JP2005081672A - 静電吐出型インクジェットヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】静電吐出型インクジェットヘッド10は、ヘッド基板12と、ヘッド基板12と所定の間隔を設けて配置され、ヘッド基板12との間にインク流路22を形成するとともに、貫通孔20が形成された絶縁性基板16と、先端部が貫通孔20の略中心に位置するようにヘッド基板12上に配置されるインクガイド14と、インク流路22にインクQを供給するインク供給手段と、貫通孔20を囲うように絶縁性基板16に設けられた制御電極18と、インクガイド14近傍に形成されるメニスカスMの縁部Eを固定するメニスカス制御手段40とを有する。
【選択図】図1
Description
図3に示すように、インクジェットヘッド100においては、絶縁性基板102とこの絶縁性基板102に対向して配置されるヘッド基板104を有する。絶縁性基板102には、基板貫通孔102aが形成されている。この基板貫通孔102aの周囲には、制御電極110が設けられている。ヘッド基板104には、基板貫通孔102aの略中心に位置するように、インクガイド106が立設されている。このインクガイド106は、その先端部が基板貫通孔102aから突出するものであり、インクガイド106には、その中心線に沿って所定幅だけ切り欠かれてインクガイド溝108が形成されている。
さらに、絶縁性基板102に、インクガイド106の先端部の突出方向側に対向して対向電極120が設けられている。この対向電極120は、所定の電位レベルが与えられるとともに、プラテンとして記録媒体Pを保持する。
なお、インクQとしては、108 Ω・cm以上の抵抗率を有する絶縁性の溶媒中に、帯電性を有する色剤成分(帯電微粒子)をコロイド状に分散させて浮遊させたものを用いる。
図4に示すように、インクジェットヘッド130においては、絶縁性支持基板132と、この絶縁性支持基板132に対向して配置される基板134とを有する。絶縁性支持基板132と基板134との間にインク溜136が形成される。インク溜136には、インクQを供給するためのインク供給タンク(図示せず)が配管(図示せず)を介して設けられている。
第1および第2の制御電極140、142には、信号電圧源144が接続されている。また、第2の制御電極142と接地された金属プラテン120aとの間にはバイアス電圧源146が接続されている。インクQとしては、105 〜109 Ω・cm程度の導電率を持つ導電性インクが使用される。
また、本発明において、さらに、上記静電吐出型インクジェットヘッドは、先端部が前記貫通孔の略中心に位置するように前記ヘッド基板上に配置され、前記先端部が前記貫通孔から突出するインクガイドを有することが好ましい。
図1は、本発明に係る静電吐出型インクジェットヘッドを備えた静電吐出型インクジェット装置の一の実施例を模式的に示す模式的断面図である。なお、以下においては、図1に示すように、静電吐出型インクジェットヘッドとして、絶縁性基板の貫通孔の中央にインクガイドが配置された吐出部を1つだけ図示して説明するが、本発明はこれに限定されず、複数の吐出部を有するものであってもよいことはいうまでもない。
信号電圧源24は、制御電極18に接続されているものである。この信号電圧源24は、制御電極18に、例えば、1.5kVのバイアス電圧を印加するとともに、画像データに基づく画像信号(第1の信号)として、制御電極18に、例えば、600Vのパルス電圧を重畳して印加するものである。
なお、本実施例においては、絶縁膜19の表面19aに固定しているが、本発明は、これに限定されるものではない。メニスカスMの端部Eを貫通孔20内に固定するようにしてもよい。
図2(a)は、本実施例の静電吐出型インクジェットヘッドが備えるメニスカス制御手段の構成を示す模式的平面図であり、(b)は、図2(a)に示すメニスカス制御手段の模式的断面図である。
図2(a)に示すように、メニスカス制御手段40は、例えば、リング状を呈するものである。また、図2(b)に示すように、メニスカス制御手段40は、上部基板42と、上部電極43と、下部基板44と、下部電極45と、直方体状のp型熱電素子46と、直方体状のn型熱電素子48とを有し、制御電源50により制御されるものである。
制御電源50により印加される電圧Sは、制御電極18により印加されるパルス電圧よりも低い。
なお、本実施例においては、冷却手段として、熱電素子のうちペルチェ素子を用いたものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、冷却することができれば、熱電素子は、特に限定されるものではない。
図1に示すインクジェットヘッド10では、記録時に、インク還流手段30により、例えば、正(+)に帯電した色成分(帯電微粒子)を含むインクQが、インク流路22の内部を、インク供給管26からインク回収管28に向けて移動される。制御電極18により印加される電圧は、インクQの帯電微粒子と同極性である。このとき、記録媒体Pは、対向電極32に静電吸着されている。
このとき、インクガイド14に沿って上昇し、突状先端部14bに達したインクQ、特に、インクQ内に濃縮した帯電微粒子は、静電力によってインクガイド14の突状先端部14bから、帯電微粒子を含むインク液滴Dとして、対向電極32(記録媒体P)に向けて吐出して、記録媒体P上に付着する。
また、メニスカスMが所定の位置に固定されるので、隣接する他の貫通孔(図示せず)のインクと一体化することがなくなり、各チャンネル間干渉が生じない。このように、各チャンネル間の干渉が生じないので、インクの架橋によるインク滴の吐出方向の乱れ、および吐出周波数の乱れを防止することができる。
例えば、インクQが加熱することにより、インクQの表面張力が高くなるか、またはメニスカスの縁部で接触角が大きくなるものであれば、加熱素子(ヒータ)を有するものとすることができる。更にインクQが電界により、インクQの表面張力が上がるか、またはメニスカスの縁部で接触角が大きくなるものであれば、メニスカスMに電界をかけることができるものとする。なお、本実施例の熱電素子を用いたメニスカス制御手段40においては、印加する電圧の極性を変えることにより、上部基板42を加熱できるので、絶縁層19の表面19aを加熱することができる。
また、本実施例においては、インクガイド14を設けたが、このインクガイド14は、必ずしも必要ではなく、本発明の静電吐出型インクジェットヘッドは、図4に示すように、インクガイド14がなくてもよい。
12、104 ヘッド基板
14、106 インクガイド
16、102 絶縁性基板
18、21、110 制御電極
19 絶縁層
19a 表面
20 貫通孔
22 インク流路
24、25、112、144 信号電圧源
26 インク供給管
28 インク回収管
30 インク還流手段
32、120 対向電極
40 メニスカス制御手段
42 上部基板
43 上部電極
44 下部基板
45 下部電極
46 p型熱電素子
48 n型熱電素子
50 制御電源
100、130 インクジェットヘッド
102a 基板貫通孔
114、136 インク溜
132 絶縁性支持基板
132a 貫通孔
140 第1の制御電極
142 第2の制御電極
146 バイアス電圧源
D インク滴
P 記録媒体
Q インク
Claims (7)
- 溶媒中に粒子を分散させたインクに静電気力を作用させることにより、少なくとも前記粒子を含む液滴を、液滴受容体に向けて飛翔させる静電吐出型インクジェットヘッドであって、
ヘッド基板と、
前記ヘッド基板と所定間隔離間して配置され、前記ヘッド基板との間にインク流路を形成するとともに、少なくとも1つの貫通孔が穿孔された絶縁性基板と、前記インク流路に前記インクを供給するインク供給手段と、
前記貫通孔を囲うように前記絶縁性基板に設けられ、第1の信号が印加され、前記液滴の吐出制御を行う制御電極と、
前記第1の信号と異なる第2の信号を印加され、前記絶縁性基板の前記貫通孔の近傍または前記貫通孔内に形成される前記インクのメニスカスの縁部の固定を制御するメニスカス制御手段とを有することを特徴とする静電吐出型インクジェットヘッド。 - 前記メニスカス制御手段は、前記メニスカスの接触角を大きくすること、および前記インクの粘度を高くすることの少なくとも一方により、前記メニスカスの縁部を固定する請求項1に記載の静電吐出型インクジェットヘッド。
- 前記制御電極に印加される前記第1の信号の第1の電圧は、前記メニスカス制御手段に印加される前記第2の信号の第2の電圧よりも高い請求項1または2に記載の静電吐出型インクジェットヘッド。
- 前記メニスカス制御手段は、前記インクの温度を下げる冷却手段を持つ請求項1〜3のいずれかに記載の静電吐出型インクジェットヘッド。
- 前記冷却手段は、少なくともペルチェ効果を有する層構成を持つ請求項4に記載の静電吐出型インクジェットヘッド。
- 前記メニスカス制御手段は、前記インクの温度を上げるヒータを持つ請求項1〜3のいずれかに記載の静電吐出型インクジェットヘッド。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の静電吐出型インクジェットヘッドであって、さらに、先端部が前記貫通孔の略中心に位置するように前記ヘッド基板上に配置され、前記先端部が前記貫通孔から突出するインクガイドを有することを特徴とする静電吐出型インクジェットヘッド。
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