JP2005060031A - 搬送設備および搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ディップ槽Dが設置された塗装ラインと、塗装ラインに沿って走行移動自在な搬送台車1と、搬送台車1に水平方向の支軸12を中心に上下方向に揺動自在に設けられた揺動式リンク機構3と、揺動式リンク機構3の遊端に設けられて車体Mを保持する支持部材4とを具備し、揺動式リンク機構3を作動し支持部材4を介して車体Mを昇降移動させ塗装液に入出させる塗装設備であって、搬送台車1に同期して走行移動自在な伴走台車2Aを設け、伴走台車2Aに揺動リンク機構3を作動する第1駆動装置7を設置し、搬送台車1に、第1駆動装置7から駆動力が伝達される第1受動装置8を設けた。
【選択図】 図6
Description
請求項7記載の搬送方法は、所定位置に処理液槽が設置された処理ラインに沿って移動体を走行させ、移動体に設けられた揺動式リンク機構を上下方向に作動して、該揺動式リンク機構の遊端に支持体を介して保持された被搬送体を、前記処理液槽の処理液中に入出させて処理するに際し、前記処理液槽に対応して配置された伴走体を処理ラインに沿って移動体と同期移動させ、前記伴走体に設けられた第1駆動装置により、前記移動体の揺動式リンク機構を作動して被搬送体を下降させるとともに、該伴走体に設けられた第2駆動装置により、移動体の前記支持体を回動させ被搬送体の入液姿勢を調整して処理液に入液させ、前記伴走体に設けられた第1駆動装置により、前記移動体の揺動式リンク機構を作動して被搬送体を上昇させるとともに、該伴走体に設けられた第2駆動装置により、前記支持体を回動させ被搬送体の出液姿勢を調整して処理液から出液させるものである。
この塗装ライン設備は、たとえば自動車工場において、脱脂、化学処理などの前処理工程および下塗塗装を行うもので、図1に示すように、塗装ライン(処理ライン)Rは、平面視(または側面視)が長円無端状のループ、または直線状などの往路および復路の経路間を、経路間移動装置であるトラバーサを使用して接続した矩形状周回経路に構成されている。この塗装ラインRの所定位置には、湯洗、脱脂、水洗、被膜生成、水洗用などの複数のディップ槽(処理液槽)Dと入出荷部Iが設置され、これらディップ槽Dには、たとえば処理液(たとえば電着処理液や洗浄液)などが収容されるとともに、塗装用のディップ槽D内の底面または左右側面に塗装用電極板が選択的に配置されている。
前記搬送台車1は、図3〜図8に示すように、左右の走行レールGにそれぞれ案内されて走行移動自在な遊転式の走行車輪11aを有する左右の走行ビーム(受動部材)11R,11Lと、左右の走行ビーム11R,11Lの前部間を連結する連結ビーム11Cとで、平面視で走行方向後方が開放されたコの字形の台車フレーム11が形成されている。これら搬送台車1を前進、後進および停止可能な台車走行装置(走行駆動装置)9は、走行レールGの両側に一定ピッチで配置されて走行ビーム11R,11Lをウレタンゴム製の駆動車輪(輪体)9aと加圧車輪9bにより挟み込む加圧ローラ式走行駆動装置(フリクションローラ装置ともいう)により構成され、駆動車輪9aに走行駆動モータ9cが連結されている。これにより、塗装ラインRの所定部位における個々の搬送台車1の走行速度や停止、前後進(走行方向)の制御が容易であり、また車輪にウレタンゴムなどの絶縁体を使用することで、電着塗装に必要な絶縁構造を容易に得ることができる。
またこの揺動式リンク機構3は、図4に示すように、第3アーム15の固定端の第3軸18が支軸Eより下位でかつ走行方向前方に位置決めされており、第3アーム15の固定端と遊端とを結ぶ第3アーム軸線L3が、支軸12上を通る転位点Pを越えて上下方向に往復回動可能に支持されている。これにより、支持部材4の移動軌跡Lの昇降ストローク(高さH)を大きく得ることができる。また第3アーム15は、転位点Pを基準として第3アーム15が転位点Pから下方または上方に回動される時に、第2アーム14の回動方向を規制している。
前記伴走台車2A,2Bは、図6に示すように、天井レール6に案内されて移動自在で、かつ連結ロッド41Cにより互いに連結された前後伴走フレーム41F,41Rを具備し、この前後伴走フレーム41F,41Rには、天井レール6の走行面やガイド面を転動する遊転式の走行ガイドローラ40や、揺れ止めローラ、浮上防止ローラなどが設けられて移動自在に吊持されている。また天井レール6の走行面を転動する駆動車輪と、この駆動車輪を回転駆動する復帰用モータとで構成されて伴走台車2A,2Bを原点に復帰可能な復帰用移動装置43が設けられている。さらに前伴走フレーム41Fには、前進移動を搬送台車1に同期して追従可能なドッキング装置(走行連結装置)42と、姿勢調整装置5を作動させる第2駆動装置8が設けられている。また後伴走フレーム41Rに、揺動式リンク機構3を作動させる第1駆動装置7が設けられている。
一方、伴走台車2A,2Bの下方に対応する搬送台車1の右走行ビーム11Rには、前記第1駆動装置7からの駆動力を受動し、さらに右側の受動レバー21を介して支軸12の外筒軸12oを回動させる第1受動装置25と、第2駆動装置8からの駆動力を受動して支軸12の内軸12iを回転駆動する第2受動装置26が設けられている。
前記ブレーキ装置35は、図15,図16に示すように、受動軸34の上部に固定されたブレーキディスク35aと、支持ピン35dを介して開閉自在に支持されてブレーキディスク35aの上下対向位置に配置された上下ブレーキレバー35b,35cと、前記ブレーキディスク35aの所定位置の表面裏面に対向して上下ブレーキレバー35b,35cに取り付けられたブレーキパッド35e,35eと、遊端側に取り付けられて上下ブレーキレバー35b,35cを連結し閉動方向に付勢するブレーキ作動機構35fとで構成されている。このブレーキ作動機構35fは、上ブレーキレバー35bに連結されて下ブレーキレバー35cを貫通する連結軸と、この連結軸に外嵌されて連結軸の係止部と下ブレーキレバー35cとの間に介在され上ブレーキレバー35bと下ブレーキレバー35cとを閉動する方向に付勢するコイルばねおよび伸縮防塵カバーで構成されている。したがって、第1駆動装置7または第2駆動装置8が接続されていないブレーキ解除ロッド59の非作用時は、ブレーキ作動機構35fにより上下ブレーキレバー35b,35cが閉動方向に付勢されてブレーキパッド35e,35eによりブレーキディスク35aを挟み込んで受動軸34がロックされている。
上記構成における塗装ライン設備の動作を図4などを参照して説明する。
なお、上記実施の形態では、1つのディップ槽Dに3台の伴走台車2A,2Bを配置したが、たとえば洗浄用などのディップ槽Dでは、1台の伴走台車2Aにより、入出液の昇降動作と入液姿勢および出液姿勢の調整を行うように構成される。この時の入出液動作は、伴走台車2A,2Bとのドッキング動作と中間位置の浸漬姿勢の制御動作以外は、上記と同様である。
a.搬送台車1に支軸12を中心に揺動自在に支持された第1アーム13と、第1アーム13の遊端に支持された第2アーム14と、第2アームの回動を規制する第3アーム15からなる揺動式リンク機構3により、その遊端部の支持部材4に保持された車体Mを、略鉛直方向の下部移動軌跡Ldに沿って昇降させるように構成したので、車体Mの下降位置を精度良く位置決めすることができ、たとえば円弧軌跡に沿って車体Mを処理液に入出液させるのに比較して、ディップ槽Dの処理液への入液位置、および処理液からの出液位置とを容易かつ正確に制御することができる。またディップ槽Dの塗装ラインR方向の長さを短くすることができる。
D ディップ槽
G 走行レール
M 車体
Lu 上部移動軌跡
Ld 下部移動軌跡
D 前後揺動範囲
P 転位点
1 搬送台車
2A,2B 伴走台車
3 揺動式リンク機構
4 支持体
5 姿勢調整装置
6 天井レール
7 第1駆動装置
8 第2駆動装置
9 台車走行装置
11 台車フレーム
11R,11L 左右走行ビーム
11C 連結ビーム
12 支軸
12i 内軸
12o 外筒軸
13 第1アーム
14 第2アーム
15 第3アーム
16 第1軸
17 第2軸
18 第3軸
19 第4軸
21 受動レバー
22 バランスウエイト
25 第1受動装置
25a 受動部
25b レバー回動部
26 第2受動装置
31 ギヤボックス
33 嵌合軸部
34 受動軸
35 ブレーキ装置
36 ブレーキ解除機構
37 位置決めソケット
38 位置決めプレート
42 ドッキング装置
43 復帰用移動装置
51 昇降出退装置
52 出退フレーム
53 位置合わせ機構
54 支持フレーム
55 伸縮駆動軸
56 第1回転駆動装置
57 嵌合体
57c 連結穴
58 位置決めロッド
59 ブレーキ解除ロッド
Claims (8)
- 所定位置に処理液槽が設置された処理ラインと、該処理ラインに沿って走行移動自在な移動体と、移動体に水平方向の支軸を中心に上下方向に揺動自在に設けられた揺動式リンク機構と、該揺動式リンク機構の遊端に設けられて被搬送体を保持する支持体とを具備し、移動体の走行中または停止時に、揺動式リンク機構を作動し支持体を介して被搬送体を昇降移動させる搬送設備であって、
前記移動体と別に、前記揺動リンク機構を作動可能な第1駆動装置を設置し、
前記移動体に、前記第1駆動装置から駆動力が伝達される第1受動装置を設けた
ことを特徴とする搬送設備。 - 所定位置に処理液槽が設置された処理ラインと、該処理ラインに沿って走行移動自在な移動体と、該移動体に水平方向の支軸を中心に上下方向に揺動自在に設けられた揺動式リンク機構と、該揺動式リンク機構の遊端に設けられて被搬送体を保持する支持体とを具備し、前記揺動式リンク機構を作動して支持体を昇降させ処理液槽の処理液中に被搬送体を入出して処理する搬送設備であって、
前記移動体に同期して走行移動自在な伴走体を設け、
前記伴走体に前記揺動リンク機構を作動する第1駆動装置を設置し、
前記移動体に、前記第1駆動装置から駆動力が伝達される第1受動装置を設けた
ことを特徴とする搬送設備。 - 揺動式リンク機構に、支持体を回動して被搬送体の姿勢を調整する姿勢調整装置Wを設け、
前記伴走体に、姿勢調整装置を作動させる第2駆動装置を設け、
前記移動体に、前記第2駆動装置から駆動力が伝達される第2受動装置を設けた
ことを特徴とする請求項2記載の搬送設備。 - 伴走体を、処理液槽に対応する処理ラインに沿って、移動体に同期して走行移動自在な複数台設け、
少なくとも処理液槽の入口側と出口側に対応して配置された伴走体に第1駆動装置および第2駆動装置の両方を設け、
処理液槽の中間位置に対応する伴走体に第2駆動装置のみを設けた
ことを特徴とする請求項2または3記載の搬送設備。 - 第1受動装置に、揺動式リンク機構をロックする第1ブレーキ装置と、第1駆動装置が連結された時に、前記第1ブレーキ装置を解放する第1ブレーキ解除装置を設け、
第2受動装置に、姿勢調整装置をロックする第2ブレーキ装置と、第2駆動装置が連結された時に、第2ブレーキ装置を解放する第2ブレーキ解除装置を設けた
ことを特徴とする請求項3または4記載の搬送設備。 - 移動体と伴走体とを連結離脱自在で、移動体に追従して伴走体を走行駆動可能な走行連結装置を設けた
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の搬送設備。 - 所定位置に処理液槽が設置された処理ラインに沿って移動体を走行させ、移動体に設けられた揺動式リンク機構を上下方向に作動して、該揺動式リンク機構の遊端に支持体を介して保持された被搬送体を、前記処理液槽の処理液中に入出させて処理するに際し、
前記処理液槽に対応して配置された伴走体を処理ラインに沿って移動体と同期移動させ、
前記伴走体に設けられた第1駆動装置により、前記移動体の揺動式リンク機構を作動して被搬送体を下降させるとともに、該伴走体に設けられた第2駆動装置により、移動体の前記支持体を回動させ被搬送体の入液姿勢を調整して処理液に入液させ、
前記伴走体に設けられた第1駆動装置により、前記移動体の揺動式リンク機構を作動して被搬送体を上昇させるとともに、該伴走体に設けられた第2駆動装置により、前記支持体を回動させ被搬送体の出液姿勢を調整して処理液から出液させる
ことを特徴とする搬送方法。 - 所定位置に処理液槽が設置された処理ラインに沿って移動体を走行させ、移動体に設けられた揺動式リンク機構を上下方向に作動して、該揺動式リンク機構の遊端に支持体を介して保持された被搬送体を、前記処理液槽の処理液中に入出させて処理するに際し、
前記処理液槽の入口側と中間位置と出口側とにそれぞれ配置された伴走体を処理ラインに沿って移動体と同期移動させ、
前記入口側の伴走体に設けられた第1駆動装置により、前記移動体の揺動式リンク機構を作動して被搬送体を下降させるとともに、該入口側の伴走体に設けられた第2駆動装置により、移動体の前記支持体を回動させ被搬送体の入液姿勢を調整して処理液に入液させ、
前記中間位置の伴走体に設けられた第2駆動装置により前記支持体を回動させて被搬送体の浸漬姿勢を調整し、
前記出口側の伴走体に設けられた第1駆動装置により、前記移動体の揺動式リンク機構を作動して被搬送体を上昇させるとともに、該出口側の伴走体に設けられた第2駆動装置により、前記支持体を回動させ被搬送体の出液姿勢を調整して処理液から出液させる
ことを特徴とする搬送方法。
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