JP2005088431A - バリア性フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも、基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に設けたバリア性層とからなり、更に、該バリア性層は、先に、物理気相成長法による金属酸化物層を設け、更に、該金属酸化物層の上に、少なくとも2室以上の製膜室を使用し、かつ、各室毎に、少なくとも、有機珪素化合物の1種以上からなる製膜用モノマ−ガス、酸素ガス、および、不活性ガスを含有する製膜用混合ガス組成物の各ガス成分の混合比を変えて調製した2以上の製膜用混合ガス組成物を使用し、その各製膜用混合ガス組成物を使用して製膜した2層以上のプラズマ化学気相成長法による多層の珪素酸化物層を設けた構成からなり、かつ、上記の各珪素酸化物層は、その膜中に炭素原子を含有し、かつ、各珪素酸化物層毎に炭素原子含有量が異なる構成からなることを特徴とするバリア性フィルムに関するものである。
【選択図】 図4
Description
なお、上記の溶融押出積層方式において、より強固な接着強度を得るために、例えば、上記のアンカ−コ−ト剤等のアンカ−コ−ト剤層を介して、積層することができる。
而して、上記のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用することができる。
その膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとしては、5μmないし300μm位が好ましくは、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは、一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μmないし100μm位、好ましくは、10μmないし50μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
上記において、紙層を構成する紙基材としては、坪量約80〜600g/m2 位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m2 位のものを使用することが望ましい。
勿論、本発明においては、紙層を構成する紙基材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種の樹脂のフィルムないしシ−ト等を併用して使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。 上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。 本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
而して、上記の印刷模様層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリ−ン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用し、前述のコ−ティング薄膜の上に、文字、図形、記号、模様等からなる所望の印刷模様を印刷して、本発明にかかる印刷模様層を形成することができる。
なお、本発明においては、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、その他等のコ−ティング法を用いてコ−ティングしてプライマ−コ−ト剤層を形成することができ、而して、そのコ−ティング量としては、0.1〜10g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
而して、その製袋方法としては、上記の積層材を、その内層の面を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の形態の包装用容器を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能であり、更に、本発明においては、上記の積層材を使用してチュ−ブ容器等も製造することができる。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
なお、本発明においては、上記のような包装用容器には、例えば、ワンピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等の注出口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付けることができる。
また、その形状は、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等のいずれのものでも製造することができる。
而して、本発明においては、特に、例えば、醤油、ソ−ス、ス−プ等を充填包装する液体用小袋、餅を充填包装する小袋、生菓子等を充填包装する軟包装用袋、あるいは、ボイルあるいはレトルト食品等を充填包装する軟包装用袋等の飲食物等を充填包装する包装用容器として有用なものである。
まず、基材フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを準備し、これを前述の図1に示す1室からなる真空蒸着装置(PVD装置)に装着した。
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図2に示すような3室からなるプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるヘキサメチルジシロキサン(以下、HMDSOという。)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
第1の製膜室で使用する原料ガスとして、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:0:1(単位;slm、スタンダ−ドリッタ−ミニット)とし、また、第2の製膜室で使用する原料ガスとして、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:10:1(単位;slmとした。
なお、第3の製膜室は使用しなかった。
上記のような原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室および第2の製膜室にそれぞれ導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度200m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、第1層の膜厚65Å、第2層の膜厚65Å、総膜厚130Åからなる2層重層の珪素酸化物層を製膜化して、本発明にかかるバリア製フィルムを製造した。。
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図2に示すような3室からなるプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるヘキサメチルジシロキサン(以下、HMDSOという。)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
第1の製膜室で使用する原料ガスとして、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:0:1(単位;slm、スタンダ−ドリッタ−ミニット)とし、また、第2の製膜室で使用する原料ガスとして、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:10:1(単位;slm)とし、更に、第3の製膜室で使用する原料ガスとして、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:0:1(単位;slm)とした。
上記のような原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室、第2の製膜室、および、第3の製膜室にそれぞれ導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度300m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、第1層の膜厚45Å、第2層の膜厚40Å、第3層の膜厚45Å、総膜厚130Åからなる3層重層の珪素酸化物層を製膜化して、本発明にかかるバリア性フィルムを製造した。
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図3に示すような各室に導入する流量を独立制御できる二つの供給パイプを設置したプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
次に、下記の表1に示すガス混合比からなる原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室および第2の製膜室にそれぞれに独立制御できる二つの供給パイプから導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度200m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、第1層の膜厚65Å、第2層の膜厚60Å、総膜厚125Åからなる2層重層の珪素酸化物層を製膜化して、本発明にかかるバリア性フィルムを製造した。
┌───┬───────────────────────────┐ │ │ 第1室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:5:0.5 │ │第1室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第1室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:5:0.5 │ │第2室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │第3室│ 使用せず │ └───┴───────────────────────────┘
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図3に示すような各室に導入する流量を独立制御できる二つの供給パイプを設置したプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
次に、下記の表2に示すガス混合比からなる原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室、第2の製膜室、および、第3の製膜室にそれぞれに独立制御できる二つの供給パイプから導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度300m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、第1層の膜厚45Å、第2層の膜厚40Å、第3層の膜厚45Å、総膜厚130Åからなる3層重層の珪素酸化物層を製膜化して、本発明にかかるバリア性フィルムを製造した。
┌───┬───────────────────────────┐ │ │ 第1室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:5:0.5 │ │第1室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第1室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:5:0.5 │ │第2室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │ │ 第3室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:5:0.5 │ │第3室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第3室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ └───┴───────────┴───────────────┘
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図3に示すような各室に導入する流量を独立制御できる二つの供給パイプを設置したプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)とTMOS(テトラメトキシシラン)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
次に、下記の表3に示すガス混合比からなる原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室、第2の製膜室、および、第3の製膜室にそれぞれに独立制御できる二つの供給パイプから導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度300m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、第1層の膜厚45Å、第2層の膜厚45Å、第3層の膜厚40Å、総膜厚130Åからなる3層重層の珪素酸化物層を製膜化して、本発明にかかるバリア性フィルムを製造した。
┌───┬───────────────────────────┐ │ │ 第1室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ TMOS │ 0.5:2.5:0.5 │ │第1室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第1室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ TMOS │ 0.5:2.5:0.5 │ │第2室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │ │ 第3室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ TMOS │ 0.5:2.5:0.5 │ │第3室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第3室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ └───┴───────────┴───────────────┘
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図3に示すような各室に導入する流量を独立制御できる二つの供給パイプを設置したプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)とTMOS(テトラメトキシシラン)とTEOS(テトラエトキシシラン)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
次に、下記の表4に示すガス混合比からなる原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室、第2の製膜室、および、第3の製膜室にそれぞれに独立制御できる二つの供給パイプから導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度300m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、第1層の膜厚45Å、第2層の膜厚40Å、第3層の膜厚45Å、総膜厚130Åからなる3層重層の珪素酸化物層を製膜化して、本発明にかかるバリア性フィルムを製造した。
┌───┬───────────────────────────┐ │ │ 第1室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ TMOS │ 0.5:2.5:0.5 │ │第1室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第1室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ TEOS │ 0.5:2.5:0.5 │ │第2室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第2室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ TEOS │ 0.5:0:0.5 │ ├───┼───────────┴───────────────┤ │ │ 第3室の供給パイプ1 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ TMOS │ 0.5:2.5:0.5 │ │第3室├───────────┴───────────────┤ │ │ 第3室の供給パイプ2 │ │ ├───────────┬───────────────┤ │ │ 製膜用モノマ−ガス │ ガス混合比(単位:slm) │ │ ├───────────┼───────────────┤ │ │ HMDSO │ 0.5:0:0.5 │ └───┴───────────┴───────────────┘
まず、基材フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを準備し、これを前述の図1に示す1室からなる真空蒸着装置(PVD装置)に装着した。
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図2に示すような3室からなるプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
第1の製膜室で使用する原料ガスとして、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:10:1(単位;slm、スタンダ−ドリッタ−ミニット)とした。
なお、第2のく製膜室、第3の製膜室は使用しなかった。
上記のような原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室に導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度100m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、膜厚130Åからなる1層の珪素酸化物層を製膜化して、バリア性フィルムを製造した。
まず、基材フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを準備し、これを前述の図1に示す1室からなる真空蒸着装置(PVD装置)に装着した。
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図2に示すような3室からなるプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
第1の製膜室で使用する原料ガス、および、第2の製膜室で使用する原料ガスとして共に、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:10:1(単位;slm)とした。
なお、第3の製膜室は使用しなかった。
上記のような原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1と第2の製膜室に導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度100m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、膜厚125Åからなる1層の珪素酸化物層を製膜化して、バリア性フィルムを製造した。
まず、基材フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを準備し、これを前述の図1に示す1室からなる真空蒸着装置(PVD装置)に装着した。
次に、チャンバ−内を減圧し、るつぼ内に充填したアルミニウムに電子銃で電子線を照射して、そのアルミニウムを加熱、蒸発させた。
他方、ガス吹き出し口から酸素ガスを導入して、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを400m/minの速度で搬送させながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方のコロナ処理面の上に、膜厚150Åの酸化アルミニウムからなる金属酸化物層を積層した。
次に、上記で金属酸化物層を形成した基材フィルムとしての厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、前述の図2に示すような3室からなるプラズマ化学気相成長装置に装着した。
次に、プラズマ化学気相成長装置のチャンバ−内を減圧した。
一方、原料である有機珪素化合物であるHMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)を原料揮発供給装置おいて揮発させ、ガス供給装置から供給された酸素ガスおよび不活性ガスであるヘリウムと混合させて原料ガスとした。
第1の製膜室で使用する原料ガス、第2の製膜室で使用する原料ガス、および、第3の製膜室で使用する原料ガスとして共に、原料ガスの混合比を、HMDSO:O2 :He=1:10:1(単位;slm)とした。
上記のような原料ガスを使用し、その原料ガスをそれぞれ第1の製膜室、第2の製膜室、および、第3の製膜室にそれぞれ導入し、次いで、上記の厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをライン速度300m/minで搬送させながら、電力を印加させ、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの金属酸化物層の上に、第1層の膜厚45Å、第2層の膜厚45Å、第3層の膜厚45Å、総膜厚135Åからなる3層重層の珪素酸化物層を製膜化して、バリア性フィルムを製造した。
上記の比較例1において、基材フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用する代りに、基材フィルムとして、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィルムを使用し、その他は、上記の比較例1と全く同様にして、上記の比較例1と同様に、バリア性フィルムを製造した。
上記の比較例1において、基材フィルムとして、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用する代りに、基材フィルムとして、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、その他は、上記の比較例1と全く同様にして、上記の比較例1と同様に、バリア性フィルムを製造した。
上記の実施例1〜15、および、比較例1〜5で製造したバリア性フィルムについて、酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。
(1).酸素透過度の測定
これは、バリア性フィルムについて、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OX−TRAN2/20)〕にて測定した。
(2).水蒸気透過度の測定
これは、バリア性フィルムについて、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マトラン(PERMATRAN3/31)〕にて測定した。
上記の測定結果について、下記の表5に示す。
┌─────┬────────────────┐ │ │ バリア性フィルム │ │ ├───────┬────────┤ │ │ 酸素透過度 │ 水蒸気透過度 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例1 │ 0.6 │ 1.1 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例2 │ 0.5 │ 0.5 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例3 │ 0.3 │ 0.8 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例4 │ 0.3 │ 0.8 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例5 │ 0.7 │ 1.0 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例6 │ 0.3 │ 0.5 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例7 │ 0.4 │ 0.3 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例8 │ 0.2 │ 0.3 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例9 │ 0.3 │ 0.4 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例10│ 0.2 │ 0.4 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例11│ 0.2 │ 0.3 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例12│ 1.0 │ 3.2 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例13│ 4.2 │ 0.9 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例14│ 0.9 │ 3.0 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例15│ 4.0 │ 0.8 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例1 │ 2.9 │ 3.1 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例2 │ 2.4 │ 3.2 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例3 │ 2.1 │ 2.7 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例4 │ 4.5 │ 8.6 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例5 │ 11.5 │ 2.6 │ └─────┴───────┴────────┘ 上記の表5において、酸素透過度の単位は、〔cc/m2 /day・23℃・90%RH〕であり、水蒸気透過度の単位は、〔g/m2 /day・40℃・90%RH〕である。
上記の実施例1〜15、および、比較例1〜5で製造したバリア性フィルムについて、そのバリア性層を構成する最表面の珪素酸化物の面に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-5Torr、処理速度420m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、珪素酸化物層の膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成した。
次に、上記で形成したプラズマ処理面の面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるプライマ−剤組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚0.4g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてプライマ−剤層を形成した。
更に、上記で形成したプライマ−層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤を使用し、これを、グラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚4.0g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成した。
次に、上記で形成したラミネ−ト用接着剤層の面に、厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを、そのコロナ処理面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その両者をドライラミネ−ト積層して、積層材を製造した。
次いで、上記の積層材について、上記の実験例1と同様にして、酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。
(1).酸素透過度の測定
これは、積層材について、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OX−TRAN2/20)〕にて測定した。
(2).水蒸気透過度の測定
これは、積層材について、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マトラン(PERMATRAN3/31)〕にて測定した。
上記の測定結果について、下記の表6に示す。
┌─────┬────────────────┐ │ │ 積 層 材 │ │ ├───────┬────────┤ │ │ 酸素透過度 │ 水蒸気透過度 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例1 │ 0.5 │ 0.6 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例2 │ 0.4 │ 0.3 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例3 │ 0.3 │ 0.5 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例4 │ 0.2 │ 0.6 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例5 │ 0.6 │ 0.8 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例6 │ 0.3 │ 0.4 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例7 │ 0.3 │ 0.3 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例8 │ 0.1 │ 0.2 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例9 │ 0.2 │ 0.2 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例10│ 0.1 │ 0.2 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例11│ 0.2 │ 0.2 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例12│ 0.7 │ 1.5 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例13│ 3.0 │ 0.6 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例14│ 0.7 │ 1.4 │ ├─────┼───────┼────────┤ │実施例15│ 2.7 │ 0.5 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例1 │ 2.7 │ 2.4 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例2 │ 2.2 │ 2.5 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例3 │ 1.9 │ 2.4 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例4 │ 3.9 │ 5.5 │ ├─────┼───────┼────────┤ │比較例5 │ 10.4 │ 2.5 │ └─────┴───────┴────────┘ 上記の表6において、酸素透過度の単位は、〔cc/m2 /day・23℃・90%RH〕であり、水蒸気透過度の単位は、〔g/m2 /day・40℃・90%RH〕である。
上記の実施例2、および、比較例1で製造したバリア性フィルムにおいて、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方の面に、珪素酸化物層を形成した後、その珪素酸化物層の深さ方向の構成成分の変化を測定した。
なお、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層の上に、珪素酸化物層を形成しなかったものである。
次に、珪素酸化物層を形成した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムについて、X線光電子分光装置(Xray Photoelectron Spectroscopy:XPS)を用いて、珪素酸化物層の膜表面から深さ方向に元素分析を行い、その際に検出された珪素、酸素、および、炭素量を測定して評価した。
上記の結果について、下記の表7よ示す。
また、実施例2、および、比較例1で製造したバリア性フィルムにおいて、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方の面に、珪素酸化物層を形成した後、その珪素酸化物層を形成した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムについて、Si−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収ピ−ク位置およびSi−CH3 伸縮振動に基づくIR吸収ピ−ク強度を測定した。
なお、酸化アルミニウムからなる金属酸化物層の上に、珪素酸化物層を形成しなかったものである。
これは、珪素酸化物層を形成した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムについて、多重反射測定装置(日本分光株式会社製、機種名、ATR−300/H)を備えたフ−リェ変換型赤外分光光度計(日本分光株式会社製、機種名、Herschel FT/IR−610)によって測定した。
なお、赤外吸収スペクトルにプリズムとしてゲルマニウム結晶を用い、入射角45度で測定した。
上記の結果について、下記の表7に示す。
┌───────┬──────────┬─────────┬──────┐ │ │ Si:O:C │Si−O−Siピ−│Si−CH3 │ │ │ │ ク位置〔cm-1〕│ 吸収強度│ ├─┬─────┼──────────┼─────────┼──────┤ │実│1の層 │ │ │ │ │施│ (表層)│100:160:90│ 1038 │0.028 │ │例├─────┼──────────┼─────────┼──────┤ │2│2の層 │100:185:13│ 1065 │0.010 │ │ ├─────┼──────────┼─────────┼──────┤ │ │3の層 │ │ │ │ │ │(基材側)│100:170:85│ 1040 │0.027 │ ├─┼─────┼──────────┼─────────┼──────┤ │比│1の層 │ │ │ │ │較│ (表層)│100:180:17│ 1060 │0.012 │ │例├─────┼──────────┼─────────┼──────┤ │1│2の層 │100:185:15│ 1065 │0.011 │ │ ├─────┼──────────┼─────────┼──────┤ │ │3の層 │ │ │ │ │ │(基材側)│100:188:15│ 1065 │0.012 │ └─┴─────┴──────────┴─────────┴──────┘
51 基材フィルム
52 バリア性層
53 金属酸化物層
54a 珪素酸化物層
54b 珪素酸化物層
54c 珪素酸化物層
Claims (12)
- 少なくとも、基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に設けたバリア性層とからなり、更に、該バリア性層は、先に、物理気相成長法による金属酸化物層を設け、更に、該金属酸化物層の上に、少なくとも2室以上の製膜室を使用し、かつ、各室毎に、少なくとも、有機珪素化合物の1種以上からなる製膜用モノマ−ガス、酸素ガス、および、不活性ガスを含有する製膜用混合ガス組成物の各ガス成分の混合比を変えて調製した2以上の製膜用混合ガス組成物を使用し、その各製膜用混合ガス組成物を使用して製膜した2層以上のプラズマ化学気相成長法による多層の珪素酸化物層を設けた構成からなり、かつ、上記の各珪素酸化物層は、その膜中に炭素原子を含有し、かつ、各珪素酸化物層毎に炭素原子含有量が異なる構成からなることを特徴とするバリア性フィルム。
- 基材フィルムが、2軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム、2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルム、または、2軸延伸ポリオレフイン系樹脂フィルムからなることを特徴とする上記の請求項1に記載するバリア性フィルム。
- 金属酸化物層が、酸化アルミニウムの蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
- 有機珪素化合物が、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、または、オクタメチルシクロテトラシロキサンの1種以上からなることを特徴とする上記の請求項1〜3のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
- 不活性ガスが、アルゴンガス、または、ヘリウムガスからなることを特徴とする上記の請求項1〜4のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
- 1の製膜用混合ガス組成物が、製膜用モノマ−ガス:酸素ガス:不活性ガス=1:0〜5:1(単位:slm、スタンダ−ドリッタ−ミニットの略である。)のガス組成比からなることを特徴とする上記の請求項1〜5のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
- 2の製膜用混合ガス組成物が、製膜用モノマ−ガス:酸素ガス:不活性ガス=1:6〜15:1(単位:slm、スタンダ−ドリッタ−ミニットの略である。)のガス組成比からなることを特徴とする上記の請求項1〜6のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
- 珪素酸化物層は、Si原子数100に対しO原子数150〜200、C原子数50〜100の成分割合からなり、更に、1030cm-1〜1060cm-1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収があり、かつ、1274±4cm-1にSi−CH3 伸縮振動に基づくIR吸収があることを特徴とする上記の請求項6に記載するバリア性フィルム。
- 珪素酸化物層は、Si原子数100に対しO原子数150〜200、C原子数50以下の成分割合からなり、更に、1045cm-1〜1075cm-1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収があり、かつ、1274±4cm-1にSi−CH3 伸縮振動に基づくIR吸収があることを特徴とする上記の請求項7に記載するバリア性フィルム。
- 珪素酸化物層が、第1層を膜厚30Å〜300Å、第2層を30Å〜300Åに調製して製膜した珪素酸化物層、または、第1層を膜厚20Å〜200Å、第2層を20Å〜200Å、第3層を20Å〜200Åに調製して製膜した珪素酸化物層からなることを特徴とする上記の請求項1〜9のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
- 珪素酸化物層が、その膜中に炭素原子を含有し、かつ、その膜中の炭素含有量が膜表面から深さ方向に向かって増加していることを特徴とする上記の請求項1〜10のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
- プラズマ化学気相成長法が、低温プラズマ化学気相成長法からなることを特徴とする上記の請求項1〜11のいずれか1項に記載するバリア性フィルム。
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