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JP2005093874A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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JP2005093874A JP2003327754A JP2003327754A JP2005093874A JP 2005093874 A JP2005093874 A JP 2005093874A JP 2003327754 A JP2003327754 A JP 2003327754A JP 2003327754 A JP2003327754 A JP 2003327754A JP 2005093874 A JP2005093874 A JP 2005093874A
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Teruo Takizawa
照夫 瀧澤
Yukimune Watanabe
幸宗 渡邉
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Abstract

【課題】 低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させる。
【解決手段】 単結晶半導体層3の薄膜領域R1側にソース層10aを形成するとともに、単結晶半導体層3の厚膜領域R2側にドレイン層10bを形成し、ゲート電極7の一端が薄膜領域R1にかかるとともに、ゲート電極7の他端が厚膜領域R2にかかるようにして、ゲート電極7を傾斜面3a上に配置する。
【選択図】 図2

Description

本発明は半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、特に、SOI(Siliconon Insulator)基板上に形成されたMOSトランジスタに適用して好適なものである。
SOI基板上に形成されたMOSトランジスタは、素子分離の容易性、ラッチアップフリー、ソース/ドレイン接合容量が小さいなどの点から、その有用性が注目されている。
特に、完全空乏型SOIトランジスタは、低消費電力かつ高速動作が可能で、低電圧駆動が容易なため、SOIトランジスタを完全空乏モードで動作させるための研究が盛んに行われている。
しかし、SOIトランジスタを完全空乏モードで動作させるには、SOI膜厚を薄くする必要がある。このため、ドレイン誘起電位障壁低下(DIBL:Drain Induced Barrier Lowering)に起因してパンチスルー現象が起こり易くなり、SOIトランジスタのドレイン耐圧が低下する。
一方、ドレイン耐圧の低下を防止するために、SOI膜厚を厚くすると、SOIトランジスタが完全空乏モードから部分空乏モードに変遷し、SOIトランジスタの低電圧動作が困難になる。
また、特許文献1には、SOIトランジスタのドレイン耐圧を向上させ、動作速度の高速化を図るために、SOI基板の半導体層に凹部を形成し、ソース/ドレイン領域に挟まれた凹部チャネル領域上にゲート電極を形成する方法が開示されている。
特開平5−67785号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、ドレイン領域の半導体層が厚膜化されるため、ドレイン耐圧を向上させることができるが、ソース領域の半導体層も同時に厚膜化されるため、しきい値電圧が高くなり、低電圧動作に支障を来たすという問題があった。
そこで、本発明の目的は、低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることが可能な半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、絶縁層上の半導体層に電界効果型トランジスタが形成された半導体装置において、前記電界効果型トランジスタのドレイン層側の半導体層の膜厚がソース層側の半導体層の膜厚に比べて厚いことを特徴とする。
これにより、ドレイン層側の半導体層の膜厚およびソース層側の半導体層の膜厚を互いに異ならせることが可能となり、しきい値電圧およびドレイン耐圧を個別に調整することが可能となる。このため、しきい値電圧の上昇を抑制しつつ、ドレイン誘起電位障壁低下を防止することが可能となり、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記半導体層は、前記電界効果型トランジスタのソース層が形成された第1領域と、前記電界効果型トランジスタのドレイン層が形成され、前記第1領域の半導体層よりも膜厚が厚い第2領域と、前記電界効果型トランジスタのゲート電極が配置され、前記第1領域と前記第2領域とを接続する第3領域とを備えることを特徴とする。
これにより、ドレイン層側の半導体層の膜厚およびソース層側の半導体層の膜厚が互いに異なる場合においても、ドレイン層とソース層との間にゲート電極を配置することが可能となり、低電圧駆動が可能でドレイン耐圧の大きな電界効果型トランジスタを形成することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記ゲート電極の一端は前記第1領域に配置され、前記ゲート電極の他端は前記第2領域に配置されていることを特徴とする。
これにより、ドレイン層側の半導体層の膜厚およびソース層側の半導体層の膜厚が互いに異なる場合においても、ゲート電極の両側にソース/ドレイン層をそれぞれ安定して形成することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記半導体層の第1領域の膜厚は、前記ソース層の近傍のボディ領域が完全空乏モードで動作するように設定されていることを特徴とする。
これにより、ソース接合容量を低減することが可能となり、ドレイン耐圧の低下を抑止しつつ、電界効果型トランジスタの高速化を図ることが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記半導体層の第2領域の膜厚は、前記半導体層の第1領域の膜厚の2倍以上であることを特徴とする。
これにより、ソース層の近傍のボディ領域を完全空乏モードで動作させるために、ソース層側の半導体層の膜厚を薄膜化した場合においても、必要なドレイン耐圧を確保することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記電界効果型トランジスタのボディ領域とドレイン層との間に配置され、前記半導体層に形成された電界緩和領域を備えることを特徴とする。
これにより、しきい値電圧に影響を与えることなく、ドレイン側の電界を緩和することが可能となり、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記電界緩和領域は、前記ドレイン層の不純物濃度よりも薄い不純物拡散層であることを特徴とする。
これにより、半導体層にイオン注入を行うことで、電界効果型トランジスタのボディ領域とドレイン層との間に電界緩和領域を形成することが可能となり、ドレイン側の電界を緩和することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記電界緩和領域は、前記ボディ領域から前記ドレイン層に向かって不純物濃度が徐々に増加していることを特徴とする。
これにより、しきい値電圧に影響を与えることなく、ドレイン側の電界をより一層緩和することが可能となり、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧をより一層向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置によれば、前記電界効果型トランジスタはSOI基板上に形成されていることを特徴とする。
これにより、MOSトランジスタの素子分離を容易に行うことが可能となるとともに、ラッチアップを防止することができ、さらに、ソース/ドレイン接合容量を低減させて、MOSトランジスタの高速化を図ることが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁層上の半導体層に膜厚差を形成する工程と、前記半導体層の膜厚の異なる領域に端部がかかるように配置されたゲート電極を前記半導体層上に形成する工程と、前記ゲート電極の両側にそれぞれ配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、ドレイン層側の半導体層の膜厚およびソース層側の半導体層の膜厚を異ならせることが可能となり、しきい値電圧およびドレイン耐圧を個別に調整することを可能として、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記絶縁層上の半導体層に膜厚差を形成する工程は、前記半導体層上の一部を覆う酸化防止膜を形成する工程と、前記酸化防止膜が形成された前記半導体層を熱酸化する工程と、前記酸化防止膜および前記半導体層に形成された熱酸化膜を除去する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、膜厚の異なる領域を滑らかに接続することを可能としつつ、絶縁層上の半導体層に膜厚差を形成することが可能となる。このため、ドレイン層側の半導体層の膜厚およびソース層側の半導体層の膜厚が互いに異なる場合においても、ドレイン層とソース層との間にゲート電極を安定して配置することが可能となり、低電圧駆動が可能でドレイン耐圧の大きな電界効果型トランジスタを形成することができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記半導体層に膜厚差を形成する工程は、前記半導体層上の一部を覆うレジスト層を形成する工程と、前記レジスト層をマスクとして前記半導体層の一部をエッチング除去する工程と、前記レジスト層を除去する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、絶縁層上の半導体層に膜厚差を形成することが可能となり、ドレイン層側の半導体層の膜厚およびソース層側の半導体層の膜厚を異ならせることが可能として、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記ゲート電極下のボディ領域と前記ドレイン層との間に配置された電界緩和領域を前記半導体層に形成する工程をさらに備えることを特徴とする。
これにより、しきい値電圧に影響を与えることなく、ドレイン側の電界を緩和することが可能となり、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記電界緩和領域を前記半導体層に形成する工程は、前記ゲート電極をマスクとして前記半導体層にイオン注入を行うことにより、前記ドレイン層の不純物濃度よりも薄い不純物拡散層を形成する工程と、前記ゲート電極から前記ドレイン層側に向かって食み出すように配置されたレジスト層を、前記不純物拡散層が設けられた前記半導体層上に形成する工程と、前記ゲート電極および前記レジスト層をマスクとして前記半導体層にイオン注入を行うことにより、前記ソース/ドレイン層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
これにより、半導体層にイオン注入を行うことで、電界効果型トランジスタのボディ領域とドレイン層との間に電界緩和領域を形成することが可能となり、しきい値電圧に影響を与えることなく、ドレイン側の電界を緩和することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る半導体装置の製造方法によれば、前記電界緩和領域を前記半導体層に形成する工程は、濃度または注入エネルギーの異なるイオン注入を複数回行うことを特徴とする。
これにより、ボディ領域からドレイン層に向かって不純物濃度を徐々に増加させることが可能となり、ドレイン側の電界を効果的に緩和することを可能として、ドレイン耐圧をより一層向上させることができる。
以下、本発明の実施形態に係る半導体装置およびその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図1(a)において、半導体基板1上には絶縁層2が形成され、絶縁層2上には単結晶半導体層3が形成されている。なお、半導体基板1および単結晶半導体層3の材質としては、例えば、Si、Si−Ge、GaAs、InP、GaP、GaNなどを用いることができ、絶縁層2としては、例えば、酸化膜を用いることができる。また、絶縁層2上に半導体層3が形成された半導体基板1としては、例えば、SOI基板を用いることができ、SOI基板としては、SIMOX(Separation by Implanted Oxgen)基板、貼り合わせ基板またはレーザアニール基板などを用いることができる。また、半導体基板1以外にも、サファイア基板またはガラス基板などを用いるようにしてもよい。
次に、図1(b)に示すように、単結晶半導体層3の一部を覆うように配置された酸化防止膜4を形成する。なお、酸化防止膜4としては、例えば、シリコン窒化膜を用いることができる。
次に、図1(c)に示すように、酸化防止膜4をマスクとして単結晶半導体層3の一部の熱酸化を行うことにより、単結晶半導体層3上に酸化層5を形成する。そして、図1(d)に示すように、単結晶半導体層3上の酸化防止膜4および酸化層5を除去する。
ここで、酸化防止膜4をマスクとして単結晶半導体層3の一部の熱酸化を行うことにより、単結晶半導体層3が露出された領域では、酸化防止膜4で覆われた領域に比べて、単結晶半導体層3の熱酸化をより多く進行させることを可能として、単結晶半導体層3の膜厚を薄くすることができる。このため、単結晶半導体層3の膜厚W1が薄い薄膜領域R1および単結晶半導体層3の膜厚W2が厚い厚膜領域R2を形成することが可能となるとともに、薄膜領域R1と厚膜領域R2を滑らかに接続する傾斜面3aを半導体層3に形成することができる。
次に、図2(a)に示すように、しきい値を調整するためのイオン注入を半導体層3に対して行う。そして、例えば、単結晶半導体層3の熱酸化などの方法により単結晶半導体層3上にゲート絶縁膜6を形成する。そして、例えば、CVDなどの方法によりゲート絶縁膜6上に多結晶シリコン膜を堆積し、フォトリソグラフィー技術およびドライエッチング技術を用いて多結晶シリコン膜をパターニングすることにより、ゲート絶縁膜6上にゲート電極7を形成する。
ここで、ゲート絶縁膜6上にゲート電極7を形成する場合、ゲート電極7の一端が薄膜領域R1にかかるとともに、ゲート電極7の他端が厚膜領域R2にかかるようにして、ゲート電極7を傾斜面3a上に配置することができる。
次に、図2(b)に示すように、ゲート電極7をマスクとして、As、PまたはBなどの不純物を単結晶半導体層3にイオン注入することにより、ゲート電極7の両側にそれぞれ配置された電界緩和層8a、8bを単結晶半導体層3に形成する。なお、電界緩和層8a、8bの不純物濃度は、図2(c)のドレイン層10bの不純物濃度よりも低くすることができる。
次に、図2(c)に示すように、フォトリソグラフィー技術を用いることにより、ゲート電極7からドレイン層10b側に向かって規定量だけ食み出すように配置されたレジスト層9を単結晶半導体層3上に形成する。そして、ゲート電極7およびレジスト層9をマスクとして、As、PまたはBなどの不純物を単結晶半導体層3にイオン注入することにより、単結晶半導体層3の薄膜領域R1側にソース層10aを形成するとともに、ゲート電極7との間に電界緩和層8bを介在させて配置されたドレイン層10bを単結晶半導体層3の厚膜領域R2側に形成する。そして、図2(d)に示すように、レジスト層9を除去し、ソース層10aおよびドレイン層10bに導入された不純物の活性化アニールを行う。
ここで、単結晶半導体層3の薄膜領域R1側にソース層10aを形成するとともに、単結晶半導体層3の厚膜領域R2側にドレイン層10bを形成することにより、ドレイン層側10bの半導体層3の膜厚およびソース層10a側の半導体層3の膜厚を互いに異ならせることが可能となり、しきい値電圧およびドレイン耐圧を個別に調整することが可能となる。このため、しきい値電圧の上昇を抑制しつつ、ドレイン誘起電位障壁低下を防止することが可能となり、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることができる。
また、ゲート電極7下のボディ領域とドレイン層10bとの間に電界緩和層8bを形成することにより、しきい値電圧に影響を与えることなく、ドレイン層10b側の電界を緩和することが可能となり、ドレイン耐圧を向上させることができる。
また、半導体層3の薄膜領域R1の膜厚W1は、ソース層10aの近傍のボディ領域が完全空乏モードで動作するように設定するようにしてもよい。これにより、ソース接合容量を低減することが可能となり、ドレイン耐圧の低下を抑止しつつ、電界効果型トランジスタの高速化を図ることが可能となる。
また、半導体層3の厚膜領域R2の膜厚W2は、半導体層3の薄膜領域R1の膜厚W1の2倍以上であることが好ましい。これにより、ソース層10aの近傍のボディ領域を完全空乏モードで動作させるために、ソース層10a側の半導体層3の膜厚W1を薄膜化した場合においても、必要なドレイン耐圧を確保できるように、ドレイン層10b側の半導体層3の膜厚W2を設定することが可能となる。
次に、図3(a)に示すように、CVDなどの方法により、ソース層10aおよびドレイン層10bが形成された単結晶半導体層3上に絶縁層を形成し、RIEなどの異方性エッチングを行うことにより、ゲート電極7の側壁にサイドウォール11a、11bをそれぞれ形成する。そして、CVDなどの方法によりシリコン酸化膜12を堆積し、フォトリソグラフィー技術により電界緩和層8b上を覆うようにパターニングされたレジスト層13を形成する。
次に、図3(b)に示すように、レジスト層13をマスクとしてシリコン酸化膜12をエッチングすることにより、ソース層10aを露出させるとともに、電界緩和層8bが覆われるようにしてドレイン層10bおよびゲート電極7の一部を露出させる。
次に、図3(c)に示すように、スパッタリングなどの方法により、シリコン酸化膜12が形成された単結晶半導体層3上に金属膜14を形成する。なお、金属膜14は単結晶半導体層3と反応して金属間化合物を形成可能なもので、例えば、Ti膜、Co膜、W膜、Mo膜、Ni膜またはPt膜などを用いることができる。また、例えば、単結晶半導体層3がSiの場合、金属膜14は単結晶半導体層3と反応してシリサイドを形成することができる。そして、金属膜14が形成された単結晶半導体層3の熱処理を行い、金属膜14と単結晶半導体層3とを反応させることにより、ソース層10a、ドレイン層10bおよびゲート電極7上に金属間化合物層15a、15b、15cをそれぞれ形成する。
次に、図3(d)に示すように、ウェットエッチングにより、未反応の金属膜14を除去する。
ここで、電界緩和層8bをシリコン酸化膜12で覆ってから、金属膜14を形成することにより、シリサイドなどの金属間化合物15a、15b、15cが電界緩和層8bに形成されることを防止することができ、ドレイン層10bの低抵抗化を図りつつ、電界緩和層8bによる電界緩和効果を維持することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、酸化防止膜4をマスクとした半導体層3の熱酸化により薄膜領域R1および厚膜領域R2を形成する方法について説明したが、半導体層3の選択エッチングにより薄膜領域R1および厚膜領域R2を半導体層3に形成するようにしてもよい。
図4は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置のドレイン耐圧特性(ゲート電圧Vgをパラメータとした場合のソース−ドレイン間電圧Vdsとソース−ドレイン間電流Idsとの関係)を従来例と比較して示す図である。
図4(a)において、ソース層およびドレイン層が形成された半導体層の膜厚が同一の場合、電界効果型トランジスタの低電圧動作を可能とするため、半導体層の膜厚を薄くすると、ドレイン耐圧が劣化することが判る。
一方、図2に示すように、ドレイン層側10bの半導体層3の膜厚およびソース層10a側の半導体層3の膜厚を異ならせることにより、ソース層10a側の半導体層3の膜厚を薄くしたまま、ドレイン層側10bの半導体層3の膜厚を厚くすることが可能となる。このため、図4(b)に示すように、電界効果型トランジスタの低電圧動作に支障を与えることなく、ドレイン耐圧を向上させることができる。
図5は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
図5において、半導体基板21上には絶縁層22が形成され、絶縁層22上には単結晶半導体層23が形成されている。ここで、単結晶半導体層23には、膜厚の異なる領域が形成されとともに、膜厚の異なる領域間には傾斜面23aが形成されている。
そして、ゲート電極25の一端が単結晶半導体層23の薄膜領域にかかるとともに、ゲート電極25の他端が単結晶半導体層23の厚膜領域にかかるようにして、ゲート絶縁膜24を介してゲート電極25が傾斜面23a上に配置されている。そして、単結晶半導体層23の薄膜領域側にソース層27aが配置されるとともに、単結晶半導体層23の厚膜領域側にドレイン層27bが配置されている。
そして、ゲート電極25下のボディ領域とドレイン層27bとの間には、電界緩和層26a〜26cが形成されている。ここで、電界緩和層26a〜26cは、ドレイン層27bの不純物濃度よりも薄い不純物拡散層から構成することができる。そして、電界緩和層26a〜26cは、単結晶半導体層23の層方向にずらして配置され、ゲート電極25下のボディ領域からドレイン層27bに向かって不純物濃度を高くすることができる。なお、不純物濃度の異なる電界緩和層26a〜26cをずらして配置する場合、イオン注入用のレジストマスクを付け直してイオン注入を繰り返すことができる。
これにより、しきい値電圧に影響を与えることなく、ドレイン層27b側の電界を効果的に緩和することが可能となり、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、電界緩和層26a〜26cを形成するためにイオン注入を3段階に分けて行う方法について説明したが、イオン注入を2段階または4段階以上に分けるようにしてもよい。
図6は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図である。
図6において、半導体基板31上には絶縁層32が形成され、絶縁層32上には単結晶半導体層33が形成されている。ここで、単結晶半導体層33には、膜厚の異なる領域が形成されとともに、膜厚の異なる領域間には傾斜面33aが形成されている。
そして、ゲート電極35の一端が単結晶半導体層33の薄膜領域にかかるとともに、ゲート電極35の他端が単結晶半導体層33の厚膜領域にかかるようにして、ゲート絶縁膜34を介してゲート電極35が傾斜面33a上に配置されている。そして、単結晶半導体層33の薄膜領域側にソース層37aが配置されるとともに、単結晶半導体層33の厚膜領域側にドレイン層37bが配置されている。
そして、ゲート電極35下のボディ領域とドレイン層37bとの間には、電界緩和層36a〜36cが形成されている。ここで、電界緩和層36a〜36cは、ドレイン層37bの不純物濃度よりも薄い不純物拡散層から構成することができる。そして、電界緩和層36a〜36cは、単結晶半導体層23の深さ方向にずらして配置され、電界緩和層36a〜36cの形成位置が浅くなるに従って不純物濃度を高くすることができる。
例えば、nチャネルトランジスタの場合、不純物としてリンPを用いることができ、電界緩和層36aを形成するための条件として、注入エネルギー40keV、不純物濃度5E12cm-3、電界緩和層36bを形成するための条件として、注入エネルギー30keV、不純物濃度8E12cm-3、電界緩和層36cを形成するための条件として、注入エネルギー20keV、不純物濃度1E13cm-3とすることができる。
これにより、しきい値電圧に影響を与えることなく、ドレイン層37b側の電界を緩和することが可能となるとともに、イオン注入用のレジストマスクを付け直すことなく、電界緩和層36a〜36cを形成することができる。このため、電界効果型トランジスタの低電圧駆動を可能としつつ、ドレイン耐圧を向上させることが可能となるとともに、電界緩和層36a〜36cを形成する際の工程増を抑制することができる。
なお、上述した実施形態では、電界緩和層36a〜36cを形成するためにイオン注入を3段階に分けて行う方法について説明したが、イオン注入を2段階または4段階以上に分けるようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置のドレイン耐圧特性を従来例と比較して示す図。 本発明の第2実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す断面図。
符号の説明
1、21、31 半導体基板、2、22、32 絶縁層、3、23、33 単結晶半導体層、4 酸化防止膜、5 酸化層、3a23a、33a 傾斜面、6、24、34 ゲート絶縁膜、7、25、35 ゲート電極、8a、8b、26a、26b、26c、36a、36b、36c 電界緩和層、9、13 レジスト層、10a、27a、37a ソース層、10b、27b、37b ドレイン層、11a、11b サイドウォールスペーサ、12 シリコン酸化膜、14 金属膜、15a、15b、15c 金属間化合物層、 R1 薄膜領域、R2 厚膜領域

Claims (15)

  1. 絶縁層上の半導体層に電界効果型トランジスタが形成された半導体装置において、
    前記電界効果型トランジスタのドレイン層側の半導体層の膜厚がソース層側の半導体層の膜厚に比べて厚いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体層は、
    前記電界効果型トランジスタのソース層が形成された第1領域と、
    前記電界効果型トランジスタのドレイン層が形成され、前記第1領域の半導体層よりも膜厚が厚い第2領域と、
    前記電界効果型トランジスタのゲート電極が配置され、前記第1領域と前記第2領域とを接続する第3領域とを備えることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記ゲート電極の一端は前記第1領域に配置され、前記ゲート電極の他端は前記第2領域に配置されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記半導体層の第1領域の膜厚は、前記ソース層の近傍のボディ領域が完全空乏モードで動作するように設定されていることを特徴とする請求項2または3記載の半導体装置。
  5. 前記半導体層の第2領域の膜厚は、前記半導体層の第1領域の膜厚の2倍以上であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の半導体装置。
  6. 前記電界効果型トランジスタのボディ領域とドレイン層との間に配置され、前記半導体層に形成された電界緩和領域を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の半導体装置。
  7. 前記電界緩和領域は、前記ドレイン層の不純物濃度よりも薄い不純物拡散層であることを特徴とする請求項6記載の半導体装置。
  8. 前記電界緩和領域は、前記ボディ領域から前記ドレイン層に向かって不純物濃度が徐々に増加していることを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
  9. 前記電界効果型トランジスタはSOI基板上に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の半導体装置。
  10. 絶縁層上の半導体層に膜厚差を形成する工程と、
    前記半導体層の膜厚の異なる領域に端部がかかるように配置されたゲート電極を前記半導体層上に形成する工程と、
    前記ゲート電極の両側にそれぞれ配置されたソース/ドレイン層を前記半導体層に形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 前記絶縁層上の半導体層に膜厚差を形成する工程は、
    前記半導体層上の一部を覆う酸化防止膜を形成する工程と、
    前記酸化防止膜が形成された前記半導体層を熱酸化する工程と、
    前記酸化防止膜および前記半導体層に形成された熱酸化膜を除去する工程とを備えることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記半導体層に膜厚差を形成する工程は、
    前記半導体層上の一部を覆うレジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層をマスクとして前記半導体層の一部をエッチング除去する工程と、
    前記レジスト層を除去する工程とを備えることを特徴とする請求項10記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記ゲート電極下のボディ領域と前記ドレイン層との間に配置された電界緩和領域を前記半導体層に形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記電界緩和領域を前記半導体層に形成する工程は、
    前記ゲート電極をマスクとして前記半導体層にイオン注入を行うことにより、前記ドレイン層の不純物濃度よりも薄い不純物拡散層を形成する工程と、
    前記ゲート電極から前記ドレイン層側に向かって食み出すように配置されたレジスト層を、前記不純物拡散層が設けられた前記半導体層上に形成する工程と、
    前記ゲート電極および前記レジスト層をマスクとして前記半導体層にイオン注入を行うことにより、前記ソース/ドレイン層を形成する工程とを備えることを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記電界緩和領域を前記半導体層に形成する工程は、濃度または注入エネルギーの異なるイオン注入を複数回行うことを特徴とする請求項14記載の半導体装置の製造方法。
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