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JP2005048715A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気浄化手段の再生時にトルクショックの発生を可能な限り防止する。
【解決手段】機関の通常運転時に空気過剰率がリーンとなるように燃料を供給する燃料供給手段と、前記リーン運転時の排気中に含まれるNOxを吸着保持する排気系に配置したNOxトラップ触媒12と、NOxトラップ触媒12を再生するために空気過剰率をリッチ側の目標値に向けて制御する再生制御手段と、再生時に空気過剰率が前記目標値を維持するように前記燃料供給量をフィードバック制御する手段と、前記再生時に前記目標値と実際の空気過剰率との差が、所定値以内になるまでは前記フィードバック制御を制限する制限手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置の改良に関する。
内燃機関から排出されるNOxを浄化するために、NOxトラップ触媒を排気系に備えるものが、特許文献1に開示されている。
NOxトラップ触媒は、空気過剰率のリーン状態では排気中に含まれるNOxを吸着、保持し、リッチ状態になると、吸着していたNOxを脱離、還元するものであり、基本的に、空気過剰率がリーン状態で運転される内燃機関に適用されている。NOxトラップ触媒に吸着、保持されるNOx量が所定の上限値に達すると、それ以上はNOxを吸着、保持できず、このため、NOxの保持量を推定して、NOxトラップ触媒の再生を行っている。
NOxトラップ触媒の再生時には、空気過剰率をリッチ側の目標値となるように低下させるために、吸気絞り弁などによりエンジンに吸入される空気量を減らし、同時に燃料噴射量を増量し、空気過剰率を目標値に収束させるようにしている。
特開平08−218920号公報
しかし、NOxトラップ触媒の再生制御に移行後、直ちに燃料噴射量のフィードバック制御を開始すると、吸気絞り弁を絞っても、すぐには空気過剰率がリッチ状態の目標値になるわけではない。そして、この状態で燃料噴射量を増量したりすると、急激な出力変動によりトルクショックが発生する。
本発明はこのような問題を回避することを目的とするもので、排気浄化手段の再生時にトルクショックの発生を可能な限り防止する。
本発明の内燃機関の排気浄化装置は、機関の通常運転時に、機関に空気過剰率がリーンとなるように燃料を供給する燃料供給手段と、前記リーン運転時の排気中に含まれる排気組成物を浄化する排気系に配置した排気浄化手段と、前記排気浄化手段の再生時期を判定する判定手段と、前記排気浄化手段を再生するために空気過剰率をリッチ側の目標値に向けて制御する再生制御手段と、再生時に空気過剰率が前記目標値を維持するように前記燃料供給量をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、前記再生時に前記目標値と実際の空気過剰率との差が、所定値以内になるまでは前記フィードバック制御を制限する制限手段とを備える。
本発明によれば、排気浄化手段の再生時に空気過剰率をリッチ側の目標値まで低下させるにあたり、燃料供給量をフィードバック制御することで、排気浄化手段の再生にとって必要なリッチ側の空気過剰率に正確に制御することが可能となり、かつこの再生動作への移行時には、目標値と実際の空気過剰率の差が所定値よりも小さくなってから、燃料供給量のフィードバック制御を開始するので、フィードバック制御への移行に伴い、燃料供給量が急激に増大され、トルクショックを生じるようなことが確実に回避できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、過給機付きディーゼルエンジンに本発明を適用したシステム構成図である。
図において、1はエンジン本体であり、各気筒の燃焼室に燃料を直接的に噴射供給する燃料噴射弁3が配置され、燃料噴射弁3には、コモンレール2に蓄えられた高圧の燃料が供給される。コモンレール2には図示しない燃料ポンプにより燃料が圧送、蓄圧され、燃料噴射弁3の開弁に伴い高圧の燃料が燃焼室内に噴射供給される。燃料噴射弁3は、メイン噴射の前にパイロット噴射することもでき、あるいは、メイン噴射後の追加的に後噴射することもできる。コモンレール2の蓄圧値を変更することにより、燃料噴射圧力も可変的に制御できる。
エンジン本体1の吸気通路5には、エアフローメータ7の下流に位置して、ターボチャージャ(過給機)4のコンプレッサ4aが配置され、排気通路6を流れる排気ガスにより駆動されるタービン4bによりコンプレッサ4aを回転させ、吸気を加圧する。なお、過給機4は可変容量型のものを用いることで、低速域においてはタービン4b側に設けた可変ノズルを絞ってタービン効率を高め、高速域においては、可変ノズルを開いてタービン容量を拡大することにより、広い運転領域で高い過給効果を得ることが可能となる。
前記吸気通路5には、コンプレッサ4aの下流側に吸気絞り弁8が介装され、エンジン本体1に吸入される空気量を制御可能となっている。吸気絞り弁8は、例えばステップモータを用いて開度が自由に変更可能な電子制御式の絞り弁として構成される。
排気通路6には、エンジン本体1とタービン4bとの間から分岐して、前記吸気絞り弁8の下流の吸気通路5に接続する排気還流通路(EGR通路)9が設けられ、この途中には、排気還流量を運転条件に応じて制御する排気還流制御弁(EGR弁)10が介装される。
EGR弁10は、ステップモータを用いた電子制御式のもので、その開度に応じて吸気側に還流される排気流量、すなわちエンジン本体1に吸入されるEGR量を制御する。
排気通路6には、ターボチャージャ4のタービン4bの下流に位置して、HC吸着機能付き酸化触媒11、NOxトラップ触媒12、排気微粒子フィルタ(DPF)13が順に設けられる。
HC吸着機能付き酸化触媒11は低温時に吸着した排気中のHCを高温時に放出する特性をもち、活性状態ではHCとCOを酸化処理する。NOxトラップ触媒12は、空気過剰率λが1以上、すなわち、リーン運転状態で排気中のNOxを吸着し、空気過剰率がリッチ状態になるとNOxを放出し、かつ活性状態にあれば、このNOxを還元する機能を有する。排気微粒子フィルタ13は、排気中の微粒子(PM)を捕集し、捕集したPMは排気温度を高温化する再生制御により燃焼処理する。
前記した燃料噴射弁3からの燃料噴射量、噴射時期を運転条件に応じて制御し、また、前記吸気絞り弁8及びEGR弁10の開度を制御し、さらには、NOxトラップ触媒12に吸着されたNOx総量が所定値に達したことを判断したら、空気過剰率をリッチにしてNOxを脱離、還元する、すなわち再生制御を行い、排気微粒子フィルタ13に捕集された微粒子が所定量だけ堆積したら、排気温度を高温化して微粒子を燃焼除去する再生制御を行うために、コントロールユニット20が備えられる。
コントロールユニット20は、CPU及びその周辺装置からなるマイクロコンピュータにより構成され、このコントロールユニット20には、運転状態などを検出する以下に述べる各種センサからの信号が入力し、これらに基づいて上記した制御を実行する。
吸入空気量は前記エアフローメータ7により検出され、また、エンジン回転速度Neを検出する回転速度センサ14、アクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ15、冷却水温Twを検出する水温センサ16、前記コモンレール2内の燃料圧力(燃料噴射圧)を検出する圧力センサ17が設けられる。さらに、前記HC吸着機能付き酸化触媒11、NOxトラップ触媒12、排気微粒子フィルタ13の各出口側の排気温度を検出する温度センサ21、22、23が設けられ、また排気通路6のタービン4bよりも上流には、排気空燃比または酸素濃度を検出する排気センサ24が設けられている。
ここで、コントロールユニット20で実行される排気浄化制御の全体について、図2のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1では、前記した各種センサ信号、例えばエンジン回転速度、アクセル開度などの運転状態を代表する信号を読み込む。
ステップS2では、NOxトラップ触媒12にトラップされて堆積したNOx堆積量(吸着量)を計算する。NOx堆積量の算出手法は各種知られており、例えば、エンジン回転数の積算値や車両の走行距離から推測する事ができる。積算値を用いる場合、NOxトラップ触媒12の再生制御が完了した時点では、その積算値をリセットする。
ステップS3では、DPF13に捕集されて堆積しているPM堆積量を計算する。PM堆積量の手法としては、DPF13のPM堆積量が増えると、DPF13の入口側の排気圧力が上昇することから、入口側排気圧力と、現在のエンジン運転状態(エンジン回転速度、燃料噴射量)での基準排気圧力との比較により、PM堆積量を推定する。あるいは前回のDPF再生からのエンジン回転数積算値や走行距離と排気圧力の組み合わせによりPM堆積量を推定することもできる。
ステップS4ではDPF再生モード中であることを示す、reg1フラグが立っているかどうかを判定する。reg1フラグ=1の場合は、ステップS5に進んでDPF13の再生制御を実行する。そうでない場合は、ステップS6に移行する。
DPF13の再生制御では、燃料のポスト噴射などにより排気温度を上昇させ、DPF13に捕集されているPMを燃焼処理する。DPF13の再生制御が終了したらreg1フラグ=0にする。
ステップS6では、NOxトラップ触媒12の再生モード、すなわち、NOxトラップ触媒12に吸着したNOx脱離浄化のためのリッチスパイクモード中(空気過剰率のリッチ化中)であることを示すspフラグが立っているか否かを判定する。spフラグ=1の場合は、ステップS7に進んで、リッチスパイク制御(NOxトラップ触媒再生制御)を実行する。そうでないときは、ステップS8に移行する。
NOxトラップ触媒再生制御は、図3によって後で説明する。
ステップS8では、ステップS3で計算したDPF13のPM堆積量が、所定量PM1に達して、DPF13が再生時期になったか否かを判定する。PM堆積量>PM1で、DPF13の再生時期であると判定されたときには、ステップS9で再生中であることを示すreg1フラグを立てる、すなわちreg1フラグ=1とする。そうでないときは、ステップS10に移行する。
ステップS10ではNOxトラップ触媒12のNOx堆積量が所定量NOx1に達して、NOxトラップ触媒の再生時期になったか否かを判定する。NOx堆積量>NOx1で、NOxトラップ触媒の再生時期であると判定された場合には、ステップS11でNOxトラップ触媒再生中であるspフラグを立てる、すなわち、spフラグ=1とする。
次に図3により、NOxトラップ触媒の再生モードの制御について説明する。
図2の処理において、NOx堆積量が所定値NOx1に達して、spフラグ=1となると、図3のフローが実行される。
ステップS21では、現在のエンジン回転速度、燃料噴射量、水温など運転状態を代表する信号を読み取り、これらに基づいて、ステップS22で、NOxトラップ触媒再生のための空気過剰率の目標値を算出する。再生中の空気過剰率の目標値λtは、例えば空気過剰率λt=0.8に設定される。
ステップS23で空気過剰率を目標値までリッチ側にするために吸気絞り弁8の開度を所定の開度まで減少する。空気過剰率は吸入空気量と燃料噴射量との比率である空燃比と、理論空燃比との対比であり、ストイキのときに1となり、それよりもリーン側では1以上、リッチ側では1以下となる。
ステップS24で実際の空気過剰率λrの検出または推定値を読み込む。実際の空気過剰率は、排気センサ24の検出する酸素濃度に基づいて検出したり、エンジン吸入空気量と燃料噴射量とに基づいて計算により推定したりできる。
ステップS25では、実際の空気過剰率λrと、目標値λtとの比較を行い、実際の空気過剰率と目標値との差であるλr−λtが、所定値e以下になるまで待つ。
吸気絞り弁8の開度を減少させても、直ぐには空気量が減少せず、目標とする空気過剰率になるまでに、ある時間遅れを生じる。実際の空気過剰率と目標値との差であるλr−λtが、所定値e以下になったことが判定されたら、ステップS26に進んで、燃料噴射量のフィードバック制御を開始する。
再生時の空気過剰率はリッチ側の目標値に維持されるが、このとき、運転状態が過渡的に変化しない限り、基本的には燃料噴射量は、再生制御に移行する直前の燃料噴射量と変わらない。すなわち、エンジン回転速度、アクセル開度に基づいて演算された燃料噴射量を維持する。
しかし、NOxトラップ触媒12での再生を効率的に行うためには、排気の空気過剰率を正確に目標値に制御する必要があり、吸気絞り弁8の開度を制御するのみでは、すばやい応答性でもって精度よく目標値に制御することは難しい。
そこで、実際の空気過剰率と目標値との偏差が所定値e以内に達したならば、燃料噴射量を補正することで、空気過剰率が目標値となるようにする。前記偏差が所定値まで小さくなってからフィードバック制御を開始することで、仮に燃料の要求噴射量が増えたとしても、トルクショックがそれほど大きくなることはない。
燃料噴射量のフィードバック制御は、実際の空気過剰率を検出ないしは推定しながら行われる。
ステップS27ではこの再生制御に入ってからの時間tが、所定の時間tspikeを経過したかどうか判定する。t>tspikeでない場合は、時間が経過するまで待つ。
所定の時間tspikeは、NOxトラップ触媒の再生完了までに要する時間に相当する。
t>tspikeの場合は、ステップS28でリッチ運転を解除する。すなわち、吸気絞り弁8の開度を元の状態に戻し、燃料噴射量はエンジン回転速度とアクセル開度に基づいて、オープン制御し、所定のリーン運転を行う。
ステップS29でspフラグ=0にして、処理を終了する。
次にNOxトラップ触媒12の再生動作を中心にして、全体的な作用を説明する。
エンジン本体1に供給される燃料は、運転状態に応じて、最適な燃料噴射量、噴射時期となるように調整され、かつ通常の運転時の空気過剰率はリーン状態となるように、吸気絞り弁8は大きな開度に維持される。
リーン運転中は、排気中に含まれる排気組成物の一部であるNOxは、NOxトラップ触媒12により吸着され、外部への放出が阻止される。NOxトラップ触媒12は、空気過剰率がリーン状態では、NOxを還元処理することはできず、NOxはNOxトラップ触媒12に吸着、保持されている。
NOxの吸着、保持量、換言すると堆積量が所定の状態になったことがコントロールユニット20で判断されると、NOxトラップ触媒12の再生制御が行われる。
再生制御は、空気過剰率を所定の短時間だけリッチにすることで実行されるが、このため、目標とする空気過剰率(例えば空気過剰率λ=0.8)となるように、吸気絞り弁8の開度を所定の開度減少させ、吸入空気量を絞る。なお、原則として燃料噴射量は、再生制御に入る前と変更せず、これによりエンジン本体1の発生トルクが変動するのを防ぐ。
しかし、吸気絞り弁8の開度を調整するだけだと、空気過剰率を正確に目標値に制御することは難しく、そこで、再生制御中は燃料噴射量をフィードバック制御し、空気過剰率が正しく目標値と一致させるようにする。これにより、NOxトラップ触媒12での再生動作、すなわち、NOxの脱離、還元を効率よく行わせることができる。
この場合、再生動作に移行後は、吸気絞り弁8を所定開度だけ絞っても、空気過剰率はリーン状態から直ちにリッチ状態に切り換わるわけではなく、時間的に遅れが生じるので、実際の空気過剰率が目標値から大きくリーン側に離れている状態で、燃料噴射量のフィードバック制御を開始すると、空気過剰率の偏差分に対応して、燃料噴射量が大幅に増加されてしまい、トルクショックの発生が避けられなくなる。
しかし、本実施形態では、再生動作に移行してから、実際の空気過剰率と目標とする空気過剰率との偏差が、所定値になるまで、フィードバック制御は禁止されるので、リーン状態からリッチ状態にするためにいきなり燃料噴射量を急増するようなことがなく、トルクショックの発生が阻止できる。
再生制御の終了をコントロールユニット20が判断すると、吸気絞り弁8の開度が元に戻され、燃料噴射量のフィードバック制御も停止され、空気過剰率としては所定のリーン状態を維持しつつ、運転状態に応じた燃料噴射量の制御が行われる。
なお、エンジン高負荷時などには、燃料噴射量が増量されるので、吸気絞り弁8は全開状態に維持されていても、空気過剰率はリッチ側になる。この場合には、NOxトラップ触媒12では、NOxの堆積量のいかんにかかわらず、自動的に再生動作が行われることになる。ただし、この場合は、燃料噴射量のフィードバック制御が行われるわけではないので、上記したような問題が起こることはない。
以上のように、本実施形態によれば、排気浄化手段としての、NOxトラップ触媒12の再生時に、空気過剰率がリッチ側の目標値を維持するように燃料供給量をフィードバック制御する一方で、フィードバック制御を開始するにあたっては、前記目標値と実際の空気過剰率との差が、所定値以内になるまでは前記フィードバック制御を制限、例えば禁止するので、NOxトラップ触媒12の再生にとって必要な空気過剰率に正確に制御することが可能となり、効率よく精度の高い再生が行え、かつこの再生動作への移行時に、燃料供給量が急激に増大され、トルクショックを生じるようなことが確実に回避できる。
また、空気過剰率を目標値まで低下させるにあたり、まず、吸気絞り弁8の開度を減少させ、その後、空気過剰率が目標値に対して所定の範囲内に入ってから燃料噴射量のフィードバック制御を行うので、エンジンの出力特性を再生制御の前後で実質的に変動させることなく、運転者に違和感をもたらすことなく、再生制御に移行できる。
実際の空気過剰率を排気系に設置した排気センサ24の出力から算出することで、正確に空気過剰率を検出できる。
また、空気過剰率を吸入空気量と燃料供給量とから推定するようにすると、既存のセンサを利用しての制御が可能となる。
また、上記において、NOxトラップ触媒12の再生制御に移行するときには、実際の空気過剰率が目標値に対して所定の範囲内に入ってから、燃料噴射量のフィードバック制御を開始したが、このフィードバック制御の制限については、通常のフィードバック制御時の制御ゲインよりも応答性の低いゲインに設定し、急激な燃料噴射量の増量を抑制することで、代替えできる。すなわち、吸気絞り弁8を絞ると共に、応答性の低いゲインでフィードバック制御を開始し、実際の空気過剰率が目標値に対して所定の範囲に入ったら、通常のゲインに切り換えて、フィードバック制御を行うのである。
また、空気過剰率がストイキよりもリッチ側に入ると、それよりもリッチ側に更に燃料を増量しても、エンジン発生トルクは、それほど大きく変化しない。そこで、実際の空気過剰率がリーンからストイキに達したことを判定したら、目標値との偏差が所定値に達していなくても、燃料噴射量のフィードバック制御を開始するようにしてもよい。
この場合には、空気過剰率がそれだけ早く目標値に達するので、再生制御の開始が早められる。
本発明は上記した実施形態に示されたものに限定されるわけではなく、本発明の技術的思想の範囲内で当業者がなしうるさまざまな改良、変更が含まれることは言うまでもない。
以上のように、本発明の排気浄化装置は、自動車用等の内燃機関に適用することができる。
本発明の実施形態を示すシステム構成図である。 コントロールユニットで実行される制御動作を示すフローチャートである。 同じくNOxトラップ触媒の再生動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン本体
3 燃料噴射弁
4 ターボチャージャ
5 吸気通路
6 排気通路
8 吸気絞り弁
9 排気還流通路(EGR通路)
10 排気還流制御弁(EGR弁)
11 HC吸着機能付き酸化触媒
12 NOxトラップ触媒
13 排気微粒子フィルタ
14 エンジン回転速度センサ
15 アクセル開度センサ
16 水温センサ
20 コントロールユニット
24 排気センサ

Claims (10)

  1. 機関の通常運転時に、機関に空気過剰率がリーンとなるように燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記リーン運転時の排気中に含まれる排気組成物を浄化する排気系に配置した排気浄化手段と、
    前記排気浄化手段の再生時期を判定する判定手段と、
    前記排気浄化手段を再生するために空気過剰率をリッチ側の目標値に向けて制御する再生制御手段と、
    再生時に空気過剰率が前記目標値を維持するように前記燃料供給量をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    前記再生時に前記目標値と実際の空気過剰率との差が、所定値以内になるまでは前記フィードバック制御を制限する制限手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記フィードバック制御の制限手段は、フィードバック制御を禁止またはフィードバック制御ゲインを通常制御時よりも低下させる請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記フィードバック制御の制限手段は、実際の空気過剰率がストイキになったときは前記フィードバック制御の制限を解除する請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記排気浄化手段が、空気過剰率がリーンのときにNOxを吸着し、ストイキよりもリッチのときに吸着したNOxを脱離、還元するNOxトラップ触媒である請求項1〜3のいずれか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記再生時期の判定手段は、前記NOxトラップ触媒に吸着されたNOx総量が所定値に達した判断したときに再生を実行させる請求項1〜4のいずれか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記再生制御手段は、機関吸気通路に設けた吸気絞弁を備え、前記再生時には吸気通路を絞って空気過剰率を目標値に制御する請求項1〜5のいずれか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記実際の空気過剰率を前記排気浄化手段の上流側の排気系に設置した排気センサの出力から算出する請求項1〜6のいずれか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記実際の空気過剰率を吸入空気量と燃料供給量とから推定する請求項1〜6のいずれか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 前記燃料供給手段は、機関燃焼室に直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁である請求項1〜8のいずれか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. 前記排気浄化手段として、前記NOxトラップ触媒の上流に排気系にHC吸着機能付き酸化触媒、同じく下流に排気微粒子捕捉フィルタを備えている請求項4〜9のいずれか一つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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