手段1から送られてきて、説明してきたのと同様の処理が行われる。そして、所定枚数のシートの整合が完了すると、モータ7が排紙ローラ4をシート排出方向と逆方向に回転させる。これにより排出ローラ8もシート排出方向と逆方向に回転する。このとき、ギア15は一方向クラッチによって動力を欠け歯ギア16に伝えないため排出方向整合手段18および幅方向整合手段24は停止する。
【0063】
また、図6に示すように、ギア26は一方向クラッチによって動力がギア27へと伝えられ、束排出ローラ32が収納トレイ33にシート束Pを送り出す方向に回転しシート束Pの収納が完了する。
【0064】
このように、シート束Pが収納トレイに排出される際には移動手段は作動せずに、束排出ローラ32のみが作動するような構成としているので、省電力化,シーケンス制御の簡易化,低コスト化を図ることができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るシート後処理装置は、シート搬送路からシートを排出する排出手段と、該排出手段により排出されたシートを収容する処理トレイと、該処理トレイ上に排出されたシートを整合するようにシートを移動させる移動手段と、該移動手段の駆動を前記排出手段の駆動に連結する連結手段と、該連結手段の駆動を制御するアクチュエータと、を備えたことにより排出手段および移動手段の駆動源を共通にすることができ、また、アクチュエータにより必要に応じて駆動の連結を遮断することができるので省電力化,低コスト化を図ることができる。
【0066】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路を搬送されるシートの通過に連動して前記連結手段の駆動を制御するので、電気部品であるパスセンサを用いるよりも省電力化,低コスト化を図ることができ、シーケンス制御も簡略化できる。
【0067】
また、前記アクチュエータは、前記連結手段に設けられた溝部に入り込むことにより該連結手段を所定位置で停止させるアーム部を備えたことにより、機械的に連結手段の駆動を制御することができるので、省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0068】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している第1のアーム部と、該第1のアーム部が前記シート搬送路を通過しているシートに押されることにより前記連結手段の溝部に入り込み該連結手段を所定位置で停止させる第2のアーム部と、を備えたことにより、シートの通過に連動させて前記連結手段の駆動を機械的に制御することができる。
【0069】
また、前記第1のアーム部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることにより、シートが処理トレイに排出されている時に確実に移動手段の作動を停止することができるので、排出されてくるシートを確実に収容することができるとともに必要な場合のみ移動手段を駆動することができるので省電力化を図ることができる。
【0070】
また、前記第1のアーム部は前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、シートが前記シート搬送路を通過し前記第1のアーム部がシートにより押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の溝部から外れ該連結手段の駆動を開始させることにより、処理トレイにシートが収容されると確実に移動手段が作動しシートを整合することができるとともに必要な場合にのみ移動手段を作動することができるので省電力化を図ることができる。
【0071】
また、前記移動手段は、前記連結手段が駆動せず前記排出手段からの駆動が伝達されない場合、前記処理トレイ上に排出されるシートと干渉しない位置に停止することとにより、確実にシートを処理トレイに収容できる。
【0072】
また、前記移動手段は、前記連結手段にて駆動が連結されると、移動動作を繰り返すことにより、処理トレイに積載されたシートを確実に整合することができる。
【0073】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段あるいはシート排出方向に略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段の少なくともいずれかを有することにより、シートを正確に整合するとともに省電力化を図ることができる。
【0074】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段とシート排出方向と略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段とを備え、該幅方向整合手段がシートを排出方向に垂直な方向に整合する前後で前記排出方向整合手段が作動することにより、排出方向に垂直な方向に整合する場合に幅方向整合手段によりシートが押されて移動しても傾くことはないので、正確にシートを整合することができる。
【0075】
さらに、上記効果を有するシート後処理装置と該シート後処理装置にシートを排紙する排紙手段とを画像形成装置に備えることにより画像形成装置全体として省電力化,低コスト化あるいはシーケンス制御の簡易化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る画像形成装置およびシート後処理装置の概略断面図である。
【図2】実施の形態に係るシート後処理装置を説明する図である。
【図3】実施の形態に係るシート後処理装置のシート通過中の動作を説明する図である。
【図4】実施の形態に係るシート後処理装置のシート通過中の動作を説明する図である。
【図5】実施の形態に係るシート後処理装置のシート排出方向の整合動作を説明する図である。
【図6】実施の形態に係るシート後処理装置のシート束搬送動作を説明する図である。
【図7】実施の形態に係るシート後処理装置のシート幅方向の整合動作を説明する図である。
【図8】実施の形態に係るシート後処理装置の詳細構成図である。
【符号の説明】
P シート束
1 画像形成装置
2 画像形成部
3 定着器
4 排紙ローラ(排紙手段)
5 シート後処理装置
6 シート搬送路
7 モータ
8 排出ローラ(排出手段)
9 タイミングベルト
10,11,12 ギア
13 第1のアクチュエータ
14 第2のアクチュエータ
15 ギア
16 欠け歯ギア(連結手段)
17 タイミングベルト
18 排出方向整合手段
19,20 かさ歯ギア
21 軸
22 カム
23 リンク
24 幅方向整合手段
25 タイミングベルト
26,27,28,29 ギア
30 タイミングベルト
32 束排出ローラ
33 収納トレイ
34 処理トレイ
35 シートストッパ
36 ギア
37 ラック
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置から搬送されるシートに整合処理を施すシート後処理装置および該シート後処理装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置等から搬送されたシートを受け取り、そのシートに整合処理を施すシート後処理装置において、画像形成装置等からシートを受け取るシート後処理装置に設けられた排出ローラ(排出手段)、該排出ローラから受け取ったシートを1枚ごとに整合するための引き寄せパドルや整合板は、その各々を動作させる複数の駆動源から構成されている。
【0003】
また、排出ローラ,引き寄せパドルおよび整合板等はシートの排出等に応じて適宜に駆動させることが必要なので、上記部材の作動を制御するのに複雑な制御回路を備えている。
【0004】
そして、引き寄せパドルや整合板の動作タイミングは、排出ローラの上流に配置されているパスセンサのON,OFFにより制御されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、装置の省電力化,低コスト化等の要求が高まっている。
【0006】
しかしながら、従来のシート後処理装置は、排出ローラ、引き寄せパドル、整合板等を各々の駆動源から駆動させているので構成を変えずにこれらの要求に対応するのは困難であった。
【0007】
また、複数の駆動源を要し、複数の部品の動作を制御しなければならないのでシーケンス制御も複雑であった。
【0008】
また、パスセンサという電気式制御装置を用いると省電力化,低コスト化の要求に応えるのは困難である。
【0009】
したがって、本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、省電力化,低コスト化あるいはシーケンス制御の簡易化を実現可能とするシート後処理装置および該シート後処理装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るシート後処理装置にあっては、シート搬送路からシートを排出する排出手段と、該排出手段により排出されたシートを収容する処理トレイと、該処理トレイ上に排出されたシートを整合するようにシートを移動させる移動手段と、該移動手段の駆動を前記排出手段の駆動に連結する連結手段と、該連結手段の駆動を制御するアクチュエータと、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路を搬送されるシートの通過に連動して前記連結手段の駆動を制御することは好適である。
【0012】
また、前記連結手段は、その円周上に設けられた歯が欠落した欠落部を有する欠け歯ギアを備え、前記アクチュエータは、該連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部に入り込むことにより該連結手段を所定位置で停止させるアーム部を備えたことは好適である。
【0013】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している第1のアーム部と、該第1のアーム部が前記シート搬送路を通過しているシートに押されることにより前記連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部に入り込み該連結手段を所定位置で停止させる第2のアーム部と、を備えたことは好適である。
【0014】
また、前記第1のアーム部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることは好適である。
【0015】
また、前記第1のアーム部は前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、シートが前記シート搬送路を通過し前記第1のアーム部がシートにより押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部から外れ該連結手段の駆動を開始させることは好適である。
【0016】
また、前記アクチュエータは、前記第1のアーム部を有する第1のアクチュエータと、前記第2のアーム部を有する第2のアクチュエータと、を備えたことは好適である。
【0017】
また、前記第2のアクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している突出部を有し、前記第1のアーム部または前記第2のアクチュエータの突出部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段の駆動を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることは好適である。
【0018】
また、前記第2のアクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している突出部を有し、前記第1のアーム部または前記突出部は、前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、シートが前記シート搬送路を通過し、該シートにより前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出する前記第1のアーム部または前記突出部が押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の欠け歯ギアの歯の欠落部から外れ前記連結手段の駆動を開始させることは好適である。
【0019】
また、前記移動手段は、前記連結手段が駆動せず前記排出手段からの駆動が伝達されない場合、前記処理トレイ上に排出されるシートと干渉しない位置に停止することは好適である。
【0020】
また、前記移動手段は、前記連結手段にて駆動が連結されると、移動動作を繰り返すことは好適である。
【0021】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段あるいはシート排出方向に略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段の少なくともいずれかを有することは好適である。
【0022】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段とシート排出方向と略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段とを備え、該幅方向整合手段がシートを排出方向に垂直な方向に整合する前後で前記排出方向整合手段が作動することは好適である。
【0023】
また、本発明に係る画像形成装置にあっては、上記本発明に係るシート後処理装置と、該シート後処理装置にシートを排紙する排紙手段とを備えたこと特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0025】
図1は、シートに画像を形成・定着する画像形成手段およびシート後処理装置からなる画像形成装置の概略断面図であり、図2,図3,図4,図5,図6はシート後処理装置の概略断面図である。
【0026】
図1において、画像形成手段1の画像形成過程は周知であるので説明は省略する。
【0027】
画像形成手段1内の画像形成部2において画像を形成され、定着器3で画像を定着されたシートは画像形成手段1の排紙ローラ(排紙手段)4によってシート後処理装置5に送り出される。
【0028】
図2はシート後処理装置を拡大したものである。シート後処理装置5にはシート搬送路6からシートを送り出す排出ローラ(排出手段)8、排出方向整合手段18、幅方向整合手段24、シートストッパ35が配設され、画像形成手段から処理トレイ34へ排出されてきたシートをシート排出方向には排出方向整合手段18とシートストッパ35によって、シート排出方向と略垂直な方向には幅方向整合手段24によってシートの整合がなされる。なお、該排出方向整合手段18および幅方向整合手段24の少なくともいずれかにより構成されるものが移動手段に相当する。
【0029】
その後、指定された枚数のシートが処理トレイ34上に積載されると、束排出ローラ32によって収納手段である収納トレイ33に束搬送され収納される。
【0030】
排出ローラ対8はタイミングベルト9、ギア10,11,12によって画像形成手段1の排紙ローラ4に連結されており、排紙ローラ4がモータ7によって回転駆動すると排出ローラ8も回転するようになっている。
【0031】
かかる構成とすることにより、排出ローラ8と排紙ローラ4の駆動源を共通にすることができるので省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0032】
また、排出方向整合手段18はギア15と欠け歯ギア(連結手段)16、タイミングベルト17によって排出ローラ8に連結されており、排出ローラ8の回転に伴いその動力が伝達されて排出方向整合手段18が回転するようになっている。
【0033】
かかる構成とすることにより、排出方向整合手段18と排出ローラ8との駆動源を共通にすることができるので省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0034】
また、ギア15は一方向クラッチを内蔵しており図8のA方向に回転したときにしか欠け歯ギア16へ動力を伝えないため、排出ローラ8が排出方向と逆方向に回転したときには、ギア15から欠け歯ギア16へは動力が伝わらず、排出方向整合手段18は回転しない。
【0035】
また、連結手段である欠け歯ギア16は、溝部を有する円筒部と円周上に設けられたギアの歯が所定範囲において欠落した欠落部を有するギア部とを奥行き方向に連続して備えており、排出ローラ8がシート排出方向に回転している場合でも、第2のアクチュエータ14のアーム14aが該欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入ると、欠け歯ギア16が停止して排出方向整合手段18に動力が伝わらず回転しないようになっている。
【0036】
そして、この欠け歯ギア16のギア部の欠落部は、排出方向整合手段18が処理トレイ34に送り込まれてくるシートと干渉しない位置(退避位置)に停止するように、所定位置に設けられている。
【0037】
また、図2に示すように、制御手段であるアクチュエータは、第1のアクチュエータ13及び第2のアクチュエータ14は、その一部であるアーム(第1のアーム部)13b,14bがシート搬送路6に突出した状態で停止するように回転可能に支持されている。
【0038】
そして、図3に示すように第1のアクチュエータ13は回転移動するとアーム13aが第2のアクチュエータを押して回転移動させ、第2のアクチュエータ14は回転移動するとアーム14a(第2のアーム部)が前記欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入り込み、欠け歯ギア16の駆動を停止させるようになっている。
【0039】
また、幅方向整合手段24はギア15、欠け歯ギア(連結手段)16、かさ歯ギア19,20、軸21、カム22、リンク23、ギア36、ラック37によって排出ローラ8の動力が伝達されて図7のように幅方向の整合動作を行うようになっている。
【0040】
具体的には、欠け歯ギア16が接続状態のとき、かさ歯ギア19,20を介してカム22が回転し、リンク23によって接続されている整合板24aが排出方向と垂直な方向に動作する。このとき図7に示すようにギア36、ラック37によって整合板24bが整合板24aと対になって動作するようになっている。
【0041】
かかる構成とすることにより、幅方向整合手段24と排出ローラ8との駆動源を共通にすることができるので省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0042】
また、ギア15は一方向クラッチを内蔵しており図8のA方向に回転したときにしか動力を伝えないため、排出ローラ8が排出方向と逆方向に回転したときには、ギア15から欠け歯ギア16へは動力が伝わらず、幅方向整合手段24は動作しない。
【0043】
また、排出ローラ8がシート排出方向に回転している場合でも、第2のアクチュエータ14のアーム14aが欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入ると、欠け歯ギア16が停止して幅方向整合手段24に動力が伝わらず作動しないようになっている。
【0044】
この欠け歯ギア16の歯の欠落部は、幅方向整合手段24が処理トレイ34に送り込まれてくるシートと干渉しない位置(退避位置)に停止するように、所定位置に設けられている。
【0045】
かかる構成とすることにより、処理トレイ34に正確に収容することができる。
【0046】
シート束排出ローラ32はタイミングベルト25、ギア26,27,28,29、タイミングベルト30によって排出ローラ4に接続されている。また、ギア26は一方向クラッチを内蔵しており図8のB方向に回転したときにしか動力をギア27に伝えない。
【0047】
このため排出ローラ8がシート排出方向に回転しているときには束排出ローラ32は回転せず、排出ローラ8がシート排出方向と逆の方向に回転しているときだけ下流の収納トレイ33に向けてシート束を搬送する仕組みになっている。
【0048】
次に、図を用いてシートの整合完了までを順を追って説明する。
【0049】
図2において、画像形成手段1がシートへの画像形成・定着を完了した後、シート後処理装置5へシートを排出するため排紙ローラ4がシートを搬送する方向へ回転する。このときシート後処理装置に配設された第1のアクチュエータ13および第2のアクチュエータ14はシート搬送路6にその一部であるアーム部13b(第1のアーム部),14b(突出部)を突出させて停止している起き上がった状態であるため、第2のアクチュエータ14のアーム14a(第2のアーム部)は欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入ることなく、欠け歯ギア16は回転し、排出方向整合手段18,幅方向整合手段24も作動している。
【0050】
図3において、排紙ローラ4によって搬送路6を通過しているシートSは、やがてシート先端によって第1のアクチュエータ13の搬送路6に突出している第1のアーム部であるアーム13bを押すと、第1のアクチュエータが回転移動しアーム13aによって第2のアクチュエータ14を押す。すると第2のアーム部であるアーム14aが回転している欠け歯ギア16の円筒部の溝部に入り込み欠け歯ギア16が回転を停止する。そして、排出方向整合手段18および幅方向整合手段24には駆動が伝達されずともに上述した退避位置で停止することとなる。
【0051】
このように、機械式のアクチュエータを用いてシートの通過に連動して連結手段ひいては排出方向整合手段18および幅方向整合手段24の駆動を制御することができるので、装置の省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0052】
また、シートが搬送路を通過中のときは、排出方向整合手段18および幅方向整合手段24は退避位置で停止し、排出されてくるシートを確実に処理トレイに収容することができるようにしている。
【0053】
ここで、第1のアクチュエータ13は、搬送されるシートSが処理トレイ34に到達する前に、欠け歯ギア16が回転を停止し排出方向整合手段18及び幅方向整合手段24が退避位置で停止するように、排出手段8に対してシート搬送方向上流側に第1のアーム部であるアーム13bを突出させて停止するように配置されている。
【0054】
また、第2のアクチュエータ14は、シート搬送路6の端部で排出ローラ8に対してシート搬送方向下流側にアーム14b(突出部)を突出させて停止するように配置されている。
【0055】
そして、図4に示すように、排出ローラ8により搬送路6から排出されたシートSは、処理トレイ34の上面または先に積載されたシート束Pの上面に積載されるが、図5に示すように、シートSの後端がシート搬送路の第2のアクチュエータ14のアーム14b(突出部)を抜けると、第2のアクチュエータ14がバネ39によって起き上がるため第2のアーム部であるアーム14aが欠け歯ギア16の円筒部の溝部から外れ、バネ40により回転方向に外力が加えられて欠け歯ギア16が回転を開始し、動力をタイミングベルト17により伝達して排出方向整合手段18が図の矢印の方向に回転する。
【0056】
すると、排出方向整合手段18がシートSに接触しシートSがシートストッパ35に突き当たるまで排出方向に平行な方向の整合がなされる。
【0057】
また、欠け歯ギア16が回転すると同時にかさ歯ギア19,20、軸21、カム22、リンク23に動力が伝達し、幅方向整合手段24が動作する。これによりシートSが挟み込まれシート排出方向に略垂直な方向の整合がなされる。
【0058】
このように、排出手段8に対してシート排出方向下流側でシート搬送路6の端部に第2のアクチュエータ14のアーム14b(突出部)が突出するように第2のアクチュエータは配置されているので、排出されるシートSが処理トレイ上に排出完了するまで排出方向整合手段および幅方向整合手段が作動しないようにすることができる。
【0059】
かかる構成とすることにより、シートが処理トレイ上に積載され整合が必要なときのみ排出方向整合手段および幅方向整合手段から構成されている移動手段を作動させることができるので省電力化を図ることができる。
【0060】
また、シートが搬送路6を通過中のときは欠け歯ギア16は回転せず、排出方向整合手段18および幅方向整合手段24は作動しないが、シートが搬送路6を抜け処理トレイ上に収容された後は、排出手段8がシート排出方向に回転し欠け歯ギア16が回転している間、排出方向整合手段18は処理トレイ上のシートストッパにシートが突き当たるように回転し続け、図7に示すように幅方向整合手段24は対となっている整合板24a,24bでシートを挟み込むようにして整合し続ける。
【0061】
そして、幅方向整合手段24の整合板24a,24bでシートを排出方向に垂直な方向に挟み込んだ状態(図7(c))の時およびその前後においても、排出方向整合手段18はシートを排出方向に整合をするので、幅方向整合手段24でシートが押されて移動しても傾くことはなく、正確に整合することができる。
【0062】
シートSが整合されると、順次シートが画像形成手段1から送られてきて、説明してきたのと同様の処理が行われる。そして、所定枚数のシートの整合が完了すると、モータ7が排紙ローラ4をシート排出方向と逆方向に回転させる。これにより排出ローラ8もシート排出方向と逆方向に回転する。このとき、ギア15は一方向クラッチによって動力を欠け歯ギア16に伝えないため排出方向整合手段18および幅方向整合手段24は停止する。
【0063】
また、図6に示すように、ギア26は一方向クラッチによって動力がギア27へと伝えられ、束排出ローラ32が収納トレイ33にシート束Pを送り出す方向に回転しシート束Pの収納が完了する。
【0064】
このように、シート束Pが収納トレイに排出される際には移動手段は作動せずに、束排出ローラ32のみが作動するような構成としているので、省電力化,シーケンス制御の簡易化,低コスト化を図ることができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るシート後処理装置は、シート搬送路からシートを排出する排出手段と、該排出手段により排出されたシートを収容する処理トレイと、該処理トレイ上に排出されたシートを整合するようにシートを移動させる移動手段と、該移動手段の駆動を前記排出手段の駆動に連結する連結手段と、該連結手段の駆動を制御するアクチュエータと、を備えたことにより排出手段および移動手段の駆動源を共通にすることができ、また、アクチュエータにより必要に応じて駆動の連結を遮断することができるので省電力化,低コスト化を図ることができる。
【0066】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路を搬送されるシートの通過に連動して前記連結手段の駆動を制御するので、電気部品であるパスセンサを用いるよりも省電力化,低コスト化を図ることができ、シーケンス制御も簡略化できる。
【0067】
また、前記アクチュエータは、前記連結手段に設けられた溝部に入り込むことにより該連結手段を所定位置で停止させるアーム部を備えたことにより、機械的に連結手段の駆動を制御することができるので、省電力化,シーケンス制御の簡易化を図ることができる。
【0068】
また、前記アクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している第1のアーム部と、該第1のアーム部が前記シート搬送路を通過しているシートに押されることにより前記連結手段の溝部に入り込み該連結手段を所定位置で停止させる第2のアーム部と、を備えたことにより、シートの通過に連動させて前記連結手段の駆動を機械的に制御することができる。
【0069】
また、前記第1のアーム部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることにより、シートが処理トレイに排出されている時に確実に移動手段の作動を停止することができるので、排出されてくるシートを確実に収容することができるとともに必要な場合のみ移動手段を駆動することができるので省電力化を図ることができる。
【0070】
また、前記第1のアーム部は前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、シートが前記シート搬送路を通過し前記第1のアーム部がシートにより押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の溝部から外れ該連結手段の駆動を開始させることにより、処理トレイにシートが収容されると確実に移動手段が作動しシートを整合することができるとともに必要な場合にのみ移動手段を作動することができるので省電力化を図ることができる。
【0071】
また、前記移動手段は、前記連結手段が駆動せず前記排出手段からの駆動が伝達されない場合、前記処理トレイ上に排出されるシートと干渉しない位置に停止することとにより、確実にシートを処理トレイに収容できる。
【0072】
また、前記移動手段は、前記連結手段にて駆動が連結されると、移動動作を繰り返すことにより、処理トレイに積載されたシートを確実に整合することができる。
【0073】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段あるいはシート排出方向に略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段の少なくともいずれかを有することにより、シートを正確に整合するとともに省電力化を図ることができる。
【0074】
また、前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段とシート排出方向と略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段とを備え、該幅方向整合手段がシートを排出方向に垂直な方向に整合する前後で前記排出方向整合手段が作動することにより、排出方向に垂直な方向に整合する場合に幅方向整合手段によりシートが押されて移動しても傾くことはないので、正確にシートを整合することができる。
【0075】
さらに、上記効果を有するシート後処理装置と該シート後処理装置にシートを排紙する排紙手段とを画像形成装置に備えることにより画像形成装置全体として省電力化,低コスト化あるいはシーケンス制御の簡易化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る画像形成装置およびシート後処理装置の概略断面図である。
【図2】実施の形態に係るシート後処理装置を説明する図である。
【図3】実施の形態に係るシート後処理装置のシート通過中の動作を説明する図である。
【図4】実施の形態に係るシート後処理装置のシート通過中の動作を説明する図である。
【図5】実施の形態に係るシート後処理装置のシート排出方向の整合動作を説明する図である。
【図6】実施の形態に係るシート後処理装置のシート束搬送動作を説明する図である。
【図7】実施の形態に係るシート後処理装置のシート幅方向の整合動作を説明する図である。
【図8】実施の形態に係るシート後処理装置の詳細構成図である。
【符号の説明】
P シート束
1 画像形成装置
2 画像形成部
3 定着器
4 排紙ローラ(排紙手段)
5 シート後処理装置
6 シート搬送路
7 モータ
8 排出ローラ(排出手段)
9 タイミングベルト
10,11,12 ギア
13 第1のアクチュエータ
14 第2のアクチュエータ
15 ギア
16 欠け歯ギア(連結手段)
17 タイミングベルト
18 排出方向整合手段
19,20 かさ歯ギア
21 軸
22 カム
23 リンク
24 幅方向整合手段
25 タイミングベルト
26,27,28,29 ギア
30 タイミングベルト
32 束排出ローラ
33 収納トレイ
34 処理トレイ
35 シートストッパ
36 ギア
37 ラック
Claims (14)
- シート搬送路からシートを排出する排出手段と、該排出手段により排出されたシートを収容する処理トレイと、該処理トレイ上に排出されたシートを整合するようにシートを移動させる移動手段と、該移動手段の駆動を前記排出手段の駆動に連結する連結手段と、該連結手段の駆動を制御するアクチュエータと、を備えたことを特徴とするシート後処理装置。
- 前記アクチュエータは、前記シート搬送路を搬送されるシートの通過に連動して前記連結手段の駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載のシート後処理装置。
- 前記アクチュエータは、前記連結手段に設けられた溝部に入り込むことにより該連結手段を所定位置で停止させるアーム部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のシート後処理装置。
- 前記アクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している第1のアーム部と、該第1のアーム部が前記シート搬送路を通過しているシートに押されることにより前記連結手段の溝部に入り込み該連結手段を所定位置で停止させる第2のアーム部と、を備えたことを特徴とする請求項3に記載のシート後処理装置。
- 前記第1のアーム部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることを特徴とする請求項4に記載のシート後処理装置。
- 前記第1のアーム部は前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、シートが前記シート搬送路を通過し前記第1のアーム部がシートにより押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の溝部から外れ該連結手段の駆動を開始させることを特徴とする請求項4に記載のシート後処理装置。
- 前記アクチュエータは、
前記第1のアーム部を有する第1のアクチュエータと、
前記第2のアーム部を有する第2のアクチュエータと、
を備えたことを特徴とする請求項4,5または6に記載のシート後処理装置。 - 前記第2のアクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している突出部を有し、
前記第1のアーム部または前記第2のアクチュエータの突出部は、前記排出手段により排出されるシートが前記処理トレイに到達する前に前記連結手段の駆動を停止させる位置に、前記シート搬送路に突出していることを特徴とする請求項7に記載のシート後処理装置。 - 前記第2のアクチュエータは、前記シート搬送路をシートが通過していない場合に該シート搬送路に突出している突出部を有し、
前記第1のアーム部または前記突出部は、前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出し、
シートが前記シート搬送路を通過し、該シートにより前記シート搬送路のシート搬送方向下流側の端部に突出する前記第1のアーム部または前記突出部が押されなくなると、前記第2のアーム部は、前記連結手段の溝部から外れ前記連結手段の駆動を開始させることを特徴とする請求項7に記載のシート後処理装置。 - 前記移動手段は、前記連結手段が駆動せず前記排出手段からの駆動が伝達されない場合、前記処理トレイ上に排出されるシートと干渉しない位置に停止することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
- 前記移動手段は、前記連結手段にて駆動が連結されると、移動動作を繰り返すことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
- 前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段あるいはシート排出方向に略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段の少なくともいずれかを有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
- 前記移動手段は、シート排出方向にシートを整合する排出方向整合手段とシート排出方向と略垂直な方向にシートを整合する幅方向整合手段とを備え、該幅方向整合手段がシートを排出方向に略垂直な方向に整合する前後で前記排出方向整合手段が作動することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
- 前記請求項1乃至13のいずれか1項に記載のシート後処理装置と、該シート後処理装置にシートを排紙する排紙手段とを備えたこと特徴とする画像形成装置。
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2003
- 2003-06-16 JP JP2003170149A patent/JP2005001871A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |