JP2005041053A - Liquid discharging device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴吐出装置に関し、特に、例えば、微細なインク吐出孔からインク滴を吐出して文字や画像を印刷する各種プリンタや記録計、ファクシミリ、あるいは捺染分野や窯業分野で文様形成等に用いられる印刷機等の記録装置に好適に使用される印刷ヘッド、接着剤やインク等の精密吐出・液体搬送に用いられるポンプ等に好適に用いられる液滴吐出装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、圧電セラミックスを利用した製品としては、例えば圧電アクチュエータ、フィルタ、圧電共振子(発信子を含む)、超音波振動子、超音波モーター、圧電センサ、圧力ポンプ等がある。
【0003】
これらの中で、圧電アクチュエータは、電気信号に対する応答速度が10−6秒台と非常に高速であるため、半導体製造装置のXYステージの位置決め用圧電アクチュエータやインクジェットプリンタの印刷ヘッドに用いられる圧電アクチュエータ等に応用されている。
【0004】
インクジェット方式を利用した印刷ヘッドは、PZT等のPbを含むペロブスカイト系セラミックスからなる圧電変位素子を備え、該圧電変位素子に両側から駆動電圧を印加した時の圧電変位素子の変位を利用して微小な液滴を液体吐出口から吐出させるものである(例えば、特許文献1)。
【0005】
具体的には、圧電変位素子を複数備える圧電アクチュエータが、液体導入口と、液体加圧室と、液体吐出口とを具備する流路部材の上に、液体加圧室の直上に圧延圧電変位素子が配置されるように、構成されている。
【0006】
流路部材としては、ステンレス鋼等の金属が用いられ、接着剤等を用いて、圧電アクチュエータと加熱接合されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−34321号公報図2
【0008】
【特許文献2】
特開2003−118103号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流路部材として金属材料を用いているため、この金属の熱膨張係数が、圧電駆動部を有するセラミック部材の熱膨張係数より大きいため、熱硬化性樹脂を用いた接着において、熱硬化温度下での両部材の熱膨張差によって、圧縮応力が圧電アクチュエータに残留し、この残留応力が圧電駆動部の圧電特性を大幅に低下させるという問題があった。
【0010】
また、流路部材に用いる金属材料は圧延板を使用するため、圧延方向とその直角方向で熱膨張係数に差が発生する。流路部材はこの金属板に流路設計にもとづいたパターンを形成して、これを積層、張り合わせて形成する。このため圧電駆動部を有するセラミック部材間の応力状態は更に複雑化しており、予測不可能な方向の残留応力が圧電セラミックスに掛かり圧電特性の低下並びに変動を引き起こすという問題があった。
【0011】
従って、本発明は、圧電セラミックと金属流路部材との間の残留応力が小さく、圧電特性の安定した液体吐出装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流路部材として樹脂を含む低熱膨張材料とすることで、流路部材と圧電アクチュエータとに発生する残留応力を低減するとともに、樹脂による応力緩和によって圧電アクチュエータに発生する残留応力を顕著に低減し、特に、熱膨張係数差が小さく、異方性を持つ液晶ポリマーを用いることによって、圧電アクチュエータの圧電特性を十分に発揮させることができるという新規な知見に基づくものである。
【0013】
即ち、本発明の液滴吐出装置は、液体導入口と、液体加圧室と、液体吐出口とを具備する流路部材の上に、圧電駆動部を有する圧電アクチュエータが設けられた液体吐出装置において、前記流路部材が樹脂を含み、その熱膨張係数が9×10−6/℃以下であることを特徴とすることを特徴とするものである。
【0014】
これにより、金属部材との組み合わせであっても熱膨張係数の差を抑制する方向に樹脂を配置することで流路部材全体の応力ひずみを緩和して、且つ圧電磁器と流路部材との間に発生する残留応力を軽減することができる。
【0015】
特に、前記樹脂の熱膨張係数が、異方性を有し、一方向が2×10−6/℃以下、該一方向に直角な他方向が6×10−6/℃以上であり、前記流路部材が、前記樹脂からなる樹脂層と、金属層との積層体であることが好ましい。このような構造を有することにより、液滴吐出装置内の熱膨張整合性が向上し、また、熱膨張係数差に起因して発生する応力も樹脂が緩和するため、アクチュエータに発生する応力が小さく抑えられるため、流路部材の一部に金属層を用いても十分な圧電特性を示すことができる。
【0016】
さらに、前記樹脂層の熱膨張係数が、前記圧電アクチュエータの熱膨張係数よりも大きく、且つ前記金属層よりも小さいことが好ましい。これにより、発生する残留応力をさらに低減することができる。
【0017】
さらにまた、前記樹脂が、液晶ポリマーからなることが好ましい。液晶ポリマーの熱膨張係数は、2〜10×10−6/℃であり異方性を持つ。金属プレートに用いる圧延板は圧延方向でαが異なる。例えば、PZTの6×10−6/℃、PMNの3×10−6/℃、PNNの4×10−6/℃と類似であり、小さな熱膨張係数差を提供できる。
【0018】
前記圧電アクチュエータが、接着剤層を介して前記流路部材上に設けられていることが好ましい。これにより、圧電アクチュエータに発生する残留応力を顕著に低減することができる。
【0019】
前記液体吐出装置が、インクジェットヘッドであることが好ましい。上記の液体吐出装置は、耐薬品性に優れる材質を流路部材に用いているため、インクジェットヘッドとして好適に用いることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる液体吐出装置について、インクジェットヘッドを用いた場合について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施形態の圧電アクチュエータを示す概略断面図である。同図に示すように、インクジェットヘッドは、圧電アクチュエータ1が流路部材3の表面に接着層9を介して接合されてなるものである。
【0022】
圧電アクチュエータ1は、振動板2と、振動板2上に設けられた共通電極5と、共通電極の上に設けられた圧電セラミック層4と、圧電セラミック層4の上に配列された複数の表面電極6とを具備し、共通電極5、圧電セラミック層4および表面電極6により圧電変位素子7が形成されている。
【0023】
流路部材は、複数の液体加圧室3aが並設され、液体加圧室3aを仕切る壁として隔壁3bが形成されている。液体加圧室3aの開口部の直上に個別電極6が配置するように、圧電アクチュエータ1と流路部材3とが接合されているため、内部電極5と個別電極6との間に駆動電圧を印加すると、内部電極5と個別電極6とで挟持された圧電体層4が変形し、圧電変位素子7が変位し、変位領域7aが変位することとなり、その結果、液体加圧室3aの容積を変化させるため、その時に発生する圧力で液体加圧室3aの液体(インク)が液体吐出口8から吐出する。
【0024】
圧電アクチュエータ1の厚みTは、振動板2と圧電変位素子7の総厚みを示すものであり、100μm以下であることが重要である。このように薄層にすることで、大きな変位を得ることができ、低電圧で高効率の駆動を実現できる。特に、圧電アクチュエータ1としての特性を十分に発揮できる点で、好ましくは80μm以下、より好ましくは65μm以下、さらに好ましくは50μm以下であるのがよい。一方、厚みTの下限値は、十分な機械的強度を有し、取扱いおよび作動中の破壊を防止するため、3μm、好ましくは5μm、より好ましくは10μm、さらに好ましくは20μmであることがよい。
【0025】
圧電セラミック層4としては、圧電性を示すセラミックスを用いることができ、具体的には、Bi層状化合物(層状ペロブスカイト型化合物)、タングステンブロンズ型化合物、およびNb系ペロブスカイト型化合物(Nb酸ナトリウムなどのNb酸アルカリ化合物(NAC)、Nb酸バリウムなどのNb酸アルカリ土類化合物(NAEC))、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、Pbを含有するジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛等のペロブスカイト型化合物を含有する物質を例示できる。
【0026】
上記のうち、特に、少なくともPbを含むペロブスカイト型化合物であるのがよい。例えば、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN系)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN系)、Pbを含有するジルコン酸チタン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛等を含有する物質が好ましい。特に、Aサイト構成元素としてPbを含有し、かつBサイト構成元素としてZrおよびTiを含有する結晶であるのがよい。このような組成にすることで、高い圧電定数を有する圧電セラミック層4が得られる。これら中でもPbを含むジルコン酸チタン酸鉛やチタン酸鉛が、大きな変位を付加する上で好適である。
【0027】
上記ペロブスカイト型結晶の一例として、PbZrTiO3を好適に使用できる。また、他の酸化物を混合しても良く、さらに、副成分として、特性に悪影響がない範囲であれば、Aサイトおよび/またはBサイトに他元素が置換していてもよい。例えば、副成分としてZn、Sb、NiおよびTeを添加した、Pb(Zn1/3Sb2/3)O3およびPb(Ni1/2Te1/2)O3の固溶体であってもよい。
【0028】
本発明によれば、上記ペロブスカイト型結晶におけるAサイト構成元素として、さらにアルカリ土類元素を含有するのが望ましい。アルカリ土類元素としてはBa、Sr、Caなどが挙げられ、特にBa、Srが高い変位を得られる点で好ましい。これにより、比誘電率が向上する結果、さらに高い圧電定数を得ることが可能となる。
【0029】
具体的には、Pb1−x−ySrxBay(Zn1/3Sb2/3)a(Ni1/2Te1/2)bZr1−a−b−cTicO3+α質量%Pb1/2NbO3(0≦x≦0.14、0≦y≦0.14、0.05≦a≦0.1、0.002≦b≦0.01、0.44≦c≦0.50、α=0.1〜1.0)で表される化合物を例示できる。
【0030】
振動板2は、絶縁性の高いものであれば良いが、圧電体であること、特に残留応力低減のために圧電セラミック層4と略同一の熱膨張係数を有するものであることが好ましく、更に圧電セラミック層4と略同一の組成であることがより好ましい。これにより、同時焼成が可能となり、熱膨張差に起因して焼成時に発生する熱応力によって反りや歪みが生じるのを防止することが容易となる。
【0031】
なお、振動板2は、単層でも良いが、厚みを制御し、焼結後の組成ばらつきや特性ばらつきを抑制するため、積層体であることが好ましい。また、剛性を高める目的や、振動板内部で発生する電荷を除去する目的で、内部に導体層を設けても良い。
【0032】
表面電極6の材質としては、導電性を有するものならば何れでも良く、Au、Ag、Pd、Pt、Cu、Alやそれらの合金などが用いられる。表面電極6の厚みは、導電性を有しかつ変位を妨げない程度である必要があり、一般に、0.5〜5μm程度であり、特に1〜4μmが好ましい。
【0033】
共通電極5は、Agを含有しているのが好ましく、特にAg−Pd合金であるのがより好ましい。Ag−Pd合金の場合には、電極材料中のAgの比率が90体積%以上であり、残部がPdであるのがよい。これにより、電極の収縮が抑制され、圧電アクチュエータ焼成時の圧縮残留応力を抑制することができる。
【0034】
特に、Ag−Pd合金のAgの比率を高くすることにより、圧電セラミック層4中にAgを適度に拡散させて圧電セラミック層4の焼成温度を低下させて圧電セラミック層4の密度を向上させることができる。共通電極5の厚みとしては、導電性を有しかつ変位を妨げない程度である必要があり、一般に、0.5〜5μm程度であり、好ましくは1〜4μmであるのがよい。
【0035】
本発明によれば、流路部材として、熱膨張係数が9×10−6/℃以下の樹脂を含む材料を用いることが重要である。熱膨張係数が9×10−6/℃を超えると、圧電セラミックスとの熱膨張係数の差が大きくなり、流路部材と圧電セラミックス間の残留応力が大きくなるという問題が生じるためであり、特に8×10−6/℃以下、更には7×10−6/℃以下が好ましい。
【0036】
さらに、樹脂を用いるため、熱膨張係数に起因して発生する残留応力を低減できるから、熱膨張係数差に起因する残留応力が発生しても小さく抑制でき、圧電特性を十分に発揮させることが可能な液体吐出装置を提供することができる。
【0037】
樹脂の熱膨張係数は、一様ではなく、異方性を有することが好ましい。異方性を有すると金属板との組み合わせの際、金属板の持つ熱膨張係数の異方性の影響をも抑制することができるためである。特に、一方向が2×10−6/℃以下、これに直角な方向が6×10−6/℃以上であることが好ましい。なお、このような異方性があっても、樹脂を用いて流路部材を形成した時に、少なくとも面方向においては、9×10−6/℃以下の熱膨張係数を有することは言うまでもない。
【0038】
このような熱膨張を有する樹脂の中でも、液晶ポリマーは熱膨張係数の絶対値、異方性の点で好ましい。しかも、液晶ポリマーを用いることで、耐酸性にも優れた液体吐出装置を得ることができ、強酸性インク等の強酸や強アルカリの液体も扱うことができる。
【0039】
また、本発明によれば、流路部材が樹脂層と金属層とからなることが好ましい。金属層を用いることによって流路部材のヤング率向上が期待でき、振動板の上に格子状又は千鳥状に高密度で圧電変位素子が配列された圧電アクチュエータを形成した場合に発生するクロストークを抑制することが期待できる。さらに、金属層の熱膨張係数が樹脂層の熱膨張係数よりも大きな場合、圧電アクチュエータ、樹脂層、金属層とこの順で設けられることにより、発生する応力を抑制し、発生した応力も樹脂層によって除去することが可能である。
【0040】
例えば、図2に示したように、インクジェットヘッドは、圧電アクチュエータ11が流路部材13の表面に接着層19を介して接合されてなり、且つ流路部材13が樹脂層13bと金属層13cとから構成される。液体吐出口を含むインクジェットヘッドの表面に金属層13cが設けられ、金属層13cと圧電アクチュエータ11に挟持されるように樹脂層13bが設けられている。
【0041】
特に、金属層、樹脂層、圧電アクチュエータの順で熱膨張係数が小さくなるように設定するのが良い。例えば、樹脂層が金属層よりも熱膨張係数が大きく、且つその熱膨張係数差を8×10−6以下にするのが望ましく、また、樹脂層が圧電アクチュエータの熱膨張係数よりも大きく、且つその熱膨張係数差を3×10−6以下にするのが好ましい。このような範囲に設定すれば、発生する応力の影響を効果的に排除することが可能である。
【0042】
金属層としては、耐食性に優れる点でステンレス鋼が、熱膨張係数の点では42アロイが好ましい。また、樹脂が異方性を有している場合、金属層の熱膨張係数異方性を低減することも容易である。
【0043】
このような流路部材は、予め、流路部材に熱硬化性のエポキシ接着剤等の接着剤を塗布し、圧電アクチュエータに2MPaの圧力をかけ、150℃の温度下にて接着後、冷却固化することによって接合することができる。
【0044】
また、金属層を有する場合、金属層と樹脂層を交互に積層する手順によって接合することができる。
【0045】
本発明の液体吐出装置は、インクジェットヘッドに用いた場合、残留応力のバラツキ軽減による圧電アクチュエータの変位ばらつきの抑制と残留応力低減による変位向上という効果があり、高速・高精彩プリンタを実現するために非常に有効となる。
【0046】
【実施例】
まず、原料として、純度99.9%以上のチタン酸ジルコン酸鉛を含有する圧電体粉末を準備し、φ2mmのジルコニアボールにてミル粉砕を行い平均粒子径が0.3〜0.5μmとなるように調整し、乾燥後、メッシュパスすることによって原料粉末を得た。
【0047】
次に、得られた原料粉末を成形してグリーンシートを作製するとともに、内部電極ペーストを作製した。次いで内部電極ペーストを、一部のグリーンシートの表面に厚さ4μmで印刷し、内部電極を形成した。更に、内部電極が印刷されたグリーンシートと、内部電極ペーストを印刷しないグリーンシートを積層し、加圧プレスして積層成形体を作成し、これを焼成した。
【0048】
得られた圧電アククエータ積層体の表面に、複数の表面電極を形成した。表面電極は、スクリーン印刷にてAuペーストを塗布し、600個の矩形状の表面電極を形成した。これを600〜800℃の大気中で焼付け、圧電駆動部とした。
【0049】
次に、得られた圧電アクチュエータを、流路部材に接着した。流路部材として、試料No.1〜7は、液晶ポリマーを樹脂層として圧電アクチュエータに接合し、且つSUS316鋼、SUS430鋼(いずれもステンレス鋼)又は4−2アロイを金属層として、図2のように、樹脂層に接合して用いた。なお、試料No.8は、比較として、SUS316鋼に圧電アクチュエータを直接接合した。
なお、接着は、接着剤としてエポキシ系接着剤を用い、150℃、4時間の加熱処理を行った。
【0050】
熱膨張係数の測定は、室温〜150℃の線膨張係数を測定した。また、残留応力の測定は、X線回折を利用した歪み量から算出した。
【0051】
静電容量の測定はインピーダンスアナライザを用い、30箇所の圧電変位素子に対して測定を行い、静電容量のばらつきを算出した。即ち、静電容量の平均値をAv、Avからの最大バラツキをDとした時に、D/Avをばらつきとして百分率で表示した。
【0052】
【表1】
【0053】
本発明の試料No.2〜8は、残留応力のばらつきが10%以下、静電容量のばらつきが10%以下であった。
【0054】
一方、熱膨張係数差の大きなポリプロピレンを用いた試料No.1は、残留応力のばらつきが18%、静電容量のばらつきが20%と大きかった。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、前記流路部材の少なくとも一部が、熱膨張係数が9×10−6/℃以下の樹脂からなる低熱膨張樹脂を用いた流路部材を採用したため、樹脂と圧電アクチュエータに熱膨張係数差があっても樹脂が応力を緩和し、特に、熱膨張係数差の小さな液晶ポリマーを用いることによって、圧電アクチュエータに発生する残留応力を顕著に低減し液体吐出装置を得ることができ、その結果、圧電アクチュエータの圧電特性を十分に発揮させることができる。
【0056】
特に、本発明の液体吐出装置は、インクジェットヘッドとして好適に採用することができ、高速・高精彩プリンタを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるインクジェットヘッドの構造を示すもので、(a)は概略断面図、(b)は平面図である。
【図2】本発明に用いる他のインクジェットヘッドの構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・圧電アクチュエータ
2・・・振動板
3・・・流路部材
3a・・・液体加圧室
3b・・・隔壁
4・・・圧電セラミック層
5・・・共通電極
6・・・個別電極
7・・・圧電変位素子
7a・・・変位領域
8・・・液体吐出口
9・・・接着層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a droplet discharge device, and in particular, for example, various printers, recorders, facsimiles for printing characters and images by discharging ink droplets from fine ink discharge holes, or pattern formation in the textile and ceramic industries. The present invention relates to a liquid droplet ejection apparatus suitably used for a print head suitably used for a recording apparatus such as a printing machine used for printing, a pump used for precision ejection / liquid conveyance of an adhesive, ink, or the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, products using piezoelectric ceramics include, for example, piezoelectric actuators, filters, piezoelectric resonators (including oscillators), ultrasonic vibrators, ultrasonic motors, piezoelectric sensors, pressure pumps, and the like.
[0003]
Among them, the piezoelectric actuator has a very high response speed with respect to an electric signal of the order of 10 −6 seconds, so that the piezoelectric actuator used for positioning the XY stage of a semiconductor manufacturing apparatus or the print head of an inkjet printer Etc.
[0004]
A print head using an ink jet system includes a piezoelectric displacement element made of perovskite ceramics including Pb such as PZT, and uses a displacement of the piezoelectric displacement element when a drive voltage is applied to the piezoelectric displacement element from both sides. Liquid droplets are discharged from a liquid discharge port (for example, Patent Document 1).
[0005]
Specifically, a piezoelectric actuator provided with a plurality of piezoelectric displacement elements is rolled over a flow path member having a liquid inlet, a liquid pressurizing chamber, and a liquid discharge port, and directly rolled onto the liquid pressurizing chamber. It is comprised so that an element may be arrange | positioned.
[0006]
As the flow path member, a metal such as stainless steel is used, and is heat-bonded to the piezoelectric actuator using an adhesive or the like (see, for example, Patent Document 2).
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-34321 FIG.
[0008]
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 2003-118103
[Problems to be solved by the invention]
However, since a metal material is used as the flow path member, the thermal expansion coefficient of this metal is larger than the thermal expansion coefficient of the ceramic member having the piezoelectric drive unit. Due to the difference in thermal expansion between the two members below, there is a problem that compressive stress remains in the piezoelectric actuator, and this residual stress significantly reduces the piezoelectric characteristics of the piezoelectric drive unit.
[0010]
Moreover, since the metal material used for the flow path member uses a rolled plate, a difference occurs in the thermal expansion coefficient between the rolling direction and the direction perpendicular thereto. The flow path member is formed by forming a pattern based on the flow path design on this metal plate, and laminating and bonding them. For this reason, the stress state between the ceramic members having the piezoelectric drive unit is further complicated, and there is a problem that residual stress in an unpredictable direction is applied to the piezoelectric ceramic and causes deterioration and fluctuation of the piezoelectric characteristics.
[0011]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a liquid ejection device in which residual stress between a piezoelectric ceramic and a metal flow path member is small and piezoelectric characteristics are stable.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present invention reduces the residual stress generated in the flow path member and the piezoelectric actuator by using a low thermal expansion material containing resin as the flow path member, and remarkably reduces the residual stress generated in the piezoelectric actuator due to stress relaxation by the resin. This is based on the novel finding that the piezoelectric characteristics of the piezoelectric actuator can be sufficiently exhibited by using a liquid crystal polymer having a small difference in thermal expansion coefficient and anisotropy.
[0013]
That is, the liquid droplet ejection apparatus of the present invention is a liquid ejection apparatus in which a piezoelectric actuator having a piezoelectric drive unit is provided on a flow path member having a liquid introduction port, a liquid pressurizing chamber, and a liquid ejection port. The flow path member contains a resin, and its thermal expansion coefficient is 9 × 10 −6 / ° C. or less.
[0014]
As a result, even if it is a combination with a metal member, the stress strain of the entire flow path member is reduced by arranging the resin in a direction that suppresses the difference in thermal expansion coefficient, and between the piezoelectric ceramic and the flow path member. It is possible to reduce the residual stress generated in.
[0015]
In particular, the thermal expansion coefficient of the resin has anisotropy, one direction is 2 × 10 −6 / ° C. or less, and the other direction perpendicular to the one direction is 6 × 10 −6 / ° C. or more, The flow path member is preferably a laminate of a resin layer made of the resin and a metal layer. By having such a structure, the thermal expansion consistency in the droplet discharge device is improved, and the stress generated due to the difference in thermal expansion coefficient is also reduced by the resin, so the stress generated in the actuator is small. Therefore, even if a metal layer is used for a part of the flow path member, sufficient piezoelectric characteristics can be exhibited.
[0016]
Furthermore, it is preferable that the thermal expansion coefficient of the resin layer is larger than the thermal expansion coefficient of the piezoelectric actuator and smaller than the metal layer. Thereby, the generated residual stress can be further reduced.
[0017]
Furthermore, it is preferable that the resin comprises a liquid crystal polymer. The thermal expansion coefficient of the liquid crystal polymer is 2 to 10 × 10 −6 / ° C. and has anisotropy. The rolled plate used for the metal plate has different α in the rolling direction. For example, 6 × 10 -6 / ℃ of PZT, 3 × 10 -6 / ℃ of PMN, is similar to the 4 × 10 -6 / ℃ of PNN, can provide a small thermal expansion coefficient difference.
[0018]
It is preferable that the piezoelectric actuator is provided on the flow path member via an adhesive layer. Thereby, the residual stress generated in the piezoelectric actuator can be significantly reduced.
[0019]
The liquid ejection device is preferably an inkjet head. Since the liquid discharge apparatus uses a material having excellent chemical resistance for the flow path member, it can be suitably used as an ink jet head.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a liquid ejection apparatus according to an embodiment of the present invention will be described in detail with respect to a case where an inkjet head is used with reference to the drawings.
[0021]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing the piezoelectric actuator of the present embodiment. As shown in the figure, the ink jet head is obtained by bonding the piezoelectric actuator 1 to the surface of the flow path member 3 via an adhesive layer 9.
[0022]
The piezoelectric actuator 1 includes a diaphragm 2, a common electrode 5 provided on the diaphragm 2, a piezoelectric ceramic layer 4 provided on the common electrode, and a plurality of surfaces arranged on the piezoelectric ceramic layer 4. The piezoelectric displacement element 7 is formed by the common electrode 5, the piezoelectric ceramic layer 4, and the surface electrode 6.
[0023]
The flow path member includes a plurality of
[0024]
The thickness T of the piezoelectric actuator 1 indicates the total thickness of the diaphragm 2 and the piezoelectric displacement element 7 and is important to be 100 μm or less. By using such a thin layer, a large displacement can be obtained, and high-efficiency driving can be realized at a low voltage. In particular, it is preferably 80 μm or less, more preferably 65 μm or less, and even more preferably 50 μm or less in that the characteristics as the piezoelectric actuator 1 can be sufficiently exhibited. On the other hand, the lower limit value of the thickness T is 3 μm, preferably 5 μm, more preferably 10 μm, and still more preferably 20 μm in order to have sufficient mechanical strength and prevent breakage during handling and operation.
[0025]
As the piezoelectric ceramic layer 4, ceramics exhibiting piezoelectricity can be used. Specifically, a Bi layered compound (layered perovskite type compound), a tungsten bronze type compound, and an Nb-based perovskite type compound (such as sodium Nb acid) Nb acid alkali compound (NAC), Nb acid alkaline earth compound (NAEC) such as barium Nb acid), lead magnesium niobate (PMN), lead nickel niobate (PNN), zirconate titanate containing Pb Examples thereof include substances containing perovskite type compounds such as lead (PZT) and lead titanate.
[0026]
Of these, a perovskite compound containing at least Pb is particularly preferable. For example, lead magnesium niobate (PMN), nickel niobate (PNN), lead zirconate titanate (PZT) containing Pb, lead titanate and the like are preferable. In particular, a crystal containing Pb as the A site constituent element and Zr and Ti as the B site constituent element is preferable. With such a composition, the piezoelectric ceramic layer 4 having a high piezoelectric constant can be obtained. Among these, lead zirconate titanate and lead titanate containing Pb are suitable for adding a large displacement.
[0027]
As an example of the perovskite crystal, PbZrTiO 3 can be preferably used. Further, other oxides may be mixed, and as a subcomponent, other elements may be substituted at the A site and / or the B site as long as the characteristics are not adversely affected. For example, it may be a solid solution of Pb (Zn 1/3 Sb 2/3 ) O 3 and Pb (Ni 1/2 Te 1/2 ) O 3 to which Zn, Sb, Ni and Te are added as subcomponents. .
[0028]
According to the present invention, it is desirable that an alkaline earth element is further contained as the A site constituent element in the perovskite crystal. Examples of the alkaline earth element include Ba, Sr, and Ca, and Ba and Sr are particularly preferable because high displacement can be obtained. As a result, the dielectric constant is improved, and as a result, a higher piezoelectric constant can be obtained.
[0029]
Specifically, Pb 1-x-y Sr x Ba y (Zn 1/3 Sb 2/3) a (Ni 1/2 Te 1/2) b Zr 1-a-b-c Ti c O 3 + α Mass% Pb 1/2 NbO 3 (0 ≦ x ≦ 0.14, 0 ≦ y ≦ 0.14, 0.05 ≦ a ≦ 0.1, 0.002 ≦ b ≦ 0.01, 0.44 ≦ c ≦ 0.50, α = 0.1 to 1.0).
[0030]
The diaphragm 2 only needs to have a high insulating property, but is preferably a piezoelectric body, and particularly has a thermal expansion coefficient substantially the same as that of the piezoelectric ceramic layer 4 in order to reduce residual stress. More preferably, the composition is substantially the same as that of the piezoelectric ceramic layer 4. As a result, simultaneous firing becomes possible, and it becomes easy to prevent warping and distortion from being caused by thermal stress generated during firing due to a difference in thermal expansion.
[0031]
The diaphragm 2 may be a single layer, but is preferably a laminate in order to control the thickness and suppress compositional variation and characteristic variation after sintering. In addition, a conductor layer may be provided inside for the purpose of increasing rigidity or removing charges generated inside the diaphragm.
[0032]
Any material may be used for the surface electrode 6 as long as it has conductivity, and Au, Ag, Pd, Pt, Cu, Al, and alloys thereof are used. The thickness of the surface electrode 6 needs to be conductive and not to prevent displacement, and is generally about 0.5 to 5 μm, particularly preferably 1 to 4 μm.
[0033]
The common electrode 5 preferably contains Ag, and more preferably an Ag—Pd alloy. In the case of an Ag—Pd alloy, the ratio of Ag in the electrode material is preferably 90% by volume or more, and the balance is Pd. Thereby, the contraction of the electrode is suppressed, and the compressive residual stress at the time of firing the piezoelectric actuator can be suppressed.
[0034]
In particular, by increasing the Ag ratio of the Ag—Pd alloy, Ag is appropriately diffused in the piezoelectric ceramic layer 4 to lower the firing temperature of the piezoelectric ceramic layer 4, thereby improving the density of the piezoelectric ceramic layer 4. Can do. The thickness of the common electrode 5 needs to be conductive and not to prevent displacement, and is generally about 0.5 to 5 μm, preferably 1 to 4 μm.
[0035]
According to the present invention, it is important to use a material containing a resin having a thermal expansion coefficient of 9 × 10 −6 / ° C. or less as the flow path member. This is because when the thermal expansion coefficient exceeds 9 × 10 −6 / ° C., the difference in thermal expansion coefficient from the piezoelectric ceramics increases, resulting in a problem that residual stress between the flow path member and the piezoelectric ceramics increases. It is preferably 8 × 10 −6 / ° C. or lower, more preferably 7 × 10 −6 / ° C. or lower.
[0036]
Furthermore, since the resin is used, the residual stress generated due to the thermal expansion coefficient can be reduced. Therefore, even if the residual stress due to the difference in thermal expansion coefficient occurs, it can be suppressed to a small extent, and the piezoelectric characteristics can be sufficiently exhibited. A possible liquid ejection device can be provided.
[0037]
The thermal expansion coefficient of the resin is not uniform and preferably has anisotropy. This is because the anisotropy can suppress the influence of the anisotropy of the thermal expansion coefficient of the metal plate when combined with the metal plate. In particular, it is preferable that one direction is 2 × 10 −6 / ° C. or lower and the direction perpendicular to this is 6 × 10 −6 / ° C. or higher. Needless to say, even when such anisotropy is present, when the flow path member is formed using a resin, it has a thermal expansion coefficient of 9 × 10 −6 / ° C. or less at least in the plane direction.
[0038]
Among the resins having such thermal expansion, liquid crystal polymers are preferable in terms of the absolute value of thermal expansion coefficient and anisotropy. In addition, by using a liquid crystal polymer, a liquid ejection device having excellent acid resistance can be obtained, and a strong acid or strong alkali liquid such as a strongly acidic ink can be handled.
[0039]
According to the invention, it is preferable that the flow path member is composed of a resin layer and a metal layer. By using a metal layer, the Young's modulus of the flow path member can be expected, and crosstalk that occurs when a piezoelectric actuator in which piezoelectric displacement elements are arranged in a lattice or staggered pattern on the diaphragm is formed. It can be expected to suppress. Further, when the thermal expansion coefficient of the metal layer is larger than the thermal expansion coefficient of the resin layer, the piezoelectric actuator, the resin layer, and the metal layer are provided in this order to suppress the generated stress, and the generated stress is also reduced to the resin layer. Can be removed.
[0040]
For example, as shown in FIG. 2, the inkjet head has a piezoelectric actuator 11 bonded to the surface of a
[0041]
In particular, it is preferable to set the coefficient of thermal expansion to decrease in the order of the metal layer, the resin layer, and the piezoelectric actuator. For example, it is desirable that the resin layer has a larger thermal expansion coefficient than that of the metal layer, and that the difference in thermal expansion coefficient is 8 × 10 −6 or less, the resin layer is larger than the thermal expansion coefficient of the piezoelectric actuator, and The difference in thermal expansion coefficient is preferably 3 × 10 −6 or less. By setting such a range, it is possible to effectively eliminate the influence of the generated stress.
[0042]
As the metal layer, stainless steel is preferable in terms of excellent corrosion resistance, and 42 alloy is preferable in terms of thermal expansion coefficient. Further, when the resin has anisotropy, it is easy to reduce the thermal expansion coefficient anisotropy of the metal layer.
[0043]
For such a flow path member, an adhesive such as a thermosetting epoxy adhesive is applied to the flow path member in advance, a pressure of 2 MPa is applied to the piezoelectric actuator, and after bonding at a temperature of 150 ° C., cooling and solidification is performed. Can be joined.
[0044]
Moreover, when it has a metal layer, it can join by the procedure of laminating | stacking a metal layer and a resin layer alternately.
[0045]
When the liquid ejection apparatus of the present invention is used in an inkjet head, it has the effect of suppressing displacement variation of the piezoelectric actuator by reducing the variation of residual stress and improving the displacement by reducing the residual stress, and to realize a high-speed, high-definition printer. It becomes very effective.
[0046]
【Example】
First, as a raw material, a piezoelectric powder containing lead zirconate titanate having a purity of 99.9% or more is prepared, and milled with a zirconia ball having a diameter of 2 mm to obtain an average particle size of 0.3 to 0.5 μm. The raw material powder was obtained by making a mesh pass after adjustment.
[0047]
Next, the obtained raw material powder was molded to produce a green sheet and an internal electrode paste. Next, the internal electrode paste was printed on the surface of some green sheets with a thickness of 4 μm to form internal electrodes. Furthermore, the green sheet on which the internal electrode was printed and the green sheet on which the internal electrode paste was not printed were laminated and pressed to create a laminated molded body, which was fired.
[0048]
A plurality of surface electrodes were formed on the surface of the obtained piezoelectric actuator laminate. As the surface electrode, Au paste was applied by screen printing to form 600 rectangular surface electrodes. This was baked in the atmosphere of 600 to 800 ° C. to obtain a piezoelectric drive unit.
[0049]
Next, the obtained piezoelectric actuator was bonded to the flow path member. As a channel member, sample No. 1 to 7 are bonded to a piezoelectric actuator using a liquid crystal polymer as a resin layer, and bonded to a resin layer as shown in FIG. 2 using SUS316 steel, SUS430 steel (both stainless steel) or 4-2 alloy as a metal layer. Used. Sample No. As a comparison, a piezoelectric actuator was directly joined to SUS316 steel.
In addition, the adhesion | attachment used 150 degreeC and the heat processing for 4 hours, using the epoxy-type adhesive agent as an adhesive agent.
[0050]
The thermal expansion coefficient was measured by measuring the linear expansion coefficient from room temperature to 150 ° C. Further, the residual stress was calculated from the amount of strain using X-ray diffraction.
[0051]
Capacitance was measured using 30 impedance displacement elements using an impedance analyzer, and variations in capacitance were calculated. That is, when the average capacitance value is Av and the maximum variation from Av is D, D / Av is displayed as a percentage as a variation.
[0052]
[Table 1]
[0053]
Sample No. of the present invention. In Nos. 2 to 8, variation in residual stress was 10% or less, and variation in capacitance was 10% or less.
[0054]
On the other hand, Sample No. using polypropylene having a large difference in thermal expansion coefficient. No. 1 had a large variation in residual stress of 18% and a variation of capacitance of 20%.
[0055]
【The invention's effect】
In the present invention, since at least a part of the flow path member employs a flow path member using a low thermal expansion resin made of a resin having a thermal expansion coefficient of 9 × 10 −6 / ° C. or less, the resin and the piezoelectric actuator are thermally expanded. Even if there is a coefficient difference, the resin relaxes the stress, and in particular, by using a liquid crystal polymer with a small difference in thermal expansion coefficient, the residual stress generated in the piezoelectric actuator can be significantly reduced, and a liquid ejection device can be obtained. As a result, the piezoelectric characteristics of the piezoelectric actuator can be sufficiently exhibited.
[0056]
In particular, the liquid discharge apparatus of the present invention can be suitably employed as an ink jet head, and a high-speed and high-definition printer can be easily obtained.
[Brief description of the drawings]
1A and 1B show the structure of an inkjet head used in the present invention, in which FIG. 1A is a schematic sectional view, and FIG. 1B is a plan view;
FIG. 2 is a schematic sectional view showing the structure of another inkjet head used in the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Piezoelectric actuator 2 ... Diaphragm 3 ... Flow
Claims (7)
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