JP2005085003A - 設計支援を行うための情報処理装置、情報処理方法、その情報処理方法を実行するプログラム及びそのプログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 開発期間の短縮化、製品の品質の向上を図る。
【解決手段】 紙搬送ユニットの設計情報に基づいてシュミュレーションを実行する情報処理装置において、予め設定された紙搬送経路上において、シュミュレーション結果を評価するための評価位置を設定するための表示画面を表示する表示手段と、前記評価位置において、前記紙搬送ユニットのパラメータを変更してシュミュレーションを実行する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 紙搬送ユニットの設計情報に基づいてシュミュレーションを実行する情報処理装置において、予め設定された紙搬送経路上において、シュミュレーション結果を評価するための評価位置を設定するための表示画面を表示する表示手段と、前記評価位置において、前記紙搬送ユニットのパラメータを変更してシュミュレーションを実行する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、設計支援を行うための情報処理装置、情報処理方法、及びその方法を実行するプログラムに関するものである。
近年のコンピュータの性能向上にともない、機械のユニットを設計する設計業務で使用するCADは、2次元CADから3次元CADへの移行が急速に進んでいる。さらに近年では、シミュレータを使って、実機の製作前に3次元CADデータを利用して予め設計検証を行うことが一般的になってきている。
このような設計検証を応用して、複写機、レーザービームプリンタ、インクジェットプリンタ、カードプリンタ、ファクシミリ、その他、紙やフィルムなどのシート状部材の搬送を行う装置を設計する場合においても、実際に装置を作製する前にシート状部材の搬送設計(以下「紙搬送設計」と称する)検証を行いたいという要望がある。
この紙搬送設計検証を行う場合、設計者は、まず、紙搬送系のユニットを3次元CAD上でモデリングし、主断面を定義し、紙搬送系ユニットの断面を切り、2次元図面を作成する。そして、紙経路、センサ、搬送ローラー、搬送ガイド、マイラ、フラッパ、といった紙搬送のシミュレーションを行うのに必要なパラメータを作成図面に付加情報として加える。
実際のシミュレーションや紙搬送解析は、受け渡された図面(設計情報)に基づいて、シミュレータソフト上に、搬送ガイド、搬送ローラーといった形状を再度入力し、更に、その属性として、搬送ガイドの材質、搬送ローラーの押し付け力などのパラメータを定義した後に行われる。担当者は、入力された情報に基づいて紙搬送のシミュレーションを行い、解析結果を評価し、設計者へとフィードバックして、ユニットの機能評価が行なわれ、問題点を洗い出し、実機検証から、データ検証型設計へと移行が進んでいる。
また、最近では、機構動作の検証だけではなく、制御シーケンスと連携して、ソフトおよびメカの統合検証を行うようなシミュレーションが市場に出てきている。一例として、実機製作後、実機に向かってソフトの検証を行うのではなく、紙搬送シミュレータと制御ソフトとが通信しながら、仮想的に紙搬送をおこなえるような環境を構築し、開発期間の短縮化、ソフト品質の向上を図る取り組みが行われている。
また、特開平09−309665号公報には、制御シーケンスと仮想メカとの連携を前提としたシミュレータ上で紙搬送の検証をおこなう技術が開示されており、具体的には、所定のパラメータを設定しておき、そのパラメータに基づいて、その紙の動きを計算させ、その紙の動きを2次元上に表示させている。
特開平09−309665号公報
しかしながら、紙搬送系ユニット設計に際し,実機をつくらずに、シミュレーション上でその有効性を検証するためにはまだ解決されるべき点も多い。
例えば、シミュレーション結果通りに実機が動作せず、シミュレーション上では、動作が正常と評価しても、実際の実機でソフトを動作させてみると、トラブルが多発することがある。
これは、シミュレーションにおいて、それぞれの紙ガイドの摩擦係数や、ローラのスリップ率、センサ反応の遅れ時間、紙の摩擦係数に起因するもので、これらのパラメータは、繰り返し行われる実験結果に基づいて解析者や設計者がこれらのパラメータを決定し、最終的な解析結果を得ているためである。
また、実際は、湿度や温度により各パラメータは変化し、また、使用頻度によるローラの磨耗により、すべり率や送り量の変化、電気部品の劣化など、パラメータを一意に決められないことも1つの要因である。また、メカそのもののもつ公差や、組み立て方法によって、センサやモーターの取り付け位置にずれが生じてしまうことがあり、シミュレーションとは違った結果が、実機で得られることがある。結果として、ソフトの品質を確認するために、評価紙を何万枚も複写機開発において、評価テストとして通紙しないとならないという現状がある。
本発明は上述した問題点を解決するために、紙搬送ユニットの設計情報に基づいてシュミュレーションを実行する情報処理装置において、予め設定された紙搬送経路上において、シュミュレーション結果を評価するための評価位置を設定するための表示画面を表示する表示手段と、前記評価位置において、前記紙搬送ユニットのパラメータを変更してシュミュレーションを実行する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置を提供する。
以上説明したように、本発明によれば、開発期間の短縮化、製品の品質の向上が図ることができる。
また、それぞれのパラメータのばらつきを与えながら、紙搬送検証を行うことで、後工程でのトラブルが減り、実機製作台数の削減、評価用の評価紙削減の効果がみこまれ、開発コストの削減につなげることができる。
また、危険度やジャム発生率が事前に判明するので、実機製作前に対策を施すことでき、実機上での動作トラブルを減らし、開発コストの削減や開発期間の短縮へとつなげられる。
また、実機で紙詰まりといった不具合がおきたとしても、ソフトのバグか、どのパラメータがジャムに起因するのか判断するのに時間がかかっていたが、本発明により、どのパラメータが関係しているのか、検証者は因果関係をすばやく求めることができる。
以下、添付の図面に沿って本発明の実施の形態を説明する。
図2は、本発明の設計支援装置としての情報処理システムの好適な一例を説明するための概略構成を示すブロック図である。
図2において、17は中央演算装置(CPU)、18は表示装置、19は入力装置、20は記憶装置である。
図2に示される情報処理システムにおいては、中央処理装置(CPU)17は入力装置19から入力された指示に従って、入力された設計対象のユニットの各種パラメータ設定,形状入力に対する処理を実行する。また、表示装置(デイスプレイ)18はその処理に応じてユニットの3次元形状の表示、入力情報(各種パラメータ、経路情報)の表示、処理途中の経緯の表示等を行う。入力装置19は、キーボード、マウス、ポインティングデバイスなどを含み、作動のために必要な指定情報、情報の入力、メニューに選択指示、あるいはその他の指示等を行うためのものである。記憶装置20は、情報処理システムの処理を実行するためのプログラム、3Dモデルに対応するデータ、などの情報を記憶する。情報処理システムは上記した各装置をその主要部として含む。記憶装置20は、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、HDD(ハードディスクドライブ)および別途設けられた各種外部記憶装置などによって構成される。
また、本システムにおいては、表示装置18に表示された情報を用紙に出力するためにプリンタ(図示しない)を中央処理装置17に接続してもよく、また必要に応じてその他の周辺機器が接続されてもよい。なお、これらのハード構成は、専用装置である必要はなく、パーソナルコンピュータ等の一般的なコンピュータシステムを利用することができる。
次に、図1のフローチャートを参照しながら、本実施の形態における紙搬送設計支援装置の動作の好適な一例を説明する。
まず、入力装置19を用いて紙搬送系のユニットを構成する構成部品(パーツ)の外形のモデリング(設計)を実行する(ステップST0)。
次に、ステップST0において設計された紙搬送系を構成する構成部品(パーツ)に対して、構成部品の属性(例えば搬送ガイド、搬送ローラ、フラッパ)を設定する(ステップST1)。
その後、搬送系ユニットの3次元空間上に表示された主断面を定義する(ステップST2)。
続いて、必要に応じて、搬送系ユニットの部品の断面図を作成する。このとき、該断面に投影するパーツを、ローラ/ガイド板の紙搬送属性を持っているパーツのみか、もしくは、断面に現れた構成全部品に対して行うかの選択を行ってもよい(ステップST3)。もちろん、どの断面を得るかは個別に指定できるようにしてもよい、領域で指定できるようにしてもよい。
その後、ステップST3で指定した方法によって主断面へ各パーツの投影を行う(ステップST4)。
続いて、作成された断面図に対して、紙の搬送経路の設定を行う。これは、紙が対となっているパーツ間を通るように設定される(ステップST5)。
ステップST5で定義した紙搬送経路に、ループ経路がある場合、その分岐位置を指定する(ステップST6)。ループ経路等がなく、分岐位置の設定の必要がない場合はそのまま次のステップに進む。
次に、紙搬送経路に沿って紙が搬送される順序を定義する(ステップST7)。
紙の通過の判断を行うためのセンサを配置する必要がある場合は、センサの経路上の座標位置を定義する(ステップST8)。もちろん、センサが複数個存在する場合はそれぞれに対してその座標位置を定義する。
以上のステップST2〜ステップST8において定義した情報を、主断面図に2次元情報として付加させる。これら、形状と紙搬送属性パラメータをセットにして、紙搬送シミュレータへデータを引き渡す。
このように、本実施形態では、紙搬送系ユニットを構成する部品のモデリングを行い、各種のパラメータを、パーツに定義できるものはパーツに属性としてもたせ、2次元情報としてもたせたほうがよいものは、断面図に2次元情報として属性をもたせている。設計者は、これらの情報から紙搬送シミュレータへ必要な情報のみを出力することができる。
(パーツ属性付加の詳細)
続いて、図1のステップST1で入力される属性データの入力について属性データ項目と属性名の一例を、図3を用いて説明する。図3は、紙搬送に関わる属性グループ分けとその典型的な属性名の一例を示している。
続いて、図1のステップST1で入力される属性データの入力について属性データ項目と属性名の一例を、図3を用いて説明する。図3は、紙搬送に関わる属性グループ分けとその典型的な属性名の一例を示している。
図3においては、紙搬送に関わる属性グループを、「搬送ガイド 搬送ローラ マイラ フラッパ センサ 紙経路」の6つに大別している。また、それぞれのグループに関して、属性名及び、その属性の出力先を決定していく。
ここでは、搬送ガイドに対しては材質(摩擦係数)を、搬送ローラーに対しては、押し付け力、駆動条件、摩擦係数、イナーシャを、マイラに対しては材質(ヤング率)、材質(摩擦係数)、フラッパに対しては駆動条件、センサに対しては駆動条件、紙経路(2次元情報)に対しては経路長さをそれぞれ属性名として設定した例を示している。
図4にデータの流れの一例を説明するためのデータフロー図を示す。
図4では、パーツや面に付加する属性項目を、紙搬送設計支援装置に対して定義する一例を示している。
表は、パーツに付加する属性グループと、その属性名、型(文字列型か、数値型)、出力先のシミュレータが示されている。また、その属性の出力先を複数個定義しておき、ユーザーが指定した出力先と一致したとき、その属性の値が外部ファイルへ出力される仕組みになっている。ユーザーは、紙搬送設計支援装置において属性を各パーツや面に付加する前に、この定義ファイルの表を作成し、各パーツに対して付加すべき属性項目を決定しておく。
なお、定義された1つの属性値が決まれば、他の属性値も決定されることがある。つまり、材質が決まれば、摩擦係数が決まるというような場合である。このような場合については、出力時に、属性−パラメータデータベース表を参照して、それらの値を同時に出力することができる。
以上の仕組みにより、図1のST1で、部品の属性及び、断面図の属性を入力するが、表を修正するだけで、その入力項目を追加・削除することが可能となり、システム上の定義できる属性名を柔軟に変更可能となる。
また、図5(a)で示す画面のように、設計者は、ガイド板の材質に対応する摩擦係数をそのパラメータDBから確認できるため、ガイド板の材質を選択する際に、非常に有効な指標として確認しながら材質決定を行うことができる。
(パーツ属性付加の入力画面の詳細)
図5(b)は、パーツへの属性付加に定義する入力画面の好適な一例を説明するための図である。図5(b)に示すように、属性名に対応するボタン(「センサ」,「ガイド」,「ローラ」,「紙搬送経路」)が追加される。図4に属性テーブルの例が示されているが、「センサ」であれば、駆動条件として、遅れ、チャタリング、に関する属性名が定義されている。図5(b)に示すように、センサのボタンを押せば、チャタリングと遅れの入力項目が現れる。 つまり、カテゴリーを入力した項目分、ボタンが追加/修正/削除され、配置される。また、同様にカテゴリー毎のボタンに対して、定義した属性項目分、入力フィールドが追加/修正/削除される。どの、パーツに対する属性の設定方法として、画面上に表示される3Dモデルのパーツを指定しボタンを選択することなどで設定される。
図5(b)は、パーツへの属性付加に定義する入力画面の好適な一例を説明するための図である。図5(b)に示すように、属性名に対応するボタン(「センサ」,「ガイド」,「ローラ」,「紙搬送経路」)が追加される。図4に属性テーブルの例が示されているが、「センサ」であれば、駆動条件として、遅れ、チャタリング、に関する属性名が定義されている。図5(b)に示すように、センサのボタンを押せば、チャタリングと遅れの入力項目が現れる。 つまり、カテゴリーを入力した項目分、ボタンが追加/修正/削除され、配置される。また、同様にカテゴリー毎のボタンに対して、定義した属性項目分、入力フィールドが追加/修正/削除される。どの、パーツに対する属性の設定方法として、画面上に表示される3Dモデルのパーツを指定しボタンを選択することなどで設定される。
(断面図作成/断面図属性付加の詳細)
図6は、図1のステップST2で、紙搬送系のユニットの主断面を設定する様子を示したものである。図6においては、3D空間上で、2次元の主断面を定義し、画面上に主断面を表示させた様子を示している。図6は、搬送系ユニットの搬送ローラーの長手方向に対して垂直であって、搬送ローラーの中心の位置に設定されている様子を示している。図7は、図1のステップST4で投影処理を行った後の主断面の様子である。
図6は、図1のステップST2で、紙搬送系のユニットの主断面を設定する様子を示したものである。図6においては、3D空間上で、2次元の主断面を定義し、画面上に主断面を表示させた様子を示している。図6は、搬送系ユニットの搬送ローラーの長手方向に対して垂直であって、搬送ローラーの中心の位置に設定されている様子を示している。図7は、図1のステップST4で投影処理を行った後の主断面の様子である。
図1のステップST3では、紙搬送系に関係しないほかの部品(ビス/外装部品等)に関しても主断面に投影するか、あるいは図1のST1で定義した、搬送ガイド属性、搬送ローラー属性、マイラ、フラッパ、センサ属性などの紙搬送系に絡むパーツのフラグがONになっているもののみ投影するかを選択する。
図8は、図7の断面図に対して、図1のST5で紙の搬送経路を入力した様子をあらわしている。要素は、スプライン、円弧、直線の要素で構成されている。紙搬送経路の設定は、図8に示す断面図上で、ペアとなっている要素の中央付近を結んでいくことで設定することができる。
図9は断面図上に分岐点を入力する場合の一例を説明するための図である。図1のステップST6において、断面図上で、両面コピーを行うために閉ループを形成するために分岐点がでてくる場合など、搬送系路上に特別なポイント(点)がある場合にそのポイントを指定して、要素を区切る設定を行うことができる。
図10は紙順路を入力する場合の一例を説明するための図である。図10(a)においては、図1のステップST6で区切った要素を元に、紙がどういう順番で流れるか指定する処理様子が示されている。図中の矢印に従って、紙が搬送される場合、紙経路設定ボタンを選択し、搬送区間を順路通り設定していく。紙の搬送順路は図10(b)に示すとおり確認することができる。また、紙の搬送経路を概略的に表示することもできる(図10(c))。
図11は、紙の到達を検出するセンサ位置の入力を行う場合の一例を説明するための図である。図11においては、図1のステップST8で、ステップST6までに定義した紙の搬送経路上にセンサの位置を指定する様子をあらわしている。
以上のような過程で、紙搬送シュミュレータへデータを受け渡していく。
(システムの全体図)
図13において、本情報処理システムの全体図である。ここでは、3DCAD装置のプログラムによる処理によって設定されたデータが、どのようにシミュレータに受け渡すかをシステム全体として示している。図13に示すとおり、3DCAD装置のプログラム処理において、ユニット形状と紙搬送に必要なパラメータの入力設定が行われ、設定された情報が紙搬送シミュレータを実行するプログラムへ引き継がれる。制御シーケンスプログラムに対して、センサのON/OFFの信号値、モーターのON/OFFの信号値を通信しながら、紙搬送のシーケンスが実行させる。
図13において、本情報処理システムの全体図である。ここでは、3DCAD装置のプログラムによる処理によって設定されたデータが、どのようにシミュレータに受け渡すかをシステム全体として示している。図13に示すとおり、3DCAD装置のプログラム処理において、ユニット形状と紙搬送に必要なパラメータの入力設定が行われ、設定された情報が紙搬送シミュレータを実行するプログラムへ引き継がれる。制御シーケンスプログラムに対して、センサのON/OFFの信号値、モーターのON/OFFの信号値を通信しながら、紙搬送のシーケンスが実行させる。
(紙搬送シュミュレータ側でのパラメータの変更方法)
図12は、紙搬送シュミュレータ側で、3DCAD装置から受け取った形状データとシミュレーションパラメータの変更を加えながら、ばらつき評価を行う仕組みを表している。このシミュレーションパラメータとして、センサ遅延特性(ON→OFF/OFF→ON)、モーターの整定時間、紙全長、紙初期設定位置、ローラー径、ローラースリップ率、電磁クラッチディレイ特性、紙の搬送位置(内より、外より、標準)などである。
図12は、紙搬送シュミュレータ側で、3DCAD装置から受け取った形状データとシミュレーションパラメータの変更を加えながら、ばらつき評価を行う仕組みを表している。このシミュレーションパラメータとして、センサ遅延特性(ON→OFF/OFF→ON)、モーターの整定時間、紙全長、紙初期設定位置、ローラー径、ローラースリップ率、電磁クラッチディレイ特性、紙の搬送位置(内より、外より、標準)などである。
まず、ステップST10において、各パラメータの最大値、最小値、標準値を設定する。標準値に関しては、3DCAD装置上で定義されていれば、その値を用い、定義されていなければ、紙搬送シュミュレータ側で定義を行う。
次に、ステップST11において、シュミュレーションを評価するための情報として、経路上に評価する位置と、その位置のトリガ信号と、それに対する早着・遅延・滞留時間の設定を行う。
その後、ステップST12において、寄与度を求めるか否かの選択を行う。
次に、寄与度を求める場合、ステップST13進み、すべてのパラメータを標準値とする。そして、1つのパラメータに関してのみ、最大、最小に1回ずつ変更を行い(その他のパラメータは固定とする)、それぞれの場合におけるシュミュレーションを行う。この動作を各パラメータに対して実行する。そして、予め設定された紙搬送経路中の各評価位置(SN1,SN2,・・・)において予め定められた評価値を満たしているか判断を下し、同時に危険度の計算を行う。これらの処理を変更するパラメータを一つずつ選択しながら順に行う。そして、各評価位置において一番危険度が高いパラメータと因果関係を自動的に調査する。この評価位置及び危険度に置いては後述する。
次に、ステップST15において、それぞれのパラメータ寄与度の計算を行う。そして、ステップST16において、ステップST15において求められた計算結果をグラフで表示する。
また、ステップST12において、寄与度を求めない場合は、ステップST7に進み、パラメータの手動設定を行う。
次に、ステップST18において、その手動で決めたパラメータ値により紙搬送のシュミュレーションを行う。
次に、ステップST19において、その紙を流すシミュレータ結果のグラフ表示を行う。
次に、ステップST20において、それぞれの評価位置における、紙詰まり発生の有無の表示、その紙詰まりの危険度の結果表示を行う。
また、次にステップST11において、それぞれの、タイミングのダイヤグラムやロジアナ図のグラフ表示を行う。
(各パラメータ値の設定方法)
続いて、図14は、図12におけるステップST10において、各パラメータ設定方法の様子の一例を表したものである。まず、パラメータのグループ名を設定する。各パラメータの寄与度を演算する場合、いくつかのパラメータごとにグループ化を行い、グループごとに各パラメータの演算を実行していくことになる。パラメータのグループ名は、「P−Group1〜P−GroupN」などと設定され、トグルから選択することにする。
続いて、図14は、図12におけるステップST10において、各パラメータ設定方法の様子の一例を表したものである。まず、パラメータのグループ名を設定する。各パラメータの寄与度を演算する場合、いくつかのパラメータごとにグループ化を行い、グループごとに各パラメータの演算を実行していくことになる。パラメータのグループ名は、「P−Group1〜P−GroupN」などと設定され、トグルから選択することにする。
また、図14に示す画面上のパラメータは、3次元CAD装置から取得されたデータのうち、変更可能なパラメータを抽出しており、この画面上で最大値、最小値、指定値の設定を行う。ここでは、標準値は、3DCAD装置上で設定してある値を標準値として使用する。
さらに、図12におけるステップST17において、各パラメータの具体的な値を手動で指定する。その指定したパラメータに基づいてシミュレーション結果を求める。
(評価位置の設定)
続いて、評価ポイントの設定に関して詳述する。図15は、図12におけるステップST11において、紙搬送シュミュレータ側で、紙搬送経路(SN1,SN2,・・・)の画面上で評価位置の設定と、評価時間の設定方法を説明するための図である。
続いて、評価ポイントの設定に関して詳述する。図15は、図12におけるステップST11において、紙搬送シュミュレータ側で、紙搬送経路(SN1,SN2,・・・)の画面上で評価位置の設定と、評価時間の設定方法を説明するための図である。
図15において、SN1〜SN4はそれぞれ紙搬送経路中の評価位置を示しており、その中の評価位置SN3における評価時間の設定の一例を示している。ここに示されるグラフでは、トリガ信号入力から所定時間内にシート状物である紙の先端(あるいは後端)が通過する時間を参照して評価する場合の一例が示されている。ここで危険度は図16において設定された許容可能な遅延時間をt1とし、シュミュレーションによって演算された遅延時間をtxとすると、危険度(%)=tx/t1として示される。
図16は、評価位置、評価時間を設定する画面を示す図である。評価者は、入力装置19を用いて、画面の経路上をクリックする、あるいは座標値を入力して、紙経路上の任意の位置に評価位置を設定することができる。この評価位置は、実際に機械に配置するセンサの位置に配置してもよいし、新たに、評価用のポイントとして、新規に定義してもよい。さらに、評価位置を設定するごとに、それに対応したトリガ信号を設定する。ここでいうトリガ信号とは、指定したセンサのONのタイミング、あるいは、指定したモーターのONのタイミング等で決定される。それから、トリガ信号が紙搬送シュミュレータ側へ送られてから時間t0までが設計値であるが、それから、t0−t2、t0+t1の時間内で紙がONすれば、ジャムとはみなさない。逆に、その時間に収まらなければ、早着のジャム、遅延のジャムと判定される。また、それとは逆に、トリガ信号の入力から、t0+t4の時間内に紙が評価ポイントをOFFしなければ、紙が滞留してしまったジャムと判定する。以上のジャムの評価を行い、さらに、その評価時間を元に、危険度を算出することができる。
(危険度の結果表示について)
図17は、図12のステップST6における、寄与度のグラフ表示について、説明した図である。それぞれの評価位置において各パラメータを変化させたときに危険度が高いものがどれか、グラフ化して示されるので、一目でわかる仕組みとなっている。本実施の形態においては、評価位置ごとにグラフ化されるようになっている。
図17は、図12のステップST6における、寄与度のグラフ表示について、説明した図である。それぞれの評価位置において各パラメータを変化させたときに危険度が高いものがどれか、グラフ化して示されるので、一目でわかる仕組みとなっている。本実施の形態においては、評価位置ごとにグラフ化されるようになっている。
図18は、図12のステップST21における、紙線図を出力する様子を説明した図である。X軸に時間軸、縦軸に距離を表し、紙搬送経路における紙の先端と後端の給紙位置からの移動距離の推移を時間単位ごとに表した図である。パラメータを変化させたときに、これらの線図がどのように変化するのか、グラフ上で重ね合わせて表示することもでき、紙の動きの変動を検討することが可能となる。
また、図19は、ロジアナ図(ロジックアナライザ図)を出力する様子を説明したものである。これは、横軸に時間ごとの信号の変化(msec)を示しており、各信号のON/OFFの変化の様子が示される。図19では、各信号がONになれば、縦軸に1区間上がり、OFFになれば、1区間下がる。また、パラメータ変更後のデータも重ねて表示することができ、ON/OFFを時間ごとの変化の様子を調べることができる。
図20は、本実施の形態において設定された紙搬送経路上に評価位置を設定した様子をあらわした図と、図12のステップST20におけるジャム発生の有無と危険度の結果の表示例である。ジャム発生の有無と危険度の結果の表示例における1行目のP−Group1〜P−Group3は、図14で決定したパラメータの組み合わせグループ名を表している。図20に示すとおり、各評価位置における、危険度とその危険の種類(紙の早着・遅延・滞留によるジャム)を示している。この表示例では、Fは早着、Lは遅延、Sは滞留をそれぞれ表し、危険度100%をこえたものは、ジャムと判定し、そこでシミュレーションを終了させることになる。ジャムのときは、それぞれ、早着ジャム:F−Jam 遅延ジャム:L−Jam 滞留ジャム:S−Jamと表示され、この表を確認することで、ジャムの有無、あるいはジャムの危険度を把握することができる。
例えば、SN1の結果を確認することで、給紙時間内に紙が正確に給紙されるのか、紙のトップの位置が許される誤差はどこまでなのか、給紙ローラの磨耗量はどこまで許されるのかといったことを調査することもできる。
さらに、SN3の結果を確認することで、ドラムへの突入のぶれによって生じる画像転写の精度にどのパラメータが一番起因するのか、など画像系の問題への評価も行える。加えて、SN4の結果を確認することで、紙の反転動作がうまく行えているのか、滞留時間が長くないかといった判定を行うことができる。
以上、設計者は、評価位置を設定することができ、それぞれのパラメータが、どのようにそれぞれの評価位置において影響を与えるのかを瞬時に判断することが可能になり、実機製作前に、対策を施すことでき、実機製作後の検証時でのトラブルに対しても、迅速に対処できる。
17 中央演算装置
18 表示装置
19 入力装置
20 記憶装置
18 表示装置
19 入力装置
20 記憶装置
Claims (11)
- 紙搬送ユニットの設計情報に基づいてシュミュレーションを実行する情報処理装置において、
予め設定された紙搬送経路上において、シュミュレーション結果を評価するための評価位置を設定するための表示画面を表示する表示手段と、
前記評価位置において、前記紙搬送ユニットのパラメータを変更してシュミュレーションを実行する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 - 請求項1において、前記設計情報は、紙搬送機構を構成する部品位置、部品形状、紙搬送経路、センサ位置情報のうち少なくとも1つが含まれることを特徴とする情報処理装置。
- 請求項1において、前記パラメータは、センサ遅延特性、モーターの整定時間、紙全長、紙初期位置、ローラ径、ローラースリップ率、電磁クラッチ遅延特性、紙の通過位置を含むことを特徴とする情報処理装置。
- 請求項3において、前記表示手段は、さらに、前記パラメータの最小値、最大値、指定値をそれぞれ設定するための画面を表示することを特徴とする情報処理装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記表示手段は、さらに、シミュレーション結果である紙搬送の動作情報に基づいて、紙が動き始めてからの時間と紙の搬送距離の関係を表したダイヤグラムと、紙が動きはじめてからの時間と、モーター駆動タイミングおよびセンサ検出タイミングを表したロジックアナライザ図を表示することを特徴とする情報処理装置。
- 請求項1において、前記制御手段は、前記評価位置において、紙の搬送が所定期間の到達を行えるかどうかのシュミュレーションを行うことを特徴とする情報処理装置。
- 請求項6において、前記制御手段は、予め設定された許容遅延時間に対するシュミュレーションで求められた遅延時間の割合に基づいて、前記評価位置の危険度を算出することを特徴とする情報処理装置。
- 請求項7において、前記表示手段は、各パラメータを1つずつ変化させてシュミュレーションを実行したときに得られる危険度をそれぞれ表示することを特徴とする情報処理装置。
- 紙搬送ユニットの設計情報に基づいてシュミュレーションを実行する情報処理方法において、
予め設定された紙搬送経路上において、シュミュレーション結果を評価するための評価位置を設定し、
前記設定された評価位置において、前記紙搬送ユニットのパラメータを変更してシュミュレーションを実行することを特徴とする情報処理方法。 - 請求項9の情報処理方法を実行するためのプログラム。
- 請求項10のプログラムを記憶した記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003316943A JP2005085003A (ja) | 2003-09-09 | 2003-09-09 | 設計支援を行うための情報処理装置、情報処理方法、その情報処理方法を実行するプログラム及びそのプログラムを記憶した記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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