JP2005060287A - ジャガイモ等のそうか病防除資材および防除方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 農薬を使用することなしに、ジャガイモ等のそうか病を抑制ないしは防除する農業用資材および該農業用資材を用いた防除方法を提供することにある。
【解決手段】 そうか病に対し抗活性を有する微生物を有効成分とするジャガイモ等のそうか病防除資材。
【選択図】 なし
【解決手段】 そうか病に対し抗活性を有する微生物を有効成分とするジャガイモ等のそうか病防除資材。
【選択図】 なし
Description
本発明はジャガイモ等のそうか病に対する防除資材および防除方法に関する。
ジャガイモそうか病は、ストレプトミセス(Streptomyces)属放線菌によって起こるばれいしょ塊茎部の病害である。１８９１年にタクスターによって初めて報告された大へん古い病害であり、その後世界各地で広く発生が確認されている。例えば日本において、北海道では１９０６年の北海道農会報の記載に始まる。現在、道内各地のばれいしょ栽培地で発生しており、１９９７（平成９）年度の北海道病害虫防除所の調査では、発生面積23,738ｈａ（発生面積率36.5％）、被害面積6,132ｈａ（被害面積率9.4％）に及んでいる。病原菌によっていも（塊茎）の表面にあばた状の病斑を多数形成するので、食用あるいは加工用ばれいしょとしての商品価値が著しく低下する。また、発病程度が高まるにつれて塊茎内のでん粉価が減少し、重度発病塊茎では無発病に対して14.2％減少する調査結果がある。それを基に１９９２年のでん原用ばれいしょの被害額だけを単純に計算しても、実に２億７千万円となっている。
このような被害状況から、近年わが国をはじめ諸外国でもその防除対策に取り組んでいるが、本病は防除が難しい土壌病害であることから、まだ十分な防除対策が確立されるに至っていない。
このような被害状況から、近年わが国をはじめ諸外国でもその防除対策に取り組んでいるが、本病は防除が難しい土壌病害であることから、まだ十分な防除対策が確立されるに至っていない。
農薬規制が厳しくなり、消費者や環境問題の側面から見ても農薬の使用は嫌われる傾向にある昨今では、農薬に代わり作物の病気を防除できる資材が求められている。さらに、種子に用いる事が出来、省力化にもつながるような資材が強く望まれている。
本発明の目的は農薬を使用することなしに、ジャガイモ等のそうか病を抑制ないしは防除する農業用資材および該農業用資材を用いた防除方法を提供することにある。
本発明はそうか病に対し抗活性を有する微生物を有効成分とするジャガイモ等のそうか病防除資材に関する。
また本発明は上記のそうか病防除資材を種イモ、コート種子に施用するジャガイモ等のそうか病防除方法に関する。
また本発明は上記のそうか病防除資材を種イモ、コート種子に施用するジャガイモ等のそうか病防除方法に関する。
本発明の実施態様において微生物が細菌、放線菌、糸状菌、酵母であるものを包含する。
また微生物がバシラス属に属する菌であるものを包含する。
また微生物がバシラス属に属する菌であるものを包含する。
さらにまた本発明はバシラス属に属する菌がＢ−２６６８（微生物の受託番号ＦＥＲＭＰ−１１１７９）および／またはＢ−２６１２（微生物の受託番号ＦＥＲＭＰ−１０８２５）であるものを包含する。
また本発明はそうか病に対し抗活性を有する微生物をキャリアに吸着させてなるもの、キャリアが沖縄石灰岩（コーラル）であるものおよびコーラルのメッシュが1,000μｍ〜0.1μｍであるものを包含する。
そうか病に対し抗活性を有する微生物としてＢ−２６６８（微生物の受託番号ＦＥＲＭＰ−１１１７９）の菌株を用い、これを単体キャリアとしての0.1μｍに微粉砕した沖縄石灰岩（コーラル）に吸着させた。
この微生物吸着のコーラル微粉末と種イモとを混合機内で混合攪拌して種イモの切断面に上記微粉末を十分に付着させた。
この微生物付着のコーラル微粉末を付着させた種イモを栽培し、ジャガイモそうか病を効果的に防除することができた。
この微生物吸着のコーラル微粉末と種イモとを混合機内で混合攪拌して種イモの切断面に上記微粉末を十分に付着させた。
この微生物付着のコーラル微粉末を付着させた種イモを栽培し、ジャガイモそうか病を効果的に防除することができた。
以下に本発明の実施例を示すが、これは例示の目的で掲げたもので、本発明はこれによって限定されるものではない。
種芋切断面に本資材を吸着させ、農薬を使用する事なしに、そうか病を抑制ないし防除する実施例を試験した。
※発病程度の表し方
通常型：径５〜１０ｍｍ程度の褐色、コルク化したあばた状の病斑が塊茎表面に形成される。コルク化した病斑の周囲のみがやや盛り上がる。
陥没型：病斑の大きさ、色は通常型とほぼ同じであるが、コルク化した病斑の内側が５ｍｍ程度陥没し、周囲がやや盛り上がる。
隆起型：径１０ｍｍ程度の褐色、コルク化したあばた状の病斑が塊茎表面に３〜５ｍｍ程度の高さに盛り上がって形成される。
上記が病徴であるが、それぞれを分類することなく、次の様に階級値を４段階に分けて発病程度を確認した。
０：健全、１：褐色の小斑、２：褐色の大斑、３：コルク化。
なお、各試験区からはランダムに１０個体調査し、その平均値を発病程度とした。
※発病程度の表し方
通常型：径５〜１０ｍｍ程度の褐色、コルク化したあばた状の病斑が塊茎表面に形成される。コルク化した病斑の周囲のみがやや盛り上がる。
陥没型：病斑の大きさ、色は通常型とほぼ同じであるが、コルク化した病斑の内側が５ｍｍ程度陥没し、周囲がやや盛り上がる。
隆起型：径１０ｍｍ程度の褐色、コルク化したあばた状の病斑が塊茎表面に３〜５ｍｍ程度の高さに盛り上がって形成される。
上記が病徴であるが、それぞれを分類することなく、次の様に階級値を４段階に分けて発病程度を確認した。
０：健全、１：褐色の小斑、２：褐色の大斑、３：コルク化。
なお、各試験区からはランダムに１０個体調査し、その平均値を発病程度とした。
Claims (8)
- そうか病に対し抗活性を有する微生物を有効成分とするジャガイモ等のそうか病防除資材。
- 微生物が細菌、放線菌、糸状菌、酵母である請求項１記載のそうか病防除資材。
- 微生物がバシラス属に属する菌である請求項１または２記載のそうか病防除資材。
- バシラス属に属する菌がＢ−２６６８（微生物の受託番号ＦＥＲＭＰ−１１１７９）および／またはＢ−２６１２（微生物の受託番号ＦＥＲＭＰ−１０８２５）である請求項１から３までのいずれか１項記載のそうか病防除資材。
- そうか病に対し抗活性を有する微生物をキャリアに吸着させてなる請求項１から４までのいずれか１項記載のそうか病防除資材。
- キャリアが沖縄石灰岩（コーラル）である請求項１から５までのいずれか１項記載のそうか病防除資材。
- コーラルのメッシュが1,000μｍ〜0.1μｍである請求項１から６までのいずれか１項記載のそうか病防除資材。
- 請求項１から７までのいずれか１項記載のそうか病防除資材を種イモ、コート種子に施用するジャガイモ等のそうか病防除方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003291451A JP2005060287A (ja) | 2003-08-11 | 2003-08-11 | ジャガイモ等のそうか病防除資材および防除方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2003291451A JP2005060287A (ja) | 2003-08-11 | 2003-08-11 | ジャガイモ等のそうか病防除資材および防除方法 |
Publications (1)
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| JP2005060287A true JP2005060287A (ja) | 2005-03-10 |
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| JP2003291451A Pending JP2005060287A (ja) | 2003-08-11 | 2003-08-11 | ジャガイモ等のそうか病防除資材および防除方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2005060287A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007055064A1 (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-18 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 土壌病害防除剤 |
| JP2016216386A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 片倉コープアグリ株式会社 | 焼酎粕を含むジャガイモそうか病の防除資材及び防除方法 |
| JP2019038788A (ja) * | 2017-08-28 | 2019-03-14 | 片倉コープアグリ株式会社 | ジャガイモそうか病に対する微生物含有防除資材及び防除方法 |
| PL441895A1 (pl) * | 2022-08-01 | 2024-02-05 | Politechnika Łódzka | Sposób bioochrony bulw ziemniaka sadzeniaka przed rozwojem fitopatogenów grzybowych |
-
2003
- 2003-08-11 JP JP2003291451A patent/JP2005060287A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007055064A1 (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-18 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 土壌病害防除剤 |
| JP2016216386A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 片倉コープアグリ株式会社 | 焼酎粕を含むジャガイモそうか病の防除資材及び防除方法 |
| JP2019038788A (ja) * | 2017-08-28 | 2019-03-14 | 片倉コープアグリ株式会社 | ジャガイモそうか病に対する微生物含有防除資材及び防除方法 |
| JP6997561B2 (ja) | 2017-08-28 | 2022-01-17 | 片倉コープアグリ株式会社 | ジャガイモそうか病に対する微生物含有防除資材及び防除方法 |
| PL441895A1 (pl) * | 2022-08-01 | 2024-02-05 | Politechnika Łódzka | Sposób bioochrony bulw ziemniaka sadzeniaka przed rozwojem fitopatogenów grzybowych |
| PL246173B1 (pl) * | 2022-08-01 | 2024-12-09 | Politechnika Lodzka | Sposób bioochrony bulw ziemniaka sadzeniaka przed rozwojem fitopatogenów grzybowych |
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