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JP2005043407A - 波面収差補正ミラーおよび光ピックアップ - Google Patents

波面収差補正ミラーおよび光ピックアップ Download PDF

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JP2005043407A
JP2005043407A JP2003199755A JP2003199755A JP2005043407A JP 2005043407 A JP2005043407 A JP 2005043407A JP 2003199755 A JP2003199755 A JP 2003199755A JP 2003199755 A JP2003199755 A JP 2003199755A JP 2005043407 A JP2005043407 A JP 2005043407A
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mirror
wavefront aberration
piezoelectric element
aberration correction
thin plates
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JP2003199755A
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Masaki Hiroi
正樹 廣居
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】低電圧で駆動させるために、変形しやすく、かつ、より一層安定な姿勢を維持できるような構造の波面収差補正ミラーを提供する。
【解決手段】ミラー部は、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持されている。2枚の薄い板(21)の一方はミラー固定用部材(8)に固定され、2枚の薄い板(21)の他方は積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)はミラー固定用部材(8)に固定されている。ここで、積層型圧電素子(22)は伸縮できるようになっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波面収差補正ミラーおよび光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光ディスクを用いた情報記憶装置として、CDやDVDなどがある。DVDなどは、CDに比べて記録密度が高いため、情報を読み書きするときの条件が厳しくなっている。
【0003】
例えば、光ピックアップの光軸とディスク面は垂直であることが理想であるが、実際にはディスクが樹脂製のため、かなりうねりを持っていて、これを回転させると、光ピックアップの光軸とディスク面は常に垂直ではなくなる(これを以降、チルトと表現する)。また、ディスクは、図36(a),(b)に示すように、記録層(108)が樹脂層(102)を介しているため、ディスク面が垂直でなくなると光路が曲げられディスク上に正しくスポットを絞れなくなり、コマ収差(103)が発生する。この収差が許容される量よりも大きくなると、正しく読み書きが出来なくなるという不具合が生じる。なお、図36(a),(b)はディスクがそれぞれCD,DVDの場合である。
【0004】
チルトの影響を少なくする手段としては、対物レンズと記録層との間の樹脂層を薄くすることがある。実際に、DVD(図36(b))が、CD(図36(a))に比較して、対物レンズ(101)と記録層(108)との間の樹脂層(102)の厚さを半分にしたのは、この効果を狙ったものである。しかし、この方法の場合、DVDよりも高密度記録をしようとした場合には樹脂層をもっと薄くしてさらにチルトの影響を少なくすることになるが、今度はディスク上にごみや傷がついた場合に、信号が正しく読み書きできなくなるという不具合が生じる。このため、アクチュエータによって光軸を傾けて(チルト)対応しているのが現状である。
【0005】
チルトを光学的に補正するため、液晶を用いたり(例えば、特許文献1参照。)、透明圧電素子を用いたり(例えば、特許文献2参照。)、可変ミラーを用いたりする(例えば、特許文献3参照。)ことが提案されている。
【0006】
具体的に、特許文献1(図33)では、液晶板を用いて位相制御することによりコマ収差を補正している。しかし、この方法では、レーザーが液晶板を通過するために光量が減衰し、書き込みに必要なエネルギーを得ることが困難であり、また液晶の特性から、特にタンジェンシャルチルト制御に要求される高周波動作に使用するのは困難であると思われる。
【0007】
また、特許文献2(図34)では、実際に透明圧電素子単体で必要な変位量を得るためには高電圧が必要となり、光ピックアップなどに用いるには現実的ではない。
【0008】
また、特許文献3(図35)は、ミラー自体を積層型圧電素子で変形させ位相制御するようにしている。しかし、光ピックアップなどの小さい部品に用いるには配線などの考慮がされておらず、複雑になりかつ組み付けコストも高くなる。また、配線などの問題が解決できたとしても、積層型圧電素子をかなり小さくしなければならなくなるため、技術的にもコスト的にもなかなか困難である。
【0009】
また、光ディスク装置のおいて使用され得る小型化されたレーザー光制御装置として、図38に示すような特許文献4に開示されているガルバノミラー装置、図39に示すような特許文献5に開示されている焦点制御装置、及び図40に示すような特許文献6に開示されている光路制御装置が挙げられる。
【0010】
しかしながら、特許文献4のガルバノミラー装置は、反射鏡を揺動させることにより光ディスクのトラッキング制御を行うことを目的とした装置であり、レーザー光の波面収差を低減するために使用することはできない。
【0011】
また、特許文献5の焦点制御装置は、鏡の中央部の一点を支持部で固定した又は鏡の外周部を固定した鏡面が変形する反射鏡などであるが、フォーカス制御(及びトラッキング制御)を行うことを目的とした装置であり、レーザー光の波面収差の低減については全く考慮されてない。
【0012】
加えて、特許文献6の光路制御装置は、放物面鏡とバイモルフ型圧電素子とを有し、この圧電素子で放物面鏡を変形させることで、光ビームの焦点形式及び焦点位置移動を実現する装置であり、光ビームに発生する波面収差については全く考慮されてない。
【0013】
すなわち、特許文献4はトラッキング用のガルバノミラーであり、特許文献5,特許文献6はミラー中心の1点支持で変形しやすくしているがフォーカシング用のミラーであり、波面収差補正には使えない。
【0014】
【特許文献1】
特開平10−79135号公報
【0015】
【特許文献2】
特開平5−144056号公報
【0016】
【特許文献3】
特開平5−333274号公報
【0017】
【特許文献4】
特開平10−62709号公報
【0018】
【特許文献5】
特開平11−14918号公報
【0019】
【特許文献6】
特開平5−249307号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
このように、情報を読み書きするときに不具合を生じさせるチルトの影響を、圧電素子を使用したユニモルフまたはバイモルフ型の波面収差補正ミラーで波面収差を補正する方法が、低電圧で小型化にも有利であると考えられるが、ミラー面を変形させる場合、低電圧で駆動させるためには変形しやすくなくてはならない。
【0021】
前述したように、ミラーを1点で支持する方法は理想的ではあるが、1点でしか支えていないので不安定であり、実際にはミラーが変形するとミラー全体が振動する恐れがある。
【0022】
この問題を解決するため、本願の発明者は、本願の先願である特願2002−215541において、低電圧で駆動させるために、変形しやすく、かつ、安定な姿勢を維持できるように、ミラー基板自体を薄くし、さらに、ミラー面とは垂直方向に設置された2本の短い支柱あるいは3本の短い支柱によってミラー基板を支持することを案出した。また、ミラーの変形形状をチルト補正形状に極力近づけようとした。
【0023】
本発明は、低電圧で駆動させるために、変形しやすく、かつ、より一層安定な姿勢を維持できるような構造の波面収差補正ミラーを提供することをを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1枚または2枚の薄い板で支えられており、1枚の薄い板で支えられている場合、該1枚の薄い板はコの字型の形状をしており、また、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板は板の面方向に並んで配置されていることを特徴としている。
【0025】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の波面収差補正ミラーにおいて、1枚の薄い板で支えられている場合、該1枚の薄い板は少なくとも一方の端部がアクチュエータに固定され、また、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板の少なくとも一方がアクチュエータに固定されていることを特徴としている。
【0026】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の波面収差補正ミラーにおいて、アクチュエータは積層型圧電素子であることを特徴としている。
【0027】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の波面収差補正ミラーにおいて、積層型圧電素子は、伸縮する方向がミラー面に垂直であることを特徴としている。
【0028】
また、請求項5記載の発明は、請求項3記載の波面収差補正ミラーにおいて、積層型圧電素子は、伸縮する方向がミラー面に平行であること特徴としている。
【0029】
また、請求項6記載の発明は、請求項2記載の波面収差補正ミラーにおいて、アクチュエータはバイモルフ型圧電素子またはユニモルフ型圧電素子であることを特徴としている。
【0030】
また、請求項7記載の発明は、ミラー基板のミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1枚または2枚の薄い板で支えられており、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板は、板の面方向とは垂直の方向に並んで配置されていることを特徴としている。
【0031】
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、ミラー基板の両端部に静電用電極が設けられていることを特徴としている。
【0032】
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板の裏面側に設置されていることを特徴としている。
【0033】
また、請求項10記載の発明は、請求項8記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板のミラー面とミラー面の裏面との両面に設置されていることを特徴としている。
【0034】
また、請求項11記載の発明は、請求項1または請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、金属であることを特徴としている。
【0035】
また、請求項12記載の発明は、請求項1または請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、Siであることを特徴としている。
【0036】
また、請求項13記載の発明は、請求項11または請求項12記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、圧電素子の電極配線を兼ねていることを特徴としている。
【0037】
また、請求項14記載の発明は、ミラー基板のミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1点でまたは弾力性のある支柱で支えられており、静電用電極がミラーの輪郭部に配置されていることを特徴としている。
【0038】
また、請求項15記載の発明は、請求項14記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板の裏面側に設置されていることを特徴としている。
【0039】
また、請求項16記載の発明は、請求項14記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板のミラー面とミラー面の裏面との両面に設置されていること特徴としている。
【0040】
また、請求項17記載の発明は、請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載の波面収差補正ミラーが用いられていることを特徴とする光ピックアップである。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0042】
図29(a),(b)はミラー面が変位する波面収差補正ミラーの一例を示す図である。なお、図29(a)は斜視図であり、図29(b)は図29(a)のA−A’における断面図である。
【0043】
図29(a),(b)を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には、絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には、共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右に分かれた個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、ミラー固定用ベース(8)に両端で固定されている。
【0044】
ところで、このような構造で、電極(4)を接地し、左右に分かれた個別電極(5)の−方にプラスの電圧をかけ、他方にマイナスの電圧をかけたとすると、A−A’ 断面は、例えば図32(c)に示すような断面形状になる。個別電極(5)に逆電圧をかけた場合には、その逆の形状になる。
【0045】
つまり、ミラー基板(6)は電圧がかかっても伸び縮みしないが、圧電材料(2)は電圧がかかれば伸び縮みするため、個別電極(5)にプラスの電圧を加えた場合、その部分の圧電材料(2)が横方向に縮むとすると、マイナス電圧をかけた場合には、その部分の圧電材料(2)は横方向に伸びることになり、個別電極(5)にプラスの電圧を加えた場合には、ミラー基板(6)のミラー材(1)の面は凸になり、個別電極(5)にマイナスの電圧を加えた場合には、ミラー基板(6)のミラー材(1)の面は凹になる。これは波面を面として見た場合、図37に示すような等高線で表したようになっている。このような波面を打ち消すような変形形状にしようとする場合に、ミラー面は凹凸が逆になるためチルト補正が可能になる。
【0046】
このような波面収差補正ミラーを図31に示すような光ピックアップの光軸上に設けて制御することにより、チルトによるコマ収差を低減することが可能になる。
【0047】
なお、図31において、(10)は波面収差補正ミラー、(11)は光ディスク、(12)は対物レンズ及び対物光学系、(13)立ち上げミラー、(14)は偏光ビームスプリッタ、(15)はレーザ素子及びレーザ光学系、(16)は光検出素子及び光検出光学系である。
【0048】
図31の光ピックアップでは、レーザー素子(15)から発せられたレーザー光は、レーザ光学系により平行光にされ偏光ビームスプリッタ(14)を通り、波面収差補正ミラー(10)で反射され、立ち上げミラー(13)でさらに反射され、対物レンズ及び対物光学系(12)で集光され、光ディスク(11)に焦点を結ぶ。
【0049】
また、光ディスク(11)から反射したレーザ光は、対物レンズ及び対物光学系(12)を通り、立ち上げミラー(13)で反射され、波面収差補正ミラー(10)で反射され、偏光ビームスプリッタ(14)を通り、光検出光学系で集光され、光検出素子(16)で検出される。この検出素子にはチルト検出用の検出素子も設置されている。
【0050】
このような光学系で、光ディスク(11)がレーザ光の光軸に対し垂直な位置から傾くと、光ディスクから反射して戻ってきたレーザ光の波面は乱れ、例えば図32(a)に示すような波面収差(コマ収差)が発生する。ここで横軸は例えば図29(a)に示す波面収差補正ミラーのA−A’断面と同一断面であり、縦軸は波面収差である。つまり、図31の光学系で、光ディスク(11)がチルトしたときに波面収差補正ミラー(10)のミラー面は平らであり、そこで反射した反射光の波面収差である。ちなみに、光ディスク(11)がレーザ光の光軸に対し垂直であれば、波面は図32(a)に示すような収差は発生せず、横軸と同じでまっすぐになる。
【0051】
図32(b)は波面収差補正ミラー(10)を故意に収差を発生させるよう動作させ、その反射光の波面収差を表した例である。ここで、横軸は例えば図29(a)に示す波面収差補正ミラーのミラー表面のA−A’断面と同一断面であり、縦軸は波面収差である。
【0052】
いま仮に、光ディスクが傾き、ディスクからの反射光の波面が図32(a)であったとする。ディスクが傾いていない時の反射光の波面が図32(b)(図30(a)も同じ)のようになるよう波面収差補正ミラーを制御すれば、波面収差補正ミラーから反射された反射光の波面は図32(d)のようになり、図32(a)にくらべ波面収差を低減させることが可能となる。
【0053】
しかしながら、実際にはこのようなミラー面を変形させる場合、単純に圧電素子を貼り付けただけではミラーを固定している部分の変位が0に近いため、その部分の形状が実際求められる補正形状と異なり、チルト補正する形状に近づけるのが困難である。(図32(c)(図30(b)も同じ)を参照)。
【0054】
例えば、ミラーを中心1点で固定しミラー端部をフリーにすれば、端部は拘束されていないため図30(c)で示したように端部がゼロクロスし、チルト補正する理想的な形状に近づく。しかしながら1点で支えているので不安定なため、実際にはミラーが変形すると図30(d)の点線で示したようにミラー全体が振動する恐れがある。
【0055】
そこで、本発明では、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近を2枚の薄い板によって支持するようにし、これにより、変形しやすくし、かつ、ミラーの変形形状を安定してチルト補正形状に近づけることが可能となる。
【0056】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【0057】
図1を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持されている。2枚の薄い板(21)の一方はミラー固定用部材(8)に固定され、2枚の薄い板(21)の他方は積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)はミラー固定用部材(8)に固定されている。ここで、積層型圧電素子(22)は図の上下方向(図の矢印方向)に伸縮できるようになっている。
【0058】
図2乃至図4は図1のミラー支持部の拡大図であり、ミラーの傾きと支持部変形の様子を示したものである。すなわち、図2は積層型圧電素子(22)を伸縮していない状態、図3は積層型圧電素子(22)を縮めてミラー全体を左に傾けた状態、図4は積層型圧電素子(22)を伸ばしてミラー全体を右に傾けた状態を示す図である。
【0059】
図29(a),(b)のように組み付けられた従来型の波面収差補正ミラーに、チルト補正をするために変形電圧を与えると、ミラー面の変形形状は図30(b)のようになる。このとき、本当に欲しい形状は図30(a)のような形状であるが、ミラー基板の端部が固定されているために両端部の変位が0付近になってしまい、この違いが収差補正の誤差となり、この誤差分は波面収差として残ってしまう。なお、図30(a)乃至(f)は波面収差補正ミラーを変形させたときのミラー表面の変形形状断面図を表した図であり、縦軸はミラー面の変位である。
【0060】
これに対し、この第1の実施形態のように、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。2枚の薄い板(21)の一方は積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)は図1の上下方向(図1の矢印方向)に伸縮するできるようになっているため、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。この場合は、図3に示すように積層型圧電素子(22)を縮めることによりミラー全体を左に傾ければ、図30(f)で示した変形形状になり、本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、しかも2枚の薄い板で支持しているので、変形によるミラー全体の振動の心配もなくなる。
【0061】
なお、図1の構成例において、2枚の薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができ、また、積層型圧電素子としては、例えば、積層型PZTを使用することができる。
【0062】
また、薄板の材質はバネ性を有するものであれば良く、薄板にベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,PET,Si,ガラスなどを使用することもできる。
【0063】
(第2の実施形態)
また、図5は本発明の第2の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【0064】
図5を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持されている。2枚の薄い板(21)は、2枚とも積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)はミラー固定用部材(8)に固定されている。ここで、積層型圧電素子(22)は図の上下方向(図の矢印方向)に伸縮するできるようになっている。
【0065】
図6乃至図8は図5のミラー支持部の拡大図であり、ミラーの傾きと支持部変形の様子を示したものである。すなわち、図6は積層型圧電素子(22)を伸縮していない状態、図7は左側の積層型圧電素子(22)を縮めて右側の積層型圧電素子(22)を伸ばしてミラー全体を左に傾けた状態、図8は左側の積層型圧電素子(22)を伸ばして右側の積層型圧電素子(22)を縮めてミラー全体を右に傾けた状態を示す図である。
【0066】
この第2の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。また、第2の実施形態では、薄い板(21)の2枚とも積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)は図5の上下方向(図5の矢印方向)に伸縮するできるようになっているため、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。この場合は、図7に示すように積層型圧電素子(22)を上下に伸縮することにより、ミラー全体を左に傾ければ図30(f)で示した変形形状になり、本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、しかも2枚の薄い板で支持しているので、変形によるミラー全体の振動の心配もなくなる。さらに、第2の実施形態では、積層型圧電素子(22)を2つ使用しているため、図1乃至図4に示す第1の実施形態よりも積層型圧電素子(22)の変位は小さくてすみ、駆動電圧を低電圧化できる。
【0067】
なお、図5の構成例において、2枚の薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができ、また、積層型圧電素子としては、例えば、積層型PZTを使用することができる。
【0068】
また、薄板の材質はバネ性を有するものであれば良く、薄板にベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,PET,Si,ガラスなどを使用することもできる。
【0069】
(第3の実施形態)
図9は本発明の第3の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【0070】
図9を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持されている。2枚の薄い板(21)の一方は、ミラー固定用部材(8)に固定され、2枚の薄い板(21)の他方は、積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)はミラー固定用部材(8)に横倒し状態で固定されている。ここで、積層型圧電素子(22)は、図9の左右方向(図9の矢印方向)に伸縮できるようになっている。
【0071】
図10乃至図12は図9のミラー支持部の拡大図であり、ミラーの傾きと支持部変形の様子を示したものである。すなわち、図10は積層型圧電素子(22)を伸縮していない状態であらかじめミラー全体を右に傾けている状態、図11は積層型圧電素子(22)を少し縮めてミラー全体を傾いていないようにした状態、図12は積層型圧電素子(22)をさらに縮めてミラー全体を左に傾けた状態を示す図である。
【0072】
この第3の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。また、2枚の薄い板(21)の一方は積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)は図9の左右方向(図9の矢印方向)に伸縮するできるようになっているため、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。この場合は、図12に示すように積層型圧電素子(22)を縮めることにより、ミラー全体を左に傾ければ、図30(f)で示した変形形状になり、本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、しかも2枚の薄い板で支持しているので、変形によるミラー全体の振動の心配もなくなる。さらに、第3の実施形態では、積層型圧電素子(22)は横倒しに固定されているため、全体を薄くできる。
【0073】
なお、図9の構成例において、2枚の薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができ、また、積層型圧電素子としては、例えば、積層型PZTを使用することができる。
【0074】
また、薄板の材質はバネ性を有するものであれば良く、薄板にベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,PET,Si,ガラスなどを使用することもできる。
【0075】
図13は、図9の波面収差補正ミラーの変形例を示す図であり、図9の積層型圧電素子(22)の長さを長くしたものを使用した例である。図13の波面収差補正ミラーは、図9の波面収差補正ミラーとは伸縮方向が逆になるが、こうすることにより、積層型圧電素子(22)の同じ変位を得るのに電圧が小さくてすみ、駆動電圧を低電圧化できる。なお、図13では、サブベース(8a)の下に積層型圧電素子(22)が配置されているが、積層型圧電素子(22)をサブベース(8a)の図13で表している紙面方向にならべて同じ高さ位置にすればミラー全体を薄くできる。
【0076】
(第4の実施形態)
図14は本発明の第4の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【0077】
図14を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持されている。2枚の薄い板(21)の一方はミラー固定用部材(8)に固定され、2枚の薄い板(21)の他方はバイモルフ型圧電素子(23)に固定され、バイモルフ型圧電素子(23)はミラー固定用部材(8)に固定されている。ここで、バイモルフ型圧電素子(23)は図14の上下方向(図14の矢印方向)にたわむようになっている。
【0078】
この第4の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。また、2枚の薄い板(21)の一方はバイモルフ型圧電素子(23)に固定され、バイモルフ型圧電素子(23)は図14の上下方向(図14の矢印方向)にたわむようになっているため、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。この場合は、図3に示すようにバイモルフ型圧電素子(23)を下にたわませることにより、ミラー全体を左に傾ければ、図30(f)で示した変形形状になり、本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、しかも2枚の薄い板で支持しているので、変形によるミラー全体の振動の心配もなくなる。さらに、第4の実施形態では、バイモルフ型圧電素子(23)自体が薄いため、全体を薄くできる。
【0079】
なお、図14の構成例において、2枚の薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができ、また、バイモルフ型圧電素子としては、例えば、バイモルフ型PZTを使用することができる。
【0080】
また、薄板の材質はバネ性を有するものであれば良く、薄板にベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,PET,Si,ガラスなどを使用することもできる。また、バイモルフ素子にこだわらず、ユニモルフ素子でも良い。
【0081】
(第5の実施形態)
図15は本発明の第5の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【0082】
図15を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持されている。さらに薄い板(21)は2枚ともバイモルフ型圧電素子(23)に固定され、バイモルフ型圧電素子(23)はミラー固定用部材(8)に固定されている。ここで、バイモルフ型圧電素子(23)は図15の上下方向(図15の矢印方向)にたわむようになっている。
【0083】
この第5の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を2枚の薄い板(21)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。また、薄い板(21)の2枚ともバイモルフ型圧電素子(23)に固定され、バイモルフ型圧電素子(23)は図15の上下方向(図15の矢印方向)に伸縮できるようになっているため、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。この場合は、図7に示すようにバイモルフ型圧電素子(23)を上下にたわませることにより、ミラー全体を左に傾ければ、図30(f)で示した変形形状になり、本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、しかも2枚の薄い板で支持しているので、変形によるミラー全体の振動の心配もなくなる。さらに、第5の実施形態では、バイモルフ型圧電素子(23)を2つ使用しているので、図14の第4の実施形態よりもバイモルフ型圧電素子(23)の変位は小さくてすみ、駆動電圧を低電圧化できる。
【0084】
なお、図15の構成例において、2枚の薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができ、また、バイモルフ型圧電素子としては、例えば、バイモルフ型PZTを使用することができる。
【0085】
また、薄板の材質はバネ性を有するものであれば良く、薄板にベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,PET,Si,ガラスなどを使用することもできる。また、バイモルフ素子にこだわらず、ユニモルフ素子でも良い。
【0086】
上述の各実施形態では、図16に示すように、2枚の薄板(21)を使用したが、図17に示すように、1枚の薄板(21a)をコの字型に折り曲げて使用しても良いし、あるいは、図18に示すように、Si基板(21b)をエッチング技術でコの字型に作製して使用しても良い。
【0087】
(第6の実施形態)
図19,図20は本発明の第6の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。なお、図19はミラーの断面図であり、図20はミラーの裏面側からみた平面図である。
【0088】
図19,図20を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近が1枚の薄い板(21c)によって支持されて、ミラー固定用部材(8)に固定されている。また、ミラーの裏面の左右両端には静電用電極(24a),(24c)が設けられており、それに対向するようにミラー固定用部材(8)にも静電用電極(24b),(24d)が設けられている。
【0089】
この第6の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を1枚の薄い板(21c)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。また、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。このとき、静電用電極に電圧を印加することにより、ミラー全体を傾けることができる。例えば図30(e)の状態のものを図30(f)で示す状態にしたいのであれば、図19の静電用電極(24a),(24b)間に電圧を印加し、ミラー全体を左に傾けるように静電力で制御する。これにより本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、ミラー全体を薄くできる。
【0090】
なお、図19,図20の構成例において、薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができるが、薄板の材質はバネ性を有するものであれば良く、バネ材のベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,PET,Si,ガラスなどでも良い。
【0091】
(第7の実施形態)
図21,図22は本発明の第7の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。なお、図21はミラーの断面図であり、図22はミラー側からみた平面図である。
【0092】
図21,図22を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近が1枚の薄い板(21c)によって支持されて、ミラー固定用部材(8)に固定されている。また、ミラーの裏面の左右両端には静電用電極(24a),(24c)が設けられ、ミラー面の左右両端にも静電用電極(24e),(24g)が設けられており、これらに対向するようにミラー固定用部材(8)にも静電用電極(24b),(24d)が設けられ、サブベース(8b)にも静電用電極(24f),(24h)が設けられている。
【0093】
この第7の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を1枚の薄い板(21c)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。また、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。このとき、静電用電極に電圧を印加することにより、ミラー全体を傾けることができる。例えば図30(e)の状態のものを図30(f)で示す状態にしたいのであれば、図21の静電用電極(24a),(24b)間と(24g),(24h)間に電圧を印加し、ミラー全体を左に傾けるように静電力で制御する。これにより本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、ミラー全体を薄くでき、左右の静電力を同時に使用しているので、さらに静電駆動電圧を低くでき、低電圧化できる。
【0094】
なお、図21,図22の構成例において、薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができるが、薄板の材質はバネ性を有するものであれば良く、バネ材のベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,PET,Si,ガラスなどでも良い。
【0095】
(第8の実施形態)
図23は本発明の第8の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【0096】
図23を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近の個別電極(5)の部分で2枚の薄い板(21d)によって支持されている。そして、2枚の薄い板(21d)と個別電極(5)は、それぞれ電気的にもつながっている。さらに、2枚の薄い板(21d)の一方はミラー固定用部材(8)に固定され、2枚の薄い板(21d)の他方は積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)はミラー固定用部材(8)に固定されている。積層型圧電素子(22)は図23の上下方向(図23の矢印方向)に伸縮できるようになっている。積層型圧電素子(22)の上面と薄板(21d)とは電気的につながっており、積層型圧電素子(22)の上面には、ミラー固定用部材(8)に配線された(図示していない)配線パターンから電気的につながっているボンディングワイヤ(25)が、電気的につながっている。同様にミラー固定用部材(8)側もボンディングワイヤ(25)で配線パターンとつながっている。
【0097】
この第8の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を2枚の薄い板(21d)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。また、2枚の薄い板(21d)の一方は積層型圧電素子(22)に固定され、積層型圧電素子(22)は図23の上下方向(図23の矢印方向)に伸縮できるようになっているので、左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。このとき、図3に示すように積層型圧電素子(22)を縮めることにより、ミラー全体を左に傾ければ、図30(f)で示す変形形状になり、本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、しかも2枚の薄い板で支持しているので変形によるミラー全体の振動の心配もなくなる。さらに、第8の実施形態では、2枚の薄い板(21d)を個別電極(5)と電気的につなげているので、個別電極(5)に配線用の線で配線する必要がなくなる。
【0098】
なお、図1の構成例において、2枚の薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができ、また、積層型圧電素子としては、例えば、積層型PZTを使用することができる。
【0099】
また、薄板の材質はバネ性を有し、導電性があれば良く、薄板にベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,金属薄膜付きPET,低抵抗Si,金属薄膜付きSi,金属薄膜付きガラスなどを使用することもできる。
【0100】
(第9の実施形態)
図24,図25は本発明の第9の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。なお、図24はミラーの断面図であり、図25はミラー裏面の平面図である。
【0101】
図24,図25を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、左右の個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。このような構造のミラー部は、中心付近の個別電極(5)の部分で2枚の薄い板(21e)によって支持されて、ミラー用固定部材(8)に固定されている。そして、2枚の薄い板(21e)と個別電極(5)は、それぞれ電気的にもつながっており、2枚の薄い板(21e)はそれぞれ、ミラー固定用部材(8)に配線された配線パターン(図示していない)と電気的につながっている。また、ミラーの裏面の左右両端には静電用電極(24a),(24c)が設けられており、それに対向するようにミラー用固定部材(8)にも静電用電極(24b),(24d)が設けられている。
【0102】
この第9の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を2枚の薄い板(21e)によって支持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(e)のような変形形状になる(中心付近は薄い板に固定されるので、中心を点で支持している図30(c)のようにはならない)。このとき、静電用電極に電圧を印加することにより、ミラー全体を傾けることができる。例えば図30(e)の状態のものを図30(f)で示す状態にしたいのであれば、図24の静電用電極(24a),(24b)間に電圧を印加し、ミラー全体を左に傾けるように静電力で制御する。これにより、本当に欲しい図30(c)のような形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、ミラー全体を薄くできる。さらに2枚の薄い板(21e)を個別電極(5)と電気的につなげているため、個別電極(5)に配線用の線で配線する必要がなくなる。
【0103】
なお、図24,図25の構成例において、2枚の薄板としては、例えば、バネ材のベリリウム銅を使用することができ、また、積層型圧電素子としては、例えば、積層型PZTを使用することができる。
【0104】
また、薄板の材質はバネ性を有し、導電性があれば良く、薄板にベリリウム銅を使用するかわりに、例えばSUS,リン青銅,金属薄膜付きPET,低抵抗Si,金属薄膜付きSi,金属薄膜付きガラスなどを使用することもできる。
【0105】
また、上述の例では、2枚の薄板としたが、電極パターンが2極分に分かれていれば、1枚の薄板でもよい。
【0106】
(第10の実施形態)
図26乃至図28は本発明の第10の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。なお、図26はミラーの断面図であり、図27はミラー裏面の平面図であり、図28はミラー固定用部材の平面図である。
【0107】
図26乃至図28を参照すると、ミラー基板(6)にはミラー材(1)が付いており、その反対側の面には絶縁層(7)が付いている。絶縁層(7)の下には共通電極(4)が付いており、その下に、圧電極性が一方向の圧電材料(2)が付いて、さらにその下に、8つに分かれた個別電極(5)が付いている(なお、ここで、上下の表現は断面図でミラー基板(6)のミラー面を上として表現している)。ミラー部は、中心付近で点に近い状態でミラー固定用部材(8)によって保持されている。ミラーの裏面の輪郭部分には、静電用電極(24a),(24c)および4つの静電用電極(24i)が設けられており、それに対向するように、ミラー固定用部材(8)にも、静電用電極(24b),(24d)および4つの静電用電極(24j)が設けられている。
【0108】
この第10の実施形態の波面収差補正ミラーも、図1乃至図4の第1の実施形態で説明したものと同じように、中心付近を点に近い状態で保持することにより、ミラー基板(6)への拘束力が少なくなり端部も変形しやすくなる。左右の個別電極(5)に変形電圧を与えると、例えば図30(c)のような変形形状になる。しかし前述したように、実際には図30(d)で示すように振動しやすい。このとき、静電用電極に電圧を印加することによりミラー全体を傾けることができるため、静電用電極に電圧を印加し、ミラー全体を傾いた方向と逆に傾けるように静電力で制御する。これにより、本当に欲しい形状に近い変形形状を得ることができ、その変形量も大きくとれ、ミラー全体を薄くでき、左右の静電力を同時に使用しているので、さらに静電駆動電圧を低くでき、低電圧化できる。さらに、タンジェンシャルチルトなどを補正しようとするときには図30で示した断面とは垂直な方向にもミラー面を変形させるため、8分割の個別電極を制御して、それに合わせて4対の静電用電極(24i),(24j)間にそれぞれ別に制御された電圧を印加し静電力でミラーの傾きを制御できる。
【0109】
なお、上述の例では、個別電極(5)の分割数を8分割としたが、それ以下の4分割や6分割などでも良いし、あるいは8以上の分割でも良い。
【0110】
また、上述の例では中心付近で点に近い状態で保持しているが、弾力性のある支柱などで支持しても良い。
【0111】
また、図示していないが、ミラー面側の輪郭部にも静電電極を設置し、図21で示したような静電電極付きのサブベースを設ければ、低電圧化できる。
【0112】
以上、本発明の各実施形態を示してきたが、本発明はこれらの実施形態にとどまることなく応用できることはいうまでもない。例えば、電極(4)を共通電極としていたが、電極(4)を(5)と同様個別電極にしても良い。また、圧電材料(2)の極性を同一方向としたが、電極別に極性を逆にしても何ら問題はない。さらに、各実施形態を組み合わせたものにすることもできる。また、上述の各実施形態では、チルト動作用の波面収差補正ミラーとして説明してきたが、電極の配置や極性をうまく利用してミラー面の変形状態をコントロールし、球面収差や非点収差補正用の収差補正ミラーとしてもかまわない。
【0113】
また、上述の各実施形態では、圧電材料はPZTであるとしたが、他の圧電セラミックスでもPVDFのような圧電高分子でも良く、圧電材料の薄板を貼り付けるものでも良いし、圧電材料膜をミラー基板側に成膜する形でも良い。また、ミラー材はシリコンやセラミックスやガラスなど硬い材料や、PETやポリイミドのような高分子材料でも良く、ミラー支持部材と同一材料で、ミラー支持部材からエッチングなどで作っても良い。
【0114】
以上述べてきたように、本発明を使用することにより、ミラー面変形が低電圧で安定して行えるため、チルトの影響を押さえ、情報を読み書きするときに不具合を生じさせるチルトの影響を効率良く解決できる。
【0115】
また、上述した本発明の(各実施形態の)波面収差補正ミラーを用いて光ピックアップを構成することができ、この場合、本発明の波面収差補正ミラーを使用しているので、良好なチルト補正ができる。
【0116】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1乃至請求項6記載の発明によれば、ミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1枚または2枚の薄い板で支えられており、1枚の薄い板で支えられている場合、該1枚の薄い板はコの字型の形状をしており、また、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板は板の面方向に並んで配置されているので、安定した保持ができ、ミラーの傾きを回転方向で補正できる。
【0117】
特に、請求項2記載の発明では、請求項1記載の波面収差補正ミラーにおいて、1枚の薄い板で支えられている場合、該1枚の薄い板は少なくとも一方の端部がアクチュエータに固定され、また、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板の少なくとも一方がアクチュエータに固定されているので、アクティブに補正できる。
【0118】
また、請求項3記載の発明では、請求項2記載の波面収差補正ミラーにおいて、アクチュエータは積層型圧電素子であるので、高速に補正できる。
【0119】
また、請求項4記載の発明では、請求項3記載の波面収差補正ミラーにおいて、積層型圧電素子は、伸縮する方向がミラー面に垂直であるので、高速に補正できる。
【0120】
また、請求項5記載の発明では、請求項3記載の波面収差補正ミラーにおいて、積層型圧電素子は、伸縮する方向がミラー面に平行であるので、高速に補正でき、ミラー全体の厚さを薄くできる。
【0121】
また、請求項6記載の発明では、請求項2記載の波面収差補正ミラーにおいて、アクチュエータはバイモルフ型圧電素子またはユニモルフ型圧電素子であるので、低電圧化でき、ミラー全体の厚さをさらに薄くできる。
【0122】
また、請求項7乃至請求項10記載の発明では、ミラー基板のミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1枚または2枚の薄い板で支えられており、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板は、板の面方向とは垂直の方向に並んで配置されているので、安定した保持ができ、ミラーの傾きを回転方向で補正できる
【0123】
特に、請求項8記載の発明では、請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、ミラー基板の両端部に静電用電極が設けられているので、ミラー全体を薄くできる。
【0124】
また、請求項9記載の発明では、請求項8記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板の裏面側に設置されているので、ミラー全体を薄くできる。
【0125】
また、請求項10記載の発明では、請求項8記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板のミラー面とミラー面の裏面との両面に設置されているので、低電圧化できる。
【0126】
また、請求項11記載の発明によれば、請求項1または請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、金属であるので、簡単な曲げ加工で設置できる。
【0127】
また、請求項12記載の発明によれば、請求項1または請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、Siであるので、半導体プロセスを用いて、複雑な形状にも対応できる。
【0128】
また、請求項13記載の発明によれば、請求項11または請求項12記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、圧電素子の電極配線を兼ねているので、電気配線などが省略できる。
【0129】
また、請求項14乃至請求項16記載の発明によれば、ミラー基板のミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1点でまたは弾力性のある支柱で支えられており、静電用電極がミラーの輪郭部に配置されているので、面方向に自由にミラーの傾きを制御することができ、タンジェンシャルチルトにも対応できる。
【0130】
特に、請求項15記載の発明では、請求項14記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板の裏面側に設置されているので、ミラー全体を薄くできる。
【0131】
また、請求項16記載の発明では、請求項14記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板のミラー面とミラー面の裏面との両面に設置されているので、低電圧化できる。
【0132】
また、請求項17記載の発明によれば、請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載の波面収差補正ミラーが用いられていることを特徴とする光ピックアップであり、本発明の波面収差補正ミラーを使用しているので、良好なチルト補正ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図2】図1のミラー支持部の拡大図である。
【図3】図1のミラー支持部の拡大図である。
【図4】図1のミラー支持部の拡大図である。
【図5】本発明の第2の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図6】図5のミラー支持部の拡大図である。
【図7】図5のミラー支持部の拡大図である。
【図8】図5のミラー支持部の拡大図である。
【図9】本発明の第3の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図10】図9のミラー支持部の拡大図である。
【図11】図9のミラー支持部の拡大図である。
【図12】図9のミラー支持部の拡大図である。
【図13】図9の波面収差補正ミラーの変形例を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図15】本発明の第5の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図16】2枚の薄板を使用する場合を示す図である。
【図17】1枚の薄板(21a)をコの字型に折り曲げて使用する場合を示す図である。
【図18】Si基板(21b)をエッチング技術でコの字型に作製して使用する場合を示す図である。
【図19】本発明の第6の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図20】本発明の第6の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図21】本発明の第7の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図22】本発明の第7の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図23】本発明の第8の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図24】本発明の第9の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図25】本発明の第9の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図26】本発明の第10の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図27】本発明の第10の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図28】本発明の第10の実施形態の波面収差補正ミラーの構成例を示す図である。
【図29】ミラー面が変位する波面収差補正ミラーの一例を示す図である。
【図30】ミラー面の変形形状を示す図である。
【図31】光ピックアップの構成例を示す図である。
【図32】波面収差を説明するための図である。
【図33】従来技術を説明するための図である。
【図34】従来技術を説明するための図である。
【図35】従来技術を説明するための図である。
【図36】CV,DVDのディスクを示す図である。
【図37】反射膜の面を等高線で表した図である。
【図38】従来のレーザー光制御装置を示す図である。
【図39】従来のレーザー光制御装置を示す図である。
【図40】従来のレーザー光制御装置を示す図である。
【符号の説明】
1 ミラー材
2 圧電材料
3 接触部
4 共通電極
5 個別電極
6 ミラー基板
7 絶縁層
8 ミラー固定用部材
8a、8b サブベース
10 波面収差補正ミラー
11 光ディスク
12 対物レンズ及び対物光学系
13 立ち上げミラー
14 偏向ビームスプリッタ
15 レーザ素子及びレーザ光学系
16 光検出素子及び光検出光学系
21 薄い板
21a〜21e 薄い板
21f 点に近い状態の保持機構
22 積層型圧電素子
23 バイモルフ型圧電素子
24a〜24j 静電電極
101a, 101b 対物レンズ(101a:CD用、101b:DVD用)
102a,102b ディスク(102a:CD用、102b:DVD用)
103a,103b スポット(コマ収差)(103a:CD、103b:DVD)
108 記録層

Claims (17)

  1. ミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1枚または2枚の薄い板で支えられており、1枚の薄い板で支えられている場合、該1枚の薄い板はコの字型の形状をしており、また、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板は板の面方向に並んで配置されていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  2. 請求項1記載の波面収差補正ミラーにおいて、1枚の薄い板で支えられている場合、該1枚の薄い板は少なくとも一方の端部がアクチュエータに固定され、また、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板の少なくとも一方がアクチュエータに固定されていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  3. 請求項2記載の波面収差補正ミラーにおいて、アクチュエータは積層型圧電素子であることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  4. 請求項3記載の波面収差補正ミラーにおいて、積層型圧電素子は、伸縮する方向がミラー面に垂直であることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  5. 請求項3記載の波面収差補正ミラーにおいて、積層型圧電素子は、伸縮する方向がミラー面に平行であること特徴とする波面収差補正ミラー。
  6. 請求項2記載の波面収差補正ミラーにおいて、アクチュエータはバイモルフ型圧電素子またはユニモルフ型圧電素子であることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  7. ミラー基板のミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1枚または2枚の薄い板で支えられており、2枚の薄い板で支えられている場合、2枚の薄い板は、板の面方向とは垂直の方向に並んで配置されていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  8. 請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、ミラー基板の両端部に静電用電極が設けられていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  9. 請求項8記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板の裏面側に設置されていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  10. 請求項8記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板のミラー面とミラー面の裏面との両面に設置されていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  11. 請求項1または請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、金属であることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  12. 請求項1または請求項7記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、Siであることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  13. 請求項11または請求項12記載の波面収差補正ミラーにおいて、薄い板は、圧電素子の電極配線を兼ねていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  14. ミラー基板のミラー面を変位させることにより収差補正する波面収差補正ミラーにおいて、該波面収差補正ミラーは、ミラー面とは反対側の面において、ミラーの中心付近が1点でまたは弾力性のある支柱で支えられており、静電用電極がミラーの輪郭部に配置されていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  15. 請求項14記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板の裏面側に設置されていることを特徴とする波面収差補正ミラー。
  16. 請求項14記載の波面収差補正ミラーにおいて、前記静電用電極は、ミラー基板のミラー面とミラー面の裏面との両面に設置されていること特徴とする波面収差補正ミラー。
  17. 請求項1乃至請求項16のいずれか一項に記載の波面収差補正ミラーが用いられていることを特徴とする光ピックアップ。
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