【発明の属する技術分野】
次世代の自動車・船舶・航空宇宙機器等の輸送機関あるいはエネルギプラントの熱機関などに用いる構造材料として,軽く耐熱性に優れた材料の開発が不可欠であるが,高強度耐熱材料として期待される金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物,例えば,アルミナイド系金属間化合物はこのような条件に適合する素材であり,組成・組織の最適化・高性能化や所望の構造体を得るための加工方法など実用化に向けた研究が各国で行われている。本発明では,例えば,硝子・セラミックス・プラスチックス・金属部品等の金型,通気孔付きガスタービンブレード,耐熱ノズル,高性能金属部品,耐食・耐酸化コーティングなどの,任意の複雑な形状部品を金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物から直接に製作できる技術を提供しようとしており,また,同時に組成・金属組織の最適化,ならびに強化繊維などによる複合材の創製による新規な材料を提供しようとするものである。本発明で採用しようとしている金属間化合物の燃焼合成法(Self−Propagating High Temperature SynthesisもしくはCombustion Synthesis)は高い反応熱を伴って化合物の生成反応が短時間に自発的に進行するプロセスで,高融点セラミックスや金属間化合物が容易に合成できる特徴を有し,原理が1967年に旧ソ連のメルジャーノフ等によって発見されて以来,理論的研究と応用への開発が進められている(日本金属学会会報第32巻第12号845頁)。
本発明による技術の応用分野を詳述すれば,高温耐食材料,生体材料,スポーツ用品,熱間加工用工具鋼,などがある。より具体的には,ガスタービンやジェットエンジンのブレードやノズルなどの高温耐食材料である。近年,燃料中に含まれる硫黄等の有害成分の濃度が高まり社会的問題になっているが,化石燃料の消費増加による資源の低品位化が原因と考えられる。一方で,高効率化のために入口ガス温度の高温化が必要であるが,高温における耐食性を向上するために,ニッケル基超合金の耐食被覆が必要である。本発明により,アルミナイドやシリサイドおよびそれらを母相とする合金を被覆できる。チタンなどの生体材料では,耐食性や生体親和性が良好であるが,一方で耐摩耗性が劣る。生体材料では磨耗微粉が生体組織を刺激して炎症の原因になることが問題になっている。それゆえ,関節などの摺動部へのチタンの適用が遅れている。本発明によれば,チタン表面を窒化して硬化し耐摩耗性を付与できる。これにより,人工関節などのインプラント式生体材料の開発が可能となる。また,チタンなどを用いたスポーツ用品においては,厚肉表面窒化により高反発係数のゴルフクラブなどの開発が可能である。さらに,熱間鍛造用金型や熱間圧延ロールなどに使われる熱間加工用工具鋼などの表面改質にも適用できる。工具は,高温と高応力の環境下で使用されるため寿命が短い。工具を長寿命化できればコスト削減に寄与できる。本発明によれば,工具鋼表面に窒化物あるいは炭化物を分散させ表面強度を増強できる。
本発明の原理の一部を構成する積層造形法は,三次元CADの応用分野として1980年代末に我国で考案され米国で実用化された最近の手法であり,主に樹脂分野における製品試作・開発に盛んに利用されるようになっている。この分野は北米が先行しているが,我国でも三次元CADの普及に伴い近年飛躍的な市場の成長が見受けられ,各種成形型のマスターモデル,デザインモデル,胸像や地図等の三次元コピー,医療用モデル,回転翼などの小ロット複雑形状部品などを短期間で作製する技術として普及しつつある。造形手法として光硬化性樹脂を用いる光造形法,紙のシートを用いる薄板積層法,熱可塑性樹脂をフィラメント状に溶融させるかインクジェットで噴霧させる溶融物堆積法,高分子樹脂・セラミックス・金属などの粉末を用いる粉末固着法などが実用化されている。樹脂,紙等で作られた造形物は高温で使用することは難しく強度も充分ではない。セラミックスや金属製は,多孔質の物が多く強度が低いため用途が限定されているのが現状である。
【従来の技術】
金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物による製品は鋳造法や塑性加工法や機械加工法により製作されているが,加工が困難であるという材質の有する特性から多くの工程とエネルギを消費している。すなはち,従来,原料・素材となる粉末や化合物としての組成・組織の改質や,溶解鋳造・鍛造・延伸などの塑性加工法を応用する開発が主に行われてきているが,所望の構造体を得るための加工方法などが確立されていない。また,煩雑な工程と時間・エネルギ資源を要し,最終製品となる高機能部品の開発・試作を考慮すると即時的・経済的であるとはいえず,金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物による任意の複雑形状体を製作する技術・方法は未だ実用化されていない。さらに,金属材料表面に耐食性や耐摩耗性を付与する目的で,金属,合金,金属間化合物などの被覆が行われるが,被覆を簡便に得る原理・方法は未だ確立されていない。
とりわけ,金属間化合物には高い生成エネルギを有する組成があり,化合時に発熱反応を伴うことにより合成反応が進行するもので,高温での外部加熱を必要としない省エネルギープロセスであるが,反応伝播,温度,組織の制御が難しく,耐熱性が必要な部品の実用化への課題は多く残されている。金属間化合物の従来の加工方法には,拡散法,溶射法,燃焼合成法などがあり,例えば,NiAlやTiAlなどの金属間化合物は,800℃〜1000℃で使用できる高温材料としてエンジン部品や宇宙航空機機体部品などへの応用を目指した開発が行われているが,優れた特性がありながら成形加工に必要な延性が得られず実用化が阻まれている。
一つに,拡散法は,基材金属と反応して金属間化合物を作り得る別種の金属を基材表面に蒸着するなどした後に高温に加熱保持し,基材表面に反応層を形成するものである。拡散法では,拡散という超低速の物質移動現象を利用するため,皮膜厚さの制御が容易であるという長所を持つ反面,被覆の形成に要する時間が数時間から数十時間と極めて長いという短所を持ち,達成できる被覆厚さは数10ミクロン以下と薄いものに限られる。また,高温中で処理するため基材に与える影響も無視できない。
二つに,溶射法は,特定の元素を含む合金層を基材に減圧プラズマ溶射により堆積した上に,さらにアルミを溶射しアルミの発熱を伴う冶金的反応によって金属間化合物の被覆を形成する方法である。直接に金属間化合物を高温で溶融する方法に比較して,相対的に低い温度と短い時間で発熱反応を引き起こすことがでるので,多大のエネルギを消費しなくてもよい利点があるが,プラズマ・電気アーク・レーザなどの大型の熱源を必要とする。元来,溶射法では,被覆と基材の密着性や,溶射時の雰囲気ガスの巻き込みにより被覆内に気孔を発生しやすいという問題がある。また,本例の方法で形成される被覆の厚さは,溶射の施工性・経済性などの理由から合金層とアルミ層を併せても数10ミクロンから数100ミクロン程度であり,形成される被覆の不均質・脆弱化などにより亀裂や局部剥離を生じる懸念がある。
三つに,燃焼合成法は,金属間化合物を構成する異種金属同士の混合圧粉体を基材表面に置き,加圧下で加熱することにより燃焼合成反応を起こして金属間化合物を生成し,同時にこれを基材に接合する方法である。燃焼合成法では自己発熱反応を利用するため,被覆層の合成と同時に基材への接合を短時間で行えるという長所を持つ反面,合成時の発熱と基材への伝熱のバランスから数ミリ以上という厚い被覆に限られる。
なお,従来の燃焼合成法では,異種金属を混合して圧粉体として用いるので,異種金属がともに同じ温度に加熱される。それゆえ,一方の金属の溶融温度が自動的に反応開始温度となり,反応開始温度,ひいては反応による発熱温度,基材の溶融深さを制御することができず,被覆層が薄い場合には,接合強度を維持・向上できないこともある。このように,金属間化合物による被覆は,拡散法,溶射法,燃焼合成法などにより形成されるが,極めて加工が困難であるという材質の有する特性から,多くの工程とエネルギを消費している。そのため,少ない消費エネルギで短時間内に,低コストで被覆部材,例えば,肉盛り溶接部材など,を得ることができない。
【発明が解決しようとする課題】
本発明の方法では,数10ミクロンから数ミリ厚さの被覆が短時間で行え,また拡散法における蒸着,溶射法における前駆層の堆積工程,燃焼合成法における混合圧粉体作製などの前工程が不要であり,さらにコンピュータで微細に制御できるCAD/CAMシステムの利用により基材表面上に自在な被覆が自動的に行える。また,使用する熱源もピンポイントウェルダ等の精密アーク溶接機に用いる小型電源などの比較的に小容量のものでよく省エネルギ的な手段を提供することが可能である。
本発明では,金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物による最終製品段階の部品の製作に適用できる新規な三次元造形方法を提供するものである。
本発明は,組成・組織を最適化した金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物の創製に加えて,高周波高速スイッチング電源により数10μm〜数mm域の微小領域で金属間化合物の肉盛ビードを連続的に生成し,光造形法に代表される三次元CADのデータを利用する積層造形原理の応用により,既存の工法では製作が困難な緻密な高融点材料からなる任意の三次元複雑形状体を迅速,かつ,省エネルギ的に製作する方法を提供する。これにより,従来の鋳・鍛造,延伸などの加工法や冶金的手法における煩雑な工程を短縮し,少ない時間と消費エネルギで最終製品となる高機能部品を経済的に製作する。
【課題を解決するための手段】
金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物の合成には,溶製法や燃焼合成法がある。本発明が採用しようとする技術は,一つは燃焼合成反応の原理によるものであり,一つは遂次型積層造形法の応用を複合化した手法であることを特徴とする領域に属する。金属の燃焼合成反応では,材料自体の発熱反応を有効に利用するので少ない消費エネルギと短時間で製作できる利点があり低コストの高機能材を提供できることに特徴がある。
燃焼合成法による金属間化合物には,100kJ/mol前後の高い生成熱を有する組成が含まれ,化合時に1500℃〜2000℃の強い発熱反応を伴うことにより自発的に合成反応が進行するので,高温での外部加熱の必要が少ない比較的に省エネルギなプロセスとして研究開発が国内外で行われているものの,反応伝播,温度,組織の制御が難しく,耐熱型が必要など実用化への課題は多く残されている。
ここに提案している方法は,金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物を,高周波スイッチング電源で発生させるマイクロアークにより,数10μm〜数mm域の微小領域で溶融もしくは燃焼合成しつつ三次元的に自由造形するところに特徴があり,既存の工法では不可能な高融点材料の緻密な自由造形を可能とし,また材料的見地からすれば,極めて加工が困難な金属間化合物による複雑任意形状の部品を省エネルギ的に果すところに,従来の手法や冶金的手法と異なる。
すなわち,例えば,NiAlやTiAl等の金属間化合物が有する高い生成熱と三次元自由造形法を応用し,高温強度や耐食性を有するが加工が困難な金属間化合物の三次元体を実用的に創成する装置と金属化合物の生成プロセスを提供する。
また,本発明ではマイクロアークという外部熱源を用いるので,NbAl3(40kJ/mol)のように低い生成エネルギを持つ金属間化合物であっても,その金属間化合物の合成・造形や被覆および接合ができるという特徴を有する。
本発明では,微小タングステン電極と基材の間で発生させるマイクロアークにより基材表面を局部的に溶融し,そこに複数の金属細線を供給することにより,表面合金化を実行できる。このとき,酸化防止のためにアルゴン等の不活性ガスをシールドガスとして用いるが,これを窒素ガスや炭酸ガスに替えると,窒化や炭化による表面改質も実行できる。
例えば,タングステン電極を通してパルス状の放電電流とパルス印加時間を種々に変化させるとき,15ミリ秒の単一電流パルスをニッケル基板に放電することにより,直径が数10μm〜数百μmで深さが数10μmに溶融したニッケルの溶融池に,30〜100μm程度のアルミニウム金属細線を,ニッケルとアルミニウムが等しいモル比率で挿入混合させると,アルミニウム金属細線と反応溶融池の燃焼合成反応を生じ,粒状の金属間化合物を生成する。この方法では,毎秒時間当たり,数10〜数100個の点状の溶融池を形成することができる。
また,金属細線としてアルミニウムを用いる場合,反応生成物の横位置に新たなニッケル基材を溶融させ,そこにアルミニウムの金属細線を挿入溶融させる方法により,NiAl反応生成物同士を凝着させることができる。さらに,第一の金属細線としてニッケルを,第二の金属細線としてアルミニウムを用いる場合,NiAl反応生成物凝着体の上に新たにニッケルの金属細線をマイクロアークで溶融させ,そこにアルミニウムの金属細線を追加挿入し溶解混合させるNiAl反応生成物凝着体の積み上げ凝着の方法において,NiAl反応生成物同士の,隣接方向および上下方向のいずれもが凝着する。
装置の動作原理は,例えば計算機制御により,溶融したニッケル池にアルミニウム金属細線を挿入し溶融アルミニウムによるNiAl要素の合成と隣接するNiAl要素同士の凝着を行い2次元的なNiAlの線ビードを形成する。次に,既に形成されているNiAl線ビードの任意の点を電弧により再溶解し,NiAlの反応溶融池の上にニッケルとアルミニウムの金属細線を其々挿入し,NiAl要素の合成と隣接するNiAl要素同士の凝着を行いながら下層のNiAl要素同士とも凝着を行い,順次三次元的に積層することで任意形状のNiAl構造体を製造するものである。
ニッケル基材の代わりにTi基材を使用すればTiAl系金属間化合物の構造物を同様に製作できる。ニッケル基材にセラミックス粉末を混合し複合化することも可能である。セラミックスとしてTiB2やAl2O3粉末を適量混合すれば,セラミックスの複合化が可能になり,さらに,溶融する金属細線の配分量を変えていくことにより,傾斜組成を有する部品の製作が可能になる等,さまざまな展開を図ることができる。
なお,ニッケルやチタン以外にも,コバルト,鉄,ニオブなどの純金属,および,合金,あるいは,これらの混合物,または,これらにセラミック粒子や繊維などの添加物を混合したものを使用できる。また,金属基材は鉄基合金,ニッケル基合金,コバルト基合金,アルミニウム基合金,ニオブ基合金などの他,肉盛りするものと同種あるいは類似の金属間化合物などとすることができる。遷移金属のアルミナイド系金属間化合物による三次元形状の造形のほか,鉄基合金およびニッケル基合金への遷移金属のアルミナイド系金属間化合物の被覆,ニオブ基合金へのニオブアルミナイド被覆,ニオブ基合金への窒化物被覆などが可能である。
本発明の方法を実施構成するための要素として,金属細線の送り出し機構,溶融池形成機構,溶融基材と金属細線の反応域制御,反応相制御,金属化合物成形体の気孔率および組織制御,システム化などがある。以下にこれらの詳細を述べる。なお,下記に述べる金属基材とは,上述のように金属とセラミックス粉末の混合体やセラミックス細線を挿入し複合化してもよい。
先ず,アルミニウム金属細線供給部分に関しては,マイクロアーク溶接に用いられるピンポイント溶接機のトーチなどにおいて先端に保持したタングステン等の放電電極と,溶融池の酸化を防止するために電極先端を覆うようにシールドガスを吐出するように構成した機構を備え,コンピュータにより通電制御されて基材と電極先端部の間で生じる電弧の局所的高エネルギにより溶融したニッケル基材の微小な溶融池に,金属細線供給ユニットに搭載したアルミニウム金属細線のスプールから金属細線供給ユニットに固定された金属細線の引き込みノズルを経て,コンピュータとシーケンサで回転制御されアルミニウム金属細線を加圧挟持する送りローラにより,アルミニウム金属細線の所要長さを迅速に繰り出し,同じく金属細線供給ユニットに引き込み側ノズルと直線上に並置するように固定された送り出しノズルよりアルミニウム金属細線を連続,不連続的に供給する機構であり,例えば,赤外線領域で動作するCCDカメラなどを溶融池形成部の前方に備え,CCDカメラからの動的画像情報をコンピュータに取り込み,金属細線の先端位置,アークおよび溶融池の位置・形状・寸法等の温度分布データなどを画像解析・測定しながら金属細線の送り出し距離,送り出しタイミング等の制御を行う。
次に,溶融池に混合溶融したアルミニウム金属細線の先端は,送りローラの逆転により退避するとともに,トーチ部と一体に構成されたアルミニウム金属細線の供給ユニットは基材の上方に引き上げられ,基材上面に形成された溶融池が自然冷却で固化する間,次の溶融池の形成位置に移動させ,次の溶融池を形成する単位動作を繰り返すか,または,造形台の周辺部に退避させる機構である。溶融池の冷却を促進・加速させる目的で,造形台に冷却水などの強制循環通路を埋め込んでおくこともできる。
アルミニウム金属細線とニッケル金属基材の反応制御に関しては,Al−Ni,Al−Ti系では,NiAl,Ni3Al,Al3Ni2,TiAl,TiAl3など多くの化合物相が存在し,アルミニウム金属細線とこれら金属間化合物との反応では,必ずしも目的とする化合物相のみが合成されるとは限らない。また反応域や,生成相の密度,組織制御も造形特性の重要な因子となる。これらの制御には,アルミニウム金属細線や造形台の温度,溶融池のサイズ,溶融速度,金属細線サイズとの関係を最適化し反応制御を行う。
三次元造形物の特性に関しては,造形物の造形精度,密度,気孔率,組織,強度,靱性,熱応力,耐熱性,耐食性,耐摩耗性等の最適化・制御を行う。このため,熱処理,HIP処理,表面コーティング処理等を施すことも可能である。また,必要に応じた仕上げ加工法を追加して行うこともできる。これらにより,亀裂や破損,応力集中などを生じない,さらに,高品質で複雑な形状の精密な溶接,被覆,造形などを行えるようにすることも可能である。
装置全体の制御に関しては,三次元被造形物の形状を数値化したデータ,例えば,三次元CADの形状データをスライス演算等により断層化変換して得られる座標データ等の造形パラメータに基づく制御パラメータ,すなはち,アルミニウム金属細線ユニットのZ方向に関する昇降,対応する造形台のXY方向への移動,溶融池のX,Y,Z座標,放電電弧のON/OFF,電弧のパルス時間幅・パルス間隔,パルス電流値,金属細線ローラ送りのON/OFFおよび回転方向制御,金属細線の供給速度,など一連のパラメータにより作動を行うようにコンピュータとシーケンサ等による制御システムを構成する。
なお,溶融池の形成は,真空を含めた種々の雰囲気で行うことができるが,通常,アルゴン,ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気,または,窒素,二酸化炭素,水素,空気等酸素含有ガスなどの反応性ガス雰囲気において行われる。トーチ先端部から吐出するシールドガスとしては,例えばアルゴンに限るものではなく,窒化物の反応生成を目的として窒素などの反応性ガス体を噴出してもよく,あるいは,不純物の介在を避けるため容器内を真空としてもよい。反応性ガスの雰囲気で反応させると第一の物質または第二の物質と反応性ガスの反応生成物,例えば,窒化物を含有する金属間化合物を生成できる。水素ガスを用いれば,水素化合物ビードの形成や,不活性ガス中の不純物酸素除去の場合に使用できる。また,セラミックスを含む第一の物質を用いると,セラミックス分散型金属間化合物で構成された溶融池を形成できる。
本発明の方法では,微小アークから発生する局所的な高温に加えて,第一の物質と第二の物質との反応による生成熱を利用できるので,基材と溶融池の皮膜層をいっそう強固に一体化できる。そのため,本発明の方法は,基材の被覆方法または基材表面の改質方法として有用である。
すなはち,本発明ではマイクロアークを発生する外部熱源を用いるので,金属間の反応による生成熱が比較的に少ない場合,例えば,NbAl3(40kJ/mol),TiAl(75kJ/mol),TiNi(67kJ/mol)のような小さな生成熱を持ち,燃焼合成のみでは被覆や接合ができない金属間化合物に対して,あるいは,生成熱をほとんど発生しない金属間合金化に対しても本方法は有効である。
また,本発明の方法は,第一の物質から成る複数の基材を点ビードもしくは線ビードで接合する溶接方法としても有用である。すなはち,複数の基材の隣接域に第二の物質からなる金属細線と第三の物質からなる第二の金属細線を混合溶融すると,高い反応熱により第4の物質の金属間化合物を生成するので,隣接する金属基材を金属間化合物により溶接することも可能である。この方法によれば,同種の材質の基材だけでなく,異種の基材をも溶接できる。すなはち,基材の材質が異なっても,第一の物質,第二の物質および第三の物質からなる金属間化合物を生成し,かつ,其々の基材の構成成分と共通または類似する金属成分を選択すると,複数の基材を確実かつ強固に接合できる。
さらに,本発明の方法は,二つ以上の物質の混合溶融により,例えば,タービンブレードなどの立体的または三次元的形状の基材の表面において,基材と融合した肉盛り被覆層を形成したり,複数の基材を肉盛り溶接するために用いることができる。また,肉盛り被覆層により,基材の強度や耐久性などを補強し,損傷した基材を修復または補修できるため,基材の修復または補修方法としても有用である。なお,肉盛り被覆または溶接などの被覆層の形成は,点ビードを連続的または間欠的に形成することにより,通常,連続した溶接パス(溶接ビードの軌跡)を生成させることで行われる。
金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体化合物から成るビード層または被覆層の厚さは,数μm〜数mmの広い範囲で,例えば,10μmあるいは5mmなどを選択できる。
すなわち,本発明では,第一の物質および第二の物質の溶融池の体積などを調節することにより,数μm,例えば,10μmから数百μm,例えば,500μm程度の薄い被覆層や,厚さが0.1〜1mm程度の被覆層も形成できる。さらに,厚さが数百μm,例えば,200μmから数mm,例えば,5mm程度の合金の被覆層も,比較的少ないエネルギで短時間に形成できる利点を有する。
上述の諸要素を統合し装置全体として,金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体で形成された,例えば,貝殻構造の造形物などの三次元的な構造体や部品を対象とした,三次元的モデルや三次元形状体を造形するコンピュータで制御されたシステムを構成するものである。
以下に,本発明においてニッケルとアルミニウムを用いた具体的な方法に基づいて,より詳細に説明する。
例えば,ニッケルの金属基材表面に形成した溶融池に,純アルミニウムまたはその合金などのアルミニウム系金属の細線を供給すると,両金属は接触とともに激しい発熱反応を起こし,ニッケル〜アルミニウム系金属間化合物を生成するとともに金属基材に接合する。その結果,金属間化合物の溶融池,もしくは,これが冷却固化して肉盛り溶接ビードを形成する。
【発明の実施の形態】
本発明の方法で,基材,ならびに,第一の金属細線と第二の金属細線の溶融,堆積という簡単な方法で,基材上に金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体による三次元体または三次元皮膜を効率よく形成できる。
基材,ならびに,第一の金属細線および第二の金属細線を構成する元素としては,金属間化合物を形成する元素には特に限定されず,例えば,周期表2A族金属,マグネシウム,カルシウム,バリウムなど,周期表3A族金属,スカンジウム,イットリウムなど,周期表4A族金属,チタン,ジルコニウムなど,周期表5A族金属,バナジウム,ニオブ,タンタルなど,周期表6A族金属,クロム,モリブデン,タングステンなど,周期表7A族金属,マンガンなど,周期表8族金属,鉄,コバルト,ニッケル,イリジウム,パラジウム,白金など,周期表1B族金属,銅,銀,金など,周期表2B族金属,亜鉛など,周期表3B族金属,アルミニウム,ガリウム,インジウムなど,周期表4B族金属,ケイ素,ゲルマニウム,スズ,鉛など,が例示できる。金属間化合物は,用途に応じて異なる周期表の金属元素で構成され,第一の物質から成る基材,ならびに,第二の物質である第一の金属細線と第三の物質である第二の金属細線とを適当に組み合わせて形成でき,金属元素の組み合わせは特に制限されない。
第一の金属細線および第二の金属細線を構成する金属元素は,単独で使用してもよく,二種類以上組み合わせて混合物や合金などの形態で使用してもよい。
第一の金属細線および第二の金属細線を構成する金属元素は,所望する金属間化合物の特性,例えば,耐熱性,耐久性,耐環境性,摺動性など,に応じて,前述の金属から適当に選択できる。例えば,金属間化合物であれば,周期表4A族金属,チタン,ジルコニウムなど,周期表5A族金属,バナジウム,ニオブ,タンタルなど,周期表6A族金属,クロム,モリブデン,タングステンなど,周期表8族金属,鉄,コバルト,ニッケル,イリジウム,パラジウム,白金など,周期表3B族金属,アルミニウム,ガリウム,インジウムなど,周期表4B族金属,ケイ素,ゲルマニウム,スズ,鉛など,から選択され,かつ,周期表の異なる複数の金属元素を組み合わせて形成できる。より具体的には,高温構造材料としての特性を向上させる場合,例えば,周期表8族金属,鉄,コバルト,ニッケル,イリジウム,パラジウム,白金など,周期表5A族金属,バナジウム,ニオブ,タンタルなど,周期表6A族金属,クロム,モリブデン,タングステンなど,を例示でき,第二の金属細線としては,例えば,周期表8族金属,鉄,コバルト,ニッケル,イリジウム,パラジウム,白金など,周期表4A族金属,チタン,ジルコニウムなどを例示できる。
基材,ならびに,第一の金属細線および第二の金属細線を構成する種々の元素から成る合金の例としては,アルメル,インコネル,鉄クロム,インバア,カンタル,コバール,ニクロム,パーマロイ,ステンレス,鉄基合金,ニッケル基合金,コバルト基合金,アルミニウム基合金,ニオブ基合金,などを示すことができる。
また,基材,ならびに,第一の金属細線および第二の金属細線を構成する物質は,金属結晶の形態にとどまらずアモルファスの形態をとることも可能である。
さらに,基材は,セラミックス基材などであってもよいが,通常,金属基材である。基材を構成する物質または金属は,金属間化合物の被覆層との密着性を向上させるため,第二の物質もしくは第三の物質と共通の金属で,第二の物質および第三の物質から選択された,少なくとも一種の金属,または,例えば,周期表が共通する金属で構成でき,合金,例えば,鉄基合金,ニッケル基合金,コバルト基合金,アルミニウム基合金,ニオブ基合金などであってもよい。例えば,耐熱性が要求される用途においては,周期表8族金属,鉄,コバルト,ニッケルなど,周期表5A族金属,ニオブ,バナジウム,タンタルなど,から選択された少なくとも一種で構成された金属または合金で基材を形成できる。
基材を構成する第一の物質は溶接ビードの強度を補強するため,セラミックスを含有していてもよい。セラミックスは,通常,第二の物質または第三の物質との反応温度より高い融点を有している。セラミックスの構成成分は,アルミニウム,イットリウム,チタン,ジルコニウム,ハフニウム,ケイ素,マグネシウム,タングステン,タリウム,バナジウム,ニオブなどの金属と,酸素,炭素,窒素およびホウ素などから選択された,少なくとも一種の非金属とである場合が多く,非金属同士のセラミックス,例えば,炭素とホウ素,窒素とホウ素など,であってもよい。金属成分は,通常,アルミニウム,イットリウム,チタン,ジルコニウム,ハフニウム,ケイ素などから選択された,少なくとも一種の金属で構成できる。セラミックスは,アルミナ,ジルコニア,マグネシア,イットリア,ムライト,チタン酸バリウム,などの酸化物系セラミックス,あるいは,非酸化物系セラミックスのいずれであってもよい。非酸化物系セラミックスとしては,炭化ケイ素,炭化ホウ素,炭化チタン,炭化ハフニウム,炭化ジルコニウム,炭化タングステン,炭化バナジウム,炭化ニオブなどの炭化物,窒化ケイ素,窒化ホウ素,窒化アルミニウム,窒化チタン,窒化ハフニウム,窒化ジルコニウム,窒化タリウム,窒化バナジウム,窒化ニオブなどの窒化物,あるいは,ホウ化チタン,ホウ化ジルコニウム,ホウ化ハフニウム,ホウ化ニオブなどの硼化物などを例示できる。これらのセラミックスは単独もしくは二種以上を組み合わせて使用できる。セラミックスの割合は,通常,第一の物質100重量部に対して0.1〜100重量部,好ましくは,1〜50重量%の程度の範囲から選択できる。セラミックスの含有形態は,第一の物質とセラミックスの混合であってもよい。
なお,粉末状の形態で第一の物質またはセラミックスを用いる場合,これら粉末の平均粒子径は,通常,0.1〜100μm,好ましくは,1〜70μm,程度である。
なお,ここで金属間化合物とは,周知のように,複数の金属元素が結合し,成分の金属元素とは異なる新たな性質を呈する化合物を意味する。また,皮膜層とは,被覆層,肉盛り被覆層,肉盛り溶接部などと称する場合がある。
次に,三次元造形のプロセスと装置について本発明の構成を図1から図7において説明する。まず,第1図(A)から(E)に装置の基本動作を示す。第1図(A)は基本動作サイクルの開始状態を示し,任意の点において電気的に接地された金属基材100の上面に鉛直な軸OZに沿って基材100の上部に,例えば電弧溶接機のトーチ部210を配置する。トーチ部210は,(図示しない電動機構により)軸OZに沿って上下方向に滑動できるように構成する。トーチ部210の左右において,軸OLに沿うように第一の金属細線330を配置し,軸ORに沿うように第二の金属細線430を備える。軸OL,ORは,軸OZに対して其々一定の角度θ,例えば,40度〜50度程度,になるように軸OZに関して左右対称に配置する。軸OL,OR,OZから成る平面は基材100の上面に対して垂直であるように構成する。トーチ部210は下端に棒状のタングステン電極220を保持する。電極220はトーチ部210の内部を挿通することによりトーチ部210の先端から連続的に供給される。(電極220には図示しない電源から電力が供給される)。
左の金属細線330は,(図示されていない第一の電動モータに連結され左右方向に自在に正転逆転可能な)送りローラ310と, (回転拘束されない)送りローラ320により加圧挟持され,送りローラ310が回転することにより軸OL上を点Oの方向へ供給される。右の金属細線430は,(図示されていない第二の電動モータに連結され左右方向に自在に正転逆転可能な)送りローラ410と,(回転拘束されない)送りローラ420により加圧挟持され,送りローラ410が回転することにより軸OR上を点Oの方向へ供給される。第1図(A)において,トーチ部(210,220),第一の金属細線供給部(310,320,330)および第二の金属細線供給部(410,420,430)は,図示しない共通の支持台で固定・保持されており,これらが一体となり基盤に対して相対的に移動するユニット部,すなはち,溶融池を形成するヘッド部を構成している。また,第1図(A)においては,トーチ部210乃至ユニットはOZ方向にのみ移動可能であり,基材100が図示しない機構によりXY方向に移動するように構成してある。
第1図(B)において次の動作段階を示す。(図示しない電動機構により)トーチ部210が(駆動され)基材100に向かって軸OZ上を下降する。電極220に電圧を印加するとともに,先端を基材100の表面に接近させてゆくとき,電極220の印加電圧に応じた距離G,代表的にはG=1mm〜2mm,において電弧230を生じる。基材100は任意の点で接地されている。
第1図(C)に示すように,電弧230により基材100が局部的に高温度に達し溶融することで生じる金属の溶融池110を形成する。溶融池110の形成後,トーチ部210を上方へ引き上げ電極220への供給電力を遮断することにより電弧230は消失する。電弧230を発生させるため電極220に供給するエネルギは通電電流の波形と給電時間を調節することにより制御する。また,金属基材100の融点に応じたエネルギを電極220を通じて供給すれば,異なる材質の基材100においても溶融池110を形成することが可能である。
次に,第1図(D)に示すように,左の送りローラ310,320により第一の金属細線330を供給し,右の送りローラ410,420により第二の金属細線430を供給し,其々の金属細線の先端部が溶融池110内へ届く距離だけ点Oに向かって繰り出す。このとき,溶融池110は未だ溶融状態にあるので,金属細線330,430が高温の溶融池110と接触することにより金属細線330,430の融点に達するので基材100の溶融池110と,第一の金属細線330,第二の金属細線430が共に溶融することにより,新たな溶融池120を形成する。
次に,第1図(E)に示すように,溶融池120の形成後,金属細線330,430は直ちに送りローラ310,320および410,420を逆転させることにより引き戻され,第1図(A)に示す初期位置に復帰する。このようにして,第1図(A)〜(E)の各ステップを一巡することにより,基材100および金属細線330,430が溶融状態で混合した溶融池120を形成するプロセスの基本動作単位が完結する。ここで,基材100と金属細線330,430は同一の材質でもよく,異なる材質でもよい。また,金属細線330と430は同一の材質でもよく,異なる材質でもよい。
電極220に供給するエネルギであるが,第2図に示すように,電極220に供給する電流がパルス状であり,基材100あるいは金属細線330,430の性状に応じて,通電電流の大きさ,パルスの波形,通電時間をコンピュータとシーケンサで制御することにより外部から任意に調節が可能である。
第2図の(A)〜(B)において,横軸は時間を示し縦軸は電流の大きさを示す。PMはパルス状に印加される電流の大きさを示し,PWは電流のパルス幅であり,PIは印加される電流の時間間隔を表す。図(A)においては相対的にパルス幅PWが狭く,エネルギ密度の疎な波形の例を示す。図(B)ではパルス幅PWに対して印加時間間隔PIが短く相対的に印加エネルギが密な波形のパターンを示す。ここで,PM,PW,PIを基材100および金属細線330,430の特性に応じて可変とすることにより,材質の組み合わせが種々に変化しても一定の効率で溶融池120を形成できる。また,溶融池110を形成する一つの基本動作サイクルにおいて,電極220に供給する電流の始まりと終わりにおいてPM,PW,PIを可変とすることによって,さらに,供給波形の最適化を行うことが可能である。
このように形成される溶融池120ないし溶融池が凝固して生じる点ビードを基本単位として三次元的な構造体とする方法に関して,次に第3図を用いて説明する。
第3図(A)において,前述の第1図に示す基本動作単位を漸進的に繰り返すことにより,基材100の表面に線状の線ビード140を形成する。すなはち,既に形成されている点ビード121の直径に対して,重なり合うように次の点ビード122を形成する。さらに,次の点ビード123を前の点ビード122の上に形成する。このようにして点ビード121〜123を互いにオーバーラップさせながら基本動作単位を順次に漸進させることにより点ビード120同士が連接し線状になった線ビード140を形成する。ここで,溶融池120ないし点ビード同士の重なり代は用途・目的に応じて任意であるが,構造体として一体になった線ビード140を得るためには,少なくとも,隣り合う点ビード120同士が互いに接していなければならない。なお,線ビード140の構造的な連続性を持たせるには点ビード120同士の間隔は極力蜜であることが望ましいが,線ビード140の形成に要する所要時間との兼ね合いから最適化される。
第3図(B)に示す基材100の表面において,上述の構成により線状の面ビード層141が形成され自然冷却により固化している場合,次に,トーチ部210を面ビード層141の高さEの概ね半分程度持ち上げ,再度同じ工程を繰り返すことにより層141の上に重ねて次の面ビード層142を形成する。この過程を詳述すると,いま,同図のY方向へ,第1図(A)においては図面の手前から向こう側の方向へ,溶融池形成ヘッドユニットを漸進させているとする。先ず,第1図(B)の工程により新たな溶融池110を面ビード層141の上面に形成する。このとき,電極220からの入熱により面ビード層141の上面の一部近傍,および,既に形成された面ビード層142に属する直前の点ビード121は局部的な高温になるので,第3図(B)に示すように一部が再度溶解し溶融池110を形成する。その後,第1図(D)の工程により金属細線330,430を溶解し溶融池110に溶かし込むことにより溶融池120を形成する。このような過程を繰り返すことにより,線状の面ビード層141の上面に接して一体となった線状の面ビード層142を形成できる。同様の積層工程を順次に繰り返すことにより,面ビード層142の上面に次の面ビード層143を形成できる。
このような工程を所要の回数だけ繰り返すことにより,第3図 (C)に示すように,一般に任意の(N+1)層の金属硬化層の集合した構造体を得る。互いの層間の構造的結合は前述の通り,連続した再溶解部130が冷却固化することにより得られる。
ところで,上記は高さZ方向の積層工程について述べたが,前後左右XY平面方向の工程について第3図(D)において説明する。目的とする立体的構造体のXY平面に平行な任意の断面における輪郭形状150は,第3図(A)に示すような連続した点ビード120の,直線ではなく,任意の曲線150に沿って一筆書きのように漸進することで任意のN層を構成できる。目的とする立体物が外殻状のときはこの方法で構造体の形成を達成できるが,一方,対象物が中実体のときは輪郭150で囲まれたXY平面を線状の線ビード151で蜜に塗りつぶす必要がある。この場合は,第3図(B)における積層工程と同様に,線状の線ビード151が形成され自然冷却により固化している場合,次に,トーチ部210を線151の幅Wの概ね半分程度の間隔だけ線151から離れた平行上で点ビード120を連続的に形成する工程を繰り返すことにより線ビード151の隣に次の線ビード152を形成する。この過程を詳述すると,いま,第3図(D)の負Y方向へ,第1図(A)においては図面の向こう側から手前の方向へ,溶融池形成ヘッドユニットを漸進させているとする。先ず,第1図(B)の工程により新たな溶融池110を線ビード151に隣接して形成する。このとき,電極220からの入熱により線ビード151の一部近傍,および,既に形成された線ビード152に属する直前の点ビードは局部的な高温になるので,第3図(D)に示すように一部が再度溶解し溶融池110を形成する。その後,第1図(D)の工程により金属細線330,430を溶解し溶融池110に溶かし込むことにより次の溶融池120を形成する。このような過程を繰り返すことにより,線状の線ビード151に隣接して一体となった線状の線ビード152を形成できる。同様の工程を順次に繰り返すことにより,線ビード152の隣に次の線ビード153を形成できる。各線ビードの始端と終端は,其々線ビードがY方向に輪郭150と交差する点になる。このようにしてXとY方向において隣接する点状の点ビード120によって輪郭150の内部は埋め尽くされる。同様の工程を任意の(N+ 1)層において高さZ方向に繰り返すことにより立体的な中実体を得られる。なお,第3図(D)において,隣り合う線ビード151〜153等は,座標軸X,Yに対して常に平行または直角である必要はないので,個別にまたは線群として,任意の角度で傾斜していてもよい。また,隣り合う線ビード同士が常に接触している必要も無く,例えば,線ビード152が存在せず,線ビード151と153の間が空間であるような疎な中実体であってもよい。例えば,全体としてハニカム構造となるような中実体であってもよい。
次に,第4図〜第7図において装置の構成を説明する。
第4図は,装置500の正面に向かって左側から見たときの縦断面を示している。装置500は,その機能にしたがって幾つかの区画に分かれれている。装置500の全体および各区画部分はパネル状構成部材501で囲むように構成されている。装置500の中心部となる造形区画520には,第1図で説明した溶融池形成ヘッドユニット部600が収納される。Z方向に昇降するユニット600の下方において,基板101と基板101を載置してXY方向の任意の位置に移動する造形台521が備えられている。ユニット600の前方において,CCDカメラ522を備え,ユニット600の動作状況を監視,あるいは,画像処理したデータから金属細線330,430の繰り出し制御や電弧230の遠隔調整などを行うための情報を得る。溶融池120または基材100の温度に関しては,図示しない赤外線温度センサなどにより計測することもできる。造形区画520の下方には駆動区画530を設けてあり,造形台521を其々X方向とY方向の任意の位置に移動させるため,電動モータ531と水平駆動装置532が二組設けてある。造形台521の可動範囲を除いて造形区画520と駆動区画530はパネル部材501で仕切られている。溶融池形成ヘッドユニット部600の全体は,造形区画520の背面に設けた昇降区画540に収納した昇降機541に一体に固定された支持梁544により支持される。昇降機541は,ピストン543を介して電動モータ542に連結され,電動モータ542の回転方向と回転量を制御することにより,ユニット部600と共に上下の任意の位置に移動可能に構成されている。造形区画520の前面には扉502が備えられている。扉520の構成は図示しないが,左右いずれかの片開きでもよく,観音開きでもよく,あるいは,上下に開閉するガルウィング式の扉であってもよい。造形区画520の上部には,排気部510が設けられている。造形区画520と排気部510はパネル501で仕切られており,パネルを貫通するように軸流排気ファン511を設けてある。図中の矢印は排気の方向を示す。排気部510の上縁は,図示しないフランジ等により排気ダクト505により装置500を設置してある室外に排気を導く構成としている。造形区画520の内部は,排気ファン511により装置外へ排気されるとともに,扉502に設けた図示しない吸気口から外気を吸引する構成である。駆動区画530および昇降区画540の下部には,制御区画550が設けられており,プログラマブルコントローラ部551,ワイヤーハーネス部552,集合端子台553,および,電源引き込みケーブル554などが収納される。装置500の底部には,ジャッキボルトを備えた脚部503と装置500を移動させるためのキャスタ504を備える。
第5図は,装置500を上面から見た第4図のTT’視図である。第5図において,装置の前方F方向から見たときの溶融池形成ヘッドユニット部600の詳細を第6図に説明する。
第6図において,金属基材100に鉛直な軸ZZ’に沿って,例えば電弧溶接機のトーチ部610が配置される。トーチ部610は,第5図に示した昇降機541と一体になった支持梁544により,軸ZZ’に沿って上下方向に滑動できるように構成する。トーチ部610の上端部からは可撓性を有するケーブル614が引き込まれている。トーチ部610は下端に棒状の電極611を保持する。電極611はトーチ部610の内部を挿通することによりトーチ部610の先端から連続的に供給される。電極611には電源ケーブル614から電力が供給される。トーチ部610の下端に設けた開口部からは棒状の電極611と金属基材100の間に生じる電弧613を雰囲気から覆うようにアルゴン,ヘリウムなどの不活性ガス,または,窒素,二酸化炭素,水素,空気などの酸素含有ガス,などの反応性ガス体のシールドガス612が噴出される。トーチ部610の左右において,第一の軸LL’に沿うように第一の金属細線620,送りローラ621,622,送り出し側ノズル623,引き込み側ノズル624,金属細線スプール625から構成される第一の金属細線供給部を配置し,第二の軸RR’に沿うように第二の金属細線630,送りローラ631,632,送り出し側ノズル633,引き込み側ノズル634,金属細線スプール635から構成される第一の金属細線供給部を配置する。図を理解する便宜のため,第二の金属細線630の送り出し側ノズル633と引き込み側ノズル634は破断面で表示している。第一の金属細線供給部全体は調節摘み626を回転することにより軸LL’に沿って移動させることができ,第二の金属細線供給部全体は調節摘み636を回転することにより軸RR’に沿って移動させることができる。スプール625および635は其々丸めて束ねた金属細線620,630を収納した円筒形状の部材であり,スプール625および635から供給される金属細線620,630は,其々引き込み側ノズル624,634に設けた細い穴を通して,第一の送りローラ621,622および第二の送りローラ631,632により駆動されて送り出し側ノズル623,633の内側に設けた細い穴を通して其々が電弧613に供給される。第一の金属細線620は,図示されない第一の電動モータに連結され自在に正転逆転可能な送りローラ621と,回転拘束されない送りローラ622により加圧挟持され,送りローラ621が回転することにより軸LL’上を点Oの方向へ供給される。第二の金属細線630は,図示されない第二の電動モータに連結され自在に正転逆転可能な送りローラ631と,回転拘束されない送りローラ632により加圧挟持され,送りローラ631が回転することにより軸RR’上を点Oの方向へ供給される。第一の軸LL’と第二の軸RR’は,軸ZZ’に対して其々第1図(A)において示した一定の角度θとなるように軸ZZ’に関して左右対称に配置され,第一の軸LL’と第二の軸RR’の延長は,軸ZZ’の延長と金属基材100が交差する点Oにおいて,其々が点Oを通るように配置され,かつ,軸LL’,軸RR’,軸ZZ’から成る平面は基材100に対して垂直であるように構成される。第一の金属細線供給部(620〜626)および第二の金属細線供給部(630〜636)は,共通の支持梁544で固定・保持されており,これらが一体となって基材100に対して相対的に移動する金属溶融池を形成するヘッド部,すなはち,溶融池形成ヘッドユニット部600を構成している。また,第一の金属細線供給部(620〜626)および第二の金属細線供給部(630〜636)は,支持梁544に対して,図示しない締結機構により,其々の供給部全体が,軸LL’と軸RR’の方向,ZZ’の方向,第5図に示すX軸の方向,および,軸LL’〜軸ZZ’〜軸RR’で構成される平面における軸ZZ’に対する点Oを回転中心とした角度θについて,取り付け位置を調節可能なように構成してある。次に,VV’視で示される溶融池形成ヘッドユニット部600の上面を説明する。
なお,第6図の実施例では,スプール625および635の直径方向が,金属細線620,630の軸LL’と軸RR’に其々交差するように配置しているが,金属細線620,630の繰り出し運動を滑らかにするため,スプール625および635の直径方向が,軸LL’と軸RR’に略平行となるように配置されてあってもよい。
第7図において,第6図のL〜O〜Rに沿って溶融池形成ヘッドユニット部600を上から見たときの構成を示す。
第8図は,本発明による装置全体の構成を示し,第5図においてF方向から見た場合の例である。装置500は前面に扉502を備えている。扉502の内側には溶融池の形成状態等を遠方監視するためのCCDカメラを備えているが,現場で装置の動作状態を目視確認するため,装置の外側から透視できるように,扉502の一部を切り欠いて板ガラス等の透明な部分を設けてもよい。装置の外部にシールドガス供給部701を設置しガス供給部701と装置500は接続ホースなどでシールドガスの配管を行う。装置本体500は,装置の外側に別置きした制御端末インターフェース703,および,演算制御部704との間を図示しない信号ケーブルにより接続されている。また,制御用端末703と演算制御部704とで構成される制御部は,装置に近接して設置してもよく,装置から離れた場所にある別室に設置され,専用LAN・WAN,商用インターネット等のネットワークを介して接続されていてもよい。
次に,異なる実施例として,第5図における造形台521の内部に設けた通水孔に,図示しないフレキシブルホースなどを通して冷却水を導入することにより,溶融池120の冷却を効率的に行い装置の生産性を高めることができる。或いは,別の実施例として,造形台521の近傍に図示しないヒータなどを設けることにより,溶融池ないし雰囲気の温度制御を行うことで,溶融池の形成,ならびに,溶融条件の最適化を容易にするとともに,溶融池の昇温時間短縮などにより装置の生産性を高めることができる。基材,溶融池,もしくは,造形台の温度制御のためには,図示しない赤外線センサなどにより,リアルタイムで必要箇所の温度を計測することもできる。また,別の実施例として,第6図の軸ZZ’を中心とする円周上で図示しない第三の金属細線供給部を追加して配置することができる。異なる材質の第三の金属細線を溶融池120に添加することで,溶融池120に含まれる成分構成の多様化にも対応できる。また,別の実施例として,上述の説明では微小アークを用いた電弧溶接機等に用いられるトーチ部を溶融池110の加熱源として示したが,トーチ部210および電極220に代えて,炭酸ガスレーザ等のレーザ発信器を装着し,レーザビームを基材の表面に照射することにより溶融池110を形成してもよく,もしくは,電子ビーム銃を装着し,電子ビームを基材の表面に照射することにより溶融池110を形成してもよい。
なお、本発明は、上記に詳述した実施例に限定されるものではなく、本旨の範囲で適宜に変形して実施できることは勿論である。
【発明の効果】
金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合体による製品は鋳造法や塑性加工法や機械加工法により製作されているが,材質の有する特性から多くの工程とエネルギを消費している。本発明による方法によれば,特に金属間化合物の生成においては,燃焼合成反応による材料自体の発熱反応を有効に利用するため,少ない消費エネルギと短時間で三次元造形もしくは三次元被覆できる利点があり,低コストの高機能材を提供できる。
また,金属,合金,金属間化合物,および,これらの組成を含む複合化合物の有する高強度・耐熱性・耐摩耗性などの優れた特性とも相俟って,製品段階の開発・試作のニーズ対して短期間で複雑な任意形状の部品を提供し得,地球環境にも優しいプロセスを提供できる。
例えば,環境汚染については,燃料中に含まれる硫黄等の有害成分の濃度が高まり社会的問題になっている。焼却炉の燃焼ノズルやタービンブレードの高効率化のため入口ガス温度の高温化が必要であるが,高温における耐食性を向上するため,構造材に本発明によるニッケル基超合金の耐食被覆やアルミナイドやシリサイドおよびそれらを母相とする合金被覆などの耐高温金属間化合物材料を応用すれば,焼却炉の耐熱性・耐食性を高められることから焼却温度を上昇させ,ダイオキシン等の環境有害物質の放出を減らすことができる。また,消費エネルギが減少することにより,炭酸ガスなどの地球温暖化要因の発生を抑制でき環境劣化に対する諸問題に対応できる。
また,チタンなどの生体材料では,耐食性や生体親和性が良好であるが耐摩耗性が劣るので,磨耗微粉が生体組織を刺激して炎症の原因になることが問題になっていて,関節などの摺動部への適用が遅れている。本発明によれば,チタン表面を窒化して硬化し耐摩耗性を付与できるので,人工関節などのインプラント式生体材料の開発が可能となる。
さらに,工具は,高温・高応力の環境下で使用されるため寿命が短いので,長寿命化できればコスト削減に寄与できる。本発明では,工具鋼表面に窒化物あるいは炭化物を分散させ表面強度を増強できるから,熱間鍛造用金型や熱間圧延ロールなどに使われる熱間加工用工具鋼などの表面改質に適用できる。
従い,複雑な三次元任意構造体の製作方法に関する課題を一挙に解決する手段と高機能材料を提供することにより広範な産業分野の必要性に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【第1図】本発明による装置の基本動作の説明
【第2図】本発明による装置に供給される電流波形の例
【第3図】本発明による三次元造形の説明
【第4図】本発明による装置の側面全体
【第5図】第4図の平面視
【第6図】溶融池形成機構部の詳細
【第7図】第6図の平面視
【第8図】本発明による装置の全体
【符号の説明】100 基材,101 三次元体,110 基材 溶融池,120 合金溶融池,121 前の溶融池,122 溶融池,123 次の溶融池,130 点ビード,140 線ビード,141 直前の面ビード層(Z方向),142 現在の面ビード層(Z方 向),143 次の面ビード層(Z方向),150 任意の形状断面輪郭,151 直前の線ビード(XY方向),152 現在の線ビード(XY方向),153 次の線ビード(XY方向),210 トーチ部,220 電極,310 第一の駆動側送りローラ,320 第 一の非拘束側送りローラ,330 金属細線,410 第二の駆動側送りローラ,420 第二の非拘束側送りローラ,430 第二の金属細線,230 電弧,500 装置本体,501 パネル,502 扉,503 脚部,504 キャスタ,505 排気ダクト,510 排気区画,511 排気ファン,520 造形区画,521 造形台,522 CCDカメラ,530 駆動区画,531 電動モータ,5 32 水平駆動装置,540 昇降区画,541 昇降機,542 電動モータ,543 ピストン,544 支持梁,550 制御区画, 551 プログラマブルコントローラ部,552 ワイヤーハーネス部,553 集合端子台,554 電源引き込みケーブル,600溶融池形成ヘッドユニット部,610 トーチ部,611 電極,612 シールドガス,613 電弧,620 第一の金属細線,621 駆動側送りローラ,622 非拘束側送りローラ,623 送り出し側ノズル,624 引き込み側ノズル,625 第一の金属細線スプール,626 調節摘み,630 第二の金属細線,631 駆動側 送りローラ,632 非拘束側送りローラ,633 送り出し側ノズル,634 引き込み側ノズル,635 第二の金属細線スプール,636 調節摘み,701 シールドガス供給部,702 シールド ガス配管,703 コンピュータインターフェース,704 演算制御装置BACKGROUND OF THE INVENTION
Although it is essential to develop a light and excellent heat-resistant material as a structural material for use in transportation systems for next-generation automobiles, ships, aerospace equipment, etc. or heat engines in energy plants, it is expected to be used as a high-strength heat-resistant material. Metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions, such as aluminide-based intermetallic compounds, are materials that meet these conditions, and can be optimized for composition / structure, improved performance, and desired. Research is being conducted in various countries for practical application, such as processing methods to obtain this structure. In the present invention, arbitrarily complex shaped parts such as molds such as glass, ceramics, plastics, and metal parts, gas turbine blades with vents, heat-resistant nozzles, high-performance metal parts, and anti-corrosion and oxidation-resistant coatings are used. We are trying to provide technology that can be directly manufactured from metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions, and at the same time, optimization of composition and metal structure, and creation of composite materials using reinforcing fibers, etc. Is intended to provide new materials. The intermetallic compound combustion synthesis method (Self-Propagating High Temperature Synthesis or Combustion Synthesis) to be adopted in the present invention is a process in which a compound formation reaction proceeds spontaneously in a short time with a high heat of reaction. Since ceramics and intermetallic compounds can be easily synthesized, the principle was discovered in 1967 by the former Soviet Union Merjanov et al. (Development of theoretical research and application) 32, No. 12, 845).
The application fields of the technology according to the present invention are described in detail, such as high temperature corrosion resistant materials, biomaterials, sports equipment, hot working tool steel, and the like. More specifically, it is a high temperature corrosion resistant material such as a blade or nozzle of a gas turbine or jet engine. In recent years, the concentration of sulfur and other harmful components in fuels has increased and has become a social problem, but this is thought to be due to the lower quality of resources due to increased consumption of fossil fuels. On the other hand, it is necessary to increase the inlet gas temperature for higher efficiency, but in order to improve the corrosion resistance at high temperatures, a corrosion-resistant coating of nickel-base superalloy is required. According to the present invention, aluminides, silicides, and alloys having them as a parent phase can be coated. Biomaterials such as titanium have good corrosion resistance and biocompatibility, but are inferior in wear resistance. In biomaterials, the problem is that worn fine powder stimulates living tissue to cause inflammation. Therefore, the application of titanium to sliding parts such as joints is delayed. According to the present invention, the titanium surface can be nitrided and hardened to impart wear resistance. This makes it possible to develop implantable biomaterials such as artificial joints. In addition, for sports equipment using titanium and other materials, it is possible to develop golf clubs with a high coefficient of restitution by thick-wall nitriding. Furthermore, it can also be applied to surface modification of hot working tool steel used for hot forging dies and hot rolling rolls. Tools have a short life because they are used in high temperature and high stress environments. If the tool life can be extended, it can contribute to cost reduction. According to the present invention, nitride or carbide can be dispersed on the tool steel surface to enhance the surface strength.
The additive manufacturing method that constitutes a part of the principle of the present invention is a recent technique that was devised in Japan at the end of the 1980s as an application field of three-dimensional CAD and put into practical use in the United States. It has been actively used for development. This field is preceded by North America, but with the spread of 3D CAD in Japan, there has been dramatic market growth in recent years. Various molding master models, design models, 3D copies such as busts and maps, It is becoming popular as a technology for producing small-lot complex shaped parts such as medical models and rotor blades in a short period of time. Stereolithography using photo-curing resin as a modeling technique, thin plate lamination using paper sheets, melt deposition method in which thermoplastic resin is melted in filament form or sprayed by inkjet, polymer resin, ceramics, metal, etc. A powder fixing method using powder has been put into practical use. Molded objects made of resin, paper, etc. are difficult to use at high temperatures and are not strong enough. Ceramics and metal products are currently limited in application because they are porous and have low strength.
[Prior art]
Products made of metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions are manufactured by casting, plastic working, and machining methods. The process and energy are consumed. In other words, the development of applying plastic working methods such as melting, casting, forging, and stretching, as well as the modification of the composition and structure of raw materials and raw materials and compounds as raw materials, has been mainly performed. No processing method has been established for obtaining the structure. In addition, it requires complicated processes, time and energy resources, and it cannot be said that it is immediate and economical considering the development and prototyping of high-functional parts that will be the final product. Metals, alloys, intermetallic compounds, and Techniques and methods for producing arbitrary complex shapes using complex compounds containing these compositions have not yet been put into practical use. In addition, for the purpose of imparting corrosion resistance and wear resistance to the surface of metal materials, coatings of metals, alloys, intermetallic compounds, etc. are performed, but the principle and method for obtaining coatings have not been established yet.
In particular, intermetallic compounds have a composition with high generation energy, and the synthesis reaction proceeds by accompanying an exothermic reaction at the time of compounding. This is an energy-saving process that does not require external heating at high temperatures, Many challenges remain in the practical application of parts that require heat resistance and are difficult to control temperature and structure. Conventional processing methods for intermetallic compounds include diffusion methods, thermal spraying methods, and combustion synthesis methods. For example, intermetallic compounds such as NiAl and TiAl are used as engine parts and high-temperature materials that can be used at 800 ° C to 1000 ° C. Although development aimed at application to spacecraft fuselage parts and the like has been carried out, the ductility necessary for molding processing is not obtained despite its excellent characteristics, and its practical application is hindered.
For one thing, the diffusion method forms a reaction layer on the surface of the substrate by depositing on the surface of the substrate another type of metal that can react with the substrate metal to form an intermetallic compound. It is. The diffusion method uses the ultra-low-speed mass transfer phenomenon called diffusion, so it has the advantage of easy control of the film thickness, but it has the disadvantage that the time required to form the coating is extremely long, from several hours to several tens of hours. The coating thickness that can be achieved is limited to a thin thickness of several tens of microns or less. In addition, the effect on the substrate cannot be ignored because it is processed at a high temperature.
Second, the thermal spraying method deposits an alloy layer containing a specific element on a substrate by low-pressure plasma spraying, and then sprays aluminum to form a coating of an intermetallic compound by a metallurgical reaction accompanied by heat generation of the aluminum. Is the method. Compared to the method of directly melting an intermetallic compound at a high temperature, an exothermic reaction can be caused at a relatively low temperature and in a short time.・ A large heat source such as an electric arc laser is required. Originally, the thermal spraying method has a problem that pores are likely to be generated in the coating due to the adhesion between the coating and the substrate and the entrainment of atmospheric gas during the thermal spraying. The thickness of the coating formed by the method of this example is about several tens to several hundreds of microns even if the alloy layer and the aluminum layer are combined for reasons of thermal spraying workability and economy. There is concern that cracks and local delamination may occur due to inhomogeneity and weakening of the coating.
Thirdly, in the combustion synthesis method, mixed powder of different metals composing the intermetallic compound is placed on the surface of the base material and heated under pressure to cause a combustion synthesis reaction to produce an intermetallic compound, At the same time, this is a method of joining the substrate. Since the combustion synthesis method uses a self-heating reaction, it has the advantage of being able to be joined to the substrate in a short time simultaneously with the synthesis of the coating layer, but on the other hand, it is a few millimeters from the balance between heat generation during synthesis and heat transfer to the substrate. Limited to a thick coating as described above.
In the conventional combustion synthesis method, since different metals are mixed and used as a green compact, both different metals are heated to the same temperature. Therefore, the melting temperature of one metal automatically becomes the reaction start temperature, the reaction start temperature, and hence the exothermic temperature due to the reaction, the melting depth of the substrate cannot be controlled, and if the coating layer is thin, In some cases, the bonding strength cannot be maintained or improved. In this way, the coating with intermetallic compound is formed by diffusion method, thermal spraying method, combustion synthesis method, etc., but it consumes many processes and energy due to the property of the material that it is extremely difficult to process. . Therefore, it is not possible to obtain a covering member such as a build-up welding member at low cost within a short time with less energy consumption.
[Problems to be solved by the invention]
In the method of the present invention, coating of a thickness of several tens of microns to several millimeters can be performed in a short time, and the pre-process such as vapor deposition in the diffusion method, deposition step of the precursor layer in the spraying method, and mixed green compact production in the combustion synthesis method. In addition, the use of a CAD / CAM system that can be finely controlled by a computer can automatically perform free coating on the substrate surface. Further, the heat source to be used may be a relatively small capacity such as a small power source used in a precision arc welding machine such as a pinpoint welder, and can provide an energy saving means.
The present invention provides a novel three-dimensional modeling method that can be applied to the production of parts in the final product stage using metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions.
In addition to the creation of metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions with optimized compositions and structures, the present invention provides a high-frequency high-speed switching power supply in a small region of several tens of μm to several mm. From the dense refractory materials that are difficult to manufacture with existing methods by applying the additive manufacturing principle that uses the three-dimensional CAD data represented by stereolithography, which continuously generates build-up beads of intermetallic compounds. The present invention provides a method for producing an arbitrary three-dimensional complicated shape body quickly and energy-saving. This shortens the complicated processes in conventional processing methods such as casting, forging, and drawing, and metallurgical methods, and economically manufactures high-performance parts that become the final product with less time and energy consumption.
[Means for Solving the Problems]
There are melting methods and combustion synthesis methods for synthesizing metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions. The technology to be employed by the present invention belongs to the region characterized in that one is based on the principle of the combustion synthesis reaction and one is a method in which the application of the sequential additive manufacturing method is combined. The metal combustion synthesis reaction is characterized by the fact that the exothermic reaction of the material itself is effectively used, so that it has the advantage of being able to be manufactured in a short time with less energy consumption and can provide a low-cost high-performance material.
The intermetallic compound by the combustion synthesis method includes a composition having a high heat of formation of around 100 kJ / mol, and the synthesis reaction proceeds spontaneously with a strong exothermic reaction at 1500 ° C. to 2000 ° C. at the time of compounding. Although research and development has been conducted in Japan and overseas as a relatively energy-saving process that requires little external heating at high temperatures, it is difficult to control reaction propagation, temperature, and structure, and there are issues in practical applications such as the need for heat resistant molds. Many are left behind.
In the proposed method, metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions are melted in a small region of several tens of μm to several mm by a micro arc generated by a high-frequency switching power supply. Alternatively, it is characterized by three-dimensional free-formation while combusting, enabling precise free-formation of high-melting-point materials, which is impossible with existing methods, and is extremely difficult to process from a material standpoint. It differs from conventional methods and metallurgical methods in that it can save energy in complex and arbitrarily shaped parts made of intermetallic compounds.
That is, for example, by applying the high heat generated by intermetallic compounds such as NiAl and TiAl and the three-dimensional free-formation method, practically creating three-dimensional bodies of intermetallic compounds that have high temperature strength and corrosion resistance but are difficult to process. And an apparatus for producing a metal compound.
In addition, since an external heat source called a micro arc is used in the present invention, even an intermetallic compound having a low generation energy such as NbAl3 (40 kJ / mol) can be synthesized, shaped, coated, and bonded to the intermetallic compound. It has the characteristics.
In the present invention, surface alloying can be performed by locally melting the surface of the base material by a micro arc generated between the fine tungsten electrode and the base material and supplying a plurality of fine metal wires thereto. At this time, an inert gas such as argon is used as a shielding gas to prevent oxidation, but if this is replaced with nitrogen gas or carbon dioxide gas, surface modification by nitriding or carbonization can also be performed.
For example, when the pulsed discharge current and the pulse application time are changed variously through a tungsten electrode, a single current pulse of 15 milliseconds is discharged onto a nickel substrate, so that the depth is several tens of μm to several hundreds of μm. Inserting and mixing an aluminum metal wire of about 30 to 100 μm in an equal molar ratio of nickel and aluminum into a molten pool of nickel melted to several tens of μm causes a combustion synthesis reaction between the aluminum metal wire and the reaction molten pool. An intermetallic compound is produced. In this method, several tens to several hundreds of dot-like molten pools can be formed per second per hour.
Also, when aluminum is used as the fine metal wire, a new nickel base material is melted in the lateral position of the reaction product, and the NiAl reaction product can be adhered to each other by inserting and melting the fine aluminum metal wire there. it can. Furthermore, when nickel is used as the first fine metal wire and aluminum is used as the second fine metal wire, a new fine metal wire of nickel is melted on the NiAl reaction product adherent by a micro arc, and the aluminum metal wire is added there. In the method of stacking and adhering NiAl reaction product adherents in which fine wires are inserted and dissolved and mixed, both the adjacent and vertical directions of NiAl reaction products adhere.
The operating principle of the device is that, for example, by computer control, an aluminum metal thin wire is inserted into a molten nickel pond, NiAl elements are synthesized with molten aluminum, and adjacent NiAl elements are adhered to each other to form a two-dimensional NiAl wire bead. To do. Next, arbitrary points of the already formed NiAl wire bead are redissolved by electric arc, and nickel and aluminum metal wires are respectively inserted on the NiAl reaction molten pool to synthesize the NiAl elements and adjacent NiAl elements to each other. The lower-layer NiAl elements are adhered to each other while performing the above-mentioned adhesion, and an arbitrary-shaped NiAl structure is manufactured by sequentially stacking three-dimensionally.
If a Ti base material is used instead of a nickel base material, a TiAl-based intermetallic structure can be similarly produced. It is also possible to mix a ceramic powder with a nickel base material. If an appropriate amount of TiB2 or Al2O3 powder is mixed as ceramics, it becomes possible to combine ceramics. Furthermore, by changing the distribution of fine metal wires to be melted, it is possible to produce parts with gradient composition, etc. Various developments can be made.
In addition to nickel and titanium, pure metals such as cobalt, iron and niobium, alloys, mixtures thereof, or a mixture of these with additives such as ceramic particles and fibers can be used. Further, the metal base material may be an iron-base alloy, nickel-base alloy, cobalt-base alloy, aluminum-base alloy, niobium-base alloy, or the like, or an intermetallic compound similar to or similar to the material to be built up. In addition to three-dimensional shape modeling using transition metal aluminide-based intermetallic compounds, coating of transition metal aluminide-based intermetallic compounds on iron-based alloys and nickel-based alloys, coating of niobium-based alloys with niobium-aluminide, and niobium-based alloys Nitride coating or the like is possible.
As elements for implementing the method of the present invention, a metal fine wire feed mechanism, a molten pool formation mechanism, a reaction zone control of a molten base material and a metal fine wire, a reaction phase control, a porosity and a structure control of a metal compound compact, There is systemization. These details are described below. The metal substrate described below may be compounded by inserting a mixture of metal and ceramic powder or a fine ceramic wire as described above.
First, the aluminum metal thin wire supply part should cover the discharge electrode such as tungsten held at the tip in a torch of a pinpoint welder used for micro arc welding and the electrode tip to prevent oxidation of the molten pool. It is equipped with a mechanism configured to discharge shield gas, and a thin metal wire is placed in a small molten pool of nickel base that is controlled by a computer and melted by the local high energy of the arc generated between the base and the electrode tip. From the spool of aluminum metal wire mounted on the supply unit, through the metal wire pull-in nozzle fixed to the metal wire supply unit, the rotation of the aluminum metal wire is controlled by a computer and a sequencer, and the aluminum metal wire is pressed and clamped. The required length is quickly delivered, and the same metal wire supply unit This is a mechanism that continuously and discontinuously supplies fine aluminum metal wires from a feed nozzle fixed so as to be aligned with the drawing side nozzle in a straight line. For example, a CCD camera that operates in the infrared region can be The dynamic image information from the CCD camera is taken into the computer, and the tip position of the fine metal wire, the temperature distribution data such as the position, shape, and dimensions of the arc and the molten pool are analyzed and measured. Controls the delivery distance, delivery timing, etc.
Next, the tip of the aluminum metal wire mixed and melted in the molten pool is retracted by the reverse rotation of the feed roller, and the supply unit of the aluminum metal wire integrated with the torch part is pulled up above the base material. While the molten pool formed on the upper surface is solidified by natural cooling, it is moved to the position where the next molten pool is formed, and the unit operation to form the next molten pool is repeated or retreated to the periphery of the modeling table It is. For the purpose of promoting and accelerating the cooling of the molten pool, a forced circulation passage such as cooling water can be embedded in the modeling table.
Regarding the reaction control of aluminum metal wires and nickel metal base materials, many compound phases such as NiAl, Ni3Al, Al3Ni2, TiAl, TiAl3 exist in Al-Ni and Al-Ti systems, and aluminum metal wires and their intermetallic compounds. In the reaction with, only the target compound phase is not necessarily synthesized. The reaction zone, the density of the generated phase, and the structure control are also important factors in the molding characteristics. For these controls, reaction control is performed by optimizing the relationship between the temperature of the aluminum metal wire and the molding table, the size of the molten pool, the melting rate, and the metal wire size.
Regarding the characteristics of 3D objects, optimization and control of modeling accuracy, density, porosity, structure, strength, toughness, thermal stress, heat resistance, corrosion resistance, wear resistance, etc. are performed. For this reason, heat treatment, HIP treatment, surface coating treatment, etc. can be performed. In addition, finishing methods can be added as required. As a result, cracks, breakage, stress concentration, etc. do not occur, and it is also possible to perform high-quality and complicated shape precision welding, coating, and shaping.
Regarding the control of the entire apparatus, control parameters based on modeling parameters such as data obtained by digitizing the shape of a three-dimensional object, for example, coordinate data obtained by converting a three-dimensional CAD shape data into slices by slice operation or the like , In other words, up and down in the Z direction of the aluminum metal thin wire unit, movement of the corresponding modeling table in the XY direction, X, Y, Z coordinates of the molten pool, ON / OFF of the discharge arc, pulse duration and pulse of the arc A control system using a computer and a sequencer is configured to operate according to a series of parameters such as the interval, the pulse current value, ON / OFF of the fine metal wire roller feed and rotation direction control, and the supply speed of the fine metal wire.
The weld pool can be formed in various atmospheres including vacuum, but usually an inert gas atmosphere such as argon or helium, or an oxygen-containing gas such as nitrogen, carbon dioxide, hydrogen or air. Performed in a reactive gas atmosphere. The shielding gas discharged from the tip of the torch is not limited to, for example, argon, but a reactive gas body such as nitrogen may be ejected for the purpose of nitride reaction generation, or a container to avoid the inclusion of impurities. The inside may be a vacuum. When the reaction is performed in the atmosphere of the reactive gas, an intermetallic compound containing the first substance or a reaction product of the second substance and the reactive gas, for example, a nitride can be generated. If hydrogen gas is used, it can be used for the formation of hydride beads and removal of impurity oxygen in the inert gas. Moreover, when the first substance containing ceramics is used, a molten pool composed of ceramic-dispersed intermetallic compounds can be formed.
In the method of the present invention, since the heat generated by the reaction between the first substance and the second substance can be used in addition to the local high temperature generated from the micro arc, the coating layer of the substrate and the molten pool can be further strengthened. Can be integrated. Therefore, the method of the present invention is useful as a substrate coating method or a substrate surface modification method.
That is, in the present invention, since an external heat source that generates a micro arc is used, when the heat generated by the reaction between metals is relatively small, for example, NbAl3 (40 kJ / mol), TiAl (75 kJ / mol), TiNi ( This method is also effective for intermetallic compounds that have a small heat of formation (67 kJ / mol) and cannot be coated or joined by combustion synthesis alone, or for intermetallic alloys that generate little heat of formation. is there.
The method of the present invention is also useful as a welding method for joining a plurality of base materials made of the first substance with point beads or wire beads. In other words, when the metal fine wire made of the second substance and the second metal fine wire made of the third substance are mixed and melted in the adjacent region of the plurality of base materials, the intermetallic compound of the fourth substance is formed by the high reaction heat. It is possible to weld adjacent metal substrates with intermetallic compounds. According to this method, not only the same type of base material but also different types of base materials can be welded. That is, even if the base material is different, an intermetallic compound consisting of the first substance, the second substance and the third substance is formed, and is common or similar to the constituent components of each base material. When the metal component to be selected is selected, a plurality of base materials can be bonded reliably and firmly.
Furthermore, the method of the present invention forms a built-up coating layer fused with a base material on the surface of a three-dimensional or three-dimensional base material such as a turbine blade by mixing and melting two or more substances. Or can be used to build up and weld a plurality of substrates. Moreover, the strength and durability of the base material can be reinforced by the build-up coating layer, and the damaged base material can be repaired or repaired. Therefore, it is also useful as a method for repairing or repairing the base material. In addition, the formation of a covering layer such as overlay coating or welding is usually performed by forming a continuous bead (continuous welding path) by forming point beads continuously or intermittently.
The thickness of the bead layer or coating layer made of a metal, an alloy, an intermetallic compound, and a composite compound containing these compositions can be selected within a wide range of several μm to several mm, for example, 10 μm or 5 mm.
That is, in the present invention, by adjusting the volume of the molten pool of the first substance and the second substance, a thin coating layer having a thickness of several μm, for example, 10 μm to several hundred μm, for example, about 500 μm, A coating layer of about 0.1 to 1 mm can also be formed. Furthermore, an alloy coating layer having a thickness of several hundred μm, for example, 200 μm to several mm, for example, about 5 mm can be formed in a short time with relatively little energy.
Three-dimensional structures and parts such as shell-shaped shaped objects formed from metals, alloys, intermetallic compounds, and composites containing these compositions as a whole device by integrating the above elements This is a computer-controlled system for modeling 3D models and 3D shapes.
Below, based on the specific method using nickel and aluminum in this invention, it demonstrates in detail.
For example, when a thin aluminum wire such as pure aluminum or an alloy thereof is supplied to a molten pool formed on the surface of a nickel metal substrate, both metals cause a vigorous exothermic reaction with the contact, resulting in a nickel-aluminum intermetallic compound. It is produced and bonded to a metal substrate. As a result, the molten pool of intermetallic compound or this solidifies by cooling and forms a build-up weld bead.
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the method of the present invention, a metal, an alloy, an intermetallic compound, and their composition are formed on the substrate by a simple method of melting and depositing the substrate and the first and second metal wires. It is possible to efficiently form a three-dimensional body or a three-dimensional film by a composite including the same.
The elements constituting the substrate and the first and second fine metal wires are not particularly limited to the elements forming the intermetallic compound. For example, Group 2A metal of the periodic table, magnesium, calcium, barium Periodic Table 3A group metals, scandium, yttrium, etc. Periodic Table Group 4A metals, titanium, zirconium, etc. Periodic Table Group 5A metals, vanadium, niobium, tantalum, etc., Periodic Table Group 6A metals, chromium, molybdenum, tungsten, etc. Periodic table 7A group metals, manganese, periodic table group 8 metals, iron, cobalt, nickel, iridium, palladium, platinum, periodic table group 1B metals, copper, silver, gold, periodic table group 2B metals, zinc, etc. Periodic table 3B group metal, aluminum, gallium, indium, etc. Periodic table 4B group metal, silicon, germanium, tin, lead, etc. There can be exemplified. The intermetallic compound is composed of metal elements of different periodic tables depending on the application, and is composed of a base material composed of a first substance, a first metal wire as a second substance, and a second substance as a third substance. The metal fine wires can be formed in appropriate combinations, and the combination of metal elements is not particularly limited.
The metal elements constituting the first metal fine wire and the second metal fine wire may be used alone or in combination of two or more in the form of a mixture or alloy.
The metal elements constituting the first and second fine metal wires are the above-mentioned metals depending on the characteristics of the desired intermetallic compound, such as heat resistance, durability, environmental resistance, and slidability. Can be selected appropriately. For example, in the case of an intermetallic compound, periodic table group 4A metal, titanium, zirconium, etc., periodic table group 5A metal, vanadium, niobium, tantalum, etc., periodic table group 6A metal, chromium, molybdenum, tungsten, etc. Metal, iron, cobalt, nickel, iridium, palladium, platinum, periodic table group 3B metal, aluminum, gallium, indium, periodic table group 4B metal, silicon, germanium, tin, lead, etc., and periodic It can be formed by combining a plurality of metal elements having different tables. More specifically, when improving characteristics as a high-temperature structural material, for example, periodic table group 8 metal, iron, cobalt, nickel, iridium, palladium, platinum, periodic table group 5A metal, vanadium, niobium, tantalum, etc. , Periodic table 6A group metal, chromium, molybdenum, tungsten, etc., and as the second metal thin wire, periodic table group 8 metal, iron, cobalt, nickel, iridium, palladium, platinum, etc. Group metals, titanium, zirconium and the like can be exemplified.
Examples of the base material and the alloy composed of various elements constituting the first metal thin wire and the second metal thin wire include alumel, inconel, iron chromium, invar, cantal, kovar, nichrome, permalloy, stainless steel, iron A base alloy, a nickel base alloy, a cobalt base alloy, an aluminum base alloy, a niobium base alloy, etc. can be shown.
Further, the base material and the substances constituting the first metal fine wire and the second metal fine wire are not limited to the form of the metal crystal, but can take an amorphous form.
Furthermore, the substrate may be a ceramic substrate or the like, but is usually a metal substrate. The substance or metal that constitutes the substrate is a common metal with the second substance or the third substance to improve the adhesion with the coating layer of the intermetallic compound, from the second substance and the third substance. It can be composed of at least one selected metal, or a metal with a common periodic table, for example, an alloy such as an iron-base alloy, nickel-base alloy, cobalt-base alloy, aluminum-base alloy, niobium-base alloy, etc. Also good. For example, in applications where heat resistance is required, a metal composed of at least one selected from Group 8 metal of the periodic table, iron, cobalt, nickel, etc., Group 5A metal of the periodic table, niobium, vanadium, tantalum, etc. The substrate can be formed from an alloy.
The first substance constituting the substrate may contain ceramics in order to reinforce the strength of the weld bead. Ceramics usually have a melting point higher than the reaction temperature with the second or third substance. The ceramic component is at least one non-metal selected from metals such as aluminum, yttrium, titanium, zirconium, hafnium, silicon, magnesium, tungsten, thallium, vanadium, and niobium, and oxygen, carbon, nitrogen, and boron. And may be non-metallic ceramics such as carbon and boron, nitrogen and boron, and the like. The metal component can usually be composed of at least one metal selected from aluminum, yttrium, titanium, zirconium, hafnium, silicon and the like. The ceramic may be oxide ceramics such as alumina, zirconia, magnesia, yttria, mullite, barium titanate, or non-oxide ceramics. Non-oxide ceramics include carbides such as silicon carbide, boron carbide, titanium carbide, hafnium carbide, zirconium carbide, tungsten carbide, vanadium carbide, niobium carbide, silicon nitride, boron nitride, aluminum nitride, titanium nitride, hafnium nitride, Examples thereof include nitrides such as zirconium nitride, thallium nitride, vanadium nitride, and niobium nitride, and borides such as titanium boride, zirconium boride, hafnium boride, and niobium boride. These ceramics can be used alone or in combination of two or more. The ratio of the ceramic can be selected from the range of usually 0.1 to 100 parts by weight, preferably 1 to 50% by weight with respect to 100 parts by weight of the first substance. The content of the ceramic may be a mixture of the first substance and the ceramic.
When the first substance or ceramic is used in a powder form, the average particle size of these powders is usually about 0.1 to 100 μm, preferably about 1 to 70 μm.
Here, as is well known, an intermetallic compound means a compound that combines a plurality of metal elements and exhibits new properties different from the component metal elements. In addition, the coating layer may be referred to as a coating layer, a build-up cover layer, a build-up weld, or the like.
Next, the configuration of the present invention will be described with reference to FIGS. First, FIGS. 1A to 1E show the basic operation of the apparatus. FIG. 1 (A) shows the starting state of a basic operation cycle, for example, arc welding on the top of the substrate 100 along an axis OZ perpendicular to the top surface of the metal substrate 100 that is electrically grounded at any point. The torch part 210 of the machine is arranged. The torch part 210 is configured to be slidable in the vertical direction along the axis OZ (by an electric mechanism (not shown)). On the left and right sides of the torch portion 210, a first fine metal wire 330 is arranged along the axis OL, and a second fine metal wire 430 is provided along the axis OR. The axes OL and OR are arranged symmetrically with respect to the axis OZ so as to be at a constant angle θ with respect to the axis OZ, for example, about 40 to 50 degrees. The plane composed of the axes OL, OR, and OZ is configured to be perpendicular to the upper surface of the substrate 100. The torch part 210 holds a rod-like tungsten electrode 220 at the lower end. The electrode 220 is continuously supplied from the tip of the torch part 210 by being inserted through the inside of the torch part 210. (Power is supplied to the electrode 220 from a power source (not shown)).
The left thin metal wire 330 is pressed and clamped by a feed roller 310 (which is connected to a first electric motor not shown and can freely rotate forward and backward in the left-right direction) and a feed roller 320 (which is not rotationally restricted), As the feed roller 310 rotates, the roller OL is supplied in the direction of point O. The right thin metal wire 430 is pressure-clamped by a feed roller 410 (which is connected to a second electric motor not shown and can freely rotate forward and backward in the left-right direction) and a feed roller 420 (which is not rotationally restricted), As the feed roller 410 rotates, it is supplied in the direction of point O on the axis OR. In FIG. 1 (A), the torch part (210, 220), the first metal wire supply part (310, 320, 330) and the second metal wire supply part (410, 420, 430) are not shown in common. This unit is fixed and held by a support base, and these units form a unit part that moves relative to the base, that is, a head part that forms a molten pool. Further, in FIG. 1 (A), the torch unit 210 to the unit can move only in the OZ direction, and the base material 100 is configured to move in the XY direction by a mechanism (not shown).
The next operation stage is shown in FIG. The torch part 210 is lowered (driven) on the axis OZ toward the substrate 100 (by an electric mechanism (not shown)). When a voltage is applied to the electrode 220 and the tip is brought close to the surface of the substrate 100, an arc 230 is generated at a distance G corresponding to the applied voltage of the electrode 220, typically G = 1 mm to 2 mm. The substrate 100 is grounded at an arbitrary point.
As shown in FIG. 1 (C), the electric arc 230 forms a molten pool 110 of metal that is generated when the base material 100 locally reaches a high temperature and melts. After the molten pool 110 is formed, the electric arc 230 disappears by pulling the torch part 210 upward and shutting off the power supplied to the electrode 220. The energy supplied to the electrode 220 to generate the electric arc 230 is controlled by adjusting the waveform of the energizing current and the power supply time. Further, if energy corresponding to the melting point of the metal substrate 100 is supplied through the electrode 220, the molten pool 110 can be formed even in the substrate 100 made of a different material.
Next, as shown in FIG. 1 (D), the first thin metal wire 330 is supplied by the left feed rollers 310 and 320, the second fine metal wire 430 is supplied by the right feed rollers 410 and 420, Each metal fine wire is fed out toward the point O by a distance that the tip of each metal thin wire reaches into the molten pool 110. At this time, since the molten pool 110 is still in a molten state, the metal thin wires 330 and 430 reach the melting point of the metal thin wires 330 and 430 when they come into contact with the hot molten pool 110. When one metal thin wire 330 and the second metal thin wire 430 are melted together, a new molten pool 120 is formed.
Next, as shown in FIG. 1 (E), after the molten pool 120 is formed, the fine metal wires 330, 430 are immediately pulled back by reversing the feed rollers 310, 320 and 410, 420, and FIG. ) Return to the initial position shown. In this way, the basic operation unit of the process of forming the molten pool 120 in which the substrate 100 and the fine metal wires 330 and 430 are mixed in a molten state by making a round of the steps of FIGS. 1 (A) to (E). Is completed. Here, the base material 100 and the fine metal wires 330 and 430 may be made of the same material or different materials. The fine metal wires 330 and 430 may be made of the same material or different materials.
As shown in FIG. 2, the current supplied to the electrode 220 is pulsed, and the magnitude of the energization current depends on the properties of the substrate 100 or the thin metal wires 330 and 430. The pulse waveform and energization time can be arbitrarily adjusted from the outside by controlling them with a computer and sequencer.
In (A) to (B) of FIG. 2, the horizontal axis indicates time, and the vertical axis indicates the magnitude of current. PM indicates the magnitude of the current applied in a pulse form, PW indicates the pulse width of the current, and PI indicates the time interval of the applied current. FIG. 2A shows an example of a waveform having a relatively narrow pulse width PW and a low energy density. FIG. 5B shows a waveform pattern in which the application time interval PI is short with respect to the pulse width PW and the applied energy is relatively dense. Here, by making PM, PW, and PI variable according to the characteristics of the base material 100 and the fine metal wires 330 and 430, the molten pool 120 can be formed with a constant efficiency even if the combination of materials changes variously. Further, in one basic operation cycle for forming the weld pool 110, the supply waveform can be further optimized by making PM, PW, and PI variable at the beginning and end of the current supplied to the electrode 220. It is.
Next, a method of forming a three-dimensional structure using the weld pool 120 or the point bead generated by solidification of the weld pool as a basic unit will be described with reference to FIG.
In FIG. 3 (A), a linear line bead 140 is formed on the surface of the substrate 100 by gradually repeating the basic operation unit shown in FIG. That is, the next point bead 122 is formed so as to overlap with the diameter of the already formed point bead 121. Further, the next point bead 123 is formed on the previous point bead 122. In this way, the point beads 120 to 123 are overlapped with each other to gradually advance the basic operation unit, thereby forming the line beads 140 in which the point beads 120 are connected to each other to form a line. Here, the overlap margin between the molten pool 120 or the point beads is arbitrary depending on the use and purpose, but in order to obtain the line bead 140 integrated as a structure, at least the adjacent point beads 120 are adjacent to each other. Must be in contact with each other. In order to provide the structural continuity of the line bead 140, it is desirable that the distance between the point beads 120 is honey as much as possible, but it is optimized in view of the time required for forming the line bead 140.
When the linear surface bead layer 141 is formed by the above-described configuration on the surface of the base material 100 shown in FIG. 3 (B) and is solidified by natural cooling, the torch portion 210 is then moved to the surface bead layer 141. The next surface bead layer 142 is formed on the layer 141 by lifting about half of the height E and repeating the same process again. This process will be described in detail. It is assumed that the weld pool forming head unit is gradually advanced in the Y direction in FIG. 1, and in FIG. 1 (A) from the near side of the drawing to the opposite side. First, a new molten pool 110 is formed on the upper surface of the surface bead layer 141 by the process of FIG. At this time, the vicinity of a part of the upper surface of the surface bead layer 141 by the heat input from the electrode 220 and the point bead 121 immediately before belonging to the already formed surface bead layer 142 become locally high temperature. As shown in (B), a part is melt | dissolved again and the molten pool 110 is formed. Thereafter, the molten pool 120 is formed by melting the fine metal wires 330 and 430 and dissolving them in the molten pool 110 by the process of FIG. By repeating such a process, the linear surface bead layer 142 integrated with the upper surface of the linear surface bead layer 141 can be formed. By repeating the same stacking process sequentially, the next surface bead layer 143 can be formed on the upper surface of the surface bead layer 142.
By repeating such a process a required number of times, as shown in FIG. 3 (C), a structure in which generally (N + 1) hardened metal layers are gathered is obtained. As described above, the structural bond between the layers is obtained by the continuous remelting portion 130 being cooled and solidified.
By the way, although the above described the stacking process in the height Z direction, the process in the front-rear, left-right, and XY plane directions will be described with reference to FIG. The contour shape 150 in an arbitrary cross section parallel to the XY plane of the target three-dimensional structure is not a straight line but an arbitrary curve 150 of a continuous point bead 120 as shown in FIG. Arbitrary N layers can be constructed by progressively moving like a single stroke. When the target three-dimensional object has an outer shell shape, the structure can be formed by this method. On the other hand, when the target object is solid, the XY plane surrounded by the contour 150 is defined by a linear line bead 151. It is necessary to fill the honey. In this case, as in the stacking step in FIG. 3B, when the linear wire bead 151 is formed and solidified by natural cooling, the torch portion 210 is then approximately half the width W of the wire 151. The next line bead 152 is formed next to the line bead 151 by repeating the process of continuously forming the point beads 120 on a parallel distance from the line 151 by a certain distance. To explain this process in detail, it is assumed that the weld pool forming head unit is gradually advanced in the negative Y direction in FIG. 3 (D) and in FIG. 1 (A) from the far side to the near side of the drawing. To do. First, a new molten pool 110 is formed adjacent to the wire bead 151 by the process of FIG. At this time, the vicinity of part of the wire bead 151 due to heat input from the electrode 220 and the point bead just before belonging to the already formed wire bead 152 become locally high temperature, and therefore, as shown in FIG. As described above, a part is melted again to form the molten pool 110. Then, the next molten pool 120 is formed by melting the fine metal wires 330 and 430 and dissolving them in the molten pool 110 by the process of FIG. By repeating such a process, it is possible to form a linear wire bead 152 that is adjacent to and integrated with the linear wire bead 151. The next line bead 153 can be formed next to the line bead 152 by sequentially repeating the same process. The start and end of each line bead is a point where the line bead intersects the contour 150 in the Y direction. In this way, the inside of the contour 150 is filled with the point-shaped point beads 120 adjacent in the X and Y directions. By repeating the same process in an arbitrary (N + 1) layer in the height Z direction, a three-dimensional solid body can be obtained. In FIG. 3 (D), the adjacent line beads 151 to 153 need not always be parallel or perpendicular to the coordinate axes X and Y, and therefore can be inclined individually or as a line group at an arbitrary angle. You may do it. Further, it is not necessary that adjacent line beads are always in contact with each other. For example, a sparse solid body in which the line bead 152 does not exist and the space between the line beads 151 and 153 is a space may be used. For example, a solid body having a honeycomb structure as a whole may be used.
Next, the configuration of the apparatus will be described with reference to FIGS.
FIG. 4 shows a longitudinal section when viewed from the left side of the apparatus 500 as viewed from the front. The device 500 is divided into several sections according to its function. The entire apparatus 500 and each partition portion are configured to be surrounded by a panel-shaped component 501. The molten pool forming head unit 600 described with reference to FIG. 1 is accommodated in the modeling section 520 which is the center of the apparatus 500. Below the unit 600 that moves up and down in the Z direction, a substrate 101 and a modeling table 521 that mounts the substrate 101 and moves to an arbitrary position in the XY direction are provided. In front of the unit 600, a CCD camera 522 is provided, and the operation status of the unit 600 is monitored, or information for performing feeding control of the thin metal wires 330 and 430 and remote adjustment of the electric arc 230 is obtained from the image processed data. The temperature of the molten pool 120 or the substrate 100 can be measured by an infrared temperature sensor (not shown). A drive section 530 is provided below the modeling section 520, and two sets of electric motors 531 and horizontal driving devices 532 are provided to move the modeling table 521 to arbitrary positions in the X direction and the Y direction, respectively. Except for the movable range of the modeling table 521, the modeling section 520 and the driving section 530 are partitioned by a panel member 501. The entire molten pool forming head unit 600 is supported by a support beam 544 that is integrally fixed to an elevator 541 housed in an elevator section 540 provided on the back of the modeling section 520. The elevator 541 is connected to the electric motor 542 via the piston 543, and is configured to be movable together with the unit portion 600 to any upper and lower positions by controlling the rotation direction and the rotation amount of the electric motor 542. A door 502 is provided on the front surface of the modeling section 520. Although the structure of the door 520 is not shown, it may be either a left or right single-open, a double door, or a gull-wing door that opens and closes up and down. An exhaust part 510 is provided in the upper part of the modeling section 520. The modeling section 520 and the exhaust part 510 are partitioned by a panel 501, and an axial exhaust fan 511 is provided so as to penetrate the panel. The arrows in the figure indicate the direction of exhaust. The upper edge of the exhaust unit 510 is configured to guide the exhaust to the outside where the apparatus 500 is installed by an exhaust duct 505 by a flange or the like (not shown). The interior of the modeling section 520 is exhausted to the outside of the apparatus by the exhaust fan 511 and sucks outside air from an inlet (not shown) provided in the door 502. A control section 550 is provided below the drive section 530 and the elevating section 540, and houses a programmable controller section 551, a wire harness section 552, a collective terminal block 553, a power supply cable 554, and the like. At the bottom of the device 500, a leg 503 having jack bolts and a caster 504 for moving the device 500 are provided.
FIG. 5 is a TT ′ view of FIG. 4 when the apparatus 500 is viewed from above. In FIG. 5, the details of the molten pool forming head unit 600 when viewed from the front F direction of the apparatus will be described with reference to FIG.
In FIG. 6, for example, a torch portion 610 of an electric arc welding machine is disposed along a vertical axis ZZ ′ on the metal substrate 100. The torch portion 610 is configured to be slidable in the vertical direction along the axis ZZ ′ by a support beam 544 integrated with the elevator 541 shown in FIG. A flexible cable 614 is drawn from the upper end of the torch part 610. The torch portion 610 holds a rod-shaped electrode 611 at the lower end. The electrode 611 is continuously supplied from the tip of the torch part 610 by passing through the inside of the torch part 610. Electric power is supplied to the electrode 611 from the power cable 614. From an opening provided at the lower end of the torch 610, an inert gas such as argon or helium, or nitrogen, carbon dioxide, hydrogen so as to cover the electric arc 613 generated between the rod-shaped electrode 611 and the metal substrate 100 from the atmosphere. , A shielding gas 612 of a reactive gas body such as oxygen-containing gas such as air is ejected. A first metal wire 620, feed rollers 621, 622, feed-out nozzle 623, pull-in nozzle 624, and metal wire spool 625 are arranged along the first axis LL ′ on the left and right sides of the torch 610. The fine metal wire supply section is arranged, and is constituted by the second fine metal wire 630, the feed rollers 631, 632, the feed side nozzle 633, the draw side nozzle 634, and the fine metal wire spool 635 along the second axis RR '. A first thin metal wire supply unit is disposed. For the convenience of understanding the drawing, the feed-out side nozzle 633 and the draw-in side nozzle 634 of the second thin metal wire 630 are indicated by broken surfaces. The entire first metal wire supply section can be moved along the axis LL ′ by rotating the adjustment knob 626, and the second metal wire supply section can be moved to the axis RR ′ by rotating the adjustment knob 636. Can be moved along. The spools 625 and 635 are cylindrical members that house the thin metal wires 620 and 630 that are rolled and bundled, and the thin metal wires 620 and 630 supplied from the spools 625 and 635 are respectively connected to the suction side nozzles 624 and 634. The first feed rollers 621 and 622 and the second feed rollers 631 and 632 are driven through the provided narrow holes, and each is supplied to the electric arc 613 through the narrow holes provided inside the delivery side nozzles 623 and 633. . The first thin metal wire 620 is pressed and clamped by a feed roller 621 that is connected to a first electric motor (not shown) and can freely rotate forward and backward, and a feed roller 622 that is not rotationally restricted, and the feed roller 621 rotates. It is supplied in the direction of the point O on the axis LL ′. The second thin metal wire 630 is press-clamped by a feed roller 631 that is connected to a second electric motor (not shown) and can freely rotate forward and backward, and a feed roller 632 that is not rotationally restricted, and the feed roller 631 rotates. It is supplied in the direction of the point O on the axis RR ′. The first axis LL ′ and the second axis RR ′ are arranged symmetrically with respect to the axis ZZ ′ so as to be at a constant angle θ shown in FIG. 1 (A) with respect to the axis ZZ ′. The extension of the first axis LL ′ and the second axis RR ′ is arranged so that the extension of the axis ZZ ′ and the metal substrate 100 intersect with each other through the point O, and the axis LL. A plane composed of “, axis RR ′, axis ZZ ′ is configured to be perpendicular to the substrate 100. The first metal fine wire supply unit (620-626) and the second metal fine wire supply unit (630-636) are fixed and held by a common support beam 544, and these are integrated with the base material 100. On the other hand, a head portion for forming a molten metal pool that moves relatively, that is, a molten pool formation head unit portion 600 is formed. In addition, the first thin metal wire supply unit (620 to 626) and the second thin metal wire supply unit (630 to 636) are connected to the support beam 544 by a fastening mechanism (not shown) so that the entire supply unit is The direction of the axes LL ′ and RR ′, the direction of ZZ ′, the direction of the X axis shown in FIG. 5, and the point O with respect to the axis ZZ ′ in the plane composed of the axes LL ′ to ZZ ′ to RR ′ The mounting position can be adjusted with respect to the angle θ about the rotation center. Next, the upper surface of the molten pool formation head unit part 600 shown by VV 'is demonstrated.
In the embodiment of FIG. 6, the spools 625 and 635 are arranged so that the diameter direction of the spools 625 and 635 intersects the axis LL ′ and the axis RR ′ of the thin metal wires 620 and 630, respectively. In order to smooth the unwinding motion, the diameter directions of the spools 625 and 635 may be arranged so as to be substantially parallel to the axis LL ′ and the axis RR ′.
In FIG. 7, the structure when the molten pool formation head unit part 600 is seen from the top along L-O-R of FIG. 6 is shown.
FIG. 8 shows the configuration of the entire apparatus according to the present invention, and is an example when viewed from the direction F in FIG. The apparatus 500 includes a door 502 on the front surface. A CCD camera is provided inside the door 502 for remotely monitoring the formation state of the molten pool, etc. However, in order to visually check the operation state of the apparatus on site, the door 502 can be seen through from the outside of the apparatus. You may cut out a part and provide transparent parts, such as plate glass. A shield gas supply unit 701 is installed outside the apparatus, and the gas supply unit 701 and the apparatus 500 perform shielding gas piping using a connection hose or the like. The apparatus main body 500 is connected to a control terminal interface 703 and an arithmetic control unit 704 separately provided outside the apparatus by a signal cable (not shown). The control unit composed of the control terminal 703 and the calculation control unit 704 may be installed close to the apparatus, or installed in a separate room away from the apparatus, and is used for a dedicated LAN / WAN, commercial Internet. Or the like.
Next, as a different embodiment, the cooling pool 120 is efficiently cooled by introducing cooling water through a flexible hose (not shown) into the water passage hole provided in the modeling table 521 in FIG. Can increase productivity. Alternatively, as another embodiment, by providing a heater or the like (not shown) in the vicinity of the modeling table 521, the temperature of the molten pool or atmosphere can be controlled to easily form the molten pool and optimize the melting conditions. In addition, the productivity of the equipment can be increased by shortening the heating time of the molten pool. In order to control the temperature of the base material, the molten pool, or the modeling table, the temperature of a necessary portion can be measured in real time by an infrared sensor (not shown). Further, as another embodiment, a third metal wire supply unit (not shown) can be additionally arranged on the circumference centered on the axis ZZ ′ in FIG. By adding the third thin metal wire of a different material to the molten pool 120, it is possible to cope with diversification of the component configuration included in the molten pool 120. As another embodiment, in the above description, the torch part used in an electric arc welding machine using a micro arc is shown as a heating source of the molten pool 110, but instead of the torch part 210 and the electrode 220, a carbon dioxide laser The molten pool 110 may be formed by attaching a laser transmitter such as the above and irradiating the surface of the substrate with a laser beam, or by attaching an electron beam gun and irradiating the surface of the substrate with the electron beam. Thus, the molten pool 110 may be formed.
It should be noted that the present invention is not limited to the embodiment described in detail above, and it is needless to say that the present invention can be appropriately modified within the scope of the present invention.
【The invention's effect】
Products made of metals, alloys, intermetallic compounds, and composites containing these compositions are manufactured by casting, plastic working, and machining, but they consume many processes and energy due to the properties of the materials. ing. According to the method of the present invention, particularly in the production of an intermetallic compound, since the exothermic reaction of the material itself by the combustion synthesis reaction is effectively used, there is an advantage that three-dimensional modeling or three-dimensional coating can be performed in a short time with less energy consumption. Yes, it can provide high-performance materials at low cost.
Combined with the excellent properties of metals, alloys, intermetallic compounds, and composite compounds containing these compositions, such as high strength, heat resistance, and wear resistance, the needs of development and prototyping at the product stage It can provide complex and arbitrarily shaped parts in a short period of time and can provide a process that is friendly to the global environment.
For example, regarding environmental pollution, the concentration of harmful components such as sulfur contained in fuels has increased and has become a social problem. To increase the efficiency of incinerator combustion nozzles and turbine blades, it is necessary to increase the inlet gas temperature. However, in order to improve the corrosion resistance at high temperatures, the structural material is coated with a corrosion-resistant coating of a nickel-base superalloy according to the present invention, aluminide, By applying high-temperature intermetallic compounds such as silicide and alloy coatings that use them as the matrix, the heat and corrosion resistance of the incinerator can be increased, raising the incineration temperature and releasing dioxins and other environmental hazardous substances. Can be reduced. In addition, by reducing energy consumption, it is possible to suppress the occurrence of global warming factors such as carbon dioxide, and to cope with various problems related to environmental degradation.
In addition, biomaterials such as titanium have good corrosion resistance and biocompatibility, but wear resistance is poor. Therefore, it is a problem that abrasion fine powder stimulates living tissue and causes inflammation. Application to the sliding part is delayed. According to the present invention, since the titanium surface can be nitrided and hardened to impart wear resistance, it becomes possible to develop an implant-type biomaterial such as an artificial joint.
In addition, since the tool has a short life because it is used in a high temperature and high stress environment, it can contribute to cost reduction if it can be extended. In the present invention, since nitride or carbide can be dispersed on the surface of the tool steel to enhance the surface strength, it can be applied to surface modification of tool steel for hot working used in hot forging dies and hot rolling rolls. it can.
Therefore, it is possible to meet the needs of a wide range of industrial fields by providing means and high-functional materials that can solve the problems related to the manufacturing method of complex three-dimensional arbitrary structures at once.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 explains the basic operation of the device according to the invention.
FIG. 2 shows an example of a current waveform supplied to a device according to the present invention.
[FIG. 3] Description of 3D modeling according to the present invention
FIG. 4 shows the entire side view of the device according to the invention.
FIG. 5 is a plan view of FIG.
[Fig. 6] Details of weld pool formation mechanism
FIG. 7 is a plan view of FIG.
FIG. 8 shows the entire apparatus according to the present invention.
[Explanation of Symbols] 100 base material, 101 three-dimensional body, 110 base material molten pool, 120 alloy molten pool, 121 previous molten pool, 122 molten pool, 123 next molten pool, 130 point bead, 140 wire bead, 141 Previous surface bead layer (Z direction), 142 Current surface bead layer (Z direction), 143 Next surface bead layer (Z direction), 150 Arbitrary shape cross-sectional contour, 151 Previous line bead layer (XY direction), 152 Current line bead (XY direction), 153 Next line bead (XY direction), 210 Torch part, 220 Electrode, 310 First drive side feed roller, 320 First unconstrained side feed roller, 330 Metal wire, 410 Second drive-side feed roller, 420 Second unconstrained-side feed roller, 430 Second metal thin wire, 230 Electric arc, 500 Main body, 501 Panel, 502 Door, 503 Leg, 50 Casters, 505 Exhaust duct, 510 Exhaust compartment, 511 Exhaust fan, 520 Modeling section, 521 Modeling table, 522 CCD camera, 530 Drive section, 531 Electric motor, 5 32 Horizontal drive, 540 Lift section, 541 Lift, 542 Electric motor , 543 Piston, 544 Support beam, 550 Control section, 551 Programmable controller part, 552 Wire harness part, 553 Collecting terminal block, 554 Power supply cable, 600 molten pool forming head unit part, 610 torch part, 611 electrode, 612 Shielding gas , 613 Electric arc, 620 First fine metal wire, 621 Drive-side feed roller, 622 Non-restraint-side feed roller, 623 Feed-out side nozzle, 624 Pull-in side nozzle, 625 First metal fine-wire spool, 626 Adjusting knob, 630 Second Money Fine wire, 631 Drive side feed roller, 632 Unconstrained side feed roller, 633 Feed side nozzle, 634 Pull-in side nozzle, 635 Second metal fine wire spool, 636 Adjustable knob, 701 Shield gas supply section, 702 Shield gas piping, 703 Computer Interface, 704 Arithmetic control device