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JP2005047797A - InP単結晶、GaAs単結晶、及びそれらの製造方法 - Google Patents

InP単結晶、GaAs単結晶、及びそれらの製造方法 Download PDF

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JP2005047797A JP2004209371A JP2004209371A JP2005047797A JP 2005047797 A JP2005047797 A JP 2005047797A JP 2004209371 A JP2004209371 A JP 2004209371A JP 2004209371 A JP2004209371 A JP 2004209371A JP 2005047797 A JP2005047797 A JP 2005047797A
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Abstract

【課題】 高周波素子、受光素子あるいはレーザー素子に使用するInP単結晶やGaAs単結晶を、高品質平均転位密度の単結晶を製造する方法及び該単結晶の提供。
【解決手段】 種結晶に接触した原料融液を徐々に冷却して、ルツボ内で下方から上方に向かって固化させて単結晶を成長させる単結晶の製造方法において、その断面形状を成長させる単結晶の断面形状と実質上同一とし、(1)前記種結晶は平均転位密度を10000個/cm2未満であり、成長させるInP単結晶はノンドープ、FeドープまたはSnドープとすること、(2)前記種結晶は、平均転位密度を500個/cm2未満とし、成長させるInP単結晶はSドープまたはZnドープとしたInP単結晶の製造方法及び(3)平均転位密度を500個/cm2未満とし、成長させるGaAs単結晶はSiドープまたはZnドープしたGaAs単結晶の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、垂直グラージュエントフリージング法(以下、VGF法という。)や垂直ブリッジマン法(以下、VB法という。)による、低転位密度のインジウム−リン(InP)系及びガリウム−ヒ素(GaAs)系化合物半導体単結晶の製造方法に関するものである。
GaAs単結晶やInP単結晶の製造方法として、従来一般に液体封止チョクラルスキー法(以下、LEC法という。)が利用されてきた。LEC法は、大口径のウェハーを比較的容易に作製できるという長所があるが、結晶育成中の軸方向の温度勾配が大きいため、素子特性や寿命に影響を及ぼす転位密度が高いと言う欠点がある。
これに対して、VGF法やVB法は、軸方向の温度勾配が小さく設定できるため低転位密度化が容易であるという長所がある。しかし、低温度勾配下で成長させるため、炉内の温度ゆらぎによる成長の不均一性による双晶発生や、成長結晶内における種結晶からの伝播した転位や、成長後の熱応力により発生した転位の集積による多結晶化がしやすく、再現性良く低転位密度の単結晶を得ることは難しいという欠点がある。
特にVGF法やVB法によるInP結晶成長の場合は、双晶発生に関係する積層欠陥エネルギーがGaAs結晶よりも小さいので双晶が発生しやすく、単結晶化の歩留まりが極端に低いという問題があった。これについては、成長させる結晶と断面形状および寸法がほぼ同一であるような種結晶を使用することにより、増径部に対する複雑な結晶育成制御が不要でルツボ構造が簡単になり、増径部で発生していた結晶ロスがなくなり、低転位密度化が実現でき、単結晶が歩留まりよく得られることが報告されている(例えば特許文献1,非特許文献2,非特許文献3参照)。
しかしながら、通常のLEC法で育成した結晶で転位密度が70000個/cm2程度のノンドープの種結晶を使用すると、ノンドープ結晶成長では成長部分の結晶の平均転位密度は7000個/cm2と1/10以下程度に低下するものの、目標とする5000個/cm2以下には低下しないという問題点がある。
従って通常使用されている高周波素子に使用される高速電子デバイス用のFeドープInP結晶や、主に受光素子に使用されるSnドープInP結晶についても同程度の転位密度であり、目標とされている5000個/cm2以下に平均転位密度を低転位化することは困難である。
また、レーザー素子に使用されるSドープInP結晶やZnドープInP結晶、SiドープやZnドープGaAs結晶などについては、ウェハー内の転位は、レーザー素子の寿命に大きく影響を及ぼすため、極低転位密度のウェハーの要求がある。
これらのウェハーでは、大部分の領域で500個/cm2未満の低転位密度を要求されている。通常のLEC法で成長されたノンドープ結晶を種結晶として使用した場合には、ドーパントとして添加されたS元素やZn元素やSi元素の不純物の硬化作用により、平均転位密度は1000個/cm2程度まで平均転位密度を低転位化できるが、目標とされているウェハー全域で500個/cm2未満の低転位結晶とすることは困難である。
また、GaAs単結晶の製造については、一般的に細い種結晶から増径部を形成し、目的の直径の単結晶を得るVGF法やVB法が一般的であるが、この方法では目標とする平均転位密度の単結晶は得られるものの歩留まりが低いという問題がある。これは、細い種結晶を使用する場合、種結晶から増径部を経由し直胴部となるまで直径を変化させながら成長させる必要があるため、炉内のわずかな温度変動の影響を受けて双晶発生や多結晶の発生確率が高く、単結晶成長の歩留まり低下の原因となっている。
特開平3−40987号公報 干川圭吾編著、アドバンスト エレクトロニクス シリーズ I−4、「バルク結晶成長技術」、培風館、p239 U.Sahr、et.al:2001 International Conference on Indium Phosphide and Related Materials:「Growth of S−doped 2" InP−Crystals by the Vertical Gradient Freeze Technique」pp533−536.
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、高周波素子に使用される高速電子デバイス用のInP単結晶や、受光素子に使用されるInP単結晶あるいはレーザー素子に使用されるInP単結晶やGaAs単結晶を目標とする高品質の平均転位密度
単結晶を製造することができる方法及び目標とする単結晶を開発することを目的とする。
本発明は、
[1] 種結晶に接触した原料融液を徐々に冷却して、ルツボ内で下方から上方に向かって固化させて単結晶を成長させるInP単結晶の製造方法において、前記種結晶は平均転位密度を10000個/cm2未満、その断面形状および寸法を成長させる単結晶の断面形状および寸法と実質上同一とし、且つ成長させるInP単結晶はノンドープ、FeドープまたはSnドープとすることを特徴とするInP単結晶の製造方法、
[2] 最大転位密度が30000個/cm2未満の種結晶を用いることを特徴とする上記[1]に記載するInP単結晶の製造方法、
[3] 上記[1]または[2]に記載のInP単結晶の製造方法で製造したInP単結晶から、種結晶を作製することを特徴とする上記[1]または[2]に記載のInP単結晶の製造方法、
[4] 種結晶に接触した原料融液を徐々に冷却して、ルツボ内で下方から上方に向かって固化させて単結晶を成長させるInP単結晶の製造方法において、前記種結晶は平均転位密度を500個/cm2未満、その断面形状および寸法を成長させる単結晶の断面形状および寸法と実質上同一とし、且つ成長させるInP単結晶はSドープまたはZnドープとすることを特徴とするInP単結晶の製造方法、
[5] 最大転位密度が3000個/cm2未満の種結晶を用いることを特徴とする上記[4]に記載するInP単結晶の製造方法、
[6] 上記[4]または[5]に記載のInP単結晶の製造方法で製造したInP単結晶から、種結晶を作製することを特徴とする上記[4]または[5]に記載のInP単結晶の製造方法、
[7] 種結晶に接触した原料融液を徐々に冷却して、ルツボ内で下方から上方に向かって固化させて単結晶を成長させるGaAs単結晶の製造方法において、前記種結晶は平均転位密度を500個/cm2未満、その断面形状および寸法を成長させる単結晶の断面形状および寸法と実質上同一とし、且つ成長させるGaAs単結晶はSiドープまたはZnドープとすることを特徴とするGaAs単結晶の製造方法、
[8] 最大転位密度が3000個/cm2未満の種結晶を用いることを特徴とする上記[7]に記載するGaAs単結晶の製造方法、
[9] 上記[7]または[8]に記載のGaAs単結晶の製造方法で製造したGaAs単結晶から、種結晶を作製することを特徴とする上記[7]または[8]に記載のGaAs単結晶の製造方法、
[10] 上記[1]ないし[3]のいずれかに記載のInP単結晶の製造方法で製造した転位密度が5000個/cm2未満のノンドープ、FeドープまたはSnドープのInP単結晶、
[11] 上記[4]ないし[6]のいずれかに記載のInP単結晶の製造方法で製造した転位密度が500個/cm2未満のSドープまたはZnドープのInP単結晶、
[12] 上記[7]ないし[9]のいずれかに記載のGaAs単結晶の製造方法で製造した転位密度が500個/cm2未満のSiドープまたはZnドープのGaAs単結晶、を開発することにより上記の課題を解決した。
本発明は、VGF法やVB法を用い、従来製造が困難とされていた高周波素子に使用される高速電子デバイス用のInP単結晶や、受光素子に使用されるInP単結晶あるいはレーザー素子に使用されるInP単結晶やGaAs単結晶を、それぞれが目標とする高品質の平均転位密度単結晶を、確実且つ容易に製造することができる方法を開発することに成功した。
本発明は、VB法やVGF法において、使用する種結晶は、その断面形状および寸法を成長させる単結晶の断面形状および寸法と実質上同一とし、平均転位密度を10000個/cm2未満、あるいは最大転位密度30000/cm2未満とするものである。
この種結晶を用いて、ノンドープ、FeドープまたはSnドープのInP単結晶を成長させる。
また、極低転位密度の結晶成長に使用する種結晶には、平均転位密度を500個/cm2未満あるいは最大転位密度3000/cm2未満の種結晶を用いることが必要である。この品位のノンドープまたは成長させる結晶と同じドーパントをドープした種結晶を用いて、SドープまたはZnドープのInP単結晶またはSiドープまたはZnドープのGaAs単結晶を成長させる。これにより、種結晶から成長結晶への転位の伝播が抑制され、なおかつ双晶の発生のない高品質の化合物半導体を歩留まり良く製造できる。
以下に、本発明によるInP結晶成長の実施の形態をについて説明する。
図1には、本発明をVGF法に適用した際に使用される結晶成長炉の概略断面図を示す。図1において、1はPBN製ルツボであり、その底部には成長させるべき結晶と断面形状および寸法がほぼ同一の低転位密度の種結晶2が収納されている。種結晶2の上部には、InP結晶の原料融液3が配置されている。4は、原料融液3が種結晶2から上方に向かって固化して成長した結晶である。原料融液の上部には、融液からリンの蒸発を防止するため液体封止剤5(B23)で覆われている。6は加熱用ヒーターであり、原料3及び封止剤5を融解し、炉内の種結晶2側で温度を結晶が成長できるように低く保持し、上方に向かって温度が高い温度分布を形成する。7はルツボを支持するサセプタである。
これらの成長治具は、高圧容器内に配置され、炉内は不活性ガス雰囲気となっている。結晶成長は、加熱ヒーターの制御温度を低下させることによって、原料融液を種結晶側から上方に固化させて行う。またVB法においては、加熱ヒーターとルツボを相対的に移動させて固化させて行う。
使用する種結晶には、平均転位密度が10000/cm2未満、または最大転位密度が30000/cm2未満の種結晶を使用する。この種結晶を用いて、ノンドープ、FeドープまたはSnドープのInP単結晶を成長させる。極低転位密度の結晶成長に使用する種結晶には、平均転位密度が500/cm2未満、または最大転位密度が3000/cm2未満の種結晶である必要がある。この品位の種結晶を用いて、SドープまたはZnドープのInP単結晶またはSiドープまたはZnドープのGaAs単結晶を成長させる。
これらの低転位密度の種結晶に作製にあたっては、通常のLEC法で作製した結晶は、成長させる結晶の転位密度が十分に低減しないので種結晶として使用することはむずかしい。本発明においては、LEC法にかわって、低・温度勾配下で成長できるV族元素雰囲気で制御された改良型のLEC法や横型ボート法などによって成長された低転位密度の結晶を種結晶として使用する。また、本発明方法によるVGF法やVB法で成長された低転位密度結晶を種結晶原料として使用できることは言うまでもない。
結晶内の平均転位密度の測定方法は、ウェハー面内で半径方向に5mm間隔に測定した数値の平均値である。また、ウェハー面内全体にわたり5mm四方に区分し、5mm四方で一点測定し面内分布を作成し、面内分布のうちの最大値を最大転位密度とする。
種結晶としては、通常、ドーパントとして何も添加されていないノンドープ結晶が使用できるが、成長結晶と同じ元素をドープした結晶でも使用することもできる。また種結晶は繰り返して利用することも可能である。
以下に、本発明の具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
結晶成長装置は、図1に示すVGF炉を用いた。
まず、内径52mmのPBN製ルツボに、直径51.5mm、厚さ20mmの種結晶、InP多結晶原料1000g、B23を200g装填し、サセプタに収容した。種結晶は通常のLEC法から成長したものではなく、リン雰囲気下の改良型LEC法により成長した結晶であり、平均転位密度8200/cm2、最大転位密度27000/cm2の種結晶を使用した。種結晶、多結晶原料、B23を充填したサセプタ容器を、炉内に配置し、不活性ガスであるアルゴンガスを導入して、炉内を40気圧(4MPa)とした。加熱ヒーターにより、B23、多結晶原料が融解するように炉内を1070℃程度に昇温した。原料多結晶が全て融解したことを確認した後、種結晶部分でInPの融点(1062℃)となるように、温度を設定し、結晶成長速度が2mm/hrとなるようにヒーター温度を低下させた。約50時間結晶成長させた後、10時間かけて室温まで冷却した。
室温まで冷却後、炉体を開放しルツボを取り出した。PBNルツボ内のB23をアルコール中で溶解してノンドープInP結晶を取り出した。得られた結晶は、直径2インチで全長90mmのInP単結晶であり、双晶は全く発生していなかった。この単結晶インゴットを切断して転位密度を調べた結果、平均転位密度は1240/cm2の低転位密度単結晶となっていることがわかった。
同様に、平均転位密度が10000/cm2未満の種結晶を使用してノンドープInP単結晶成長の実験を5回行ったところ、5回とも双晶のない、転位密度が2000/cm2より低い転位密度の単結晶が得られ、再現性よく低転位密度のInP単結晶が得られることがわかった。
また、上記の平均転位密度1240/cm2の成長部分を新たな種結晶としてノンドープInP単結晶の成長を行った結果、得られた単結晶インゴットの平均転位密度は前回よりもさらに低転位化し、得られた単結晶の平均転位密度は、480/cm2となった。このように、低転位密度の結晶を種結晶として使用することで、より低転位密度の単結晶成長が可能である。
実施例1では、ノンドープInPの成長であったが、高周波電子デバイス素子に使用されるFeドープInP結晶成長や受光素子基板として使用されるSnドープ結晶成長の場合も同様の結晶成長が可能であった。
(実施例2)
実施例2では、SドープInP結晶成長を行った。通常、種結晶には不純物が何も添加されていないノンドープ単結晶が使用するが、成長結晶と同じ不純物をドープした結晶を種結晶として使用することもできる。
実施例2では、VGF法によって成長したSドープ結晶を種結晶として使用した。種結晶は、直径51.5mm、厚さが20mmで、結晶内の平均転位密度は420/cm2であった。結晶成長にあたっては、ドーパントとしてIn23を添加し、成長開始部分でキャリア濃度が1×1018/cm3となるように調整して添加した。それ以外の条件は実施例1と同様の条件で結晶育成を行った。得られた結晶は、直径2インチで全長90mmのInP単結晶であり、双晶は全く発生していなかった。この単結晶インゴットを切断して転位密度を調べた結果、平均転位密度は80/cm2、最大転位密度1000/cm2であり、また、ウェハー面内の5mm四方の転位密度で500/cm2未満の領域は95%以上に達していた。
(実施例3)
実施例3は、SiドープGaAs結晶成長を行った。
使用した種結晶は、VGF法で成長したSiドープGaAs結晶で、種結晶直径は、51.5mm、厚さ20mm、平均転位密度は400/cm2の種結晶を使用した。ルツボ内径が52mmのPBN製ルツボを使用し、GaAs多結晶原料のチャージ量を1000g、B23を200g使用した。また、結晶成長にあたっては、ドーパントとしてSiを添加し、成長開始部分でキャリア濃度が7×1017/cm3となるように調整して添加した。得られた結晶は、直径2インチで全長80mmのGaAs単結晶であり、双晶は全く発生していなかった。この単結晶インゴットを切断して転位密度を調べた結果、平均転位密度は120/cm2、最大転位密度1000/cm2であり、ウェハー面内の5mm四方の転位密度で500/cm2未満の領域は96%となっていた。
(比較例1)
種結晶に通常のLEC法で作製したノンドープInP単結晶で、平均転位密度80000個/cm2の結晶を使用した以外は、上記実施例1と同様の条件でInP結晶成長を行った。得られたノンドープ結晶は、成長開始部分では7000/cm2まで低転位化した単結晶を得ることができたが、結晶尾部で多結晶化の存在が見られた。同一条件でInP結晶成長を5回行ったところ、成長開始部から成長終了部の全域で多結晶が存在しない単結晶が得られたのは2本だけであり、その他3本には結晶尾部に前記と同様に多結晶化の存在が確認された。
(比較例2)
種結晶にVGF法で作製したノンドープInP結晶で平均転位密度8000個/cm2の結晶を使用した以外は、上記実施例2と同様の条件でInP結晶成長を行った。得られたSドープ結晶は、結晶全域で単結晶が得られたが、平均転位密度は、シード側で840/cm2、テール側で520/cm2であった。レーザー素子用の結晶に使用されるSドープInP結晶の平均転位密度500/cm2未満という要求を満足できなく、低転位化は不十分であった。
(比較例3)
比較例3は、SiドープGaAs結晶成長を行った。使用した種結晶は実施例よりも細く、8mmφのSiドープGaAs単結晶で、平均転位密度が400/cm2のものを使用した。ルツボは、PBN製ルツボで増径部をもつルツボを使用した。ルツボと種結晶の様子を図2に示す。ルツボそれ以外の条件は、実施例3と同様の条件で結晶育成を行った。得られた結晶は、直径2インチで全長80mmのGaAs単結晶が得られた。この単結晶インゴットを切断して転位密度を調べた結果、平均転位密度は80/cm2まで低転位化を得ることができた。しかしながら、同一条件でGaAs結晶成長を5回行ったところ、結晶全域で双晶の発生のない単結晶が得られたのは、2回だけであり、他の3回おいては増径部に双晶が発生して単結晶歩留まりを低下させていた。
本発明のVGF法またはVB法によるときは、ルツボ構造が簡単な小型装置であってもロスが少なく、極めて低転位密度の単結晶を製造することが出来、特に該方法により得られたInP単結晶、GaAs単結晶は低転位密度の単結晶であり、高周波素子、高速電子デバイス、レーザー素子、受光素子などの電子機器用材料として使用できる。
本発明をVGF法に適用した際に使用される結晶成長炉の概略断面図である。 比較例3における種結晶とルツボの模式断面図である。
符号の説明
1 ルツボ
2 種結晶
3 原料融液
4 結晶
5 液体封止剤
6 加熱ヒーター
7 サセプタ
8 種結晶

Claims (12)

  1. 種結晶に接触した原料融液を徐々に冷却して、ルツボ内で下方から上方に向かって固化させて単結晶を成長させるInP単結晶の製造方法において、前記種結晶は、平均転位密度を10000個/cm2未満、その断面形状および寸法を成長させる単結晶の断面形状および寸法と実質上同一とし、且つ成長させるInP単結晶はノンドープ、FeドープまたはSnドープとすることを特徴とするInP単結晶の製造方法。
  2. 最大転位密度が30000個/cm2未満の種結晶を用いることを特徴とする請求項1に記載するInP単結晶の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のInP単結晶の製造方法で製造したInP単結晶から、種結晶を作製することを特徴とする請求項1または2に記載のInP単結晶の製造方法。
  4. 種結晶に接触した原料融液を徐々に冷却して、ルツボ内で下方から上方に向かって固化させて単結晶を成長させるInP単結晶の製造方法において、前記種結晶は平均転位密度を500個/cm2未満、その断面形状および寸法を成長させる単結晶の断面形状および寸法と実質上同一とし、且つ成長させるInP単結晶はSドープまたはZnドープとすることを特徴とするInP単結晶の製造方法。
  5. 最大転位密度が3000個/cm2未満の種結晶を用いることを特徴とする請求項4に記載するInP単結晶の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載のInP単結晶の製造方法で製造したInP単結晶から、種結晶を作製することを特徴とする請求項4または5に記載のInP単結晶の製造方法。
  7. 種結晶に接触した原料融液を徐々に冷却して、ルツボ内で下方から上方に向かって固化させて単結晶を成長させるGaAs単結晶の製造方法において、前記種結晶は平均転位密度を500個/cm2未満、その断面形状および寸法を成長させる単結晶の断面形状および寸法と実質上同一とし、且つ成長させるGaAs単結晶はSiドープまたはZnドープとすることを特徴とするGaAs単結晶の製造方法。
  8. 最大転位密度が3000個/cm2未満の種結晶を用いることを特徴とする請求項7に記載するGaAs単結晶の製造方法。
  9. 請求項7または8に記載のGaAs単結晶の製造方法で製造したGaAs単結晶から、種結晶を作製することを特徴とする請求項7または8に記載のGaAs単結晶の製造方法。
  10. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のInP単結晶の製造方法で製造した転位密度が5000個/cm2未満のノンドープ、FeドープまたはSnドープのInP単結晶。
  11. 請求項4ないし6のいずれか1項に記載のInP単結晶の製造方法で製造した転位密度が500個/cm2未満のSドープまたはZnドープのInP単結晶。
  12. 請求項7ないし9のいずれか1項に記載のGaAs単結晶の製造方法で製造した転位密度が500個/cm2未満のSiドープまたはZnドープのGaAs単結晶。
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