JP2005072032A - 薄膜磁心インダクタ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】支持基板を不要とし、その分の容積を不要とした小型の薄膜磁心インダクタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】高耐熱高分子フィルム上の両面中心部に磁性体膜、両面外周部に金属膜を有する、耐熱高分子フィルムの磁性体を磁性体が任意の体積になるように積層した磁心を構成し、前記磁心部に巻線4を施して薄膜磁心インダクタを形成、巻線4の最終巻線部を外周部の金属膜部分に接続し、その先の巻線端部を最終巻線部を接続した外周部の金属膜部分の反対面全面に、磁性体部分の巻線部と同一の高さに、つづら折り形状に巻き回し配線し、巻線4の最終巻線部を接続した金属膜部分の接続部以外をボンディングパッド18とした薄膜磁心インダクタとする。
【選択図】 図14
【解決手段】高耐熱高分子フィルム上の両面中心部に磁性体膜、両面外周部に金属膜を有する、耐熱高分子フィルムの磁性体を磁性体が任意の体積になるように積層した磁心を構成し、前記磁心部に巻線4を施して薄膜磁心インダクタを形成、巻線4の最終巻線部を外周部の金属膜部分に接続し、その先の巻線端部を最終巻線部を接続した外周部の金属膜部分の反対面全面に、磁性体部分の巻線部と同一の高さに、つづら折り形状に巻き回し配線し、巻線4の最終巻線部を接続した金属膜部分の接続部以外をボンディングパッド18とした薄膜磁心インダクタとする。
【選択図】 図14
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜磁性体を用いた巻線薄膜磁心(マイクロ)インダクタ及びその製造方法に関し、制御IC、チップキャパシタを用いた電源、特にDC−DCコンバーターに使用するのに好適な薄膜磁心インダクタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の薄膜磁心インダクタの製造方法について、図15〜図25を用いて説明する。
【0003】
(1)図15に示すように、軟質のポリイミドフィルム1を準備する。ここで使用するフィルムは、耐熱高分子フィルムの一種であるポリイミドフィルム等の軟質フィルムで、厚みは数μm〜数十μmのフレキシブルフィルムである。大きさは、成膜可能な形状及び必要な磁心サイズを得ることが出来る形状であれば良い。ここでは、50μm厚みのポリイミドフィルムとする。
【0004】
(2)図16に示すように、ポリイミドフィルム1上にフォトリソグラフィーによりレジスト2を形成する。本パターンは、所望のインダクタ特性を得るために必要な任意のパターンであり、また、厚みに関しては、後工程での磁性膜成膜後のリフトオフプロセスが実施可能な厚みとする。磁性体成膜厚みの数倍〜10倍程度の厚みであればよい。ここでは、レジスト厚みを10μmとする。
【0005】
(3)図17に示すように、軟質のポリイミドフィルム1及びレジスト2上全面に磁性層3を形成する。形成方法としては、スパッタや蒸着、スクリーン印刷など、磁性膜組成に対応した各種成膜方法が適用できる。磁性層厚みは、薄膜磁心インダクタの所望の特性を得るために、任意に選択可能である。ここでは、3.0μmとする。ここで、レジスト2の厚みは10μm、磁性層3の厚みは3.0μmであるので、レジスト2のない部分には厚み3.0μmの磁性層のみであるため、レジスト2の側面上部7.0μm部分は、側面が露出した形状である。
【0006】
(4)ここで、このレジスト2をレジスト剥離剤等で除去すると、レジスト2上に形成された部分の磁性層3も同時に除去され、レジスト2がなくポリイミドフィルム1上に直接成膜された磁性層3部分だけが残り、図18に示すように、ポリイミドフィルム1上に磁性層3のパターンが形成された磁心材料が形成される。
【0007】
(5)同様のプロセスでポリイミドフィルムの裏面にも磁性体3を形成する。これらは、ポリイミドフィルムを挟んで表裏対象パターンの図19に示す磁心材料である。
【0008】
(6)図20に示すように、両面に磁性体3を形成したポリイミドフィルム1を磁性層のない部分を山折り・谷折りによりつづら折りを施して、図21に示すような積層磁心19を構成する。この時の積層磁心形状は、3.4×2.8×0.34mmであり、6層積層したものである。本来、積層した厚みが0.34mmであるが、積層構造を見やすくするために厚み方向を厚く記述している。
【0009】
(7)この時、図22に示すように、磁性層3毎に、磁性層のないポリイミドフィルム部分で切断し、磁心20を形成し、これら磁心20の各々を必要枚数だけ積層して、図23に示すような積層構造の磁心21を構成してもよい。
【0010】
(8)図24に示すように、作製した磁心19あるいは21の積層方向に、被覆した丸形あるいは角形の導線を磁性膜上に所望の回数だけ巻線4し、インダクタを構成する。この時、巻線端は、リード線先端がそのまま露出した形状である。この時、巻線材として、数十〜数百μmφの丸形導線、あるいは数十〜数百μmの角形導線を用いる。巻線回数や、巻線間隔は、所望のインダクタ特性が得られる仕様に任意に決定できる。ここでは、100μmφの導線を巻線しており、巻線したインダクタ形状は、3.4×2.8×0.54mmである。今回は、導線を1層巻きとしたが、複数層巻きも可能である。このような薄膜磁心インダクタが特許文献1に記載されている。
【0011】
(10)このリード線だけが露出した状態では、プリント基板への実装や、HIC化回路基板等への実装が、精度良く位置決めできず、また、ワイヤーボンディング実装とする場合は実装出来ないため、図25に示すように、金属パッド6を有した支持基板5上に、巻線したインダクタを接着剤等で実装する。この時、巻線4の先端を金属パッド6の一部にはんだ7により接続固定する。これにより、金属パッド6の一部をボンディングパッド8とした、巻線型インダクタが得られる。支持基板5としては、硬質セラミック基板やガラスエポキシ基板、または、軟質の高分子基板を用いる。厚みは数百μmである。ここでは、150μm厚みの支持基板を用いた。
【0012】
金属パッド6、ボンディングパッド8の構成としては、電気的抵抗を考慮し、銅箔配線をベースとして、はんだ接続やワイヤーボンディング性を考慮し、それぞれニッケルや金をメッキやスパッタ、蒸着などにより形成した、多層メタル構造をしている。厚みは電流容量にもよるが、銅箔が数十μm、ニッケル、金が数μm〜1μm程度である。ここで、支持基板5に巻線インダクタが搭載され、ワイヤーボンディングパッドを有した薄膜磁心マイクロインダクタが完成する。この時の薄膜磁心インダクタの形状は、3.6×3.0×0.7mmである。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−252127号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本構造では、図24に示す薄膜磁心に巻線を施した巻線型の薄膜磁心インダクタを考えた場合、形状は3.4×2.8×0.54mmであるが、特許文献1にあるように、最終電極となる巻線リードの先端部分がそのまま露出した形状となり、プリント基板などに実装する場合は、先端部分を処理して接続先にはんだ接続等を施す必要がある。この場合、リード先端の位置決めが自動化し難い、はんだ処理が必要なので、ベアチップICなどとHIC回路を構成する場合、このはんだ処理等がICベアチップに影響を及ぼすことより、同一の実装プロセスを構築できない、また、ICベアチップなど半導体プロセスで通常用いられている配線方法であるワイヤーボンディング方法が適用できないという課題がある。
【0015】
また、ワイヤーボンディングパッドを形成するために、支持基板を用いることにより、その分の厚み数百μmが厚くなる。また、ワイヤーボンディングパッドサイズは、ボンディング装置の条件により、幅300〜500μm必要であり、その分は巻線インダクタの領域部分より外に露出している必要があり、その分、面積が大きくなるという欠点を有している。前記の場合、本来の巻線インダクタ部分の容積、3.4×2.8×0.54mmに比較し、支持基板分の厚みで150μm、平面面積で3.4×0.6mm分だけ、本来特性に絡む領域以外に不要な容積を有している。実際には、これらの組み立て公差が入ってくるので、さらに不要な容積は大きくなっているという課題がある。
【0016】
従来技術では、巻線型の薄膜磁心インダクタは、巻線のリード先端をそのまま露出させる構造、あるいは、ワイヤーボンディングパッドを形成するためにダミーの支持基板に搭載する必要があった。
【0017】
本発明は、支持基板を不要とし、ワイヤーボンディングパッドを形成して、ICベアチップ等と同一の半導体実装プロセスに用いることができ、また、支持基板を用いないことでその分の容積を不要とした小型の巻線型の薄膜磁心インダクタ及びその製造方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、耐熱高分子フィルム上の両面中心部に磁性体膜、両面外周部に金属膜を有するものを形成し、耐熱高分子フィルムの磁性体を磁性体が任意の体積になるように積層した磁心を構成し、該磁心部に角形または丸形導線の巻線を施して薄膜磁心インダクタを形成し、巻線の最終巻線部を外周部の金属膜部分に接続し、その先の巻線端部を最終巻線部を接続した外周部の金属膜部分の反対面全面に、磁性体部部分の巻線部と同一の高さになるように、つづら折り形状に巻き回し配線し、巻線の最終巻線部を接続した金属膜部分の接続部以外をワイヤーボンディングパッド構造とした薄膜磁心インダクタ及びその製造方法が得られる。
【0019】
即ち、本発明は、両面中心部に磁性体膜と両面外周部に金属膜を有する耐熱高分子フィルムを磁性体が任意の体積になるように積層された磁心の前記磁性体部分に巻線を施した薄膜磁心インダクタであって、前記巻線の最終巻線部が前記金属膜に接続され、その先の巻線端部が前記金属膜部分の一方の面全面に、前記磁性体部分の巻線部と同一の高さに、つづら折り形状に巻き回し配線され、前記つづら折り形状に巻き回した配線と反対側の面の前記金属膜がワイヤーボンディングパッドとされる薄膜磁心インダクタである。
【0020】
また、本発明は、両面中心部に磁性体膜と両面外周部に金属膜を有する耐熱高分子フィルムの磁性体を任意の体積になるように積層して磁心を構成し、巻線を施す薄膜磁心インダクタの製造方法であって、巻線の最終巻線部を前記金属膜に接続し、その先の巻線端部を前記金属膜の一方の面全面に、前記磁性体部分の巻線部と同一の高さになるように、つづら折り形状に巻き回し配線し、前記つづら折り形状に巻き回した配線と反対側の面の前記金属膜をワイヤーボンディングパッドとした薄膜磁心インダクタの製造方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタ及びその製造方法について、図1〜図14にて説明する。
【0022】
(1)図1に示すように、軟質のポリイミドフィルム1を準備する。ここで使用するフィルムは、耐熱高分子フィルムの一種であるポリイミドフィルム等の軟質フィルムで、厚みは数μm〜数十μmのフレキシブルフィルムである。大きさは、成膜可能な形状及び必要な磁心サイズを得ることが出来る形状であれば良い。ここでは、50μm厚みのポリイミドフィルムで説明する。
【0023】
(2)図2に示すように、ポリイミドフィルム1上にフォトリソグラフィーによりレジスト2を形成する。本パターンは、所望のインダクタ特性を得るために必要な任意のパターンであり、また、厚みに関しては、後工程での磁性膜成膜後のリフトオフプロセスが実施可能な厚みとする。成膜厚みの数倍〜10倍程度の厚みであればよい。ここでは、レジスト厚み10μmとする。
【0024】
(3)図3に示すように、軟質のポリイミドフィルム1及びレジスト2上の全面に磁性層3を形成する。形成方法としては、スパッタや蒸着やメッキ、スクリーン印刷など、磁性膜組成に対応した各種成膜方法が適用できる。磁性層厚みは、薄膜磁心インダクタの所望の特性を得るために、任意に選択可能である。ここでは、3.0μmとする。ここで、レジスト2の厚みは10μm、磁性層3の厚みは3.0μmであるので、レジスト2のない部分には厚み3.0μmの磁性層のみであるため、レジスト2の側面上部7.0μm部分は、側面が露出した形状である。
【0025】
(4)ここで、このレジスト2をレジスト剥離剤等で除去すると、レジスト2上に形成された部分の磁性層3も同時に除去され、レジスト2がなくポリイミドフィルム1上に直接成膜された磁性層3部分だけが残り、図4に示すように、ポリイミドフィルム1上に磁性層3のパターンが形成された磁心材料が形成される。
【0026】
(5)同様のプロセスでポリイミドフィルムの裏面にも磁性体3を形成する。これらは、ポリイミドフィルムを挟んで表裏対象パターンの図5に示す磁心材料である。
【0027】
(6)図6に示すように、ポリイミドフィルム1上の、磁性層が除去された対向する側面2面の表裏上に、磁性層と接しないように金属層9を形成する。金属層9は、ボンディングパッドを構成する部分であり、例えば、銅、ニッケル、金層等の複数層からなっている。それぞれの厚みは30μm、2μm、1μmである。金属層は、これらの金属に限定されるものではなく、導電性があり、低抵抗であり、さらに、半導体で用いられるワイヤーボンディング可能な金属層の構成であればよい。
【0028】
(7)図7に示すように、両面に磁性体3と両端に金属層9を形成したポリイミドフィルム1を磁性層のない部分を磁性層3毎に、ポリイミドフィルム部分で切断し、磁心10を形成し、これら磁心10の各々を必要枚数だけ積層して、図8に示すように積層構造の磁心22を構成する。この時の積層磁心形状は、3.4×2.8×0.34mmであり、6層積層したものである。本来、積層した厚みが0.34mmであるが、積層構造を見やすくするために厚み方向を厚く記述している。
【0029】
(8)図9に示すように、作製した磁心22に積層方向に被覆した丸形あるいは角形等の導線を磁性膜上に所望の回数だけ巻線し、インダクタを構成する。この時、巻線端は、リード線先端がそのまま露出した形状である。巻線材として、数十〜数百μmφの丸形導線、あるいは数十〜数百μmの角形導線を用いる。巻線回数や、巻線間隔は、所望のインダクタ特性が得られる仕様に任意に決定できる。ここでは、100μmφの導線を巻線しており、巻線したインダクタ形状は、3.4×2.8×0.54mmである。今回は、導線を1層巻きとしたが、複数層巻きも可能である。
【0030】
(9)このリード線だけが露出した状態では、プリント基板への実装や、HIC化回路基板等への実装が、精度良く位置決めできず、また、ワイヤーボンディング実装とする場合は実装出来ないため、図10に示すように、まず、巻線4の先端部分の一部を金属層9の一部にはんだ12等で接続する。
【0031】
(10)図11に示すように、金属層9に接続した巻線4の接続部よりさらに先端部を、はんだ接続した金属層9面と反対面に巻き回し、その面全面に巻線4の先端部をつづら折り状に巻き回し(巻線巻き回し13)、接着剤等で固定する。
【0032】
(11)図12(a)に示すように、金属層9の巻線4をはんだ12で接続した部分以外の領域にボンディングパッド14が形成される。このボンディングパッド14は、はんだ12により巻線4と電気的に接続されており、巻線薄膜磁心マイクロインダクタの電極端子を構成する。
【0033】
この時、巻線巻き回し13は、インダクタを構成する磁性層上に巻線した線材と同一であり、巻線巻き回し13の面はインダクタを構成する磁性層上に巻線した面と同一平面になる。つまり、ワイヤーボンディングパッドを形成しても、従来のように支持基板を使わないので、巻線薄膜磁心マイクロインダクタの形状は、3.4×2.8×0.54mmとなり、巻線インダクタそのものの形状となり、余分な容積を必要としない。
【0034】
また、通常ワイヤーボンディング方式の実装をする場合は、ボンディングパッド14を上にし、巻線巻き回し13を下面にして実装し、ボンディングパッド14にワイヤーボンディングを施すが、巻線巻き回し13がないとワイヤーボンディング時の熱や超音波が逃げて接続できないことがあるが、巻き回し部13があることで、ボンディングパッド14は実装面に対して空隙等がなく、熱や超音波が逃げることもなく、ある程度の硬度も保てるので任意にワイヤーボンディングが可能となる。さらに、ボンディングパッド14面は、磁性層3に巻線した部分面より巻線材料分(本実施の形態では100μm)低い位置にあるので、ワイヤーボンディングを100μm高さ以内で実施すれば、ボンディングワイヤーの高さも吸収して、高さ0.54mmでの実装が実現可能となる。
【0035】
また、図13、図14に示すように、両面に磁性体3を形成したポリイミドフィルム1を磁性層のない部分を山折り・谷折りによりつづら折りを施して、磁心15を形成して、巻線を施しても同様の構造が得られる。この場合は、磁性層9が連続な状態で積層されているので、巻線4の先端部が片面の金属層9に巻線巻き回し16、はんだ17を施すことにより、反対面の金属層9は巻き回し部と電気的に接続されるので、ボンディングパッド18が形成される。効果は前述に同じである。
【0036】
【発明の効果】
本発明により、薄膜磁心層と巻線からなり、該磁心にワイヤーボンディングパッドを有した巻線型の薄膜磁心インダクタおよびその製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図1(a)は平面図、図1(b)は側面図。
【図2】本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図面。図2(a)は平面図、図2(b)は側面図。
【図3】本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタの製造方法。図3(a)は平面図、図3(b)は側面図。
【図4】本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタの製造方法。図4(a)は平面図、図4(b)は側面図。
【図5】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法。図5(a)は平面図、図5(b)は側面図。
【図6】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法。図6(a)は平面図、図6(b)は側面図。
【図7】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図7(a)は平面図、図7(b)は側面図。
【図8】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。
【図9】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図9(a)は左側面図、図9(b)は平面図、図9(c)は右側面図、図9(d)は正面図。
【図10】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図10(a)は左側面図、図10(b)は平面図、図10(c)は右側面図、図10(d)は正面図。
【図11】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図11(a)は左側面図、図11(b)は平面図、図11(c)は右側面図、図11(d)は正面図。
【図12】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図12(a)は左側面図、図12(b)は平面図、図12(c)は右側面図、図12(d)は正面図。
【図13】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図13(a)は左側面図、図13(b)は平面図、図13(c)は右側面図、図13(d)は正面図。
【図14】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図14(a)は左側面図、図14(b)は平面図、図14(c)は右側面図、図14(d)は正面図。
【図15】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図15(a)は平面図、図15(b)は側面図。
【図16】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図16(a)は平面図、図16(b)は側面図。
【図17】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図17(a)は平面図、図17(b)は側面図。
【図18】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図18(a)は平面図、図18(b)は側面図。
【図19】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図19(a)は平面図、図19(b)は側面図。
【図20】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図20(a)は平面図、図20(b)は側面図。
【図21】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。
【図22】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図22(a)は平面図、図22(b)は側面図。
【図23】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。
【図24】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図24(a)は平面図、図24(b)は正面図、図24(c)は側面図。
【図25】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図25(a)は平面図、図25(b)は正面図、図25(c)は側面図。
【符号の説明】
1 ポリイミドフィルム
2 レジスト
3 磁性体(磁性層)
4 巻線(巻線材料)
5 支持基板
6 金属パッド
7 はんだ
8,14,18 ボンディングパッド
9 金属層
10 磁心(単層)
11 磁心(積層)
12,17 はんだ
13,16 巻線巻き回し
15,19,20,21,22 磁心(積層)
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜磁性体を用いた巻線薄膜磁心(マイクロ)インダクタ及びその製造方法に関し、制御IC、チップキャパシタを用いた電源、特にDC−DCコンバーターに使用するのに好適な薄膜磁心インダクタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の薄膜磁心インダクタの製造方法について、図15〜図25を用いて説明する。
【0003】
(1)図15に示すように、軟質のポリイミドフィルム1を準備する。ここで使用するフィルムは、耐熱高分子フィルムの一種であるポリイミドフィルム等の軟質フィルムで、厚みは数μm〜数十μmのフレキシブルフィルムである。大きさは、成膜可能な形状及び必要な磁心サイズを得ることが出来る形状であれば良い。ここでは、50μm厚みのポリイミドフィルムとする。
【0004】
(2)図16に示すように、ポリイミドフィルム1上にフォトリソグラフィーによりレジスト2を形成する。本パターンは、所望のインダクタ特性を得るために必要な任意のパターンであり、また、厚みに関しては、後工程での磁性膜成膜後のリフトオフプロセスが実施可能な厚みとする。磁性体成膜厚みの数倍〜10倍程度の厚みであればよい。ここでは、レジスト厚みを10μmとする。
【0005】
(3)図17に示すように、軟質のポリイミドフィルム1及びレジスト2上全面に磁性層3を形成する。形成方法としては、スパッタや蒸着、スクリーン印刷など、磁性膜組成に対応した各種成膜方法が適用できる。磁性層厚みは、薄膜磁心インダクタの所望の特性を得るために、任意に選択可能である。ここでは、3.0μmとする。ここで、レジスト2の厚みは10μm、磁性層3の厚みは3.0μmであるので、レジスト2のない部分には厚み3.0μmの磁性層のみであるため、レジスト2の側面上部7.0μm部分は、側面が露出した形状である。
【0006】
(4)ここで、このレジスト2をレジスト剥離剤等で除去すると、レジスト2上に形成された部分の磁性層3も同時に除去され、レジスト2がなくポリイミドフィルム1上に直接成膜された磁性層3部分だけが残り、図18に示すように、ポリイミドフィルム1上に磁性層3のパターンが形成された磁心材料が形成される。
【0007】
(5)同様のプロセスでポリイミドフィルムの裏面にも磁性体3を形成する。これらは、ポリイミドフィルムを挟んで表裏対象パターンの図19に示す磁心材料である。
【0008】
(6)図20に示すように、両面に磁性体3を形成したポリイミドフィルム1を磁性層のない部分を山折り・谷折りによりつづら折りを施して、図21に示すような積層磁心19を構成する。この時の積層磁心形状は、3.4×2.8×0.34mmであり、6層積層したものである。本来、積層した厚みが0.34mmであるが、積層構造を見やすくするために厚み方向を厚く記述している。
【0009】
(7)この時、図22に示すように、磁性層3毎に、磁性層のないポリイミドフィルム部分で切断し、磁心20を形成し、これら磁心20の各々を必要枚数だけ積層して、図23に示すような積層構造の磁心21を構成してもよい。
【0010】
(8)図24に示すように、作製した磁心19あるいは21の積層方向に、被覆した丸形あるいは角形の導線を磁性膜上に所望の回数だけ巻線4し、インダクタを構成する。この時、巻線端は、リード線先端がそのまま露出した形状である。この時、巻線材として、数十〜数百μmφの丸形導線、あるいは数十〜数百μmの角形導線を用いる。巻線回数や、巻線間隔は、所望のインダクタ特性が得られる仕様に任意に決定できる。ここでは、100μmφの導線を巻線しており、巻線したインダクタ形状は、3.4×2.8×0.54mmである。今回は、導線を1層巻きとしたが、複数層巻きも可能である。このような薄膜磁心インダクタが特許文献1に記載されている。
【0011】
(10)このリード線だけが露出した状態では、プリント基板への実装や、HIC化回路基板等への実装が、精度良く位置決めできず、また、ワイヤーボンディング実装とする場合は実装出来ないため、図25に示すように、金属パッド6を有した支持基板5上に、巻線したインダクタを接着剤等で実装する。この時、巻線4の先端を金属パッド6の一部にはんだ7により接続固定する。これにより、金属パッド6の一部をボンディングパッド8とした、巻線型インダクタが得られる。支持基板5としては、硬質セラミック基板やガラスエポキシ基板、または、軟質の高分子基板を用いる。厚みは数百μmである。ここでは、150μm厚みの支持基板を用いた。
【0012】
金属パッド6、ボンディングパッド8の構成としては、電気的抵抗を考慮し、銅箔配線をベースとして、はんだ接続やワイヤーボンディング性を考慮し、それぞれニッケルや金をメッキやスパッタ、蒸着などにより形成した、多層メタル構造をしている。厚みは電流容量にもよるが、銅箔が数十μm、ニッケル、金が数μm〜1μm程度である。ここで、支持基板5に巻線インダクタが搭載され、ワイヤーボンディングパッドを有した薄膜磁心マイクロインダクタが完成する。この時の薄膜磁心インダクタの形状は、3.6×3.0×0.7mmである。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−252127号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本構造では、図24に示す薄膜磁心に巻線を施した巻線型の薄膜磁心インダクタを考えた場合、形状は3.4×2.8×0.54mmであるが、特許文献1にあるように、最終電極となる巻線リードの先端部分がそのまま露出した形状となり、プリント基板などに実装する場合は、先端部分を処理して接続先にはんだ接続等を施す必要がある。この場合、リード先端の位置決めが自動化し難い、はんだ処理が必要なので、ベアチップICなどとHIC回路を構成する場合、このはんだ処理等がICベアチップに影響を及ぼすことより、同一の実装プロセスを構築できない、また、ICベアチップなど半導体プロセスで通常用いられている配線方法であるワイヤーボンディング方法が適用できないという課題がある。
【0015】
また、ワイヤーボンディングパッドを形成するために、支持基板を用いることにより、その分の厚み数百μmが厚くなる。また、ワイヤーボンディングパッドサイズは、ボンディング装置の条件により、幅300〜500μm必要であり、その分は巻線インダクタの領域部分より外に露出している必要があり、その分、面積が大きくなるという欠点を有している。前記の場合、本来の巻線インダクタ部分の容積、3.4×2.8×0.54mmに比較し、支持基板分の厚みで150μm、平面面積で3.4×0.6mm分だけ、本来特性に絡む領域以外に不要な容積を有している。実際には、これらの組み立て公差が入ってくるので、さらに不要な容積は大きくなっているという課題がある。
【0016】
従来技術では、巻線型の薄膜磁心インダクタは、巻線のリード先端をそのまま露出させる構造、あるいは、ワイヤーボンディングパッドを形成するためにダミーの支持基板に搭載する必要があった。
【0017】
本発明は、支持基板を不要とし、ワイヤーボンディングパッドを形成して、ICベアチップ等と同一の半導体実装プロセスに用いることができ、また、支持基板を用いないことでその分の容積を不要とした小型の巻線型の薄膜磁心インダクタ及びその製造方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、耐熱高分子フィルム上の両面中心部に磁性体膜、両面外周部に金属膜を有するものを形成し、耐熱高分子フィルムの磁性体を磁性体が任意の体積になるように積層した磁心を構成し、該磁心部に角形または丸形導線の巻線を施して薄膜磁心インダクタを形成し、巻線の最終巻線部を外周部の金属膜部分に接続し、その先の巻線端部を最終巻線部を接続した外周部の金属膜部分の反対面全面に、磁性体部部分の巻線部と同一の高さになるように、つづら折り形状に巻き回し配線し、巻線の最終巻線部を接続した金属膜部分の接続部以外をワイヤーボンディングパッド構造とした薄膜磁心インダクタ及びその製造方法が得られる。
【0019】
即ち、本発明は、両面中心部に磁性体膜と両面外周部に金属膜を有する耐熱高分子フィルムを磁性体が任意の体積になるように積層された磁心の前記磁性体部分に巻線を施した薄膜磁心インダクタであって、前記巻線の最終巻線部が前記金属膜に接続され、その先の巻線端部が前記金属膜部分の一方の面全面に、前記磁性体部分の巻線部と同一の高さに、つづら折り形状に巻き回し配線され、前記つづら折り形状に巻き回した配線と反対側の面の前記金属膜がワイヤーボンディングパッドとされる薄膜磁心インダクタである。
【0020】
また、本発明は、両面中心部に磁性体膜と両面外周部に金属膜を有する耐熱高分子フィルムの磁性体を任意の体積になるように積層して磁心を構成し、巻線を施す薄膜磁心インダクタの製造方法であって、巻線の最終巻線部を前記金属膜に接続し、その先の巻線端部を前記金属膜の一方の面全面に、前記磁性体部分の巻線部と同一の高さになるように、つづら折り形状に巻き回し配線し、前記つづら折り形状に巻き回した配線と反対側の面の前記金属膜をワイヤーボンディングパッドとした薄膜磁心インダクタの製造方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタ及びその製造方法について、図1〜図14にて説明する。
【0022】
(1)図1に示すように、軟質のポリイミドフィルム1を準備する。ここで使用するフィルムは、耐熱高分子フィルムの一種であるポリイミドフィルム等の軟質フィルムで、厚みは数μm〜数十μmのフレキシブルフィルムである。大きさは、成膜可能な形状及び必要な磁心サイズを得ることが出来る形状であれば良い。ここでは、50μm厚みのポリイミドフィルムで説明する。
【0023】
(2)図2に示すように、ポリイミドフィルム1上にフォトリソグラフィーによりレジスト2を形成する。本パターンは、所望のインダクタ特性を得るために必要な任意のパターンであり、また、厚みに関しては、後工程での磁性膜成膜後のリフトオフプロセスが実施可能な厚みとする。成膜厚みの数倍〜10倍程度の厚みであればよい。ここでは、レジスト厚み10μmとする。
【0024】
(3)図3に示すように、軟質のポリイミドフィルム1及びレジスト2上の全面に磁性層3を形成する。形成方法としては、スパッタや蒸着やメッキ、スクリーン印刷など、磁性膜組成に対応した各種成膜方法が適用できる。磁性層厚みは、薄膜磁心インダクタの所望の特性を得るために、任意に選択可能である。ここでは、3.0μmとする。ここで、レジスト2の厚みは10μm、磁性層3の厚みは3.0μmであるので、レジスト2のない部分には厚み3.0μmの磁性層のみであるため、レジスト2の側面上部7.0μm部分は、側面が露出した形状である。
【0025】
(4)ここで、このレジスト2をレジスト剥離剤等で除去すると、レジスト2上に形成された部分の磁性層3も同時に除去され、レジスト2がなくポリイミドフィルム1上に直接成膜された磁性層3部分だけが残り、図4に示すように、ポリイミドフィルム1上に磁性層3のパターンが形成された磁心材料が形成される。
【0026】
(5)同様のプロセスでポリイミドフィルムの裏面にも磁性体3を形成する。これらは、ポリイミドフィルムを挟んで表裏対象パターンの図5に示す磁心材料である。
【0027】
(6)図6に示すように、ポリイミドフィルム1上の、磁性層が除去された対向する側面2面の表裏上に、磁性層と接しないように金属層9を形成する。金属層9は、ボンディングパッドを構成する部分であり、例えば、銅、ニッケル、金層等の複数層からなっている。それぞれの厚みは30μm、2μm、1μmである。金属層は、これらの金属に限定されるものではなく、導電性があり、低抵抗であり、さらに、半導体で用いられるワイヤーボンディング可能な金属層の構成であればよい。
【0028】
(7)図7に示すように、両面に磁性体3と両端に金属層9を形成したポリイミドフィルム1を磁性層のない部分を磁性層3毎に、ポリイミドフィルム部分で切断し、磁心10を形成し、これら磁心10の各々を必要枚数だけ積層して、図8に示すように積層構造の磁心22を構成する。この時の積層磁心形状は、3.4×2.8×0.34mmであり、6層積層したものである。本来、積層した厚みが0.34mmであるが、積層構造を見やすくするために厚み方向を厚く記述している。
【0029】
(8)図9に示すように、作製した磁心22に積層方向に被覆した丸形あるいは角形等の導線を磁性膜上に所望の回数だけ巻線し、インダクタを構成する。この時、巻線端は、リード線先端がそのまま露出した形状である。巻線材として、数十〜数百μmφの丸形導線、あるいは数十〜数百μmの角形導線を用いる。巻線回数や、巻線間隔は、所望のインダクタ特性が得られる仕様に任意に決定できる。ここでは、100μmφの導線を巻線しており、巻線したインダクタ形状は、3.4×2.8×0.54mmである。今回は、導線を1層巻きとしたが、複数層巻きも可能である。
【0030】
(9)このリード線だけが露出した状態では、プリント基板への実装や、HIC化回路基板等への実装が、精度良く位置決めできず、また、ワイヤーボンディング実装とする場合は実装出来ないため、図10に示すように、まず、巻線4の先端部分の一部を金属層9の一部にはんだ12等で接続する。
【0031】
(10)図11に示すように、金属層9に接続した巻線4の接続部よりさらに先端部を、はんだ接続した金属層9面と反対面に巻き回し、その面全面に巻線4の先端部をつづら折り状に巻き回し(巻線巻き回し13)、接着剤等で固定する。
【0032】
(11)図12(a)に示すように、金属層9の巻線4をはんだ12で接続した部分以外の領域にボンディングパッド14が形成される。このボンディングパッド14は、はんだ12により巻線4と電気的に接続されており、巻線薄膜磁心マイクロインダクタの電極端子を構成する。
【0033】
この時、巻線巻き回し13は、インダクタを構成する磁性層上に巻線した線材と同一であり、巻線巻き回し13の面はインダクタを構成する磁性層上に巻線した面と同一平面になる。つまり、ワイヤーボンディングパッドを形成しても、従来のように支持基板を使わないので、巻線薄膜磁心マイクロインダクタの形状は、3.4×2.8×0.54mmとなり、巻線インダクタそのものの形状となり、余分な容積を必要としない。
【0034】
また、通常ワイヤーボンディング方式の実装をする場合は、ボンディングパッド14を上にし、巻線巻き回し13を下面にして実装し、ボンディングパッド14にワイヤーボンディングを施すが、巻線巻き回し13がないとワイヤーボンディング時の熱や超音波が逃げて接続できないことがあるが、巻き回し部13があることで、ボンディングパッド14は実装面に対して空隙等がなく、熱や超音波が逃げることもなく、ある程度の硬度も保てるので任意にワイヤーボンディングが可能となる。さらに、ボンディングパッド14面は、磁性層3に巻線した部分面より巻線材料分(本実施の形態では100μm)低い位置にあるので、ワイヤーボンディングを100μm高さ以内で実施すれば、ボンディングワイヤーの高さも吸収して、高さ0.54mmでの実装が実現可能となる。
【0035】
また、図13、図14に示すように、両面に磁性体3を形成したポリイミドフィルム1を磁性層のない部分を山折り・谷折りによりつづら折りを施して、磁心15を形成して、巻線を施しても同様の構造が得られる。この場合は、磁性層9が連続な状態で積層されているので、巻線4の先端部が片面の金属層9に巻線巻き回し16、はんだ17を施すことにより、反対面の金属層9は巻き回し部と電気的に接続されるので、ボンディングパッド18が形成される。効果は前述に同じである。
【0036】
【発明の効果】
本発明により、薄膜磁心層と巻線からなり、該磁心にワイヤーボンディングパッドを有した巻線型の薄膜磁心インダクタおよびその製造方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図1(a)は平面図、図1(b)は側面図。
【図2】本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図面。図2(a)は平面図、図2(b)は側面図。
【図3】本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタの製造方法。図3(a)は平面図、図3(b)は側面図。
【図4】本発明の実施の形態による薄膜磁心インダクタの製造方法。図4(a)は平面図、図4(b)は側面図。
【図5】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法。図5(a)は平面図、図5(b)は側面図。
【図6】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法。図6(a)は平面図、図6(b)は側面図。
【図7】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図7(a)は平面図、図7(b)は側面図。
【図8】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。
【図9】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図9(a)は左側面図、図9(b)は平面図、図9(c)は右側面図、図9(d)は正面図。
【図10】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図10(a)は左側面図、図10(b)は平面図、図10(c)は右側面図、図10(d)は正面図。
【図11】本発明の実施の形態による巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図11(a)は左側面図、図11(b)は平面図、図11(c)は右側面図、図11(d)は正面図。
【図12】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図12(a)は左側面図、図12(b)は平面図、図12(c)は右側面図、図12(d)は正面図。
【図13】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図13(a)は左側面図、図13(b)は平面図、図13(c)は右側面図、図13(d)は正面図。
【図14】本発明の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図14(a)は左側面図、図14(b)は平面図、図14(c)は右側面図、図14(d)は正面図。
【図15】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図15(a)は平面図、図15(b)は側面図。
【図16】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図16(a)は平面図、図16(b)は側面図。
【図17】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図17(a)は平面図、図17(b)は側面図。
【図18】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図18(a)は平面図、図18(b)は側面図。
【図19】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図19(a)は平面図、図19(b)は側面図。
【図20】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図20(a)は平面図、図20(b)は側面図。
【図21】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。
【図22】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図22(a)は平面図、図22(b)は側面図。
【図23】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。
【図24】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図24(a)は平面図、図24(b)は正面図、図24(c)は側面図。
【図25】従来の巻線型の薄膜磁心インダクタの製造方法の説明図。図25(a)は平面図、図25(b)は正面図、図25(c)は側面図。
【符号の説明】
1 ポリイミドフィルム
2 レジスト
3 磁性体(磁性層)
4 巻線(巻線材料)
5 支持基板
6 金属パッド
7 はんだ
8,14,18 ボンディングパッド
9 金属層
10 磁心(単層)
11 磁心(積層)
12,17 はんだ
13,16 巻線巻き回し
15,19,20,21,22 磁心(積層)
Claims (2)
- 両面中心部に磁性体膜と両面外周部に金属膜を有する耐熱高分子フィルムの磁性体が任意の体積になるように積層された磁心の前記磁性体部分に巻線を施した薄膜磁心インダクタであって、前記巻線の最終巻線部が前記金属膜に接続され、その先の巻線端部が前記金属膜部分の一方の面全面に、前記磁性体部分の巻線部と同一の高さに、つづら折り形状に巻き回し配線され、前記つづら折り形状に巻き回した配線と反対側の面の金属膜がワイヤーボンディングパッドとされることを特徴とする薄膜磁心インダクタ。
- 両面中心部に磁性体膜と両面外周部に金属膜を有する耐熱高分子フィルムの磁性体を任意の体積になるように積層して磁心を構成し、前記磁性体部に巻線を施す薄膜磁心インダクタの製造方法であって、前記巻線の最終巻線部を前記金属膜に接続し、その先の巻線端部を前記金属膜の一方の面全面に、前記磁性体部分の巻線部と同一の高さになるように、つづら折り形状に巻き回し配線し、前記つづら折り形状に巻き回した配線と反対側の面の金属膜をワイヤーボンディングパッドとすることを特徴とする薄膜磁心インダクタの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2021136272A (ja) * | 2020-02-25 | 2021-09-13 | 味の素株式会社 | 磁性シート |
-
2003
- 2003-08-22 JP JP2003208340A patent/JP2005072032A/ja active Pending
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JP7404927B2 (ja) | 2020-02-25 | 2023-12-26 | 味の素株式会社 | 磁性シート |
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