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JP2005089413A - プロピレンオキサイドの精製方法 - Google Patents

プロピレンオキサイドの精製方法 Download PDF

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JP2005089413A
JP2005089413A JP2003327720A JP2003327720A JP2005089413A JP 2005089413 A JP2005089413 A JP 2005089413A JP 2003327720 A JP2003327720 A JP 2003327720A JP 2003327720 A JP2003327720 A JP 2003327720A JP 2005089413 A JP2005089413 A JP 2005089413A
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Japan
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propylene oxide
aldehydes
propylene
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JP2003327720A
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English (en)
Inventor
Noriaki Oku
憲章 奥
Koji Shinohara
浩二 篠原
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】 高純度のプロピレンオキサイドを効率的かつ安定に得ることができる。
【解決手段】 下記の工程を含むプロピレンオキサイドの精製方法。
第一工程:原料液を蒸留塔に付し、プロピレンオキサイドより沸点が高いアルデヒド類を含む塔底留分に分離する工程
第二工程:第一工程の塔頂留分を炭素数7〜10の炭化水素を抽剤とする抽出蒸留に付し、水、アルデヒド類のほとんどを含む塔頂留分と、プロピレンオキサイド、抽剤を含む塔底留分に分離する工程
第三工程:第二工程で得た塔底留分をプロピレンオキサイドを含む塔頂留分と抽剤を含む塔底留分に分離する工程
第四工程:第三工程で得た塔頂留分を蒸留塔に付し、プロピレンオキサイドより沸点が低いアルデヒド類を含む塔頂留分とプロピレンオキサイドからなる塔底留分に分離する工程
【選択図】 なし

Description

本発明は、プロピレンオキサイドの精製方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液であって、少なくともアルデヒド類を含有する反応液を原料液とし、該原料液からプロピレンオキサイドを分離・回収するプロピレンオキサイドの精製方法であって、高純度のプロピレンオキサイドを効率的にかつ安定的に得ることができるプロピレンオキサイドの精製方法に関するものである。
触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得る方法は公知である(特許文献)。この場合、目的物であるプロピレンオキサイドの他に、水、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類、プロピレン、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素が副生する。よって、高純度のプロピレンオキサイドを得るためには、プロピレンオキサイドを分離・回収する精製工程が必要となる。不純物として水、ギ酸メチル、アセトアルデヒドを含むプロピレンオキサイドを炭素数6〜18のパラフィンを抽出溶媒として抽出蒸留することは、特許文献2で公知である。さらに、水、メタノール、ギ酸メチル、プロピオンアルデヒド、アセトンを含むプロピレンオキサイドを多段精製し、抽剤として炭素数8のアルカンを使用する方法は特許文献3で公知である。
特開2001−31662号公報 米国特許第3338800号明細書 米国特許第5133839号明細書
かかる現状において、本発明が解決しようとする課題は、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液であって、少なくともアルデヒド類を含有する反応液を原料液とし、該原料液からプロピレンオキサイドを分離・回収するプロピレンオキサイドの精製方法であって、高純度のプロピレンオキサイドを効率的にかつ安定的に得ることができるプロピレンオキサイドの精製方法を提供することである。
すなわち、本発明は、触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液であって、少なくともアルデヒド類を含有する反応液を原料液とし、該原料液からプロピレンオキサイドを分離・回収するプロピレンオキサイドの精製方法であって、下記の工程を含むプロピレンオキサイドの精製方法に係るものである。
第一工程:原料液を蒸留塔に付し、プロピレンオキサイドより沸点が高いアルデヒド類を含む塔底留分に分離する工程
第二工程:第一工程の塔頂留分を炭素数7〜10の炭化水素を抽剤とする抽出蒸留に付し、水、アルデヒド類のほとんどを含む塔頂留分と、プロピレンオキサイド、抽剤を含む塔底留分に分離する工程
第三工程:第二工程で得た塔底留分をプロピレンオキサイドを含む塔頂留分と抽剤を含む塔底留分に分離する工程
第四工程:第三工程で得た塔頂留分を蒸留塔に付し、プロピレンオキサイドより沸点が低いアルデヒド類を含む塔頂留分とプロピレンオキサイドからなる塔底留分に分離する工程
本発明により、触媒の存在下、過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液であって、少なくともアルデヒド類を含有する反応液を原料液とし、該原料液からプロピレンオキサイドを分離・回収するプロピレンオキサイドの精製方法であって、下記の工程を含むプロピレンオキサイドの精製方法であって、高純度のプロピレンオキサイドを効率的かつ安定に得ることができるプロピレンオキサイドの精製方法を提供することができた。
本発明の精製方法に付される原料液は、触媒の存在下、過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液である。過酸化物としては、過酸化水素、エチルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等があげられる。
過酸化物とプロピレンを反応させる触媒としては、目的物を高収率及び高選択率下に得る観点から、チタン含有珪素酸化物からなる触媒の存在下に実施することが好ましい。これらの触媒は、珪素酸化物と化学的に結合したチタンを含有する、いわゆるチタン−シリカ触媒が好ましい。たとえば、チタン化合物をシリカ担体に担持したもの、共沈法やゾルゲル法で珪素酸化物と複合したもの、あるいはチタンを含むゼオライト化合物などをあげることができる。
過酸化物とプロピレンを反応させる条件としては、たとえば本発明において、溶媒を用いて液相中で実施できる。溶媒は、反応時の温度及び圧力のもとで液体であり、かつ反応体及び生成物に対して実質的に不活性なものでなければならない。溶媒は使用される過酸化物溶液中に存在する物質からなるものであってよい。たとえば過酸化物がクメンハイドロパーオキサイドである場合、クメンとからなる混合物である場合には、特に溶媒を添加することなく、これを溶媒の代用とすることも可能である。その他、有用な溶媒としては、芳香族の単環式化合物(たとえばベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン)及びアルカン(たとえばオクタン、デカン、ドデカン)、アルコール(メタノール、エタノール)、水などがあげられる。反応温度は一般に0〜200℃であるが、25〜200℃の温度が好ましい。圧力は、反応混合物を液体の状態に保つのに充分な圧力でよい。一般に圧力は100〜10000kPaであることが有利である。反応型式は、スラリー又は固定床の形の触媒を使用して有利に実施できる。大規模な工業的操作の場合には、固定床を用いるのが好ましい。また、回分法、半連続法、連続法等によって実施できる。また、プロピレンオキサイド収率を高収率で行うために、プロピレンを供給される過酸化物の等量より過剰に使用することが好ましい。この場合、過剰のプロピレンは、回収後、反応器にリサイクルされる。
触媒存在下、過酸化物とプロピレンを反応したあとの反応液には、蟻酸、酢酸等の有機酸、蟻酸メチル、酢酸メチル等のエステル類、水、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類、プロピレン、ペンタン、ヘキサン等の炭化水素等の不純物を含有する。
本発明で言う第一工程においては、少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイド含有液を原料液とし、該原料液を蒸留塔に付し、プロピレンオキサイドより沸点が高い不純物を含む塔底留分とプロピレンオキサイドに分離する。プロピレンオキサイドより沸点が高い不純物としては、有機酸、エステル類、水、プロピオンアルデヒド、メタノール、ヘキサン、ヘプタン等の炭素数6以上の炭化水素があげられる。蒸留塔の操作条件としては、理論段で5〜200段、運転圧力として絶対圧力で0.05から5MPa、温度は0℃〜300℃の間で操作される。
第二工程においては、第一工程で得られる塔頂留分を蒸留塔に付し、更にヘプタン、オクタン等の炭素数7〜10の炭化水素を抽剤として抽出蒸留を行い、水、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メタノールを塔頂より、塔底よりプロピレンオキサイド、抽剤を分離する。操作条件としては、理論段で5〜200段、運転圧力として絶対圧力で0.05から5MPa、温度は0℃〜300℃の間で操作され、供給する抽剤の量は、供給されるプロピレンオキサイドの重量に対して、重量比で0.1〜20倍の量を供給する。
第三工程においては、第二工程で得られた塔底留分を原料として蒸留塔に供給し、塔頂よりプロピレンオキサイドを、塔底より抽剤を分離する。操作条件としては、理論段で5〜200段、運転圧力として絶対圧力で0.05から5MPa、温度は0℃〜300℃の間で操作される。また、供給されるプロピレンオキサイド中に炭素数6〜10の炭化水素を含む場合は、抽剤としてヘプタン、オクタン等の炭素数7〜10の炭化水素を抽剤として蒸留塔に供給し、抽出蒸留することにより分離除去できる。また、塔底の抽剤は、精製後、第二工程及び/又は第三工程にリサイクルしてもよい。
第四工程においては、第二工程で除去できなかったホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピレン、ブタン、ペンタン等の炭素数3〜5の炭化水素を蒸留塔で除去する工程であり、塔頂より第二工程で除去できなかったホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピレン、ブタン、ペンタン等の炭素数3〜5の炭化水素を塔底よりプロピレンオキサイドを分離する。操作条件としては、理論段で5〜200段、運転圧力として絶対圧力で0.05から5MPa、温度は0℃〜300℃の間で操作される。
本発明者は、上記操作を行う事により、プロピレンオキサイドの損失を最低限に抑制し、かつ安定的にプロピレンオキサイドを精製する方法を見出した。たとえば、第四工程を最初に操作を行うと、高濃度のアルデヒド類を塔頂に濃縮し、アルデヒド類が重質化することにより、塔オーバーヘッド配管や機器を閉塞させ、安定運転が困難となる。さらに、これら閉塞を抑制するため、プロピレンオキサイドの損失を犠牲にして除去しなければならず、非常に不経済な運転となる。従って、あらかじめ、第一工程、第二工程でアルデヒド類を水やメタノール存在下の状態で粗分離しておき、最後に製品規格まで第四工程で除去する事により、プロピレンオキサイドの損失を最低限に抑制し、安定的にプロピレンオキサイドを精製する事ができる。

Claims (2)

  1. 触媒の存在下、有機過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液であって、少なくともアルデヒド類を含有する反応液を原料液とし、該原料液からプロピレンオキサイドを分離・回収するプロピレンオキサイドの精製方法であって、下記の工程を含むプロピレンオキサイドの精製方法。
    第一工程:原料液を蒸留塔に付し、プロピレンオキサイドより沸点が高いアルデヒド類を含む塔底留分に分離する工程
    第二工程:第一工程の塔頂留分を炭素数7〜10の炭化水素を抽剤とする抽出蒸留に付し、水、アルデヒド類のほとんどを含む塔頂留分と、プロピレンオキサイド、抽剤を含む塔底留分に分離する工程
    第三工程:第二工程で得た塔底留分をプロピレンオキサイドを含む塔頂留分と抽剤を含む塔底留分に分離する工程
    第四工程:第三工程で得た塔頂留分を蒸留塔に付し、プロピレンオキサイドより沸点が低いアルデヒド類を含む塔頂留分とプロピレンオキサイドからなる塔底留分に分離する工程
  2. 有機過酸化物がクメンハイドロパーオキサイドである請求項1記載のプロピレンオキサイドの精製方法。
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